JP2586742B2 - 空気調和機の送風機取付構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、空気調和機の送風機
取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来の空気調和機の縦断面図、
図５は図４に示した空気調和機の送風機および吹出グリ
ル付近の正面図、図６は図５の縦断面図である。図４に
示すように空気調和機の外観は箱型をなす。この箱型の
底面を構成する台枠１には圧縮機２が取付けられてい
る。この台枠１の両側縁部に沿って左右の側面パネル３
ａ，３ｂが立設されている。また、台枠１の後縁部に沿
って後面パネル４が立設されている。前記各側面パネル
３ａ，３ｂ及び後面パネル４の上端には天井パネル５が
取付けられている。

【０００３】空気調和機の前面には上方に吹出グリル６
が存在する。この吹出グリル６は前記両側面パネル３
ａ，３ｂの上方の前縁部に装着されている。この吹出グ
リル６の下方において、両側面パネル３ａ，３ｂの前縁
部に前面パネル７が装着されている。また、この前面パ
ネル７には吸込グリル８が一体的に設けられている。こ
の吸込グリル８の裏側には熱交換器９が取付けられてお
り、前記圧縮機２より供給される冷媒と前記吸込グリル
８を通して吸い込まれる被空調空気とを熱交換させる。
被空調空気の吸い込みは送風機１０によって行われる
が、この送風機１０は、空気調和機の内部に水平に設け
られている送風機取付板１１に取付けられている。な
お、送風機１０は、電動機、シロッコファン、ファンカ
バー等から構成されている。送風機取付板１１を取付け
るために、受け板１２が、前記吹出グリル６と前記前面
パネル７との間で両側面パネル３ａ，３ｂの内側部に沿
って各々水平に取付けられている。この受け板１２は前
面および後面に左右各々一対取付けられ、各々上下２箇
所をねじ止めされる。送風機取付板１１は受け板１２に
対してねじ１３により固定されている。

【０００４】図５および図６に示すように両側面パネル
３ａ，３ｂの上端部は内側に折り曲げられることによっ
てフランジ部を形成しており、このフランジ部に対して
天井パネル５がねじ止め固定されている。また、天井パ
ネル５の前後縁部は下側に折り曲げられてフランジ部を
形成している。吹出グリル６は風向き変更機能を持つ吹
出ルーバ１４を備えている。この吹出グリル６の下端部
１５は、下方に存在する送風機取付板１１に接触して位
置決めされる。すなわち、送風機取付板１１の前縁部に
は前面フランジ部１６が形成されており、この前面フラ
ンジ部１６の内側に吹出グリル６の下端部１５が接触し
ている。この接触した状態で、吹出グリル６の両端が両
側面パネル３ａ，３ｂの前縁部に形成されたフランジ部
にねじ止め固定されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記した空気調和機は
以上のように構成されているので、受け板１２を側面パ
ネル３ａ，３ｂに取付ける際に、ねじ止めを各々２箇所
で行わなければならず、このため、ねじ穴位置の確認に
手数を要し組立てに時間がかかっていた。

【０００６】この発明は上記のような問題点を除去する
ためになされたもので、送風機の受け板を簡単な作業で
確実、容易に取付けることのできる送風機取付構造を得
ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明に係る空気調和
機の送風機取付構造は、圧縮機が取付けられた台枠と、
この台枠に立設された左右の側面パネルと、前記台枠に
立設された後面パネルと、天井パネルと、両側面パネル
の前縁部に装着された前面パネルと、この前面パネルに
設けられた吸込グリルと、前記前面パネルに隣接して設
けられた吹出グリルと、前記圧縮機より供給される冷媒
と前記吸込グリルを通して供給される被空調空気とを熱
交換させる熱交換器と、この被空調空気を供給する送風
機と、前記送風機が取付けられた送風機取付板と、この
送風機取付板を受けるために前記吹出グリルと前記前面
パネルとの間で両側面パネルの内側部に沿って各々水平
に取付けられた左右各々少なくとも一対の受け板とを備
えた空気調和機において、前記送風機取付板がねじ止め
される前記左右の受け板が前記側面パネルに一箇所ねじ
止め固定され、この受け板に前記側面パネルに当接する
突起部を設け、前記送風機取付板を取付けたときの受け
板の回動を防止するようにしたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】この発明においては、受け板に設けた突起部を
側面パネルに当接して該受け板を上下方向にスライドさ
せることでねじ穴が容易に確認でき、しかも受け板の取
付けをねじ止め１箇所で行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図１はこの発明による送風機取付構造を備え
た送風機と吹出グリル付近の正面図であって、１７は送
風機１０を支持するための左右一対の受け板で、図２に
右側の受け板１７の斜視図を示す。受け板１７はＬ字形
のチャンネル材からなり、側面に１つのねじ穴１８と打
ち抜状の突起部１９を備え、上面に送風機取付板のため
の取付穴２０を備えている。

