JP2581228C - - Google Patents

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JP2581228C
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、平滑性のある紙、例えばコート紙やプラスチックシート等の基体上
に鮮明な記録画像を形成することができる熱転写記録材に関するものであり、特
に、転写された画像が耐薬品性に優れ、且つ、機械的強度に優れた熱転写記録材
に関するものである。 〈従来の技術〉 感熱転写記録方式は、簡単な機構で、乾式で、且つ、メンテナンスフリー等の
利点がある為、各種プリンター やファクシミリの分野で広く利用されている。又、最近は普通紙以外の基体上、
例えばコート紙やプラスチックシート等の上に可視情報を印刷する用途が増加し
ている。しかし、従来一般に使用されているワックス等の熱溶融インキ層から成
る熱転写材を使用して上記基体上に熱転写すると転写画像は定着されず、画像部
を手でこすったりすると尾を引いてりして汚れが発生する。また、強くこすると
画像部がとれてしまう。このような現象を解決する方法は、特開昭57−784
号公報,57−785号公報に開示されている。当該特許に記載されているもの
は平滑性のある基体、例えば、プラスチックシート上に多孔質のインキ吸着層を
設けた被転写体に熱転写記録するものである。しかし、手で強くこすっても画像
部はとれないのが尾を引く現象は解決されていなく、画像の定着性は完全なもの
ではない。 〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は以上のような従来技術の欠点を解決しようとするものであって、 (1)コート紙や、プラスチックシート等の基体上に、サーマルヘッド等の熱媒
体を使用して、鮮明な記録画像として印刷することができる熱転写記録材を提供
すること。 (2)転写後の画像の保存性、特に耐溶剤性や機械的強度に優れている熱転写記
録材を提供すること。 (3)手で強くこすっても画像部が尾を引かないこと。 〈課題を解決するための手段〉 すなわち本発明は、耐熱層を有する支持体上に、剥離層と熱転写記録層との全
2層がこの順に形成されてなる層構成からなり、該剥離層は、融点が60〜12
0℃の ワックス類を主成分とする熱溶融性化合物に、低軟化点、低分子量の樹脂成分で
あるエポキシ樹脂、スチレンオリゴマー、エチレン−酢ビ共重物、ポリアミド樹
脂、あるいはポリウレタン樹脂の結着剤が添加されてなること、且つ、該熱転写
記録層は、着色剤とガラス転移温度が50〜70℃、液化温度が70〜100℃
、分子量が2000〜8000である飽和ポリエステル樹脂及び滑剤とを主成分
とすることを特徴とする樹脂型熱転写記録材である。 そして、特に好ましくは、熱転写記録層を形成する組成物が、その固形分総量
100重量部に対して、着色剤が10〜30重量部、飽和ポリエステル樹脂が5
0〜80重量部、滑剤が5〜30重量部という配合組成である樹脂型熱転写記録
材である。 〈発明の詳述・作用〉 以下本発明の樹脂型熱転写記録材について詳細に説明する。 本発明の記録材は、支持体とその上に形成された剥離層と、熱転写記録層とか
ら構成されており、支持体としては、耐熱強度を有し、寸法安定性と表面平滑性
の高いものであれば使用できるが、好ましくは2〜10μmの厚さのポリエステ
ルフィルムの裏面にサーマルヘッドのスティッキングを防止する層を設けて成る
ものを用いる。剥離層は、熱転写記録の際に熱転写記録層が支持体から剥離し易
いように形成するものであり、その結果、解像力の優れた記録画像が得られるも
のである。 すなわち熱転写記録の原理は、サーマルヘッド等の熱媒体によって熱転写記録
材に熱が加えられ、その熱によって熱転写記録層中の飽和ポリエステル樹脂が融
解状態 となり、粘着性が発現して被転写体に熱的に接着することによって画像が記録さ
れるというものであり、この時剥離層が形成されていないと、粘着性が発現した
飽和ポリエステル樹脂は被転写体に接着すると共に支持体との接着力も増加し、
支持体との剥離が不良となって転写された画像の解像力が悪くなってしまうので
ある。 剥離層に用いられる熱溶融性物質は、支持体との接着力が弱く、かつ凝集力の
小さいワックス類が主成分である。具体的には、パラフィンワックス、カルナバ
