JP2585214Y2 - スピニングリールのストッパ支持構造 - Google Patents

スピニングリールのストッパ支持構造

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JP2585214Y2 JP1991083570U JP8357091U JP2585214Y2 JP 2585214 Y2 JP2585214 Y2 JP 2585214Y2 JP 1991083570 U JP1991083570 U JP 1991083570U JP 8357091 U JP8357091 U JP 8357091U JP 2585214 Y2 JP2585214 Y2 JP 2585214Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、リール本体の横一側面
に開閉蓋を設けるとともに、糸の巻き付けレベルを均一
化するオシレーティング機構の螺旋軸をリール本体内に
設置し、回転枠に対するストッパ機構用係止爪を支持軸
でリール本体の前壁に取り付けてあるスピニングリール
のストッパ支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、係止爪を支持する支持軸を、前記
リール本体の前壁に取り付けるに、開閉蓋と駆動用螺旋
軸との位置関係を考慮して、取り付け構成したものは無
かった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、開閉蓋で閉塞
される開口が横一側面に形成されているために、リール
本体の前壁における開閉蓋側は、開口によって前壁自体
の構造強度が開口のない側面側に比べて弱くなってお
り、また、スプール駆動用螺旋軸の前端を枢支した部分
に近接して、係止爪用支持軸を取り付けるとすると、孔
加工部が集中することになり、そのために、リール本体
の前壁の板厚を厚くしたり、裏面にリブを立てたりす
る、補強を施す等の対策を必要とし、何らかの改善策を
必要としていた。本考案の目的は、支持軸の配置に工夫
を凝らすことによって、リール本体の前壁に対する補強
を極力減らして、簡素で軽量化したスピニングリールを
提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案による特徴構成は
前記リール本体前壁における、前記回転枠の回転軸芯を
挟んで、前記開閉蓋設置位置とは左右反対側部分に、前
記支持軸を配置するとともに、前記螺旋軸用の開口を、
前記回転枠の回転軸芯を挟んで、前記支持軸設置位置と
は上下反対側の部分に形成している点にあり、その作用
効果は次の通りである。
【0005】
【作用】つまり、リール本体前壁における、前記回転枠
の回転軸芯を挟んで、前記開閉蓋設置位置とは左右反対
側部分は、開口を形成していない側壁に繋がることによ
って、強度が高い部分と見ることができる。したがっ
て、その位置に支持軸設置位置を選定することによっ
て、開閉蓋設置位置側に設置する場合に比べて、前壁の
板厚を薄いものにでき、かつ、補強リブ等も少なくて済
む。しかも、前記螺旋軸用の開口を、前記支持軸設置位
置とは上下反対側の部分に形成しているので、支持軸と
螺旋軸とを分散配置することができ、リール本体の前壁
を正面視した場合に支持軸を支持する為の孔及び螺旋軸
用の孔を、密接状態で配置することがなく、前壁に掛か
る負担を少なく出来る。
【0006】
【考案の効果】したがって、回転枠逆転時に大きな反力
が作用する支持軸を強度の高い部分で支持することがで
きて、あらたな補強を必要としないとともに、強度低下
を招来し易い開口を分散して配置できるので、この面で
も新たな補強を必要とせず、開口を形成した側壁と開口
を形成しない側壁との強度に与える影響を考慮して、反
力の大きく受ける支持軸の配置位置を他の構成部品との
関係において合理的に設定するだけで、リール本体前壁
の強度に意を配す必要はなく、その前壁を薄くかつ補強
少なくできて、リール自体の軽量化に寄与できるもので
あり、それとともに、部品を分散して配置できるので、
