JP2582733Y2 - 照明補助装置 - Google Patents

照明補助装置

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JP2582733Y2
JP2582733Y2 JP3707892U JP3707892U JP2582733Y2 JP 2582733 Y2 JP2582733 Y2 JP 2582733Y2 JP 3707892 U JP3707892 U JP 3707892U JP 3707892 U JP3707892 U JP 3707892U JP 2582733 Y2 JP2582733 Y2 JP 2582733Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、照明補助装置に関し、
CCD固体撮像素子の電荷集積のバラツキを検査する装
置の照明に用いられる照明補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CCD固体撮像素子(以下単にC
CDと言う)の各画素における電荷蓄積能力は、製造工
程においてバラツキがあり、電荷蓄積能力において各画
素間のバラツキが所定の範囲以内にあるもののみが良品
として出荷される。このバラツキを検査するために、C
CDを照射強度が一様な、すなわちムラのない光で照明
し各画素からの電荷出力を測定し、相互の比較をしてい
た。この種の検査のために一様光を出射可能なテレセン
トリック系の照明装置が開発され、この種の照明装置と
しては例えば口径比がF10で瞳位置が無限遠のタイプ
のものがある。又一方、瞳位置が有限の位置にある、従
ってテレセントリック系でない照明装置が開発され、こ
の種の照明装置としては例えば口径比がF3で瞳位置が
200mmのタイプのものがある。
【0003】ところで、近時このCCDを受光部として
内蔵したカメラ一体型ムービーの小型化・軽量化が著し
い。従来は比較的F値の大きな例えばF10やF5.6
のカメラが多く普及していた。このようなF値が大き
い、すなわち口径比が小さいカメラレンズは、使用時に
CCDへ照射する光の入射角度が小さいので、前述のよ
うな口径比の小さなバラツキ検査用の照明装置でも充分
にその目的を達していた。例えば呼称1/2インチのC
CDは、4.8mm×6.4mmの矩形であり、前述の
F10の照明装置では、この面積における照射光の照射
強度のバラツキが、±0.5%の範囲にある。
【0004】また、この種のカメラレンズでは像点から
光学系の射出瞳までの距離が無限遠から50mm程度と
比較的大きく設定されていた。このため従来のCCDの
バラツキ検査のために使用されていた照明装置の光学系
の瞳までの距離が無限でも検査の目的に十分適合してい
た。
【0005】ところで、カメラレンズとして F1.2
程度の明るさのレンズが採用されてきている。図8はカ
メラレンズの口径比と最大入射角度との関係を示した説
明図である。被写体(不図示)からレンズL0に入射し
た光線はCCD9に結像する。この時の最大入射角をθ
とした場合、カメラの瞳位置を同じに設定した場合に口
径比がF10のカメラレンズに対してF1.2となるよ
うなレンズを考えると、そのときのCCD9に入射する
光線の最大入射角度θ1 及びθ2 はそれぞれθ1 =2.
86°及びθ2 =22.6°となる。すなわち、F1.
