JP2581148B2 - カプセル体の製造法 - Google Patents

カプセル体の製造法

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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
    • B01J13/14Polymerisation; cross-linking
    • B01J13/18In situ polymerisation with all reactants being present in the same phase

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は尿素樹脂又はメラミン樹脂壁膜でカプセル化
された有機過酸化物の製造法に関するもので、本発明に
より得られるカプセル体は重合反応時或いは加硫反応時
の反応促進剤として有用である。
〔従来の技術〕
有機過酸化物の保管時の安定性及び使用時に均一な反
応性を付与するために、有機溶剤による希釈化や水中へ
のエマルジョン化或いは水を吸着させることによる湿体
化が行われてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしこの方法では、有機過酸化物と共に多量の不活
性液体が常に存在するため、このままでは反応系に不純
分として残存することになり反応上好ましくなく、一方
これら液体を蒸発して使用することは面倒で且つ危険で
もあった。
そこでゼラチンにより有機過酸化物をカプセル化する
方法が行われてきたが、ゼラチンによるカプセル化は皮
膜含有率(=100×皮膜の重量/カプセル体の総重量)
を10重量%以上にすることがプロセス上困難であり又ゼ
ラチン皮膜は耐水性が悪いという欠点を有しており、従
って、生成したカプセル体は安定性に欠けるものであっ
た。
又、このカプセル体は有機過酸化物を有機溶剤に溶解
したものを内相物とするため、カプセルを破壊した場合
には少量とは言え、不活性液体が反応系に放出されるこ
とになる。
更にゼラチンによるカプセル化では微細なカプセル体
を得ることができないため、生成したカプセル体を重合
触媒に使用した場合には均一な反応が起こり難いという
欠点も有していた。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決するためのための手段〕 上記課題を解決するために、本発明者は、既に芯材が
有機過酸化物で、膜材が尿素樹脂又はメラミン樹脂から
なるカプセル体を発明した(特願昭63-9560号)。
このカプセル体は有機過酸化物が難燃性の尿素樹脂又
はメラミン樹脂で稠密に被覆され、且つ均一な微粒子の
形態を有しているため、火気又は衝撃に対して安定であ
り、他の液状、粉末又はペレット状の原料との混合が容
易であり、更に皮膜は耐熱性、耐水性及び耐油性に優れ
ているために、加熱時又は液状媒体の中で他の反応性原
料と接触した場合にも、急激な反応を呈することがない
という優れたものであった。
しかしこのカプセル体は、元の有機過酸化物が液体で
あったり、固体でも元々の粒径が小さい場合は問題がな
いが、粒径が大きい固体過酸化物の場合には、生成する
カプセル体も大きくなり、このようなカプセル体は反応
促進剤として、重合性組成物やエラストマー組成物に混
合する場合において、均一に混合し難く、かつ反応も不
均一になるという欠点を有していた。
そこで本発明者は更に検討を重ねた結果、粉末状有機
過酸化物を尿素樹脂又はメラミン樹脂で膜で覆う際に水
溶性有機溶剤を存在させることにより、上記課題が解決
されるという知見を得、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、水溶性有機溶剤の存在下、粉末状有機
過酸化物を尿素樹脂又はメラミン樹脂のプレポリマー中
に分散させ、当該有機過酸化物の周囲に尿素樹脂又はメ
ラミン樹脂膜を形成させることを特徴とする微小カプセ
ルの製造法である。
本発明のカプセル体の製造法は、次の段階的諸工程及
び技術的要素から構成されている。
(1)メチロール態プレポリマーの合成 尿素樹脂の場合には、ホルムアルデヒドの尿素に対す
るモル比を1.0〜2.5にし、一方メラミン樹脂の場合はホ
ルムアルデヒドのメラミンに対する比を2.5〜7にし
て、両者を水溶液となし、回転機を付帯する容器に仕込
み、pH7.5〜9、60〜80℃にて、1〜3時間反応させ
て、透明な水溶液状をなすプレポリマー(以下「メチロ
ール態プレポリマー」と称する。)を得る。
この際、尿素又はメラミンの一部を相互に代替するこ
とが可能であり、更に30重量%以下程度を他の縮合反応
をなす化合物、例えばグアナミジン或いはp−トルエン
スルホンアミド等で置き換えることにより皮膜の耐水性
を改良することができる。
反応系のpHを高めるために、苛性ソーダ水溶液、アン
