JP2585269B2 - 超伝導トランジスタ - Google Patents

超伝導トランジスタ

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JP2585269B2 JP62116935A JP11693587A JP2585269B2 JP 2585269 B2 JP2585269 B2 JP 2585269B2 JP 62116935 A JP62116935 A JP 62116935A JP 11693587 A JP11693587 A JP 11693587A JP 2585269 B2 JP2585269 B2 JP 2585269B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、電圧印加による超伝導体−半導体層転移を
利用した超伝導トランジスタに関する。
(従来の技術) 現在まで、超高密度電子素子や超高速電子素子の開発
は、シリコン及び化合物半導体を中心として進められて
きた。従来の半導体素子の高密度化、高速化は、高度の
微細加工技術、均質で完全性の高い結晶作製技術及びシ
ミュレーションを利用した素子設計技術によりなし遂げ
られてきた。半導体素子の更なる高密度化、高速化を図
る上で今後ますます重要になる問題は、発熱である。こ
れは、結晶の完全性や微細加工技術とは別に、半導体素
子の高密度化や高速化の限界を与える大きい要因になる
と考えられている。
電子素子の発熱の点で、半導体素子に比べて優れてい
るのは、ジョセフソン接合素子に代表される超伝導素子
である。しかし、超伝導素子はこれまでのところ、本格
的な実用化の用途は立っていない。その理由は、超伝導
現象が液体ヘリウム温度という超低温でないと得られな
いこと、超伝導材料として金属あるいは金属間化合物を
用いるため酸化され易いこと、ジョセフソン接合素子の
場合にはその絶縁膜として用いる金属酸化物の時間的安
定性、空間的一様性が得られず、また本質的に二端子素
子であるため使い難いこと、等である。
近年、ジョセフソン接合素子の二端子素子という欠点
を解消するものとして、超伝導体と半導体を結合した超
伝導トランジスタが試作されている。これは、半導体層
の一方の面に微少間隔をもって対向する一対の超伝導体
電極(ソース、ドレイン電極)を設け、他方の面に半導
体層内のキャリア濃度分布を制御する電極(ゲート電
極)を設けた構造を有する。ゲート電極により、ソー
ス、ドレイン近傍のキャリア濃度が減少する方向のバイ
アスを与えるとソース,ドレイン電極間にはジョセフソ
ン接合が形成されず、ソース,ドレイン電極間に超伝導
電流は流れない。これがトランジスタのオフ状態であ
る。一方、ゲート電極によりソース,ドレイン近傍のキ
ャリア濃度を増大させるバイアスを与えると、ある一定
電圧以上でソース,ドレイン電極間にジョセフソン接合
(超伝導接合)が形成され、トランジスタはオン状態に
なる。これは、従来厚み方向に対向させていたジョセフ
ソン素子の一対の超伝導電極を平面上に展開した形と
し、その超伝導電極間のキャリア濃度の制御により超伝
導接合を形成するか否かを制御するようにしたものと言
うことができる。超伝導接合には電圧零で電流が流れる
から、この超伝導トランジスタは理論的に発熱がない。
この超伝導トランジスタは、三端子素子である点で従
来のジョセフソン素子に比べて使い易いという利点を有
するが、動作温度が液体ヘリウムあるいはその近傍とい
う超低温であり、また超伝導 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本発明は、キャリア濃度制御により超伝導−半導体の
相転移を起こすチャネル層をもつ酸化物膜と、この酸化
物膜に所定間隔をおいて配置形成されたソース,ドレイ
ン電極と、前記酸化物膜のチャネル層のキャリア濃度制
御を行うゲート電極とを備え、チャネルに接するように
非磁性遷移金属化合物層を設けたことを特徴とする超伝
導トランジスタである。
本発明で用いられる非磁性遷移金属化合物は、遷移金
属の化合物で非磁性のもので、遷移金属のイオン価が変
化することにより常磁性になるものであればよく、格別
に限定されるものではない。
本発明において用いる酸化物超伝導体はキャリア濃度
が1022/cm3以下の酸化物半導体であればどのようなもの
であってもよく、特に限定されるものではない。
酸化物超電導体としては多数のものが知られている
が、臨界温度の高い希土類元素含有のペロブスカイト型
の酸化物超電導体を用いることが実用上好ましい。ここ
でいう希土類元素を含有しペロブスカイト型構造を有す
る酸化物超電導体は超電導状態を実現しできればよく、
酸素欠陥を有するABa2Cu3O7−8系(AはY,Yb,Ho,Dy,E
u,Er,Tm,Lu等の希土類元素)等の欠陥ペロブスカイト
