JP2586978B2 - 偏光フィルター - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は集積化された光学装置の
分野に属する。さらに詳しくは、モノモードの入力チャ
ンネルを通じて入りＴＥ及びＴＭ偏光モードの両方を含
んでいる光信号をきれいにして、２つの偏光モードの少
なくとも本質的に１つを排他的に含んでモノモード出力
チャンネルを通じて現われる光信号を生成するための偏
光フィルターに関する。

【０００２】

【従来技術及び発明が解決しようとする課題】集積化さ
れた光学装置中の支持層（ｓｕｂｓｔｒａｔｅ）の表面
にウェーブガイドが形成されているので集積光学装置の
構成要素は一般的に偏光に感受性である。この感受性
は、光学信号の主電場成分が該表面に垂直である偏光、
即ち、ＴＭ偏光が主電場成分が該表面に平行である偏
光、即ち、ＴＥ偏光と異なった伝搬をするという事実の
結果である。構成要素の最適なデザインが一般的に一方
の偏光のためだけにしかなされていないため、他の偏光
が存在するとそれ故問題を生じる。問題となる偏光を除
外する偏光フィルターは既知である。たとえば参考文献
１はウェーブガイド中の光信号中のＴＭ偏光が、ウェー
ブガイド上に置かれた金属層の助けによって抑制される
フィルターを開示している。この既知の原理は簡単では
あるが、ＴＥ偏光の抑制のためには応用できないという
欠点がある。加えて、集積光学装置のデザイン中の金属
皮膜された要素をつかうと、周囲の構成パーツに妨害作
用を及ぼすことを妨げるための付加的な手だてが必要と
なる。参考文献２及び３は更に、ＧａＡｓ及びＩｎＰそ
れぞれの上のＴＥ及びＴＭフィルターを開示し、そこで
は２つの偏光のうちの１つを選択的に抑制するための複
雑な層束（スーパーラティス）が用いられていて、曲が
り構造（ｂｅｎｄ ｓｔｕｃｔｕｒｅ）との組み合わせ
によって抑制の程度を強めることが可能となっている。
これらＴＥ及びＴＭフィルターの欠点は、複雑な構造に
より、その製作が高くつくということである。加えて、
達成された抑制度（１４ｄＢと報告されている）は限ら
れたものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】 本発明の目的は上述の欠
点を克服することにある。この点に関係して、材料に依
存また結晶性材料ではさらに結晶の切断の仕方に依存す
るのであるが、ウェーブガイドが同時に１つの偏光につ
いてはモノモードで他の偏光についてはバイモードであ
るようにウェーブガイドの大きさを決めることが可能で
あるという事実を利用し、たとえば参考文献４（図２
（ａ）及び関連した記述）より知られる２つの既知のモ
ードスプリッター構造の間にそのようなウェーブガイド
を挿入することによってこれが達成できる。本発明によ
れば、上述のタイプの偏光フィルターはこの目的のため
に、第１の入力側モノモードの光ウェーブガイド及び第
２の入力側モノモードの光ウェーブガイドから成ってお
り、それらウェーブガイドは相互作用を起こす範囲中に
互いに収束し、第１の相互に非対称な結果として伝搬定
数の点で異なっており、そして最も低い伝搬定数をもっ
ている光ウェーブガイドが入力チャンネルを形成する入
力部分（Ａ）；第３の出力側モノモードの光ウェーブガ
イド及び第４の出力側モノモードの光ウェーブガイドか
ら成っており、それらウェーブガイドはそれらが相互作
用を起こす範囲の外側まで互いに分岐し、第２の相互に
非対称な結果として伝搬定数の点で異なっており、そし
て最も低い伝搬定数をもっている光ウェーブガイドが出
力チャンネルを形成する出力部分（Ｂ）；及び中間部の
光ウェーブガイドの入力部で第１光ウェーブガイドと第
２光ウェーブガイドが合流し、その出力部で第３光ウェ
ーブガイドと第４光ウェーブガイドが結合し、その中間
部の光ウェーブガイドは、１つの偏光に対してモノモー
ドであり、他にたいしてはバイモードである中間光ウェ
ーブガイド（５）；からなることによって特徴づけられ
る。０オーダーのＴＥ及びＴＭ偏光モードの両方を含ん
でいる光信号が入力チャンネル（入力部分で最も低い伝
搬定数をもつ光ウェーブガイド）を通じて中間光ウェー
ブガイドに注入されると、両偏光に対し第１オーダーモ
ードが作られる。しかしながら、中間光ウェーブガイド
（５）は、２つの偏光のうちの１方の第１オーダーモー
ドを導くことができるだけであるから、他方のモードの
偏光は漏れてしまうであろう。

