JP2580757B2 - ウェーハ搬送装置およびそれの原点復帰方法 - Google Patents

ウェーハ搬送装置およびそれの原点復帰方法

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JP2580757B2 JP1044492A JP4449289A JP2580757B2 JP 2580757 B2 JP2580757 B2 JP 2580757B2 JP 1044492 A JP1044492 A JP 1044492A JP 4449289 A JP4449289 A JP 4449289A JP 2580757 B2 JP2580757 B2 JP 2580757B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 ウェーハ搬送装置およびそれの原点復帰方法に関し、 停電などによって異常停止したとき、3本のアームが
絶えず縮みながら原点復帰されることを目的とし、 主軸と、前記主軸と同軸に支持される第二主軸に固定
され、かつ主軸とは異なる駆動源によって回動される第
一アームと、前記第一アームの先端に固定された中空状
のプーリの中に回動可能に支持され、かつ主軸の回転数
の2倍の回転数に変換する伝達手段を介して駆動される
第一軸と、前記第一軸に固定されて回動される第二アー
ムと、前記第二アームの先端に回動可能に支持され、か
つ前記プーリの回転数の2分の1の回転数に変換する伝
達手段を介して駆動される第二軸と、前記第二軸に固定
され、かつ先端にウェーハの吸着口が設けられた第三ア
ームとを有し、前記第三アームが、第一アームの回動に
追動して、第三アームの長手方向と主軸とを結ぶ線上を
直線運動しながら、主軸に対して接近・離反するように
なしたウェーハ搬送装置であって、前記第二主軸に固定
され、かつ第一アームの長手方向と同一方向の周端部に
切欠きを有する第一検出板が設けられ、前記主軸に固定
され、かつ前記切欠きと主軸を通って対向する周端部に
切欠きを有する第二検出板が設けられ、前記検出板の各
々の円周上の、主軸を通って対向し、かつ同一の位置に
は、切欠きを検出する各々複数個のセンサが設けられる
ように構成し、また、センサの中の、主軸を通って対向
する各々1個を、第一原点および第二原点となし、3本
のアームが異常停止した際に、前記第一アームを順方向
に回転させて、切欠きが最近隣のセンサを感知した位置
で停止させ、前記第二アームを逆方向に回転させ、切欠
きが最近隣のセンサを感知した位置で停止させ、前記第
一アームを順方向または逆方向に回転させて、切欠き
を、切欠きが停止した位置と主軸を通って対向する位置
で停止させ、前記第一アームと第二アームとを同一方向
に同期回転させ、前記切欠きを、第一原点と第二原点と
に各々位置させるように原点復帰方法を構成し、さら
に、第一アームの主軸に対する方角が、主軸と第三アー
ムの長手方向とを結ぶ線上の順方向側に常に位置するよ
うに、第二アームの先端に第三アームの逆回転止め手段
が設けられるように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ウェーハ搬送装置およびそれの原点復帰方
法に関する。
近年、ICを中心とした半導体工業の進展に伴って、製
造工程の自動化、無人化が精力的に進められている。
半導体ウェーハの取扱い、その中でも、ウェーハの搬
送を如何に効率よく行なうかは、ウェーハプロセスと呼
ばれる半導体デバイスの製造工程の中で、生産性を大き
く左右する。
そこで、ウェーハの無人搬送が要求され、各所で実施
されている。
ウェーハの無人搬送には、当然のことながら、ロボッ
トを装備した搬送装置が使用される。
第3図はウェーハ搬送装置の使用例を示す斜視図であ
る。
同図において、ウェーハ搬送装置1が中心に配置さ
れ、その回りに、搬入ステージ40、ウェーハステーショ
ン41、オリフラ合わせ装置42、搬出ステージ43などが近
設されている。
ここで、オリフラ合わせ装置42は、ウェーハを回転さ
せ、オリフラと略称させるオリエンテーションフラッ
ト、つまり、ウェーハの端面の切欠きを基準面にして、
ウェーハ37の向きを揃える装置である。
搬送されたウェーハ37は、まず、搬入ステージ40に載
置される。
ウェーハ搬送装置1は、搬入ステージ40の上のウェー