モニア水或いはトリエタノールアミン等を使用できる
が、副反応を制御し易い点から、トリエタノールアミン
の使用が好ましい。
(2)メチロール態プレポリマー中への有機過酸化物の
分散 次に(1)で得たメチロール態プレポリマー中へ有機
過酸化物を分散させるが、その際プレポリマー水溶液に
後述の有機溶剤を予め溶解させるか、又は当該有機過酸
化物を殆ど溶解しない有機溶剤の場合は、有機過酸化物
に直接添加して懸濁状態にしてから有機過酸化物と共に
プレポリマー水溶液に添加し分散することもできる。
使用する有機溶剤はプレポリマー水溶液に溶解するも
ので、具体例としては、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチ
ル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトン等のケトン類;アセトニトリル及びジメチ
ルホルムアミド等が挙げられ、これらを混合して使用す
ることも勿論可能である。
これらの内特にアルコール類の使用が均一な粒径を持
つカプセル体を得ることができ好ましい。
これら有機溶剤の使用量は、反応媒体(水溶液)中に
存在しているプレポリマーを100重量部とするとき、10
〜500重量部が好ましい。10重量部に満たない場合は充
分な効果が得られず、又500重量部を超える場合はメチ
レン化反応速度、即ちカプセル化反応速度が低下し、各
々不適当である。
尚、反応媒体に溶解しない有機溶剤が存在するとカプ
セル体が著しく粗粒子となるため避けねばならない。
又、この段階において当該分散を容易にするために、
ノニオン系或いはアニオン系の界面活性剤或いは懸濁剤
を反応系に添加してもよい。
更に、メチロール態プレポリマーの一部を縮合させ
て、メチレン基を有する尿素樹脂又はメラミン樹脂(以
下「メチレン態樹脂」と称する。)を若干量生成せしめ
てから、有機過酸化物を投入して分散させる方法もあ
り、この方が稠密な皮膜を形成し易く好ましい。
具体的にはメチロール態プレポリマーをホモジナイザ
ーで回転数3000〜8000rpmにて攪拌を行い、pH1.5〜4に
調整する。
このpH調整には、1N程度の塩酸又は硫酸或いは10〜30
重量%水溶液のクエン酸等を用いることができる。
プレポリマーは水溶性であるのに対してメチレン態樹
脂は不溶性であり、該樹脂が生成し始めると系が白濁
し、次第にコロイド状になるので、その生成が確認でき
る。更にこれを濾過することで生成量を確認することが
できる。
反応系の白濁化によりメチレン態樹脂の生成が確認さ
れたら、粉末状の有機過酸化物を仕込み、攪拌して30分
〜1時間程度分散を行う。
有機過酸化物の仕込みがなされる前のメチレン態樹脂
の存在量は極少量であればよいが、当該有機過酸化物の
使用量を100重量部とすると0.1〜20重量部が好ましい。
メチレン態樹脂が存在しない状態ないし0.1重量部未
満で系に有機過酸化物を投入すると、過酸化物微粒子間
で凝集が起こり、液面上に空気を巻き込んだ状態で浮遊
するか又は塊状に凝集し、均一なカプセル化反応が不可
能となる恐れがある。更に従ってメチレン態樹脂は有機
過酸化物を投入する前に水性媒体中に存在していること
が好ましい。
一方20重量部を超える多量のメチレン態樹脂の存在下
で有機過酸化物を投入した場合は、芯材を含まないメチ
レン態樹脂が生成し、且つコストの上昇をきたし好まし
くない。
本発明に使用する有機過酸化物としては、10時間の半
減期を示す温度が50〜180℃であることが好ましい。
50℃未満の場合は、衝撃を受けなくても常温で分解し
易く、上記のカプセル化反応をすることが困難であり、
又180℃を超えるものは重合反応或いは架橋反応におい
て実用性を見出せず、各々不適当である。
上記粉末状有機過酸化物の具体例としては、2,5−ジ
メチル2,5−ビス(ハイドロパーオキシ)ヘキサン、ジ
サクシニゥクアシドパーオキサイド、1,3−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ
キュミルパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−ビス(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ビ
ス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3、ジベンゾイ
ルパーオキサイド、ジデカノイルパーオキサイド、ジラ
ウロイルパーオキサイド或いはジシクロヘキシルパージ
カーボネート等が挙げられる。
過酸化物の好ましい粒径は10〜500μmである。10μ
mに満たないときは、カプセル化工程時に反応液面上に
浮いて分散し易く、他方500μmを超える場合は得られ
るカプセル体が微細な粒子となり難い。
(3)有機過酸化物のカプセル化反応 上記の工程の後、有機過酸化物が10時間の半減期を示