【０００４】本発明の利点を要約して示す。 −選択された材料でウェーブガイドをつくるための制作
工程以外何らの製造法も必要がない。 −他の構成要素と良く一体化し、金属要素を何ら妨害し
ない。 −所望でない偏光を、比較的良く抑制する。 −ウェーブガイドの長さや、幅及びそれらの間の角度等
の変数のいずれもが、問題とはならない。

【０００５】以下具体的に説明する。本発明の偏光フィ
ルターの原理は、図１を参照して、より詳しく説明され
る。便宜のため、定義される全ての光ウェーブガイド又
は光ウェーブチャンネルは説明中に各々ガイド又はチャ
ンネルとして表示されるだろう。この図は、その様なフ
ィルターを図示して示すものである。それは図面の平面
に垂直な平面ｐ１の左の入力部分Ａ（縦の破線によって
示される）、平面ｐ１に平行な平面ｐ２の右の出力部分
Ｂ（同様に縦の破線によって示される）及び、ｐ１平面
とｐ２平面の間の中間部分Ｃからなっている。入力部分
Ａは第１ガイド１及び第２ガイド２からなっている。ガ
イド１はＴＥ及びＴＭ偏光を両方含む光信号Ｓｉのため
の実際の入力チャンネルを形成し、光信号Ｓｉから２つ
の偏光ＴＥ及びＴＭのうち１つは取り除かれなければな
らない。両方のガイドはＴＥ及びＴＭの両方の偏光に対
してモノモードであるように、大きさが決められる。ガ
イド２は、ガイド１よりもいくらか高い伝搬定数をも
ち、それはたとえば導体１よりもいくらか大きな幅をも
っているからである。ガイド１及びガイド２はそれらが
相互作用する範囲に互いに収束し、そこでは相互の隙間
が、相互作用距離Ｄよりも小さい。ガイド２は実際には
ダミーガイドであって、ガイド１からの距離がＤよりも
大きいところから出発しなければならない。必要不可欠
ではないが出力部分は、簡単のためにそして好ましくは
入力部分Ａの鏡像である。出力部分Ｂは、それゆえに第
３ガイド３及び、第４ガイド４からなり、それは再び両
方ともモノモードであり、ガイド３及び４は各々ガイド
１及び２と同じ大きさと光学特性をもち、そしてガイド
３は出てゆく光信号Ｓｏのための実際の出力チャンネル
を形成する。中間部分Ｃは、単一のガイド部分からな
り、一方では、入力部のガイド１及び２が平面ｐ１でそ
のガイドの部分でそのガイド部分の中に合流し、他端で
は、出力部分のガイド３及び４が平面ｐ２でそのガイド
の部分に結合している。ガイド部分５は、入力信号Ｓｉ
中に存在する偏光ＴＥ又は、ＴＭの１つに関しモノモー
ドであり、入力信号中の他の偏光に関して、いわゆるＴ
Ｍ又はＴＥ偏光に関してバイモードであるような、大き
さ及び光学特性をもっている。その様なウェーブガイド
部分が作られるということは集積光学装置に広く使用さ
れている幾つかの材料によって以下に説明されるであろ
う。