ハ37を吸着して、ウェーハステーション41に一旦収納す
る。
さらに、ウェーハ搬送装置1は、ウェーハステーショ
ン41からウェーハ37を取り出してオリフラ合わせ装置42
まで移動し、ウェーハ37の向きを揃えた後、ウェーハ37
を搬出ステージ43に運ぶ。
このような一連の搬送作業を、ロボットを利用して行
うに際しては、例えば、停電になるとか、他の障害物と
衝突するとかして、動作が途中で停止することが間々起
こる。
そのとき、如何にしてロボットを正常な動作に復旧さ
せるかは厄介な問題である。
そのため、ウェーハ搬送装置自身がどのような位置で
停止したのか、引き続き作業を続行するのか、一旦、予
め設定した原点に戻るのかなどを的確に判断できるウェ
ーハ搬送装置の開発が要請されている。
〔従来の技術〕
第4図は従来のウェーハ搬送装置の構成図である。
ウェーハ搬送装置1は、ロボット本体10に支持されて
回動する第一アーム11と、この第一アーム11に回動可能
に支持された第二アーム12と、この第二アーム12に回動
可能に支持され、かつウェーハ37を保持する吸着口38を
有する第三アーム13とから構成されている。
一方、ロボット本体10の中には、3本のアームを回動
させる駆動機構が設けられている。
すなわち、第一アーム11を回動させる機構は、モータ
14と、そのモータ14の軸に固定されたプーリ21と、第一
アーム11に固定されたプーリ22と、プーリ21とプーリ22
との間に掛けたベルト31とから構成されている。
また、第二アーム12を回動させる機構は、モータ15
と、そのモータ15の軸に固定されたプーリ23と、このプ
ーリ23とベルト32とを介して回動するプーリ24と、この
プーリ24と同軸に支持され、かつ第一アーム11の中に設
けられたプーリ25と、このプーリ25とベルト33とを介し
て回動し、かつ第二アーム12に固定されたプーリ26とか
ら構成されている。
さらに、第三アーム13を回動させる機構は、プーリ26
と同軸に第一アーム11に固定され、かつ第二アーム12の
中に設けられた中空状のプーリ27と、このプーリ27とベ
ルト34とを介して回動し、かつ第三アーム13に固定され
たプーリ28とから構成されている。
いま、モータ14によって、プーリ22を回転させれば、
プーリ22と直結した第一アーム11が回転駆動される。
つぎに、モータ15によって、プーリ24と、このプーリ
24と同軸に支持されたプーリ25と、プーリ26とを回転さ
せれば、このプーリ26に固定された第二アーム12に固定
された第二アーム12が回転駆動される。
さらに、第一アーム11が回動すると、第三アーム13に
固定されたプーリ28は、プーリ26と同軸に支持され、か
つ第一アーム11に固定された中空状のプーリ27の周りを
公転しながら自転するように回動し、第三アーム13が追
動して駆動される。
ここで、プーリ26、27の径を、それぞれプーリ25、28
の径の2分の1にし、かつプーリ25を停止したまゝ、第
一アーム11を回転させると、プーリ26は、プーリ25の回
転数の2倍の回転数で自転しながらプーリ25の周りを公
転し、従って、第二アーム12が回動する。
さらに、プーリ28はプーリ27の回転数の2分の1の回
転数で自転しながらプーリ27の周りを公転し、その結
果、第三アーム13は、主軸2に対して、接近・離反する
方向に直線運動を行う。
また、プーリ22、つまり第一アーム11と、プーリ25と
を同方向に同期回転させると、全てが一体となって回転
し、旋回運動を行う。
第5図は3本のアームの基本作業動作の説明図であ
る。
同図において、(イ)の状態、すなわち、3本のアー
ムが伸びきった状態で、例えば搬入ステージ40の中でウ
ェーハを吸着する。
次に、(ロ)、(ハ)、(ニ)の順に動作して(ホ)
の状態で、一旦基本姿勢に戻る。
この(イ)から(ホ)までの動作では、第三アーム13
が主軸2を結ぶ線上を直線運動しており、この動作は、
上で述べたように、第二アーム12を停止した状態で、第
一アーム11を180度回転させれば得られる。
この後、第一アーム11と第二アーム12を同方向に同期
回転させれば、全体が一体となって(ヘ)のように旋回
し、次の、例えば、(ト)のウェーハステーション41に
移動する。
そして、この(ト)の位置で、(ホ)から逆の順序で
動作すれば、(イ)の状態の伸び切った状態になり、ウ
