JP2583967B2 - 耐高温割れ性に優れたNi基合金溶接用ワイヤ - Google Patents

耐高温割れ性に優れたNi基合金溶接用ワイヤ

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JP2583967B2 JP63126241A JP12624188A JP2583967B2 JP 2583967 B2 JP2583967 B2 JP 2583967B2 JP 63126241 A JP63126241 A JP 63126241A JP 12624188 A JP12624188 A JP 12624188A JP 2583967 B2 JP2583967 B2 JP 2583967B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は多層盛溶接時の耐高温割れ性、とくに耐延
性低下割れ性が優れたNi基合金ガスシールドアーク溶接
用ワイヤに関するものである。
[従来の技術] Ni基合金は耐食性及び耐熱性に優れており、石油化学
プラント、原子炉プラントなどの苛酷な条件下で使用さ
れている。また、強度上の問題から、厚板を使用する機
会も多く、その際の溶接には必然的に多層盛溶接が採用
されることになる。
ところが、Ni基合金の多層盛溶接を行なった場合、溶
接金属部に微細な割れ(ビード下ミクロ割れ)がしばし
ば発生し、問題となることがある。この割れは前層ビー
ドが後層ビードによって再加熱された熱影響部で発生
し、Si及び不可避不純物として含有するP,S成分に起因
する高温割れ(延性低下割れ)である。
従来、この割れを防止するためには、溶接施工時に予
熱を行ない、拘束を小さくして小入熱で溶接する方法が
採用されてきた。しかしながら、小入熱で溶接した場
合、ビードが小さく多層盛溶接ではパス数が多くなり溶
接効率が極めて悪いという問題を生じる。
このような問題点を解決するものとして、特開昭62−
13025号がある。これは、インコ社(International Nic
kel Co.Inc.)製品であるNi基合金Inconel(登録商標)
718の組成を基本としてNb,Taを低減し、溶接ミクロ割れ
防止を図ったものである。
しかし、この技術内容に示された溶接材料を製作して
も耐高温割れ性の向上には問題がある。即ち、Inconel
718を基本組成として、Nb,Taを低減しても、なお数%の
Nb,Taを含有しているため、粒界にラーフェス相が生成
され、溶接再熱時に脆化及び局部溶融が起こり、高温割
れ発生の原因となる。
また、この他の従来高温割れ感受性の小さいと言われ
ている溶接材料を使用した場合でも、母材の希釈や、フ
ラックスの影響により、粒界へ不純物としてP,S等が混
入することがある。これらのP,Sも粒界脆化及び粒界で
低融点の共晶物を生成し、高温割れが発生する原因とな
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はNi基合金を多層盛溶接した場合に発生する延
性低下割れを防止し、優れた耐高温割れ性を有するNi基
合金溶接材料を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上述の問題を解決するために、Ni基合金
多層盛溶接金属の高温割れに及ぼす化学組成の影響につ
いて広範囲に詳細な研究を行なった。
即ち、第1表に示した化学組成からなる供試材を板厚
3mm、長さ100mm、幅50mmに加工し、第1図に示すような
クロスビードバレストレイン試験を行なった。
板幅方向にTIG溶接によって1層目のビードオンプレ
ート溶接を行ない、ビード表面の酸化スケールを除去し
た後、1層目ビード5に直径方向にA点からB点に向か
ってTIG溶接によって2層目のビードオンプレート溶接
を行なった。
1層目及び2層目のTIG溶接条件は第2表に示したと
おりである。2層目ビード6の溶接池がB点の1層目ビ
ードに達っした瞬間、落下速度300mm/sでヨーク2を落
下させて歪みを付加し(試験片表面における歪み量は4.
1%)、1層目ビードを高温割れを発生させて、総割れ
長さを測定した。
この結果、本発明の組成からなる溶接材料を用いて溶
接を行なうことにより、多層盛溶接時の耐高温割れ性
(耐延性低下割れ性)が向上することを見出した。
即ち、本発明は重量%で、C:0.1%以下、Si:0.01〜0.
75%、Mn:0.01〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、
Cr:6〜14%、Fe:16〜52%を含有し、残りがNi及び不可
避不純物からなることを特徴とする耐高温割れ性に優れ
たNi基合金ガスシールドアーク溶接用ワイヤである。
[作用] 以下に本発明による各元素含有量の限定理由について
述べる。