【０００６】偏光フィルターは以下のように作動せしめ
られる。入力チャンネル１を通って入りＴＥ及びＴＭ偏
光の両方を含んでいる光信号Ｓｉは、該チャンネル中で
両方の偏光に対して０オーダーガイドモード（０ ^ｅ ）で
伝搬する。平面ｐ１の近くにくると、該０オーダーモー
ドはダミーチャンネル２が存在する結果、相互作用距離
Ｄ以内で、両偏光に対し第１オーダーモード（１^ｅ）に
実質的に完全に変換される。ウェーブガイド部分５は、
２つの第１オーダーモードのうちの１つだけを伝達する
ので、矢印６で図に示されたように他の偏光の光はガイ
ド部分５から漏れてしまうであろう。実際に伝達された
第１オーダーモードは、次に平面ｐ２中の出力部分に到
達する。該出力部分は特に平面ｐ２に到達した０オーダ
ーモードが最も高い伝搬定数をもつガイド４中を伝搬し
て１オーダーモードが最も低い伝搬定数をもつガイド３
中を伝搬するようモードスプリッターのようにはたら
く。ガイド部分５中を伝搬された第１オーダーモード
は、それゆえ実質的完全に出力チャンネル３中で、ガイ
ド部分５がもっているのと同じ偏光でもって、０オーダ
ー伝搬モードに変換せしめられる。このことは、理論的
に見れば、ＴＭまたはＴＥ偏光フィルターは、ガイド部
分５の伝搬特性を選択することによって必要に応じ製造
されうることを意味する。しかしながら実際にはそのよ
うなフィルターが集積された形で製造される材料ごとに
調査が必要である。それゆえ、そのようなフィルターを
製造する場合が以下に示され、それらは集積された光学
装置構成要素に広く用いられるいくつかの材料すなわち
ＩｎＰのようなＩＩＩ−Ｖ半導体からなるもの、ＬｉＮ
ｂＯ_３のような結晶物質からなるもの、ポラブル（ｐｏ
ｌａｂｌｅ）なガラス状ポリマーからなるものとして示
される。

【０００７】入力部分の構造が不正確性なためにＴＥ偏
光が完全には第１オーダーモードに変換されない場合、
たとえばＴＥ偏光の１％がガイド部分５を伝搬し続けて
も、出力部分Ｂの分離作用によりさらにその１％のみを
出力チャンネル３に伝搬させる。その結果全体では出力
信号Ｓｏ中ＴＥ偏光をもった信号Ｓｉの強度はほんの
０．０１％のみであり、それは４０ｄＢの抑制に相当す
る。出力部分が入力部分の鏡像であるところの対称性の
かわりに、そのフィルター構造は、出力信号が入力信号
の回転鏡像であるところの非対称性なものであってもよ
い。本発明の偏光フィルターの原理は、フィルター作用
の妨害をうけることなく及び該所望の信号が妨害される
ことさえなしにガイド２、５、および４を通る光経路を
２つの方向のうちどちらにも所望の光信号を伝搬するた
めに用いることを許容する。フィルター構造が非対称の
場合、それによって光経路の”レベル交差（ｌｅｖｅｌ
ｃｒｏｓｓｉｎｇ）”は信号が相互に作用することな
しに達成される。図１に示されるような構造をもつ偏光
フィルターの原理は、チャンネルタイプのガイドで２つ
の偏光は異なった程度に閉じ込められるという観察に基
づいている。

