JP2586132B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JP2586132B2
JP2586132B2 JP1083758A JP8375889A JP2586132B2 JP 2586132 B2 JP2586132 B2 JP 2586132B2 JP 1083758 A JP1083758 A JP 1083758A JP 8375889 A JP8375889 A JP 8375889A JP 2586132 B2 JP2586132 B2 JP 2586132B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は記録紙に転写紙を介してサーマルヘッドを押
圧して情報を記録する熱転写記録装置に関する。
(従来の技術) 近年、コンピュータ・グラフィックスなどのハードコ
ピー装置として機構が簡単でかつ記録速度が速く、しか
も取扱いが容易などの種々の理由により熱転写型記録
(印刷)装置が多く利用されていることは周知のとおり
である。
この種記録装置は、例えばDCモータおよびパルスモー
タなどで回転駆動されるプラテンローラとサーマルヘッ
ドとの間に転写紙を介して記録紙を圧接することによ
り、記録紙に所定の情報を記録するようになっている。
また、サーマルヘッドは主としてライン型であり、プ
ラテンローラおよび記録紙の幅方向に複数個の発熱体を
1列に配置した発熱体群によって構成されており、プラ
テンローラを回転させつつ、各発熱体に流れる電流を適
宜制御して1ライン分ずつのドットを順次記録し、これ
を各色毎に繰り返すことによって所望の文字・図形など
のカラー画像情報をプリントするものである。
一方、上記転写紙は、ベースフィルム上に、例えば、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)
の3色{必要に応じてブラック(B)を含めた4色}の
色インクを所定のパターンにてダンダラ塗りしたものを
使用して、まず、第1番目の色インクと記録紙とを所定
位置関係に機械的に設定し両者を接合させて転写記録を
行ない、この第1番目の色の転写が終了した後、転写紙
を送って第2番目の色インクと記録紙とを所定の位置関
係に設定して再び転写記録を行ない、以下同様にしてこ
の動作を繰り返すことによって所望のカラープリントが
完了するものである。
ところで、この種熱転写記録装置においては、上述の
ような転写記録を行なう度に転写紙のインクが消費され
るため、必要に応じて転写紙の交換を行なう必要があ
る。
また、記録紙についても、適宜これを補給しなければ
ならず、この交換、補給作業が煩雑であった。
そこで、このような転写紙の交換および記録紙の補給
をスムーズに行なうために、転写紙及び記録紙を一体に
収納したカセット及びそのようなカセットを用いてプリ
ントを行なう熱転写記録装置が提案されている。
そのようなカセットには、収納された記録紙へのカラ
ープリントを行なうために必要な量の転写紙が一対の転
写紙ロールに掛け回された状態で収納されており、この
カセットを交換するだけで記録紙の補給と転写紙の交換
を同時に行なうことができる。
また、そのようなカセットを用いてプリントを行なう
熱転写記録装置は、装着されたカセットから一方の上記
転写紙ロールを装置内の所定位置に引き出して転写紙を
プラテンローラに転接させるとともに、記録紙を1枚ず
つ取り出してプラテン上にクランプしてプリントを行な
うものであり、具体的な構成については本願出願人の先
願である実願昭63−31345号等に詳細に説明されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 上記先願明細書に記載された従来の熱転写記録装置で
は、カセットの装着時に、各転写紙ロールのコアに設け
たギヤを、装置に設けた駆動ギヤと噛み合わせること
で、転写紙を巻き取ったり、あるいは転写紙にバックテ
ンションを与えていた。
ところが、このような構成のものでは、上記転写紙ロ
ールがギヤの噛合による外周駆動によって回転駆動され
るために、カセット内で一方の転写紙ロール(この場合
には供給側転写紙ロール)の回転を軸支しなければなら
ず、ロールを軸支するためのカセットの軸受部の寸法精
度を高精度に保つ必要がある。
このため、この軸受部に摩耗特性の良い材料を使用し
なければならないので、カセットのコストが高くなると
いう問題がある。
なお、転写紙ロールを高精度に支持するものも提案さ
れているが、そのための構造が複雑で、且つ部品点数が
多くなってしまうという新たな問題が生ずる。
また、上述の従来の装置においては、上記転写紙ロー
ルのギヤと本体装置の駆動ギヤとを確実に噛み合わせる
必要があるため、装置に対するカセットの装着位置を高
精度に保つ必要がある。
このため、転写紙ロールに駆動源からの回転駆動力を
確実に伝達するための伝達機構、あるいはカセットの位
置決め機構に対して高い精度が要求されることになり、
構成部品のコストが高くなるとともに、装置の組立ても
困難になるという問題があった。
さらに、上述の従来の装置においては、一方の転写紙
ロールを装置内に引き出す際の勢いによって、カセット
内の転写紙ロールがカセットの外に飛び出してしまう虞
れがあった。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上述のような従来の問題点を解決するため
になされたものであり、 転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取側転写紙ロ
ールと記録紙とを収納するカセットが装着され、 このカセット内から一方の上記巻取側転写紙ロールを
引き出して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドと
の間に転写紙を導くとともに、上記カセット内からプラ
テンローラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介し
て上記サーマルヘッドをプラテンローラに圧接してプリ
ントを行なう熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙
ロールを支持するとともに、駆動機構によって回転駆動
する供給側及び巻取側スピンドルを夫々備え、 上記カセットの装着に伴う上記駆動機構の動作によっ
て、上記供給側転写紙ロールに上記供給側スピンドルが
嵌合し、上記駆動機構の引続く動作により所定の装着位
置に搬送された上記巻取側転写紙ロールに上記巻取側ス
ピンドルが順次嵌合してなることを特徴とする熱転写記
録装置、及び 転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取側転写紙ロ
ールと記録紙とを収納するカセットが装着され、 このカセット内から上記巻取側転写紙ロールを引き出
して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの間に
転写紙を導くとともに、上記カセット内からプラテンロ
ーラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介して上記
サーマルヘッドをプラテンローラに圧接してプリントを
行なう熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙
ロールを支持するとともに駆動機構によって回転駆動す
る供給側及び巻取側スピンドルと、 上記供給側転写紙ロールに嵌合するスピンドルに回転
負荷を与えるバックテンション付加機構とを備え、 上記カセットの装着に伴う上記駆動機構の動作によっ
て、上記供給側転写紙ロールに上記供給側スピンドルが
嵌合し、上記駆動機構の引続く動作により所定の装着位
置に搬送された上記巻取側転写紙ロールに上記巻取側ス
ピンドルが順次嵌合してなることを特徴とする熱転写記
録装置、及び転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取
側転写紙ロールと記録紙とを収納するカセットが装着さ
れ、 このカセット内から上記巻取側転写紙ロールを引き出
して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの間に
転写紙を導くとともに、上記カセット内からプラテンロ
ーラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介して上記
サーマルヘッドをプラテンローラに圧接してプリントを
行なう熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙
ロールを支持するとともに回転駆動する供給側及び巻取
側スピンドルと、 上記供給側転写紙ロールに嵌合する供給側スピンドル
に回転負荷を与えるバックテンション付加機構とを備
え、 このバックテンション付加機構を、 ドライブモータからの回転駆動力を上記巻取側転写紙
ロールに嵌合する巻取側スピンドルあるいは供給側転写
紙ロールに嵌合する供給側スピンドルに選択的に供給す
るアイドラと、 このアイドラが上記巻取側スピンドルに連結されてい
る時に上記供給側スピンドルに直接あるいは間接的に係
合して回転負荷を与える回転制止部材とから構成したこ
とを特徴とする熱転写記録装置、及び 転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取側転写紙ロ
ールと記録紙とを収納するカセットが装着され、 このカセット内から上記巻取側転写紙ロールを引き出
して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの間に
転写紙を導くとともに、上記カセット内からプラテンロ
ーラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介して上記
サーマルヘッドをプラテンローラに圧接してプリントを
行なう熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールの一端に同軸状に嵌合してこれら
転写紙ロールを支持するとともに回転駆動する主動側の
スピンドルと、 上記各転写紙ロールの他端に嵌合してこれら転写紙ロ
ールを支持する従動側のサブスピンドルとを備え、 上記各主動側のスピンドルは上記転写紙ロールの軸方
向と平行に移動して転写紙ロールの一端に嵌合し、 上記各従動側のサブスピンドルは円弧運動して上記各
転写紙ロールの他端に嵌合することを特徴とする熱転写
記録装置、を各々提供するものである。
(実施例) 以下、本発明に係る熱転写記録装置の好適な一実施例
を第1図ないし第57図を用いて詳細に説明する。
本実施例は、手札判あるいはそれよりも若干長めの記
録紙等へのプリントを行なうビデオプリンタに本発明を
適用したものであり、以下に主要な各機構を追って説明
する。
<全体構成> 第1図は本実施例に係るビデオプリンタの機構部の平
面図、第2図は全体のフレーム構成を示す斜視図であ
る。
このビデオプリンタにおけるフレームは、大きく分け
て、プラテンローラ1とサーマルヘッド2とを各々挟持
するインナーフレーム3,4と、これらインナーフレーム
3,4外側に位置してこれらフレームを支持するメインフ
レーム5,6及び給排紙ユニット7を構成するフレームの
4つのフレームにより構成されている。
そして、上記メインフレーム5上には後述する給排紙
/転写紙駆動機構8、一方のメカニズムコントロール機
構9などが配置され、他のメインフレーム6上にはプラ
テンローラ駆動機構10及び他方のメカニズムコントロー
ル機構11が各々取り付けられている。
なお、上記各メカニズムコントロール機構9,11は後述
するように互いに連動されている。
また、給排紙ユニット7には、カセット内から記録紙
を給紙したり、記録済の記録紙をビデオプリンタから排
紙するための機構が備え付けられている。
メインフレーム5とメインフレーム6とは、上記イン
ナーフレーム3、インナーフレーム4に各々植設された
フレームシャフト12a,12b,12c,12dにネジ止めされて固
定されている。
また、給排紙ユニット7は、その取付片13a,13bがイ
ンナーフレーム3、インナーフレーム4の取付片14a,14
bに各々ネジ止めされるとともに、給排紙ユニット7の
他の取付片13c,13dに上記メインフレーム5、メインフ
レーム6の取付片14c,14dが各々ネジ止めされており、
これにより上記各フレームが相互に締結されて機構部全
体が頑強に保たれている。
本実施例においてはこのようなフレーム構成とし、各
フレームに上述のような各機構を分散配置することによ
って、単一のフレームにかかる負荷(重量等)を各フレ
ームに分散することができるためフレームの強度、材質
等の設計の自由度を増すことができる。
また、各機構を各フレーム単位でユニット化すること
ができるため組立て及びメインテナンス等を容易に行な
うことができる。
<カセット構成> 次に、本実施例に係るビデオプリンタに装着されるカ
セット20を第3図ないし第5図を用いて説明する。
第3図はカセット20の上側斜視図、第4図はカセット
20の下側斜視図、第5図は断面図であり、いずれも転写
紙ローディング用の開口部を開口した状態を示す。
このカセット20の特徴は、1つの本体ケース21内に、
転写紙Tと記録紙Kとの両方を収納したことにあり、こ
れによりユーザはこのカセット20を本体装置に装着する
だけでプリントをすることができ、操作性を著しく向上
させることができる。
カセット20は、合成樹脂製の上ハーフと下ハーフを突
き合せて形成された本体ケース21と、この本体ケース21
の転写紙ローディング用開口部21aを開閉する転写紙用
カバー22と、本体ケース21の下面に形成された給紙用開
口部21bを開閉する記録紙用カバー23とから大略構成さ
れており、上記転写紙用カバー22及に記録紙用カバー23
はこのカセット20の装置本体への挿脱に伴なって連動し
て開閉されるようになっている。
本体ケース21の両側面には誤挿入防止用溝部24が形成
されており、カセット20の装置本体への誤挿入を未然に
防止し得るようになっている。
また、この誤挿入防止用溝部24には、ロック用リブ25
及びロック用穴26が設けられており、後述するカセット
ロック機構のロック動作を行なわせるようになってい
る。
なお。上記ロック用リブ25とロック穴26とのカセット
挿入方向に対する位置関係は、第3図に示すように上記
ロック用リブ25がロック穴26の前側(第3図中右側)と
なるように設定されている。
上記転写紙用カバー22内の転写紙収納部には、転写紙
Tが巻回された巻取側転写紙ロール27及び供給側転写紙
ロール28が収納されており、本実施例においてこれらロ
ール27,28に転写紙Tがはすに掛け回されている。
また、上記巻取側転写紙ロール27には、後述するよう
に工場出荷段階から所定長さの転写紙が予め巻回されて
いる。
なお、この転写紙Tには、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、{必要に応じてブラック
(K)}を1サイクルとするインクパターン順に各色の
インクがベースフィルムの長手方向に所定の幅で順次繰
り返しコーティングされて形成されている。
各転写紙ロール27,28は、転写紙Tの巻回の心金とな
るコア29,30と、各コア29,30の両端に設けられたリール
31,32とから構成されており、これらリール31,32は、後
述するように嵌合される装置本体側の駆動軸(スピンド
ル)と係合する切欠き部が形成されている。
第5図に示すように、巻取り側転写紙コア29、供給側
転写紙コア30に対する転写紙Tのロール方向(巻き締り
方向)は両者とも時計回り方向であり、同じロール方向
で巻回されている。
一方、上記記録紙用カバー23内の記録紙収納部には所
定の大きさにカットされた記録紙Kが収納されており、
記録紙Kはバネ33によって底板34と共に第5図中下方に
押圧されている。
そして、これら記録紙Kの先端(第5図中左端)下面
には一対の保持片35,35で保持されている。
また、このカセット20においては、上記給紙用開口部
21bに連なる底面に傾斜面21cが形成されており、この傾