型、Sr−La−Cu−O系等の層状ペロブスカイト型等の広
義にペロブスカイト構造を有する酸化物とする。また希
土類元素も広義の定義とし、Sc,Y及びランタン系を含む
ものとする。代表的な系としてY−Ba−Cu−O系のほか
にYをYb,Ho,Dy,Eu,Er,Tm,Lu等の希土類で置換した系、
Sc−Ba−Cu−O系、Sr,La−Cu−O系、さらにSrをBa,Ca
で置換した系等が挙げられる。この材料の組成は多少製
造条件等との関係等でずれていても構わない。例えばY
−Ba−Cu−O系ではY1molに対しBa2mol、Cu3molに対しB
a2mol、Cu3molが標準組成であるが、実用上はBa2±0.6m
olCu3±0.2mol程度のずれは問題ない。
(作用) 本発明は、酸化物超伝導体が1)通常の金属、金属間
化合物の超伝導体と比較してキャリア−濃度の小さい縮
退半導体であること、2)臨界温度Tcが局在スピンをも
つ遷移金属イオンによって著しく低下すること、の2つ
の特性を動作原理に応用した超伝導トランジスタであ
る。
例えば、絶縁膜上にLaNiO3等の非磁性遷移金属酸化
膜、さらにその上に酸化物超伝導体膜との積層構造を考
える。両者の膜厚は、いずれも数10〜数100Å程度、絶
縁膜の厚さも数10〜数100Åのものを用いる。このよう
な積層膜に一対の電極により、超伝導体膜側が負となる
ように電圧を印加した場合を考える。トップ電極から注
入された電子のある分量は非磁性遷移金属酸化膜内に侵
入し、残りは、酸化物高温超伝導体に留る。両者の比率
は、注入された電子の絶対量即ち印加電圧と、それぞれ
の膜内での電子のデバイ長に依存する。注入される電子
の絶対量は、上記の構造では1Vの印加で〜1021/cm3程度
となる。
この量は前記超伝導体の正孔キャリア濃度にほぼ匹敵
する量であり、超伝導体内のキャリア濃度は著しく減少
し、Tcが低下する。一方非磁性遷移金属酸化物LaNiO3
に侵入した電子は、非磁性のNi3+イオンを常磁性に示す
Ni2+イオンに変化させる。生成されるNi2+の絶対量も〜
1021/cm3の程度となるが、このように高濃度の常磁性遷
移金属イオンの存在は、超伝導近接効果により超伝導体
膜のTcをさらに低下させ、場合によってはTcが1K以下の
極低温となってしまう。
即ち例えば窒素温度で超伝導性を示す上記積層膜に膜
面に垂直に電圧を印加すると、積層膜は半導体へ相転移
する。本発明はこのような超伝導−半導体スイッチング
現象を動作原理とするデバイスである。
本発明は、前記積層膜上に所定間隔をもってソース,
ドレイン電極及びゲート電極を形成し、ゲート部分にお
ける前記スイッチング現象を利用して、ソース,ドレイ
ン間の電流を制御するものである。
上述した酸化物超伝導体は、超伝導を示す臨界温度Tc
が30K以上と非常に高く、Y−Ba−Cu−O系では、液体
窒素温度でも超伝導を示す。またこれらの酸化物半導体
は、従来の金属あるいは金属間化合物超伝導体に比べて
大気中での安定性が優れている。
以上のように本発明によれば、新しい動作原理をも
ち、簡便な冷凍機で得られる温度で動作可能で、経時変
化の少ない安定した素子特性が得られる。そして三端子
素子であるため使い易く、かつ発熱がないことから、従
来の半導体材料のみを用いた素子では得られない超高密
度集積回路や超高速素子の実現も可能である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
I)実施例1 第1図は一実施例の超伝導トランジスタを示す。ホウ
素を1019/cm3ドープしたP型Si基板1を用い、その表面
に熱酸化により100Å程度のシリコン酸化膜2を形成し
た後、この上にスパッタ法により非磁性遷移金属酸化物
LaNiO3層3を形成している。ここでP型Si基板1は導体
基板としての役割をしているにすぎない。LaNiO3層3の
厚さは50Åである。この上に酸化物超伝導体(La0.85Sr
0.152CuO4y 4が50Åの厚さにスパッタ法により形成
される。ソース5,ドレイン6,ゲート7電極は、Au蒸着に
より形成した。ソース5,ゲート7電極間及びドレイン6,
ゲート7電極間の距離はいずれも0.5μmである。
この様な構成とし、ゲート電極7に零電圧または、負
極性のバイアスが印加された場合積層膜は超伝導性を示
し、ソース5,ドレイン6間は短絡されている。即ちトラ
ンジスタはON状態にある。ゲート電極7を上記と逆に正
にバイアスすると、ゲート近傍の超伝導体膜4中の正孔
濃度は減少し、ゲート近傍の非磁性酸化物膜3に常磁性
イオンが生成される。この結果ゲート近傍の超伝導体層
は、常伝導体化し、ソース,ドレイン間の抵抗が増大す
る。これがトランジスタのOFF状態である。
第3図のAは、この実施例の超伝導トランジスタのリ
ース,ドレイン間の抵抗のゲート電圧依存性を示す。ゲ