【０００８】このことは以下の３つの例を参照して説明
される。 実施例１ 図２（ｂ）はＩｎＰに基づいたリブタイプガイドの等高
図（Ｃｏｎｔｕｏｒｄｉａｇｒａｍ）を示し、その断面
は図２（ａ）に示されている。光伝搬層１３すなわち、
厚さｔをもったＩｎＧａＡｓＰからなるいわゆる４元素
層は、その両方ともＩｎＰからなっている支持体１１及
び上部層１２の間にある。上部層１２は、ガイドの長さ
を越えて局在し、高さｈ，幅ｗをもったリブタイプの隆
起１２．１をもち、それは、たとえば始めの厚さＨをも
った上部層から始めて、部分的に食刻することによって
得られる。適当な大きさ（ｈ，Ｈ，ｗ及びｔ）を選ぶこ
とによって、そのような隆起１２．１は、光伝搬層中の
光波伝搬のための境界側面をつくることが知られてお
り、その結果、光伝搬チャンネルがつくられる。適当に
選ばれた厚さｔの層１３及び最初の厚さＨの上部層１２
からはじめて、高さｈ，幅ｗを変化させると、モノモー
ド、バイモード、トリモードなどの光伝搬チャンネル、
即ち、所与の波長をもった光信号の各々１、２、３等の
伝搬モードを伝搬するのに適当した光伝搬チャンネルを
作りだすことがわかる。しかし所与の高さと幅で光チャ
ンネルがモノモード、バイモード、トリモード等である
かどうかは、更にまた伝搬モードの偏光度に依存するも
のである。図２（ａ）中の等高図は、幅ｗ（水平軸、単
位μｍ）及び、高さｈ（垂直軸、単位μｍ）の関数とし
て遷移線ａ_１及びａ_２を示す。（ｗ，ｈ）平面の全ての
点は該点の座標に対応する大きさをもった光チャンネル
を表す。遷移線ａ_１は、その線の左側の点はＴＥ及びＴ
Ｍ偏光の両方に対してモノモードである光チャンネルを
表し、すなわち、両方の偏光の０オーダーモードのみを
伝搬する光チャンネルである。この領域は、１ＴＥ＋Ｔ
Ｍによって表される。その線の右側で、ａ_２線の左の全
ての点は、ＴＥ偏光に対しては、まだモノモードであ
り、ＴＭ偏光に対してはバイモードである光チャンネル
を表し、すなわち、光チャンネルはＴＥ偏光の０オーダ
ーモードのみを伝搬し、ＴＭ偏光の０オーダーモード及
び第１オーダーモードの両方を伝搬する。この領域は１
ＴＥ＋２ＴＭにより表される。次の領域で遷移線ａ_２の
右側は、両方の偏光に対してバイモード、トリモード、
マルチモードであるところの光チャンネルを表し、２Ｔ
Ｅ＋２ＴＭによって表される。その様な領域は、より高
いオーダーの伝搬モードに対しても同様に特定すること
ができるが、これらは、本発明に関してはもはや関係が
ない。遷移線ａ_１及びａ_２によって決定される点は、そ
れ自体知られたイフェクティブインデックス法（ｅｆｆ
ｅｃｔｉｖｅ ｉｎｄｅｘ ｍｅｔｈｏｄ）の助けによ
って、以下の値に対して計算された。 光の波長＝１．５μｍ，厚さｔ＝０．４７３μｍ，高さ
ｈ＝０．５０４μｍ，ＩｎＰの屈折率＝３．１７５３、
ＩｎＧａＡｓＰの屈折率＝３．４１１６。 図２（ｂ）中の線図から、ＴＥ偏光に対してはモノモー
ドで、且つＴＭ偏光に対しては、バイモードであるとこ
ろのリブタイプのガイドが作られることがわかる。この
ことは、ＩｎＰに基づくＴＭ偏光フィルターが可能であ
ることを意味する。シュミレーションにより、リブタイ
プガイドで、ｈ＝０．２μｍで、ガイド１、３について
は、ｗ＝２．０μｍ，そしてダミーガイドであるガイド
２、４については、ｗ＝３．９μｍであり、収束角又
は、分離角が、各々０．５°であり、入ってくる光信号
Ｓｉの１％以下より小さなものが望まないモードである
もので、非常に良い入力部分Ａ及び出力部分Ｂが作られ
ることがわかる。ガイド１、２は入力部分Ａで収束し
て、６μｍよりも、多少小さい幅をもったガイド部分５
をつくる。図２（ａ）から、その幅ではガイド部分５
は、ＴＭ偏光に対してはバイモードであり、ＴＥ偏光に
対してはモノモードであり、それ故、本発明のＴＭ偏光
フィルターに必要な特性を持っている、即ち、該リブタ
イプガイドは、ＴＥ偏光の第１モードを伝搬せずＴＭ偏
光を伝搬することが分かる。 シュミレーションによ
り、４０ｄＢのＴＥ偏光の抑制作用をもち、構成物の長
さが、１ｍｍ以下であるＴＭ偏光フィルターが可能であ
ることが、明らかになった。６０ｄＢの抑制に対して
は、装置の長さは１．５ｍｍに抑えることができる。