斜面21cには所定の摩擦係数を有する摩擦部材36が取り
付けられている。
そして、本実施例においては、上記各保持片35,35及
び摩擦部材36によって、給紙の際に記録紙Kの前端を座
屈させることができ、これによって記録紙Kを自動給紙
する際の重送を防止することができる。
なお、第4図中、21dはカセット20を装置本体に装着
した際に後述するローディングアーム160,161のマウス1
60b,161bが挿入するスリットであり、21eはカセット20
の装置本体への挿入時に上記記録紙カバー23を開成する
ための装置本体内の突起(図示せず)が通過する逃げ溝
である。
ここで、従来のこの種カセットにおいては、記録紙の
重送を防止すために、上記保持片35及び摩擦部材36の代
りに、積層された記録紙におけ両端の全端面及び前端下
面に同時に当接す一対のコーナ爪を設けていたが、この
ようなコーナ爪によっては、例えば官製ハガキのような
厚手の記録紙を用いた場合にこの記録紙の前端を座屈さ
せために大きな力が必要となり好ましくなかった。
これに対して、上述のよるな本実施例に係るカセット
20のように、一対の保持片35,35及び摩擦部材36によっ
て重送を防止す場合には、記録紙の前端を座屈させる必
要がないために比較的小さな力で厚手の記録紙を給紙す
ことができるとともに、構成を簡略化することができ
る。
<給排紙/転写紙駆動機構(以下「ドライブ機構」とい
う)> このドライブ機構は、第6図に示すように上記メイン
フレーム5に取り付けられたドライブベース39に各種機
能部品を配置して構成されており、このドライブベース
39に配置された単一のドライブモータ40によって、転写
紙駆動モードにおいては上記カセット20内に収納された
上記各転写紙ロール27,28への転写紙Tの巻取りあるい
は巻戻し動作を行ない、給排紙駆動モードでは記録紙K
の給排紙動作を行なうものである。
まず、上記ドライブモータ40の回転は、第6図に示す
ようにベルト41によってセンタギヤ42へ伝わり、このセ
ンタギヤ42は回転軸42aと同軸上に回動可能なセンタア
イドラベース43上に設けたセンタアイドラギヤ44と噛合
している。
このセンタアイドラギヤ44は、転写紙駆動モードある
いは給排紙駆動モードに応じたセンタアイドラベース43
の回動位置により、転写紙駆動ギヤ45又は給排紙駆動ギ
ヤ46のどちらか一方に選択的に噛合する。
まず、第6図は転写紙駆動モード時の構成を示してお
り、このモード時におけるセンタアイドラベース43はバ
ネ47により時計回り方向に付勢されているため、このセ
ンタアイドラベース43に軸支されたセンタアイドラギヤ
44は転写紙駆動ギヤ45に噛合している。
この転写紙駆動ギヤ45は、その回転軸45aと同軸上に
回動自在な転写紙駆動アイドラベース48上に設けられた
転写紙駆動アイドラギヤ49に噛合している。
この転写紙駆動アイドラギヤ49は、第7図に示すよう
にバネ50とフエルト51によって回動負荷が与えられてお
り、また、この転写紙駆動アイドラギヤ49は転写紙駆動
ギヤ45の回転する方向によって、いわゆ首振り運動を行
なう。
これにより、第6図に示すように転写紙駆動ギヤ45が
時計回り方向に回転すると転写紙駆動アイドラベース48
も回動軸45aを中心に図中時計回り方向に回動し、転写
紙駆動アイドラギヤ49は巻取側転写紙駆動ギヤ52に噛合
する。
また、転写紙駆動ギヤ45が第6図中反時計回り方向に
回転すると転写紙駆動アイドラベース48は回転軸45aを
中心に反時計回り方向に回動し、転写紙駆動アイドラギ
ヤ49は供給側転写紙駆動ギヤ53に噛合する。
第6図では、転写紙駆動ギヤ45が時計回り方向に回転
して、転写紙駆動アイドラギヤ49が巻取側転写紙駆動ギ
ヤ52に噛合している状態を示している。
ここで、転写紙駆動アイドラベース48の先端に設け
た、歯車回転制止用突起48aは供給側転写紙駆動ギヤ53
に噛合し、これにより、この供給側転写紙駆動ギヤ53の
回転がロックされる。
巻取側転写紙駆動ギヤ52の回転力は第8図に示すよう
に、バネ54、フエルト55によって構成されるすべりクラ
ッチ機構を介してプーリ56に伝達され、さらに、タイミ
ングベルト57により巻取側スピンドルに近接した他のプ
ーリ58へと伝達される。
なお、このタイミングベルト57のテンションは中間プ
ーリ59によって調整されている。
さらに、上記プーリ58と一体で回転するギヤ60は、第
1図に示すように巻取側スピンドル61と一体的に形成さ
れた巻取側スピンドルギヤ61aに噛合している。
従って、第6図に示す状態では、ドライブモータ40の
動力は、センタギヤ42、センタアイドラギヤ44、転写紙
駆動ギヤ45、転写紙駆動アイドラギヤ49、巻取側転写紙
駆動ギヤ52、プーリ56、タイミングベルト57、プーリ5
8、巻取側転写紙駆動ギヤ60を経由して上記巻取側スピ
ンドルギヤ61aへ伝達される。
この巻取側スピンドルギヤ61aは、後述する転写紙T
の各色の頭出し時の巻取り及びプリント時の転写紙Tの
巻取りの際に駆動されるが、この際の駆動トルクは、巻
取側転写紙駆動ギヤ52とプーリ56の間に設けたすべりク
ラッチ機構(第8図にてフェルト55等にて形成されてい
る)によって一定に保たれていため、転写紙Tの安定し
た巻取り駆動が行なわれる。
また、第9図に示すように、転写紙Tが巻取られる
と、供給側スピンドル62と一体的に形成された供給側ス
ピンドルギヤ62aが転写紙Tによって駆動される。この
供給側スピンドルギヤ62aは供給側転写紙駆動ギヤ63と
噛合し、この供給側転写紙駆動ギヤ63と一体で回転する
供給側転写紙駆動ギヤ64は供給側転写紙駆動ギヤ65に噛
合している。
この供給側転写紙駆動ギヤ65は、第9図に示すように
バネ66、フエルト67によって構成されるすべりクラッチ
機構を介して上記供給側転写紙駆動ギヤ53と回転力伝達
関係にあるが、この供給側転写紙駆動ギヤ53は前述した
転写紙駆動アイドラベース48に設けられた回転制止用突
起48aによって回転がロックされている。
このため、この供給側転写紙駆動ギヤ65はすべりクラ
ッチ機構(第9図におけるフエルト67等にて構成されて
いる)により一定の負荷トルクを受けながら回転する。
この負荷トルクが上記供給側スピンドルギヤ62aの回
転負荷トルクとなり、ローディング等の際における転写
紙Tの巻取動作時に転写紙へのバックテンションとして
作用する。
このように、本実施例においては、転写紙Tが巻取ら
れる時に適度なバックテンションが与えられているた
め、転写紙Tを駆動する際のシワの発生等を未然に防止
することができる。
また、ドライブモータ40が前述の説明状態とは反対の
方向に回転した場合は、転写紙駆動ギヤ45は反時計回り
方向に回転し、転写紙駆動アイドラベース48は回動軸45
aを中心に反時計回り方向に回動する。
これにより、この転写紙駆動アイドラベース48に軸支
された転写紙駆動アイドラギヤ49と巻取側転写紙駆動ギ
ヤ52との噛合状態が解除されて供給側転写紙駆動ギヤ53
に噛合するとともに、上記転写紙駆動アイドラベース48
に形成された回転制止用突起48aの供給側転写紙駆動ギ
ヤ53との係合状態が解除される。
従って、ドライブモータ40の回転は転写紙駆動アイド
ラギヤ49から供給側転写紙駆動ギヤ53,6564,63へと順次
伝達され、供給側スピンドルギヤ62aが駆動される。
そして、この時の駆動力は上記供給側転写紙ロール28
のアンローディング時における転写紙Tの巻戻し動作に
用いられる。
また、この場合においても、第9図に示すように供給
側転写紙駆動ギヤ53と供給側転写紙駆動ギヤ65との間に
すべりクラッチ機構(第9図におけるフェルト67等にて
構成されている)が設けてあため、供給側スピンドルギ
ヤ62aは一定のトルク以上で回転することはなく、転写
紙Tに無理なテンションを掛ることなく転写紙Tを巻戻
すことができる。
次に、上記センタアイドラギヤ44が給排紙駆動ギヤ46
に噛合した時の駆動系について説明する。
上記ドライブモータ40から伝達された給排紙駆動ギヤ
46の駆動力は、第7図に示すようにバネ70、フエルト71
によって構成されたすべりクラッチ機構を介して同軸上
の他の給排紙駆動ギヤ72へ伝わった後、給排紙駆動ギヤ
73を駆動する。
この給排紙駆動ギヤ73は上記メインフレーム5の外側
から内側、すなわち給排紙ユニット7側(第7図中上方
向)へ突出してこの給排紙ユニット7に設けたギヤ(第
20図における給排紙ギヤ214)に噛合している。
これにより、この時の上記ドライブモータ40の回転に
よって記録紙Kの給紙又は排紙の駆動が行なわれる。
なお、給排紙ユニット7に設けられたギヤ関係につい
ては後で詳しく説明する。また、上記センタアイドラ44
と転写紙駆動ギヤ45あるいは給排紙駆動ギヤ46との噛合
状態の切換え制御についても後で説明する。
上述のような本機構では、単一の上記ドライブモータ
40で転写紙Tの巻取り駆動と巻戻し駆動、及び記録紙K
の給排紙駆動を適宜選択的に行なうことができる。
よって、本実施例によれば、このドライブ機構におけ
るのモータの数を少なくすることができる。
これにより、機構部のコストダウンを図ることができ
るとともに、モータから発生されるノイズの低減を図る
ことができる。
また、上記ドライブモータ40をはじめとして転写紙駆
動系、給排紙駆動系が単一のドライブベース39上に全て
配置されてサブユニット化されており、メインフレーム
5への組み込みが簡単に行なうことができ、組立性が向
上し、自動組立も容易に行なうことができる。
<メカニズムコントロール機構> このメカニズムコントロール機構は、上記各メインフ
レーム5,6に各々配置された一対の機構9,11から構成さ
れ、一方のメインフレーム5に配された単一のモードモ
ータ75によって各メインフレーム5,6に軸支されたコン
トロールカムギヤ76,77を同期回転させ、これによって
本実施例に係るビデオプリンタの各動作モードを設定制
御するものである。
また、本実施例において、このメカニズムコントロー
ル機構によって制御される動作としては、転写紙Tのロ
ーディング動作、上記各スピンドルの各転写紙ロール、
27,28への嵌合動作、記録紙Kのプラテンローラ1への
クランプ動作、記録紙Kの給配紙動作、転写紙駆動ある
いは記録紙駆動の選択動作、サーマルヘッド2のプラテ
ンローラ1への接離動作及びカセット20のイジェクト動
作がある。
以下、各メカニズムコントロール機構9,11の構成を第
1図、第6図、第10図ないし第17図を用いて説明する。
まず、メインフレーム5に設けられたメカニズムコン
トロール機構9においては、第6図に示すようにモード
モータ75の回転駆動力はベルト78によって減速されて、
ウォーム79を駆動する。
そして、この回転駆動力は、上記ウォーム79からウォ
ームホイール80、モードギヤ81,82,83によって減速され
た後、一方の上記コントロールカムギヤ76を駆動する。
このコントロールカムギヤ76の表面及び裏面(メイン
フレーム5との対向面)には、第10図(A)(B)に各
々示すようなカム溝76a,76b,76cが各々形成されてお
り、第6図に示すように表面のカム溝76aにはスピンド
ルコントロールレバー85の先端部に設けたピン85aが係
合し、裏面のカム溝76bにはモードコントロールレバー8
6に設けたピン86aが係合している。
従って、コントロールカムギヤ76の回動と上記各カム
溝76a,76bの形状により、上記スピンドルコントロール
レバー85及びモードコントロールレバー86は、それぞれ
の回動支軸85b,86bを中心にして適宜回動して上述のよ
うな各動作の設定制御を行なう。
また、裏面の他のカム溝76cには、後述する主動側サ
ブトグルリンクに植設されたカムローラ(第18図におけ
る186a)が係合しており、このコントロールカムギヤ76
の回動によって後述するヘッドアームに取り付けられた
サーマルヘッド2をプラテンローラ1に接離させる。
第6図に示すように上記スピンドルコントロールレバ
ー85に形成された扇型ギヤ部85cは中間ギヤ84に噛合
し、この中間ギヤ87は、スピンドルコントロールスライ
ダ88に設けたラック88aに噛合している。従って、この
スピンドルコントロールレバー85の回転運動は、中間ギ
ヤ87を介して、スピンドルコントロールスライダ88の直
線運動に変換される。
また、第6図に示すように上記モードコントロールレ
バー86の先端に植設されたピン86cは、モードコントロ
ールスライダ89の右端部の長穴89aに係合している。従
って、モードコントロールレバー86の回転運動はモード
コントロールスライダ89の直線運動に変換される。
さらに、上記コントロールカムギヤ76の裏面には、所
定の角度範囲に亘って歯部が設けられた切欠歯車76dが
一体的に形成されており、この切欠歯車76dの歯部とタ
イミングギヤ90上との噛合で転写紙をローディングする
ための動力伝達が行なわれる。
すなわち、コントロールカムギヤ76の回転に対してタ
イミングギヤ90は間欠的に回転し、このタイミングギヤ
90の回転は、ローディングギヤ91,92,93(ギヤ93はギヤ
92と同軸)を介してローディングアームに伝わり、この
ローディングアームをローディング駆動する(第18図参
照)。
なお、ローディングとは、上記カセット20内に収納さ
れた巻取側転写紙ロール27をビデオプリンタ内の所定位
置に導き出して転写紙Tをプラテンローラ1の表面に近
接させる動作をいう。
また、上記ローディングギヤ91にはピン91aが植設さ
れており、このピン91aは、このローディングギヤ91の
回動に伴なってローディング状態を検出する第1のモー
ド検出スイッチSw1(例えばリーフスイッチを用いたも
の)をオン・オフするようになっている。
次に、第11図は第6図で示したドライブベース39、コ
ントロールカムギヤ76、モードモータ75などの取りはず
した状態の図である。
まず、上記モードコントロールスライダ89は、その移
動によって転写紙駆動あるいは記録紙駆動の選択動作及
にクランプ動作の2系統の設定制御を行なっている。
上記モードコントロールスライダ89には、スライド方
向(図中横方向)に延在した2つの長孔89a,89bが形成
されており、これら長孔89a,89bに、メインフレーム5
上に植設されたスタッド95,96が各々係合している。
また、このモードコントロールスライダ89には、ラッ
クプレート97がブッシュ98,99とラックプレート97の長
孔97a,97bとの係合によって連結されており、このラッ
クプレート97はバネ101により第11図中右方向に付勢さ
れている。
そして、このラックプレート97の第11図中下辺に形成
されたラック97cは、上記モードコントロールスライダ8
9の図中右方向への移動に伴なってクランプコントロー
ルギヤ102に噛合する。
このクランプコントロールギヤ102は、インナーフレ
ーム3から起立するシャフト102aによって軸支されてお
り、常時バネ103によって反時計回り方向に付勢されて
位置決めされている。
そして、上述のようにモードコントロールスライダ89
が図中右方向に移動すると、上記ラックプレート97に設
けられたラック97cがクランプコントロールギヤ102と噛
合し、クランプコントロールギヤ102を図中時計回り方
向に回動させる。この回動動作により、後述するように
プラテンローラ1上のクランパが開く。
一方、第11図に示すように上記モードコントロールス
ライダ89の左端には、上記センタアイドラベース43を回
動してドライブモータ40からの駆動力の伝達系を転写紙
駆動系あるいは記録紙駆動系に切り換えるためのセンタ
アイドラコントロールプレート104がブッシュ105によっ
て取り付けられている。
このセンタアイドラコントロールプレート104は、バ
ネ106により図中時計回り方向に付勢されているととも
に、モードコントロールスライダ89の折曲部89cに圧接
して位置規制されている。
ここで、上記ドライブベース39上のセンタアイドラベ
ース43は、先に述べたようにバネ47(第6図参照)によ
って図中時計回り方向に付勢されているとともに、セン
タアイドラベース43の先端からメインフレーム5側に突
出したピン107は、第11図でセンタアイドラコントロー
ルプレート104における傾斜辺104aの谷部104bの近傍に
位置している。