【００１０】上記受け板１７は図１に示すように突起部
１９を側面パネル３ａ，３ｂのひさし部３ｃに当接し
て、受け板１７を上下方向へスライドさせることで受け
板１７のねじ穴１８と側面パネル３ａ，３ｂとの位置決
めが行え、ねじ穴１８からの１本のねじ止めによって側
面パネル３ａ，３ｂへの取付けが行える。また、上記受
け板１７へ送風機取付板１１が搭載された際の重みが加
わっても突起部１９が側面パネル３ａ，３ｂに係止して
いるので、受け板１７が回動することもない。

【００１１】なお、上記受け板１７の突起部１９は図３
に示すように切り起したものであってもよく、また、受
け板１７が前方側と後方側の部品とを一体化したもので
あってもよい。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
送風機を取付板を介して支持する受け板に側面パネルと
当接させる突起部を設け、かつ受け板を側面パネルに１
箇所のねじ止めで強固に固定できるようにしたので、受
け板の取付け作業が確実かつ容易に行え、しかも組付け
を短時間で行える。また、ねじの数を従来例のものに比
べて削減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例による空気調和機の送風機
取付構造を示す送風機と吹出グリル付近の正面図であ
る。

【図２】受け板の斜視図である。

【図３】受け板の他の実施例の斜視図である。

【図４】従来の空気調和機の縦断面図である。

【図５】従来の空気調和機の送風機と吹出グリル付近の
正面図である。

【図６】図５の空気調和機の側断面図である。

【符号の説明】

３ａ，３ｂ 側面パネル ６ 吹出グリル １０ 送風機 １１ 送風機取付板 １７ 受け板 １８ ねじ穴 １９ 突起部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉橋 健三 和歌山県和歌山市手平６丁目５番66号 三菱電機株式会社 和歌山製作所内 (72)発明者 笠野 勝美 和歌山県和歌山市手平６丁目５番66号 三菱電機株式会社 和歌山製作所内

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機が取付けられた台枠と、この台枠
   に立設された左右の側面パネルと、前記台枠に立設され
   た後面パネルと、天井パネルと、両側面パネルの前縁部
   に装着された前面パネルと、この前面パネルに設けられ
   た吸込グリルと、前記前面パネルに隣接して設けられた
   吹出グリルと、前記圧縮機より供給される冷媒と前記吸
   込グリルを通して供給される被空調空気とを熱交換させ
   る熱交換器と、この被空調空気を供給する送風機と、前
   記送風機が取付けられた送風機取付板と、この送風機取
   付板を受けるために前記吹出グリルと前記前面パネルと
   の間で両側面パネルの内側部に沿って各々水平に取付け
   られた左右各々少なくとも一対の受け板とを備えた空気
   調和機において、前記送風機取付板がねじ止めされる前
   記左右の受け板が前記側面パネルに一箇所ねじ止め固定
   され、この受け板に前記側面パネルに当接する突起部を
   設け、前記送風機取付板を取付けたときの受け板の回動
   を防止するようにしたことを特徴とする空気調和機の送
   風機取付構造。