JP2579941B2 - Dasdボリュームの退避・回復方法 - Google Patents

Dasdボリュームの退避・回復方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、データ処理システムにおけるDASD(Direct
Access Storage Device:直接アクセス記憶装置)ボリ
ュームの退避・回復方法に関するものである。
〔従来技術〕
データ処理システムにおいて、DASDボリュームの退避
・回復の処理はシステム運用における障害対策として欠
かせない。近年、DASDの大容量化傾向は、ボリュームの
退避・回復の処理時間の増大というシステム運用上の問
題を生じさせており、ますますボリュームの退避・回復
の処理時間の短縮、特に退避時間の短縮が重要課題にな
ってきている。
DASDボリュームの退避処理時間の短縮方法としては、
例えば3つのアプローチがある。第1は、磁気テープ装
置に代表される退避装置を高速化する方法であり、第2
は、ボリュームのデータセットのデータ圧縮処理やブロ
ッキング処理等による退避装置へ退避するデータを高密
度化する方法であり、第3は、退避する必要のないデー
タセットのデータを退避対象から除く方法である。
特に、第3の方法は、本来、退避する必要のないデー
タを退避しないという点において、第1及び第2の方法
よりも注目されるべき方法である。
従来、このような退避する必要のないデータセットの
データを退避対象から除いてファィル処理を行うものと
しては、ボリュームの複写(退避)時に複写しない領域
をデータセット名で指定してファィル処理を行うもの
(プログラム・プロダクト,VOS3,高速DASDコピーダン
プ,DCDP2,第6頁(e))や、データセット中の未使用
領域を複写しないようにしてファィル処理を行うもの
(同上,第7頁(3))がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来技術において、複写しない領
域を選択して指定しておくというファィル処理は、ユー
ザのデータセットが対象であり、システムが使用してい
るデータセットに対しては適用されていない。近年、シ
ステムの大規模化、高速度化に伴い、データセットの管
理をシステムが行い、外からは見えないようにする傾向
にある。そして、システムが管理しているボリュームの
量が、大容量化する傾向にある。このことはシステム運
用において、外から見えないボリュームによって、ボリ
ュームの退避時間が長くなるという問題点を生じさせて
いる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
である。
本発明の目的は、データ処理システムにおけるDASDボ
リュームの退避・回復方法において、ボリュームの退避
・回復の処理時間を短縮することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであ
ろう。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の目的を達成するためになされた本発明のうち、
代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおり
である。
本発明は、システムで管理、使用するデータセットの
内、退避の必要のないものをソフトウエアで認識できる
ようにし、当該データセット又はデータセットの特定部
分を退避の対象から除いて、ボリュームを退避すること
により、ボリュームの退避時間を短縮するものである。
このため、DASDボリューム内の各データセット毎に、そ
の退避・回復処理の処理レベルを示すコードを設け、ボ
リュームの退避プログラムでそのコードを識別し、コー
ドで指定された処理レベルによって退避処理を退避対象
データセット毎に行うようにする。
すなわち、本発明においては、データ処理システムに
おけるDASDボリュームの退避・回復方法において、DASD
ボリュームの各データセットに対応して退避・回復の処
理レベルを示すコードを前記データセットの管理情報に
設けて、DASDボリュームの退避・回復の処理を行う際に
前記コードを識別し、前記コードの処理レベルにしたが
ってDASDボリューム中の各データセットの退避・回復の
処理を行うことを主な特徴とする。
〔作用〕
前記手段によれば、DASDボリュームの各データセット
に対応して退避・回復の処理レベルを示すコードがデー
タセットの管理情報のラベル中に設けられ、このコード
が示す処理レベルに従い退避・回復の処理を行う。これ
により、退避する必要のないデータセットは除いて退避
処理が行われるので、退避処理の処理時間が短縮され
る。
ここでの退避・回復の処理レベルを示すコードは、デ
ータセット対応に作成され、各々のデータセットの生成
または更新、消滅を契機としてシステムによって更新さ
れる。このコードは、退避処理をデータセット全域退避
