JP2584364B2 - レーザ焼入れを有する被加工物加工方法 - Google Patents

レーザ焼入れを有する被加工物加工方法

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JP2584364B2
JP2584364B2 JP3083013A JP8301391A JP2584364B2 JP 2584364 B2 JP2584364 B2 JP 2584364B2 JP 3083013 A JP3083013 A JP 3083013A JP 8301391 A JP8301391 A JP 8301391A JP 2584364 B2 JP2584364 B2 JP 2584364B2
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cutting
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勇一 八城
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、焼入れ処理をともな
う被加工物の加工方法に関する。更に詳しくは、レーザ
焼入れ処理により被加工物の加工工程を短縮するための
レーザ焼入れを有する被加工物加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼入れは、金属材料を高温度に加熱して
急冷する処理であり、硬化組織を得ることを目的とす
る。この焼き入れ時の加熱手段は、種々の方法が知られ
ている。焼き入れを伴う部品の加工は、旋削、ミーリン
グなどの機械加工後、例えば高周焼入れにより焼入れ
し、その後、研削加工を行うのが一般的である。取り分
け、熱処理時に熱変形を伴う部品の場合は、焼入れ後切
削加工ができないので研削加工を行う必要がある。この
研削加工工程は、工数がかかるので加工コストの上で不
利である。
【0003】一方、レーザ加工は、位相のそろった可干
渉性のレーザ光をレンズで集束させて被加工物に照射
し、高いパワー密度の熱エネルギーによって瞬間的に蒸
発または溶融させ、穴あけ、切断、溶接などを行う方法
として知られている。更に、このレーザ光により被加工
物に焼入れする方法も知られている。この方法は、必要
な部分のみ焼入れ処理するので、効率的ではあるが焼入
れされた部分の熱変形は避けられない。このため、この
部分の研削加工は避けることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の点から理解され
るように、前記した従来の焼入れ方法は、研削加工部分
を減らすことが出来ないので、加工工数を少なくするに
は限界があった。この発明は、これらの問題を解決する
ものであり、次の目的を達成するものである。
【0005】この発明の目的は、加工工程を短縮できる
レーザ焼入れを有する被加工物加工方法を提供すること
にある。
【0006】この発明の他の目的は、任意の形状に正確
に焼入れできるレーザ焼入れを有する被加工物加工方法
を提供することにある。
【0007】
【前記課題を解決するための手段及び作用】前記課題を
解決するために次のような手段を採る。
【0008】被加工物への加工方法であって次の要件か
らなる加工方法、少なくとも前記被加工物を切削加工す
るための第1切削加工工程と、前記被加工物の表面にレ
ーザ光を断続しながら照射し、前記被加工物の表面の必
要な部分のみ焼入れする部分焼入れ工程と、前記部分焼
入れ工程で部分焼入れされた前記被加工物の未焼入れ表
面を含む部分のみを切削加工により除去する焼入れ後の
第2切削加工工程とからなるレーザ焼入れを有する被加
工物加工方法である。
【0009】レーザ焼入れを有する被加工物加工方法に
おいて、前記部分焼入れ工程は、前記レーザ光を走査方
向にずらして照射することにより、前記被加工物の表面
の必要な部分のみ所定の形状に焼入れを行う工程である
レーザ焼入れを有する被加工物加工方法である。
【0010】レーザ焼入れを有する被加工物加工方法に
おいて、前記第2切削加工工程後に、前記部分焼入れ表
面を含む研削加工するための研削工程を備えてなるレー
ザ焼入れを有する被加工物加工方法である。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。図1は、加工後の円筒状の部品(被加工物)1
の形状を示す。この部品1の円筒表面は、焼入れされて
いる。円筒部2の外表面には、円筒部2の軸線方向に溝
3及びキー溝4が形成されている。このキー溝4の両端
は、円弧5に形成されている。キー溝4の底面6は、平
面でありこの平面6と直角の壁面7,7が形成されてい
る。溝3も同様に底面及びこの底面に垂直な壁面を備え
ている。
【0012】円筒部2の外表面は、本例ではHRC40
〜60程度の硬さで0.3〜0.6mm程度の深さに焼
入れを行う必要がある部分である。焼入れ後、円筒研削
盤で更に外表面に研削を行う。ただし、キー溝4の底面
6及び壁面7,7には、焼入れを行う必要はない部品で
ある。溝3も同様に、壁面及び底面は、焼入れを行う必
要のないものである。したがって、このキー溝4及び溝
3の部分は、研削加工ではなく加工能率が格段に高い切
削加工であるエンドミル加工が望ましい。
【0013】この部品1を作るためには、まず丸棒の素
材をNC旋盤(図示せず)により略図2に示すような形
状(中間素材1a)に削り出す。円筒部2の外径は仕上
代を残してあり、若干大きめに削る。通常0.1〜0.
2mm程度仕上げ寸法より大きい。ただし、キー溝4及
び溝3は、削られていない状態である。次に、この加工
中の中間素材1aを治具10に取り付ける。治具10
は、必ずしも必要ではないが、ロボットなどで素材を把
みやすくするためと、切削加工及び研削加工作業時にチ
ャッキングをスムーズに行うためのものである。治具1
0は、テーパーシャンク11を有しているので、マシニ
ングセンタ、ターニングセンタ、円筒研削盤のワーク主
軸に取り付けることができる。
【0014】中間素材1aの治具10への取り付けは図
示しないボルトで行う。治具10が取り付けられた中間
素材1aの一端は、ワークチャック13に固定される。
ワークチャック13は中間素材1aの一端を3本の爪1