【０００９】実施例２ とりわけ、チャンネルタイプ ガイドは、ニオブ酸リチ
ウム中にこの材料の支持体の中に厚さτ、幅ｗのチタン
帯を拡散させることによってつくられる。その結果生じ
る屈折率の上昇は、伝搬される光信号の偏光度に依存し
ている。結晶の光軸（通常はＺ−軸とよばれる）に沿っ
た偏光をもっている光信号に対して異常屈折率ｎ_ｅが有
効であるが、通常の屈折率は該軸に垂直に偏光している
光に対して有効である。拡散したチタンが存在する結
果、これら屈折率の関連した上昇は、かなり変化する。
図３はそのような拡散したガイドの等高図を示し、図２
（ｂ）に似ているが、この場合は、Ｚ−カット（Ｚ−ｃ
ｕｔ）ニオブ酸リチウム支持体中に拡散したチタン帯
（ｗ，τ）の大きさについてのものである。図２（ｂ）
の線に似た、遷移線ｂ_１，ｂ_２，ｂ_３，及び、ｂ_４は、
幅（水平軸、単位μｍ）及び厚さτ（垂直軸、単位ｎ
ｍ）の関数として示される。ここで再び、遷移線によっ
て決定される点は特に、以下の値でイフェクティブイン
デックス法の助けによって、計算され、特に以下の値で
ある。 光の波長＝１．５５μｍ，ＬｉＮｂＯ_３の通常の屈折率
ｎ_０＝２．２１１１、ＬｉＮｂＯ_３の異常の屈折率
ｎ_０＝２．１３８０、拡散工程条件では、温度＝１００
０゜Ｃ，時間１６時間。 遷移線が境界を形成する領域は、ｉＴＥ＋ｊＴＭによっ
て示され、ここでｉ，ｊ＝０、１又は、２である。遷移
線ｂ_３およびｂ_４の間の１ＴＥ＋２ＴＭによって示され
る領域中の点は、ＴＥ偏光に対しては、モノモードで、
ＴＭ偏光に対しては、バイモードであるところのウェー
ブガイドのための適当な値を表す。図３中の線から、Ｔ
Ｍ偏光フィルターのための好ましい値の大きさは、厚さ
τ＝１００ｎｍであってガイド１及び３では、幅ｗ＝４
μｍであり、ダミーガイド２及び４では幅ｗ＝６μｍで
あり、中間ガイド部分では幅＝約１０μｍである一方、
ガイド１及び２の収束角は、ほぼ０．２°であってよい
ことが分かる。注目すべき特徴は、遷移線ｂ_３およびｂ
_４は、ｗ＝約１６μｍのところで交差点Ｑをもつことで
ある。該交差点Ｑの向こう側に、遷移線の間に２ＴＭ＋
１ＴＥ領域がある。この領域中の点はＴＭ偏光に対して
はモノモードで、ＴＥ偏光に対してはバイモードである
ところのガイドの大きさを表し、それはＴＥ偏光フィル
ターを作ることにもそれ故適するであろうが、使用でき
ずそして取扱が困難なほどの広い幅のものである。もう
１つの注目すべき点は、ある大きさの拡散されたチタン
帯に対して、平面のニオブ酸リチウムガイド中の光信号
の側方の閉じ込めがまだ得られないことが線図から分か
るということである。これらの大きさは遷移線ｂ_１左下
に対する０ＴＥ＋０ＴＭ領域の点によって示される。遷
移線ｂ_１及びｂ_２の間の領域に、ＴＥ偏光の０オーダー
モードを伝搬できるのみであるガイドのおおきさを表す
点を持つ１ＴＥ＋０ＴＭ領域がある。原理的には、この
ことが、分離機能をもっている入力部分と出力部分Ｂの
両方を省略できるより簡単なＴＥ偏光子を作ることを可
能ならしめている。しかし、実際には、この領域が比較
的狭いので困難を生じせしめるであろう、そしてその結
果伝搬されたモードがカットオフ条件（ｃｕｔ−ｏｆｆ
ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ）に近すぎるところにとどまり、
そのために高い伝搬減衰率をもつこととなるであろう。
Ｙ軸に沿って伝搬するＸ−カット ニオブ酸リチウム
（または，Ｘ軸方向に伝達をするＹ−カット）の中に拡
散された伝導体では、実質的に同じ等高図が適用される
が、その中でＴＥおよびＴＭ偏光の役割は入れ代わる。
このことは、そこに提供されたものは、ＴＭ偏光にはモ
ノモードで、ＴＥ偏光にはバイモードであるガイドを表
す点からなるところの１ＴＭ＋２ＴＥ領域であり、その
結果、ＴＥ偏光フィルターはそのようなＸ−カット（又
はＹ−カット）でもってつくられる。

