JP2581334Y2 - 食器洗浄機における水位検知装置 - Google Patents

食器洗浄機における水位検知装置

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JP2581334Y2
JP2581334Y2 JP933493U JP933493U JP2581334Y2 JP 2581334 Y2 JP2581334 Y2 JP 2581334Y2 JP 933493 U JP933493 U JP 933493U JP 933493 U JP933493 U JP 933493U JP 2581334 Y2 JP2581334 Y2 JP 2581334Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は食器洗浄機に付設される
洗浄水タンク内に貯留される洗浄水の水位を検知する水
位検知装置に関し、特に、食器の洗浄に伴い生じる食物
の残滓が水位検知装置に侵入した場合においても簡単、
且つ、容易に取り除くことが可能な水位検知装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、食器洗浄機においては、洗浄
ノズルを介して食器を洗浄する洗浄室、洗浄水を貯留す
る洗浄水タンク、及び、洗浄室内に貯留された洗浄水の
水位を検知する水位検知装置を備えており、水位検知装
置により洗浄水タンク内の洗浄水が所定の水位に達した
ことを検知した後、洗浄ノズルを介して洗浄室内に収納
された食器の洗浄を行なうように構成されているのが一
般的である。かかる水位検知装置としては各種の検知方
式が採用されているが、代表的な検知方式として圧力検
知方式が従来より多用されている。例えば、特開平4−
15027号公報には、洗浄槽(洗浄室と洗浄水タンク
とが一体に形成されている)の底壁から連通管を延設す
るとともに、かかる連通管の上端に水位検知装置として
ダイアフラムを配設し、ダイアフラムを介して連通管内
の圧力を検出することにより洗浄槽内における洗浄水の
水位を検知するようにした食器洗浄機が開示されてい
る。
【0003】このようなダイアフラム等の圧力検知スイ
ッチは、一般に、食器洗浄機において洗浄水タンクへの
洗浄水の給水を行なう給水ポンプ等の給水手段における
停止手段として使用されたり、また、給水ポンプの空転
防止(洗浄水が給水されていない状態で給水ポンプを作
動させた場合に給水ポンプの空転を防止すること)や洗
浄水タンクに配設されるヒータ(食器の洗浄を効率的に
行なうべく洗浄水タンクには洗浄水を加温すべくヒータ
が配設されている)の空焚き防止の手段として使用され
るものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、食器洗
浄機により使用済みの汚れた食器の洗浄を行なうに従っ
て、食器に付着された種々の食物の残滓が洗浄水中に洗
い流され、かかる残滓が洗浄水中に浮遊することとな
る。ここで、前記した従来の食器洗浄機では、洗浄槽の
底壁が、上端にダイアフラム(水位検知装置)を配設し
てなる連通管に連通されており、また、洗浄槽の底壁と
連通管との接続部には何ら食物の残滓の侵入を排除する
手段は設けられていないので、汚れた食器から洗い流さ
れた食物の残滓が連通管の内部に侵入してしまう虞が多
分に存することとなる。このように、連通管に食物の残
滓が侵入すると、連通管の一部を閉塞してしまい、この
結果、洗浄槽から連通管の内部に流入する洗浄水の量が
少なくなり、洗浄槽内の洗浄水が所定の水位に達した場
合でも連通管内の圧力が上昇しなくなる。これより、ダ
イアフラムは正常に作動せず、給水ポンプ等から給水さ
れる洗浄槽内における洗浄水の水位が必要以上に高くな
る事態が発生するという問題が生じるものである。
【0005】また、連通管内が完全に閉塞されるとダイ
