JP2587824B2 - 細胞分析装置 - Google Patents

細胞分析装置

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JP2587824B2
JP2587824B2 JP62022885A JP2288587A JP2587824B2 JP 2587824 B2 JP2587824 B2 JP 2587824B2 JP 62022885 A JP62022885 A JP 62022885A JP 2288587 A JP2288587 A JP 2288587A JP 2587824 B2 JP2587824 B2 JP 2587824B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、フローサイトメトリーを適用した細胞分
析装置の改良に関する。
(ロ)従来の技術 フローサイトメトリーは、大量の細胞を高速度且つ高
精度に分析できる特徴を有しており、近年に至り、癌や
その他の疾病の発見又はその治療のモニタリング、細胞
周期の分析、細胞内核酸、蛋白質の定量等に適用されて
おり、医療・細胞工学等の広い分野に亘り、利用されて
いる。
このフローサイトメトリーの原理は、蛍光色素で染色
された細胞を細い液流中に流し、この細胞の1つ1つに
レーザ光又は放電管の光ビームを照射することにより生
じる散乱光や蛍光の量、すなわち細胞光情報を瞬時に測
定し、その結果より細胞分析を行うものである。
ところで、細胞浮遊液中には、複数種の細胞群が含ま
れることが多いが、その細胞群の1つについて分析を行
いたい場合がある。一例として、人体血液中のリンパ球
サブセットの分析が挙げられる。この場合、細胞浮遊液
(試料)としては、血液を溶血処理したものが用いられ
るが、この試料中には、リンパ球の他に、単球、顆粒球
が含まれている。
そこで、細胞光情報検出の際に、1つの細胞について
同時に2つ以上のパラメータ(例えば散乱光強度、蛍光
強度)を測定し、そのうちの1又は2以上のパラメータ
に基づいて分析対象の細胞の光情報を選別することが行
われる。
上記リンパ球サブセット分析の場合を例に取れば、前
方散乱光強度I0、90゜散乱光強度I90の2つのパラメー
タが用いられる。健常者の血液より得られた試料につい
ては、第4図(a)のように、前方散乱光強度I0、90゜
散乱光強度I90を座標に取り、両パラメータを点でプロ
ットすれば(サイトグラム)、各細胞群それぞれの分布
が取れる。aはリンパ球の分布、bは単球の分布、cは
顆粒球の分布である。そこで、破線のようなウインドゥ
と呼ばれる領域(細胞選別領域)dを設定しておき、こ
の領域dに属するか否かを識別することにより、目的細
胞群の細胞光情報を選別することが可能となる。なお、
リンパ球サブセットの分析自体は、細胞光情報中の蛍光
強度データに基づいて行われる。
上述のように、細胞浮遊液中に含まれる複数細胞群の
うち、所定の細胞群の分析を自動的に行う細胞分析装置
としては、以下のi〜vii項記載の構成を有するものが
知られている。
i:細胞浮遊液が流されるフローセル、 ii:このフローセル内を流れる細胞に光ビームを照射す
る光源(レーザ光源等)、 iii:ii項の光ビームが照射された1つの細胞について、
2以上のパラメータよりなる細胞光情報を検出する細胞
光情報検出手段(例えば、フローセル周囲に配される複
数の光電子増倍管等)、 iv:細胞浮遊液中の所定細胞群の細胞光情報を選別す
る、細胞光情報の1又は2以上のパラメータを座標系と
する多角形又は任意の形状の一次元又は多次元の領域を
手動入力で設定する細胞選別領域設定手段、 v:前記細胞光情報検出手段で得られた細胞光情報より、
前記細胞選別領域に属する細胞の細胞光情報を選別する
細胞光情報選別手段、 vi:前記細胞光情報検出手段で得られた細胞光情報及び
前記細胞光情報選別手段で選別された細胞光情報を処理
(例えばヒストグラムの作成等)する細胞光情報処理手
