JP2579433Y2 - ウオータハンマ防止機能付開放弁 - Google Patents
ウオータハンマ防止機能付開放弁Info
- Publication number
- JP2579433Y2 JP2579433Y2 JP5000792U JP5000792U JP2579433Y2 JP 2579433 Y2 JP2579433 Y2 JP 2579433Y2 JP 5000792 U JP5000792 U JP 5000792U JP 5000792 U JP5000792 U JP 5000792U JP 2579433 Y2 JP2579433 Y2 JP 2579433Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- pressure
- water
- diaphragm
- chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Pipe Accessories (AREA)
- Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、石油タンクヤードなど
の消火設備用のウオ ータハンマ防止機能付開放弁に関す
る。
の消火設備用のウオ ータハンマ防止機能付開放弁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石油タンクヤードなどの消火設備
用送水配管は埋設配管であったので、冬期でも凍結する
心配はなかった。従って配管は常時満水状態で保持さ
れ、ポンプを起動すれば直ちに末端の放水設備から放水
することが可能であった。従って送水ラインに特別な役
割をなす特殊弁を設置する必要がなかった。
用送水配管は埋設配管であったので、冬期でも凍結する
心配はなかった。従って配管は常時満水状態で保持さ
れ、ポンプを起動すれば直ちに末端の放水設備から放水
することが可能であった。従って送水ラインに特別な役
割をなす特殊弁を設置する必要がなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】埋設配管とした場合に
は、地震発生の時、必ずしも安全とは言い難いため、消
火設備の配管は地上設置するように改められた。地上配
管にする場合、冬期には配管内の水が凍結して、配管が
破壊する危険があるため、保温などにより凍結を防止し
たり、配管内の水を抜いておいたりする対策が必要であ
った。保温により水管の凍結を防止しようとすれば、石
油タンクヤードなどにおいては火気厳禁のため防爆対策
を講じなければならず、非常に経費が嵩むという問題が
ある。
は、地震発生の時、必ずしも安全とは言い難いため、消
火設備の配管は地上設置するように改められた。地上配
管にする場合、冬期には配管内の水が凍結して、配管が
破壊する危険があるため、保温などにより凍結を防止し
たり、配管内の水を抜いておいたりする対策が必要であ
った。保温により水管の凍結を防止しようとすれば、石
油タンクヤードなどにおいては火気厳禁のため防爆対策
を講じなければならず、非常に経費が嵩むという問題が
ある。
【0004】また、配管内の水を抜いておいた場合に
は、そのまま送水を開始しようとしてポンプを起動させ
ると、ポンプ起動時には配管内が空のために流水速度が
早過ぎて、ウオ ータハンマが発生し、その衝撃圧のため
に配管が破壊されるという別の問題が発生する。また流
水速度を遅くしてウオ ータハンマを防止しようとすれば
配管を太くしなければならず、スペースと費用がかか
り、更に放水するまでに時間が掛かるなどの問題があっ
た。
は、そのまま送水を開始しようとしてポンプを起動させ
ると、ポンプ起動時には配管内が空のために流水速度が
早過ぎて、ウオ ータハンマが発生し、その衝撃圧のため
に配管が破壊されるという別の問題が発生する。また流
水速度を遅くしてウオ ータハンマを防止しようとすれば
配管を太くしなければならず、スペースと費用がかか
り、更に放水するまでに時間が掛かるなどの問題があっ
た。
【0005】本考案は斯る実情に鑑み、常時は高架水槽
や地上タンクなどに接続された配管部分をポンプの直ぐ
