JP2586183Y2 - 光電スイッチ - Google Patents

光電スイッチ

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JP2586183Y2
JP2586183Y2 JP1996000570U JP57096U JP2586183Y2 JP 2586183 Y2 JP2586183 Y2 JP 2586183Y2 JP 1996000570 U JP1996000570 U JP 1996000570U JP 57096 U JP57096 U JP 57096U JP 2586183 Y2 JP2586183 Y2 JP 2586183Y2
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清 谷川
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】この考案は、発光素子から発
した光が受光素子に到達する光量の多少により対象物体
の存否を判別する光電スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光電スイッチとして従来、図2
に示すものが知られている。この図2に示す回路とその
動作を図3の波形図を参照しながら説明する。図2にお
いて、発振回路1の出力端は抵抗2を介して発光素子3
に接続され、この発光素子3に図3に示すようなパルス
電流Ipを流し、パルス発光させる。発光素子3に対向す
る受光素子4は増幅器5に接続され、増幅器5は受光素
子4の出力信号を増幅し電圧Vpに示す波形にする。この
増幅器5の出力端はコンパレータ6aに接続されてこのコ
ンパレータ6aで電圧Vpの波形を所定の基準レベルVL0で
弁別し、論理処理に適したデジタル信号Vdとし、このコ
ンパレータ6aの出力端に接続された検出回路7により検
出信号V01を得て、出力トランジスタ9のベースに印加
してトランジスタ9をオン・オフして図示しない対象物
体の存否を確認する。増幅器5の出力端にはさらにコン
パレータ6aより高い所定の基準レベルVL1のコンパレー
タ6bおよびコンパレータ6aよりも低い所定の基準レベル
VL2のコンパレータ6cが接続され、各コンパレータ6b,6
c はそれぞれのレベルVL1,VL2で増幅器5の出力を弁
別して電圧Vd1,Vd2を出力する。コンパレータ6b,6c
の出力端が接続された自己診断回路8は受光信号が十分
なものであるか、または漏洩光がなく受光信号の遮断が
完全になされいるかを診断する。前記コンパレータ6b,6
c の基準レベルは、増幅器5の出力Vpがコンパレータ6c
の基準レベルVL2以下のときは発光素子3から投光され
た光が受光素子4に入射せずに十分な遮光状態にあり、
増幅器5の出力Vpがコンパレータ6bの基準レベルVL1を
越えると十分な受光状態にあるように選ばれ、従って自
己診断回路8は増幅器5の出力Vpがコンパレータ6cの基
準レベルVL2を越えているがコンパレータ6bの基準レベ
ルVL1を越えていない状態にあるときに出力を発するよ
うに構成されている。これは、コンパレータ6cの出力V
d2とコンパレータ6bの出力Vd1を反転した信号との論理
積をとることにより得られる。ここで、増幅器5の出力
Vpがコンパレータ6b,6c の基準レベルVL1, VL2の間に
ある状態とは、発光素子3から投光された光が受光素子
4で受光されて検出回路7から検出信号V01が得られて
検出状態にあるが光電スイッチが安定して動作するに十
分な受光出力がない状態である。このような状態は、例
えば光電スイッチの使用中に投受光レンズのレンズ面が
汚れた場合などに発生する。このような場合には、光電
スイッチとしての機能が損なわれる以前に自己診断回路
8から警報を発してレンズ面の清掃等を促し光電スイッ
チを用いた装置全体の故障を未然に防止する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このような自己診断機
能を有する光電スイッチは動作が安定し、信頼性が高い
という長所はあるが、その半面、検出回路の出力トラン
ジスタの他に自己診断のための出力トランジスタを備え
ているから、光電スイッチとして出力素子が増加し、さ
らに外部装置に接続するリード線が増加し、その配線
等、コストアップの要因,小型化の妨げになる等の問題
点があった。また、これらの出力をシーケンスコントロ