また、センタアイドラコントロールプレート104は、
上記モードコントロールスライダ89の第11図中右方向へ
の移動に伴なってその傾斜辺104aによってセンタアイド
ラベース43のピン107を図中反時計回りに回動させる。
これにより、このセンタアイドラベース43は回動軸42
aを中心に反時計回り方向に回動するため、このセンタ
アイドラベース43に軸支された上記センタアイドラギヤ
44は転写紙駆動ギヤ45から離間して給排紙駆動ギヤ46に
噛合し、転写紙駆動モードから給排紙駆動モードに移行
される。
ここで、この際のギヤの噛み合いがスムーズに行なわ
れない場合、すなわち、センタアイドラギヤ44の歯山
と、給排紙駆動ギヤ46の歯山が当接した場合は、センタ
アイドラコントロールプレート104がバネ106に逆らって
反時計回り方向に若干回動することによってギヤ間の噛
合いストロークを吸収する。
以上の説明により、モードコントロールスライダ89が
第11図の状態にある場合は、センタアイドラギヤ44は転
写紙駆動ギヤ45に噛合し、ドライブモータ40の動力は転
写紙駆動系に伝達される。
また、クランプギヤ102は、上記バネ103にて付勢され
ているために反時計回り方向に付勢されており、これに
よりクランパは閉じている。
そして、モードコントロールスライダ89が第11図中右
方向に移動した場合には、上記センタアイドラギヤ44が
給排紙駆動ギヤ46に噛合するとともに、ドライブモータ
40の動力は給排紙駆動系に伝達され、さらに、後述する
機構によってクランプギヤ102は時計回り方向に回動し
クランパが開く。
一方、上記スピンドルコントロールスライダ88の移動
によっては、スピンドルの転写紙ロール27,28への嵌合
動作、給紙ローラ230(第20図参照)の記録紙Kへの接
離動作(給紙動作)、カセット20のイジェクト動作の3
系統の設定制御が行なわれる。
なお、本実施例におけるスピンドルの嵌合動作は、後
述するように、まず、供給側転写紙ロール28への嵌合動
作が行なわれてこの転写紙ロール28の支持し、その後に
ローディングされた巻取側転写紙ロール27への嵌合動作
が行なわれ、各転写紙ロール27,28へのスピンドルの嵌
合動作は段階的に行なわれる。
このスピンドルコントロールスライダ88は長孔88b,88
cを有し、これら長孔88b,88cにはメインフレーム5に植
設されたスタッド95,110が各々係合している。
なお、このスピンドルコントロールスライダ88と上記
モードコントロールスライダ89との第11図における厚み
方向(紙面と直交する方向)の位置関係は、スピンドル
コントロールスライダ88の上にモードコントロールスラ
イダ89が重なる関係にある。従って、一方のスタッド95
はスピンドルコントロールスライダ88とモードコントロ
ールスライダ89との支持のために共有されている。
このスピンドルコントロールスライド88には、給紙ロ
ーラコントロールプレート111が、この給紙ローラコン
トロールプレート111の長穴111a,111bと上記スピンドル
コントロールスライダ88に植設されたブッシュ112,113
との係合によって第11図中横方向にスライド自在に支持
されており、この給紙ローラコントロールプレート111
はバネ114によって第11図中左方向に常時付勢されてい
る。
そして、上記給紙ローラコントロールプレート111の
図中左端部には折曲部111cが設けられており、このスピ
ンドルコントロールスライダ88が図中左方向に移動する
と、上記折曲部111cが前記ドライブベース39に軸支され
た給紙ローラコントロールレバー115の先端部115aに当
接してこの給紙ローラコントロールレバー115を回動軸1
15bを中心に反時計回り方向に回動させる。
また、この給紙ローラコントロールレバー115の回動
軸115bの外周にはギヤ部115cが一体的に刻設されており
(第7図参照)、このギヤ部115cはメインフレーム5か
ら、給排紙ユニット7側に突出し、後述する給排紙ユニ
ット7上に設けてある給紙ローラ移動ギヤ237(第26図
参照)に噛合している。
これにより、スピンドルコントロールスライダ88の移
動に伴なう給紙ローラコントロールプレート111のスラ
イドによって上記給紙ローラコントロールレバー115が
回動され、この回動によって、後述するように給排紙ユ
ニット7における給紙ローラ230がカセット20内に収納
された記録紙Kと接離する。
なお、この給紙ローラコントロールレバー115は、バ
ネ116(第6図参照)によって時計回り方向に常時付勢
されて給紙ローラ230を記録紙Kから離間させていると
ともに、ストッパピン117によって時計回り方向の回動
範囲が規制されている。
また、上記スピンドルコントロールスライダ88は、第
11図中左端上部に腕部88dを有しており、このスピンド
ルコントロールスライダ88が第11図右方向に移動する
と、腕部88dが後述するイジェクトスライダ246(第1図
参照)からメインフレーム5側に突出した突起246aと当
接し、イジェクトスライダ246を右方向に移動させる。
そして、このようなスピンドルコントロールスライダ
88のに連動したイジェクトスライダ246の移動によっ
て、カセット20の装置本体からのイジェクトが行なわれ
る。
また、上記スピンドルコントロールスライダ88には、
メインフレーム5に対して垂直に折曲形成されたカム部
88e,88fが設けられており、それらは第12図に示すよう
に所定の長さ寸法の平行部と傾斜部とが連続して形成さ
れた板カム形状になっている。
そして、これらカム部88e,88fのカム形状によって、
スピンドルコントロールスライダ88の移動に伴なう供給
側スピンドル62、巻取側スピンドル61の上記各転写紙ロ
ール27,28への嵌合動作を制御し得るようになってい
る。
なお、上記各カム部88e,88fの長さ寸法は、第12図に
示すように供給側のカム部88eが巻取側のカム部88fに比
して短く形成されており、これによって上記スピンドル
コントロールスライダ88の移動に伴ない、まず供給側の
スピンドルが供給側転写紙ロール28に嵌合し、その後に
巻取側のスピンドルが巻取側転写紙ロール27に嵌合する
ようになっている。
以下、第12図ないし第14図を用いてその機構をより詳
細に説明する。
なお第14図は供給側のスピンドルベース122、スピン
ドルコントロールアーム128をスピンドル62の軸方向上
側から見た図であり、巻取側のこれら部材も同様な形状
に形成されている。
まず、上記供給側スピンドル62、巻取側スピンドル61
は、それぞれスリーブ、120,121の回りに回転し、スリ
ーブ120,121は、スピンドルベース122,123に圧入固定さ
れている。
また、上記スリーブ120,121はシャフト124,125に嵌合
し、圧縮バネ126,127によって上記スピンドルベース12
2,123は第3図中上方向に力が加わっている。
一方、上記スピンドルベース122,123に設けられたフ
ランジ122a,123aが、第14図に示すようにスピンドルコ
ントロールアーム128,129の先端に植設されたシャフト1
28a,129aを押し上げ、これによってスピンドルコントロ
ールアーム128,129は回動支軸128b,129bを中心に第12図
中反時計回り方向、すなわち嵌合方向に付勢されてい
る。
また、この状態時においては、上記各スピンドルコン
トロールアーム128,129の先端に軸支されたローラ128c,
129cが、スピンドルコントロールスライダ88のカム部88
e,88fの平行部に当接しており、これらスピンドルコン
トロールアーム128,129の嵌合方向への回動を阻止して
いる。
従って、供給側スピンドル62及び巻取側スピンドル61
は、共に第12図中上方向の動きを規制されている状態に
ある。
そして、上記スピンドルコントロールスライダ88が第
11図ないし第13図中左方向に移動すると、上記各スピン
ドルコントロールアーム128,129のローラ128c,129cはス
ピンドルコントロールスライダ88のカム部88e,88fの傾
斜部に沿って順次段階的に回動する。
これにより、これらスピンドルコントロールアーム12
8,129は、その回動軸128b,129bを中心に反時計回り方向
に回動して供給側スピドル62と巻取側スピンドル61とが
図中上方向に順次移動する。
そして、本実施例においては、上記各カム部88e,88f
の平行部の長さ寸法が異っているため、まず前記供給側
転写紙コア30の端に設けたリール32に供給側スピンドル
62が嵌合し、その後に巻取側転写紙コア29の端に設けた
リール31に供給側スピンドル62が嵌合し、これによって
上記各転写紙ロール27,28に駆動力を伝達することにな
る。
なお、このような各転写紙ロール27,28へのスピンド
ル61,62の嵌合動作のタイミングは後述する動作説明に
て詳細に説明する。
また、上記供給側スピンドル62には、先に説明したよ
うにギヤ63(第6図及び第13図参照)を介して前記ドラ
イブモータ40から回転駆動力が伝達され、上記巻取側ス
ピンドル61にはギヤ60,プーリ58,ベルト57等を介して上
記ドライブモータ40から回転駆動力が伝達される(第13
図及び第6図参照)。
次に、メインフレーム6側に設けられたメカニズムコ
ントロール機構11について説明する。
このメカニズムコントロール機構11は、上記メインフ
レール5側に設けられたメカニズムコントロール機構9
と共動してサーマルヘッド2のプラテンローラ1への接
離動作を制御するとともに、上記各転写紙ロール27,28
のメインフレーム6側のリール31,32へのスピンドルの
嵌合動作を制御するものである。
以下、このメカニズムコントロール機構11を第15図な
いし第17図を用いて説明する。
なお、第15図は第1図を矢印B方向から見た図であ
る。
第15図において、130はモードギヤであり、このモー
ドギヤ130には上記メインフレーム5のウォームホイー
ル80と伝達シャフト80aで動力伝達がなされる(第1図
参照)。
ここで、ウォームホイール80は、モータ回転の減速比
がまだ小さい所であり、駆動トルクが小さいので伝達シ
ャフト80aのねじり剛性は少ないため、この伝達シャフ
ト80aのみによって両フレーム間の動力伝達を十分に行
なうことができる。
また、上記モードギヤ130の回転は、更に他のモード
ギヤ131,132によって減速された後、上記コントロール
カムギヤ77を駆動する。
ここで、第6図における上記メインフレーム5上のモ
ードギヤ81,82,83,コントロールカムギヤ76までのギヤ
減速比と、第15図におけるモードギヤ131,132,133、コ
ントロールカムギヤ77までのギヤ減速比は互いに同じ値
に設定してあるため、上記各コントロールカムギヤ76,7
7は同じ位相で回動する。
このように、上記各メインフレーム5,6に設けた2つ
のコントロールカムギヤ76,77を、これらコントロール
カムギヤ76,77の外周部に位置する上記各モードギヤを
用いた外周駆動方式によって連結することにより、上記
伝達シャフト80aの配置位置を機構中央部からずらすこ
とができる。
これにより、本実施例によれば、軸駆動方式(2つの
コントロールカムギヤの回動軸を伝達シャフトで連結し
て動力伝達を行なう方式)に比して、上記各メインフレ
ーム5,6間の設計レイアウトの自由度が増大し、サーマ
ルヘッド圧着機構や、冷却ファンなどを効率よく配置す
ることができ、機械の小型・軽量化を図ることができ
る。
また、外周駆動方式におけ伝達シャフト80aは、軸駆
動方式による伝達シャフトに比して伝達トルクが小さく
なるので、このシャフト80aの材質、外径などで選択の
自由度が大きくなり、しいてはコストダウンを図ること
ができる。
一方、上記コントロールカムギヤ77の裏面(メインフ
レーム6との対向面)には、第16図に示すように先のコ
ントロールカムギヤ76の裏面に形成されたカム溝76cと
対称形(ミラーイメージ)のカム溝77aが形成されてお
り、このカム溝77aには後述するヘッドアームに植設さ
れたピンが係合している。
これにより、同期して回動されるこれらコントロール
カムギヤ76,77によって上記ヘッドアーム176,177に取り
付けられたサーマルヘッド2のプラテンローラ1への接
離動作が制御される。
また、上記コントロールカムギヤ77の外周部には、所
定の角度位置に複数のスリット77bが2列に形成されて
おり、これらスリット77bをフォトカプラを用いた第2
及び第3のモード検出スイッチSw2,Sw3によって検出す
ることによって、このコントロールカムギヤ77の回動角
度位置に応じた動作モードを検出し得るようになってい
る。
すなわち、第15図において、上記検出スイッチを構成
する受光素子(あるいは発光素子)はセンサブラケット
137を介してメインフレーム6に取り付けられており、
コントロールカムギヤ77を挟んで上記各受光素子135,13
6と対向する位置に上記フォトカプラを構成する発光素
子(図示せず)が設けられている。
ここで、上記スリット77bをコントロールカムギヤ77
の外周部に設けることによって、上記各モード検出スイ
ッチの検出位置精度を出すことができるときるきかかき
るとともに、上記カムセンサブラケット137を容易に配
置することができるためスペースファクタの向上を図る
ことができる。
このように、同位相で回動する一対のコントロールカ
ムギヤ76、77の一方、すなわち本実施例においてはコン
トロールカムギヤ77の外周部に位置検出の手段を設ける
ことにより、他方のコントロールカムギヤ76の各面に第
10図(A)(B)に示したような中心部から外周部に亘
って連なるカム溝を形成することができい、効率良くカ
ム溝を設計することができる。
また、上記コントロールカムギヤ77の表面には、先の
コントロールカムギヤ76の表面に形成されたカム溝76a
と対称形なカム溝(図示せず)が形成されており、この
カム溝にはサブスピンドルコントロールスライダ140に
植設されたピン140aが係合している。
よって、このコントロールカムギヤ77の回動によって
上記サブスピンドルコントロールスライダ140が第15図
及び第17図中横方向にスライドされる。
このサブスピンドルコントロールスライダ140は、第
1図に示すように前記スピンドルと対向して配置された
サブスピンドル141,142を前記各転写紙ロール27,28に嵌
合させるものであり、2つの長孔140b,140cに、メイン
フレーム6に植設されたスタッド143,144を各々係合さ
せることによってスライド自在に支持されている。
また、このサブスピンドルコントロールスライダ140
の所定位置にはカム部140d,140eが形成されており、こ
れらカム部140d,140eは、第17図に示すように先のスピ
ンドルコントロールスライダ88に形成されたカム部88e,
88fと同形状の平行部と傾斜部とを連続形成したカム形
状となっている。
なお、第17図は第15図を図中上方向から見た略断面図
である。
第17図において、145,146は、それぞれ供給側サブス
ピンドルアーム、巻取側サブスピンドルアームであり、
ブラケット147,148の軸147a,148aを中心に回動自在に軸
支されている。
そして、これら供給側サブスピンドルアーム145、巻
取側サブスピンドルアーム146の一端側には上記供給側
サブスピンドル142、巻取側サブスピンドル141がシャフ
ト145a,146aによって各々軸支されている。
また、上記各スピンドルアーム145,146の他端側はバ
ネ149,150によって上記各シャフト145a,146aを中心とし
て反時計回り方向に付勢されている。
また、第17図に示す状態時においては、上記各サブス
ピドルコントロールスライダ140のカム部140d,140eの平
行部に、各スピンドルアーム145,146の一端側に設けた
ローラ145b,146bが当接して回動規制されている。
そして、上記コントロールカムギヤ77が回動すると、
このサブスピンドルコントロールスライダ140のピン140
aがコントロールカムギヤ77のカム溝によりガイドされ
てこのサブスピンドルコントロールスライダ140が第17
図中右方向に移動する。
よって、上記各サブスピンドルアーム145,146に設け
た各ローラ145b,146bがサブスピドルコントロールスラ
イダ140の各カム部140d,140eの傾斜部に沿って順次段階