後側で遮断し、送水管を空にしておき、ポンプ起動時に
は一定の流速で水を流してウオ ータハンマを発生させな
い条件に保ちつつ送水管を満水にする。そして送水配管
がほぼ満水になった時点からは、ポンプ容量の最大限ま
で流量を増大して送水配管に水を送り込むことができる
手段を提供することを目的とする。
や地上タンクなどに接続された配管部分をポンプの直ぐ
後側で遮断し、送水管を空にしておき、ポンプ起動時に
は一定の流速で水を流してウオ ータハンマを発生させな
い条件に保ちつつ送水管を満水にする。そして送水配管
がほぼ満水になった時点からは、ポンプ容量の最大限ま
で流量を増大して送水配管に水を送り込むことができる
手段を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、弁箱内をダイ
ヤフラムにより圧力室とダイヤフラム室とに区画し、該
ダイヤフラム室には前記ダイヤフラムを圧力室側へ押圧
するスプリングを設け、前記圧力室には1次側と2次側
を遮断する主弁口を設け、該主弁口の1次側と2次側の
間に連通管を介して絞り弁と、2次側圧力が設定圧力よ
りも高くなると開弁するパイロット弁とを配設し、前記
絞り弁とパイロット弁の中間点と前記ダイヤフラム室と
を連通してなる自力式パイロット作動式開放弁と、該開
放弁の1次側と2次側を更に別の連通管で連通し、該連
通管中に配設した1次側圧力調整弁と流量調整弁から構
成され、更に前記パイロット弁の開弁圧力を2次側立ち
上がり管のヘッド圧力よりも若干低い値に設定したこと
を特徴とする。
ヤフラムにより圧力室とダイヤフラム室とに区画し、該
ダイヤフラム室には前記ダイヤフラムを圧力室側へ押圧
するスプリングを設け、前記圧力室には1次側と2次側
を遮断する主弁口を設け、該主弁口の1次側と2次側の
間に連通管を介して絞り弁と、2次側圧力が設定圧力よ
りも高くなると開弁するパイロット弁とを配設し、前記
絞り弁とパイロット弁の中間点と前記ダイヤフラム室と
を連通してなる自力式パイロット作動式開放弁と、該開
放弁の1次側と2次側を更に別の連通管で連通し、該連
通管中に配設した1次側圧力調整弁と流量調整弁から構
成され、更に前記パイロット弁の開弁圧力を2次側立ち
上がり管のヘッド圧力よりも若干低い値に設定したこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】本考案による調整弁は上述のように構成されて
いるので、ポンプ停止時に於ては、開放弁は閉弁作用ば
ねとダイヤフラムに作用する1次側水槽等のヘッド圧力
によって生ずる閉弁力で閉弁し、またパイロット弁及び
1次側圧力調整弁では調節ばねの弾力によりそれぞれ閉
弁しているので、水が2次側へ流出することはない。ポ
ンプが起動すると、開放弁の1次側圧力が上昇し始める
が、1次側の水槽のヘッド圧力より高い所定の圧力を超
えると1次側圧力調整弁が開弁し、流量調整弁を通して
水は2次側へ流出する。
いるので、ポンプ停止時に於ては、開放弁は閉弁作用ば
ねとダイヤフラムに作用する1次側水槽等のヘッド圧力
によって生ずる閉弁力で閉弁し、またパイロット弁及び
1次側圧力調整弁では調節ばねの弾力によりそれぞれ閉
弁しているので、水が2次側へ流出することはない。ポ
ンプが起動すると、開放弁の1次側圧力が上昇し始める
が、1次側の水槽のヘッド圧力より高い所定の圧力を超
えると1次側圧力調整弁が開弁し、流量調整弁を通して
水は2次側へ流出する。
【0008】このとき流量調整弁により単位時間当たり
の流量は一定に制御されるため、2次側へ流出する水量
は、図3に示された略水平な横引き配管部分(ロ)が満
水になるまで、一定量に保持される。そして、横引き配
管部分(ロ)が満水し、更に空気が充満していた2次側
送水配管内の末端の立ち上がり部分(ハ)が水で満たさ
れ始めると、2次側圧力は増加し始める。2次側送水管
内の圧力が2次側送水管の立ち上がりによるヘッド圧の
最高値よりやや低い所定値まで上昇すると、パイロット
弁が開弁して主弁口のダイヤフラム室の圧力を2次側へ
排出する。
の流量は一定に制御されるため、2次側へ流出する水量
は、図3に示された略水平な横引き配管部分(ロ)が満
水になるまで、一定量に保持される。そして、横引き配
