JP3666117B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モノパルス方式のレーダに使用するアンテナ装置に関し、特に、放射パターンのサイドローブレベルを改善し得るようにしたアンテナ装置を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は2軸モノパルスレーダ用の従来の平面形アンテナ装置を正面から見た図であり、図において、1はアンテナ装置、2は地面または海面などの地表、3はアンテナ装置1の中心Oを通り、かつ、地表2に平行な境界線A、4はアンテナ装置1の中心Oを通り、かつ、境界線Aと直交する境界線B、5a〜5dは平面状に配列された複数個の素子アンテナである。素子アンテナ5a〜5dは、上記の境界線Aと境界線Bによって4つの素子アンテナ群6〜9に区分される。すなわち、6は第1象限(右上部)に位置する複数個の素子アンテナ5aに対応する第1の素子アンテナ群、7は第2象限(左上部)に位置する複数個の素子アンテナ5bに対応する第2の素子アンテナ群、8は第3象限(左下部)に位置する複数個の素子アンテナ5cに対応する第3の素子アンテナ群、9は第4象限(右下部)に位置する複数個の素子アンテナ5dに対応する第4の素子アンテナ群である。ここで、上記の各素子アンテナ群6〜9に含まれる素子アンテナの数は、互いに等しい。
【0003】
また、図12は上記従来のアンテナ装置の電気的接続を示す図であり、図において、10は第1の素子アンテナ群6を給電する第1の電力分配器、11は第2の素子アンテナ群7を給電する第2の電力分配器、12は第3の素子アンテナ群8を給電する第3の電力分配器、13は第4の素子アンテナ群9を給電する第4の電力分配器、14は第1の電力分配器10と第2の電力分配器11を接続する第1のハイブリッド結合器、15は第3の電力分配器12と第4の電力分配器13を接続する第2のハイブリッド結合器、16は第1のハイブリッド結合器14の和信号端子と第2のハイブリッド結合器15の和信号端子を接続する第3のハイブリッド結合器、17は第1のハイブリッド結合器14の差信号端子と第2のハイブリッド結合器15の差信号端子を接続する第4のハイブリッド結合器である。
【0004】
次に動作について説明する。図12のΣ端子に高周波信号を入力すると、この信号は第3のハイブリッド結合器16、第1のハイブリッド結合器14及び第2のハイブリッド結合器15によって等位相で4分配され、第1、第2、第3及び第4の電力分配器10〜13に等振幅等位相の信号が供給される。第1、第2、第3及び第4の電力分配器10〜13はそれぞれの素子アンテナ群6〜9に対して給電を行ない、素子アンテナ5a〜5dから電波が放射される。この時の位相関係はすべての素子アンテナが等位相で励振された状態であるから、水平面及び垂直面に投影したアンテナ開口分布は、それぞれ図13(a)及び図13(c)に示す分布となり、放射パターンは図16の実線で示す和パターンとなる。
【0005】
図12のΔEL端子に高周波信号を入力した場合は、上記と同様の経路により分配、給電及び放射が行なわれるが、第3のハイブリッド結合器16の性質により、アンテナ装置1の上半分(第1及び第2の素子アンテナ群)と下半分(第3及び第4の素子アンテナ群)が逆位相で励振された状態となる。したがって、垂直面へ投影したアンテナ開口分布は図14(b)に示すように高低方向(なお、この用語については、例えば、社団法人電子情報通信学会発行「レーダ技術」、昭和60年、3版、P.276を参照)の極性が反転したものとなり、また、垂直面における放射パターンは図16の破線で示す差パターンとなる。
【0006】
また、図12のΔAZ端子に高周波信号を入力した場合は、この信号は第4のハイブリッド結合器17、第1のハイブリッド結合器14及び第2のハイブリッド結合器15によって4分配される。この時の位相関係はアンテナ装置の右半分(第1及び第4の素子アンテナ群)と左半分(第2及び第3の素子アンテナ群)が逆位相で励振された状態となり、水平面へ投影したアンテナ開口分布は図15(a)に示すように方位方向(この用語については、前出の文献を参照)の極性が反転したものとなり、水平面における放射パターンは図16の破線で示す差パターンとなる。
【0007】