アフラムが全く作動しなくなることから、ダイアフラム
が間違ってオンした場合には、洗浄槽(洗浄水タンク)
に配設されたヒータの空焚きや給水ポンプの空転が発生
する問題があり、又、ダイアフラムが間違ってオフした
場合には、洗浄槽内の洗浄水の水位が所定の水位に達し
ても給水ポンプ等の停止を行なうことができない問題が
ある。このように、連通管内に侵入した食物の残滓は取
り除く必要があるが、従来の食器洗浄機においては、針
金、割箸等で取り除くことが一般に行なわれている。し
かし、針金等によっては連通管内に侵入した食物の残滓
は取り除くことが困難なものであり、場合によっては食
物の残滓が更に連通管の内方に侵入してしまい、かかる
残滓を取り除くことが全く不可能になる虞があった。か
かる傾向は連通管に屈曲部が多い程大きいものである。
【0006】本考案は前記状来技術の問題点を解消する
ためになされたものであり、食器の洗浄に伴い生じる食
物の残滓が水位検知装置内に侵入した場合においても簡
単、且つ、容易に取り除くことができ、もって常に確実
に洗浄水タンク内における洗浄水の水位を検知すること
が可能な食器洗浄機における水位検知装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本考案は、洗浄ノズルが配設されるとともに食器が収納
され、洗浄ノズルから洗浄水を食器に噴射して食器の洗
浄を行なう洗浄室と、前記洗浄水を貯留する洗浄水タン
クと、前記洗浄水タンクに形成された開口に接続部を介
して接続されたエアートラップと、エアートラップに接
続されるとともにエアートラップ内の圧力を検出する圧
力スイッチとを有する水位検知装置と、前記洗浄水タン
クに洗浄水を供給するとともに前記水位検知装置の圧力
スイッチからの検知信号に基づいて洗浄水タンクへの洗
浄水の供給を停止する洗浄水供給装置とを備えた食器洗
浄機において、前記開口及び接続部からエアートラップ
内に渡って、係止部と、係止部に連続する軸部と、軸部
から延出され軸部の径よりも大きな径に形成された延出
部とからなる掃除部材を出し入れ可能に配設した構成と
される。また、前記係止部は前記洗浄水タンクに形成さ
れた開口の径よりも大きな径を有するリングからなり、
更に、前記軸部は線状バネ材を連続的に巻回することに
より形成された構成とされる。また、前記延出部は前記
線状バネ材を軸部から連続して紡錘形に巻回して形成さ
れた構成とされるものである。
【0008】
【作用】前記構成を有する本考案では、食器の洗浄を行
なう際に洗浄室内に食器を収納した後、洗浄水供給装置
を介して洗浄水が洗浄水タンク内に貯留される。このよ
うに、洗浄水タンク内に洗浄水が供給されていくに従っ
て、洗浄水が洗浄水タンクに形成された開口から接続部
を介して水位検知装置のエアートラップ内に流入し、こ
の結果、エアートラップ内の圧力が上昇する。エアート
ラップ内の圧力が、洗浄水タンク内における洗浄水の水
位に対応する一定の圧力に達すると、圧力スイッチがそ
の圧力を検知する。かかる圧力スイッチからの検知信号
に基づいて洗浄水供給装置は、洗浄水タンクへの洗浄水
の供給を停止する。この後、洗浄室において、洗浄ノズ
ルから洗浄水が食器に噴射され、食器の洗浄が行なわれ
る。
【0009】かかる食器の洗浄時に食器に付着している
食物の残滓が洗い流され、その食物の残滓は洗浄水中に
浮遊されることとなる。そして、このように洗浄水中に
浮遊された食物の残滓は洗浄水タンクに形成された開口
から接続部を介してエアートラップ内に侵入しようとす
る。
【0010】このとき、開口及び接続部からエアートラ
ップ内に渡って、開口の径よりも大きな径を有するリン
グ状の係止部、線状バネ材を連続的に巻回して形成され
た軸部、及び線状バネ材を連続して紡錘形に巻回して形
成された延出部とからなる掃除部材が出し入れ可能に配
設されており、これより接続部やエアートラップの内部