ート電圧約500mVで急激な抵抗値の上昇が、観測され
る。
II)実施例2 本実施例では第2図に示すように、積層膜上にSiO2
縁層を介してゲート電極が形成されている。この場合に
はバイアスの絶対値が小さい場合ドレイン間は超伝導体
により短絡されているが、負バイアスでは超伝導体中の
キャリア(正孔)濃度が減少するためOFFとなり、正バ
イアスではNi2+イオンの濃度が増大するためやはりOFF
となっている。
第3図のBは、この実施例の超伝導トランジスタのソ
ース,ドレイン間の抵抗のゲート電圧依存性を示す。
III)実施例3 この実施例では第4図に示すようにゲート電極をソー
ス,ドレインとは反対側に設け、シリコン酸化膜の下に
P型Si基板を設けていない。このトランジスタを製造す
る場合はLaNiO膜3又は(La0.85Sr0.152CuO4-y膜のど
ちらかを基板とし、それ以外をスパッタ又はCVDで形成
する。このトランジスタにおいてバイアスの絶対値が小
さい場合、ソース・ドレイン間は短絡されているが、正
バイアスでOFFになる。
本発明は上記実施例に限られるものではない。例えば
上記各実施例では、非磁性遷移金属化合物と酸化物超伝
導体との単一積層構造を用いているが、この積層構造を
絶縁膜を介して多数層積層した超格子構造とすることも
できる。また、非磁性遷移金属化合物と酸化物超伝導体
の積層の順序は特に限定されない。
さらに上記実施例では各電極に金属電極を用いたが、
ソース,ドレイン電極に酸化物超伝導体を用いることも
できる。このようにすれば、本発明の素子を具体回路に
組込んだ時に配線が長くなってここで発熱が生じるのを
防止することができ、実用上有利である。本発明で用い
られる酸化物超伝導体材料は、一般に、L−M−Cu−O
(Lは、La,Sc,Yのうち少なくとも一種)で示されるも
のであることが好ましい。
その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施することができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、電圧印加により超
伝導体−半導体相転移を示す酸化物超伝導体積層膜を用
いることにより、高温で動作させることができ、しかも
安定な特性を示す、新しい原理の超伝導トランジスタを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第4図は本発明の一実施例の超伝導
トランジスタを示す図、第3図はゲート電圧とソース、
ドレイン間の抵抗値との関係を表わす図である。 1……P型Si基板、 2……シリコン酸化膜、 3……LaNiO3膜、 4……(La0.85Sr0.152CuO4-y膜、 5……ソース電極(Au)、 6……ドレイン電極(Au)、 7……ゲート電極(Au)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア濃度制御により超伝導−半導体の
    相転移を起こすチャネル層をもつ酸化物膜と、この酸化
    物膜に所定間隔をおいて配置形成されたソース、ドレイ
    ン電極と、前記酸化物膜のチャネル層のキャリア濃度制
    御を行うゲート電極とを備え、チャネルに接するように
    非磁性遷移金属化合物層を設けたことを特徴とする超伝
    導トランジスタ。
  2. 【請求項2】前記非磁性遷移金属化合物が酸化物である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の超伝導ト
    ランジスタ。
  3. 【請求項3】前記非磁性遷移金属化合物がLaNiO3、LCoO
    3、La2CuO4、SrFeO3から成る群より選ばれる化合物を少
    なくとも1種含むことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の超伝導トランジスタ。
  4. 【請求項4】前記非磁性遷移金属化合物層及び酸化物が
    スパッタ法により形成された薄膜であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の超伝導トランジスタ。
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US5828079A (en) * 1992-06-29 1998-10-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Field-effect type superconducting device including bi-base oxide compound containing copper

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