ーラに入力するためにはシーケンスコントローラの入力
回路数も増加せねばならず、それだけ大型,高価なシー
ケンスコントローラを要するという問題があった。
【0004】そこで、本考案の目的は、前述した従来装
置の欠点を除去し、1個の出力トランジスタから本来の
光電スイッチとしての出力の他に自己診断結果を外部に
伝達可能な光電スイッチを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため本考案は、パルス点灯された発光素子の発する光信
号を受光して電気信号に変換する受光素子と、この受光
素子の出力を所定のレベルで弁別しで出力する第1のコ
ンパレータと、この第1のコンパレータより高い弁別レ
ベルを有する第2のコンパレータと、前記第1のコンパ
レータより低い弁別レベルを有する第3のコンパレータ
と、この第2,第3のコンパレータの出力に従って前記
受光素子への入力を診断しその結果を出力する自己診断
回路と、電源投入時に作動し電源投入から所定時間経過
後所定レベルの信号を出力する遅延回路と、前記第1の
コンパレータの出力と前記自己診断回路との出力を入力
としこの両入力の何れかを前記遅延回路の出力に基づい
て選択して出力する選択回路とを備えた光電スイッチに
おいて、電源が投入された当初、前記選択回路で選択さ
れて前記自己診断回路により診断された結果を出力し、
所定時間後、前記選択回路により本来の光電スイッチと
しての動作に切換えられることを特徴とする。
【0006】
【考案の実施の形態】この種の光電スイッチの受光信号
の減衰は急速に進行するものではないので、常時自己診
断をする必要はなく、例えば1日1回電源投入時に診断
すればよいことに着目し、電源が投入されてから所定時
間後に所定レベルの信号を出力する遅延回路を設け、電
源投入直後に第2,第3のコンパレータと自己診断回路
で光電スイッチの動作の良否を診断し、遅延回路の出力
がローレベルの期間中は選択回路により前記自己診断回
路を選択してその診断結果を出力し、遅延回路の出力が
所定のハイレベルの信号に変化すると選択回路により本
来の光電スイッチの出力に切換えて出力し、1個のトラ
ンジスタで光電スイッチとしての検出出力と自己診断結
果を出力する。
【0007】以下、図面を参照して本考案の実施例を詳
細に説明する。
【0008】
【実施例】本考案による光電スイッチの一実施例を図1
に示し、図2に示した従来装置と同一のものには同一の
符号を付している。図1において、受光素子3は従来の
ものと同様に発振回路1の発生するパルス電流で発光
し、受光素子4で受光する。受光側の増幅器5、3個の
コンパレータ6a,6b,6c、検出回路7、自己診断回路8等
も従来のものと同様であるからこの説明は省略する。こ
の実施例が従来のものと異なる点は、選択回路11と遅延
回路12を設けた点である。選択回路11はインバータ13、
2つのAND 回路14,15 、OR回路16を備え、検出回路7の
出力がAND 回路14の一方の入力端に接続され、自己診断
回路8の出力がAND 回路15の一方の入力端に接続されて
いる。両AND 回路14,15の出力端はOR回路16のそれぞれ
の入力端に接続されている。そして、OR回路16の出力端
が出力トランジスタ9のベースに接続されている。遅延
回路12は制御電源Vccが抵抗17を介してコンデンサ18を
充電するように接続され、抵抗17の抵抗値とコンデンサ
18の容量でコンデンサ18を充電する遅延時間が決定され
る。抵抗17とコンデンサ18の接続点はAND 回路14の他方
の入力端とインバータ13を介してAND 回路15の他方の入
力端に接続されている。
【0009】この光電スイッチの本来の検出動作と自己
診断回路8の動作については図2の従来装置のものと同
様であるからこの説明は省略し、以下主として選択回路
11と遅延回路12の動作について説明する。制御電源Vcc
が投入されたとき、この光電スイッチの大部分は直ちに
始動するが、このときコンデンサ18の電圧は未だ低いか
らAND 回路14の他方の入力端の入力はローレベルであ
り、検出回路7の出力は遮断され、AND 回路14の出力は
ローレベルである。しかし、AND 回路15の他方の入力端
はインバータ13を介してハイレベルになるから自己診断
回路8の出力はAND 回路15とOR回路16を通過して出力ト
ランジスタ9のベースに印加される。すなわち、この光