従来のアンテナ装置は、図11に示すように、平面状に配列された複数個の素子アンテナが、地表に対して平行な境界線A及びこれと直交する境界線Bによって4つの素子アンテナ群に区分されており、また、図12に示すように、差パターンを形成する際においても、すべての素子アンテナ群が動作するように結線されている。このため、図14(b)と図15(a)に示すアンテナ開口分布の極性反転は非常に急峻なものとなり、図16に示す差パターンもサイドローブレベルが高いものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアンテナ装置は、以上説明したように差パターンのサイドローブレベルが高く、マルチパス等の影響により、目標物の方向検出に誤差を生じやすいという課題があった。また、アンテナ装置の中央付近に位置する素子アンテナの励振強度を下げることにより、差パターンのサイドローブレベル改善が可能ではあるが、この場合は和パターンの利得低下とサイドローブレベル上昇を招くという課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、和パターンに何ら影響を与えることなく、差パターンのサイドローブレベルの改善ができるアンテナ装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明によるアンテナ装置は、平面状に配列された複数個の素子アンテナを、地表に対してX字状をなす2本の境界線によって第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群に区分し、上記第1と第3の素子アンテナ群をアンテナ装置の高低方向に、また、上記第2と第4の素子アンテナ群をアンテナ装置の方位方向に配置する構成とし、さらに、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群をそれぞれ給電する第1、第2、第3及び第4の電力分配器と、上記第1の電力分配器と上記第3の電力分配器を接続する第1のハイブリッド結合器と、上記第2の電力分配器と上記第4の電力分配器を接続する第2のハイブリッド結合器と、上記第1のハイブリッド結合器の和信号端子と上記第2のハイブリッド結合器の和信号端子を接続する第3のハイブリッド結合器とを設けて構成したものである。
【0011】
また、第2の発明によるアンテナ装置は、上記第1の発明の素子アンテナと電力分配器との間に、可変移相器を追加したものである。
【0012】
また、第3の発明によるアンテナ装置は、上記第1の発明における第3のハイブリッド結合器に代えて、第5の電力分配器を用いたものである。
【0013】
また、第4の発明によるアンテナ装置は、上記第3の発明の素子アンテナと電力分配器との間に、可変移相器を追加したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置を正面から見た図であり、図において、1はアンテナ装置、2は地面または海面などの地表、3はアンテナ装置1の中心Oを通り、かつ、地表2に対して概ね45°の角度をなす境界線C、4はアンテナ装置1の中心Oを通り、かつ、境界線Cに対して概ね90°の角度をなす境界線D、5a〜5dは平面状に配列された複数個の素子アンテナである。素子アンテナ5a〜5dは、上記の境界線Cと境界線Dによって4つの素子アンテナ群6〜9に区分される。すなわち、6は上部に位置する複数個の素子アンテナ5aに対応する第1の素子アンテナ群、7は左部に位置する複数個の素子アンテナ5bに対応する第2の素子アンテナ群、8は下部に位置する複数個の素子アンテナ5cに対応する第3の素子アンテナ群、9は右部に位置する複数個の素子アンテナ5dに対応する第4の素子アンテナ群である。ここで、上記の各素子アンテナ群6〜9に含まれる素子アンテナの数は、互いに等しい。
【0015】
また、図2は上記アンテナ装置の電気的接続を示す図であり、図において、10は第1の素子アンテナ群6を給電する第1の電力分配器、11は第2の素子アンテナ群7を給電する第2の電力分配器、12は第3の素子アンテナ群8を給電する第3の電力分配器、13は第4の素子アンテナ群9を給電する第4の電力分配器、18は第1の電力分配器10と第3の電力分配器12を接続する第1のハイブリッド結合器、19は第2の電力分配器11と第4の電力分配器13を接続する第2のハイブリッド結合器、20は第1のハイブリッド結合器18の和信号端子と第2のハイブリッド結合器19の和信号端子を接続する第3のハイブリッド結合器である。
【0016】
次に動作について説明する。図2のΣ端子に高周波信号を入力すると、この信号は第3のハイブリッド結合器20、第1のハイブリッド結合器18及び第2のハイブリッド結合器19によって等位相で4分配され、第1、第2、第3及び第4の電力分配器10〜13に等振幅等位相の信号が供給される。第1、第2、第3及び第4の電力分配器10〜13はそれぞれの素子アンテナ群6〜9に対して給電を行ない、素子アンテナ5a〜5dから電波が放射される。この時の位相関係はすべての素子アンテナが等位相で励振された状態であり、これは従来のアンテナ装置と同じ位相関係であるから、この場合に得られる図3(a)及び図3(c)に示すアンテナ開口分布、及び、図6の実線で示す和パターンも、従来のアンテナ装置と同じものとなる。