ェーハステーション41にウェーハを脱着する。
このようにして、ウェーハ搬送装置1では、第3図に
示したように、ウェーハを搬入したり、搬出したりする
作業が行われる。
従来のウェーハ搬送装置1は、第一アーム11や第二ア
ーム12の位置制御を、動作シーケンスを記憶させたメモ
リと、アブソリュートエンコーダを用いて行っていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上で述べたように、従来のウェーハ搬送装置は複数本
あるアームの位置を制御するのに、動作シーケンスを記
憶させたメモリと、アブソリュートエンコーダを用いて
行っていた。
このため、制御機構や制御回路が複雑になり、機構の
組み立てや保守が困難であった。
さらに、例えば、停電になるとか、他の障害物と衝突
するとかして、動作が途中で停止したとき、如何にして
ロボットを正常な動作に復旧させるかは厄介な問題であ
った。
すなわち、異常が発生したウェーハ搬送装置が停止し
たときには、複数本のアームの現在位置が分からなくな
るので、それぞれのアームを一方向に回転させて原点に
戻す方法が採られていた。
しかし、この方法でアームを原点に戻す際に、アーム
が伸びてしまい、吸着しているウェーハやアーム自体が
周りの障害物に衝突してしまう問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
上で述べた課題は、主軸と、前記主軸と同軸に支持さ
れる第二主軸に固定され、かつ主軸とは異なる駆動源に
よって回動される第一アームと、前記第一アームの先端
に固定された中空状のプーリの中に回動可能に支持さ
れ、かつ主軸の回転数の2倍の回転数に変換する伝達手
段を介して駆動される第一軸と、前記第一軸に固定され
て回動される第二アームと、前記第二アームの先端に回
動可能に支持され、かつ前記プーリの回転数の2分の1
の回転数に変換する伝達手段を介して駆動される第二軸
と、前記第二軸に固定され、かつ先端にウェーハの吸着
口が設けられた第三アームとを有し、前記第三アーム
が、前記第一アームの回動に追動して、第三アームの長
手方向と主軸とを結ぶ線上を直線運動しながら、主軸に
対して接近・離反するようになしたウェーハ搬送装置で
あって、前記第二主軸に固定され、かつ第一アームの長
手方向と同一方角の周端部に切欠きを有する第一検出板
が設けられ、前記主軸に固定され、かつ前記切欠きと主
軸を通って対向する周端部に切欠きを有する第二検出板
が設けられ、前記検出板の各々の円周上の、主軸を通っ
て対向し、かつ同一の位置には、切欠きを検知する各々
複数個のセンサが設けられるように構成したウェーハ搬
送装置と、センサの中の、主軸を通って対向する各々1
個を、第一原点および第二原点となし、3本のアームが
異常停止した際に、前記第一アームを順方向に回転させ
て、切欠きが最近隣のセンサを感知した位置で停止さ
せ、前記第二アームを逆方向に回転させて、切欠きが最
近隣のセンサを感知した位置で停止させ、前記第一アー
ムを順方向または逆方向に回転させて、切欠きを、切欠
きが停止した位置と主軸を通って対向する位置で停止さ
せ、前記第一アームと第二アームとを同一方向に同期回
転させ、前記切欠きを、第一原点と第二原点とに各々位
置させるように構成した原点復帰方法、および、第一ア
ームの主軸に対する方角が、主軸と第三アームの長手方
向とを結ぶ線上の順方向側に常に位置するように、第二
アームの先端に第三アームの逆回転止め手段が設けられ
るように構成したウェーハ搬送装置によって達成され
る。
〔作 用〕
本発明になるウェーハ搬送装置においては、第二アー
ムを駆動する主軸と、第二アームを支持する第一軸との
回転数の比を1:2にしている。
また、第一アームに固定され、かつ第一軸と同軸に支
持された中空状のプーリと、第三アームを支持する第二
軸との回転数の比を2:1にしている。
こうして、第一アームが回動動作をしたとき、ウェー
ハを保持した第三アームが直線運動し、主軸に対して接
近・離反するようにしている。
また、第一アームを支持して駆動し、かつ主軸と同軸
に支持された第二主軸には、第一アームと同一の方向に
切欠きを設けた円板状の第一検出板を固定し、第二アー
ムが支持されて回動する第一軸を駆動する主軸には、第
一アームと対向する方向に切欠きを設けた円板状の第二
