JP2581292B2 - ビーム走査鏡面アンテナ - Google Patents

ビーム走査鏡面アンテナ

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JP2581292B2
JP2581292B2 JP2252713A JP25271390A JP2581292B2 JP 2581292 B2 JP2581292 B2 JP 2581292B2 JP 2252713 A JP2252713 A JP 2252713A JP 25271390 A JP25271390 A JP 25271390A JP 2581292 B2 JP2581292 B2 JP 2581292B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、衛星通信のビーム走査鏡面アンテナに利用
する。特に、電子的ビーム走査機能を持つ追尾機能を備
えた鏡面アンテナに関するものである。
〔概要〕
本発明はビーム走査鏡面アンテナにおいて、 一つの給電した素子アンテナに近接して複数の給電し
ていない素子アンテナを配置して、相互結合により励振
することにより、 素子アンテナの間隔を小さくし、かつ容易に大きな励
振振幅のテーパを付けることができ、広域な指向性パタ
ーンを持つフェイズドアレイを実現し、このフェイズド
アレイを一次放射器として用いることにより開口能率を
大きくできるようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、ビーム走査鏡面アンテナは、第4図に示すよう
に複数のパッチアンテナ1〜5と各パッチアンテナ1〜
4の励振位相を制御する移相器6〜9と各パッチアンテ
ナ1〜5に電力を分配または各パッチアンテナ1〜5の
電力を合成する電力分配合成器17とを備えたフェイズド
アレイ18と、反射鏡とを有しており、電力分配合成器17
により各パッチアンテナ1〜5を励振し、移相器6〜9
により各パッチアンテナ1〜4の励振位相を制御し、フ
ェイズドアレイ18のビーム走査を行うことにより、第3
図に示すように鏡面アンテナのビーム走査を行ってい
た。第5図は従来例のビーム走査鏡面アンテナのフェイ
ズドアレイの指向性パタンを示す図である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このような従来例のビーム走査鏡面アンテナ
では、一次放射器であるフェイズドアレイは、各素子ア
ンテナ間の相互結合の影響を小さくするために各素子ア
ンテナ間の間隔を大きくとるために、一次放射器の指向
性パタンが鋭くなり、反射鏡の開口効率が小さくなる問
題点があった。
本発明は上記の問題点を解決するもので、素子アンテ
ナの間隔を小さくし、かつ容易に大きな励振振幅のテー
パを付けることができ、広域な指向性パタンを持つフェ
イズドアレイを実現し、このフェイズドアレイを一次放
射器として用いることにより開口能率の大きくできるビ
ーム走査鏡面アンテナを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、フェイズドアレイと、反射鏡とを備えたビ
ーム走査鏡面アンテナにおいて、上記フェイズドアレイ
は、一つの給電された給電素子アンテナと、この給電素
子アンテナの周囲に近接して配置された複数の給電され
ない無給電素子アンテナと、この無給電素子アンテナに
接続された移相器と、この移相器の入力ポートに接続さ
れた短絡開放回路とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記フェイズドアレイは直線偏波フ
ェイズドアレイまたは円偏波フェイズドアレイであるこ
とができる。
〔作用〕
給電素子アンテナと無給電素子アンテナとは近接して
配置され、相互間により無給電素子アンテナは励振す
る。無給電素子アンテナに励振された信号は移相器を経
由して短絡開回路に向い短絡開放回路により全反射さ
れ、再び移相器を経由して無給電素子アンテナを励振す
る。
以上により各無給電素子アンテナの励振移相を制御で
き、ビーム走査を行うことができ、かつ各素子アンテナ
の間隔を小さくすることができ、また無給電素子アンテ
ナの励振振幅は給電素子アンテナに比べて非常に小さい
ために、フェイズドアレイの指向性パタンは広がり、反
射鏡の開口能率を大きくすることができる。