電スイッチは制御電源Vccが投入された当初、選択回路
11で選択されて自己診断回路8により診断された結果が
出力トランジスタ9から出力される。次に、コンデンサ
18が充電され所定電圧に達するとAND 回路15の他方の入
力端にはインバータ13を介してローレベルの信号が入力
するからAMD 回路15は遮断される。しかし、AND 回路14
の他方の入力端にはハイレベルの信号が入力するからAN
D 回路14は開き、受光素子4が受光した信号がコンパレ
ータ6aで弁別されて、その出力が出力トランジスタ9の
ベースに印加される。すなわち、制御電源Vccが投入さ
れて選択回路11により本来の光電スイッチの動作に切換
えられる。
【0010】上述のようにこの光電スイッチは受光側に
制御電源Vccが投入された当初、その光学系を自己診断
し、所定時間後選択回路11で本来の動作に切換えられ
る。従って、光電スイッチの始動当初は勿論、随時制御
電源Vccを遮断して診断することができる。
【0011】
【考案の効果】以上に説明したように本考案によれば、
パルス点灯された発光素子の発する光信号を受光して電
気信号に変換する受光素子と、この受光素子の出力を所
定のレベルで弁別して出力する第1のコンパレータと、
この第1のコンパレータより高い弁別レベルを有する第
2のコンパレータと、前記第1のコンパレータより低い
弁別レベルを有する第3のコンパレータと、この第2,
第3のコンパレータの出力に従っで前記受光素子への入
力を診断しその結果を出力する自己診断回路と、電源投
入時に作動し電源投入から所定時間経過後所定レベルの
信号を出力する遅延回路と、前記第1のコンパレータの
出力と前記自己診断回路との出力を入力としこの両入力
の何れかを前記遅延回路の出力に基づいて選択して出力
する選択回路とを備えた光電スイッチにおいて、電源が
投入された当初、前記選択回路で選択されて前記自己診
断回路により診断された結果を出力し、該所定時間後に
自動的に対象物体の存否を検出する本来の光電スイッチ
としての動作に移るようにしたから、1つの出力トラン
ジスタで自己診断結果と対象物体の検出結果を出力で
き、外部配線数が削減できるという効果がある。しかも
光電スイッチを始動するとき必ず自己診断でき、さらに
随時診断も可能であるという効果を有する。そして、シ
ーケンスコントローラに接続する場合、その入力回路数
がすくなくてよく、シーケンスコントローラも小型化で
きるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例にかかる光電スイッチを示
す結線図
【図2】従来装置の光電スイッチを示す結線図
【図3】図2の光電スイッチにおける主要部の波形図
【符号の説明】
3 発光素子 4 受光素子 6a コンパレータ 6b コンパレータ 6c コンパレータ 8 自己診断回路 11 選択回路 12 遅延回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03K 17/78 - 17/98

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス点灯された発光素子の発する光信号
    を受光しで電気信号に変換する受光素子と、この受光素
    子の出力を所定のレベルで弁別して出力する第1のコン
    パレータと、この第1のコンパレータより高い弁別レベ
    ルを有する第2のコンパレータと、前記第1のコンパレ
    ータより低い弁別レベルを有する第3のコンパレータ
    と、この第2,第3のコンパレータの出力に従って前記
    受光素子への入力を診断しその結果を出力する自己診断
    回路と、電源投入時に作動し電源投入から所定時間経過
    後所定レベルの信号を出力する遅延回路と、前記第1の
    コンパレータの出力と前記自已診断回路との出力を入力
    としこの両入力の何れかを前記遅延回路の出力に基づい
    て選択して出力する選択回路とを備えた光電スイッチに
    おいて、電源が投入された当初、前記選択回路で選択さ
    れて前記自己診断回路により診断された結果を出力し、
    所定時間後、前記選択回路により本来の光電スイッチと
    しての動作に切換えられることを特徴とする光電スイッ
    チ。
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