【0017】
図2のΔEL端子に高周波信号を入力した場合は、この信号は第3のハイブリッド結合器20を経由することなく、第1のハイブリッド結合器18によって2分配され、第1の電力分配器10と第3の電力分配器12に等振幅の信号が供給される。この時の位相関係は、従来のアンテナ装置と同様に、アンテナ装置1の上半分(第1の素子アンテナ群)と下半分(第3の素子アンテナ群)が逆位相で励振された状態となる。しかし、振幅分布については、第2の素子アンテナ群7と第4の素子アンテナ群9に信号が供給されていないことにより、アンテナ装置中央部の励振強度が減少した状態となる。したがって、垂直面へ投影したアンテナ開口分布は、図4(b)に示すように、極性反転がなだらかなものとなり、また、垂直面における放射パターンは、図6の破線で示すように、サイドローブレベルの低い差パターンが得られる。
【0018】
図2のΔAZ端子に高周波信号を入力した場合は、第2の素子アンテナ群7と第4の素子アンテナ群9が等振幅逆位相で励振されるが、第1の素子アンテナ群6と第3の素子アンテナ群8には信号が供給されない状態となる。したがって、水平面において、図5(a)に示すアンテナ開口分布と、図6の破線で示す差パターンが得られる。
【0019】
実施の形態2
図7はこの発明の実施の形態2によるアンテナ装置の電気的接続を示す図であり、図において、1〜20は上記実施の形態1と同じものである。21は素子アンテナ5a〜5dと電力分配器10〜13の間に接続された複数個の可変移相器である。この実施の形態2によれば、実施の形態1と同様にして差パターンのサイドローブレベルが改善されるほか、外部のビーム制御計算機(図示せず)を用いて可変移相器21を制御することにより、電子的にアンテナビームを走査することができる。
【0020】
実施の形態3
図8はこの発明の実施の形態3によるアンテナ装置を正面から見た図であり、図9は該アンテナ装置の電気的接続を示す図である。上述の実施の形態1と実施の形態2は、4つの素子アンテナ群に含まれる素子アンテナの数が等しいことを前提としたものであったが、実施の形態3はこの前提を緩和するものである。すなわち、図8において、第1の素子アンテナ群6に含まれる素子アンテナ5aの数と第3の素子アンテナ群8に含まれる素子アンテナ5cの数は等しく、また、第2の素子アンテナ群7に含まれる素子アンテナ5bの数と第4の素子アンテナ群9に含まれる素子アンテナ5dの数は等しいが、上記素子アンテナ5aの数と上記素子アンテナ5bの数は一致していない。また、図9において、22は第5の電力分配器であり、これは実施の形態1における第3のハイブリッド結合器に代えて設けたものである。上記のように、上下の素子アンテナ群に含まれる素子アンテナの数と、左右の素子アンテナ群に含まれる素子アンテナの数が一致しない場合においても、第5の電力分配器22の分配比を適切に設定することにより、和パターンの劣化を防ぐことができる。なお、実施の形態3によっても、差パターンについては実施の形態1と同様な動作をする。
【0021】
実施の形態4
図10はこの発明の実施の形態4によるアンテナ装置の電気的接続を示す図であり、図において、1〜19及び22は上記実施の形態3と同じものである。21は素子アンテナ5a〜5dと電力分配器10〜13の間に接続された複数個の可変移相器である。この実施の形態4によれば、実施の形態3と同様にして和パターンの劣化防止と差パターンのサイドローブ改善がなされるほか、外部のビーム制御計算機(図示せず)を用いて可変移相器21を制御することにより、電子的にアンテナビームを走査することができる。
【0022】
なお、以上の説明においては、アンテナ装置を送信状態で使用するものとしていたが、一般にアンテナの送信特性と受信特性については可逆性が成り立つため、アンテナ装置を受信状態で使用した場合でも、送信時と同じ放射パターンが得られる。
【0023】
また、この発明における素子アンテナの数及び配置は特に限定されるものではなく、素子アンテナの数又は配置が異なる場合においても、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0024】
【発明の効果】