に食物の残滓が侵入した場合においても、掃除部材をエ
アートラップ、接続部から引き抜くことにより簡単、且
つ、確実に食物の残滓が取り除かれる。従って、圧力ス
イッチを介して、洗浄水タンク内における洗浄水の水位
を常に確実に検知することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例に基づい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、図1を参照
して本実施例に係る食器洗浄機の概略構成について説明
する。図1は食器洗浄機を模式的に示す説明図であり、
食器洗浄機1は上ケース2及び下ケース3を有する。上
ケース2は下ケース3に対して上下動可能に配設されて
おり、下ケース3の上部と協働して洗浄室4を構成す
る。また、下ケース3における上端の一側(図1中右
側)には、上ケース2の下端によりオン・オフされ、上
ケース2の下ケース3に対する開閉状態を検出する開閉
スイッチSが配設されており、この開閉スイッチSから
のオン・オフ信号は、後述する圧力スイッチ20と協働
して洗浄工程の開始を制御するものである。
【0012】洗浄室4内には上下一対の洗浄ノズル5、
及び、上下一対のすすぎノズル6が配設されており、各
洗浄ノズル5は洗浄水管K1を介して洗浄ポンプP1に
連通されている一方、各すすぎノズル6はすすぎ水管K
2を介してすすぎポンプP2に連通されている。尚、洗
浄室4内には、使用済みの汚れた食器(図示せず)が前
記各一対の洗浄ノズル5、すすぎノズル6間の所定の位
置にセットされるものである。また、洗浄ポンプP1は
下ケースに設けられた洗浄水タンク7(後述する)に連
通され、すすぎポンプP2はすすぎ水タンク8に連通さ
れている。このすすぎ水タンク8内には、すすぎ水タン
ク内に貯留されたすすぎ水の水位を検知するフロートス
イッチFSが配置され、このフロートスイッチFSは後
述する電磁弁Dと協働して洗浄水供給管K3から供給さ
れる湯水(後述する)のすすぎ水タンク8内における水
位を検出するものである。
【0013】また、各洗浄水タンク7及びすすぎ水タン
ク8には、水道から供給された水を加温して湯水とし、
かかる湯水を各洗浄水タンク7、すすぎ水タンク8に供
給する給湯装置、例えば、湯沸器Wが設けられた洗浄水
供給管K3が接続されている。この洗浄水供給管K3に
は、湯沸器Wの下流側において2つのバルブV1、V2
が介在されているとともに、すすぎ水タンク8の近傍位
置に電磁弁Dが設けられている。ここに、バルブV1は
後述する圧力スイッチ20からの水位検知信号に基づい
てその開閉が制御されるものであり、また、バルブV2
は初期給湯時に開放された後には常時開放された状態に
保持される。更に、電磁弁Dは前記したフロートスイッ
チFSからの水位検知信号に基づいて開閉が制御され、
これよりすすぎ水タンク8内におけるすすぎ水の水位を
一定に保持するものである。
【0014】ここに、食器洗浄機1の電源をオンした後
における初期給湯時に、洗浄水タンク7及びすすぎ水タ
ンク8に洗浄水及びすすぎ水となる湯水を供給するに
は、バルブV1及びV2の双方を開放する。これによ
り、湯沸器Wからの湯水は水道圧を介して2つの開放さ
れたバルブV1、V2から洗浄水タンク7に給水され
る。また、同様に、湯沸器Wからの湯水がすすぎ水タン
ク8に給水されるが、このとき食器洗浄機1の電源は通
常オンされているので、フロートスイッチFSからの水
位検知信号(水位不足を示す信号)に基づき電磁弁Dが
開放され、これにより湯水がバルブV2、電磁弁Dを介
してすすぎ水タンク8内に給水される。そして、すすぎ
水タンク8内のすすぎ水が所定の満水位に達したとき、
フロートスイッチFSからの水位検知信号(満水位信
号)に基づき電磁弁Dは閉塞され、すすぎ水タンク8へ
の湯水の給水が停止されるものである。尚、すすぎ水タ
ンク8内のすすぎ水の量が減少した場合には、バルブV