段、 vii:この細胞光情報処理手段での処理結果を出力する出
力手段(例えばプリンタ等、CRT等の表示器も含む)。
上記iv〜vi項の構成は、コンピュータに含まれてお
り、細胞光情報領域は、このコンピュータに付属するキ
ーボード等からの入力に基づいて設定される。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 上記細胞浮遊液において、目的細胞群の細胞光情報の
うち、選別に係るパラメータが、細胞選別領域よりずれ
て分布する場合が生じる。この場合に、以前の細胞選別
領域のままで自動的に分析を続けると、目的の細胞群に
ついての完全な細胞光情報が得られず、分析結果に重大
なエラーが含まれる不都合があった。
例えば、リンパ球サブセットの分析において、癌患者
等より採取された試料について、前方散乱光強度I0(縦
軸)、90゜散乱光強度I90(横軸)についてのサイトグ
ラムを示すと、第4図(b)のようになる。リンパ球分
布a′、単球分布b′、顆粒球分布c′は、健常者の場
合の第4図(a)と比べて、その位置がずれている。従
って、第4図(b)に示す破線の領域d、すなわち標準
的に設定された領域dに基づいて自動的に分析を行って
も、誤った分析結果しか得られない不都合があった。
この発明は、上記不都合に鑑みなされたもので、選別
に関与するパラメータの異常分布による、不正確な分析
を防止し得る細胞分析装置を提供することを目的として
いる。
(ニ)問題点を解決するための手段 上記不都合を解決するための手段として、この発明の
細胞分析装置は、上記i〜vii項記載の構成を有するも
のにおいて、以下のviii〜xii項記載の構成を特徴的に
設けてなるものである。
viii:前記細胞光情報検出手段で検出された細胞光情報
を、前記パラメータを座標系とする画面上に表示する表
示手段、 ix:前記細胞選別領域設定手段は、前記表示手段の画面
上で、表示中の細胞光情報の領域に応じて細胞選別領域
を手動設定するものであり、 x:前記細胞光情報選別手段で選別された細胞光情報に統
計学的演算処理を施し、統計学的変数を算出する統計学
的変数算出手段、 xi:この統計学的変数を記憶する統計学的変数記憶手段
と、 xii:今回の統計学的変数を、すでに記憶してある細胞浮
遊液の統計学的変数の標準値と比較することによって、
前記細胞浮遊液中の目的細胞群の選別に関与するパラメ
ータが、前記細胞選別領域内に正常に分布するか否かを
識別する細胞光情報分布識別手段、 xiii:この細胞光情報分布識別手段の識別結果に基づい
て作動する報知手段。
(ホ)作用 細胞光情報のパラメータのうち、選別に関与するパラ
メータの細胞選別領域内での分布が異常な場合に、この
領域内で細胞光情報パラメータ若しくはこのパラメータ
より算出される細胞の大きさ等について、統計学的演算
を施し、平均値、標準偏差等の統計学的変数を算出すれ
ば、これらは健常者の場合とは異なった値を示してい
る。従って、上記分布のずれをこれら統計学的変数に基
づいて識別することが可能となる。
この発明の細胞分析装置は、統計学的演算手段により
変数を算出し、この変数に基づき、選別に関与するパラ
メータの分布が正常か否かを細胞光情報分布識別手段に
より識別する。そして、その結果を報知手段により操作
者に報知し、操作者に前記細胞選別領域の変更を促し、
不正確な分析が行われるのを防止する。
(ヘ)実施例 この発明の一実施例を、第1図乃至第3図、第4図
(a)及び第4図(b)に基づいて、以下に説明する。
この実施例の細胞分析装置は、細胞光情報のパラメー
タとしては、前方散乱光強度、90゜散乱光強度、異なる
2色についての蛍光強度を測定するものである(いわゆ
るマルチパラメータ)。また、以下の説明においては、
リンパ球サブセットの分析について述べるが、分析対象
はこれに限定されるものではない。
第2図は、この実施例細胞分析装置の概略構成を示
す。2は、周知のフローセルであり、第2図では、その