管部分(ロ)が満水し、更に空気が充満していた2次側
送水配管内の末端の立ち上がり部分(ハ)が水で満たさ
れ始めると、2次側圧力は増加し始める。2次側送水管
内の圧力が2次側送水管の立ち上がりによるヘッド圧の
最高値よりやや低い所定値まで上昇すると、パイロット
弁が開弁して主弁口のダイヤフラム室の圧力を2次側へ
排出する。
【0009】即ち、絞り弁がダイヤフラム室へ供給する
水量よりもパイロット弁が2次側へ排出する水量が多く
なるとダイヤフラム室の圧力が降下し、『閉弁作用ばね
力とダイヤフラムの閉弁力との和』が『主弁口に加わる
開弁力』より小さくなると、主弁口が全開して送水管と
ポンプの間の遮閉物が無くなり、ポンプ能力の限界まで
の給水量が配管末端の放水設備へ供給される。
水量よりもパイロット弁が2次側へ排出する水量が多く
なるとダイヤフラム室の圧力が降下し、『閉弁作用ばね
力とダイヤフラムの閉弁力との和』が『主弁口に加わる
開弁力』より小さくなると、主弁口が全開して送水管と
ポンプの間の遮閉物が無くなり、ポンプ能力の限界まで
の給水量が配管末端の放水設備へ供給される。
【0010】この様にポンプが停止している状態におい
ては、開放弁及び1次側圧力調整弁が閉弁しているので
2次側への水の流出はなく、配管を空気で充満させて凍
結による配管破損を防止することが出来、更にポンプ作
動時においては、送り配管が凍結防止のために実施して
いる空の状態から放水状態へと移行する間に、2次側配
管がほぼ満水になる迄は流量調整弁によりウオ ータハン
マを誘発しない管内流速に調整して送水し、配管を水で
充満させ、かつほぼ満水状態になったら主弁口が全開し
てポンプから送られる水を全量通過させるため、ウオ ー
タハンマなどを発生させることなく、順調な放水を行う
ことが出来る。
ては、開放弁及び1次側圧力調整弁が閉弁しているので
2次側への水の流出はなく、配管を空気で充満させて凍
結による配管破損を防止することが出来、更にポンプ作
動時においては、送り配管が凍結防止のために実施して
いる空の状態から放水状態へと移行する間に、2次側配
管がほぼ満水になる迄は流量調整弁によりウオ ータハン
マを誘発しない管内流速に調整して送水し、配管を水で
充満させ、かつほぼ満水状態になったら主弁口が全開し
てポンプから送られる水を全量通過させるため、ウオ ー
タハンマなどを発生させることなく、順調な放水を行う
ことが出来る。
【0011】
【実施例】以下、本考案によるウオ ータハンマ防止機能
付開放弁の1実施例について、図1に基づき基本構成を
説明する。Aは開放弁、Bは検出圧力が上昇すると開弁
するパイロット弁、Cは絞り弁、Dは1次側圧力が上昇
すると開弁する1次側圧力調整弁、Eは流量調整弁であ
る。1は開放弁Aの弁箱であって、この弁箱1には蓋2
がダイヤフラム3を介して周縁フランジ部で固定されて
いる。
付開放弁の1実施例について、図1に基づき基本構成を
説明する。Aは開放弁、Bは検出圧力が上昇すると開弁
するパイロット弁、Cは絞り弁、Dは1次側圧力が上昇
すると開弁する1次側圧力調整弁、Eは流量調整弁であ
る。1は開放弁Aの弁箱であって、この弁箱1には蓋2
がダイヤフラム3を介して周縁フランジ部で固定されて
いる。
【0012】また、弁箱1には1次側開口K1 と2次側
開口K2 と主弁座4とが形成されている。そして、主弁
体5,ダイヤフラム3,ダイヤフラム受6は共にその中
心部を弁棒7に貫通されて、この弁棒7とナット8によ
り主弁座4上に固定されている。この弁棒7は、上下方
向に摺動自在に上下2ケ 所でガイドされている。蓋2と
ダイヤフラム受6の間には、ばね9が圧縮された状態で
組付けられており、このばね9は主弁体5を主弁座4側
に押圧している。
開口K2 と主弁座4とが形成されている。そして、主弁
体5,ダイヤフラム3,ダイヤフラム受6は共にその中
心部を弁棒7に貫通されて、この弁棒7とナット8によ
り主弁座4上に固定されている。この弁棒7は、上下方
向に摺動自在に上下2ケ 所でガイドされている。蓋2と
ダイヤフラム受6の間には、ばね9が圧縮された状態で
組付けられており、このばね9は主弁体5を主弁座4側
に押圧している。
【0013】弁箱1の1次側開口K1 と蓋2との間には