不用とする処理とするか、またはデータセットの特定部
分を除き他の部分退避不用とする処理とするかといった
退避処理の処理レベルと、回復処理のデータセットのフ
ォーマッティングの要否などの回復処理の処理レベルを
示す。このコードで示された情報に従い退避プログラム
では、データセットの退避処理の処理レベルを決定し、
当該データセットを退避装置上の退避ボリューム(一般
には磁気テープ)に退避すると共に回復処理の処理レベ
ルを示す情報を退避する。また、退避したデータに従い
ボリューム回復処理を行うプログラムでは、退避された
データセットを、同じく退避された回復処理の処理レベ
ルを示すコードによって回復する。このことによってボ
リュームの退避・回復の処理が正確に、かつ処理時間が
短縮されて行うことができる。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の一実施例を具体的に説明
する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機
能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明
は省略する。
第1図は、本発明の一実施例によるDASDボリュームの
退避および回復の処理のデータの流れの概略を示した説
明図である。第1図において、退避対象のDASDボリュー
ム1は、退避プログラム3によって退避用の磁気テープ
2に退避される。このときの退避処理の動作は退避対象
のDASDボリューム1中にある退避・回復の処理レベルを
示す処理コード5によって決定される。一方、DASDボリ
ューム7への回復処理は、回復プログラム4によって、
退避用の磁気テープ2に退避された退避・回復の処理レ
ベルを示す処理コード5に従い、その回復処理の内容が
指定されて、回復処理が行われる。
第2図は、退避・回復の処理レベルを示す処理コード
の存在場所と処理コードの構成を概略的に示す説明図で
ある。ここで、処理コード11は、DASDボリューム1中の
各データセットの管理情報を保持しているファイル・デ
ィリクトリ部のVTOC(Volume Table Of Contents)9中
のF1(Format 1)ラベル10に設けられており、4ビット
で構成されている。
コード11は4ビットの組合せで、例えば、次のような
処理内容を意味するものとする。
(F)16のときは、データセット削除。
(8)16のときは、エクステントを残すがデータの退避
不要、回復時のフォーマッティング不要。
(9)16のときは、エクステントを残すがデータの退避
不要、但し回復時のフォーマッティング要でサイズは40
96バイト、キーなし。
(0)16のときは、データを含むエクステントを退避。
他のコードは予備である。
なお、このコードは各々のデータセットが生成された
とき、生成元のプログラムによってセットされる。
第3図および第4図は、それぞれに、前述の退避・回
復コードに従って、ボリュームの退避処理および回復処
理を行う処理プログラムの概略を示すPAD図である。こ
れによりボリュームの退避処理および回復処理の動作を
説明する。
第3図は、退避プログラムの処理の概略を示すPAD図
である。まず、最初のステップの処理ボックス12におい
て、退避対象のDASDボリューム中のVTOCを読み込む。次
にメモリ上に読み込んだ退避対象のDASDボリュームのVT
OC中のF1ラベルを先頭から最後までサーチして(処理ボ
ックス13:以下、カッコ内においては、処理ボックスと
いう語を省略する)、データセットの削除指定(退避・
回復コードは(F)16)が行われているデータセットに
対するF1ラベルの無効化処理(14,15)を行う。すなわ
ち、F1ラベルをサーチして、その退避・回復コードが
(F)16の場合は、当該F1ラベルを空ラベルにする。こ
うして、F1ラベルの無効化処理が終ったVTOCを、次に、
磁気テープ上に退避する(16)。その後、再度メモリ上
に残ったF1ラベルの無効化処理が終ったVTOC中のF1ラベ
ルを先頭から最後までサーチし(17)、F1ラベル中の退
避・回復コードを調べ(18)、コードに従って退避処理
をする。すなわち、コードが(0)16の場合には、当該
F1ラベルで管理しているデータセットをF1ラベルと共に
磁気テープに退避する(19)。
つまり、コードが(0)16のときは当該F1ラベルで管
理しているデータセットを磁気テープ上に退避し、
(0)16以外のコードの時は何もせず、次のF1ラベルを
求める動作に入る。
以上のような退避処理動作により、退避・回復コード
が(0)16のデータセットは磁気テープに退避され、
(F)16のデータセットは削除され、(8)16と(9)
16のデータセットは退避されない。この結果、従来にお
ける処理のように全てのデータセットを退避していた方
式に比べて、退避・回復コードが(F)16,(8)16,
(9)16のデータセットは退避されないので、その分の