検出板とを固定し、それぞれのアームの回動と同期して
追動するようにしている。
そして、それぞれの検出板の周囲には、検出板の切欠
きを感知する複数個のセンサを配置し、その配置位置
が、主軸を通して対向する同じ位置になるようにし、こ
れが本発明になるウェーハ搬送装置の構成の特徴となっ
ている。
そして、第一検出板と第二検出板の、主軸を通って対
向する一対のセンサを、それぞれ第一原点および第二原
点と設定し、第一原点に第一検出板の切欠きが位置し、
第二原点に第二検出板の切欠きが位置したときに、3本
のアームが原点に復帰するようにし、これが本発明にな
る原点復帰方法の特徴となっている。
すなわち、3本のアームが異常停止して原点に復帰す
る際のアームの動作手順は、まず、第一アームを順方向
に回転させて、第一検出板の切欠きを最近隣のセンサの
位置で停止させ、次に、第二アームを逆方向に回転させ
て、第二検出板の切欠きを最近隣のセンサの位置で停止
させ、その次に、第一アームを順方向または逆方向に回
転させて第一検出板の切欠きを第二検出板の切欠きと対
向する位置で停止させ、最後に第一アームと第二アーム
とを同期回転させて全体を旋回させ、それぞれの切欠き
を、予め設定した第一原点および第二原点とに位置させ
て原点復帰が終わるようにしている。
この原点復帰動作の手順は、3本のアームが如何なる
状態で異常停止しても原点に復帰できるようにプログラ
ムしてある。
さらに、第二アームの先端には逆回転止め手段を設
け、原点復帰に際して、第一アームを順方向に回転させ
たとき、第三アームが主軸に対して離反する方向に延伸
して、再び障害物などに衝突しないように第一アームの
動作をしており、これが本発明になるウェーハ搬送装置
の構成のもう1つの特徴になっている。
こうして、本発明のウェーハ搬送装置とそれの原点復
帰方法によれば、停電や障害物への衝突などによってウ
ェーハ搬送装置の3本のアームが位置が如何なる位置
で、如何なる状態で異常停止しても、原点復帰の動作手
順プログラムに従って、自動的に、しかも、第三アーム
が絶えず主軸の方向に接近しながら原点復帰が可能とな
る。
〔実施例〕
実施例:1 第1図は本発明の一実施例説明図であり、同図(A)
は平面図、同図(B)は側面断面図、同図(C)はアー
ムと切欠きとセンサとの位置関係を示す斜視図、同図
(D)はアームが原点に復帰する動作の一例を示す流れ
図、同図(E)は流れ図(実線)に従って動作している
状態の説明図である。
第1図(A、B、C)において、ウェーハ搬送装置1
の第一アーム11と第二アーム12とを駆動するモータ14、
15には、ステッピングを用いた。
また、モータ14、15の回動を第二主軸3や主軸2に伝
えるプーリ21、22、23、24とベルト31、32などには、そ
れぞれ歯付プーリと歯付ベルトを用いた。
さらに、第二アーム12を駆動する伝達手段35を構成す
るプーリ25、26やベルト33、第三アーム13を駆動する伝
達手段36を構成するプーリ27、28やベルト34などにも、
それぞれ歯付プーリと歯付ベルトを用いた。
2枚の黒色アルマイト処理したAlの円板に、それぞれ
に幅が2mmで、長さが4mmの切欠きを設けた。
この円板の1枚を、切欠きが第一アーム11の向きと同
一方向になるように、第二主軸3に固定して第一検出板
6と切欠き6′とし、もう1枚の円板を、切欠き6′と
対向するように、主軸2して第二検出板7を切欠7′と
した。
この切欠き6′、7′を検知するセンサ16、17とし
て、発光素子と受光素子とを対向して組み合わせた遮光
形の光センサを用いた。
2枚の検出板6、7のそれぞれの周囲に、4個ずつの
センサ16a〜16dおよび17a〜17dを同一位置に等間隔に、
かつセンサ16aと17a、16bと17b、16cと17c、16dと17dと
が互いに対向するように配置し、センサ16aと17aとをそ
れぞれ第一原点と第二原点に設定した。
そして、3本のアーム11、12、13が異常停止した場合
には、このセンサ16、17からの信号を、図示していない
制御装置に入力し、自動原点復帰プログラムの動作手順
によって、2つのモータ14、15を駆動し、原点復帰でき
るようにした。
こうして製作したウェーハ搬送装置1により、原点復
帰動作の評価を行った。
第1図(D、E)において、3本のアーム11、12、13
