JP2588019B2 - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤInfo
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- JP2588019B2 JP2588019B2 JP1098733A JP9873389A JP2588019B2 JP 2588019 B2 JP2588019 B2 JP 2588019B2 JP 1098733 A JP1098733 A JP 1098733A JP 9873389 A JP9873389 A JP 9873389A JP 2588019 B2 JP2588019 B2 JP 2588019B2
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- JP
- Japan
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- weight
- flux
- cored wire
- arc welding
- gas shielded
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤに関するものである。
ワイヤに関するものである。
(従来の技術) ガスシールド溶接用ワイヤは、ソリッドワイヤとフラ
ックス入りワイヤとに分けられる。フラックス入りワイ
ヤの中でも、特にフラックス内に多量の鉄粉を含んだ鉄
粉系フラックス入りワイヤが、一般に使用されているチ
タニア系フラックス入りワイヤに比べスラグ発生量およ
び溶接効率の点で優れており、徐々に使用されはじめて
いる。
ックス入りワイヤとに分けられる。フラックス入りワイ
ヤの中でも、特にフラックス内に多量の鉄粉を含んだ鉄
粉系フラックス入りワイヤが、一般に使用されているチ
タニア系フラックス入りワイヤに比べスラグ発生量およ
び溶接効率の点で優れており、徐々に使用されはじめて
いる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、鉄粉系フラックス入りワイヤは、中,
厚板に対しては優れた性能を発揮するが、薄板あるいは
亜鉛めっき等を施した表面処理鋼板に適用すると、ソリ
ッドワイヤと比べてあまり優位性がないという問題があ
った。
厚板に対しては優れた性能を発揮するが、薄板あるいは
亜鉛めっき等を施した表面処理鋼板に適用すると、ソリ
ッドワイヤと比べてあまり優位性がないという問題があ
った。
本発明は上記の問題を解決するもので、薄板あるいは
表面処理鋼板にも適用できる鉄粉系フラックス入りワイ
ヤを提供するものである。
表面処理鋼板にも適用できる鉄粉系フラックス入りワイ
ヤを提供するものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するため、本発明は、第1表に示す
成分からなるフラックスを、金属製外皮内へワイヤ全重
量に対し8ないし30重量%充填し、さらに、上記フラッ
クスをフラックス重量の0.5ないし10重量%の水ガラス
で混練するものである。
成分からなるフラックスを、金属製外皮内へワイヤ全重
量に対し8ないし30重量%充填し、さらに、上記フラッ
クスをフラックス重量の0.5ないし10重量%の水ガラス
で混練するものである。
(作 用) 上記の構成を有するガスシールドアーク溶接用フラッ
クス入りワイヤの個々の成分について説明する。1ない
し4重量%の炭素Cは、シールドガス中の酸素と反応
し、炭酸ガスCO2を発生する。この炭酸ガスはワイヤ外
皮筒から溶融プールに吹き付けられるため、アーク集中
性をよくする。また、溶融プールが活性化するため、亜
鉛Zn蒸気等の発生によるピット,ブローホールが低減す
る。しかしながら、1重量%未満ではこの効果があまり
得られず、逆に4重量%を越えると、炭酸ガスが多量に
発生するのが原因と推定されるが、ピット等の欠陥が増
大する。
クス入りワイヤの個々の成分について説明する。1ない
し4重量%の炭素Cは、シールドガス中の酸素と反応
し、炭酸ガスCO2を発生する。この炭酸ガスはワイヤ外
皮筒から溶融プールに吹き付けられるため、アーク集中
性をよくする。また、溶融プールが活性化するため、亜
鉛Zn蒸気等の発生によるピット,ブローホールが低減す
る。しかしながら、1重量%未満ではこの効果があまり
得られず、逆に4重量%を越えると、炭酸ガスが多量に
発生するのが原因と推定されるが、ピット等の欠陥が増
大する。
1ないし5重量%のシリコンSiおよび5ないし15重量
%のマンガンMnは、脱酸剤として使用されるもので、炭
酸ガスを充分発生させるため、それぞれの上限を5重量
%および15重量%とした。また、シリコンSiおよびマン
