JP2587049Y2

JP2587049Y2 - Ｘ線診断装置

Info

Publication number: JP2587049Y2
Application number: JP1990047605U
Authority: JP
Inventors: ライナー、バイエルライン; ゲルハルト、キユツテラー
Original assignee: シーメンス、アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date: 1989-05-10
Filing date: 1990-05-07
Publication date: 1998-12-14
Anticipated expiration: 2005-05-07
Also published as: JPH02143879U; DE58905397D1; US5042057A; EP0396795A1; EP0396795B1

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、この種のＸ線診断装置は例えばＸ線像のテ
レビジョン再生のために使用される。

〔従来の技術〕

ドイツ連邦共和国特許出願公開第3127648号公報に
は、Ｘ線イメージインテンシファイアの出力像がこのＸ
線イメージインテンシファイアに結合された基本レンズ
とカメラレンズとによって撮像装置に結像されるように
したこの種のＸ線診断装置が記載されている。この場合
画像はテレビジョンカメラのターゲット上に作成され
る。

特にＸ線イメージインテンシファイア、しかしながら
テレビジョン系も同様に糸巻形歪曲を有する。この歪
曲、ならびにカメラレンズと基本レンズとの間隔に起因
して、画像には像中心部から像周縁部に向かって同心的
に不均一に低下する輝度分布（“口径食”）が生じる。

均一な輝度分布を得るために、従来ではビデオ信号が
種々異なった値に増幅され、その場合、像周縁部の信号
は像中心部の信号よりも強く増幅される。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、これによって像周縁部にはS/N比が僅
かに生じ、それゆえノイズが擾乱的に高められる。さら
に、この種の均一な輝度分布の発生はテレビジョンカメ
ラ内だけで有効であり、例えば映画カメラまたはハーフ
サイズカメラのような他の撮像装置内では有効ではな
い。

そこで、本考案は、収差（歪曲、口径食）の補正が簡
単で有効かつ擾乱なく達成されるように、冒頭で述べた
種類のＸ線診断装置を構成することを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

このような課題を解決するために、本考案は、収差を
有する伝送系が備えられており、光学装置はＸ線イメー
ジインテンシファイアと撮像装置との間に接続されてい
て、前記Ｘ線イメージインテンシファイアの出力像が前
記光学装置に結合された前記撮像装置に結像されるよう
に構成されており、前記光学装置は、Ｘ線イメージイン
テンシファイア、テレビカメラ及びモニターからなる前
記伝送系全体の収差が除去されるように、前記伝送系の
他のユニットの収差とは逆の歪曲を有することを特徴と
する。

本考案によれば、Ｘ線イメージインテンシファイアの
収差、特に歪曲と画像における種々異なった輝度分布と
は光学系によって補正される。光学的な歪曲補正は、光
学装置における個々の光学要素の球形または非球形湾曲
によって、光学装置における光学要素の間隔を変えるこ
とによって、またはレンズガラスの選択によって行われ
る。

光学装置として、基本レンズとカメラレンズとを有す
るタンデム光学系を備えたＸ線診断装置においては、こ
れらのレンズの両方または片方だけが補正のためにたる
形歪曲を持たされることは有利である。Ｘ線イメージイ
ンテンシファイアの螢光面支持体および（または）端
板、および（または）散乱光捕集器によって歪曲補正が
行われる場合には、レンズガラスの選択および形状に関
しても同様に補正が行われ得る。

歪曲補正が種々に調整可能である場合には、切換可能
なＸ線イメージインテンシファイアの種々異なった入力
誤差に整合させることが出来る。このことは、調整素子
が光学装置における個々の光学要素に結合される場合に
は、光学装置の光学特性を変えるためのかかる調整素子
によって行われ得る。レボルバー装置に複数個の光学要
素が配設され、これらの光学要素が選択的に光学的装置
のＸ線路内に回動導入可能である場合には、可変の歪曲
補正を同様に行うことが出来る。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図には高電圧発生器２によって駆動されてＸ線束
を送出するＸ線管１が図示されており、このＸ線管１か
ら送出されたＸ線束は患者３を透過してＸ線イメージイ
ンテンシファイア４の入力螢光面にＸ線像を生ぜしめ
る。Ｘ線イメージインテンシファイア４はＸ線像を出力
螢光面上での可視像に変換する。Ｘ線イメージインテン
シファイア４には基本レンズ６とカメラレンズ７とを含
むタンデム光学系５が結合されている。これらのレンズ
６、７によってＸ線イメージインテンシファイア４の出
力像はテレビジョンカメラ８のターゲット上に結像され
る。テレビジョンカメラ８の出力信号はビデオ増幅器９
にて増幅され、可視像としてモニター10上に再生され
る。

この種の伝送装置４〜10は多くの収差を有している。
これには例えば矩形状格子を第３図に誇張して図示され
ている糸巻形に歪めて結像させる糸巻形歪曲も含まれ
る。同時に像は周縁部に向かって輝度低下を有する。こ
のことは第５図において曲線ａにて例示されている。こ
の第５図においては輝度強度Ｉが像中心点からの距離ｒ
に対して描かれている。