的に移動するため、サブスピンドルアーム145,146は順
次第17図中反時計回り方向に回動する。
そして、このように上記サブスピンドルコントロール
スライダ140の移動によって制御される各サブスピンド
ルアーム145,146の回動動作によって、まず上記供給側
転写紙ロール28に供給側サブスピンドル142が嵌合し、
ついで上記巻取側転写紙ロール27に巻取側サブスピンド
ル141が嵌合する。
なお、上記各サブスピンドル141,142の嵌合動作のタ
イミングは、先に説明した主動側の各スピンドル61,62
の各動作タイミングと同期している。
そして、上述のようなサブスピンドル141,142の嵌合
によって、上記各転写紙ロール27,28の従動側の支持が
行なわれる。
ここで、先に説明した主動側の上記各スピンドル61,6
2は、これらスピンドル61,62によって転写紙ロール27,2
8主動側の位置決めをするとともに、これらスピンドル6
1,62に対してギヤによる駆動力の伝達を行なう。
そこで、本実施例においては、これらスピンドル61,6
2を上記メインフレーム5に対して垂直方向(スピンド
ル61,62の軸方向)に直線的に上下動させて各転写紙ロ
ール27,28に嵌合させる。
そして、このように各スピンドル61,62を直線的に移
動(嵌合動作)させることによって、これらスピンドル
61,62の位置決め精度を向上することができるととも
に、確実な駆動力伝達を実現することができる。
これに対して、従動側のサブスピンドル141,142は、
各転写紙ロール27,28への駆動力の伝達を行なうことな
く、これら転写紙ロール27,28の各従動側を保持するだ
けである。
そして、このような機能を有するこれらサブスピンド
ル141,142の嵌合動作は、前述したように、上記各サブ
スピンドルアーム145,146による回動動作、すなわち円
弧運動である。
これにより、カセット20内における転写紙ロール28の
位置精度が出ていなかったり、サブスピンドル141,142
の位置精度が出ていない場合でも、この位置誤差を円弧
運動による第17図中横方向の変移によってある程度吸収
することができる。
よって、仮に上記各転写紙ロール27,28のカセット20
内における位置精度がある程度ラフであったとしても上
記各サブスピンドル141,142を確実に転写紙ロール27,28
に嵌合させて、これら転写紙ロール27,28を所定位置に
て正確に保持することができる。
また、カセット20内における各転写紙ロール27,28の
収納位置の精度を緩和することができるため、この種カ
セット20のコストダウンを図ることができるとともに、
取り扱いを容易にすることができる。
さらに、円弧運動をさせるためには、軸支された上記
サブスピンドルアーム145,146に上記各サブスピンドル1
41,142を取り付ければよいため、機構的にも簡略化する
ことができる。
上述のような構成のメカニズムコントロール機構によ
れば、上記コントロールカムギヤ76,77に連動した3つ
の上記各コントロールスライダ88,89,140の各移動によ
って、上述した6系統のすべての設定制御を行なうこと
ができる。
このため、このメカニズムコントロール機構の構成が
シンプルになり、部品点数の削減、組立性の向上を図る
ことができ、しいては装置のコストダウンを図ることが
できる。
また、そのような各設定制御は、単一のモードモータ
75にて上記各コントロールカムギヤ76,77を回動させる
ことによって行なわれるため、このような設定制御のた
めのモータの数を少なくすることができる。
これにより、コストダウンを図ることができるととも
に、モータから発生されるノイズの低減を図ることがで
きる。
<プラテンローラメカ> 次に、上記プラテンローラ1の駆動機構、ローディン
グ機構、クランプ機構を各々説明する。
まず、プラテンローラ1の駆動機構は、第15図に示す
ようにプラテンローラ駆動用モータ155と減速機構156等
にて構成されており、上記プラテンローラ駆動用モータ
155の回転は減速機構156によって減速されてプラテンロ
ーラシャフト157と同軸に取り付けられたプーリ158に伝
達され、これによってプラテンローラ1を回転駆動す
る。
また、上記プラテンローラ駆動用モータ155は、上記
各モード検出スイッチSw1〜Sw3及びプリントスイッチ等
の各種操作スイッチに応じてメカニカルコントローラに
よって起動、停止、回転方向が制御されるようになって
いる。
ローディング機構は、上記メカニズムコントロール機
構9におけるコントロールカムギヤ76、タイミングギヤ
90、ローディングギヤ91,92,93(第6図参照)を介して
伝達されるモードモータ75の駆動力によってカセット20
内に収納された巻取側転写紙ロール27を装置本体内に引
き出して所定の転写紙走行パスを形成するものであり、
以下に第18図及び第19図を用いて詳細に説明する。
第18図は、第1図でメインフレーム5を取り外して第
1図中矢印A方向から見た図であり、第19図は第18図を
矢印C方向から見た図である。
なお、図をわかり易くすため、第18図では給排紙ユニ
ット7を省略して示している。
第18図で、上記各インナーフレーム3,4の間にはプラ
テンローラ1が位置し、このプラテンローラ1の両端面
からはプラテンローラ1と同軸で一体に回転するプラテ
ンローラシャフト157が突出しており、このプラテンロ
ーラシャフト157は各インナーフレーム3,4によって軸支
されている。
また、各インナーフレーム3,4の外側にはプラテンロ
ーラシャフト157と同軸に一対のローディングアーム16
0、ローディングアーム161が回動自在に嵌合している。
これらローディングアーム160,161の先端にはマウス1
60b,161bが各々形成されており、これらマウス160b,161
bは、カセット20の装置本体への装着に伴なってこのカ
セット20内に挿入されて巻取側転写紙ロール27のコア29
を支承する(第32図参照)。
また、上記プラテンローラシャフト157と平行に配設
されたローディングシャフト162は、上記各インナーフ
レーム3,4により回転自在に軸支されており、第19図に
示すように上記ローディングギヤ92の回転駆動力をこの
ローディングシャフト162を介して他のローディングギ
ヤ93,164に伝達している。
なお、これらローディングギヤ92,94,164は、上記ロ
ーディングシャフト162に同軸上に取り付けられたもの
である。
また、このローディングシャフト162は、記録時にお
ける記録紙Kのガイドの役目もかねている。
一方、上記ローディングギヤ92と一体で回転する他の
ローディングギヤ93,164は、各々ローディングアーム16
0、ローディングアーム161の外周部に設けたギヤ部160
a,161aに噛合している。
また、上記ローディングギヤ92は、前述したように、
メインフレーム5上のローディングギヤ91に噛合してお
り、これによって上記コントロールカムギヤ76の切欠歯
車76dの回転駆動力がタイミングギヤ90及び上記ローデ
ィングギヤ91を介して間欠的に伝達される(第6図参
照)。
このように、上記コントロールカムギヤ76から伝達さ
れるタイミングギヤ90への回転駆動力は、上述のような
各ローディングギヤ91,92,93,164から成るギヤ列により
上記各ローディングアーム160,161へ各々伝達される。
ここで、上記各ローディングアーム160,161は上記ロ
ーディングシャフト162の両端側に取り付けられた各ロ
ーディングギヤ93,164によって外周駆動されるため、ロ
ーディングアーム160,161は同位相で回動し、また、そ
の回動もプラテンローラ1の回転と独立に行なう事がで
きる。
第18図中、165はローディングエンドシャフトであ
り、インナーフレーム3とインナーフレーム4との間に
固定されており、このシャフト165はこれらインナーフ
レーム3,4の組付け強度を補強するとともに、上記各ロ
ーディングアーム160,161のローディング完了位置の位
置決めを精度良く行なう。
さらに、本実施例におけるこのローディングエンドシ
ャフト165は、プリント中の記録紙Kのガイドとしても
使われる。
また、第18図中、166はインナーフレーム3の一部を
折曲して形成されたローディングアーム位置決め片であ
り、ローディング開始前、すなわちカセット装着時にお
けるローディングアーム160,161の高さ位置(回動位
置)を規制している。
次に、第19図及び第20図を用いてクランプ機構を説明
する。
上記ローディングシャフト162には、クランプオフア
ーム168が回動自在に係合されており、このクランプオ
フアーム168は、上記ローディングシャフト162及び上記
各ローディングギヤ92,93,164とは独立して回動する。
第20図において、上記クランプオフアーム168の先端
側(図中右側)に軸支されたローラ169がプラテンロー
ラ1端面側に突出している。
また、このクランプオフアーム168の基端側にはギヤ
部168bが形成されており、このギヤ部168bは上記クラン
プギヤ102(第11図参照)と噛合している。
先に説明したように、このクランプギヤ168bは、上記
モードコントロールスライダ89の移動に伴なうラックプ
レート97のラック97cとの噛合により、第20図中時計回
り方向に回動する(第11図参照)。
これにより、このクランプギヤ102と噛合する上記ク
ランプオフアーム168はローディングシャフト162の回り
に第20図中反時計回り方向に回動し、上記クランプオフ
アーム168の先端に軸支されたローラ168aがプラテンロ
ーラ端面に配設されたクランプレバー170の先端に当接
する。
そして、このクランプレバー170は、その回動中心軸
であクランプシャフト171と共に図中時計回り方向に回
動する。
さらに、上記クランプシャフト171はプラテンローラ
1の外周面に設けたクランパ172に連接しており、上述
のようなモードコントロールスライダ89に連動したクラ
ンプシャフト171の回動動作によって上記クランパ172が
クランプシャフト171を中心に図中時計回り方向に回動
してプラテンローラ1の外周面から離間する。
<サーマルヘッド支持機構> 次に、上述のようなプラテンローラ1に接離されるサ
ーマルヘッド2を支持する支持機構の構成を第18図を用
いて説明する。
第18図中、175はヒートシンクであり、本実施例にお
けるサーマルヘッド2は、このヒートシンク175にて保
持されている。
また、上記ヒートシンク175は一対のヘッドアーム17
6,177により支持されている。
ここで、上記各ヘッドアーム176,177回りの機構部は
略対称形状に構成されていため、以降の説明は、一方の
ヘッドアーム176回りの機構のみを行なう。
このヘッドアーム176は回動中心軸178にて軸支されて
おり、この回動中心軸178はインナーフレーム3の内側
(図面裏側)に植設されている。
また、上記ヘッドアーム176の長手方向中途部から突
出した軸176aに従動側メイントグルリンク180の先端が
回動自在に係合している。この従動側メイントグルリン
ク180の基端は、主動側メイントグルリンク181に設けた
軸181aに回動自在に係合しており、主動側メイントグル
リンク181は、スプリングレバー182に設けられた軸182a
に係合している。
このスプリングレバー182はバネ183により、インナー
フレーム3に設けられた回動軸184を中心として第18図
中時計回り方向の力が付勢されているが、インナーフレ
ーム3から突出したストッパネジ185によりその回動が
阻止されている。
ここに、上記従動側メイントグルリンク180、主動側
のメイントグルリンク181により一対のトグルリンク機
構が構成されている。
また、第18図中、186は主動側サブトグルリンクであ
り、インナーフレーム3から突出した軸187により回動
自在に軸支されており、この主動側サブトグルリンク18
6にはカムローラ186aがインナーフレーム3の外側(メ
インフレーム5側)に突出している。
そして、このカムローラ186aは、コントロールカム76
裏側に設けたカム溝76c(第10図(B)参照)に係合し
ている。
また、上記主動側サブトグルリンク186の先端は回動
軸188により、従動側サブトグルリンク189の一端側と回
動自在に係合している。
なお、従動側サブトグルリンク189は主動側サブトグ
ルリンク186の図面裏側に位置しているため、第18図に
おいては点線にて示してある。
上記従動側サブトグルリンク189の他端側は軸181bに
よって上記主動側サブトグルリンク181と回動自在に係
合している。
従って、上記主動側サブトグルリンク186、従動側サ
ブトグルリンク189により、他の一対のトグルリンク機
構が構成されている。
第21図に上述の各トグルリンク機構の構成を模式的に
示してあり、図中黒丸で示した点はインナーフレーム3
に固定された回動軸を示し、白丸は固定されない回動軸
である。
また、この第21図に示すように、この段階、すなわち
上記サーマルヘッド2がプラテンローラ1から大きく離
間している状態では、上述のような2対のトグルリンク
機構は収縮している状態(折れ曲った状態)にある。
上述のように、本実施例に係るサーマルヘッド2の支
持機構は、上記ヒートシンク175を介してサーマルヘッ
ド2が取り付けられたヘッドアーム176,177を、上述の
ような2対のトグルリンク機構にて支持するように構成
したため、これらトグルリンク機構に加える力(入力)
よりも大きな力(出力)を得ることができる。
よって、本実施例によれな、特別な加圧機構を用いる
ことなく、上記コントロールカムギヤ76の回動力のみに
よってプラテンローラ1への十分な圧接力を得ることが
できる。
また、このように、特別な加圧機構を独立させて設け
る必要がないため、この種装置の小形化、軽量化を図る
ことができるとともに、コストダウンを図ることもでき
る。
<サーマルヘッド> 次に、上述のような構成の支持機構によって支持され
たサーマルヘッド2の構成を第22図ないし第25図を用い
て説明する。
このサーマルヘッド2は、第23図に示すようにセラミ
ック基板2aと、このセラミック基板2bに配置された発熱
体190を駆動すドライバ基板2bとから構成されている。
上記セラミック基板2aの端部には上記発熱体190が印
画するドットの数だけ一直線上に設けられており、各発
熱体190は複数本のワイヤ191により上記セラミック基板
2aからドライバ基板2bへと電気的に接続されている。
このようなサーマルヘッド2においては、上記各発熱
体190に所定の信号電流を印加することによって適宜発
熱させ、この熱によって上記転写紙Tに塗布されたイン
クを溶融あるいは昇華させて記録紙Kに転写することに
よってプリントを行なう。
一方、このサーマルヘッド2は、第22図に示すように
複数のネジ192,193,194,195によって前記ヒートシンク1
75に固定され、このヒートシンク175はネジ196,197,19
8,199によってヘッドアーム176,177に保持されている。
ところで、上述のような構成のサーマルヘッド2がプ
ラテンローラ1に圧接して記録を行なう際に、一直線上
に配置された上記各発熱体190がプラテンローラ1の外
周面に均一な圧力で接触しないと、濃度ムラが発生した
りS/N比が悪くなり、良好なプリント状態を得ることが
できなくなるという問題がある。
従って、発熱体190がプラテンローラ1の外周面に均
一な圧力で当接するように、サーマルヘッド2のプラテ
ンローラ1に対するプラテンローラ軸方向の当り調整
(圧着位置調整)と径方向(密着調整)の当り調整を予
め行っておく必要がある。
次に、これらの調整法について述べる。
まず、圧着位置を調整するには、第22図に示すように
上記各ヘッドアーム176,177の折曲部に調整ノッチ176b,
177bを各々設けるとともに、これら調整ノッチ176b,177
bに対向するヒートシンク175上の所定位置に調整穴175
a,175bを設け、さらに第24図及び第25図に示す調整治具
200を用いる。
そして、調整を行なう時は、上記各ネジ196,197,198,
199を少し暖めて上記ヒートシンク175をヘッドアーム17
6,177に対して変移し得るようにするとともに、上記調
整穴175a又は175bに上記調整治具200の先端200aを嵌合
させ、さらに、この調整治具200の調整片200bを調整ノ
