JP2586978Y2 - 鋳鉄クランクシャフト - Google Patents
鋳鉄クランクシャフトInfo
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- JP2586978Y2 JP2586978Y2 JP1990041395U JP4139590U JP2586978Y2 JP 2586978 Y2 JP2586978 Y2 JP 2586978Y2 JP 1990041395 U JP1990041395 U JP 1990041395U JP 4139590 U JP4139590 U JP 4139590U JP 2586978 Y2 JP2586978 Y2 JP 2586978Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crankshaft
- crankpin
- cast
- cast iron
- crank pin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Description
往復運動を回転運動に変換するもので、ピストンが受け
た爆発力は、クランクシャフトによってエンジントルク
に変化し、これが車輪を回す回転力となる。トルクの一
部は、バルブ開閉装置、ディストリビュータ、オイルポ
ンプ、ウォータポンプ、冷却ファン、オールタネータ等
の駆動力として使用される。
をするために、強度や剛性は十分高く、耐摩耗性に優
れ、しかも、静的にも動的にも良くバランスがとれて円
滑な回転をすることが必要であり、非常に精密な仕上げ
が必要である。従って、一般に、材質はクロム、ニッケ
ル或いはマンガンを含有した半硬鋼を焼入れ及び焼戻し
たものを使用している。
本体を始めとして車両を構成するあらゆる部材、部品を
軽くすることが必要である。しかしながら、エンジンの
クランクシャフトは前述したように強度や剛性の点から
鋳造品とされているために非常に重く、しかも、機械加
工が困難であり、特に、クランクピンの中心に貫通孔を
穿設して肉抜きし、軽量化を図ることは困難である。
鉄製のクランクシャフトが使用されつつある。この鋳鉄
クランクシャフトによれば、クランクピン及びクランク
アームに鋳抜孔を貫通させて肉抜きをすることが容易で
あり、クランクシャフトの軽量化を図ることができる。
高周波焼入(Hv=700程度)を施す際に、クランクピン
の中心に対して当該クランクピンを貫通する鋳抜孔孔の
中心が少し偏心していることに起因して当該クランクピ
ンの、クランクシャフトの中心から遠い側(以下説明の
便宜上「ピン上部」という)とクランクシャフトの中心
に近い側(以下「ピン下部」という)との剛性が異な
り、フィレットR部(クランクアームのジャーナルと付
根及びクランクピンのクランクアームとの付根)におけ
る応力が大きくなり、この結果、残留応力にアンバラン
スが生じて均一な変形をしなくなる。そして、クランク
シャフトの曲がり変形をすると、高周波焼入後の研磨が
困難となり、余り曲がり量が大きくなると研磨が不可能
となり不良品となるという問題がある。
クランクシャフトの曲がり変形を少なくすることが可能
な鋳鉄クランクシャフトを提供することを目的とする。
ンクピン部及びジャーナル部に高周波焼入が施される鋳
鉄クランクシャフトにおいて、前記鋳抜孔は、クランク
ピンの両開口部を除く中央部が軸方向に亘って円形で且
つクランクピンと略同心的な断面形状に形成されると共
に、前記両開口部が前記クランクシャフトの軸心に対し
て半径方向の径よりも円周方向の径の方が大きい断面形
状で且つ前記中央部の端部から開口端に向かってクラン
クピンの中心よりも外側に徐々に偏心するように形成 (作用) 鋳抜孔の中央部が軸方向に亘って円形で、且つクラン
クピンと略同心的な断面形状に形成されるため、高周波
焼入後のピン上部と下部との変形量が略均一となり、曲
がり量(変形量)を少なくすることができると共に、鋳
抜孔の開口部がクランクピン中心より外側に偏心してい
るため、フィレットR部や開口縁等に作用する応力を低
減することができる。
る。
下単に「クランクシャフト」という)の一部を示し、ク
ランクシャフト1は、ジャーナル2とクランクアーム3
とクランクピン4及びバランスウエイト5とが一体に形
成されており、クランクアーム3及びクランクピン4に
は貫通孔(以下「鋳抜孔」という)6が設けられてい
る。また、この鋳抜孔6を略斜めに横切ってボス7が設
けらえており、当該ボス7にの軸心にはオイル通路8が
形成されている。このオイル通路8は、一端がジャーナ
ル2の表面に開口し、他端がクランクピン4の表面に開
口しており、図示しないベアリングのオイル通路からジ
ャーナル2に供給されるオイルの一部をクランクピン4
とコンロッド(図示せず)との間に供給するようになっ
ている。
央」という)6aの断面形状は、第2図に示すように略真
円に近い丸孔とされ、両端にピンウェッブ部即ち、クラ
ンクアーム3、3における開口端6b、6bは、第3図に示
すように偏平な楕円孔とされている。そして、鋳抜孔6
の中央6aの中心O2は、クランクピン4の中心O1と略一致
しており、その偏心量δは、極めて小さく殆ど0とさて
いる。
鋳造される。そして、鋳造後、当該クランクシャフト1
のジャーナル2及びクランクピン4の表面2a、4aに高周
波焼入を施す。
した後の当該クランクシャフト1の曲がり量(変形量)
は、第4図に示すように、クランクピン4の外径(ピン
径)をD1、肉抜孔の内径をD2とし、偏心量δ(=D1−
D2)/2)とピン径D1との比(δ/D1)を、1/100以下
((δ/D1)≦1/100)に設定することにより極めて小
さくなる。
3の開口端6bの長径をB、短径をH、ピンウェッブ部の
幅をC(第3図)とした場合、フィレットR部3b、4b