2のカメラレンズを採用した場合には光線はF10の場
合に比し10倍程度大きな入射角でCCDに入射する。
この時の瞳位置の距離を40mmとすると、レンズL0
の有効径はF10ではφ4mmで十分であるのに対し
て、F1.2では少なくともφ33mmの大きな口径の
レンズが必要となる。
【0006】また、近時のカメラ一体型ムービーの小型
化・軽量化を実現するためにカメラレンズも小型化しな
ければならない。カメラレンズを小型化するには、次の
方法が考えられる。 (1)CCDのサイズを小さくする。 (2)カメラレンズの射出瞳位置からCCDまでの距離
を短くする(主光線傾角μを大きくする。)
【0007】まず、前述の(1)において、撮像性能を
低下させることなく、カメラレンズを小型化するために
サイズの小さいCCDの各画素への受光光量を増すため
にマイクロレンズアレイをCCD表面に取り付けたもの
が製品化されている。図9はこのマイクロレンズアレイ
付きのCCDの一例を示した断面図である。CCD9は
シリコン基板10に形成されたフォトダイオード12の
上に、樹脂で形成されたマイクロレンズ11が配置され
ている。このCCD9では光線13はマイクロレンズ1
1を透過してフォートダイオード12に入射する。一画
素の大きさは呼称1/2インチ・41万画素のCCDで
は9.9μm×8.7μm である。ところが、マイク
ロレンズ11の形状は必ずしも正確には一定ではなく、
またマイクロレンズの位置もそれぞれの画素に対して必
ずしも正確に定まった位置に形成されているわけではな
い。このためCCD9の受光面に入射する光の入射角度
が変化すると、受光量に対する画素ごとの電荷蓄積量の
割合が変化し、かつその変化が画素ごとに一定していな
い。このように入射する光の入射角度によって画素ごと
の電荷蓄積量の割合が相対的に変動することが知られて
いる。
【0008】したがって、前述のようにCCD9に対す
る最大入射角度θが従来より大きくなったことにより検
査により不良として判定されるようなCCDの場合で
は、入射角度による画素ごとの電荷蓄積量のバラツキが
大きく現れるようになった。従って、CCDが実際に使
用される状態と同一の入射角度の照射光を照射して検査
することが最も望ましく、最大口径比の大きい照明装置
が必要となる。
【0009】次に、(2)において、小型の単板式によ
るCCDを使用した場合のカメラレンズの射出瞳位置は
CCDから20mmというタイプまで製品化されてい
る。このようにカメラレンズの射出瞳位置からCCDま
での距離を短くした場合の主光線のCCD上に結像状態
について見ると、図10に示したようになる。
【0010】図10において、図示しない被写体からカ
メラレンズに入射した光線は同図(a)、(b)のCC
D1、CCD2に結像する。このときCCD1は2/3
インチサイズ、CCD2は1/2インチサイズである。
また、このときの像点すなわちCCD表面から射出瞳ま
での距離はそれぞれA1 =50mm、A2 =25mm
で、CCD端部での主光線最大傾角はμ1 =6.28
°、μ2 =9.09°となる。このように実際にこのサ
イズのCCDを搭載し、カメラレンズの射出瞳位置から
CCDまでの距離を短くした場合には主光線傾角μが大
きくなったときのCCDの光電変換性状を把握する必要
がある。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】前述のCCDの検査に
おいて、F1.2のカメラレンズのような大きな入射角
により検査を行うためには前述の照明装置の光学系の最
大口径比を大きくする必要があるが、そのためには先に
F10のカメラレンズの有効径との比較で説明したよう
に、照明装置の光学系に直径の大きいレンズを使う必要
がある。ところが、直径の大きいレンズは高い加工精度
が要求される上、そのレンズを通過する一様光を作り出
すために補助の光学系を付加したりしなければならず、
構造も複雑になり、照明装置全体としては非常に高価な
ものになる。また、仮にF1.2程度の大きな口径比の
テレセン光を射出可能な照明装置があったとしても、そ
の光線を検査するCCDに照射して、実際のカメラでC
CDに到達する主光線傾角μのような大きな入射角の広
いビーム幅の光線に対するCCDの性能の良否判断を行
うことは好ましくない。
【0012】他方、強度分布にムラのない一様光を出射
でき、口径比が小さい光学系を持つ照明装置であれば比
較的廉価であり、一般にも普及している。このためこの
種の照明装置からの一様光をCCD等の被検試料の所定
範囲にわたり大きな入射角の光線束として照射すること
がユーザの要請としてある。