退避時間が短縮される。
第4図は、回復プログラムの処理の概略を示すPAD図
である。第3図の退避処理動作で磁気テープ上に退避さ
れたVTOCをメモリ上に読み込み(20)、次に退避された
F1ラベルとそれに続くデータを、最後のデータまで逐
次、回復してゆく(21)。このデータセットの回復処理
は、F1ラベルを読み込む(22)と、退避・回復コードを
チェックし(23)、コードが(0)16のときは当該F1ラ
ベルに続くデータを回復する(24)。コードが(9)16
のときは、キー長0、データ長4096バイトのフォーマッ
トライト要求であるので、当該F1ラベルが示すエクステ
ントをフォーマッティングし(25)、コードが(8)16
のときは何もせず(26)、次の磁気テープ上のF1ラベル
を読む(22)。この一連の処理を繰り返し行い、メモリ
に読み込まれた退避磁気テープのVTOCのF1ラベルがなく
なるまで行う(21)。磁気テープ上に退避された全ての
データを回復し終えると、メモリ上に読み込んでおいた
VTOCをDASDボリューム上に回復し(27)、回復処理動作
を終了する。
以上の回復処理動作により、退避されたボリューム情
報が退避・回復コードに従いDASDボリューム上に回復さ
れる。
以上、説明したように、この実施例によれば、わずか
4ビットの退避・回復コードをVTOCのF1ラベルに設け、
この退避・回復コードにより退避・回復処理の処理レベ
ルを変えて、退避・回復の処理を行うようにするだけ
で、DASDボリュームの退避時間を大幅に短縮することが
できる。
また、DASDボリュームの退避時間が短縮されるだけで
なく、DASDボリュームの回復時にデータセットの初期化
が可能になるという効果がある。
なお、上記の実施例においては、退避・回復コードは
4ビットとして、VTOCのF1ラベル中に設けるようにして
いるが、このコードの大きさに制限はなく、設ける位置
に関してもボリュームの各々のデータセットに対応が付
いておればどこに存在してもよい。
以上、本発明を実施例にもとづき具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である
ことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上、説明したように本発明によれば、DASDボリュー
ムの各データセットに対応して退避・回復の処理レベル
を示すコードがデータセットの管理情報のラベル中に設
けられ、このコードが示す処理レベルに従いデータセッ
トの退避・回復の処理を行うので、退避する必要のない
データセットは除いて退避処理が行われ、退避処理の処
理時間が大幅に短縮されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例によるDASDボリュームの退
避および回復の処理のデータの流れの概略を示した説明
図、 第2図は、退避・回復の処理レベルを示す処理コードの
存在場所と処理コードの構成を概略的に示す説明図、 第3図は、退避プログラムの処理の概略を示すPAD図、 第4図は、回復プログラムの処理の概略を示すPAD図で
ある。 図中、1,7……DASDボリューム、2……磁気テープ、3
……退避プログラム、4……回復プログラム、5,11……
退避・回復の処理レベルを示す処理コード、9……VTO
C、10……F1ラベルである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ処理システムにおけるDASDボリュー
    ム上に格納された複数のデータセットを退避装置に退避
    し、必要に応じて前記退避したデータセットをDASDボリ
    ューム上に回復するDASDボリュームの退避・回復方法に
    おいて、 DASDボリュームの各データセットの削除、初期化及び退
    避の要否を示すコードを前記DASDボリューム上の管理情
    報に設定し、前記DASDボリュームの退避を行う場合に
    は、前記DASDボリューム上の管理情報中のコードにより
    削除が指示されているデータセットを無効化した管理情
    報を作成して前記作成した管理情報を退避装置に退避
    し、前記DASDボリューム上の管理情報中のコードにより
    退避が指示されているデータセットを前記退避装置に退
    避し、前記DASDボリュームの回復を行う場合には、前記
    退避装置上の管理情報を前記DASDボリュームに回復し、
    前記退避装置上の管理情報中のコードにより初期化が指
    示されているデータセットを前記DASDボリューム上で初
    期化し、前記退避装置上に退避されていたデータセット
    を前記DASDボリューム上に回復することを特徴とするDA
    SDボリュームの退避・回復方法。
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