ワックス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス、高級脂肪酸、高
級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等の融点が60〜120
℃のワックス類を挙げることができる。剥離層はこのようなワックス類を主成分
とするが、支持体との間にある程度の接着力を有する低軟化点、低分子量の樹脂
成分、例えば、エポキシ樹脂、スチレンオリゴマー、エチレン−酢ビ共重物、ポ
リアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の結着剤をさらに添加したものを用いる。そ
の時の添加量は、剥離層の固形分総量100重量部に対して20重量部以下であ
ることが好ましい。 熱転写記録層は、着色剤とガラス転移温度50〜70℃、液化温度70〜10
0℃、分子量が2000〜8000である飽和ポリエステル樹脂及び滑剤とから
構成されている。 飽和ポリエステル樹脂は、サーマルヘッドに対する適性(熱転写特性)と転写
記録後の転写画像の耐久性を考慮して、分子量2000〜8000、液化温度7
0〜100℃、及びガラス転移温度が50〜70℃のものを使用する。 一般に、重合度の高い飽和ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が50℃以上
になると軟化点は130℃以上になり、熱転写特性的に好ましくない。低分子量
化するとガラス転移温度があまり変化なく軟化点、すなわち、液化温度を下げる
ことができる。分子量を2000〜8000に設定した理由は、低分子量化した
ことにより液化温度を70〜100℃と低くし、熱転写特性を向上させるためで
ある。さらに、ガラス転移温度の下限を50℃としたのは、本発明の目的である
被転写材へ熱転写記録された画像の安定性を重視した為である。熱転写画像の安
定性とは、通常使用する環境において、手でこすったりして尾引きを発生しない
ことである。この尾引が発生しない下限のガラス転移温度として50℃を設定し
た。 以上の理由から分子量2000〜8000、液化温度70〜100℃、ガラス
転移温度50〜70℃の飽和ポリエステル樹脂を選択する訳であるが、このよう
な飽和ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分の縮重合により形
成される。例えば、ジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸など
の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸など
と、ジオール成分としては、エチレングリコール、1.4−ブタンジオール、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコールなどを種々組み合せて縮重合させる
ことによって得られる。その為、配合比によっては末端水酸基タイプの飽和ポリ
エステル樹脂や末端カルボキシル基タイプの飽和ポリエステル樹脂が得られる。 滑剤は、熱転写するときの転写性、および熱転写記録された画像の耐摩耗性向
上の為に必要な成分であり、そ の添加によって、スクラッチ等の引っ掻きによる画像の破損がなくなり、消しゴ
ム等による摩耗に対しても強くなる。 使用できる滑剤の具体例としては、テフロンパウダー、ポリエチレンパウダー
、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス等の天然
ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸
エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、
アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワ
ックス、アルファーオレフィン系ワックス、等の合成ワックス、およびステアリ
ン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩等をあげることができる。 着色剤としては、通常使用される染料や顔料が使用できるが、転写記録された
画像の耐候性を考慮すれば、無機又は有機の顔料を使用することが好ましく、具
体的には、酸価チタン、炭酸カルシウム、ハンザイエロー、オイルイエロー2G、