ッチ176b,177bに挿入して左右に回転させる。
これによって、上記サーマルヘッド2はヒートシンク
175と共にヘッドアーム176,177に対して相対的に動き、
プラテンローラ1に対する各発熱体190の軸方向位置を
調整することができる。
そして、調整後は上記ネジ196,197,198,199を締めて
調整作業を終了する。
なお、本実施例ではヘッドアーム176,177に調整ノッ
チ176b,177bを設けるとともに、ヒートシンク175に調整
穴175a,175bを設けたが、この設置関係は逆でもかまわ
ないことは当然である。
逆に、径方向の調整法について説明する。
径方向の調整とは、セラミック基板2a上に一直線上に
設けた発熱体190が、その厚み方向での直線性精度が出
ていなかったり、プラテンローラ1の外周面の真円度が
出ていなかった場合に、各発熱体190のプラテンローラ
1に対する接触圧が部分的に異り、片当りしてしまうた
めに行なうものである。
この調整は、上記ヒートシンク175に設けたネジ穴に
セットスクリュウ201,202,203を螺合し、これらセット
スクリュウ201,202,203を螺進・螺退させてサーマルヘ
ッド2を押すことによって行なう。
すなわち、上記発熱体190の当りの悪い部分に近い位
置に螺合させているいずれかのセットスクリュウを締め
付けることにより、サーマルヘッド2のセラミック基板
2aをこの基板の厚み方向(第23図中上下方向)に弾性変
形させることによって調整が行なわれる。
なお、この調整はネジ196,197,198,199及び192,193,1
94,195を全て締めつけた状態で行なう。
上述のように、以上の各調整は、簡単な調整治具200
を用いて、すべてサーマルヘッド2の上部側から行なう
ことができるため、生産ラインで装置を全て組立て終っ
た後の最終工程で行なうことができ、著しく作業性を向
上することができる。
また、上述のような簡単な調整治具200を用いて微調
整ができるため、サーマルヘッド2の取付け精度を高め
ることができ、これによってプリント状態の向上を図る
ことができる。
また、本機構においては、記録時におけるプラテンロ
ーラ1のサーマルヘッド2に対する回転方向は、第23図
において発熱体190側からドライバ基板2b側方向、すな
わち同図中時計回り方向であり、これは通常の使用方法
におけるプラテンローラ1の回転方向とは逆方向であ
る。
本機構で通常のプラテンローラの回転方向で記録を行
なう場合、すなわちプラテンローラ1を反時計回り方向
に回転させてプリントする場合には、記録紙Kを給紙す
る際にプラテンローラ1の上方向にクランパ172が位置
し、それに向って記録紙Kが給紙される。
これに対して、通常の使用方法と同様に反時計回り方
向に回転させて記録を行なう場合には、クランパは後述
する排紙通路(第20図における235)に位置し、記録紙
がプラテンローラ1の下側に滑り込むように給紙しなけ
ればならない。
そして、記録紙Kの記録面はプラテンローラ1にクラ
ンプされた時に外側に面してサーマルヘッド2と対向し
なければならないため、記録面の記録面を後述する給紙
ローラ230に接する向きでカセット20に収納しなければ
ならない。
このため、給紙時に、上記給紙ローラ230によって記
録面が汚されてしまう場合があり、印画品質が低下する
という問題がある。
また、プラテンローラ1の記録時の回転方向は本機構
のように時計回り方向にして、サーマルヘッド2を左右
反転してヘッドアーム176に取り付ければ、サーマルヘ
ッドに対するプラテンローラの記録時の回転方向は通常
の使用方法と同じになるが、ヘッドアーム自体が頭でっ
かちになり、機械の厚さがかなり厚くなという問題があ
る。
従って、本実施例のようなサーマルヘッド2の発熱体
190からドライバ基板2b方向へプラテンローラ1を回転
させた方が、装置の薄型化を図ることができるととも
に、給紙の信頼性を向上することができる。
<給紙排紙ユニット> 次に、装着されたカセット20内に収納された記録紙K
を装置本体内に給紙し、プリントが完了した記録紙Kを
装置本体外へ排紙するための給排紙ユニット7の構成を
第20図、第26図、第27図を用いて詳細に説明する。
第26図、第27図は、第20図を第20図中矢印D,E方向か
ら見た図である。
まず、第20図中、210はガイド板であり、給紙あるい
は排紙される際の記録紙Kの案内を行なう。
また、このガイド板210の先端部には転写紙Tの走行
を案内すガイドシャフト211が回動自在に設けられてい
るとともに、記録紙Kの給紙経路に近接するに所定位置
には記録紙Kを検出する記録紙検出センサSw4が設けら
れている。
212は記録紙Kを上記プラテンローラ1に導く給紙
口、213は排紙口である。
214は給排紙駆動ギヤであり、この給排紙駆動ギヤ214
は前記ドライブベース39上の給排紙駆動ギヤ73と噛合し
て前記ギヤ6等を介してドライブモータ40の回転駆動力
が伝達される(第6図及び第7図参照)。
また、上記給排紙駆動ギヤ214は第26図に示すように
給紙ギヤ215と噛合するとともに、第27図に示すように
排紙ギヤ216に噛合し、これらギヤ215,216に上記ドライ
ブモータ40からの駆動力を分配伝達する。
また、第26図において、上記給紙ギヤ215には一般的
なワンウェイクラッチ機構217が設けられており、この
ワンウェイクラッチ機構217によって、上記給紙ギヤ215
の第20図中時計回り方向の回転力、すなわち給紙のため
の回転力は給紙シャフト215aに伝達され、反時計回り方
向の回転力、すなわち排紙のための回転力はこの給紙シ
ャフト215aに伝達されないようになっている。
そして、この給紙シャフト215aの回転は、第26図に示
すように他の給紙ギヤ218,219,220を介して給紙ローラ2
30を駆動する。
なお、上述のように上記給紙シャフト215aには、上記
ワンウェイクラッチ機構217によって給紙のための回転
力のみ伝達されるため、上記給紙ローラ230は給紙の時
にのみ給紙方向に回転され、排紙の時には回転されな
い。
一方、第27図に示すように、上記排紙ギヤ216は排紙
シャフト231と一体で回転し、この排紙シャフト231の両
端側には一対の下側排紙ローラ232,232が取り付けられ
ており、これら排紙ローラ232,は上記排紙シャフト231
と一体で回転する。
また、これら下側排紙ローラ232,232には上側排紙ロ
ーラ233,233が各々転接し、これら上側排紙ローラ233,2
33は第26図に示すような板バネ234,234によって上記排
紙ローラ232,232に各々押圧されている。
プリントが完了した記録紙Kは、、これらの上下の排
紙ローラ232,233に挟まれて排紙通路235(第20図参照)
を経て排紙出口236より装置の外部に排出される。
また、第26図において、237は給紙ローラコントロー
ルギヤであり、ドライブベース39に設けた給紙ローラコ
ントロールレバー115のギヤ部115cと噛合しており(第
7図、第11図参照)、この給紙ローラコントロールギヤ
237は前記スピンドルコントロールスライダ88の移動に
伴なって回動する。
そして、ローディングの際におけるこの給紙ローラコ
ントロールレバー115の反時計回り方向の回動が給紙ロ
ーラコントロールギヤ237に伝達され、さらにシャフト2
38と共に他の給紙ローラコントロールギヤ239を回動さ
せる。
このギヤ239は、上記給紙ローラ230を回転自在に保持
するとともに上記給紙シャフト215aにて軸支された給紙
ローラブラケット240に形成された扇形歯車240aと螺合
している。
これによって、この給紙ロールブラケット240は上記
給紙ローラコントロールレバー115の回動に連動して上
記給紙シャフト215aを中心に回動し、上記給紙ローラ23
0をカセット20内に収納された記録紙Kに圧接する。
なお、このような給紙ローラ230の記録紙Kに対する
圧接動作は、後述すように、カセット20が装置本体に装
着された後、巻取側転写紙ロール27のローディング動作
に伴なって行われる。
また、第27図において、241,242はカセット20を装置
本体に装着する際に、挿入されたカセット20を案内する
カセットガイドである。
また、第20図中、247は転写紙Tの頭出しを行なう光
学的な頭出しセンサであり、このセンサ247はセンサブ
ラケット248に取り付けられた状態で固定されている。
ここで、この頭出しセンサ247の配置位置は、プラテ
ンローラ1とサーマルヘッド2との接触位置近傍、かつ
プラテンローラ1を通過した転写紙Tを最初にガイドす
るガイドシャフト249の手前側であり、このような位置
にセンサ247を配置することによって巻取りや巻戻し等
の転写紙駆動時における上記各転写紙ロール27,28の巻
径の変化に伴なう転写紙Tのパスの変動の影響を除去す
ることができる。
これによって、本実施例によれば、上記頭出しセンサ
247と転写紙Tとの相対距離を近接した位置で常に一定
に保つことができる。
また、上記頭出しセンサ247は、発光部と受光部とを
一体的に形成されたカラー識別機能を有するセンサであ
り、発光部から出射された光を上記サーマルヘッド2の
一部に設けた反射板250にて反射させて受光部にて検出
するものである。
そして、ローディングされた転写紙Tは、これらセン
サ247と反射板250との間を通過するするような所定の走
行バスを形成し、この頭出しセンサ247によって転写紙
Tに塗布されたカラーインクの色を検出することによっ
て各色のインクの頭出しが行なわれる。
ここで、上述のような光学的な頭出しセンサ247を用
いる場合には、このセンサ247と上記反射板250とを転写
紙Tを介して対向させる必要があるとともに、転写紙T
のローディングの際にはローディング通路をある程度大
きくとらなければならない。
そこで、本実施例のように、上記反射板250をサーマ
ルヘッド2に取り付けることによって、ローディングの
際には上記頭出しセンサ247から大きく離間させ、ロー
ディング完了後にはこのセンサ247に近接させることが
できるとともに、反射板250を取り付けるための専用の
ブラケット等を必要としないで済む。
なお、上記頭出しセンサ247と反射板250の配置関係は
逆であってもよいことは当然である。
<カセットロック機構> 次に、装置本体に挿入されたカセット20を所定位置に
て正確にロックするカセットロック機構を第1図及び第
27図ないし第30図を用いて詳細に説明する。
まず、カセット20の挿入に際しては、第27図に示すよ
うに、上記カセットガイド241,242のレール部241a,242a
にカセット20の両側に設けた誤挿入防止溝24が嵌合して
カセット20を本体内の所定位置に対して精度良く案内す
る。
そして、カセット20が奥まで挿入されと、図示しない
カセット検出スイッチにてカセット20が挿入されたこと
が検出されると同時に、このカセットロック機構が動作
して挿入されたカセット20をロックする。
本実施例におけるこのカセットロック機構は、ホール
ドレバー243とカセットロックレバー245及びイジェクト
スライダ246とから大略構成されており、上記カセット
ロックレバー245によるカセット20のロック状態及び非
ロック状態を上記ホールドレバー243によって維持する
とともに、上記イジェクトスライダ246によってロック
状態を解除する。
すなわち、上記カセットロックレバー245は、その先
端に、上記カセット20のロック穴26に係合するフック24
5cが形成されるとともに、他端に互いに連続して形成さ
れた係止部245a,245bが形成され、その中途部が軸245d
にて軸支されている。
また、ホールドレバー243は、その一端に、挿入され
たカセット20の上記ロック用リブ25と当接する先端突起
243aが形成されるとともに、他端に上記各係止部と選択
的に係合するホールド部243cが形成され、その中途部が
軸243bにて軸支されている。
そして、このようなホールドレバー243は、上記ホー
ルド部243cの、カセットロックレバー245の各係止部245
a,245bに対する選択的な係合によって、このカセットロ
ックレバー245の回動を阻止してロック状態あるいは非
ロック状態を各々維持させるものである。
このようなホールドレバー243による各状態の維持
は、カセット20の挿入あるいは上記イジェクトスライダ
246によって解除される。
すなわち、上記誤挿入防止用溝24に設けてあるカセッ
トロック用リブ25がホールドレバー243の先端突起243a
を押し、このホールドレバー243はバネ244の引張り力に
抗して回動軸243bを中心に第1図中時計回り方向に回動
しようとする。
一方、カセット20を挿入する段階では、カセットロッ
クレバー245は、上記バネ244により、その回動軸245aを
中心に図中時計回り方向に付勢されていたが、その第1
の係止部245aとホールドレバー243のホールド部243cと
が当接していため、その回動が阻止されている状態にあ
る(第1図に示す状態)。
この状態でカセット20を挿入することによって上記ホ
ールドレバー243の先端突起243aがカセット20のロック
用リブ25に押されて第1図中時計回り方向に回動し、上
記カセットロックレバー245の第1の係止部245aと上記
ホールドレバー243のホールド部243cとの当接関係が解
除されると同時に、このホールド部2436cがカセットロ
ックレバー245の第2の係止部245bと当接する。
これにより、上記カセットロックレバー245は、第28
図に示すように時計回り方向に回動し、このカセットロ
ックレバー245の先端に設けたフック245cがカセット20
の誤挿入防止用溝24に設けたカセットロック用穴26に入
り込んだ状態、すなわちカセット20を装置本体に対して
ロックした状態となる。
そして、この状態は上記ホールド部243cとカセットロ
ックレバー245の第2の係止部245bとの当接によって維
持される。
第29図は、誤挿入防止用溝24の断面図であり、第30図
は第28図を矢印F方向から見た図である。
第30図に示すように、カセットロック機構がカセット
20を案内する一方のカセットガイド241と一体に構成さ
れているので、カセット20に対すカセットロック機構の
位置決め精度が出し易く、カセット20を所定の位置で正
確にロックすることができる。
また、第29図に示すようにカセットロックレバー245
の回動支点Oに対するロックの作用角(圧力角)αは90
゜になっているため、このカセットロックレバー245に
よるロック強度は最大になっている。
上述のようにロックされたカセット20を装置本体から
取り出す時、すなわちイジェクトする時は先に述べたよ
うに、第11図でスピンドルコントロールスライダ88の同
図中右方向の移動によりイジェクトスライダ246を移動
させることによって行なわれる。
すなわち、第28図においては、上記イジェクトスライ
ダ246の左端部とカセットロックレバー245に設けたピン
245eとが係合しているとともに、カセットロックレバー
245はバネ244によって反時計回り方向に付勢されてお
り、上述した係合関係によってイジェクトスライダ246
は図中左方向に付勢されている。
そして、イジェクト時には、上記イジェクトスライダ
246の先端突起246aと係合する上記スピンドルコントロ
ールスライダ88の移動(第11図参照)に伴なって、この
イジェクトスライダ246が移動し、これによってカセッ
トロックレバー245は図中反時計回り方向に回動する。
この反時計回り方向への回動によって上記カセットロ
ックレバー245の先端のフック部245cがカセット20のカ
セットロック用穴26から離脱してカセット20がイジェク
トされる。
同時に、上記ホールドレバー243の突起243cとカセッ
トロックレバー245の第1の係止部245aとが再び当接状
態になり、カセットロックレバー245は反時計回り方向
に回動しきった位置(第1図に示す状態)に復帰する。
このように、本実施例においては、上述のような構成
のカセットロック機構を上記カセットガイド241に設け
ることによって、挿入されたカセット20を所定位置、す
なわちローデイング開始時における基準位置にて正確、
かつ確実にロックすることができる。
また、上述のような構成のカセットロック機構におい
ては、上記ホールドレバー243とカセットロックレバー2