が、同図(E)の(イ)のような異常停止した場合に
は、同図(D)の流れ図の実線に従って自動原点復帰を
実施した。
ここで、同図(D)と(E)の(イ)〜(ニ)の動作
手順は、それぞれ対応している。
まず、第一手順として、(イ)で示したように、第一
アーム11を順方向回転させて、第一検出板6の切欠き
6′を最近隣のセンサ16dで止める。
次に、第二手順として、(ロ)で示したように、第二
アーム12を逆方向回転させて、第二検出板7の切欠き
7′を最近隣のセンサ17aで止める。
次に、第三手順として、(ハ)で示したように、第一
アーム11を順方向回転させて、第一検出板6の切欠き
6′を、センサ17aと対向した位置にあるセンサ16aで止
める。
センサ16aとセンサ17aとが、それぞれ第一原点および
第二原点なので、これで原点復帰が完了したことにな
る。
この3つの手順を、図示してない制御装置に組み込ん
だプログラムによって自動的に行わせ、よい結果が得ら
れた。
ここでは、第二手順において、第二検出板7の切欠き
7′が止まった最近隣のセンサ17aが、第二原点であっ
たので、第三手順までで、原点復帰が完了した。
また、第二手順で止まった最近隣のセンサが第二原点
でない場合には、第三手順で切欠き6′を切欠き7′と
互いに対向する位置で止めた後、第一アーム11と第二ア
ーム12とを同期して旋回させ、それぞれの原点16aと16b
との位置で止めれば、原点復帰が完了する。
さらに、第一手順で止まった最新隣のセンサが第一原
点の場合には、第二手順で切欠き7′を切欠き6′と互
いに対向する位置に止めた後、第一アーム11と第二アー
ム12とを同期して旋回させ、それぞれの原点16aと16bと
の位置で止めれば、原点復帰が完了する。
一方、異常停止した位置が、第一原点または第二原点
の少なくとも一方であった場合には、それに見合う第一
手順や第二手順が省略できる。
実施例:2 第2図は本発明の他の実施例説明図である。
同図において、(イ)は3本のアーム(11、12、13)
が異常停止し、原点復帰を行うために、第一手順とし
て、第一アーム11を順方向回転させた場合を示す。
このときには、(ロ)に示したように、第三アーム13
が延伸する方向に動作する。
これは、第一アーム11の方位が、第三アーム13と主軸
2とを結ぶ線上の逆方向側に位置して異常停止したと
き、原点復帰の第一手順として、第一アーム11を順方向
に回転させると避けることができない動作である。
そこで、(ハ)に示したように、第三アーム13が、第
二軸5と第二アーム12の長手方向とを結ぶ線上から逆方
向に回転しないように、第二アーム12に逆回転止め手段
19を設けた。
この逆回転止め手段19には、発光素子と受光素子とを
並置して組み合わせた反射形の光センサを用い、第三ア
ーム13が逆方向に回転しようとすると信号を発するよう
にした。
この信号は、図示していない制御装置に入力して第一
アーム11の動作を制御し、如何なる動作中においても、
第一アーム11の方位が、第三アーム13と主軸2とを結ぶ
線上の逆方向側に位置しないようにした。
このようにして、本発明になるウェーハ搬送装置1
は、異常停止して原点復帰を行う際に、3本のアーム1
1、12、13が、如何なる位置と状態とで停止しても、常
に3本のアーム11、12、13が縮む方向に動作しながら、
しかも自動的に、原点に復帰することが確認できた。
ここでは、順方向を時計回りとしたが、反時計回りで
あっても、順方向と逆方向との関係が逆になるだけで、
本発明の本質は変わらない。
検出板の回りに設けるセンサの種類や個数、位置など
は、ウェーハ搬送装置に対して、どういう作業を行わせ
るか、何箇所で行わせるか、などによって、種々の変形
が可能である。
また、駆動系に用いるモータやプーリ、ベルトなども
限定されたものではなく、種々の変形が可能である。
さらに、第二アームに設ける逆回転止め手段には、光
センサばかりでなく、機械的に止める手段も可能であ
り、種々の変形が可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明になるウェーハ搬送装置に
よれば、停電とか、アームや吸着しているウェーハなど
が障害物と衝突するとかして、異常停止した際に、3本
のアームが如何なる位置で、如何なる状態で停止してい
ても、常にアームが縮まる方向に、しかも自動的に、予