ガンMnの含有割合がそれぞれ1重量%および5重量%未
満では、脱酸効果がほとんど得られず、逆にピット等の
欠陥が発生する。
%のマンガンMnは、脱酸剤として使用されるもので、炭
酸ガスを充分発生させるため、それぞれの上限を5重量
%および15重量%とした。また、シリコンSiおよびマン
ガンMnの含有割合がそれぞれ1重量%および5重量%未
満では、脱酸効果がほとんど得られず、逆にピット等の
欠陥が発生する。
0.5ないし5重量%未満のニッケルNiは、亜鉛Znと化
合物を形成してピット等の欠陥を低減させるとともに、
靭性を向上させる。しかしながら、0.5重量%未満では
その効果があまり得られず、逆に5重量%を越えると強
度は上がるが、靭性は低下する。
合物を形成してピット等の欠陥を低減させるとともに、
靭性を向上させる。しかしながら、0.5重量%未満では
その効果があまり得られず、逆に5重量%を越えると強
度は上がるが、靭性は低下する。
1ないし5重量%のアルミニウムAlは、脱酸,脱窒効
果とともに窒素を固定する働きがある。しかしながら、
1重量%未満ではその効果があまり得られず、逆に5重
量%を越えると結晶粒が粗大化する。
果とともに窒素を固定する働きがある。しかしながら、
1重量%未満ではその効果があまり得られず、逆に5重
量%を越えると結晶粒が粗大化する。
0.5重量%以下のホウ素Bは、溶着金属の強度を上げ
る働きがあるが、0.5重量%を越えると靭性に悪影響を
及ぼす。
る働きがあるが、0.5重量%を越えると靭性に悪影響を
及ぼす。
残部(60ないし90重量%)をなす鉄粉は、溶接能率を
向上させる働きがある。しかしながら、60重量%未満で
はその効果はあまりなく、逆に90重量%を越えると他成
分含有量が少なくなり、健全な溶接ができなくなる。
向上させる働きがある。しかしながら、60重量%未満で
はその効果はあまりなく、逆に90重量%を越えると他成
分含有量が少なくなり、健全な溶接ができなくなる。
0.5ないし10重量%の水ガラスは、カリウムK,ナトリ
ウムNaというアーク安定剤が含有されており、水ガラス
で混練することにより均一にアーク安定剤が添加され、
さらに、水ガラスで混練し造粒することにより生産性が
向上する効果がある。しかしながら、0.5重量%未満で
はあまり効果が得られず、逆に10重量%を越えると混練
がうまくできなくなる。
ウムNaというアーク安定剤が含有されており、水ガラス
で混練することにより均一にアーク安定剤が添加され、
さらに、水ガラスで混練し造粒することにより生産性が
向上する効果がある。しかしながら、0.5重量%未満で
はあまり効果が得られず、逆に10重量%を越えると混練
がうまくできなくなる。
フラックスは、ワイヤ重量に対し8重量%以上で上記
のような効果が得られるが、30重量%を越えると外皮金
属の肉厚が薄くなり、生産時の断線の原因となるととも
に、ワイヤ送給性が悪くなる。
のような効果が得られるが、30重量%を越えると外皮金
属の肉厚が薄くなり、生産時の断線の原因となるととも
に、ワイヤ送給性が悪くなる。
(実施例) 第2表に、本発明による鉄粉系フラックス入りワイヤ
および比較試料とその実現結果を示す。
および比較試料とその実現結果を示す。
実施例1ないし5は、本発明による鉄粉系フラックス
入りワイヤで、共に良い結果となっているが、比較試料
6は炭素CおよびシリコンSiが少ないため、比較試料7
はシリコンSiが少なく、ニッケルNiがなく、アルミニウ
ムAlが多いため、比較試料8はフラックス量が少ないた
め、比較試料9は炭素Cが多いため、比較試料10はマン
ガンMnが少なく、ニッケルNiおよびアルミニウムAlがな
いために、それぞれやや不良(△印)あるいは不良(×
印)となっている。
入りワイヤで、共に良い結果となっているが、比較試料
6は炭素CおよびシリコンSiが少ないため、比較試料7
はシリコンSiが少なく、ニッケルNiがなく、アルミニウ
ムAlが多いため、比較試料8はフラックス量が少ないた
め、比較試料9は炭素Cが多いため、比較試料10はマン
ガンMnが少なく、ニッケルNiおよびアルミニウムAlがな
いために、それぞれやや不良(△印)あるいは不良(×
印)となっている。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、亜鉛めっき鋼
板の表面処理鋼板に適用することができるガスシールド
アーク溶接用フラックス入りワイヤが得られる。
板の表面処理鋼板に適用することができるガスシールド
アーク溶接用フラックス入りワイヤが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 仁志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−154294(JP,A) 特開 昭63−97396(JP,A) 特開 昭62−110897(JP,A) 特開 昭62−248593(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】炭素Cが1〜4重量%、シリコンSiが1〜