2が常時開放されていることから、電磁弁Dがフロート
スイッチFSからの水位検知信号により開閉制御されて
湯水がすすぎ水タンク8に給水される。この結果、すす
ぎ水タンク8内におけるすすぎ水の量は常に一定量に保
持されるものである。
【0015】次に、洗浄水タンク7の構成について図
1、図2に基づき説明する。図2は洗浄水タンクの一部
を拡大して模式的に示す断面図である。各図において、
洗浄水タンク7は下ケース3に一体に形成されており、
洗浄水タンク7のほぼ中央部にはオーバーフローパイプ
9が立設されている。かかるオーバーフローパイプ9
は、洗浄水タンク7からオーバーフローした洗浄水を食
器洗浄機1の外部に排出するものである。また、洗浄水
タンク7の上面にはフィルタF1が配置され、このフィ
ルタF1は、後述するように洗浄工程において汚れた食
器から洗い流された比較的大きな食物の残滓を除去する
ものである。更に、洗浄水タンク7と洗浄ポンプP1と
の連通部(図1中洗浄水タンク7の右側下部の側壁に設
けられている)にもフィルタF2が設けられている。こ
のフィルタF2を介して、後述するように洗浄水中に浮
遊する比較的小さな食物の残滓が洗浄ポンプP1内に入
り込まないように除去されるものである。また、洗浄水
タンクの左側の側壁にはヒータHが配設されており、か
かるヒータHは後述する圧力検知スイッチ20からの検
知信号に基づき制御装置(図示せず)により洗浄水タン
ク7内に貯留された洗浄水を加温するものである。
【0016】図2に示すように、洗浄水タンク7の右側
側壁において前記洗浄水タンク7と洗浄ポンプP1との
連通部の上側位置には開口10が形成されており、かか
る開口10には連結管11が連結されている。また、か
かる連結管11には間に接続管12を介してエアートラ
ップ13の接続部14が連通されている。このエアート
ラップ13は、隔壁15により空気室16と上端が大気
側に開放、連通された連通室17との2室に分割されて
いる。また、空気室16の上壁には、空気室16に連通
され上方に延出された管状部18が設けられており、か
かる管状部18には圧力検知管19を介して圧力スイッ
チ20が接続されている。
【0017】ここに、洗浄水タンク7内に洗浄水が徐々
に供給されていくと、その洗浄水の供給に従い開口1
0、連結管11、接続管12、接続部14を介して洗浄
水がエアートラップ13の内部に侵入していく。このよ
うな洗浄水のエアートラップ13内への侵入に伴って空
気室16内の圧力は高くなり、その圧力が管状部18、
圧力検知管19から圧力スイッチ20に伝達される。そ
して、かかる圧力が所定の圧力(洗浄水タンク7におけ
る洗浄水の水位に対応する水圧)に達すると圧力スイッ
チ20がオンして洗浄水タンク7内における洗浄水の水
位を検知し、かかる水位検知信号が制御装置に出力され
る。制御装置はこの水位検知信号を受けてバルブV1を
閉塞し、洗浄水タンク7への洗浄水の供給を停止するも
のである。また、制御装置は圧力スイッチ20からの水
位検知信号に基づいて、洗浄水タンク7内に配設された
ヒータHの加熱制御を行い、洗浄水タンク7内の洗浄水
を食器の洗浄に適した温度に加温するものである。更
に、これと同時に、エアートラップ13内に洗浄水が侵
入されるに伴って洗浄水は連通室17内を上昇してい
き、連通室17内における洗浄水柱の高さが大気圧に平
衡した状態で上昇が停止される。
【0018】続いて、洗浄水タンク7の開口10、連結
管11、接続管12、接続部14からエアートラップ1
3内に渡って引出し、且つ、挿入可能に配設される掃除
部材21について図2、図3に基づき説明する。図3は
掃除部材21の側面図である。各図において、掃除部材
21は係止部22、係止部22に連続する軸部23及び
軸部23から延出された延出部24とから構成される。
係止部22はリング状に形成されており、かかるリング