45とを互いに連動させることによって、いずれか一方の
部材のみが誤動作することを未然に防止することができ
る。
<動作> 次に、上述したカセットを装置本体に装着してプリン
トを行ない、プリントされた記録紙が排紙されるまでの
一連の動作について説明する。
この機構には、イジェクトモード、セットモード、ロ
ーディングモード、スタンバイモード、レディモード及
びプリントモードの6つのメカニズムモードがあり、各
モードはコントロールカムデア76,77の回動位置によっ
てコントロールされている。
すなわち、第10図(A)(B)に示すような上記コン
トロールカムギヤ76,77の各ピン等に対する相対角度位
置T0〜T9と上述の6つのメカニズムモードとの関係は、
第31図に示すカム線図に示すように設定されており、コ
ントロールカムギヤ76,77の回動によってセットモー
ド、ローディングモード、レディモード(初期頭出しモ
ード)、スタンバイモードと移行し、このモードで一旦
待機する。
そして、この状態でプリントスイッチまたはイジェク
トスイッチの操作を待ち、プリントスイッチが操作され
た場合はレディモード、プリントモードと進行し、各色
のプリントが完了した段階で再度スタンバイモードに移
行して、記録紙を排紙した後、再度待機状態となる。
また、この待機状態でイジェクトスイッチが操作され
た場合には、イジェクトモードに移行してカセッノ20を
イジェクトした後、再度セットモードに復帰して一連の
動作を終了する。
そして、これらのモード状態は、前記ローディングギ
ヤ91(第6図参照)の回動によってオン・オフされる第
1のモード検出スイッチSw1と、コントロールカムギヤ7
6,77のスリット77bを検出する第2、第3のモード検出
スイッチSw2,Sw3(第15図参照)の各検出出力に基づい
て図示しないメカニカルコントローラ(メカコン)が検
出する。
また、これらコントロールカムギヤ76,77を回動させ
るモードモータ75及び転写紙駆動あるいは記録紙の給排
紙駆動を行なうドライブモータ40の起動・停止・及び回
転方向は、上記第1ないし第3のモード検出スイッチSw
1〜Sw3、記録紙の挿入を検出する記録紙検出センサS
w4、カセット20の装着(ロック)を検出するカセット検
出スイッチ、転写紙の各色の頭出しを行なう頭出しセン
サ247の各検出出力及び前記プラテンローラ1の回動
量、プリントスイッチ等の操作に基づいて図示しないメ
カコンによって制御される。
以下、各メカニズムモードを追って説明する。
(セットモード) セートモードはカセット20を装着できる基準モード
で、この装置のイニシャルモードとなる。
このセットモードにおいて、上記コントロールカムギ
ヤ76,77の角度位置は第31図におけるT2とT3との間に位
置しており、このモードの場合には、前記スピンドルコ
ントロールスライダ88、モードコントロールスライダ8
9、サブスピンドルコントローラ140は、各々第11図、第
15図に示した位置にて停止している。
また、第32図に示すようにローディングアーム160,16
1の回動位置はインナフレーム3,4の位置規制片166にて
位置規制され、サーマルヘッド2はプラテンローラ1か
ら大きく離間した位置にある。
このセットモードにおいて、第32図に示すようにカセ
ット20を装置本体に挿入することにより、このカセット
20内に収納された巻取側転写紙ロール27のコア29が、カ
セット20内に挿入したローディングアーム160,161のマ
ウス160b,161b内に入り込み、保持される。
なお、この状態では、第33図に示すように装置側の供
給側のスピンドル62,142は供給側転写紙ロール28に未だ
嵌合しておらず、また、クランパは閉じている。
(ローディングモード) このローディングモードにおいては、カセット20内に
収納された各転写紙ロール27,28へのスピンドルの嵌
合、転写紙Tのローディング及び上記カセット20内に収
納された記録紙Kへの供給ローラ230の圧接が行なわ
れ、上記コントロールカムギヤ76,77の角度位置は第31
図におけるT3からT7へと回動変移する。
まず、カセット20が確実に装着され、カセットロック
機構が動作すると、上記カセット検出スイッチがオンさ
れ、モードモータ75が始動し(第31図におけるT3)上記
コントロールカムギヤ76,77を正転、すなわち第6図中
時計回り方向、あるいは第10図(A)(B)における各
矢印方向に回転させ始める。
このモードモータ75の始動によるコントロールカムギ
ヤ76,77の回動によって、スピンドルコントロールスラ
イダ88が第11図中左方向に、サブスピンドルコントロー
ルスライダ140が第15図中右方向に、各々所定の量だけ
移動する。
この移動により、メインフレーム5側では第34図、第
35図に示すように、スピンドルコントロールギヤ76の回
動に伴なうスピンドルコントロールスライダ88の移動に
よって、供給側のスピンドルコントロールアーム128
が、スピンドルコントロールスライダ88のカム部88eの
傾斜部に沿って、図中反時計回り方向に回動し、供給側
スピンドル62が図中上方向(嵌合方向)に移動する。
これにより、第36図に示すように供給側の転写紙リー
ル32にスピンドル62が嵌合する(第31図におけるT4)。
同様にして、他のメインフレーム6側では、供給側サ
ブスピンドルアーム145が回動して、供給側サブスピン
ドル142が、供給側の他方の転写紙リール32に嵌合し、
第36図に示すように、供給側転写紙ロール28は確実に保
持されるとともに精度良く位置決めされる。
一方、巻取側のスピンドルコントロールアーム129及
びサブスピンドルコントロールアーム146は、各ローラ1
29c,146bが、上記スピンドルコントロールスライダ88の
カム部88f,及び上記サブスピンドルコントロールスライ
ダ140のカム部140eの平行部に各々当接しているため、
この時点では回動動作は行なわない。
コントロールカムギヤ76,77がさらに回動すると、一
方のコントロールカムギヤ76の裏面に設けた切欠歯車76
dがタイミングギヤ90上に設けた切欠歯車90aと噛合し、
タイミングギヤ90の回転が、ローディングギヤ91,92
(第6図参照)、ローディングギヤ92と同軸の他のロー
ディングギヤ93,164(第19図参照)、ローディングアー
ム160,161の各ギヤ部160a,161aへと伝わる。
これにより、ローディングアーム160,161が第37図に
示すように回動し、巻取側転写紙ロール27がカセット20
から引き出される。
この時、供給側転写紙ロール28はスピンドル62,142の
嵌合によって保持されているため、巻取側転写紙ロール
27に巻回されている転写紙Tが解けて転写紙Tが繰り出
される。
ここで、巻取側転写紙ロール27が解けて回転する方向
は、第37図で時計回り方向であり、これはローディング
アーム160,161のマウス160b,161bの奥に食い込もうとす
る方向になっているので、ローディング中に、巻取側転
写紙ロール27がマウス160b,161bから離脱することはな
い。
ローディングアーム160,161がさらに回動すると、第3
8図に示すように各ローディングアーム160,161の長手方
向中途部が、ヘッドアーム176,177の基端側(第18図中
下側)に設けられたローディングシャフト165に当接し
てローディング完了位置にて位置決めされ、さらにタイ
ミングギヤ90内部に設けた圧着バネ(図示せず)によっ
て押圧された後、コントロールカムギヤ76の切欠歯車76
dとタイミングギヤ90上の切欠歯車90aの噛合が解除さ
れ、コントロールギヤ76のみ回動してスピンドルコント
ロールスライダ88を移動させる。
なお、このようなローディングの完了した段階で、上
記ローディングアーム160,161にて支承された巻取側転
写紙ロール27は、上記ヘッドアーム176,177の基端部近
傍に位置している。
そして、ローディングアーム160,161の回動が終了す
ると(第31図におけるT5)、メインフレーム5側では第
39図、第40図に示すように、スピンドルコントロールア
ーム129がスピンドルコントロールスライダ88のカム部8
8fの傾斜部に沿って図中反時計回り方向に回動し、巻取
側スピンドル61が図中上方向(嵌合方向)に移動する。
これにより、巻取側の一方の転写紙リール31にスピン
ドル61が嵌合する(第31図におけるT7)。
同様に、メインフレーム6側では、巻取側サプスピン
ドルアーム146が回動し、巻取側サブスピンドル141が巻
取側の他方の転写紙リール31に嵌合する。
よって、第41図に示すように、この段階で巻取側転写
紙ロール27も、その両側に嵌合された各スピンドル61,1
41によって保持されるとともに位置決めされる。
また、ローディングアーム160,161の回動が終了する
と(第31図におけるT5)、上記コントロールカムギヤ76
の回動に連動したモードコントロールスライダ89の移動
に伴なって前記クランパ172が開くとともに、前記ヘッ
ドアーム176,177が回動し、これによってサーマルヘッ
ド2がプラテンローラ1に近接する(第31図における
T6)。
以上で一連のローディング動作は完了するが、このロ
ーディングに伴なうスピンドルコントロールスライダ8
の移動によって、第11図で説明したように給紙ローラコ
ントロールプレート111の折曲部111cが、給紙ローラコ
ントロールレバー115を第11図中反時計回り方向に回動
させる。
この回動がギヤ部115cによって、第26図を示した給排
紙ユニット7上に設けた給紙ローラコントロールギヤ23
7に伝達される。
これにより、給紙ローラ230を支持するブラケット240
が回動して、給紙ローラ230を第42図に示すようにカセ
ット20内の記録紙Kに圧接させる。
そして、ローディング後の転写紙Tの走行系路は、第
42図に示すように給排紙ユニット7のガイド板210に設
けたガイドシャフト211とセンサーブラケット248に設け
たガイドシャフト249によって、プラテンローラ1と転
写紙Tが接触しないように案内される。
また、ガイドシャフト249とガイドシャフト211の中間
に頭出しセンサ247が配置されているため、供給側転写
紙ロール28及び巻取側転写紙ロール27の巻径が変化して
も、頭出しセンサ247と転写紙Tとの間隔が変化するこ
とがなく、頭出しセンサ247が誤動作することがない。
(レディモード) この段階のレディモードにおいては、サーマルヘッド
2をプラテンローラ1に近接させるとともに、巻取側転
写紙ロール27から引き出された転写紙Tの初期頭出しが
行なわれ、上記コントロールカムギヤ76,77の角度位置
は第31図におけるT7からT8の手前へと回動変移する。
まず、ローディングが完了した後、コントロールカム
76,77はさらに正転し、途中に設けたスタンバイモード
を経由してレディモードに至る。
そして、レディモードになったことを上記各モード検
出スイッチSw1〜Sw3の各検出出力にて検出してモードモ
ータ75を一旦停止させる。
第43図はレディモード時のカセット20、プラテンロー
ラ1、サーマルヘッド2回りの機構図を示す。
ローディングが完了した後、先に述べたようにサーマ
ルヘッド2を保持しているヘッドアーム176,177が回動
し、これによってサーマルヘッド1がプラテンローラ1
に近接している。
また、第44図に示すように、メインフレーム5上のモ
ードコントロールスライダ89は第44図中左向に移動しき
った状態(セットモード時と同じ状態)にあり、この時
に、ドライブモータ40の動力は転写紙駆動系に伝達され
るとともに、ラックプレート97のラック97cがクランプ
コントロールギヤ102と噛合していないためクランパ172
は閉じている。
そして、この状態で転写紙Tのカラーサイクルの第1
色目(イエロー)の初期頭出しが行なわれる。
この初期頭出しは、レディモードであることを検出し
た後にドライブモータ40を正転させて巻取側転写紙ロー
ル27を回転させることによって、転写紙Tを巻取り、頭
出しセンサ247が第1色目の色、イエローに対応したマ
ークを検出することにより行なわれる。
ここで、頭出しセンサ247には発光部と受光部が設け
てあり、頭出しセンサ247から発光した光が、転写紙T
を透過しサーマルヘッド2に設けた反射板250に反射し
て戻ってくるのを受光部が受け、その反射光の変化によ
って各色を検出する。
反射板250をサーマルヘッド2上に設けることで、反
射板250を取り付けるための専用のブラケットが不要に
なり、頭出しセンサ247と反射板250が転写紙Tを介して
効率よく対向する。
転写紙の頭出しが完了したことを頭出しセンサ247に
て検出すると、ドライブモータ40が停止するとともにモ
ードモータ75が逆転し、コントロールカムギヤ76,77が
反時計回り方向に回動してスタンバイモード状態に移
り、スタンバイモードを検出することによってモードモ
ータ75は停止する。
(スタンバイモード) スタンバイモードは次の操作まで機構を待機させる待
機モードであり、このスタカバイモードへの移行のため
に上記コントロールカムギヤ76,77が逆転される。
第45図、第46図はこのスタンバイモード時の機構図を
示す。
第46図に示すようにスタンバイモードではモードコン
トロールスライダ89は図中右方向に移動した状態であ
り、ドライブモータ40の動力は給排紙駆動系に伝達され
るとともに、ラックプレート97のラック97cがクランプ
コントロールギヤ102と噛合してクランプオフアーム168
を図中反時計回り方向に回転させるためにクランパ172
は第45図に示すように開いている。
この状態で、プリントスイッチあるいはイジェクトス
イッチが操作されるまで待機している。
(プリントモード) このプリントモードにおいて、記録紙Kへの各色のプ
リントが行なわれ、上記コントロールカムギヤ76,77は
正転して第31図におけるT9に至る。
まず、スタンバイモードでプリントスイッチが操作さ
れると、ドライブモータ40が正転し、給紙が行なわれ
る。
すなわち、記録紙Kに圧接している給紙ローラ230が
時計回り方向に回転して、カセット20内の記録紙Kが1
枚だけ送り出される。この時、給紙ローラ230は記録紙
の裏面(記録面の反対側)に接しているため、給紙ロー
ラ230によって、記録紙Kの記録面を損傷させることを
防止することができる。
第47図に示すように、記録紙Kの先端がガイド板210
の給紙口212を通ってクランパ172まで搬送されると、ガ
イド板、210に設けた記録紙検出センサーSw4が記録紙K
を検出し、ドライブモータ40の回転は停止して給紙を停
止する。
次に、モードモータ75が正転し、コントロールカムギ
ヤ76,77が時計回り方向に回動して再びレディモード状
態になった段階でモードモータ75は一旦停止する。
このレディモードに移り変わることで、第48図に示す
ようにクランパ172が閉じて、記録紙Kの先端はプラテ
ンローラ1に確実にクランプされる。
記録紙Kがクランプされると、プラテン駆動用モータ
155が起動され、プラテンローラ1は正転(プリント時
の回転方向への回転)する。
プラテンローラ1が所定量回動してクランパ172がサ
ーマルヘッド2を通過すると、その時のプラテンローラ
1の回転量を検出することによってモードモータ75が再
度正転される(第31図におけるT8)。
これにより、コントロールカムギヤ76,77が再び時計
回り方向に回動し、第49図に示すようにサーマルヘッド
2が転写紙20、記録紙Kと共にプラテンローラ1に圧着
し(第31図におけるT9)、モードモータ75は停止してプ
リントモード状態になる。
ここで、サーマルヘッド2の圧着動作について説明す
る。
まず、先に説明したように、ヘッドアーム176,177は
2対のトグルリンク機構で支持され、セットモード(初
期状態)においては各トグルリンク機構とも縮んでいる
状態にあるが、第49図,第50図に示すプリントモードに
おいては、これら2対のトグルリンク機構がコントロー
ルカムギヤ76,77の回動によって伸びた状態になる。
すなわち、主動側トグルリンク186のカムローラ186a
がコントロールカムギヤ76の回動により移動して主動側
トグルリンク186は第49図中反時計回り方向に回動す
る。この回動により、従動側トグルリンク189が主動側
メイントグルリンク181を押し上げ、主動側メイントグ