【００１０】実施例３ 他の通常の材料はポラブル（ｐｏｌａｂｌｅ）なガラス
状ポリマーの材料で、そのようなものは、例えば、参考
文献５及び６に開示されている。チャンネルタイプのガ
イドは、既知の技術、例えば、参考文献６に開示された
紫外線照射技術を用いて、そのようなポリマーの層の中
に簡単に設けられる。図４（ａ）はそのようなポリマー
に基づいたリブタイプ伝導体の断面を示す。屈折率１．
５４をもったガラスでできている支持体４１の上に設け
られるものは、厚さＨ＝１．２μｍのポラブルなガラス
状ポリマーでできている平面光伝達層４２である。ポー
ルされない（ｕｎｐｏｌｅｄ）状態では選択されたポリ
マーは、屈折率１．５９５をもち、ポールされた状態で
は、屈折率はＴＭ偏光に関しては高いところの０．０２
でありＴＥ偏光に関しては低いところの０．０１であ
る。高さｈ，幅ｗのリブタイプ尾根４２．１は層４２中
に紫外線を選択的に照射することにより形成された。照
射された部分４３は、屈折率１．５６５をもつ。１．３
１９μｍの波長をもつ光についての図２（ｂ）に似た等
高図が、そのようなガイドに関し図４（ｂ）に示され
る。もしも層４２中のポリマーがポールされていなけれ
ば、何であろうとある大きさをももっているリブタイプ
ガイド中では２つの偏光に関し側方の閉じ込めにおいて
全くあるいは実質的に全く差がない。それ故、同時に１
つの偏光に対してはモノモードであり、他の偏光に対し
てはバイモードであるようなこのタイプのいかなるガイ
ドをも作ることは不可能である。図中（ｗ，ｈ）平面中
の１ＴＥ＋１ＴＭ及び２ＴＥ＋２ＴＭの間の領域に存在
するただ１つの遷移線ｃ_１だけがあるという事実により
上記は明らかである。もしも、その材料がポールされる
ならば、１つの遷移線ｃ_１は２つの遷移線ｃ_２及びｃ_３
に置き換えられる。ここに２つの可能性がある。もしも
その材料が支持体に垂直な方向にポールされるならば、
遷移線ｃ_２及びｃ_３の間は、１ＴＥ＋２ＴＭ領域であ
り、２つの遷移線間の点はＴＥ偏光にはモノモードでＴ
Ｍ偏光にはバイモードのガイドを表し、その結果、ＴＭ
偏光フィルターが、このポール方向に作られる。しかし
ながら、もしも材料が支持体に平行の方向にだが、実際
ガイドの方向に垂直にポールされるならば、偏光の役割
は再び入れ代わり、その領域は１ＴＭ＋２ＴＥ領域とな
る。偏光フィルターはそのような、ポーリングで作るこ
とができる。ニオブ酸リチウムの場合、それゆえ両方の
タイプの偏光フィルターを作ることができる。