リール全体としてコンパクトにできる。
【0007】
【実施例】図4及び図7に示すように、ハンドル1を軸
支したリール本体2よりスプール軸3を延出するととも
に、このスプール軸3にスプール4を遊嵌し、このスプ
ール軸3とスプール4との間にドラグ装置5を設け、ス
プール4をスプール軸3に一体化する。スプール軸3の
基端部に筒軸6を遊嵌するとともに、筒軸6に回転枠7
を一体回転可能に装着し、筒軸6におけるリール本体2
内に位置する部分にピニオンギヤ9を形成し、このピニ
オンギヤ9とハンドル軸8に装着されたメインギヤ10
との咬合によって、ハンドル1操作による回転枠7の糸
巻き取り作動を行うことができ、回転枠7の回転作動に
連れて一定ストロークで往復移動するオシレーティング
機構Aを形成してスピニングリールを構成する。
【0008】ドラグ装置5の止め付け構造について説明
する。図6に示すように、スプール4に前方に向けて開
口する内部空間を形成し、その内部空間に摩擦多板5A
をスプール軸3に外嵌した状態で配置するとともに、ド
ラグ操作具11をナット12を介してスプール軸3に螺
着し、スプール4の内部空間出口に、この空間より摩擦
多板5Aが抜け出るのを防止するプッシュナット13を
装着してある。プッシュナット13の替わりに、ボルト
を用いてそのボルトの頭で摩擦多板5Aを受け止め、摩
擦多板5Aの前記空間からの抜け出しを阻止する構成を
採ってもよい。
【0009】次に回転枠7のストッパ機構Bについて説
明する。図1に示すように、回転枠駆動系に位置する回
転歯として回転枠7の内周面に形成されたラチェット歯
16と、このラチェット歯16に咬合して回転枠7を停
止させる係止爪としてのラチェット爪17とでストッパ
機構Bを形成する。ラチェット爪17を正面視でリール
本体2の前壁における左上半部分に、スプール軸3と平
行な支持軸14で取り付ける。一方、筒軸6における回
転枠7の内部空間に突設した部分に、回転体15を遊嵌
するとともに、この回転体15に隣接して巻きバネ18
を配置し、巻きバネ18の基端部を、筒軸6に外嵌固定
したカラー28に遊嵌するとともに先端部を回転体15
に係止して、巻きバネ18と回転体15とを一体回転可
能にしてある。つまり、巻きバネ18の基端部はカラー
28に対して適度な圧接力で一巻きだけ巻回してあり、
筒軸6の回転に連れて一体で回転する。又、回転体15
の回転角を一定角度に制限すべく止めピン19を設け、
この止めピン19に回転体15が接当すると、巻きバネ
18はカラー28に対して滑りを生じ、回転体15の回
転が停止する。更に、ラチェット爪17をバネ20で咬
合付勢するとともに、回転体15の一端をラチェット爪
17に接当作用させて、ラチェット爪17を非咬合姿勢
に切換維持すべく構成する。
【0010】以上のような構成より、回転枠7が糸巻き
取り方向に回転すると、回転体15が一定角度だけ回転
し、ラチェット爪17に接当作用しそのラチェット爪1
7をラチェット歯16より離れる非咬合姿勢に切り換え
るとともに、回転枠7が糸繰り出し方向に回転すると、
回転体15が逆方向に一定角度だけ回転し、ラチェット
爪17より離間してそのラチェット爪17をラチェット
歯16に咬合させる咬合姿勢に切り換える。
【0011】このストッパ機構Bを作用状態と非作用状
態に切換操作する操作構造について説明する。図4に示
すように、リール本体2の後端より後方に突出するスト
ッパ摘み21を設け、ストッパ摘み21に連係する操作
軸22を、リール本体2を前後に貫通する状態でリール
本体2に架設し、その操作軸22の先端をリール本体2
の前壁を貫通させてラチェット爪17近くまで延出し、
その延出端に切換カム23を形成し、切換カム23でラ
チェット爪17における回転体15が作用する一端とは
異なる他端に接当して押さえラチェット爪17を非咬合
姿勢に切り換える。したがって、ストッパ摘み21を一
方に操作すると、切換カム23がラチェット爪17に作
用して非咬合姿勢に切り換え、回転枠7の糸繰り出し方
向及び糸巻き取り方向のいずれの方向へも回転可能なス
トッパ機構Bの非作用姿勢と、図1に示すように、スト