【0013】また、カメラレンズの射出瞳位置からCC
Dまでの距離を短くすると主光線傾角が大きく傾いて入
射するので、F10やF5.6のように細い光線束が位
置ズレ等が生じているマイクロレンズが取り付けられた
CCDに入射した場合には、CCDの外周端部におい
て、マイクロレンズの位置ズレ等により著しく電荷蓄積
量にバラツキが出ることが判明した。またこの現象は光
線束の広いF1.2等のレンズではさほど顕著ではない
、前述のように口径比を大きくした照明装置では検査
上、不良を判別できないという問題がある。
【0014】そこで、本考案の目的は上記の従来の技術
が有する問題点を解消し、従来の大きい口径比の照明装
置によっても、小さい口径比の照明装置によっても、等
しく大きい口径比を有した光学系を介して、ムラのない
一様照射光束を被検試料に照射することができ、また実
際に採用される光学系の瞳距離と同位置からムラのない
一様照射光束を被検試料に照射することができるように
した照明補助装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に第1の考案は、照明装置と該照明装置から射出する光
が照射する被検試料との間の光路中に設置され、該照明
装置からの射出光を拡散する拡散板と、前記光路中の該
拡散板の近傍に配置され、前記被検試料との距離に対し
所定の口径比となる有効径を有する絞りとを備えたこと
を特徴とするものである。
【0016】また、第2の考案は、照明装置と該照明装
置から射出する光が照射する被検試料との間の光路中に
設置され、該照明装置からの射出光を拡散する拡散板
と、前記光路中の該拡散板の近傍であってかつ所定瞳位
置に配置され、該瞳位置と前記被検試料との距離に対し
所定の口径比となる有効径を有する絞りとを備えたこと
を特徴とするものである。
【0017】前述の場合、前記拡散板からの拡散光の強
度分布を補正する補正フィルタを備えたようにすること
が好ましい。
【0018】また、前記照明装置からの光線束が前記拡
散板の有効径内の全範囲を照射するように前記光線束を
発散させるレンズ手段を備えることが好ましい。
【0019】さらに、前記拡散板と絞りとを、前記照明
装置に対して着脱可能なアダプタ内の所定位置に配置す
ることが好ましい。
【0020】
【作用】第1の考案によれば、照明装置と該照明装置か
ら射出する光が照射する被検試料との間の光路中に、該
照明装置からの射出光を拡散する拡散板を配置し、前記
光路中の該拡散板の近傍に、前記被検試料との距離に対
し所定の口径比となる有効径を有する絞りとを配置した
ので、照明装置として大口径レンズを設けることなく、
付加的な構成を前記照明装置に適用することにより大き
な口径比を設定できるとともに、光路中に配置された拡
散板の各拡散点での拡散作用により前記被検試料の所定
範囲に対して大きな入射角の検査光を試料面にムラなく
照射することができ、実際にCCDが組み込まれる光学
系の明るさ状態と同様の条件での検査を行える。
【0021】また、第2の考案によれば、照明装置と該
照明装置から射出する光が照射する被検試料との間の光
路中に、該照明装置からの射出光を拡散する拡散板を配
置し、前記光路中の該拡散板の近傍であってかつ所定瞳
位置に、該瞳位置と前記被検試料との距離に対し所定の
口径比となる有効径を有する絞りを配置したので、実際
に組み込まれるカメラレンズと同じ瞳位置に所定の口径
比の2次光源を置いて、その位置から主光線傾角の大き
な検査光を被検試料に照射することができ、実際にCC
Dが組み込まれるのと同様の条件での検査を行える。
【0022】前述の場合、補正フィルタを使用すること
により、光軸近傍の光線の透過を抑えて減光し、前記拡
散板からの拡散光のバラツキを補正し、一様な光線束を
得ることができる。
【0023】また、前記光線束を発散させるレンズ手段
を設けることにより前記照明装置からの光線束が前記拡
散板の有効径内の全範囲を照射するようにできる。
【0024】さらに、前記拡散板と絞りとを、前記照明
装置に対して着脱可能なアダプタ内の所定位置に配置し
たので、各種の瞳位置と所定の口径比の絞りとの組み合
わせが可能になり、各種のカメラレンズに対応すること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、第1の考案による照明補助装置の第1
実施例を図1により説明する。図1は第1実施例の断面
図である。同図において、符号5は照明装置の出射光部
を示しており、照明装置5はフィラメントを発光体とす
る照明光学系からなり、ムラのない一様光の照明光を射
出するように設計されている。また口径比はF10に設
