JP2585652B2 - セラミックスの接合方法 - Google Patents

セラミックスの接合方法

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JP2585652B2 JP62307230A JP30723087A JP2585652B2 JP 2585652 B2 JP2585652 B2 JP 2585652B2 JP 62307230 A JP62307230 A JP 62307230A JP 30723087 A JP30723087 A JP 30723087A JP 2585652 B2 JP2585652 B2 JP 2585652B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) 本発明は、レーザービームを熱源として、セラミック
スとセラミックス,サーメットもしくは金属とを突き合
わせた状態でろう材を介して接合するのに利用されるセ
ラミックスの接合方法に関するものである。 (従来の技術) 従来の技術では、セラミックスとセラミックス,サー
メットもしくは金属とを突き合わせて接合する方法とし
て、 第4図(a)に示すように、接合材42,43の被接合端
面42a,43aを突き合わせて、被接合部47に沿って高エネ
ルギー密度のビーム48、例えばレーザービームや電子ビ
ームなどを照射して、接合材42,43の被接合部47を加熱
することにより溶融または拡散させ、第4図(b)に示
すように、前記接合材42,43の双方で溶け込んだ部分あ
るいは拡散した部分45を形成したのち凝固させることに
より接合する方法や、 第5図(a)に示すように、被接合端面52a,53aで突
き合わせた接合材52,53の被接合部57の接合線方向に沿
ってろう材54を配設し、前記ろう材54に高エネルギー密
度のビーム58、例えばレーザービームや電子ビームなど
を照射して、前記ろう材54と前記被接合部57をともに加
熱・溶融させて、第5図(b)に示すように、前記ろう
材54を配設した側の前記接合材52,53の表面と前記ろう
材54とを溶着させて、双方が溶け込んだ部分(あるいは
拡散した部分)55を形成することにより接合する方法
や、 第6図(a)に示すように、被接合端面62a,63aで突
き合わせた接合材62,63の被接合部67の接合線に沿って
ろう材64を配設し、第6図(b)に示すように、前記ろ
う材64にレーザービーム68を照射して当該ろう材64を加
熱・溶融することにより当該ろう材64をその表面張力で
球状化した後、第6図(c)に示すように、前記被接合
部67の隙間69に前記溶融して球状化したろう材64を浸透
させて前記隙間69に充填した後、前記レーザービーム68
の照射を停止し、第6図(d)に示すように、前記ろう
材64を前記隙間69内で凝固させて接合する方法や、 突き合わせた接合材の両被接合端面間に当該被接合端
面の形状に合わせてろう材を介在させ、前記接合材の突
き合わせ方向に適度の圧力を加えて、前記被接合端面に
前記ろう材が密着するように当該ろう材を前記被接合端
面間に固定した後、電気炉,高周波炉,ガス炎,アーク
放電もしくは赤外線放射などを用いて前記ろう材と前記
接合材の全体、もしくは前記ろう材または前記ろう材と
前記接合材の一部を加熱し、前記ろう材を溶融させて、
溶融したろう材の固化により前記接合材を接合する方法
や、 接合材の被接合端面を平滑な面に形成したうえで、当
該被接合端面を突き合わせ、超音波振動により前記被接
合端面を擦り合わせて摩擦熱を発生させ、その発熱によ
り前記被接合端面を加熱溶融あるいは拡散させて接合す
る方法、 などが考察され、そして実施されたりしている。 (発明が解決しようとする問題点) セラミックスとセラミックス,サーメットもしくは金
属とを接合する従来の方法では、接合材の被接合端面を
突き合わせた状態で、被接合部に直接高エネルギー密度
のビーム、例えばレーザービームを照射した場合に、接
合材の被接合端面同士が接合され難かったり、スプラッ
シュが発生したりあるいは接合部に窪みを生じたりする
という問題点があった。また、被接合部の表面の接合線
に沿ってろう材を配設して前記ろう材と前記被接合部表
面とを加熱して接合した場合では、接合面積が狭いため
接合強度が十分に得られないという問題点があった。さ
らに、電気炉,高周波炉,ガス炎,アーク放電もしくは
赤外線放射などの加熱手段を用いる方法では、接合材の
耐熱強度を超える融点を有するろう材を用い難いため、
高温において十分な接合強度を得ることができないとい