状の係止部22の径は開口10の径よりも大きく設定さ
れている。これより、リング状の係止部22は、掃除部
材21を開口10からエアートラップ13側に挿入する
際に、ストッパとしての作用を行うものであり、従っ
て、延出部24がエアートラップ13内に常時確実に位
置決めされ得るものである。また、リング状の係止部2
2により、掃除部材21の全体が開口10から連結管1
1等の内部に入り込んでしまうことが防止される。
【0019】また、軸部23は金属製(本実施例の場合
銅製)の線状バネ材を連続的に密着状態で巻回すること
により形成されている。従って、軸部23は極めて大き
なフレキシビリティ(弾力性)を有することとなり、こ
れより掃除部材21を開口10から連結管11等に挿入
する際に連結管11等の内部形状に沿って追随性良く挿
入され得る。更に、線状バネ材を密着状態に巻回してい
るので、食物の残滓が付着しにくく、また、軸部23の
径は開口10、連結管11等の径に比して格段に小さく
されており、洗浄水が連結管11等から流入する際の妨
げとはならない。更に、延出部24は軸部23から連続
して線状バネ材を隙間を設けつつ紡錘形に形成されてお
り、これより延出部24の内部は中空状にされている。
このように紡錘形に形成した延出部24は、両端部が先
細り形状を有するので、開口10から連結管11等内へ
の挿入、及び、引き出しが容易に行なわれ得る。また、
延出部24の内部は中空状であるので、エアートラップ
13内に存在する食物の残滓は確実に延出部24内に取
り込まれる。
【0020】次ぎに、前記のように構成される食器洗浄
機1の動作について説明する。先ず、掃除部材21を開
口10から連結管11、接続管12、接続部14を介し
てエアートラップ13内に配置する。このとき、掃除部
材21はリング状の係止部22が開口10の端部に当接
するまで挿入されるが、係止部22はストッパとして作
用することから、係止部22と開口10とが当接した時
点において掃除部材21の延出部24は常時エアートラ
ップ13内の所定位置にセットされることとなる。ま
た、延出部24は紡錘形に形成されて、その両端部が先
細り形状を有するので、掃除部材21を開口10からエ
アートラップ13内に挿入する際、その挿入が容易に行
なわれるものである。更に、掃除部材21の軸部23は
線状バネ材を連続的に密着状態で巻回することにより形
成されて大きなフレキシビリティを有していることか
ら、掃除部材21は開口10から連結管11、接続管1
2等の内部形状に従って追随性良く挿入されるものであ
る。
【0021】そして、使用済みの汚れた食器を洗浄室4
内の所定の位置にセットした後、先ず、初期給湯が行な
われる。かかる初期給湯において、バルブV1(圧力ス
イッチ20からの水位不足である検知信号に基づき開放
される)及びバルブV2の双方が開放され、また、電磁
弁DはフロートスイッチFSからの水位検知信号(水位
不足の検知信号)に基づき開放される。これにより、湯
沸器Wから洗浄水給水管K3を経て洗浄水が洗浄水タン
ク7及びすすぎ水タンク8内に給水される。かかる洗浄
水の給水中、洗浄水タンク7内における洗浄水の水位が
上昇するに従って、洗浄水が開口10、連結管11、接
続管12、接続部14からエアートラップ13内に侵入
されていく。そして、洗浄水のエアートラップ13内へ
の侵入に伴って空気室16内の圧力が、洗浄水タンク7
内における洗浄水の水位に対応する所定の圧力に達した
場合、圧力スイッチ20がオンされる。かかる圧力スイ
ッチ20からのオン信号(水位検知信号)は制御装置に
送出され、制御装置はバルブV1を閉塞する。この時点
で、洗浄水タンク7内には洗浄水が所定水位をもって供
給されていることとなる。また、制御装置は圧力スイッ
チ20からの水位検知信号に基づいて、洗浄水タンク7
内に配設されたヒータHの加熱制御を開始する。これに
より、洗浄水タンク7内の洗浄水は、食器の洗浄に適し
