JP2582531Y2 - インダクタンス式変位センサ - Google Patents
インダクタンス式変位センサInfo
- Publication number
- JP2582531Y2 JP2582531Y2 JP1992031246U JP3124692U JP2582531Y2 JP 2582531 Y2 JP2582531 Y2 JP 2582531Y2 JP 1992031246 U JP1992031246 U JP 1992031246U JP 3124692 U JP3124692 U JP 3124692U JP 2582531 Y2 JP2582531 Y2 JP 2582531Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic core
- rod
- movable member
- displacement sensor
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば分配型燃料噴射
ポンプの燃料噴射タイミングを制御するタイマピストン
の位置検出に用いられるインダクタンス式変位センサに
関する。
ポンプの燃料噴射タイミングを制御するタイマピストン
の位置検出に用いられるインダクタンス式変位センサに
関する。
【0002】
【従来の技術】デイーゼルエンジンなどで用いる分配型
燃料噴射ポンプにおいて、タイマピストンの位置を調節
することにより燃料噴射タイミングを調節するようにし
たものが知られている。この公知技術においては、イン
ダクタンス式変位センサがタイマピストンの位置検出に
用いられている。
燃料噴射ポンプにおいて、タイマピストンの位置を調節
することにより燃料噴射タイミングを調節するようにし
たものが知られている。この公知技術においては、イン
ダクタンス式変位センサがタイマピストンの位置検出に
用いられている。
【0003】インダクタンス式変位センサは一般に、図
4に示すように被検出部(例えばタイマピストン)2と
共に移動する可動部材4を備え、この可動部材4は磁性
体製の磁気コア6と非磁性体製のロッド8とから成る。
磁気コア6の周囲にはコイル10が固定配置され、この
コイル10の一次側には交流電圧12が加えられる。そ
して、磁気コア6の変位により生じるコイル10の二次
側出力信号14の変化が、被検出部2の変位を表す。
4に示すように被検出部(例えばタイマピストン)2と
共に移動する可動部材4を備え、この可動部材4は磁性
体製の磁気コア6と非磁性体製のロッド8とから成る。
磁気コア6の周囲にはコイル10が固定配置され、この
コイル10の一次側には交流電圧12が加えられる。そ
して、磁気コア6の変位により生じるコイル10の二次
側出力信号14の変化が、被検出部2の変位を表す。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来のインダクタンス
式変位センサでは、可動部材4のロッド8の非磁性材料
としてステンレスが広く用いられている。しかし、ステ
ンレス製のロッド8は、コイル10からの交番磁界を受
けて渦電流を内部に生じる。この渦電流は、可動部材の
磁気コアの中央を中心とした磁気的対称性を損ない、セ
ンサ出力の直線性を乱すという問題を生じる。また、応
答性を上げるため印加電圧の周波数を高めると、渦電流
の影響が増加するので直線性は一層悪化する。
式変位センサでは、可動部材4のロッド8の非磁性材料
としてステンレスが広く用いられている。しかし、ステ
ンレス製のロッド8は、コイル10からの交番磁界を受
けて渦電流を内部に生じる。この渦電流は、可動部材の
磁気コアの中央を中心とした磁気的対称性を損ない、セ
ンサ出力の直線性を乱すという問題を生じる。また、応
答性を上げるため印加電圧の周波数を高めると、渦電流
の影響が増加するので直線性は一層悪化する。
【0005】従って、本考案の目的は、インダクタンス
式変位センサにおいて、可動部材内の渦電流の発生を防
止し、センサ出力の直線性を確保することにある。
式変位センサにおいて、可動部材内の渦電流の発生を防
止し、センサ出力の直線性を確保することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の考案
は、被検出体と連動し、磁気コアとこの磁気コアを支持
するためのロッドとを有する可動部材と、前記可動部材
の磁気コアの付近に固定配置され、前記磁気コアの変位
に応じた電気信号を出力するコイルとを備え、前記ロッ
ドは非磁性体でかつ絶縁体である樹脂材料により形成さ
れ、前記磁気コアは端部に溝を有する円柱型の単一物で
かつ前記溝側がロッドに内包されて一体成型されている
ことを特徴とするものである。
は、被検出体と連動し、磁気コアとこの磁気コアを支持
するためのロッドとを有する可動部材と、前記可動部材
の磁気コアの付近に固定配置され、前記磁気コアの変位
に応じた電気信号を出力するコイルとを備え、前記ロッ
ドは非磁性体でかつ絶縁体である樹脂材料により形成さ
れ、前記磁気コアは端部に溝を有する円柱型の単一物で
かつ前記溝側がロッドに内包されて一体成型されている
ことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】ロッドが絶縁体製であるため、ロッドには渦電
流が生じない。そのため、可動部の磁気的な対称性が渦
電流により損なわれることがないので、出力の良好な直
線性が得られ、かつ、印加電圧の周波数を高めることが
できるので応答性を向上できる。また、磁気コアは円柱
又は円筒型の単一物でかつ当該磁気コアの中央を中心に
して略対称に形成されるので、磁気コアの磁気的な対称
性が確保されると共に、出力の良好な直線性が得られ
る。
流が生じない。そのため、可動部の磁気的な対称性が渦
電流により損なわれることがないので、出力の良好な直
線性が得られ、かつ、印加電圧の周波数を高めることが
できるので応答性を向上できる。また、磁気コアは円柱