横断面図を示している。このフローセル2は、ガラス細
管2aを備え、試料(細胞浮遊液)及びシース液が、ガラ
ス細管2a中を流される。ガラス細管2a内には層流が形成
され、細胞は1つずつガラス細管2aの中心軸上を流れて
いく。
フローセル2側方には、アルゴンレーザ光源3が設け
られる。レーザ光源3よりのレーザビームlは、ガラス
細管2a中心軸上の一点に向かって照射される。
また、フローセル2の周囲には、レンズ4a、4bが配設
されている。レンズ4aは、レーザビームlの延長上に位
置し、前方散乱光l1を光電子増倍管(細胞光情報検出手
段)5に収束させる。4cはビームストッパであり、フロ
ーセル2を透過したレーザビームlがホトダイオード5
へ入射するのを防止する。
一方、レンズ4bは、レンズ4aよりフローセル2を中心
として90゜回転した位置に置かれている。細胞Cよりの
信号光lは、このレンズ4bに捉えられ、赤色蛍光検出用
の光電子増倍管(細胞光情報検出手段)6に収束され、
入射する。
光電子増倍管6とレンズ4bとの間には、45゜傾いた状
態でダイクロイックミラー7a、7bが設けられる。ダイク
ロイックミラー7aにより反射された光l3は、緑色蛍光検
出用の光電子増倍管(細胞光情報検出手段)8に入射す
る。
また、ダイクロイックミラー7bにより反射された光l4
は、90゜散乱光検出用の光電子増倍管(細胞光情報検出
手段)9に入射する。光電子増倍管5、6、8、9は、
電気信号処理部10に接続される。なお、細胞光情報検出
手段は光電子増倍管に限定されるものではない。また、
光源も使用する蛍光色素に合わせて、ダイレーザ等、適
宜変更可能である。
第1図は、電気信号処理部10のブロック図である。光
電子増倍管5、6、8、9の出力信号は、増幅器11で増
幅され、さらにアナログ/デジタル(A/D)変換器12に
より、デジタル信号に変換される。
このデジタル信号は、記憶回路13に記憶される。この
記憶回路13には、1つ1つの細胞について、前方散乱光
強度I0、90゜散乱光強度I90、赤色蛍光強度Ir、緑色蛍
光強度Igの4つのパラメータが順次記憶される。いわゆ
るリスト様式である。なお、通常は、1つの試料につい
て、数万個の細胞の細胞光情報が記憶されることにな
り、記憶回路13には、大きな容量が必要となる。このた
め、細胞分析装置のコストは比較的高いものとなるが、
よりローコストのものにおいては、これら細胞光情報を
外部記憶装置(例えばフロッピィディスク)に記憶させ
るように構成してもよい。
記憶回路13に記憶された細胞光情報は、ゲート回路14
あるいは領域記憶回路15、ゲート回路14を経て、演算回
路16に入力される。また、後述の再演算の場合には、記
憶回路13から直接演算回路16に入力される。
ゲート回路14は、ノイズを取除くためのものである。
領域記憶回路15は、設定された細胞選別領域を記憶し、
目的の細胞の光情報を選別するためのものである。この
細胞選別領域は、リンパ球選別の場合においては、散乱
光強度I0、I90を座標系とする二次元の領域である〔第
4図(a)参照〕。
演算回路16は、散乱光強度I0、I90を解析処理する機
能、蛍光強度Ir、Igを解析処理する機能及び散乱光強度
I0、I90より、後述の統計学的変数を算出する機能を備
えている。
演算回路16での解析結果は、CRT等の表示部(出力手
段)17に表示され、また、プリンタ(出力手段)18によ
り出力される。
一方、前記統計学的変数は、識別回路19に入力され
る。識別回路19では、統計学的変数をその標準値と比較
し、識別に関与するパラメータが細胞選別領域内に正常
に分布しているか否かを識別する。
識別回路19において、正常な分布でないと識別された
場合に、ブザー(報知手段)20を鳴動させ、操作者に注
意を与える。
上述の記憶回路13、領域記憶回路15、演算回路16等
は、制御回路21により各々制御される。制御回路21に
は、キーボード22が接続されており、命令や細胞選別領