絞り弁Cが連通管R1 と連通管R2により連通されてお
り、両連通管R1 ,R2 の流通断面積は、パイロット弁
Bの全開時の流通断面積より小さめに設定されている。
またパイロット弁Bは蓋2と弁箱1の2次側開口K2 に
連通管R3 と連通管R4 により連通されており、連通管
R4 は分岐してパイロット弁Bのダイヤフラム室にも連
通管R5 により連通されている。
絞り弁Cが連通管R1 と連通管R2により連通されてお
り、両連通管R1 ,R2 の流通断面積は、パイロット弁
Bの全開時の流通断面積より小さめに設定されている。
またパイロット弁Bは蓋2と弁箱1の2次側開口K2 に
連通管R3 と連通管R4 により連通されており、連通管
R4 は分岐してパイロット弁Bのダイヤフラム室にも連
通管R5 により連通されている。
【0014】図2に基づきパイロット弁Bについて説明
する。パイロット弁Bの弁箱20には連通管R3 の一端が
接続される連通口21と連通管R4 の一端が接続される連
通口22と、それらの連通口21,22 の間を連通する弁座23
とから形成されている。弁箱20の上側にはOリング24を
介して中間筒25が固定されており、また、ダイヤフラム
26を介してばね保護筒27が周縁部をねじ28で一体的に固
定されている。弁座23の上側には、弁体29を組付けた弁
棒30が中間筒25に上下方向に摺動自在にガイドされ、か
つ摺動部はパッキン31によりシールされている。
する。パイロット弁Bの弁箱20には連通管R3 の一端が
接続される連通口21と連通管R4 の一端が接続される連
通口22と、それらの連通口21,22 の間を連通する弁座23
とから形成されている。弁箱20の上側にはOリング24を
介して中間筒25が固定されており、また、ダイヤフラム
26を介してばね保護筒27が周縁部をねじ28で一体的に固
定されている。弁座23の上側には、弁体29を組付けた弁
棒30が中間筒25に上下方向に摺動自在にガイドされ、か
つ摺動部はパッキン31によりシールされている。
【0015】また、弁棒30の上端にはダイヤフラム受32
と下ばね受33にダイヤフラム26が挟まれて挿入され、こ
れらはナット34で弁棒30に固定されている。下ばね受33
の上部には調整ばね35, 上ばね受36及び調整ねじ37が組
付けられている。調整ねじ37は、ばね保護筒27の上端部
にねじ込まれており、この調整ねじ37のねじ込み量によ
り調整ばね35の圧縮量を調整することが出来るように構
成されている。調整ばね35のばね力は中間筒25とダイヤ
フラム26で形成されている受圧室38に導く連通口39から
導入される圧力と対向する様になっている。
と下ばね受33にダイヤフラム26が挟まれて挿入され、こ
れらはナット34で弁棒30に固定されている。下ばね受33
の上部には調整ばね35, 上ばね受36及び調整ねじ37が組
付けられている。調整ねじ37は、ばね保護筒27の上端部
にねじ込まれており、この調整ねじ37のねじ込み量によ
り調整ばね35の圧縮量を調整することが出来るように構
成されている。調整ばね35のばね力は中間筒25とダイヤ
フラム26で形成されている受圧室38に導く連通口39から
導入される圧力と対向する様になっている。
【0016】一方、連通管R6 は開放弁Aの弁箱1の入
口側の開口K1 と1次側圧力調整弁Dの弁箱の入口を連
通している。1次側圧力調整弁Dの弁箱の出口は流量調
整弁Eに連通し、流量調整弁Eの出口は開放弁Aの弁箱
1の出口側開口K2 へ連通する連通管R7 に連結してい
る。
口側の開口K1 と1次側圧力調整弁Dの弁箱の入口を連
通している。1次側圧力調整弁Dの弁箱の出口は流量調
整弁Eに連通し、流量調整弁Eの出口は開放弁Aの弁箱
1の出口側開口K2 へ連通する連通管R7 に連結してい
る。
【0017】消火設備に本実施例を使用した場合につい
て図3を参照して説明する。今、パイロット弁Bの受圧
室38の水圧が2kgf/cm2になったらパイロット弁Bが開
弁する様に調節ばね35を調節し、1次側圧力調整弁Dの
圧力設定ばねの力を水圧1kgf/cm2に対抗する力にし、
1次側の地上タンク( イ)から停止中のポンプPを経由