又は円筒型の単一物でかつ当該磁気コアの中央を中心に
して略対称に形成されるので、磁気コアの磁気的な対称
性が確保されると共に、出力の良好な直線性が得られ
る。
【0008】
【実施例】図1は本考案に係るインダクタンス式変位セ
ンサの一実施例を示す断面図である。この実施例は、分
配型燃料噴射装置のタイマピストンの位置検出に用いら
れた例である。
ンサの一実施例を示す断面図である。この実施例は、分
配型燃料噴射装置のタイマピストンの位置検出に用いら
れた例である。
【0009】図1において、タイマピストン20がシリ
ンダ22内に図の左右方向に摺動自在に収容されてい
る。タイマピストン20は、ばね24によって図の右方
向に付勢されていると共に、タイマピストン20の右側
に存在する図示しない高圧室から左方向へ燃料圧力を受
け、ばね力と燃料圧力との釣り合いによりその位置が決
定される。
ンダ22内に図の左右方向に摺動自在に収容されてい
る。タイマピストン20は、ばね24によって図の右方
向に付勢されていると共に、タイマピストン20の右側
に存在する図示しない高圧室から左方向へ燃料圧力を受
け、ばね力と燃料圧力との釣り合いによりその位置が決
定される。
【0010】タイマピストン20の左端には、本考案に
係るインダクタンス式変位センサの可動部材26が結合
されている。この可動部材26の主要部分はボビン28
内に摺動自在に収容され、タイマピストン20の移動に
伴ってボビン28内を左右に移動する。
係るインダクタンス式変位センサの可動部材26が結合
されている。この可動部材26の主要部分はボビン28
内に摺動自在に収容され、タイマピストン20の移動に
伴ってボビン28内を左右に移動する。
【0011】可動部材26は、磁性体製の磁気コア30
と、この磁気コア30を支持するための非磁性体製のロ
ッド32とから構成される。ロッド32の材料には、非
磁性体であると共に絶縁体である材料、例えば樹脂が使
用される。この樹脂製のロッド32は、磁気コア30を
内包するようにして一体成型されたものである。この場
合、成型過程で磁気コア30を支持するための治具によ
る穴34がロッド32に開かざるを得ない。この治具に
よる穴34は、磁気コア30の中央を中心にした磁気的
な対称性を確保するために、磁気コア30の中央に対し
て対称な位置に形成されることが望ましい。
と、この磁気コア30を支持するための非磁性体製のロ
ッド32とから構成される。ロッド32の材料には、非
磁性体であると共に絶縁体である材料、例えば樹脂が使
用される。この樹脂製のロッド32は、磁気コア30を
内包するようにして一体成型されたものである。この場
合、成型過程で磁気コア30を支持するための治具によ
る穴34がロッド32に開かざるを得ない。この治具に
よる穴34は、磁気コア30の中央を中心にした磁気的
な対称性を確保するために、磁気コア30の中央に対し
て対称な位置に形成されることが望ましい。
【0012】ボビン28の外周にはコイル36が巻回さ
れている。このコイル36の構成は公知のインダクタン
ス式変位センサのそれと同様であるから、その説明は省
略する。
れている。このコイル36の構成は公知のインダクタン
ス式変位センサのそれと同様であるから、その説明は省
略する。
【0013】図2は本考案に係るインダクタンス式変位
センサの可動部材の変形実施例を示す断面図である。こ
の実施例においては、樹脂製のロッド42が、円筒型の
磁気コア40に挿通されるようにして一体成型されてい
る。
センサの可動部材の変形実施例を示す断面図である。こ
の実施例においては、樹脂製のロッド42が、円筒型の
磁気コア40に挿通されるようにして一体成型されてい
る。
【0014】図3は、可動部材の更に別の実施例を示す
断面図である。この実施例では、磁気コア50の一端部
が、樹脂製のロッド52の一端に形成した凹部に嵌め込
まれている。そして、磁気コア50の離脱を防止するた
めに、磁気コア50の嵌合部の外周には、穴もしくは溝
54(または突起もしくは凸条)が形成され、ロッド5
2の凹部の内周には、突起もしくは凸条56(または穴
もしくは溝)が形成され、両者が係合している。この場
合、磁気的な対称性を確保するために、磁気コア50の
中央に対して嵌合部と対称な位置にも、穴もしくは溝5
8(または突起もしくは凸条)を形成することが望まし
い。
断面図である。この実施例では、磁気コア50の一端部
が、樹脂製のロッド52の一端に形成した凹部に嵌め込
まれている。そして、磁気コア50の離脱を防止するた
めに、磁気コア50の嵌合部の外周には、穴もしくは溝
54(または突起もしくは凸条)が形成され、ロッド5
2の凹部の内周には、突起もしくは凸条56(または穴
もしくは溝)が形成され、両者が係合している。この場
合、磁気的な対称性を確保するために、磁気コア50の
中央に対して嵌合部と対称な位置にも、穴もしくは溝5
8(または突起もしくは凸条)を形成することが望まし
い。
【0015】以上の実施例では、可動部材のロッドが絶
縁体で形成されているため、渦電流がロッド内に生じる
ことがない。さらに、磁気コアが対称形状をなしてい
る。こうした点から、センサ出力は非常に良好な直線性
を示す。
縁体で形成されているため、渦電流がロッド内に生じる
ことがない。さらに、磁気コアが対称形状をなしてい
る。こうした点から、センサ出力は非常に良好な直線性
を示す。
【0016】また、コイルへの印加電圧の周波数を高め
てもロッド内の渦電流の問題がないため、応答性を容易
に向上させることができる。また、樹脂一体成型により
可動部材を製造する場合には、製造コストの削減も期待
できる。さらに、軽量化という効果も得られる。
てもロッド内の渦電流の問題がないため、応答性を容易
に向上させることができる。また、樹脂一体成型により
可動部材を製造する場合には、製造コストの削減も期待
できる。さらに、軽量化という効果も得られる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