す温度に対して30〜40℃程度低い温度に維持し、3〜30
時間攪拌を続けることによって、スラリー状のカプセル
化された微粒子が得られる。
30℃未満では有機過酸化物が分解する恐れがあり、又
40℃を超える温度ではカプセル化に要する時間が長く、
各々好ましくない。
又攪拌数はカプセル化反応が6時間以上経過したら、
低下せしめた方が反応器内壁面のスケールの付着が少な
く且つカプセル化が進み易く好ましい。
メチロール態プレポリマーのメチレン態重合体への転
換率は、40〜70重量%にすることが好ましく、又カプセ
ル体の皮膜含有率は30〜95重量%にすることが望まし
い。
30重量%未満ではカプセル体の保管時の安定性が低下
し、他方95重量%を超えると使用時に低い圧力下では破
壊され難く各々好ましくない。
(4)スラリー状カプセル生成品の洗浄、脱水及び乾燥 生成したスラリーを1N苛性ソーダ水溶液で中和後、純
水で充分に洗浄し、次いで遠心分離機で脱水し、更に流
動乾燥機又は棚段乾燥機に通すことによって、微粉末状
のカプセル体を得ることができる。
〔作用〕
カプセル化されていない過酸化物は衝撃に対して極め
て不安定であり、又重合反応或いは架硫反応において急
激な反応がみられ、且つこのような反応で得られた製品
は外観的及び構造的に不均一なものであった。
しかし本発明により得られるカプセル体は耐熱性、耐
水性及び耐油性に優れた膜材で被覆されているため、保
管時における安定性がよい。
又、重合反応時の反応促進剤して使用すると、反応以
前の安定性即ちポットライフ性を高めることができる。
更にブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン
型モノマーを多く有する不飽和結合の含有量の高い組成
物は勿論、これらジエン型モノマーを有しないか又は極
少量含有する不飽和結合の含有量の低いエラストマー組
成物の加硫剤として用いることもでき、この場合は急激
な架橋反応が生ぜず、均一な反応をもたらし、圧縮歪み
の小さい優れたエラストマーを得ることができるもので
ある。
本発明では反応に有機溶剤を用いているが、生成する
カプセル体中には殆ど存在しておらず反応に不要な不活
性液体が反応系に放出されない。
本発明により得られるカプセル体は、原料である粉末
状過酸化物よりも平均粒径が小さくなり、かつ均一な粒
子ができることを最大の特徴とする。
この理由は、単なる水媒体と違って、反応媒体中に溶
解する微量の有機溶剤が存在しているため、これにより
粉末状の有機過酸化物が若干膨潤し、機械的攪拌力によ
り微細粒子状に破壊されると同時に、カプセル化反応の
初期の段階において単独の水媒体に比べてpHの急激な変
化が起こらず、従って粒子の成長が緩やかであり、かつ
これにより反応系の急激な増粘を避けることができるた
めと思われる。
〔実施例及び比較例〕
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明する。
尚、落つい感度試験はJIS K 4810の試験方法を準用し
た。
実施例1 還流冷却器付き1フラスコに37重量%濃度のホルマ
リン水溶液700g、尿素262g及びトリエタノールアミン3.
4gを仕込み、300rpm、70℃にて2時間攪拌して反応さ
せ、pH8.1である尿素−ホルムアルデヒド樹脂のプリポ
リマー水溶液を得た。
次いで2lビーカーに前記のプレポリマー水溶液525g
(プレポリマーの濃度53.9重量%)と純水890gを仕込
み、ホモジナイザーにて5000rpmの攪拌下で、1Nの硫酸
水溶液17ccの添加により、pHを2.0とし、且つ反応温度
を38℃にしたところ、1分後に白濁が生じた。
白濁が生じてから、メタノール283g及び平均粒径200
μmの1,3−ビス(ターシャリイブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン27gを仕込み1時間攪拌を続けた
後、40℃に昇温し5000rpm攪拌下にて、6時間反応を維
持した。
ホモジナイザーを外し、櫂型攪拌機に切り換えて、30
0rpmにて更に15時間反応を続けてスラリーを得た。
このスラリーを1N苛性ソーダ水溶液で中和後、純水及
びメタノールで洗浄し、プレス濾過後、40℃で流動乾燥
した結果、粒径分布巾の狭い平均粒径50μmのカプセル
体微粒子150gを得た。
このカプセル体は皮膜含有率が82重量%であり、落つ
い感度試験で1mの高さより5kgの重りを落として感度が
見られなかった。
EPDM共重合体(エチレンプロピレン共重合体)とし
て、EP21(日本合成ゴム(株)製)100g及びこの実施例
で得られたカプセル体28gをこの順にロール上に投入し
て、160℃にて30分間混練りした結果、100℃で70時間の
圧縮永久歪が20%であり、スコーチが殆ど見られない加
硫されたEPDM共重合体を得た。
比較例1 実施例1においてメタノールを加えることなく、他の