う問題点を有し、接合材の熱損傷を考慮すると高温状態
での接合が難しいので、比較的低い温度状態で接合を行
うこととなり、接合材とろう材の反応速度が遅くなっ
て、接合に長い時間を要するので、量産に適さないとい
う問題点があった。さらにまた、突き合わせた接合材の
被接合端面間にろう材を挟んだ状態にして、前記ろう材
および被接合部を加熱することにより接合する方法で
は、十分な接合強度を得ることができないという問題点
があった。さらにまた、超音波振動を用いた接合では、
複雑な形状を有する接合面の接合が不可能であるという
問題点を有していた。 (発明の目的) 本発明は上述した従来の問題点に着目してなされたも
ので、セラミックスとセラミックス,サーメットまたは
金属とを接合するに際し、ろう材を用いた場合の接合性
能を十分に高めることができるような接合部を形成し、
熱源としてレーザービームを用い、被接合部の厚さ方向
の温度勾配を小さくし、高融点を有するろう材にレーザ
ービームを照射して、溶融した前記ろう材を被接合部の
隙間に円滑に浸透させるとともに、接合面と反応させな
がら充填し、凝固させたのちには強固なる接合強度を得
ることを可能としたセラミックスの接合方法を提供する
ことにより、従来の問題点を解決することを目的として
いる。
【発明の構成】
(問題点を解決するための手段) 本発明に係るセラミックスの接合方法は、セラミック
スとセラミックス,サーメットもしくは金属とを突き合
わせた状態で接合するに際し、被接合端面間における隙
間が極小となる状態にして接合材を突き合わせ、接合材
表面の被接合線に沿ってろう材を配設し、接合材表面お
よび接合材裏面のうち少なくとも接合材表面の被接合部
にレーザービームを照射し、この際に照射するレーザー
ビームの照射パターンとして、照射開始時から少なくと
もろう材の溶融開始時までは照射レーザービームの出力
を徐々に増大させまたは分布を徐々に減少させて前記ろ
う材への供給エネルギー強度が徐々に増加するパターン
を用いることによって、被接合部を予熱するとともに前
記ろう材を加熱することにより溶融させ、前記被接合部
の隙間に前記溶融したろう材を浸透させるとともに、前
記接合材の被接合端面より当該接合材の一部を剥離さ
せ、前記隙間に浸透したろう材中に前記剥離した接合材
塊片を介在させた状態にして前記ろう材を前記隙間に充
填したのち凝固させることにより被接合端面を接合する
構成とすることにより、上記した従来の問題点を解決し
たことを特徴とする。 (実施例) 本発明に係るセラミックスの接合方法の実施例を第1
図,第2図および第3図により説明する。 第1図は本発明を実施するための接合装置1の断面図
である。接合材2および接合材3はろう材4とともに加
工室5内に設置されている接合材支持機構6により支持
されている。 一方の接合材2はセラミックスからなり、他方の接合
材3はセラミックス,サーメットもしくは金属からな
り、前記支持機構6により支持されているが、接合材2,
3の突き合わせ方向には特に圧力は加えていない。この
とき、前記接合材2の端面と前記接合材3の端面とを突
き合わせて形成された被接合部7には、接合材端面が有
する表面粗さにより形成されるわずかなる隙間11が存在
する。この実施例では、前記隙間11はろう材の浸透速度
を考慮して0.3〜5μmとなるようにした。 ろう材4は前記接合材2,3の接合に適した物質から構
成されており、例えば、酸化イットリウム,窒化ケイ
素,酸化マグネシウム,酸化ランタンなどの混合物であ
り、熱容量の小さい形態、例えば微粒子状,球状,棒状
または板状として接合材2,3の表面(上面)において前
記被接合部7の接合線に沿って配設されているか、また
はレーザービーム8a,8b照射時に連続的もしくは間欠的
に供給される。 前記被接合部7の上面のろう材4を加熱してこれを溶
融するための熱源として用いられる上方からのレーザー
ビーム8aおよび前記被接合部7の下面を加熱して予熱す
るための熱源として用いられる下方からのレーザービー
ム8bは、前記ろう材4に比較的吸収され易いレーザー光
であり、例えば、炭酸ガスレーザー光であり、前記レー
ザービーム8a,8bはそれぞれ集光光学系9a,9bを介して所
定のエネルギー強度および/または分布を待つレーザー
ビームに変換され、前記加工室5に取り付けられたレー
ザー光入射窓(例えば、ZnSe製)10a,10bを通してそれ
ぞれ反射鏡13a,13bにより反射され、上方からのレーザ
ービーム8aは接合材2,3上面の前記被接合部7に沿った
接合線を中心とした所定の範囲および前記ろう材4に照