インダクタンス型変位センサにおいて、可動部材の磁気
コアを支持するためのロッドを絶縁体により形成してい
るため、ロッド内部に渦電流が生じることがないので、
出力の直線性が向上する。また、磁気コアは円柱又は円
筒型の単一物でかつ当該磁気コアの中央を中心にして略
対称に形成されているので、磁気コアの磁気的な対称性
を確保することができ、出力の良好な直線性を得ること
ができる。更に、可動部材を樹脂一体成型により製造す
るので、軽量化が図れ、製造が容易でコストを削減する
ことができる。
インダクタンス型変位センサにおいて、可動部材の磁気
コアを支持するためのロッドを絶縁体により形成してい
るため、ロッド内部に渦電流が生じることがないので、
出力の直線性が向上する。また、磁気コアは円柱又は円
筒型の単一物でかつ当該磁気コアの中央を中心にして略
対称に形成されているので、磁気コアの磁気的な対称性
を確保することができ、出力の良好な直線性を得ること
ができる。更に、可動部材を樹脂一体成型により製造す
るので、軽量化が図れ、製造が容易でコストを削減する
ことができる。
【図1】本考案に係るインダクタンス式変位センサの一
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図2】可動部材の変形実施例を示す断面図である。
【図3】可動部材の更に別の実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図4】従来のインダクタンス式変位センサを示す断面
図(図4A)とインダクタンスの回路図(図4B)であ
る。
図(図4A)とインダクタンスの回路図(図4B)であ
る。
20 タイマピストン 26 可動部材 30、40、50 磁気コア 32、42、52 ロッド 36 コイル
Claims (1)
- 【請求項1】 被検出体と連動し 磁気コアとこの磁気
コアを支持するためのロッドとを有する可動部材と、 前記可動部材の磁気コアの付近に固定配置され、前記磁
気コアの変位に応じた電気信号を出力するコイルとを備
え、 前記ロッドは非磁性体でかつ絶縁体である樹脂材料によ
り形成され、前記磁気コアは端部に溝を有する円柱型の
単一物でかつ前記溝側がロッドに内包されて一体成型さ
れていることを特徴とするインダクタンス式変位セン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992031246U JP2582531Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インダクタンス式変位センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992031246U JP2582531Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インダクタンス式変位センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0581611U JPH0581611U (ja) | 1993-11-05 |
JP2582531Y2 true JP2582531Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12326020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992031246U Expired - Lifetime JP2582531Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インダクタンス式変位センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582531Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4642987B2 (ja) * | 2000-09-28 | 2011-03-02 | 株式会社アミテック | 相対的回転位置検出装置 |
JP4503806B2 (ja) * | 2000-09-29 | 2010-07-14 | 株式会社アミテック | 位置検出装置 |
JP5857308B2 (ja) * | 2012-02-15 | 2016-02-10 | 多摩川精機株式会社 | リニアセンサ用プローブ及びその製造方法 |
JP7391591B2 (ja) * | 2019-10-03 | 2023-12-05 | 三木 篤子 | 位置検出装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3128953C2 (de) * | 1980-07-25 | 1986-07-03 | Peter 2000 Hamburg Scheer | Lippenexpander |
JPS60170702A (ja) * | 1984-02-16 | 1985-09-04 | S G:Kk | 直線位置検出装置及び該装置におけるロツド部の製造方法 |
JPS6438518U (ja) * | 1987-08-31 | 1989-03-08 | ||
JPH05164507A (ja) * | 1991-12-17 | 1993-06-29 | Aisin Seiki Co Ltd | 変位検出器 |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP1992031246U patent/JP2582531Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0581611U (ja) | 1993-11-05 |
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