ッパ摘み21を他方に操作すると、切換カム23がラチ
ェット爪17より離れラチェット爪17の咬合姿勢への
切り換わりを許容し、回転枠7の糸繰り出し方向への回
転を阻止し糸巻き取り方向への回転を許容するストッパ
機構Bの作用姿勢とに切り換えできる。
【0012】更に、操作構造について詳述すると、図4
及び図5に示すように、操作軸22とストッパ摘み21
とを、夫々の相対向する端面に小判型凹凸部を形成し
て、連結離脱自在に構成するとともに、連結状態で一体
回転可能に構成する。ストッパ摘み21の操作軸22と
の連結端にストッパ摘み21の軸芯よりも偏芯する突出
部21Aを形成し、リール本体2の後壁面に装着する際
には、突出部21Aを下向きで挿入し、挿入した状態で
突出部21Aを上向きとなるように、ストッパ摘み21
を回転させて、突出部21Aを内壁面に接当させてスト
ッパ摘み21の抜け止め構造を形成する。リール本体2
の前壁に、筒軸6を回転枢支するベアリング24を取り
付けるとともに、このベアリング24の抜け出しを阻止
するベアリング受け25をビス止めしてある。ベアリン
グ受け25上端に突出部25Aを形成し、この突出部2
5Aを操作軸22先端の切換カム23の半月状カム面に
下方から当てつけ、操作軸22の回転によって、ラチェ
ット爪17を咬合姿勢と非咬合姿勢とに切り換える際
の、操作軸22の回転限度を設定するストッパ面に、突
出部25Aを形成してある。
【0013】図3に示すように、リール本体2の左側面
に、その内部空間を開放可能な開閉蓋26を取り付ける
とともに、開閉蓋26の取り付け位置と、ラチェット爪
17の支持軸14とを左右反対側に設定する。また、オ
シレーティング機構Aを構成するスプール駆動用螺旋軸
27に対する抜き孔2Aをリール本体2の前壁下半部分
に構成し、支持軸14を回転枠7の軸芯を挟んで反対側
の前壁上半部分に設置し、回転枠7を停止させた際にお
おきな停止反力を受ける支持軸14を、リール本体2前
壁の強度の高い、開閉蓋26及び螺旋軸27とは反対側
に位置する半部分に設置してある。
【0014】〔別実施例〕 支持軸14の設置位置としては、開閉蓋26に対して反
対側で、螺旋軸27に対して反対側に位置すれば、上下
左右いずれの位置であってもよい。
【0015】尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面と
の対照を便利にするために符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ストッパ機構を示す縦断正面図
【図2】ストッパ操作軸及びベアリング受けを示す縦断
正面図
【図3】リール本体を示す分解斜視図
【図4】リール本体の内部構造を示す縦断側面図
【図5】ストッパ摘みと操作軸との連結状態を示す縦断
背面図
【図6】ドラグ構造を示す縦断側面図
【図7】スピニングリールの側面図
【符号の説明】
2 リール本体 2A 開口 4 スプール 7 回転枠 14 支持軸 16 回転歯 17 係止爪 26 開閉蓋 27 螺旋軸 A オシレーティング機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体(2)の横一側面に開閉蓋
    (26)を設けるとともに、糸の巻き付けレベルを均一
    化するオシレーティング機構(A)の螺旋軸(27)を
    リール本体内に設置し、回転枠(7)に対するストッパ
    機構用係止爪(17)を支持軸(14)でリール本体
    (2)の前壁に取り付けてあるスピニングリールのスト
    ッパ支持構造であって、 前記リール本体前壁における、前記回転枠(7)の回転
    軸芯を挟んで、前記開閉蓋設置位置とは左右反対側部分
    に、前記支持軸(14)を配置するとともに、前記螺旋
    軸用の開口(2A)を、前記回転枠(7)の回転軸芯を
    挟んで、前記支持軸設置位置とは上下反対側の部分に形
    成しているスピニングリールのストッパ支持構造。
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