た温度に加温されるものである。
【0022】また、すすぎ水タンク8内ではすすぎ水の
水位が上昇し、すすぎ水タンク8内ですすぎ水の水位が
一定水位に達した場合、フロートスイッチFSがこれを
検知する。かかるフロートスイッチFSからの水位検知
信号に基づいて制御装置は、電磁弁Dを閉塞する。この
ように、すすぎ水タンク8内におけるすすぎ水の水位
は、フロートスイッチFSと電磁弁Dとの協働により常
に一定の水位に保持されるのである。
【0023】この後、一定時間洗浄工程が行なわれる。
この洗浄工程は、圧力スイッチ20がオンしている状態
(洗浄水タンク7内で洗浄水が一定水位満たされてお
り、バルブV1が閉塞されている状態)で開閉スイッチ
Sからのスイッチ信号(上ケース2と下ケース3とが閉
じられた状態を示すスイッチ信号)が制御装置に出力さ
れたことに基づいて開始される。
【0024】洗浄工程においては、先ず、洗浄ポンプP
1の駆動が開始され、かかる洗浄ポンプP1の駆動によ
り洗浄水タンク7内の洗浄水は、上下一対の洗浄ノズル
5から食器に対して噴射される。かかる洗浄工程により
食器に付着されている食物の残滓が洗い流され、大きい
食物の残滓はフィルタF1により除去されるとともにオ
ーバーフローした洗浄水はオーバーフローパイプ9から
洗浄室4の外部に排出される。一方、小さい食物の残滓
はフィルタF1から洗浄水と共に洗浄水タンク7内に流
れ込む。このような洗浄工程が洗浄ポンプP1により繰
り返して行なわれる。尚、この洗浄動作の繰り返し中に
おいて、洗浄水タンク7内の洗浄水は洗浄水ポンプP1
に流入される前に、フィルタF2により洗浄水中に浮遊
している食物の残滓が除去され、洗浄水ポンプP1に悪
影響を与えないようにされている。
【0025】かかる小さい食物の残滓は洗浄水タンク7
内の洗浄水中に浮遊することとなり、開口10から連結
管11等を介してエアートラップ13の内部に侵入しよ
うとする。このとき、開口10、連結管11、接続管1
2、接続部14からエアートラップ13内に渡って掃除
部材21が挿入されており、食物の残滓は侵入しにくく
なるが、それでも洗浄工程中に小さい食物の残滓が開口
10からエアートラップ13の内部に侵入していく。こ
のようにエアートラップ13の内部に侵入した食物の残
滓は、連結管11、接続管12、接続部14の壁面に付
着したり、また、掃除部材21における延出部24の中
空状内部に取り込まれていく。尚、掃除部材21の軸部
23は、線状バネ材を密着状態で巻回することにより形
成されており、これよりエアートラップ13内に侵入し
た食物の残滓は軸部23には付着されることは殆どない
ものである。また、かかる軸部23は開口10からエア
ートラップ13内に洗浄水が流入する際の妨げとはなる
ことは殆どない。
【0026】前記した洗浄工程が終了した後、続いてす
すぎ工程が一定時間行なわれる。すすぎ工程において
は、先ず、制御装置を介してすすぎポンプP2が駆動さ
れ、前記のようにすすぎ水タンク8内に貯留された洗浄
水(すすぎ水)がすすぎポンプP2を介してすすぎ水管
K2からすすぎノズル6に供給され、すすぎ水がすすぎ
ノズル6から洗浄室4内にセットされた食器に噴射され
る。これにより、洗浄された食器のすすぎが行なわれ、
使用済みの汚れた食器は使用前のきれいな状態に戻され
る。
【0027】このようなすすぎ工程中においても、大き
な食物の残滓はフィルタF1により取り除かれ、また、
オーバーフローしたすすぎ水はオーバーフローパイプ9
を介して洗浄室4の外部に排出される一方、大部分のす
すぎ水は洗浄水タンク7内に戻される。このときにおい
ても、すすぎ水中に浮遊している食物の残滓は開口10
からエアートラップ13の内部に侵入していき、連結管
11、接続管12、接続部14の壁面に付着されたり、
掃除部材21の延出部24の中空状内部に取り込まれ
る。
【0028】これにより、食器の洗浄動作、及び、すす