射され、下方からのレーザービーム8bは接合材2,3下面
の前記被接合部7に沿った接合線を中心とした所定の範
囲に照射される。 さらに、第3図に示すように、上方からのレーザービ
ーム8aは、照射開始時刻τから前記ろう材4の溶融開
始時刻τまで、照射時間(τ)の経過とともにレーザ
ービーム8aのエネルギー強度(Ip)が徐々に増加するよ
うなレーザー出力に設定され、照射開始時刻τから前
記溶融開始時刻τまでの照射時間τhおよび前記溶融
開始時刻τでのエネルギー強度Ipsなどは、前記ろう
材4の組成および前記接合材2,3の材質などにより、適
切なるレーザー出力値および出力上昇速度をもって選択
される。 また、上方からのレーザービーム8aは、溶融したろう
材4の前記隙間11への充填完了時刻τにおいて照射が
停止される。前記溶融開始時刻τから前記充填完了時
刻τまでの照射時間はτmであり、この間におけるエ
ネルギー強度Ipは前記ろう材4が蒸発することなく溶融
状態を保つエネルギー強度Ipaであり、前記ろう材4の
組成および前記接合材2,3の材質などに対応して、適切
なるレーザー出力値をもって選択される。 この実施例では、レーザービーム8a,8bは、ともにTEM
onモードのエネルギー強度分布を有し、それぞれのエネ
ルギー強度,それぞれの照射幅およびそれぞれの照射長
は、前記ろう材4の溶融条件ならびに前記被接合部7の
予熱条件に適したレーザー出力値に設定され、上方から
のレーザービーム8aの場合には、前記ろう材4を配設し
た面上での照射幅をおよそ0.8mmに、照射長を前記被接
合部7の接合長を十分覆う長さに設定し(ただし、接合
長が短い場合)、下方からのレーザービーム8bの場合に
は前記被接合部7を中心として接合材下面での照射幅を
およそ10mmに、照射長を前記被接合部7の接合長を十分
覆う長さに設定する(ただし、接合長が短い場合)。 前記被接合部7の接合長がそれぞれのレーザービーム
8a,8bのそれぞれの照射長と比較して長い場合には、そ
れぞれの反射鏡13a,13bを移動させることにより、レー
ザービーム8a,8bを前記被接合部7のそれぞれの照射範
囲に追従させて均一に照射するようになすことが可能で
ある。 第2図は上記接合装置1により、接合材2,3に対し
て、本発明に係るセラミックスの接合方法を実施したと
きの接合過程を説明する模型図である。 本発明に係る接合方法の第1段階では、第2図(a)
に示すように、接合材2,3が、それぞれの被接合端面2a,
3aの持つ表面粗さにより形成された隙間(第2図では拡
大して示してある)11が極小となるように、すなわち被
接合端面2a,3aがほぼ密着するように突き合わされてい
て、接合材2,3の上面の前記被接合部7の接合線に沿っ
て前記ろう材4を配設した状態にして、接合材2,3の下
面の被接合部7に沿った接合線を中心とした所定の範囲
に前記下方からのレーザービーム8bを連続的または間欠
的に照射する。このときの下方からのレーザービーム8b
は、照射面となる接合材2,3の下面が熱的損傷を受けな
い程度のエネルギー強度(Ip)を有するレーザー出力に
設定され、かつ前記ろう材4が溶融したり反応したりし
ない程度のエネルギー強度(Ip)を持つレーザー出力に
設定されている。この段階では、前記ろう材4ならびに
接合材2,3の被接合部7が予熱されるのみである。 次の第2段階では、第2図(b)に示すように、前記
被接合部7に沿って配設したろう材4を、上方からのレ
ーザービーム8aの照射時の熱衝撃により飛散させること
のないように、第3図に示したごとく前記上方からのレ
ーザービーム8aのエネルギー強度(Ip)が徐々に強くな
るようにレーザ出力を高めながら、前記ろう材4が溶融
を開始するエネルギー強度Ipsなるレーザー出力まで増
加させる。その間の照射時間は前記照射時間τhで設定
される。また、この間においては前記ろう材4に沿って
当該ろう材4を中心とする所定の範囲に照射されてい
る。 このろう材4は照射レーザー光を吸収し易くかつ熱容
量が小さい形態を持っているため、前記ろう材4は短時
間のうちに急速に加熱されて溶融状態に至る。このと
き、溶融状態となった前記ろう材4は凝集して表面張力
により球状化するが、前記接合材2,3の上面ならびに被
接合部7の隙間11を形成する被接合端面2a,3aに対して
濡れる状態には至らない。また、球状化したろう材4は
前記接合材2,3の上面と点接触に近い状態となっている
ので、前記接合材2,3に熱をほとんど伝えることなく溶
融状態を維持することができる。 一方、前記ろう材4が溶融して球状化の状態にあると