域等が入力される。
次に、この実施例細胞分析装置の動作を、第3図を主
に参照しながら説明する。
先ず、健常者の試料について測定し、標準的な細胞選
別領域(以下、単に領域という)設定し、統計学的変数
を算出する〔ステップ(以下STという)1〜6〕。この
処理は、通常、一日一回、検体試料分析の前に行われ
る。
健常者の試料が細胞分析装置にセットされ、測定の開
始命令が入力されると(ST1)、この試料がシース液と
共にフローセル2内を流され、1つ1つの細胞につい
て、散乱光強度I0、I90、蛍光強度Ir、Igが測定され、
記憶回路13に記憶される(ST2)。記憶されたパラメー
タのうち、散乱光強度I0、I90データが読出され、ゲー
ト回路14を経てノイズが取除かれ、演算回路16に入力さ
れ、解析処理を施される。この解析処理の結果は、第4
図(a)に示すように、I0を縦軸に、I90を横軸に取
り、ドットプロットパターンのサイトグラムとして表示
部17に表示される(ST3)。なお、この表示は、立体表
示、等高線表示等、適宜変更可能である。
この表示結果に基づいて、操作者がリンパ球選別領域
が適切に設定されているかを判断する。領域を変更しな
い場合には、キーボード22よりその旨を入力すれば、細
胞分析装置はST6の処理に進む(ST4)。
領域を変更する場合にはST5に進み、キーボード22よ
りの入力に基づいて、領域を変更する(ST5)。領域
は、通常、多角形であるので、その頂点を入力するが、
任意の形状も可能であり、その場合には、ライトペン、
マウス等、他の入力手段を用いてもよい。入力された領
域は、領域記憶回路15に記憶される。
続いて、領域内に属する細胞、すなわちリンパ球につ
いて、統計学的演算処理が施される(ST6)。この統計
学的演算処理は、先ず記憶回路13より読出された散乱光
強度I0、I90データを、領域記憶回路15により領域に属
するもののみを選別し、ゲート回路14でノイズを取除い
た後、演算回路16に入力する。演算回路16では、1つ1
つの細胞について、散乱光強度I0、I90より、細胞の大
きさ、細胞内顆粒密度を算出し、また、領域に属する細
胞の総数を算出する。さらに、細胞の大きさ、細胞内顆
粒密度については、平均値、標準偏差及び変動係数がそ
れぞれ算出され、また、測定された全細胞数に対する領
域内細胞数の割合が算出される。
上述の細胞の大きさ、細胞内顆粒密度それぞれについ
ての平均値、標準偏差、変動係数及び領域細胞数、その
全細胞に占める割合は、分布の正常・異常を識別するた
めの統計学的変数(標準値)として、識別回路19に記憶
される。
続いて、検体試料の測定が行われる。検体試料は、患
者より採取した全血を溶血処理し、赤血球を取除き、リ
ンパ球を蛍光色素で標識したものである。この標識に
は、フルオレセインイソチオシアネート(FITC:緑色蛍
光)標識のOKT4モノクローナル抗体及びファイコエリス
リン(PE:赤色蛍光)標識のOKT8モノクローナル抗体が
使用される。なお、蛍光色素やモノクローナル抗体は、
試料に応じて適宜変更される。
検体試料を細胞分析装置にセットし、患者属性データ
と共に、検体試料を測定する旨をキーボード22より入力
すれば、測定が開始される(ST7)。先と同様、検体試
料がシース液と共にフローセル2内を流され、1つ1つ
の細胞について、散乱光強度I0、I90、蛍光強度Ir、Ig
を測定し、記憶回路13に記憶していく(ST8)。
記憶回路13より読出された散乱光強度I0、I90は、先
と同様、解析処理が施され、I0、I90を座標としたサイ
トグラムが、表示部17に表示される(ST9)。
続いて、先に設定された領域に属する細胞について、
演算回路16で統計学的演算処理が施される(ST10)。こ
の処理においても、細胞の大きさと細胞内顆粒密度のそ
れぞれについて、平均値・標準偏差・変動係数が算出さ
れ、さらには、領域内細胞数、その割合も算出され、統
計学的変数とされる。
次のST12では、検体試料のリンパ球の散乱光強度I0