5で把持し、かつ回転させるものである。このワークチ
ャック13の構造は、周知の構造であり、ここでは詳記
しない。ワークチャック13は、回転テーブル14上に
着脱自在に固定されている。回転テーブル14は、サー
ボモータ(図示せず)により角速度及び角度位置が制御
できる。回転テーブル14は、レーザ加工機の本体に設
けられている。
【0015】ワークチャック13の側面には、レーザ焼
入れのためのレーザヘッド20が配置されている。レー
ザヘッド20は、レーザ発振器(図示せず)に光学的に
接続されている。レーザヘッド20の下端には、走査光
を作るための振動ミラーが内蔵されている。このミラー
が常時一定サイクルで揺動されているので発振器からの
レーザ光は帯状の走査光となる。中間材1aへの焼入れ
は、ワークチャック13を回転させながらレーザヘッド
20から回転軸線方向に走査されたレーザ光を照射させ
る。このとき、溝3及びキー溝4となるべき円筒表面部
分は、焼入れを行わない。この制御は、レーザ発振器を
ON,OFFしながら行う。焼入れは、順次一定の幅a
の中間材1aの軸線方向に送りながら行う(図3参
照)。幅aは、一部重なりあっている。しかし、図3に
示すように円弧5の部分は、円弧5の形状に沿った焼入
れができない。
【0016】図4は、円弧部5の部分の焼入れを避ける
ために、走査光の幅aを変えないで軸線方向に動かした
ものである。図4はその原理を示す図である。走査され
たレーザ光は、中間素材(半製品)1aに照射されると
き加熱領域は長さa、幅bを有し、かつ両端は半径
rの形状を有している(図4(b))。したがってこの
加熱領域が焼入れされる領域でもある。円弧5の部分、
正確には円筒と円筒とが互いに交わるときの交わる線、
すなわち相貫線であり円ではないが、近似的には直線で
補間できる。
【0017】本例では、まず約180度の円弧5を6等
分に角度分割する。ミーリングで削り出される円弧5の
半径をRとすれば、半径Rにdだけ外径側に移動させた
位置まで焼入れを行う。この位置まで焼入れを行うに
は、レーザ光の走査の両端が半径rの形状を有している
ので、レーザ光は更に半径rだけオフセットした線分を
移動させれば良い。この直径の線分と角度分割線との交
点P〜Pを求め、各P〜P、P〜P…を直
線で近似させる。この各直線上を走査されたレーザ光を
照射させて焼入れを行う。なお、レーザ光のON、OF
F、出力の大きさは、ワークチャック13の回転に連動
して制御でき、この制御は周知の数値制御装置により行
う。
【0018】これらの走査されたレーザ光による焼入れ
が終了すると、図3に示したような焼入れされた状態に
なる。この後、未焼入れ部分すなわち、溝3、キー溝4
部分をエンドミルで切削加工して除去する。この加工
は、エンドミルの刃を破損することはない。なぜなら
ば、前記した焼入れにより、正確に必要な表面部分にの
み焼入れされているので、エンドミルの刃がこの焼入れ
部分を削ることはないからである。この切削工程が終了
すると、円筒部2の外周を円筒研削盤で研削加工を行
う。溝3、キー溝4の底面6、壁面7,7の研削加工を
行う必要がないので、きわめて効率的に焼入れ工程を含
む部品加工ができる。
【0019】[その他の実施例]前記実施例は、最終工
程で外周研削を行っているが精度を要求しないものは、
この研削工程は必ずしも必要ではない。また、前記実施
例は、焼入れ時に回転させるものであったが、直線テー
ブルに載せて直線的に移動させるものでも良い。前記実
施例では、相貫線の補間について述べたが、前記説明か
ら理解されるように、NC機能を使って円、直線なども
任意に照射できる。
【0020】
【発明の効果】以上、詳記したように、本発明は焼入れ
工程の後に、切削加工ができるので、加工能率がきわめ
て高い。また、焼入れにともなう熱変形は、焼入れ工程
後に切削加工を行うためその部分に行い、すなわち仕上
げ加工において、通常の熱変形を除去するための研削加
工を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は被加工部品の例を示す外観図である。
【図2】図2はワークチャックに把持して被加工部品に
レーザ光により焼入れを行っている状況を示す外観図で
ある。
【図3】図3は被加工部品に焼入れ部分を示す図であ
る。
【図4】図4(a)は円弧部分を避けて焼入れを行う方
法を示す説明図である。図4(b)はレーザ光を照射し
たときの両端の焼入れ形状を示す図であり、図4(a)
のb部分の拡大図である。
【符号の説明】
1…部品(被加工物) 2…円筒部 3…溝 4…キー溝 5…円弧 6…底面 7,7…壁面 10…治具 11…テーパシャンク 13…ワークチャック 14…回転テーブル 15…爪 20…レーザヘッド

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物への加工方法であって次の要件か
    らなる加工方法、 少なくとも前記被加工物を切削加工するための第1切削
    加工工程と、 前記被加工物の表面にレーザ光を断続しながら照射し、
    前記被加工物の表面の必要な部分のみ焼入れする部分焼
    入れ工程と、前記 部分焼入れ工程で部分焼入れされた前記被加工物の
    未焼入れ表面を含む部分のみを切削加工により除去する
    焼入れ後の第2切削加工工程とからなるレーザ焼入れを
    有する被加工物加工方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のレーザ焼入れを有する被
    加工物加工方法において、 前記部分焼入れ工程は、前記レーザ光を走査方向にずら
    して照射することにより、前記被加工物の表面の必要な
    部分のみ所定の形状に焼入れを行う工程であるレーザ焼
    入れを有する被加工物加工方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のレーザ焼入れを有
    する被加工物加工方法において、 前記第2切削加工工程後に、前記部分焼入れ表面を含む
    研削加工するための研削工程を備えてなるレーザ焼入れ
    を有する被加工物加工方法。
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