きも、前記接合材2,3の下面の被接合部7には、当該接
合材2,3の厚さ方向の温度勾配ができうる限り小さくな
るようなそしてレーザー光照射部が熱損傷を受けないよ
うなエネルギー強度を有するレーザー出力に設定された
下方からのレーザービーム8bが照射され、予熱されてい
る。 次の第3段階では、第2図(c)に示すように、前記
ろう材4は前記隙間11に浸透する温度に至るまで、第3
図に示すように、エネルギー強度Ipaなるレーザー出力
に高められたレーザービーム8aを上方から照射されて加
熱され、活性化状態に至り、毛管現象により隙間11に浸
透し始める。このとき、被接合材端面2a,3aの表層部分
から前記接合材2,3の一方または両方の一部分が剥離し
た接合材塊片12は、前記隙間11に浸透する溶融状態の前
記ろう材4中に入り込み、前記ろう材4中に介在する。
この場合、前記ろう材4の前記隙間11への浸透は、数秒
から数十秒の前記照射時間τm中に行われて前記隙間11
を埋めるに至る。このとき、前記接合材2,3の下面側に
おける被接合部7は、当該接合材2,3の厚さ方向の温度
勾配ができる限り小さくなるような、そして照射部が熱
損傷を受けないようなエネルギー強度のレーザー出力に
設定した下方からのレーザービーム8bが照射され、予熱
されている。このために、前記隙間11に浸透した前記剥
離した接合材塊片12を含むろう材4は、前記接合材2,3
の各被接合端面2a,3aとの濡れ性が良好となり、前記隙
間11の全域を容易にかつ十分に埋めつくすに至り、この
時点で上方からのレーザービーム8aの照射は停止され
る。また、下方からのレーザービーム8bは、前記被接合
部7における熱応力の影響を緩和するため、上方からの
レーザービーム8aを停止した後も、20〜30秒間、前記接
合材2,3の下面の被接合部7へ照射が続けられた後停止
される。 続いて、最終の第4段階では、第2図(d)に示すよ
うに、前記隙間11に浸透した前記剥離した接合材塊片12
を含むろう材4は、冷却されて凝固し、前記接合材2,3
の被接合端面2a,3aを強固に結合した接合部17が形成さ
れる。 以上のような経過を経ることにろい接合が終了する。 この実施例では、接合材2,3に窒化ケイ素質セラミッ
クス板[10mm(幅)×15mm(長さ)×2mm(厚さ)]を
用い、10mm(幅)×2mm(厚さ)の被接合端面2a,3aを突
き合わせて接合するに際し、ろう材4としてY2O3,La
2O3,Si3N4,MgOから構成される混合微粉末を用いた。 照射レーザー光は、波長10.6μmの炭酸ガスレーザー
光で、予熱に使用する下方からのレーザービーム8bの最
大出力は30W、ろう材4を溶融するために照射する上方
からのレーザービーム8aの最大出力は45Wに設定した。
そして、下方からのレーザービーム8bを45秒間照射した
後、上方からのレーザービーム8aの照射を開始し、その
時の出力においては、前記ろう材4が照射開始時の熱衝
撃により飛散したり溶融したりすることがない30W以下
の出力に設定した。次いで、上方からのレーザービーム
8aは、前記ろう材4が飛散,蒸発することなく加熱され
て溶融状態に至るように、照射時間τhを2ないし3秒
として、その間に第3図に示したように徐々に出力を増
加させた後、レーザー出力値を45Wまで高め、その後の
照射時間τmを60秒間として照射した。その間に、前記
ろう材4は溶融し、凝集して球状化した後、接合材2,3
との濡れ性が良くなる状態になったとき、毛管現象によ
って前記隙間11中に浸透し、このとき、前記隙間11の被
接合端面2a,3aの表層の一部分を剥離させて前記ろう材
4中に入り込ませた状態にして前記隙間11中に十分に充
填する。そして、充填したろう材4が凝固することによ
り、強固な接合部17が形成される。 この実施例において、上方からのレーザービーム8aを
照射している間も下方からのレーザービーム8bを照射し
たが、このとき、当該照射部における接合材2,3の上面
と下面との温度差は100℃以内とすることができた。そ
して、上方からのレーザービーム8aの照射を停止した後
も、被接合部17における熱応力緩和のため、下からのレ
ーザービーム8bをさらに20秒間照射した。 このようにして、前記接合材2,3の接合部17における
接合強度は、接合材2,3自体の強度の80%近いおよそ550
MPaを得ることができた。
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るセラミックス
の接合方法では、セラミックスとセラミックス,サーメ
ットもしくは金属とを突き合わせた状態で接合するに際