(第1図)の応力は、第5に示すようにB/Hが大きくな
るに伴い小さくなり、B/H≧2に設定することが好まし
い。高周波焼入後のクランクシャフト1の曲がり量も、
B/Hが大きくなるに伴い小さくなり、B/H≧2に設定する
ことが好ましい。尚、前記長径B、短径Hは、B≒C/
2、H≒C/4とされている。
り、クランクシャフト1の高周波焼入後の曲がり量(変
形量)を大幅に小さくすることが可能となる。
貫通する鋳抜孔を有すると共に、クランクピン部及びジ
ャーナル部に高周波焼入が施される鋳鉄クランクシャフ
トにおいて、前記鋳抜孔は、クランクピンの両開口部を
除く中央部が軸方向に亘って円形で且つクランクピンと
略同心的な断面形状に形成されると共に、前記両開口部
が前記クランクシャフトの軸心に対して半径方向の径よ
りも円周方向の径の方が大きい断面形状で且つ前記中央
部の端部から開口端に向かってクランクピンの中心より
も外側に徐々に偏心するように形成されることで、高周
波焼入後のピン上部と下部との変形量が略均一となり、
曲がり量を少なくすることができると共に、鋳抜孔の開
口部がクランクピン中心より外側に偏心しているためフ
ィレットR部や開口縁等に作用する応力を低減すること
ができ、クランクシャフトの耐久性が向上する。
図、第2図は第1図の矢線II−IIに沿う断面図、第3図
は第1図の矢印III方向端面図、第4図は第1図の鋳鉄
クランクシャフトの高周波焼入後の(クランクシャフト
の曲がり量)−(クランクピンと鋳抜孔の偏心量/ピン
径)との関係を示す特性図、第5図は第1図の鋳鉄クラ
ンクシャフトの(フィレットR部の応力)−(鋳抜孔の
開口端の長径と短径との比)との関係を示す特性図、第
6図は第1図の鋳鉄クランクシャフトの高周波焼入後の
(クランクシャフトの曲がり量)−(鋳抜孔の開口端の
長径と短径との比)との関係を示す特性図である。 1……鋳鉄クランクシャフト、2……ジャーナル、3…
…クランクアーム、4……クランクピン、5……バラン
スウェイト、6……鋳抜孔、7……ボス、8……オイル
通路、2a、4a……高周波焼入部分。
Claims (1)
- 【請求項1】クランクピンを貫通する鋳抜孔を有すると
共に、クランクピン部及びジャーナル部に高周波焼入が
施される鋳鉄クランクシャフトにおいて、 前記鋳抜孔は、クランクピンの両開口部を除く中央部が
軸方向に亘って円形で且つクランクピンと略同心的な断
面形状に形成されると共に、前記両開口部が前記クラン
クシャフトの軸心に対して半径方向の径よりも円周方向
の径の方が大きい断面形状で且つ前記中央部の端部から
開口端に向かってクランクピンの中心よりも外側に徐々
に偏心するように形成されることを特徴とする鋳鉄クラ
ンクシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990041395U JP2586978Y2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 鋳鉄クランクシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990041395U JP2586978Y2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 鋳鉄クランクシャフト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03130911U JPH03130911U (ja) | 1991-12-27 |
JP2586978Y2 true JP2586978Y2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=31552024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990041395U Expired - Lifetime JP2586978Y2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 鋳鉄クランクシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586978Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5302823B2 (ja) * | 2009-08-21 | 2013-10-02 | 富士重工業株式会社 | クランクシャフト |
JP6442998B2 (ja) * | 2014-11-18 | 2018-12-26 | 愛知製鋼株式会社 | クランクシャフト |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57139722U (ja) * | 1981-02-26 | 1982-09-01 | ||
JPS5942313U (ja) * | 1982-09-13 | 1984-03-19 | 日産ディーゼル工業株式会社 | クランク軸 |
JPS63135608A (ja) * | 1986-11-25 | 1988-06-08 | Daihatsu Motor Co Ltd | 中空クランク軸におけるオイル通路装置 |
JP2565374B2 (ja) * | 1988-06-06 | 1996-12-18 | 三菱自動車工業株式会社 | ダクタイル鋳鉄クランク軸 |
-
1990
- 1990-04-17 JP JP1990041395U patent/JP2586978Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03130911U (ja) | 1991-12-27 |
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