ルリンク181は回動軸182aを中心に時計回り方向に回動
する。
この主動側メイントグルリンク181の回動によって従
動側メイントグルリンク180がヘッドアーム176,177を反
時計回り方向に回動させヘッドアーム176,177に取り付
けられたサーマルヘッド2はプラテンローラ1に当接す
る。
さらに、主動側トグルリンク186が回動して主動側メ
イントグルリンク181も回動しようとするために、スプ
リングレバー182が、バネ183に抗して回動軸184を中心
に反時計回り方向に回動し、ストッパーネジ185から離
れる。
従って、バネ183の力は、スプリングレバー182、主動
側メイントグルリンク181、主動側トグルリンク180を介
して、サーマルヘッド2をヘッドアーム176,177ととも
にプラテンローラ1に押圧する力として働き、ヘッドの
圧着状態となる、 ヘッドを圧着するための駆動力は、主動側トグルリン
ク186を回動させるコントロールカムギヤ76の回動力に
よるが、上記ヘッドアーム176,177が、上述のような2
対のトグルリンク機構にて支持されているために、小さ
な駆動力によってサーマルヘッド2のプラテンローラ1
に対する十分に大きな圧着力を得ることができる。
これにより、各部品の機械的強度は剛性を高くする必
要はなく、また、モードモータ75のトルクも大きなトル
クを必要としないので、機械の小型・軽量化を図ること
ができるとともに、コストダウンを図ることもできる。
また、上述のようにサーマルヘッド2がプラテンロー
ラ1に圧着した状態のままプラテンローラ1は回動を続
けて第1色目(イエロー)のプリントが行なわれる。
この間、ドライブモータ40は正転して、記録済の転写
紙20を巻取側転写紙ロール27に巻取る。
ここで、プリントモードにおける巻取側転写紙ロール
27の回動方向は、記録時のプラテンローラ1の回動方向
と逆方向、すなわち転写紙Tのインク面が外周面側にな
るような方向になっている。
これにより、転写紙20のプラテンローラ回りにおける
走行系路が、第49図に示すように上記ヘッドアーム176,
177を避けるためにこのアーム回りのデッドスペースが
少なくなる。
よって、ローディングされた転写紙Tとヘッドアーム
176,177との干渉がないため、機械の小型化を図ること
ができる。
また、このプリント中、記録紙Kの先端はクランパ17
2により固定されているが、後端は固定されていないた
め、ローディングエンドシャフト165、ローディングシ
ャフト、162が記録紙Kをガイドして不用意に弛むこと
を防止している。
第1色目の記録が終了すると、プラテンローラ1の回
転量を検出して再びモードモータ75が逆転してレディモ
ード状態に戻る。
これにより、サーマルヘッド2の圧着が解除されて第
2色目(マゼンタ)の頭出しが行なわれ、クランパ172
がサーマルヘッド2を通過後、再び圧着して2色目のプ
リントが行なわれる。
同様の動作で3色目(シアン)のプリントを終了した
後{必要に応じて、同様の動作で4色目(ブラック)の
プリントを終了した後}、プリントモードからレディモ
ードに移行してサーマルヘッド2の圧着を解除し、次に
排紙動作が行なわれる。
すなわち、プラテンローラ1が逆転し、第51図に示す
ようにこのプラテンローラ1の逆転動作で記録済の記録
紙Kは排紙口213に入り込み、その後端が排紙ローラ23
2,233の間に挟まる。
プラテンローラ1が初期位置で停止した後、レディモ
ードからスタンバイモードにモード変換し、ドライブモ
ータ40の動力を給排紙駆動系に伝達するように切換える
ことによって第52図に示すようにクランパ172が開く。
次に、ドライブモータ40が逆転すると、第52図におい
て一方の排紙ローラ232は反時計回り方向、に回転する
とともに他方の排紙ローラ233は時計回り方向に回動
し、これら2つのローラ232,233に挟まれた記録紙Kは
排紙路235を通り、排紙出口236より装置の外部に排紙さ
れる。
ここで、このような排紙時のドライブモータ40の回転
(逆転)により、給紙ローラ230は反時計回り方向に回
動しようとするが、第26図で説明したワンウェイクラッ
チ機構217によって給紙ローラ230に伝達される伝達トル
クは極めて小さく、カセット20内の記録紙を駆動(逆給
紙)することはない。
ところで、上述した排紙動作は、この機械に対して標
準的な大きさの記録紙を使用した時のものであり、第52
図で、クランパ172から排紙ローラ232,233までの距離は
この標準サイズの記録紙に合うように設定してある。
しかし、標準サイズより大きい記録紙(プラテンロー
ラ1に巻き付く範囲で標準サイズの記録紙の全長よりも
長くした記録紙)へのプリントを行なう場合では、クラ
ンパ172と排紙ローラ232,233間の距離が短いため、上述
のような排紙動作を行なうとその間で記録紙が折れてし
まう。
そこで、拡大サイズの記録紙を用いる場合における排
紙動作は多少異なっている。
次に、そのような拡大サイズの記録紙を使用した時の
排紙動作を第53図を用いて説明する。
なお、拡大サイズの記録紙を使用する場合は、拡大サ
イズ用のカセットを使用するが、これは、標準サイズの
カセット20の記録紙を収納する部分が長くなっていると
ともに、カセットに記録紙の種類(サイズ)を指示する
ための指示部が形成されているが、そのようなカセット
の本体機構部への装着、ローディング、転写紙の頭出
し、給紙、記録動作は標準サイズの記録紙の場合と全く
同様にして行なわれる。
拡大サイズ用記録紙Kに、第3色目の記録が終了する
と、機構はプリントモードからレディモードを経由して
スタンバイモードに移行し、これにより、第53図に示す
ようにクランプオフアーム162が図中反時計回り方向に
回動して、クランパ172を開けるような状態になる。
また、このようなモードの移行に伴なってドライブモ
ータ40の駆動力は給排紙駆動系に連結されるとともに、
逆転し、排紙ローラ232,233を上述のような排紙方向に
回動させる。
一方、このスタンバイモードへの移行に伴なってプラ
テンローラ1が逆転を始めると拡大サイズ用記録紙Kの
後端が排紙口213に入り込み、さらに排紙ローラ232,233
まで搬送されると、排紙ローラ232,233は先端がクラン
パ172により固定されている記録紙Kを排紙しようとし
て引張る。この引張力は、先に説明したように給排紙ド
ライブ系に設けたすべりクラッチ機構(第7図における
フェルト71等にて構成されている)により一定の力であ
るため、記録紙Kに無理な力をかけることなく、クラン
パ172と排紙ローラ232,233間で記録紙Kが弛んだり折れ
たりしないように引張り続ける。
プラテンローラ1がさらに逆転し、初期位置まで戻る
と、第52図のようにクランプレバー170が、クランプオ
フアーム168のローラ169に当接してクランパ172が開
き、記録紙Kは排紙される。
そして、記録紙の排紙が終了すると機構部が再びレデ
ィモードになり、次のカラーサイクルの第1色目の頭出
しを行なった後、スタンバイモードに移り、プリントス
イッチあるいはイジェクトスイッチが操作されるまで待
機している状態になる。
<イジェクトモード> この待機状態でイジェクトスイッチが押された時は、
コントロールカムギヤ76,77が逆転し、巻取側転写紙ロ
ール27をカセット20の転写紙収納部に戻すアンローディ
ングが行なわれる。
このアンローディング動作はローディング動作と逆の
動作なので詳しい説明は省略するが、アンローディング
時は、ドライブモータ40は供給側スピンドル62を所定の
速度で駆動することによって供給側転写紙リール25が駆
動されて、プラテンローラ1上に引き出されていた転写
紙Tは供給側転写紙ロール28に巻戻される。
ここで、上記供給側スピンドル62の回転速度は、ロー
ディング時における巻取側ロール27の回転速度(予め巻
回されている転写紙を解くことによる速度)よりも若干
早い速度に設定されており、これにより転写紙Tの巻戻
される量は、ローディングによって巻取側ロール27から
引き出された転写紙より、やや多めになる様にしてあ
る。
そして、このように多めに巻戻すことにより、また未
使用の転写紙が巻回されている供給側転写紙ロール28の
外周に使用済の転写紙が巻回され、未使用の転写紙へゴ
ミ付き、結露などを未然に防止することができる。
上述のようなアンローディングによって巻取側転写紙
ロール27がカセット20の転写紙収納部に戻され、機構部
がセットモードまで戻ると、さらにコントロールカムギ
ヤ76,77は逆転し、イジェクトモードで一旦停止する
(第31図におけるT1
このイジェクトモードで、カセット20に対する前記カ
セットロック機構によるロック状態が解除されてカセッ
ト20が装置本体から取り出せるようになる。
その後、上記モードモータ75が再び正転してセットモ
ードに移行し(第31図におけるT2)、これによって一連
の動作を終了する。
ところで、以上のような一連の機構動作を行なう本機
構の大きな特徴は、カセット20から転写紙ロール27を引
き出すローディング動作や、この転写紙ロール27を再度
カセット20内に戻すアンローディング動作が行なわれる
ことにある。
ここで、ローディングに際しては、前述したように、
巻取側転写紙ロール27が解けて転写紙が引き出される構
成になっているため、カセット20の初期状態(カセット
の工場出荷時)において、巻取側転写紙コア30に、ロー
ディングによって引き出される長さ以上の転写紙を予め
巻き付けておく必要がある。
また、ローディングが完了すると転写紙カラーサイク
ルの第1色目、イエローの頭出しが行なわれるため、転
写紙が巻取側転写紙コア30にクランプされている位置か
ら、一番最初のカラーサイクルの第1色目までの長さL
を最適に選ぶ必要がある。
なぜなら、Lが長すぎると頭出しに時間がかかってし
まい、短かすぎると頭出し終了後、直ちにイジェクトし
てアンローディングを行なうと転写紙が余分に供給側転
写紙ロール28に巻戻されるので巻取側転写紙コア30に巻
回されている転写紙が少なくなり、再びローディングが
できなくなってしまうからである。
第54図において、ローディングによって引き出される
転写紙の長さをl、頭出しセンサ247から巻取側転写紙
コア30までの長さをx、さらに第55図に示すように転写
紙が巻取側転写紙コア30にクランプされている位置から
一番始めのカラーサイクルの第1色目までの長さをL、
アンローディング時に余分に巻戻す量をaとすると、 L=a+l+x となるように転写紙を巻いておけばよい。
ここで、lの長さ分は予め巻取側転写紙コア29に巻回
しておき、ローディングによってlの長さが巻取側転写
紙コア29から全て解かれ、その後の頭出しで(a+l)
分だけ巻取側転写紙コア29に巻取られることになる。
また、頭出し終了後にアンローディングした場合に供
給側転写紙ロール28に巻戻される量は、プラテンローラ
上に引き出されている転写紙長lと、巻取側転写紙コア
29から余分に巻戻す長さaであるから、アンローディン
グ後においても巻取側転写紙コア29には長さlだけ巻回
された状態にあり、これはカセットの初期状態と同じで
ある。
以上により、巻取側転写紙コア29から転写紙の巻始め
カラーサイクル第1色目までの長さlを最適化すること
ができる。
本機構において、記録時におけるプラテンローラ1の
サーマルヘッド2に対する回転方向は第23図で、発熱体
190側からドライバ基板2b側方向、すなわち時計回り方
向である。
これは、この種の平板型のサーマルヘッド2の通常の
使用方法のは逆にしてある。
本機構で通常のプラテンローラ1の回転方向で記録を
行なう場合、すなわち反時計回り方向で記録しようとす
ると、第47図のように記録紙Kを給紙する時、図ではプ
ラテンローラ1の上方向にクランパ172が位置し、それ
に向って記録紙Kが給紙されるが、反時計回り記録を行
なう場合、クランパは第47図で矢印Pの先端近傍に位置
し、記録紙はP方向に給紙されなければならない。
この場合、記録紙Kは、記録される面を給紙ローラ23
0と接する向きでカセット20に収納しなければならない
ため、給紙時に、給紙ローラ230によって記録面が汚れ
てしまい、印画品質が低下するという問題がある。
また、プラテンローラ1の記録時の回転方向は本機構
のように時計回り方向にして、サーマルヘッド2を左右
反転してヘッドアーム176,177に取り付ければ、サーマ
ルヘッド2に対するプラテンローラ1の記録時の回転方
向は通常の使用方法と同じになるが、ヘッドアーム176,
177自体の図中上方部分が大きくなり、機械の厚さがか
なり厚くなるという問題がある。
従って、本実施例のように、プラテンローラ1の回転
方向を、サーマルヘッド2の発熱体190からドライバ基
板2bに向う方向とすることによって、機械の薄型化を図
ることができるとともに,給紙動作の信頼性を高めるこ
とができる。
ところで、上述の実施例においては、カセット20内に
収納された記録紙Kへのプリントをする場合について説
明したが、本実施例に係るビデオプリンタはOHP(オー
バヘッドプロジェクタ)用のフィルム等の特殊な記録紙
を手差しにて供給することによってプリントを行なうこ
ともできる。
そして、そのような場合には第56図あるいは第57図に
各々示すような手差しアダプタ20A,20Bを用いれば良
い。
以下、これら手差しアダプタについて説明する。
なお、これらの手差しアダプタの基本的な構成は先に
説明したカセット20と略同一であるため、先のカセット
20と同一な構成部分については同じ符号を付する。
まず、第56図に示す手差しアダプタ20Aは、図示する
ようにケース本体の後面に記録紙挿入口260を有してお
り、ケース本体内部にこの挿入口260と連続した給紙通
路261が形成されている。
この給紙通路261は、ケース内部に取り付けられた複
数の通路形成部材262,263,264にて形成されており、図
中上方の通路形成部材262の通路出口近傍にはローラ支
持ベース265の中途部が軸265aにて軸支されている。
このローラ支持ベース265の先端には、装置内の前記
給紙ローラ230と添設して記録紙を給紙するための供給
ローラ266が軸支され、基端はバネ267にて圧接方向(図
中時計回り方向)に付勢されている。
これにより、この手差しアダプタ20Aを装置に装着
し、ローディングが終了した段階で、上記提供ローラ26
5は、装置内の給紙ローラ230に弾発的に圧接される。
このような手差しアダプタ20Aにおいては、このアダ
プタ20Aを装置に装着した状態で上記挿入口260から記録
紙を挿入し、上記各給紙ローラ230,265の間に記録紙の
先端を差し込むことによって記録紙を自動的に引き込
む。
よって、この手差しアダプタ20Aに挿入された記録紙
は、先に説明した通常の記録紙と同様な給紙通路を経て
プラテンローラ1に導かれる。
一方、第57図に示す手差しアダプタ20Bは、図示する
ように上記手差しアダプタ20Aと同様にケース本体の後
面に記録紙挿入口270が形成されており、この挿入口270
の内側には給紙用ベルト271が掛け回されたプーリ272が
ブラケット273に取り付けられた状態で配置されてい
る。
また、上記給紙ベルト271には引込みローラ274がブラ
ケット275に支持された状態で転接しており、この引込
みローラ274の回転軸は板バネ276によって上記給紙ベル
ト271に圧接されている。
上記給紙ベルト271は、他のプーリ277に掛け回されて
おり、このプーリ277は、中途部が軸278aにて軸支され
たプーリ支持ベース278の先端に枢支されている。
また、このプーリ支持ベース278の基端はバネ279にて
引張られて図中反時計回り方向に付勢されており、これ
により上記給紙ベルト271は装置内の給紙ローラ230に圧
接される。
このような手差しアダプタ20Bにおいては、このアダ
プタ20Bを装置に装着した状態で上記挿入口760から記録
紙を挿入し、上記給紙ベルト271と引込みローラ274との
間に記録紙の先端を差し込むことによって記録紙を自動
的に引き込み、さらに、この給紙ベルト271にガイドし
て装置内の給紙ローラ230まで導く。
これにより、この手差しアダプタ20Bに挿入された記
録紙は、先に説明した通常の記録紙と同様な給紙通路を
経てプラテンローラ1に導かれる。
(発明の効果) 上述の説明から明らかなように、本発明によれば、カ