ぎ動作が終了し、食器の洗浄を行なう毎に前記洗浄動
作、すすぎ動作が繰り返して行なわれる。そして、食器
の洗浄を行なう毎にエアートラップ13内にはフィルタ
F1により取り除かれなかった小さな食物の残滓が侵入
し、各連結管11、接続管12、接続部14の壁面に付
着したり、掃除部材21の延出部24の中空状内部に取
り込まれていくものである。そして、一日の食器洗浄業
務が終了したときには、洗浄水タンク7内に貯留されて
いる洗浄水が外部に排出され、掃除部材21が開口10
から外方に引き出される。このとき、掃除部材21の延
出部24はその中空状内部に食物の残滓を保持しつつ、
各接続部14、接続管12、連結管11の壁面に付着さ
れた食物の残滓をも同時に外部に取り出す作用を行な
う。従って、食器の洗浄動作、及び、すすぎ動作を行な
っている際にエアートラップ13の内部に侵入した小さ
な食物の残滓は、エアートラップ13内や各連結管1
1、接続管12、接続部14から確実に取り除くことが
できるものである。また、掃除部材21を開口10から
引き出すについて、延出部24は紡錘形に形成されて両
端部が先細り形状にされているので、掃除部材21の引
出しが容易に行なわれる。
【0029】このように開口10から引き出された掃除
部材21は、その引出しの際にエアートラップ13等か
ら取り出された食物の残滓をきれいに取り除いた後、再
度開口10からエアートラップ13内にセットされ、翌
日に行なわれる食器洗浄に備えられるものである。
【0030】以上詳細に説明した通り本考案に係る食器
洗浄機1では、洗浄水タンク7に形成された開口10に
連結された連結管11、接続管12、接続部14からエ
アートラップ13の内部に渡って係止部22、軸部23
及び延出部24からなる掃除部材21を出し入れ可能に
配設したので、連結管11等の壁面に付着された食物の
残滓や開口10等を介してエアートラップ13内に侵入
した食物の残滓を効率的に、且つ、確実に取り除くこと
ができ、これより開口10等の目詰まりを確実に防止し
て圧力スイッチ20により洗浄水タンク7内における洗
浄水の水位を確実に検知することができる。従って、洗
浄水タンク7内に配設されたヒータHを空焚きしたりす
ることを確実に防止することができるものである。ま
た、掃除部材21は洗浄機の食器洗浄動作、すすぎ動作
中に常時開口10からエアートラップ13内に渡って配
設されているので、掃除部材21を紛失する虞はなくな
るものである。
【0031】更に、掃除部材21における係止部22
は、開口10の径よりも大きくされたリング状に形成さ
れているので、掃除部材21を開口10からエアートラ
ップ13内に挿入する際にストッパとして作用し、これ
より延出部24をエアートラップ13内における所定位
置に確実に位置決めすることができ、また、掃除部材2
1が開口10から連結管11等の内部に入り込んでしま
うことを防止することができる。
【0032】また、掃除部材21における軸部23は、
線状バネ材を連続的に密着状態で巻回することにより形
成されているので、軸部23は極めて大きなフレキシビ
リティを有することとなり、従って、掃除部材21を開
口10、連結管11等の内部形状に沿って追随性良く挿
入することができる。特に、このように軸部23が大き
なフレキシビリティを有することは、連結管11、接続
管12等が折曲部等の複雑な形状を有する場合に大きな
効果を発揮するものである。また、線状バネ材を密着状
態で巻回してなる軸部23には食物の残滓が付着しにく
くなる。更に、かかる軸部23は開口10等から洗浄水
がエアートラップ13内に流入する際における妨げとは
ならず、従って、かかる点からしても圧力スイッチ20
により洗浄水タンク7内の洗浄水の水位を確実に検出す
ることができるものである。
【0033】更に、掃除部材21における延出部24
は、軸部23から連続して線状バネ材を間隙を設けつつ