計されている。照明光の照射輝度のバラツキは、呼称1
/2インチ・41万画素のCCDに対しては6.4mm
×4.8mmの矩形の範囲を対象とする場合にはで±
0.5%以下である必要があり、1.5mm×1.5m
mの矩形の範囲では±1.5%以下に抑えられている。
【0026】照明装置5の出射光部5aの先端には中間
筒7が嵌合され、側面に設けられた取付ネジ8により脱
落しないように保持されている。この中間筒7の内部に
はレンズ系4が収容されている。レンズ系4は1枚の凹
レンズL1と1枚の凸レンズL2からなる光学系であ
る。照明装置5の凸レンズL3からの光線束は凹レンズ
L1により発散された後、凸レンズL2により収斂し、
拡散板1の全有効範囲を照明するようになっている。
【0027】さらに中間筒7の下端には略円錐台形状の
筒状アダプタ20が着脱自在に外嵌され、取付ネジ21
により脱落しないように保持されている。このアダプタ
20の内部には密着して構成された拡散板1と絞り2と
がアダプタ内周面に形成された取付溝20aに嵌着され
ている。さらにアダプタの下端にはフィルタ3が同様に
アダプタ内周面に形成された取付溝20bに嵌着されて
いる。
【0028】拡散板1は厚さ約2.0mmの円形乳白ア
クリル板からなり、通過する光線を内部で乱反射して拡
散することができる。したがって、レンズ系4を通過
し、拡散板1に入射した光線束は、拡散板1において各
方向に向かって拡散され透過する。このときの拡散光の
強度分布は、入射光の入射方向に最も強く、入射方向に
傾いた方向に急激に減少する。理論的にはコサイン四乗
則に従い、傾き角度をμとすると、cos4 μに比例し
た強度分布となる。またこのような構成の拡散板1は厳
密には完全拡散面としての光源を構成せず、またその面
積が大きいので、入射光の入射方向が一定せず、実際の
強度分布はより複雑となるが、光軸方向に最も強く、周
辺方向に弱いという傾向にある。
【0029】絞り2は拡散板1の下面に密着して設けら
れた円形絞りである。この絞り2により拡散板1におい
て拡散された光の射出範囲が限定され、これにより拡散
板1が絞り2の開口を有する2次光源として機能する。
本実施例においては口径は可変であり、口径33mmに
設定したとき、拡散板1と試料6の試料面6aとの間の
距離を40mmに設定してあると、口径比はF1.2と
なる。その距離を更に小さく設定し、口径比を大きくす
ることも可能である。
【0030】フィルタ3は、絞り2を通過した光線束の
強度分布を補正し、一様光にするNDフィルタである。
本実施例では強度分布補正を良好に行い、かつアダプタ
20全体を小さくまとめるために、拡散板1よりも試料
面6aに近くなるように設けられている。
【0031】前述したように拡散板1からの光線束の強
度分布は、近似的にコサイン四乗則に従っているので、
光軸方向に最も強く、周辺方向に向くにつれて弱くなっ
ている。したがって、フィルタ3の濃度は図7に示した
ようなフィルタ濃度分布図のように中央の光軸付近で最
も濃く、周辺方向になるにつれて薄くなるように製作さ
れている。これにより光線の強度分布を補正して一様に
することができる。
【0032】試料6はステージ(不図示)に載置され、
試料面6aは強度分布が一様に補正された光により照明
される。本実施例において試料6は呼称1/2インチ・
41万画素のインターライン方式CCDであって、大き
さは6.4mm×4.8mmの矩形であり、一画素の大
きさは9.9μm×8.7μmである。
【0033】試料6に照射する光の強度分布におけるバ
ラツキは、6.4mm×4.8mmの矩形の範囲におい
て±1.5%に抑えられるので、フィルタ3を使用しな
くても照明は十分に一様な光線束を実現することができ
る。したがって前述の構成において、所定の光強度のバ
ラツキを許容できる検査範囲であれば、フィルタ3を除
いてもその効果を得ることができる。
【0034】図2は前述の第1実施例の変形例としてア
ダプタ20を省略した構造の照明補助装置を示したもの
である。本変形例では中間筒7の凸レンズL2の先端部
分をやや直径が細くなるように延長し、その内部に拡散
板1と絞り2とフィルタ3とを収容し、前述の実施例と
同様の効果を得るようにした。このようにすると、所定
のF値が決定されている場合等には部品点数を省略でき
るので、安価な一体装置を提供することができる。又、
第1実施例の別の実施態様として、照明装置5に代替し
て従来の技術において前述した口径比がF3で瞳位置が
200mmのタイプの照明装置を使用することができ
る。この照明装置は瞳位置が有限の位置にあり、従って