条件は実施例1と全く同様におこなったところ、粒径分
布が200〜400μmである粗粒子140gを得た。
このカプセル体は被覆含有率が80.7重量%であり、落
つい感度試験で50cmの高さより5kgの重りを落として、
白煙が見られた。
又前記EPDM共重合体 EP21 100g及びこの比較例で得
られたカプセル体26gをこの順にロール上に投入して、1
60℃にて5分間混練りした。開始後5分でスコーチが見
られ、更に25分間混練りした。得られたシートは100℃
で70時間放置後の圧縮歪みは35%であった。
実施例2 実施例1における、ベンゾイルパーオキサイドの代わ
りに平均粒径500μmのジキュミルパーオキサイド27g及
びメタノールの代わりにエタノール566gを使用して、他
の条件は実施例1と全く同じ条件でカプセル化した結
果、粒径分布幅の狭い、平均粒径50μmの微粒子160gを
得た。
このカプセル体は皮膜含有率が83.1重量%であり、落
つい感度試験で1mの高さより5kgの重りを落として感度
が見られなかった。
又前記EPDM共重合体 EP21 100g及びこの実施例で得
られたカプセル体30gをこの順にロール上に投入して、1
60℃にて30分間混練りした結果、100℃で70時間の圧縮
永久歪が22%であり、スコーチが殆ど見られない加硫さ
れたEPDM共重合体を得た。
実施例3 ベンゾイルパーオキサイドとして平均粒径30μmのも
の27g及びメタノールの代わりにアセトン57gを使用した
以外は実施例1と全く同じ条件でカプセル化した結果、
粒径分布幅の狭い、平均粒径10μmの微粒子150gを得
た。
このカプセル体は皮膜含有率が82重量%であり、落つ
い感度試験で1mの高さより5kgの重りを落として感度が
見られなかった。
又前記EPDM共重合体 EP21 100g及びこの実施例で得
られたカプセル体28gをこの順にロール上に投入して、1
60℃にて30分間混練りした結果、100℃で70時間の圧縮
永久歪が19%であり、スコーチが殆ど見られない加硫さ
れたEPDM共重合体を得た。
実施例4 還流冷却器付き1フラスコに37重量%濃度のホルマ
リン水溶液700g、メラミン132g及びトリエタノールアミ
ン3.4gを仕込み、300rpm、70℃にて2時間攪拌して反応
させ、pH8.5であるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の
プレポリマー水溶液を得た。
次いで2lビーカーに前記のプレポリマー水溶液609g
(プレポリマーの濃度46.8重量%)と純水817gを仕込
み、ホモジナイザーにて5000rpmの攪拌下で、1Nの塩酸
水溶液4ccの添加により、pHを4.0とし、且つ反応温度を
35℃にしたところ、1分後に白濁が生じた。
白濁が生じてから、アセトニトリル57g及び平均粒径3
00μmのジラウロイルパーオキサイド27gを加え1時間
攪拌を続けた後、37℃に昇温し5000rpm攪拌下にて、6
時間反応を維持した。
ここに更に純水300gを仕込み、ホモジナイザーを外
し、櫂型攪拌機に切り換えて、300rpmにて更に15時間反
応を続けてスラリーを得た。
このスラリーを1N苛性ソーダ水溶液で中和後、純水及
びメタノールで洗浄し、遠心分離を行い、40℃で流動乾
燥した結果、粒径分布巾の狭い平均粒径50μmのカプセ
ル体微粒子120gを得た。
このカプセル体は皮膜含有率が77.5重量%であり、落
つい感度試験で1mの高さより5kgの重りを落として感度
が見られなかった。
又前記のEPDM共重合体 EP21 100g及びこの実施例で
得られたカプセル体22gをこの順にロール上に投入し
て、160℃にて30分間混練りした結果、100℃で70時間の
圧縮永久歪が25%であり、スコーチが殆ど見られない加
硫されたEPDM共重合体を得た。
(ハ)発明の効果 本発明によれば、原料である粉末状有機過酸化物より
も粒径が小さく、かつ均一な過酸化物のカプセル体を得
ることができる。
本発明により得られるカプセル体は、不飽和単量体に
配合されるラジカル重合反応用触媒として、又不飽和結
合部分が少ないポリオレフィン重合体やアクリル系重合
体等に対する加硫剤として特に有用であり、これら反応
性原料と均一な混合がなされ、かつ混合後に過酸化物の
分解反応が開始されるので、工程の管理が容易である。
更に得られた製品も外見的及び構造的に均一であり、高
度の物性を有しているものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性有機溶剤の存在下、粉末状有機過酸
    化物を尿素樹脂又はメラミン樹脂のプレポリマー中に分
    散させ、当該有機過酸化物の周囲に尿素樹脂又はメラミ
    ン樹脂膜を形成させることを特徴とするカプセル体の製
    造法。
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