し、被接合端面間における隙間が極小となる状態にして
接合材を突き合わせ、接合材表面の被接合線に沿ってろ
う材を配設し、接合材表面および接合材裏面のうち少な
くとも接合材表面の被接合部にレーザービームを照射
し、この際に照射するレーザービームの照射パターンと
して、照射開始時から少なくともろう材の溶融開始時ま
では照射レーザービームの出力を徐々に増大させまたは
分布を徐々に減少させて前記ろう材への供給エネルギー
強度が徐々に増加するパターンを用いることによって、
被接合部を予熱するとともに前記ろう材を加熱すること
により溶融させ、前記被接合部の隙間に前記溶融したろ
う材を浸透させるとともに前記接合材の被接合端面より
当該接合材の一部を剥離させ、前記隙間に浸透したろう
材中に前記剥離した接合材塊片を介在させた状態にして
前記ろう材を前記隙間に充填したのち凝固させることに
より被接合端面を接合させるようにしたから、ろう材を
配設した接合材表面とは反対の接合材裏面にもレーザー
ビームを照射して被接合部を予熱することによって、被
接合部の厚さ方向における温度勾配を小さくし、被接合
部の隙間に浸透する溶融したろう材と被接合端面との間
の濡れ性を良好なものとすることができるとともに、被
接合端面間における隙間が極小となるように突き合わ
せ、このときに生じる被接合端面の有する表面粗さによ
り形成される隙間としたことにより、前記隙間へ溶融し
たろう材の浸透を促進することができ、被接合部の被接
合端面と溶融したろう材とを反応させ、とくに被接合部
の接合材端面の一部が剥離して、溶融したろう材中に入
り込むことにより、接合強度をより一層高めることがで
き、さらには、ろう材に照射する際のレーザービームの
出力をろう材が溶融する状態になるまで徐々に高めるパ
ターンとすることにより、照射開始時または照射中に発
生する熱衝撃によるろう材のスプラッシュや蒸発を防止
することができるなどの優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るセラミックスの接合方法を実施す
るための接合装置の断面図、第2図(a)(b)(c)
(d)は各接合段階での状態の拡大模型的説明図、第3
図はろう材に照射するレーザービームの照射パターンを
示すグラフ、第4図(a)(b),第5図(a)(b)
および第6図(a)(b)(c)(d)はいずれも従来
のセラミックスの接合方法の各接合段階での状態を示す
模型的説明図である。 2,3……接合材、 2a,3a……被接合端面、 4……ろう材、 7……被接合部、 8a……上方からのレーザービーム、 8b……下方からのレーザービーム、 11……隙間、 12……剥離した接合材塊片、 17……接合部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−58869(JP,A) 特開 昭60−16876(JP,A) 特開 昭63−225584(JP,A) 特開 昭58−32593(JP,A) 特開 昭58−32082(JP,A) 特開 平1−148760(JP,A) 特開 平1−148761(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックスとセラミックス,サーメット
    もしくは金属とを突き合わせた状態で接合するに際し、
    被接合端面間における隙間が極小となる状態にして接合
    材を突き合わせ、接合材表面の被接合線に沿ってろう材
    を配設し、接合材表面および接合材裏面のうち少なくと
    も接合材表面の被接合部にレーザービームを照射し、こ
    の際に照射するレーザービームの照射パターンとして、
    照射開始時から少なくともろう材の溶融開始時までは照
    射レーザービームの出力を徐々に増大させまたは分布を
    徐々に減少させて前記ろう材への供給エネルギー強度が
    徐々に増加するパターンを用いることによって、被接合
    部を予熱するとともに前記ろう材を加熱することにより
    溶融させ、前記被接合部の隙間に前記溶融したろう材を
    浸透させるとともに前記接合材の被接合端面より当該接
    合材の一部を剥離させ、前記隙間に浸透したろう材中に
    前記剥離した接合材塊片を介在させた状態にして前記ろ
    う材を前記隙間に充填したのち凝固させることにより被
    接合端面を接合させることを特徴とするセラミックスの
    接合方法。
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