JP2580114B2 - 偏向回路 - Google Patents

偏向回路

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JP2580114B2 JP60281872A JP28187285A JP2580114B2 JP 2580114 B2 JP2580114 B2 JP 2580114B2 JP 60281872 A JP60281872 A JP 60281872A JP 28187285 A JP28187285 A JP 28187285A JP 2580114 B2 JP2580114 B2 JP 2580114B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は電荷ビーム偏向用の偏向回路に係り,特に,4
重極により多い電極で荷電ビームを静電偏向する対称型
多重極静電偏向器を高速,高精度に駆動するのに好適な
偏向回路に関する。
〔発明の背景〕
従来,この種の偏向器に関して,第44回(1983年秋
季)応用物理学会学術講演会,講演予稿集,26p−T−11
に記載のように,8重極静電偏向器には8個の駆動増幅器
が必要であり、駆動増幅器を減少させることのできる偏
向方式の開発が重要であると指摘し,これに対して,両
極性を有する2軸の偏向信号X,−X,Y,−Yだけで駆動で
きる20極不等分割円筒型静電偏向器が提案されている。
この提案方式によれば,上記の多数の駆動増幅器が必要
であるという不都合点は解消できるが,しかし,偏向電
極の高精度な加工及び組立が要求されるという問題点が
ある。すなわち,多重極偏向方式は各電極を駆動するた
めの駆動増幅器を各々の電極に対応して設けるために,
電気特性がそろった,つまり,オフセット電圧,ドリフ
ト,ノイズなどが少ない駆動増幅器を用意する必要があ
る。しかし,8重極偏向方式は,電気回路で非点収差補正
が可能であり,上記の問題点を解消することにより,20
極不等分割円筒型静電偏向器よりも製作容易で,かつ,
付帯機能が多いという長所を引き出すことができる利点
がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は,従来技術での上記した問題点を解消
し,平易に形成できて高精度な,多重極偏向器駆動用の
駆動回路を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明では,上記目的を達成するために,8極の静電偏
向電極からなり荷電ビームを偏向する8重極静電偏向器
を駆動する偏向回路において、上記荷電ビームを偏向す
る電圧信号と上記荷電ビームの光学系の非点収差を補正
する電圧信号とを抵抗分割回路網により重畳し、上記8
極の静電偏向電極を上記重畳電圧が発生している抵抗分
割点に接続する。
〔発明の実施例〕
以下,本発明の実施例を第1図〜第6図により説明す
る。
第1図は一実施例ブロック構成図で,8重極静電偏向器
を駆動する偏向回路の場合である。第1図において,1は
直交する2軸の位置信号vx,vyを発生する位置信号発生
回路,2はこの位置信号vx,vyより両極性を有する2軸の
偏向信号Vx,−Vx,Vy,−Vyを作って出力する偏向信号発
生回路,3はこれらの偏向信号±Vx,±Vyを入力に受けて
後述する抵抗分割回路によって偏向器を構成する各電極
へ供給するための余弦分布状の8個の電圧信号V1′〜
V8′を作る偏向電極用電圧分割回路,4は増幅回路,5は非
点収差補正用電圧信号φxを発生する非点収差補正
用電圧源,6は〜の8個の電極で構成される8重極静
電偏向器である。
偏向電極用電圧分割回路3の出力信号が余弦分布状と
なるためには,その入力信号,出力信号間の関係式が (a)非点補正がない場合 (b)非点補正がある場合 とならなければならない。
従来は,これらの演算は演算増幅器により実行され
て,V1′〜V8′を形成していた。しかし,その場合は回
路素子の増幅度,オフセット,ドリフト及びノイズレベ
ル等を一定内にそろえる必要があり,これは,回路を複
雑にし,高価なものにしていた。
このような問題点を解消するために,本発明では抵抗
分割回路により(1)式,(2)式を実現する。
まず,(1)式を実現する場合,第2図のように抵抗
回路を構成すると,V1′〜V8′は次の(3)式のように
形成される。
いま,R1とR2が次の(4)式の関係を満たすようにそ
の抵抗値を決めると,V1′は(5)式となる。
さらに, を導入すると,(3)式はvxとvyにより(6)式のよう
に表わされる。
すなわち,第2図のような抵抗分割回路を用いれば,
偏向感度は通常の偏向感度の に低下することになるが,入力信号を する増幅回路4を設けることにより,通常の偏向感度に
戻すことができる。あるいは,偏向信号発生回路2で形
成する±Vx,±Vyをさらに 増幅した偏向信号としておけば,増幅回路4を介さずに
電圧分割回路3の出力をそのまま各電極に供給できるよ
うになる。
第3図は非点補正がある場合の(2)式を実現するた
めの実施例回路図で,非点補正電圧φxより±φx,
±φを作り,これらの電圧を第2図の接地電位に対し
て第3図に示すように印加する。
第3図における偏向電圧V1′〜V8′は次式となる。
いま,R1,R2,R及びrが次の(8)式を満足するように
それぞれの抵抗値を決めれば,(2)式を実現すること
ができる。
この場合,R=rとすればR2/(R1+R2)は となり,Vx及びVyの偏向電圧が必要となる。さらに,r=6Rとすると,R2/
(R1+R2)は となり,Vx及びVyはR=rの場合より小さくすることが