I90データが、領域内に正しく分布しているか識別回路1
9により識別される。この識別は、検体試料についての
統計学的変数を、健常者の試料から得られた標準値と比
較して行われる。
ST12で正常であると識別された場合には、ST10の処理
に進む。異常であると識別された場合には、ブザー20が
鳴動され(ST13)、操作者に異常であることを報知す
る。
操作者は、表示部17の表示から、領域を変更するか否
かを判断する。変更しない場合には、その旨を入力すれ
ば、ST16の処理が開始される(ST14)。
領域を変更する場合には、その旨が入力されると(ST
14)、ST5と同様、キーボード22の入力に基づいて、新
たな領域が設定される(ST15)。
次に、領域に属する細胞の蛍光強度Ir、Igデータの解
析、すなわち、リンパ球についての蛍光特性解析が行わ
れる(ST16)。その結果は、例えば緑色蛍光及び赤色蛍
光についてのヒストグラムとして、表示部17に表示され
る(ST17)。
また、プリントする旨が入力された場合(ST18)、プ
リンタ18により上記結果が出力される。さらに続けて検
体試料の測定を行う旨の入力があった時にはST7に戻り
(ST20)、終了の入力があった時には、測定を終了す
る。
ST20において、測定の終了でなく、次の被測定検体の
処理を行う場合、ST7に戻り、前回の被測定検体の処理
時と同様に、検体試料測定を行い(ST8)、結果の表示
を行い(ST9)、領域内データの統計学的処理を行って
統計学的変数を算出し(ST10)、記憶してある健常者の
試料の統計学的変数と比較する(ST12)。そして、以
下、前回と同様の処理を実行する。
この場合、前回のST12で、検体が異常と判定され、異
常報知がなされ(ST13)、かつ領域変更がなされている
と(ST15)、再度の被測定検体の領域内データの統計学
的処理(ST10)は、変更された領域で求められるので、
被測定検体が仮に正常であっても、ST11における健常者
の領域とは異なるものとなっているので、ST11、ST12に
おける比較、判定結果は、異常と判定され、異常報知が
なされることになる(ST13)。オペレータはこの報知に
より画面を確認し、正しい領域に変更(ST14、ST15)す
れば、正しい蛍光特性解析を行うことができる。
第3図には示していないが、測定により得られたデー
タを再演算処理したい場合、例えば、問題ある検体試料
について、もう一度演算処理を行うことも可能である。
なお、上記実施例においては、散乱光強度I0、I90
分布に異常が生じた場合に、ブザー20の鳴動により操作
者に報知するように構成しているが、LEDを点灯させた
り、表示部17に表示させて報知する等、適宜設計変更可
能である。
また、測定するパラメータ、このパラメータのうち、
目的の細胞を選択するためのパラメータ及び分布の正常
・異常を識別するための統計学的変数は、上記実施例の
ものに限定されず、適宜変更可能である。
(ト)発明の効果 以上説明したように、この発明の細胞分析装置は、細
胞選別領域内における選別に関与するパラメータの異常
分布を、統計学的変数に基づいて識別し、その結果を操
作者に報知するものであるから、目的細胞について、自
動的に正確な分析が行える利点を有している。
又、表示画面上で、細胞光情報の領域に応じて細胞選
別領域を多角形又は任意の形状で手動入力によって設定
するものであるから、細胞選別領域を自動設定する場合
に比べて、ソフト的に複雑な処理を必要とせず、どのよ
うな細胞光情報の領域であっても選別領域を短時間で且
つ正確に設定することが可能となり、それにより細胞の
正常・異常の判定に要する時間を短縮できると共に、判
定の信頼性が向上する利点を有している。
又、細胞選別領域を多角形又は任意の形状で手動入力
によって変更するものであるから、ソフト的に複雑な処
理を必要とせず、装置の構成が簡略化される利点を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る細胞分析装置の回