テレセントリック系の照明装置ではない。本考案の各請
求項の構成要素である拡散板は、それから出射される光
の特性は拡散板に入射する光がテレセントリック系であ
るかいなかを問わないことは光学理論からして自明のこ
とであり、特に説明するのは省略する。このようにテレ
セントリック系でない瞳位置が200mmの照明装置に
よっても本考案は実施可能である。
【0035】次に、図3により第2の考案の第1実施例
を説明する。同図において、前述した第1の考案と同一
の照明装置5に同一の中間筒7が取着されている。すな
わち、照明装置5の出射光部5aの先端には中間筒7が
嵌合され、側面に設けられた取付ネジ8により脱落しな
いように保持されている。この中間筒7の内部にはレン
ズ系4が収容されており、レンズ系4は1枚の凹レンズ
L1と1枚の凸レンズL2からなる光学系である。照明
装置5の凸レンズL3からの光線束は凹レンズL1によ
り発散された後、凸レンズL2により収斂し、拡散板1
の全有効範囲を照明するようになっている。
【0036】さらに中間筒7の下端には外形が前述の第
1の考案と同じ略円錐台形状の筒状アダプタ20が着脱
自在に外嵌され、取付ネジ21により脱落しないように
保持されている。このアダプタ20の内部には密着して
構成された拡散板1と絞り2とがアダプタ内周面に形成
された取付溝20aに嵌着されている。さらにアダプタ
の下端にはフィルタ3が同様にアダプタ内周面に形成さ
れた取付溝20bに嵌着されている。
【0037】拡散板1は厚さ約2.0mmの円形乳白ア
クリル板からなり、通過する光線を内部で乱反射して拡
散することができる。またこの拡散板1の取付位置は検
査対象のCCD6がカメラに搭載された時の光学系の射
出瞳位置と一致するように設定される。
【0038】絞り2は拡散板1の下面に密着して設けら
れた円形絞りである。この絞り2により拡散板1におい
て拡散された光の射出範囲が限定され、これにより拡散
板1が絞り2の開口を有する2次光源として機能する。
本実施例においては F10に設定されている。このと
き前述の瞳位置とCCD6との距離が25mmに設定さ
れていることから絞り2は有効径2.5mmに絞られて
いる。
【0039】フィルタ3は、前述のフィルタと同一の目
的で使用されるNDフィルタである。本考案において
も、拡散板1よりも試料面6aに近くなるようにアダプ
タ20の下端に設けられている。
【0040】図4は瞳位置とF値とをセットにしてアダ
プタ20に装着した例を示したものである。同図(a)
には瞳位置20mm、F値5.6に設定されたアダプタ
20が示されており、このときの絞り2の有効径は3.
6mmである。同様に同図(b)には瞳位置30mm、
F値5.6に設定されたアダプタ20が示されており、
このときの絞り2の有効径は5、35mmである。これ
らのアダプタ20を選択して前述の中間筒7の先端に装
着するだけで各種の光学系に対応した検査の照明状態を
作り出すことができる。また、このアダプタ20は図1
に示したようなF1.2に対応した照明補助装置も実現
できることは明らかであり、前述の入射角重視の検査を
行う第1の考案による照明補助装置と瞳位置重視の検査
を行う第2の考案による照明補助装置とはこのアダプタ
20の交換により簡単に切り替えることができる。さら
に、検査対象に合わせてこれらの組み合わせ以外の種々
のアダプタを用意しておくことも好ましい。
【0041】図5及び図6は、第1及び第2の考案にお
いて、口径比の小さい照明装置5からムラのない一様光
を大きな射出角度で出射でき、中間に発散光学系を必要
とせずに絞り2の全有効範囲を照射することができる変
形例を示したものである。この種の光線束を拡散板1に
直接照射することができるので、中間筒7内にレンズ系
4を備える必要がない。したがって、所定の長さの光路
延長用の中間筒7を照明装置5に取着し、さらにその先
端に前述のアダプタ20を取り付ければ良い。
【0042】図5は前述の第2の考案において、レンズ
系4のない状態の中間筒7を使用してその先端に図4
(b)に示したアダプタ20を装着した照明補助装置で
ある。また図6は前述の図2に示した第1の考案のアダ
プタを使用しない一体型中間筒7を例に示したものであ
る。このようにレンズ系4の有無は照明装置に依存する
ものであり、照明補助装置においてアダプタの選択はレ
ンズ系4に無関係に行えることが判る。
【0043】なお、前述の考案の実施例では拡散板1と
絞り2とは密着して構成されていたが、絞り2が拡散板
1から分離して配置されていても所定の口径比が確保で
きれば良く、必ずしも両者を密着させる必要はない。密
着させた場合の利点としては拡散板と絞りとを単体で取