第1の発明によれば、平面状に配列された複数個の素子アンテナを、地表に対してX字状をなす2本の境界線によって4つの素子アンテナ群に区分し、和パターンについてはすべての素子アンテナ群が動作するが、差パターンについては、高低方向又は方位方向の2つの素子アンテナ群のみが動作するように給電回路を構成したので、和パターンに何ら影響を与えることなく、差パターンのサイドローブレベルが改善される効果がある。
【0025】
また、第2の発明によれば、可変移相器を備えた電子制御アンテナにおいて、第1の発明と同様に、差パターンのサイドローブレベルが改善される効果がある。
【0026】
また、第3の発明によれば、高低方向の素子アンテナ群に含まれる素子アンテナの数と、方位方向の素子アンテナ群に含まれる素子アンテナの数が一致しない場合においても、和パターンの劣化を防止するとともに、差パターンのサイドローブレベルが改善される効果がある。
【0027】
また、第4の発明によれば、可変移相器を備えた電子制御アンテナにおいて、第3の発明と同様に、差パターンのサイドローブレベルが改善される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1及び実施の形態2によるアンテナ装置を正面から見た図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の電気的接続を示す図である。
【図3】 この発明によるアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図4】 この発明によるアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図5】 この発明によるアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図6】 この発明によるアンテナ装置の放射パターンを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2によるアンテナ装置の電気的接続を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3及び実施の形態4によるアンテナ装置を正面から見た図である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるアンテナ装置の電気的接続を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4によるアンテナ装置の電気的接続を示す図である。
【図11】 従来のアンテナ装置を正面から見た図である。
【図12】 従来のアンテナ装置の電気的接続を示す図である。
【図13】 従来のアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図14】 従来のアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図15】 従来のアンテナ装置の開口分布を示す図である。
【図16】 従来のアンテナ装置の放射パターンを示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ装置
2 地表
3 境界線C
4 境界線D
5 素子アンテナ
6 第1の素子アンテナ群
7 第2の素子アンテナ群
8 第3の素子アンテナ群
9 第4の素子アンテナ群
10 第1の電力分配器
11 第2の電力分配器
12 第3の電力分配器
13 第4の電力分配器
18 第1のハイブリッド結合器
19 第2のハイブリッド結合器
20 第3のハイブリッド結合器
21 可変移相器
22 第5の電力分配器
Claims (4)
- 平面状に配列された複数個の素子アンテナと、上記複数個の素子アンテナに高周波信号を供給する給電回路とを備えたアンテナ装置において、上記複数個の素子アンテナを地表に対してX字状をなす2本の境界線によって第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群に区分し、上記第1と第3の素子アンテナ群を高低方向に、また、上記第2と第4の素子アンテナ群を方位方向に配置して構成し、さらに、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群をそれぞれ給電する第1、第2、第3及び第4の電力分配器と、上記第1の電力分配器と上記第3の電力分配器を接続する第1のハイブリッド結合器と、上記第2の電力分配器と上記第4の電力分配器を接続する第2のハイブリッド結合器と、上記第1のハイブリッド結合器の和信号端子と上記第2のハイブリッド結合器の和信号端子を接続する第3のハイブリッド結合器とを設け、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群の和信号と、上記第1の素子アンテナ群と上記第3の素子アンテナ群の差信号と、上記第2の素子アンテナ群と上記第4の素子アンテナ群の差信号を取り出せるように構成したことを特徴とするアンテナ装置。