できる。また,φxも上記と同様な関係になるの
で,実装において考慮する必要がある。
以上述べた抵抗回路網は抵抗値を精密に選別すること
により,高精度な演算を行なうことができる。また,抵
抗を同一環境内に設置することにより,温度ドリフト等
も演算増幅器を用いる場合より少ないものとすることが
でき,さらに高精度とすることができる。また,偏向信
号発生回路2で,必要な電圧を形成してしまう構成とす
れば,増幅回路4は全く必要なくなり,簡易で安価な傾
向回路とすることができる。
第4図は8重極静電偏向器6′,6″を直列に接続した
2段偏向方式の駆動回路とした場合である。通常,2段目
の8重極静電偏向器6″で非点収差補正を行うので,偏
向電極用電圧分割回路3に,第2図に示した抵抗回路
網3′と,第3図に示した抵抗回路網3″の2つを使用
する。これにより,荷電ビーム7を近軸近似で偏向で
き,大角偏向が可能となる。第4図には増幅回路4を記
載していないが,場合によっては増幅回路4の必要もあ
り,その場合も,同様の効果を生じ得て,本発明を逸脱
するものではない。
第5図,第6図はそれぞれ,第2図の抵抗回路網の負
荷として電気容量Cdが結線された場合の位相補償例を示
す回路図である。負荷にCdが接続されると,R・Cdの時定
数で応答性が低下し,高速偏向を必要とする描画装置な
どへの適用が困難となる。これを解決するため,第5図
および第6図のように,位相補償用コンデンサCα,Cβ
を付加し,次のようにCα,Cβをきめれば,全く純抵抗
負荷と同じになり,高速偏向を容易に実現させることが
できる。
第5図において,Vd/Vxの伝達関数g1(S)は,演算子
Sを用いると,次式のように表わされる。
いま,次のような関係を満たすように,Cαを決定する
と,伝達関数g1(S)は純抵抗のみとなり,位相補償が
可能となる。
第6図において,Vd/(Vx+Vy)の伝達関数g2(S)は
(11)式で表わされ,これより,(12)式の関係を満足
するCβとすれば,位相補償が可能となる。
以上のような位相補償を第3図にも適用することによ
り,非点収差補正機能を有する抵抗回路網においても,
高速偏向をもたらすことができる。
なお,実施例では,8重極静電偏向器の場合について述
べたが,他の多重極静電偏向器に本方式を採用して偏向
信号を形成しても同様に効果を発揮させることができ
る。
さらに,本発明に使用する抵抗は,単体のものから,
組になったモジュール抵抗形式のもの,いずれも使用す
ることができるが,安定性や精密さなどの点からモジュ
ール抵抗形式のものが望ましい。
さらに,前述の実施例では,アライナ機能については
説明しなかったが,2組の偏向信号±Vx,±Vyにアライナ
用直流電圧を印加すれば,アライナ機能が実現でき,こ
れも本発明の内容を逸脱するものではない。
また,実施例では,多重極として8極の場合を例に採
って説明したが,8極を超える多重極,例えば12極,16極,
20極の場合にも,同様に構成することができ,同様の効
果を生じさせるとができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように,本発明によれば,4重極より多い
電極を有する偏向器への駆動信号を,2組の2軸偏向信号
±Vx,±Vyを基に抵抗分割によって形成する構成である
ので,従来使用されていた高速,高精度の高電圧用増幅
器の採用が全く不要となり,多重極静電偏向器の駆動回
路が簡略化し,高速,高精度化できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例ブロック構成図,第2図は非
点収差補正がない場合の一実施例回路図,第3図は非点
収差補正がある場合の一実施例回路図,第4図は本発明
を2段偏向方式に適用する場合の実施例ブロック構成
図,第5図,第6図はそれぞれ高速偏向用の位相補償回
路の実施例図である。 <符号の説明> 1……位置信号発生回路、2……偏向信号発生回路 3,3′,3″……偏向電極用電圧分割回路 4……増幅回路、5……非点補正電源 6,6′,6″……8重極静電偏向器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 一二三 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭47−41360(JP,A) 特開 昭57−147856(JP,A) 特開 昭57−206172(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】8極の静電偏向電極からなり荷電ビームを
    偏向する8重極静電偏向器を駆動する偏向回路におい
    て、上記荷電ビームを偏向する電圧信号と上記荷電ビー
    ムの光学系の非点収差を補正する電圧信号とを抵抗分割
    回路網により重畳し、上記8極の静電偏向電極を上記重
    畳電圧が発生している抵抗分割点に接続することを特徴
    とする偏向回路。
  2. 【請求項2】上記抵抗分割回路網に、位相補償用のコン
    デンサを接続したことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の偏向回路。
  3. 【請求項3】上記抵抗分割回路の抵抗がモジュール抵抗
    により構成されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または第2項に記載の偏向回路。
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