り扱え、組立作業が簡素化できるとともに、設計上も簡
単に各光学的距離を設定することができることが挙げら
れる。また、拡散板1と絞り2の位置が光学経路上、逆
に配置されていても所定の口径比あるいは瞳位置が確保
されていれば問題ない。例えば、拡散板1を所定の瞳位
置に配置し、この拡散板1の上面に所定の口径比の絞り
2を密着したものを設けても良い。この場合、照明装置
からの光線は絞り2により所定の口径比の光に絞られた
後に拡散板1により瞳位置で拡散された光として試料面
6aに照射される。さらに、本実施例では拡散板に乳白
アクリル板を使用したが、表面に拡散面が形成されたガ
ラス板等のように所定の拡散係数を得られる光学部材で
あれば、種々の拡散板を使用し、所定の厚さを設定する
ことができる。
【0044】前述の各実施例ではフィルタ3を使用する
かあるいはその許容範囲に応じてフィルタ3を装着しな
いでも良いことを述べたが、あらかじめ拡散板を介した
光線の強度分布を求めておき、CCDの電荷出力を検査
装置内の制御部の補正回路により補正し、強度分布に依
存しないデータに変換し、その結果によりCCDの良否
の検査を行うことも可能である。
【0045】
【考案の効果】以上説明したように本考案により、従来
の大きい口径比の照明装置によっても、小さい口径比の
照明装置によっても、等しく大きい口径比を有した光学
系を介して、ムラのない一様照射光束を被検試料に照射
することができ、また実際に採用される光学系の瞳距離
と同位置からムラのない一様照射光束を被検試料に照射
することができる。これにより、被検試料が実際に装置
に組み込まれるのとほぼ同一の条件の光線を簡単な装置
により実現することができ、要求されている仕様により
近い検査を行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の考案による第1実施例を示した断面図。
【図2】図1に示した実施例の変形例を示した断面図。
【図3】第2の考案による第1実施例を示した断面図。
【図4】第1及び第2の考案に使用されるアダプタの例
を示した断面図。
【図5】第2の考案による第2実施例を示した断面図。
【図6】第1の考案による第2実施例を示した断面図。
【図7】フィルタの濃度分布を示した特性図。
【図8】カメラレンズの瞳位置距離と主光線傾角との関
係を示した光線図。
【図9】カメラレンズの口径比と最大入射角度との関係
を示した光線図。
【図10】マイクロレンズを付したCCDの断面図。
【符号の説明】
1 拡散板 2 絞り 3 フィルタ 4 レンズ系 5 照明装置 6 試料 7 中間筒 8、21 取付ネジ 20 アダプタ L1 凹レンズ L2 凸レンズ L3 レンズ

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】照明装置と該照明装置から射出する光が照
    射する被検試料との間の光路中に設置され、該照明装置
    からの射出光を拡散する拡散板と、前記光路中の該拡散
    板の近傍に配置され、前記被検試料との距離に対し所定
    の口径比となる有効径を有する絞りとを備えたことを特
    徴とする照明補助装置。
  2. 【請求項2】照明装置と該照明装置から射出する光が照
    射する被検試料との間の光路中に設置され、該照明装置
    からの射出光を拡散する拡散板と、前記光路中の該拡散
    板の近傍であってかつ所定瞳位置に配置され、該瞳位置
    と前記被検試料との距離に対し所定の口径比となる有効
    径を有する絞りとを備えたことを特徴とする照明補助装
    置。
  3. 【請求項3】前記拡散板からの拡散光の強度分布を補正
    する補正フィルタを備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2のいずれかに記載の照明補助装置。
  4. 【請求項4】前記照明装置からの光線束が前記拡散板の
    有効径内の全範囲を照射するように前記光線束を発散さ
    せるレンズ手段を備えたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2のいずれかに記載の照明補助装置。
  5. 【請求項5】前記拡散板と絞りとは、前記照明装置に対
    して着脱可能なアダプタ内の所定位置に配置されたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載
    の照明補助装置。
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