【００１０】参考文献を以下に示す。 １． 米国特許明細書第４、７８９、２１２号 「高拡
散率で低い挿入ロスをもつ、集積光偏光器及び、その改
良された製造法」（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ ｏｐｔｉｃ
ａｌ ｐｏｌａｒｉｚｅｒ ｗｉｔｈ ｈｉｇｈ ｅｘ
ｔｅｎｔｉｏｎｒａｔｉｏ ａｎｄ ｌｏｗ ｉｎｓｅ
ｒｓｉｏｎ ｌｏｓｓ，ａｎｄ ｉｍｐｒｏｖｅｄ ｍ
ｅｔｈｏｄ ｏｆ ｆａｂｒｉｃａｔｉｏｎ ｔｈｅｒ
ｅｏｆ） ２． Ｙ．Ｓｕｚｕｋｉ 等、「ＳｉＯ_２キャップ デ
ィスオーダリングによりつくられたＧａＡｓ−ＡｌＡｓ
スーパーラティス中の偏光モードフィルター」（Ｐｏｌ
ａｒｉｚａｔｉｏｎ ｍｏｄｅｆｉｌｔｅｒ ｉｎ Ｇ
ａＡｓ−ＡｌＡｓ ｓｕｐｅｒｌａｔｔｉｃｅ ｆａｂ
ｒｉｃａｔｅｄ ｂｙ ｓｉＯ_２ｃａｐｄｉｓｏｒｄｅ
ｒｉｎｇ） ＩＥＥＥ Ｐｈｏｔｏｎｉｃｓ Ｔｅｃｈ
ｎ．Ｌｅｔｔ．，第２巻、Ｎｏ．１１ １９９０年、１
１月、８１８−８１９頁 ３． Ｙ．Ｓｕｚｕｋｉ 等、「ＩｎＧａＡｓ／ＩｎＰ
ディスオーダード スーパーラティス中の偏光モード選
択ウェーブガイド」（Ｐｏｌａｒｉｚａｔｉｏｎ ｍｏ
ｄｅ ｓｅｌｃｔｉｖｅ ｗａｖｅｇｕｉｄｅｓ ｉｎ
ａｎ ＩｎＧａＡｓ／ＩｎＰ ｄｉｓｏｒｄｅｒｅｄ
ｓｕｐｅｒｌａｔｔｉｃｅ） Ａｐｐｌ．Ｐｈｙｓ．
Ｌｅｔｔ．，２６巻，Ｎｏ．５７，２４、１９９０年、
１２月、２７４５−２７４７頁 ４． Ｗ．Ｋ．Ｂｕｒｎｓ及びＡ．Ｆ．Ｍｉｌｔｏｎ
「平面誘電性分離ウェーブガイド中のモード変換」（Ｍ
ｏｄｅ ｃｏｎｖｅｒｓｉｏｎｏ ｉｎ ｐｌａｎａｒ
−ｄｉｅｌｅｃｔｒｉｃ ｓｅｐａｒａｔｉｎｇ ｗａ
ｖｅ ｇｕｉｄｅｓ） ＩＥＥＥ Ｊ．ＱＵＡＮＴ．Ｅ
ＬＥＣＲＴＲＯ．，Ｖｏｌ．ＱＥ−１１，Ｎｏ．１，１
９７５年１月 ３２−３９頁 ５． ヨーロッパ特許公開公報第０２９００６１−Ａ
（ Ｌｉｎｅａｒ ａｄｄｉｔｉｏｎ ｐｏｌｙｍｅｒ
ｗｉｔｈ ｈｙｐｅｒｐｏｌａｒｉｓａｂｌｅ ｓｉ
ｄｅ−ｇｒｏｕｐｅｓ） ６． ヨーロッパ特許公開公報第０３４４８５７−Ａ
（Ｅｌｅｃｔｒｏ−ｏｐｔｉｃａｌ ｃｏｍｐｏｎｅｎ
ｔ ａｎｄ ｍｅｔｈｄｏｄ ｆｏｒ ｍａｋｉｎｇ
ｔｈｅ ｓａｍｅ）