- 平面状に配列された複数個の素子アンテナと、上記複数個の素子アンテナに高周波信号を供給する給電回路と、上記複数個の素子アンテナと上記給電回路との間に接続された複数個の可変移相器とを備えたアンテナ装置において、上記複数個の素子アンテナを地表に対してX字状をなす2本の境界線によって第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群に区分し、上記第1と第3の素子アンテナ群を高低方向に、また、上記第2と第4の素子アンテナ群を方位方向に配置して構成し、さらに、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群をそれぞれ給電する第1、第2、第3及び第4の電力分配器と、上記第1の電力分配器と上記第3の電力分配器を接続する第1のハイブリッド結合器と、上記第2の電力分配器と上記第4の電力分配器を接続する第2のハイブリッド結合器と、上記第1のハイブリッド結合器の和信号端子と上記第2のハイブリッド結合器の和信号端子を接続する第3のハイブリッド結合器とを設け、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群の和信号と、上記第1の素子アンテナ群と上記第3の素子アンテナ群の差信号と、上記第2の素子アンテナ群と上記第4の素子アンテナ群の差信号を取り出せるように構成したことを特徴とするアンテナ装置。
- 平面状に配列された複数個の素子アンテナと、上記複数個の素子アンテナに高周波信号を供給する給電回路とを備えたアンテナ装置において、上記複数個の素子アンテナを地表に対してX字状をなす2本の境界線によって第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群に区分し、上記第1と第3の素子アンテナ群を高低方向に、また、上記第2と第4の素子アンテナ群を方位方向に配置して構成し、さらに、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群をそれぞれ給電する第1、第2、第3及び第4の電力分配器と、上記第1の電力分配器と上記第3の電力分配器を接続する第1のハイブリッド結合器と、上記第2の電力分配器と上記第4の電力分配器を接続する第2のハイブリッド結合器と、上記第1のハイブリッド結合器の和信号端子と上記第2のハイブリッド結合器の和信号端子を接続する第5の電力分配器とを設け、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群の和信号と、上記第1の素子アンテナ群と上記第3の素子アンテナ群の差信号と、上記第2の素子アンテナ群と上記第4の素子アンテナ群の差信号を取り出せるように構成したことを特徴とするアンテナ装置。
- 平面状に配列された複数個の素子アンテナと、上記複数個の素子アンテナに高周波信号を供給する給電回路と、上記複数個の素子アンテナと上記給電回路との間に接続された複数個の可変移相器とを備えたアンテナ装置において、上記複数個の素子アンテナを地表に対してX字状をなす2本の境界線によって第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群に区分し、上記第1と第3の素子アンテナ群を高低方向に、また、上記第2と第4の素子アンテナ群を方位方向に配置して構成し、さらに、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群をそれぞれ給電する第1、第2、第3及び第4の電力分配器と、上記第1の電力分配器と上記第3の電力分配器を接続する第1のハイブリッド結合器と、上記第2の電力分配器と上記第4の電力分配器を接続する第2のハイブリッド結合器と、上記第1のハイブリッド結合器の和信号端子と上記第2のハイブリッド結合器の和信号端子を接続する第5の電力分配器とを設け、上記第1、第2、第3及び第4の素子アンテナ群の和信号と、上記第1の素子アンテナ群と上記第3の素子アンテナ群の差信号と、上記第2の素子アンテナ群と上記第4の素子アンテナ群の差信号を取り出せるように構成したことを特徴とするアンテナ装置。
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