セット内に収納された転写紙ロールに嵌合してこれら転
写紙ロールを支持、駆動するスピンドルを、カセットの
装置本体に対する挿脱に伴なって嵌脱させることによっ
て、カセットが装置本体に装着された際の各転写紙ロー
ルの軸支を装置本体側のスピンドルにて行なうことがで
きる。
よって、本発明によれば、このカセット内の各転写紙
ロールの装置本体内における位置精度を正確に出すこと
ができるとともに、上記カセットに転写紙ロールを軸支
する軸受け機構を設ける必要がなくなり、この種カセッ
トの構成の簡略化及びコストダウンを図ることができ
る。
よって、本発明によればカセット内における転写紙ロ
ールの位置精度を必要以上に出す必要がなくなり、この
種熱転写記録装置に用いられるカセットのコストダウン
を図ることができる。
また、本発明によれば、装置本体に装着されたカセッ
ト内の一方の転写紙ロールを装置本体内に引き出す前
に、他方の転写紙ロールにスピンドルを嵌合させて支持
することによって、上記一方の転写紙ロールを引き出す
際に上記他方の転写紙ロールがカセット内から飛び出て
しまうといった事故の発生を未然に防止することができ
る。
また、上記一方の転写紙ロールを引き出す時に、上記
他方の転写紙ロールに嵌合するスピンドルに回転付加を
与えることによって、上記一方の転写紙ロールを引き出
す際等に転写紙が装置本体内にて不用意に弛むことを防
止することができる。
また、本発明においては、上記バックテンション付加
機構を、ドライブモータからの駆動力を各スピンドルに
分配供給する首振りアイドラの首振り動作に連動する回
転制止部材を用いて構成することによって、このバック
テンション付加機構の構成を簡略化することができると
ともに、カセット内にこの種機構を設ける必要がなくな
るためカセットの構成の簡略化及びコストダウンを図る
ことができる。
また、上述のように、上記回転制止部材は、首振りア
イドラに連動して駆動力が他方のスピンドルに供給され
る場合には、回転付加を与えることがないため、ドライ
ブモータの駆動力のロスを少なくすることができる。
また、本発明によれば、上記各転写紙ロールり一端に
嵌合されるスピンドルの嵌合動作を直線運動とすること
によって、このスピンドルへの駆動力の伝達を確実に行
なうことができる。
また、上記各転写紙ロールの他端に嵌合されるサブス
ピンドルの嵌合動作を円弧運動とすることにより、この
サブスピンドルの円弧運動の際における横方向の変移量
によって転写紙ロールの配置誤差をある程度吸収するこ
とができる。
よって、装置本体内におけるカセットあるいはこのカ
セット内に収納された転写紙ロールの位置精度を緩和す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るビデオプリンタ(熱転写記録装
置)の一実施例を示す平面図、第2図は同じくフレーム
構成を示す斜視図、第3図はこのビデオプリンタに装着
されるカセットの上側斜視図、第4図は同じく下側斜視
図、第5図は同じく側断面図、第6図は本実施例に係る
ビデオプリンタの側面図、第7図は本実施例における転
写紙駆動ギア近傍の断面図、第8図は同じく巻取側転写
紙駆動ギヤ近傍の断面図、第9図同じくは供給側スピン
ドル近傍の断面図、第10図(A)(B)はコントロール
カムギヤの各面を各々示す平面図、第11図はインナーフ
レームに配置されたメカニズムコントロール機能を示す
側面図、第12図はスピンドルコントロールアームとスピ
ンドルコントロールスライダのかむ部との位置関係を示
す要部平面図、第13図は各スピンドルとスピンドルコン
トロールスライダのカム部との関係を示す要部平面図、
第14図はスピンドルコントロールアーム等を示す平面
図、第15図は他のメカニズムコントロール機構を示す側
面図、第16図は他のコントロールカムギヤの裏面を示す
平面図、第17図は各サブスピンドルとサブスピンドルコ
ントロールスライダのカム部との関係を示す要部平面
図、第18図はインナーフレームに組み付けられたヘッド
アームやローディングアーム等を示す側面図、第19図は
プラテンローラ及びローディングアームを示す正面図、
第20図は給排紙ユニット及びクランプ機構等を示す側面
図、第21図はサーマルヘッドの支持機構の構成を模式的
に示す図、第22図はサーマルヘッドの平面図、第23図は
同じく側断面図、第24図はサーマルヘッド調整用の調整
軸を示す側面図、第25図は同じく底面図、第26図は給排
紙ユニットを示す平面図、第27図は同じく正面図、第28
図はカセットロック機構を示す平面図、第29図は同じく
平断面図、第30図は同じく正断面図、第31図は動作モー
ド及びコントロールカムギヤのカム線図、第32図はセッ
トモードにおけるカセット及びローディングアーム等の
位置関係を示す側面図、第33図は転写紙ロールと各スピ
ンドル及びサブスピンドルとの嵌合関係を示す平面図、
第34図は同じくスピンドルとスピンドルコントロールス
ライダのカム部との位置関係を示す要部平面図、第35図
は同じくスピンドルコントロールアームとスピンドルコ
ントロールスライダのカム部との位置関係を示す要部平
面図、第36図はローディング開始時における転写紙ロー
ルと各スピンドル及びサブスピンドルとの嵌合関係を示
す平面図、第37図はローディング時におけるローディン
グアームの位置関係を示す側面図、第38図はローディン
グ完了時におけるローディングアームの位置関係を示す
側面図、第39図は同じくスピンドルとスピンドルコント
ロールスライダのカム部との位置関係を示す要部平面
図、第40図は同じくスピンドルコントロールアームとス
ピンドルコントロールスライダのカム部との位置関係を
示す要部平面図、第41図はローディング完了後における
転写紙ロールの各スピンドル及びサブスピンドルとの嵌
合関係を示す平面図、第42図はローディング完了時にお
ける転写紙とプラテンローラとの位置関係を示す側面
図、第43図はレディモードにおけるプラテンローラとサ
ーマルヘッドとの位置関係及びクランパの開閉状態を示
す側面図、第44図は同じくスピンドルコントロールスラ
イダ及びモードコントロールスライダの位置関係を示す
側面図、第45図はスタンバイモードにおけるプラテンロ
ーラとサーマルヘッドとの位置関係及びクランパの開閉
状態を示す側面図、第46図は同じくスピンドルコントロ
ールスライダ及びモードコントロールスライダの位置関
係を示す側面図、第47図はスタンバイモードにおいて記
録紙がプラテンローラに給紙された状態を示す側面図、
第48図はレディモードにおいて記録紙がプラテンローラ
にクランプされた状態を示す側面図、第49図はプリント
モードにおけるサーマルヘッドとプラテンローラとの位
置関係を示す側面図、第50図は同じくサーマルヘッドの
支持機構を模式的に示す図、第51図はレディモードにお
いて記録紙が排紙され始める状態を示す側面図、第52図
はスタンバイモードにおいて記録紙が排紙される状態を
示す側面図、第53図はスタンバイモードにおいて拡大サ
イズの記録紙を排紙する状態を示す側面図、第54図はロ
ーディング時において巻取側転写紙ロールから解かれた
転写紙の長さ寸法等を示す側面図、第55図は巻取側転写
紙ロールのコアに予め巻回される転写紙の長さを示す平
面図、第56図は手差しアダプタを示す側断面図、第57図
は他の手差しアダプタを示す側断面図である。 1……プラテンローラ、2……サーマルヘッド、3,4…
…インナーフレーム、5,6……メインフレーム、7……
給排紙ユニット、8……ドライブ機構、9……一方のメ
カニズムコントロル機構、10……プラテンローラ駆動機
構、11……他方のメカニズムコントロール機構、20……
カセット、20A,20B……手差しアダプタ、21……ケース
本体、21c……傾斜面、25……ロック用リブ、26……ロ
ック穴、27……巻取側転写紙ロール、28……供給側転写
紙ロール、35……保持片、36……摩擦部材、40……ドラ
イブモータ、43……センタアイドラギヤ、45……転写紙
駆動ギヤ、46……給排紙駆動ギヤ、48……転写紙駆動ア
イドラベース、48a……回転制止用突起(回転制止部
材)、49……転写紙駆動アイドラギヤ、52……巻取側転
写紙駆動ギヤ、53……供給側転写紙駆動ギヤ、61……巻
取側スピンドル、62……供給側スピンドル、66……バ
ネ、67……フエルト(バネ66と共にすべりクラッチ機構
を構成する)、75……モードモータ、76,77……コント
ロール、80a……伝達シャフト、88……スピンドルコン
トロールスライダ、88e,88f……カム部、89……モード
コントロールスライダ、97……ラッカムギヤ、クプレー
ト、104……センタアイドラコントロールプレート、111
……給紙ローラコントロールプレート、115……給紙ロ
ーラコントロールレバー、128,129……ピンドルコント
ロールアーム、128c,129c……ローラ、140……サブスピ
ンドルコントロールスライダ、140d、140e……カム、14
5……供給側サブスピンドルアーム、146……巻取側サブ
スピンドルアーム、155……プラテン駆動用モータ、16
0、161……ローディングアーム、165……ローディング
エンドシャフト、168……クランプオフアーム、170……
クランプレバー、171……クランプシャフト、172……ク
ランパ、175……ヒートシンク、175a,175b……調整穴、
176,177……ヘッドアーム、176b,177b……調整ノッチ、
180……従動側メイントグルリンク、181……主動側メイ
ントグルリンク、182……スプリングレバー、186……主
動側サブトグルリンク、189……従動側サブトグルリン
ク、200……調整治具、210……ガイド板、214……給排
紙駆動ギヤ、215……給紙ギヤ、216……排紙ギヤ、217
……ワンウェイクラッチ機構、230……給紙ローラ、23
2,233……排紙ローラ、235……排紙通路、236……排紙
出口、237……給紙ローラコントロールギヤ、240……給
紙ローラブラケット、241,242……カセットガイド、243
……ホールドレバー、243a……先端突起、243c……ホー
ルド部、245……カセットロックレバー、245a……第1
の係止部、245b……第2の係止部、245c……フック、24
6……イジェクトスライダ(ロック解除部材)、247……
頭出しセンサ、250……反射板、260、270……記録紙挿
入口、261……給紙通路、266……給紙ローラ、271……
給紙用ベルト、272,277……プーリ、274……引込みロー
ラ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取
    側転写紙ロールと記録紙とを収納するカセットが装着さ
    れ、 このカセット内から一方の上記巻取側転写紙ロールを引
    き出して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの
    間に転写紙を導くとともに、上記カセット内から上記プ
    ラテンローラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介
    して上記サーマルヘッドをプラテンローラに圧着してプ
    リントを行う熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙ロ
    ールを支持するとともに駆動機構によって回転駆動する
    供給側及び巻取側スピンドルを夫々備え、 上記カセットの装着に伴う上記駆動機構の動作によっ
    て、上記供給側転写紙ロールに上記供給側スピンドルが
    嵌合し、上記駆動機構の引続く動作により所定の装着位
    置に搬送された上記巻取側転写紙ロールに上記巻取側ス
    ピンドルが順次嵌合してなることを特徴とする熱転写記
    録装置。
  2. 【請求項2】転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取
    側転写紙ロールと記録紙とを収納するカセットが装着さ
    れ、 このカセット内から一方の上記巻取側転写紙ロールを引
    き出して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの
    間に転写紙を導くとともに、上記カセット内から上記プ
    ラテンローラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介
    して上記サーマルヘッドをプラテンローラに圧着してプ
    リントを行う熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙ロ
    ールを支持するとともに駆動機構によって回転駆動する
    供給側及び巻取側スピンドルと、 上記供給側転写紙ロールに嵌合するスピンドルに回転負
    荷を与えるバックテンション負荷機構と、 上記カセットの装着に伴う上記駆動機構の動作によっ
    て、上記供給側転写紙ロールに上記供給側スピンドルが
    嵌合し、上記駆動機構の引続く動作により所定の装着位
    置に搬送された上記巻取側転写紙ロールに上記巻取側ス
    ピンドルが順次嵌合してなることを特徴とする熱転写記
    録装置。
  3. 【請求項3】転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取
    側転写紙ロールと記録紙とを収納するカセットが装着さ
    れ、 このカセット内から一方の上記巻取側転写紙ロールを引
    き出して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの
    間に転写紙を導くとともに、上記カセット内から上記プ
    ラテンローラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介
    して上記サーマルヘッドをプラテンローラに圧着してプ
    リントを行う熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールに同軸状に嵌合してこれら転写紙ロ
    ールを支持するとともに回転駆動する供給側及び巻取側
    スピンドルと、 上記供給側転写紙ロールに嵌合する供給側スピンドルに
    回転負荷を与えるバックテンション付加機構とを備え、 このバックテンション付加機構を、 ドライブモータからの回転駆動力を上記巻取側転写紙ロ
    ールに嵌合する巻取側スピンドルあるいは供給側転写紙
    ロールに嵌合する供給側スピンドルに選択的に供給する
    アイドラと、 このアイドラが上記巻取側スピンドル連結されている時
    に上記供給側スピンドルに直接あるいは間接的に係合し
    て回転負荷を与える回転制止部材とから構成したことを
    特徴とする熱転写記録装置。
  4. 【請求項4】転写紙が巻回された一対の供給側及び巻取
    側転写紙ロールと記録紙とを収納するカセットが装着さ
    れ、 このカセット内から一方の上記巻取側転写紙ロールを引
    き出して装置内のプラテンローラとサーマルヘッドとの
    間に転写紙を導くとともに、上記カセット内から上記プ
    ラテンローラ上に給紙される記録紙及び上記転写紙を介
    して上記サーマルヘッドをプラテンローラに圧着してプ
    リントを行う熱転写記録装置であって、 上記各転写紙ロールの一端に同軸状に嵌合してこれら転
    写紙ロールを支持するとともに回転駆動する主動側のス
    ピンドルと、 上記各転写紙ロールの他端に嵌合してこれら転写紙ロー
    ルを支持する従動側のサブスピンドルとを備え、 上記各主動側のスピンドルは上記転写紙ロールの一端に
    嵌合し、 上記各従動側のサブスピンドルは円弧運動して上記各転
    写紙ロールの他端に嵌合することを特徴とする熱転写記
    録装置。
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JPH0721336Y2 (ja) * 1986-04-30 1995-05-17 日本ビクター株式会社 転写紙カ−トリツジ
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