5重量%、マンガンMnが5〜15重量%、ニッケルNiが0.
5〜5重量%未満、アルミニウムAlが1〜5重量%、ホ
ウ素Bが0.5重量%以下、残部(60〜90重量%)が鉄粉
からなるフラックスを、金属製外皮内へワイヤ全重量に
対して8〜30重量%充填したことを特徴とするガスシー
ルドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。 - 【請求項2】上記のフラックスをフラックス重量の0.5
〜10重量%の水ガラスで混練したことを特徴とする請求
項(1)記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入
りワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1098733A JP2588019B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1098733A JP2588019B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02280997A JPH02280997A (ja) | 1990-11-16 |
JP2588019B2 true JP2588019B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=14227715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1098733A Expired - Lifetime JP2588019B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2588019B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103320740A (zh) * | 2013-06-26 | 2013-09-25 | 中国人民解放军装甲兵工程学院 | 一种用于高速电弧喷涂制备NiCrBMoSiFe-Ni/C非晶纳米晶自润滑减摩涂层的粉芯丝材 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5205115B2 (ja) * | 2008-04-16 | 2013-06-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 純Arシールドガス溶接用MIGフラックス入りワイヤ及びMIGアーク溶接方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62110897A (ja) * | 1985-11-11 | 1987-05-21 | Kobe Steel Ltd | 鉄粉系フラツクス入りワイヤ |
JPH0636998B2 (ja) * | 1986-04-21 | 1994-05-18 | 大同特殊鋼株式会社 | ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
JPS6397396A (ja) * | 1986-10-09 | 1988-04-28 | Kobe Steel Ltd | 鉄粉系フラツクス入りワイヤ |
JPH0632873B2 (ja) * | 1986-12-16 | 1994-05-02 | 新日本製鐵株式会社 | ガスシ−ルドア−ク溶接用複合ワイヤ |
-
1989
- 1989-04-20 JP JP1098733A patent/JP2588019B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103320740A (zh) * | 2013-06-26 | 2013-09-25 | 中国人民解放军装甲兵工程学院 | 一种用于高速电弧喷涂制备NiCrBMoSiFe-Ni/C非晶纳米晶自润滑减摩涂层的粉芯丝材 |
CN103320740B (zh) * | 2013-06-26 | 2015-07-22 | 中国人民解放军装甲兵工程学院 | 一种用于高速电弧喷涂制备NiCrBMoSiFe-Ni/C非晶纳米晶自润滑减摩涂层的粉芯丝材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02280997A (ja) | 1990-11-16 |
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