〔実施例〕
本発明の実施例について図面を参照して説明する。第
1図は、本発明一実施例ビーム走査鏡面アンテナの構成
図である。第1図において、ビーム走査鏡面アンテナは
フェイズドアレイ15と、反射鏡16とを備える。
ここで本発明の特徴とするところは、フェイズドアレ
イ15は、一つの給電された給電素子アンテナとしてパッ
チアンテナ5と、パッチアンテナ5の周囲に近接して配
置された複数の給電されない無給電素子アンテナとして
パッチアンテナ1〜4と、パッチアンテナ1〜4に接続
された移相器6〜9と、移相器6〜9の入力ポートに接
続された短絡開放回路10〜13とを備えたことにある。
このような構成のビーム走査鏡面アンテナの動作につ
いて説明する。第2図はビーム走査鏡面アンテナの指向
性パタンを示す図である。第1図において、フェイズド
アレイ15は5素子直線偏波フェイズドアレイになってい
る。中央のパッチアンテナ5のみに給電されており、そ
の他四つのパッチアンテナ1〜4はパッチアンテナ5に
近接して配置されており、パッチアンテナ5との相互結
合によりパッチアンテナ1〜4は励振される。パッチア
ンテナ1〜4にはそれぞれ移相器6〜9が接続されてお
り、各移相器6〜9の入力ポートには短絡開放回路10〜
13が接続されているために、相互結合によりパッチアン
テナ1〜4に誘起された信号は移相器6〜9を通り、短
絡または開放回路10〜13により反射され、再び移相器6
〜9を通ってパッチアンテナ1〜4を励振する。
したがって、パッチアンテナ1〜4の励振位相は、移
相器6〜9により制御することができ、ビーム走査をす
ることができる。またパッチアンテナ1〜4は相互結合
により励振されているために、振幅は−15dB〜−20dB程
度となる。
したがって、指向性パタンも広域となり、反射鏡の開
口能率を大きくすることができる。第2図に本実施例の
フェイズドアレイの指向性パタンを示す。
上述のように、本実施例は直線偏波の場合であるが、
円偏波についても同様の構成により、開口能率の大きな
ビーム走査鏡面アンテナを実現することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、素子アンテナの間隔
を小さくし、かつ容易に大きな励振振幅のテーパを付け
ることができ、広域な指向性パタンを持つフェイズドア
レイを実現し、このフェイズドアレイを一次放射器とし
て用いることにより開口能率の大きくできる優れた効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例ビーム走査鏡面アンテナの構成
図。 第2図は本発明のビーム走査鏡面アンテナの指向性パタ
ンを示す図。 第3図はビーム走査鏡面アンテナの動作を説明する図。 第4は従来例のビーム走査鏡面アンテナの構成を示す
図。 第5図は従来例のビーム走査鏡面アンテナの指向性パタ
ンを示す図。 1〜5……パッチアンテナ、6〜9……移相器、10〜13
……短絡回路、14……給電点、15、18……フェイズドア
レイ、16……反射鏡、17……電力分配合成器、19……ビ
ーム走査していないときのフェイズドアレイのビーム方
向、20……ビーム走査したときのフェイズドアレイのビ
ーム方向、21……ビーム方向19に対応する鏡面アンテナ
のビーム方向、22……ビーム方向20に対応する鏡面アン
テナのビーム方向、23……ビーム走査していないときの
フェイズドアレイの指向性パタン、24……ビーム走査し
たときのフェイズドアレイの指向性パタン。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェイズドアレイと、反射鏡とを備えたビ
    ーム走査鏡面アンテナにおいて、 上記フェイズドアレイは、一つの給電された給電素子ア
    ンテナと、この給電素子アンテナの周囲に近接して配置
    された複数の給電されない無給電素子アンテナと、この
    無給電素子アンテナに接続された移相器と、この移相器
    の入力ポートに接続された短絡開放回路とを備えた ことを特徴とするビーム走査鏡面アンテナ。
  2. 【請求項2】上記フェイズドアレイは直接偏波フェイズ
    ドアレイまたは円偏波フェイズドアレイである請求項1
    記載のビーム走査鏡面アンテナ。
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