路構成を示すブロック図、第2図は、同細胞分析装置の
光学系を示す図、第3図は、同細胞分析装置の動作を説
明するフロー図、第4図(a)は、正常な試料の前方散
乱光強度と90゜散乱光強度についてのサイトグラムを示
す図、第4図(b)は、異常な試料の前方散乱光強度と
90゜散乱光強度についてのサイトグラムを示す図であ
る。 2:フローセル、3:レーザ光源、 5・6、8・9:光電子増倍管、 15:領域記憶回路、16:演算回路、 17:表示部、18:プリンタ、 19:識別回路、20:ブザー。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−71337(JP,A) 特開 昭59−184841(JP,A) 特開 昭57−158557(JP,A) 特開 昭63−191043(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞浮遊液が流されるフローセルと、 このフローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光
    源と、 この光ビームが照射された1つの細胞について、2以上
    のパラメータよりなる細胞光情報を検出する細胞光情報
    検出手段と、 前記細胞浮遊液中の目的細胞群の細胞光情報を選別す
    る、前記パラメータのうちの1又は2以上のパラメータ
    を座標系とする多角形又は任意の形状の一次元又は他次
    元の領域を手動入力で設定する細胞選別領域設定手段
    と、 前記細胞光情報検出手段で得られた細胞光情報より、前
    記細胞選別領域に属する細胞群の細胞光情報を選別する
    細胞光情報選別手段と、 前記細胞光情報検出手段で得られた細胞光情報及び前記
    細胞光情報選別手段で選別された細胞光情報を処理する
    細胞光情報処理手段と、 この細胞光情報処理手段での処理結果を出力する出力手
    段とを備えてなる細胞分析装置において、 前記細胞光情報検出手段で検出された細胞光情報を、前
    記パラメータを座標系とする画面上に表示する表示手段
    を設け、 前記細胞選別領域設定手段は、前記表示手段の画面上
    で、表示中の細胞光情報の領域に応じて細胞選別領域を
    手動設定するものであり、 更に前記細胞光情報選別手段で選別された細胞光情報に
    統計学的演算処理を施し、統計学的変数を算出する統計
    学的変数算出手段と、 この統計学的変数を記憶する統計学的変数記憶手段と、 今回の統計学的変数を、すでに記憶してある細胞浮遊液
    の統計学的変数の標準値と比較することによって、前記
    細胞浮遊液中の目的細胞群の選別に関与するパラメータ
    が、前記細胞選別領域内に正常に分布するか否かを識別
    する細胞光情報分布識別手段と、 この細胞光情報分布識別手段の識別結果に基づいて作動
    する報知手段とを設けたことを特徴とする細胞分析装
    置。
  2. 【請求項2】前記統計学的変数は、細胞選別領域内の細
    胞数と、この細胞数が細胞光情報検出に係る全細胞数に
    占める割合と、細胞選別領域に属する細胞の大きさ及び
    細胞内顆粒密度のそれぞれについての平均値及び標準偏
    差及び変動係数とである特許請求の範囲第1項記載の細
    胞分析装置。
  3. 【請求項3】前記報知手段は、音波信号発生器である特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載の細胞分析装置。
  4. 【請求項4】前記報知手段は、光学的表示器である特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の細胞分析装置。
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