カーボンブラック、オイルブラック、ピラゾロンオレンジ、オイルレッド、ベン
ガラ、アンスラキノンバイオレット、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、アルミ粉、ブロンズ粉、パールエッセンス、磁性粉等が用いられる。 熱転写記録層を形成する為の組成物の配合組成は、その固形分総量100重量
部に対して、着色剤が10〜30重量部、熱可塑性樹脂が50〜80重量部、滑
剤が5〜30重量部であり、これに、必要に応じて各種添加剤を配合することも
できる。そしてその添加量は、前記熱転写記録層を形成する為の組成物100重
量部に対して10重量部以下とするのが好ましい。 なお、本発明の熱転写記録材の製造方法は、まず支持体の表面に、剥離層組成
物をホットメルト法又はソルベントコーティング法によって塗布し、乾燥して剥
離層を形成し、その上に、着色剤と飽和ポリエステル樹脂と滑剤とを溶剤に分散
又は溶解した組成物を、バーコード、ブレードコート、エアナイフコート、グラ
ビアコート、ロールコート等のソルベンコート法によって塗布し、乾燥して熱転
写記録層を形成することにより成る。 〈実施例〉 以下、本発明の実施例を示す。猶、各実施例中の「部」は、重量部を意味する
。 〈実施例1〉 剥離層用塗液の配合組成 熱転写記録層用塗液の配合組成 上記組成から成る剥離層用塗液をペイントコンディショナーにて1年間粉砕分
散したものを乾燥重量が0.5g/m2になるように予め裏面に耐熱処理を施こ
した厚 さ6μmのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用いて塗布・乾燥して剥離
層を形成した。その層の上に予めサンドミルにて均一分散して成る上記熱転写記
録層用塗液を、乾燥重量が2.5g/m2になるようにワイヤーバーにて塗布・
乾燥して、熱転写記録層を形成して樹脂型熱転写記録材を作製した。 〈実施例1の評価〉 得られた熱転写記録材をサーマルシミュレーター〔印字条件、(薄膜ヘッド:
抵抗380Ω、ドット径6dot/mm)印加電力0.2W/dot、パルス巾
2.5ms ON/OFF〕にて、厚さ250μmの塩化ビニルシート及びアー
ト紙上に熱転写したところ、鮮明な転写画像が形成された。また、転写記録され
た画像の耐久性を評価した。その結果を表1に示す。 表1から明らかな様に、記録後の画像の耐久性(耐可塑剤性、耐摩耗性、耐ス
クラッチ性および耐薬品性)を具備した優れた熱転写記録画像を得ることができ
、本発明の目的が達成された。 〈発明の効果〉 本発明の熱転写記録材は、サーマルヘッド等の熱媒体によってコート紙やプラ
スチックシート等の基体上に鮮明な熱転写記録画像を形成することができる。画
像の定着性も良好で、手で強くこすっても画像が尾を引くようなことがない。 又、カラー表示やモノクロ表示等の基本的特性を備えると共に、耐久性の大な
る画像を形成することができるので、POS関係のラベル等の表示はもとより、
偽造防止の必要なカード類、シールレス定期券、乗車券等の可変情報の記録、プ
リペイドカード類の残高表示媒体等、きわめて広い分野に利用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】耐熱層を有する支持体上に、剥離層と熱転写記録層との全2層がこ
    の順に形成されてなる層構成からなり、該剥離層は、融点が60〜120℃のワ
    ックス類を主成分とする熱溶融性化合物に、低軟化点、低分子量の樹脂成分であ
    るエポキシ樹脂、スチレンオリゴマー、エチレン−酢ビ共重物、ポリアミド樹脂
    、あるいはポリウレタン樹脂の結着剤が添加されてなること、且つ、該熱転写記
    録層は、着色剤とガラス転移温度が50〜70℃、液化温度が70〜100℃、
    分子量が2000〜8000である飽和ポリエステル樹脂及び滑剤とを主成分と
    することを特徴とする樹脂型熱転写記録材。 【請求項2】熱転写記録層を形成する組成物が、その固形分総量100重量部に
    対して、着色剤が10〜30重量部、飽和ポリエステル樹脂が50〜80重量部
    、滑剤が5〜30重量部という配合組成であることを特徴とする請求項1に記載
    の樹脂型熱転写記録材。

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