【図面の簡単な説明】

本発明は、以下の図からなる図面を参照することによっ
て、以下に説明される。

【図１】 本発明の偏光フィルターの光ウェーブガイド
構造を示す。

【図２】 ＩｎＰに基づくリブタイプの光ウェーブガイ
ドの断面を示す。本文中これを図２（ａ）と呼ぶ。

【図３】 図２の切断面をもつウェーブガイド用の等高
図を示す。本文中これを図２（ｂ）と呼ぶ。

【図４】 Ｚ−カット ニオブ酸リチウムに基づく拡散
型光ウェーブガイド用の等高図を示す。本文中これを図
３と呼ぶ。

【図５】 ポール可能なポリマーに基づくリブタイプの
光ウェーブガイドの断面を示す。本文中これを図４
（ａ）と呼ぶ。

【図６】 図５の切断面をもつ光ウェーブガイド用の等
高図を示す。本文中これを図４（ｂ）と呼ぶ。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−195528（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−160703（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−23304（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の入力側モノモード光ウェーブガイ
   ド（１）及び第２の入力側モノモード光ウェーブガイド
   （２）から成っており、それらウェーブガイドは互い
   に、それらが相互作用を起こす範囲内に収束し且つ伝搬
   定数が異なっている入力部分（Ａ）； 第３の出力側モノモード光ウェーブガイド（３）及び第
   ４の出力側モノモード光ウェーブガイド（４）から成っ
   ており、それらウェーブガイドは互いに、それらが相互
   作用を起こす範囲の外側まで分岐し且つ伝搬定数が異な
   っている出力部分（Ｂ）；及び 入力側で第１光ウェーブガイドと第２光ウェーブガイド
   が合流し、その出力側で第３光ウェーブガイドと第４光
   ウェーブガイドが結合する中間光ウェーブガイド
   （５）；からなり、 該中間光ウエーブガイドが一方の偏光に対してモノモー
   ドであり且つ他方の偏光に対してはバイモードであり、
   そして入力部分及び出力部分のそれぞれ最も低い伝搬定
   数をもっているウエーブガイドをそれぞれ入力チャンネ
   ル及び出力チャンネル（１，３）とする ことを特徴とす
   る、モノモードの入力チャンネルを通じて入ってＴＥ及
   びＴＭ偏光モードの両方を含んでいる光信号を濾過し
   て、モノモードの出力チャンネルを通じて現われて該２
   つの偏光モードの少なくとも本質的に１つを排他的に含
   んでいる光信号を生成するための偏光フィルター。
2. 【請求項２】 ウェーブガイドが“リブ”タイプであ
   り、それぞれが同じ高さと、好適に選ばれた幅をもって
   いることを特徴とする請求項２記載の偏光フィルター。
3. 【請求項３】 出力部分（Ｂ）が入力部分（Ａ）の鏡像
   であることを特徴とする請求項１又は２記載の偏光フィ
   ルター。
4. 【請求項４】 出力部分（Ｂ）が入力部分（Ａ）の回転
   鏡像であることを特徴とする請求項１又は２記載の偏光
   フィルター。