紡錘形に形成することによりその内部を中空状にされて
いるので、前記のように延出部24がリング状の係止部
22の作用を介して常時エアートラップ13内における
所定位置に位置決めされることとも相まって、エアート
ラップ13内に侵入した食物の残滓を確実にその中空状
内部に取り込むことができる。また、紡錘形の延出部2
4における両端部は、先細り形状を有するので、掃除部
材21を開口10から連結管11等を介して挿入した
り、これらより引出したりすることを極めて容易に行な
うことができる。尚、本考案は前記実施例に限定される
ものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0034】
【考案の効果】以上説明した通り本考案は、食器の洗浄
に伴い生じる食物の残滓が水位検知装置内に侵入した場
合においても簡単、且つ、容易に取り除くことができ、
もって常に確実に洗浄水タンク内における洗浄水の水位
を検知することが可能な食器洗浄機における水位検知装
置を提供することができ、その奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】食器洗浄機を模式的に示す説明図である。
【図2】洗浄水タンクの一部を拡大して模式的に示す断
面図である。
【図3】掃除部材の側面図である。
【符号の説明】
1・・・洗浄機、2・・・上ケース、3・・・下ケー
ス、4・・・洗浄室、5・・・洗浄ノズル、7・・・洗
浄水タンク、10・・・開口、11・・・連結管、12
・・・接続管、13・・・エアートラップ、14・・・
接続部、16・・・空気室、20・・・圧力スイッチ、
21・・・掃除部材、21・・・係止部、22・・・軸
部、24・・・延出部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄ノズルが配設されるとともに食器
    が収納され、洗浄ノズルから洗浄水を食器に噴射して食
    器の洗浄を行なう洗浄室と、 前記洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、 前記洗浄水タンクに形成された開口に接続部を介して接
    続されたエアートラップと、エアートラップに接続され
    るとともにエアートラップ内の圧力を検出する圧力スイ
    ッチとを有する水位検知装置と、 前記洗浄水タンクに洗浄水を供給するとともに前記水位
    検知装置の圧力スイッチからの検知信号に基づいて洗浄
    水タンクへの洗浄水の供給を停止する洗浄水供給装置と
    を備えた食器洗浄機において、 前記開口及び接続部からエアートラップ内に渡って、係
    止部と、係止部に連続する軸部と、軸部から延出され軸
    部の径よりも大きな径に形成された延出部とからなる掃
    除部材を出し入れ可能に配設したことを特徴する食器洗
    浄機における水位検知装置。
  2. 【請求項2】 前記係止部は前記洗浄水タンクに形成
    された開口の径よりも大きな径を有するリングからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機における水
    位検知装置。
  3. 【請求項3】 前記軸部は線状バネ材を連続的に巻回
    することにより形成されたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の食器洗浄機における水位検知装置。
  4. 【請求項4】 前記延出部は前記線状バネ材を軸部か
    ら連続して紡錘形に巻回して形成されたことを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の食器洗浄機における水位検
    知装置。
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