JP2580168Y2 - アスファルトフィニッシャ等のスクリ−ドプレ−ト加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】アスファルトフィニッシャ等の舗
設機に於いて、アスファルト加熱混合材料（以下合材）
を敷き均すスクリ−ドプレ−トに合材が付着するのを防
止するためスクリ−ドプレ−トを加熱装置を使用し合材
と同温度（１５０〜２００℃）に加熱する必要がある。
本考案は加熱装置を使用して加熱するスクリ−ドプレ−
ト全面の温度を安全にむらなく均一に加熱装置を提供す
ることを目的とする。

【０００２】

【従来の技術】スクリ−ドプレ−トを加熱する従来の技
術として、次のような方法が行われている。 １）大気圧式ガスバ−ナを使用して、バ−ナの炎によっ
てスクリ−ドプレ−トを直接加熱する方法（図１参
照）。これは燃料ノズル１からの高圧ガスの噴射で一次
空気穴２より低圧大気（酸素）を吸引してミキサ３内で
混合気を作り、この混合気に点火プラグ４を用いて火花
を散らして燃焼室５内に燃焼ガスを発生させる。燃焼ガ
スは二次空気穴６より新しい酸素を吸引して炎を形成
し、この炎によってスクリ−ドプレ−トを直接加熱す
る。スクリ−ドプレ−ト材は一般的に鋼材であるので、
熱伝導性が悪い。そのため燃焼源に近い程スクリ−ドプ
レ−トが高温になり、遠くなる程低温になる。即ちスク
リ−ドプレ−トの温度が不均一になる。

【０００３】２）元混合式バ−ナとブロアを組合せて熱
風としてスクリ−ドプレ−トに吹付けて加熱する方法
（図２参照）。これは燃料ノズル７からの高圧ガスの噴
射で、一次空気調整弁８より低圧大気（酸素）を吸引し
てミキサ９にて混合気を作る。混合気は導管１０を通り
燃焼ノズル１１の孔から熱風ダクト１２へ入る。点火プ
ラグ１３を用いて火花を散らすと燃焼ガスが発生する。
一方ブロア１４を作動し、二次空気を熱風ダクト１２を
通して燃焼ノズル１１の先端に送ると燃焼ガスに触れて
熱風となる。この熱風が熱風ダクト１２の孔１６を通り
スクリ−ドプレ−ト１５を均一に加熱する。

【０００４】この方式は元混合式バ−ナと呼び燃料（ガ
ス）と一次空気をあらかじめミキサ９内で混合させてか
ら燃焼ノズル１１で燃焼させる方式であるが、ガス自体
は爆発の危険はなく、爆発するには一定割合の空気(酸
素)が必要である。又ミキサ９内にガスと空気の混合気
が存在する為、燃焼ノズル１１で燃焼した炎が導管１０
を通ってミキサ９内で爆発する逆火現象を生じ、大事故
につながる危険がある。さらにガス量の変化がある場
合、一次空気調整弁８とブロア１４による二次空気の調
整が必要となるので、作業者の負担が大きい。さらに
又、一次空気調整弁８やミキサ９等混合気を作るための
複雑な装置が必要となりコストが高くなる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】上にのべた従来技術の
問題点に鑑み、導管内を燃料（ガス）だけにして燃焼室
からの逆火現象の危険性のない加熱装置を提供するこ
と、ガス量の変化があってもファンによる二次空気の調
整だけですむようにして作業者の負担を軽減可能にする
こと、そしてミキサ等混合気を作る必要をなくし、単純
な装置でコスト安を図ることの可能な加熱装置を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】頂部に燃料ノズル２２を
下部に点火プラグ２７と燃焼ノズル孔２５を備えた燃焼
ノズル２６を備えた導管２３を収容したバ−ナ本体２４
をスクリ−ド２９に取付け、バ−ナ本体２４に二次空気
送入用ブロア２８を設けた。そして燃焼ノズル２６が円
錐形側面を有し、この側面に燃焼ノズル孔２５を設けこ
の孔からもブロアからの空気を二次空気として導入する
ようにした。

【０００７】

【実施例】図３を参照して説明する。２１は本考案に関
わる先混合式バ−ナである。２２は燃料ノズル、２３は
導管、２４はバ−ナ本体、２５は燃焼ノズル孔、２６は
燃焼ノズル、そして２７は点火プラグである。２８はブ
ロア、２９はスクリ−ド、３０はスクリ−ドプレ−トで
ある。燃料ガスを燃料ノズル２２から導管２３に通して
燃焼ノズル２６内へ送る。一方ブロア２８を作動させて
二次空気を燃焼ノズル２６の下側及び側面に設けた燃焼
ノズル孔２５から燃焼ノズル２６内へ送る。燃焼ノズル
２６は円錐形をなし、円錐の側面に燃焼ノズル孔２５が
設けられている。従って燃焼ノズル２６内ではガスと燃
焼ノズル孔２５からの空気との混合気ができるので、点
火プラグ２７を用いて火花を散らすと燃焼ガスが発生す
る。同時にブロア２８より燃焼ノズル２６の下側から送
られた二次空気は燃焼ガスに触れて熱風となり、この熱
風をスクリ−ド２９内に流すことでスクリ−ド２９に取
付けられたスクリ−ドプレ−ト３０を均一に加熱する。

【０００８】

【効果】頂部に燃料ノズル２２を、下部には点火プラグ
２７と側面の燃焼ノズル孔２５を備えた燃焼ノズル２６
を備えた導管２３を収容したバ−ナ本体２４をスクリ−
ド２９に取付け、バ−ナ本体２４に二次空気送入用ブロ
ア２８を設けた。このような構成であるので、（１）元
混合式と違い燃焼ノズルと燃焼室間にミキサがない上導
管２３内も燃料(ガス)だけであるから、逆火現象の危険
が全くない。（２）ガス量の変化がある場合、ブロアに
よる二次空気の調整だけでよいので作業者の負担が軽減
される。（３）燃焼室に先立ってミキサ等混合気を作る
場所を設ける必要がないので、構成が単純となりコスト
的に極めて有利となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術に係る大気圧式ガスバ−ナを示す。

【図２】従来技術に係る元混合式バ−ナとブロアを組合
せた加熱装置を示す。

【図３】本考案に係る先混合式バ−ナとブロアを組合せ
た加熱装置を示す。

【図４】図３の側面図を示す。

【符号の説明】

２１ 先混合式バ−ナ ２２ 燃焼ノズル ２３ 導管 ２４ バ−ナ本体 ２５ 燃焼ノズル孔 ２６ 燃焼ノズル ２７ 点火プラグ ２８ ブロア ２９ スクリ−ド ３０ スクリ−ドプ
レ−ト

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂部に燃料ノズル(22)を下部に点火プラ
   グ(27)と燃焼ノズル孔(25)を備えた燃焼ノズル(26)を備
   えた導管(23)を収容したバ−ナ本体(24)をスクリ−ド(2
   9)に取付け、バ−ナ本体(24)に二次空気送入用ブロア(2
   8)を設けたアスファルトフィニッシャ等のスクリ−ドプ
   レ−ト加熱装置。
2. 【請求項２】 燃焼ノズル(26)が円錐形側面を有し、該
   側面に燃焼ノズル孔(25)を穿設した請求項１のアスファ
   ルトフィニッシャ等のスクリ−ドプレ−ト加熱装置。