め設定した原点に復帰する。
従って、ウェーハ搬送工程の効率化に効果があり、ひ
いては半導体製造工程の合理化に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例説明図、 第2図は本発明の他の実施例説明図、 第3図はウェーハ搬送装置の使用例を示す斜視図、 第4図は従来のウェーハ搬送装置の構成図、 第5図は3本のアームの基本動作の説明図、 である。 図において、 1はウェーハ搬送装置、2は主軸、 3は第二主軸、4は第一軸、 5は第二軸、6は第一検出板、 7は第二検出板、6′、7′は切欠き、 11は第一アーム、12は第二アーム、 13は第三アーム、16、17はセンサ、 19は逆回転止め手段、35、36は伝達手段、 37はウェーハ、 38は吸着口、 である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸(2)と、 前記主軸(2)と同軸に支持される第二主軸(3)に固
    定され、かつ該主軸(2)とは異なる駆動源によって回
    動される第一アーム(11)と、 前記第一アーム(11)の先端に固定された中空状のプー
    リ(27)の中に回動可能に支持され、かつ前記主軸
    (2)の回転数の2倍の回転数に変換する伝達手段(3
    5)を介して駆動される第一軸(4)と、 前記第一軸(4)に固定されて回動される第二アーム
    (12)と、 前記第二アーム(12)の先端に回動可能に支持され、か
    つ前記プーリ(27)の回転数の2分の1の回転数に変換
    する伝達手段(36)を介して駆動される第二軸(5)
    と、 前記第二軸(5)に固定され、かつ先端にウェーハ(3
    7)の吸着口(38)が設けられた第三アーム(13)とを
    有し、 前記第三アーム(13)が、前記第一アーム(11)の回動
    に追動して、該第三アーム(13)の長手方向と前記主軸
    (2)とを結ぶ線上を直線運動しながら、該主軸(2)
    に対して接近・離反するようになしたウェーハ搬送装置
    であって、 前記第二主軸(3)に固定され、かつ前記第一アーム
    (11)の長手方向と同一方角の周端部に切欠き(6′)
    を有する第一検出板(6)が設けられ、 前記主軸(2)に固定され、かつ前記切欠き(6′)と
    前記主軸(2)を通って対向する周端部に切欠き
    (7′)を有する第二検出板(7)が設けられ、 前記検出板(6、7)の各々の円周上の、前記主軸
    (2)を通って対向し、かつ同一の位置には、前記切欠
    き(6′、7′)を検知する各々複数個のセンサ(16、
    17)が設けられていることを特徴とするウェーハ搬送装
    置。
  2. 【請求項2】複数個のセンサ(16、17)の中の、主軸
    (2)を通って対向する各々1個を、第一原点(16a)
    および第二原点(17a)となし、 3本のアーム(11、12、13)が異常停止した際に、 前記第一アーム(11)を順方向に回転させて、切欠き
    (6′)が最近隣の前記センサ(16)を感知した位置で
    停止させ、 前記第二アーム(12)を逆方向に回転させて、切欠き
    (7′)が最近隣の前記センサ(17)を感知した位置で
    停止させ、 前記第一アーム(11)を順方向または逆方向に回転させ
    て、前記切欠き(6′)を、前記切欠き(7′)が停止
    した位置と前記主軸(2)を通って対向する位置で停止
    させ、 前記第一アーム(11)と前記第二アーム(12)とを同一
    方向に同期回転させ、 前記切欠き(6′、7′)を、前記第一原点(16a)と
    前記第二原点(17a)とに各々位置させることを特徴と
    する請求項1記載のウェーハ搬送装置の原点復帰方法。
  3. 【請求項3】第一アーム(11)の主軸(2)に対する方
    角が、該主軸(2)と第三アーム(13)の長手方向とを
    結ぶ線上の順方向側に常に位置するように、第二アーム
    (12)の先端に該第三アーム(13)の逆回転止め手段
    (19)が設けられたことを特徴とする請求項1記載のウ
    ェーハ搬送装置。
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