レンズ６、７は第２図に図示された構成を有してい
る。これらのレンズはこの例では一部がグループ内に配
置された７個の光学要素11〜17から構成されている。光
学的たる形歪曲を全体として有するこれらの光学要素11
〜17の配設によって歪補正が部分補正または全体補正と
して行われ、それにより特にＸ線イメージインテンシフ
ァイア４の糸巻形歪曲が補正され、同様に伝送系８〜10
の糸巻形歪曲も補正される。

完全な歪曲補正が行われると、画像は第４図に再生さ
れているように格子線が所望の直線を有するようにな
る。画像における輝度分布は、歪曲に起因する輝度低下
を完全に無くすことによって、または少なくとも回避す
ることによって、第５図に曲線ｂにて図示されているよ
うに著しく良好になる。

その際、調整されるべき最大Ｘ線イメージインテンシ
ファイア型に対しては従来よりも僅かな糸巻形歪曲を有
する部分補正を行うことが出来る。最小Ｘ線イメージイ
ンテンシファイア型は平均的たる形歪曲によって過補正
され得る。このような補正は例えば手足等の四肢血管造
影を行うための標準形から大形のイメージインテンシフ
ァイア４にとっては興味あることである。

たる形歪曲補正は、例えば特に測定（心臓容積、血管
直径）のために必要とされる切換可能なＸ線イメージイ
ンテンシファイア４の所定の入力面が最良に補正され、
一方、大形および（または）小形入力面が不足補正もし
くは過補正されるように、設計することが出来る。

補正はタンデム光学系５のレンズ６、７の一方のレン
ズだけで行っても良く、またはタンデム光学要素５の両
レンズ６、７にて分担して行っても良い。例えばＸ線イ
メージインテンシファイア４の光学的に有効な構成要素
（例えば螢光面支持体、端板、散乱光捕集器）も同様に
歪曲補正を考慮することができ、それによりＸ線イメー
ジインテンシファイアの構成長さを短縮化したりおよび
（または）電子光学装置を設計するための付加的な自由
度を得ることが出来る。

切換可能なＸ線イメージインテンシファイア４を使用
する際には、歪曲補正も同様に変えることが出来るよう
にすると好ましい。このことは第２図に図示されている
ようにレンズ６および（または）７の内部の例えば調整
素子18によって個々の光学要素11〜17の間隔を互いに変
えることにより行うことが出来る。例えば光学要素13を
移動させる調整素子18の代わりに、例えば異なった別の
光学要素13に取付けられてこの光学要素13をＸ線イメー
ジインテンシファイア４の型に応じてＸ線路内へ回動導
入し得る所謂レボルバー装置を使用することも出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の対象とするＸ線診断装置を示す概略
図、第２図はＸ線診断装置のレンズの光学要素を示す概
略図、第３図はＸ線イメージインテンシファイアの出力
螢光面における収差を強く誇張した例を示す概略図、第
４図は歪曲補正によって補正されて撮像変換器に入射す
るＸ線像を示す概略図、第５図は補正を行わない場合と
補正を行った場合とに関する画像中心点からの距離と輝
度変化との関係を示す特性図である。１…Ｘ線管２…高電圧発生器３…患者４…Ｘ線イメージインテンシファイア５…タンデム光学系６…基本レンズ７…カメラレンズ８…テレビジョンカメラ９…ビデオ増幅器 10…モニター 11〜17…光学要素 18…調整素子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭61−83529（ＪＰ，Ａ) 特開昭55−148354（ＪＰ，Ａ)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】収差を有する伝送系（４〜10）が備えられ
ており、光学装置（５）はＸ線イメージインテンシファ
イア（４）と撮像装置（８）との間に接続されていて、
前記Ｘ線イメージインテンシファイア（４）の出力像が
前記光学装置（５）に結合された前記撮像装置（８）に
結像されるように構成されており、前記光学装置（５）
は、Ｘ線イメージインテンシファイア、テレビカメラ及
びモニターからなる前記伝送系（４〜10）全体の収差が
除去されるように、前記伝送系（４〜10）の他のユニッ
トの収差とは逆の歪曲を有することを特徴とするＸ線診
断装置。
【請求項２】光学装置として、基本レンズ（６）とカメ
ラレンズ（７）とを有するタンデム光学系を備え、前記
両レンズ（6,7）は、補正のために歪曲を有することを
特徴とする請求項１記載のＸ線診断装置。
【請求項３】光学装置として、基本レンズ（６）とカメ
ラレンズ（７）とを有するタンデム光学系（５）を備
え、前記タンデム光学系（５）のレンズ（6,7）の一方
だけが補正のために歪曲を有することを特徴とする請求
項１記載のＸ線診断装置。
【請求項４】Ｘ線イメージインテンシファイア（４）の
蛍光面支持体および（または）端板、および（また
は）、散乱光補集器によって歪曲補正が行われることを
特徴とする請求項１記載のＸ線診断装置。
【請求項５】歪曲補正は、種々に調整可能であることを
特徴とする請求項１〜４までのいずれか１記載のＸ線診
断装置。
【請求項６】光学装置（５）の光学特性を変えるため
に、調整素子（18）が前記光学装置（５）の個々の光学
要素（13）に結合されていることを特徴とする請求項５
記載のＸ線診断装置。
【請求項７】レボルバー装置に、複数個の光学要素が配
設され、前記光学要素が選択的に光学装置（５）のＸ線
路内に回動導入可能であることを特徴とする請求項５記
載のＸ線診断装置。