C:0.1%以下 Cの添加は耐熱誠及び引張り強さを向上させるが、過
剰に含有されるとCrと結合して粒界に炭化物を形成し、
耐食性を劣化させる。また延性、靭性をも劣化させるた
め0.1%以下と定めた。
Si:0.01〜0.75% Siは脱酸元素として不可欠であるが、過剰に含有され
ると介在物として析出し、延性、靭性を劣化させる。ま
た、0.75%超では所望の耐高温割れ性を確保することが
できないので0.01〜0.75%と定めた。
Mn:0.01〜1.0% Mnは脱酸及び脱硫元素として添加するが、過剰添加は
耐食性、耐酸化性及び引張強さを劣化させるので0.01〜
1.0%と定めた。
P:0.04%以下 Pは不可避不純物であり、粒界脆化及び粒界で低融点
の共晶物を生成し、高温割れ発生の原因となるため0.04
%以下と定めた。
S:0.02%以下 Sは不可避不純物であり、粒界脆化及び粒界で低融点
の共晶物を生成し、高温割れ発生の原因となるため0.02
%以下と定めた。
Cr:6〜14% 第2図は本発明の基本成分を有するNi基合金の延性低
下割れ感受性に及ぼすCrの影響を調べた結果を示すもの
である。
第2図からCrが6%未満、及び14%超の含有量では延
性低下割れ防止の効果が少なくなっている。これは、Cr
量が増加するとSの粒界偏析は低下して延性低下割れ感
受性が低下する効果が現れる。
一方、Cr量の増加は粒界のCr炭化物の増加及び硬さの
上昇により延性低下割れ感受性が上昇する効果が現れ
る。この相反する効果があいまって作用し、Cr量が6〜
14%で延性低下割れ感受性が低下する。したがって、所
望の耐高温割れ性を確保するために6〜14%と定めた。
Fe:16〜52% Feは耐熱衝撃性を向上させる作用があり、16%以上の
含有が必要である。一方52%より多いと塩化物環境にお
ける耐粒界応力腐食割れ性が低下するので16〜52%と定
めた。
[実 施 例] 上記の知見を基にして、第3表に示す化学組成の溶接
ワイヤを製作し、TIG溶接、MIG溶接によって溶接金属の
耐高温割れ試験を行なった。
耐高温割れ試験は、第1表に示す10CF−Bと同じ成分
で板厚15mm、幅120mm、長さ200mmの板に、第3図(A)
に示すような3層盛溶接を行ない、溶接終了後、第3図
(B)に示すように母材表面からの距離がh1(1.5m
m)、h2(3.0mm)、h3(4.5mm)までビード上層を段階
状に研磨し、単位面積当りの割れ個数で評価した。
なお、第3表に各溶接法による溶接条件を合わせて示
す。
第4表に溶接金属の耐高温割れ試験結果を示す。
TIG溶接、MIG溶接ともに、本発明の溶接材料(T3〜T
9,M3〜M9)による溶接金属は比較材(T1,T2,T10,T11,M
1,M2,M10,M11)に比べ著しく耐高温割れ性が優れている
のは明らかである。
以上のことから、本発明による溶接材料においては高
温割れを抑制し、優れた耐高温割れ性を有していること
がわかる。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかなように、本発明溶接ワイ
ヤは多層盛溶接時の耐高温割れ性が優れており、産業上
の効果は極めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図はクロスビードバレストレイン試験方法の概要を
示す平面図(A)及び側面図(B)、第2図は本発明の
基本成分を有するNi基合金の延性低下割れ感受性に及ぼ
すCrの影響を示す図表、また第3図は溶接金属の耐高温
割れ試験方法を示す斜視図で、(A)は多層盛溶接方
法、(B)は割れの測定位置を示している。 1……TIGトーチ、2……ヨーク 3……試験片、4……曲げ治具 5……1層目ビード、6……2層目ビード 7……溶接方向
フロントページの続き (72)発明者 井上 裕滋 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社第二技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−40997(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、 C :0.1%以下 Si:0.01〜0.75% Mn:0.01〜1.0% P :0.04%以下 S :0.02%以下 Cr:6〜14% Fe:16〜52% 残りNi及び不可避不純物からなることを特徴とする耐高
    温割れ性に優れたNi基合金ガスシールドアーク溶接用ワ
    イヤ。
JP63126241A 1988-05-24 1988-05-24 耐高温割れ性に優れたNi基合金溶接用ワイヤ Expired - Lifetime JP2583967B2 (ja)

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