して開放弁Aの入口側(1次側)に0.5 kgf/cm2のヘッ
ド圧を有する水が来ていると仮定する。
て図3を参照して説明する。今、パイロット弁Bの受圧
室38の水圧が2kgf/cm2になったらパイロット弁Bが開
弁する様に調節ばね35を調節し、1次側圧力調整弁Dの
圧力設定ばねの力を水圧1kgf/cm2に対抗する力にし、
1次側の地上タンク( イ)から停止中のポンプPを経由
して開放弁Aの入口側(1次側)に0.5 kgf/cm2のヘッ
ド圧を有する水が来ていると仮定する。
【0018】この様にポンプPが停止の状態では、地上
タンク(イ)からの略0.5 kgf/cm2のヘッド圧を有する
水は、連通管R1 を経て絞り弁Cを通過して分岐し、一
方はダイヤフラム室3aへ達してダイヤフラム3に作用し
て下向きの力を発生し、常時下向きに作用しているばね
9の力との和により、主弁体5を主弁座4側に押付ける
こととなり、開放弁Aは閉じられたままの状態を保持
し、1次側の水は2次側へは流れない。
タンク(イ)からの略0.5 kgf/cm2のヘッド圧を有する
水は、連通管R1 を経て絞り弁Cを通過して分岐し、一
方はダイヤフラム室3aへ達してダイヤフラム3に作用し
て下向きの力を発生し、常時下向きに作用しているばね
9の力との和により、主弁体5を主弁座4側に押付ける
こととなり、開放弁Aは閉じられたままの状態を保持
し、1次側の水は2次側へは流れない。
【0019】そして絞り弁Cを通過して分岐された他方
の水は、連通管R3 を介してパイロット弁Bの弁箱20の
入口側連通口21に達するが、弁体29は、調節ばね36が受
圧室38の圧力が2kgf/cm2に上昇するまで閉止するよう
に下向きに作用しているので閉弁したままである。従っ
て連通口22側へ水が流出することはない。
の水は、連通管R3 を介してパイロット弁Bの弁箱20の
入口側連通口21に達するが、弁体29は、調節ばね36が受
圧室38の圧力が2kgf/cm2に上昇するまで閉止するよう
に下向きに作用しているので閉弁したままである。従っ
て連通口22側へ水が流出することはない。
【0020】また、連通管R6 を介して水圧1kgf/cm2
で開弁作用する1次側圧力調整弁Dの入口側に達した水
は、水圧0.5 kgf/cm2であるから1次側圧力調整弁Dは
開弁せずここで遮断され、開放弁Aの2次側へ流出する
ことはない。即ち、ポンプPが停止中のヘッド圧0.5
kgf/cm2の水はどの通路を経ても開放弁Aの2次側開口
K2 へは流出しない。従って、弁箱1の2次側に接続さ
れた送水配管(ロ),(ハ)内は空の状態のまま保持さ
れる。
で開弁作用する1次側圧力調整弁Dの入口側に達した水
は、水圧0.5 kgf/cm2であるから1次側圧力調整弁Dは
開弁せずここで遮断され、開放弁Aの2次側へ流出する
ことはない。即ち、ポンプPが停止中のヘッド圧0.5
kgf/cm2の水はどの通路を経ても開放弁Aの2次側開口
K2 へは流出しない。従って、弁箱1の2次側に接続さ
れた送水配管(ロ),(ハ)内は空の状態のまま保持さ
れる。
【0021】今、ポンプPが起動すると、開放弁Aの1
次側圧力が上昇し始める。ポンプPが定常状態の回転と
なり、開放弁Aの1次側圧力が5kgf/cm2まで上昇した
とすると、1次側圧力調整弁Dは開弁作用圧力を大幅に
越えた圧力を受けるため全開状態となる。そして水圧5
kgf/cm2の水は流量調整弁Eで一定量の流量に調整され
るのでウオ ータハンマが発生することもなく開放弁Aの
2次側開口K2 へ達する。この2次側開口K2 へ達した
水は送水配管の横引き部分(ロ)が満水状態になるまで
殆ど圧力がかからない状態で増加し続ける。
次側圧力が上昇し始める。ポンプPが定常状態の回転と
なり、開放弁Aの1次側圧力が5kgf/cm2まで上昇した
とすると、1次側圧力調整弁Dは開弁作用圧力を大幅に
越えた圧力を受けるため全開状態となる。そして水圧5
kgf/cm2の水は流量調整弁Eで一定量の流量に調整され
るのでウオ ータハンマが発生することもなく開放弁Aの
2次側開口K2 へ達する。この2次側開口K2 へ達した
水は送水配管の横引き部分(ロ)が満水状態になるまで
殆ど圧力がかからない状態で増加し続ける。
【0022】従って、2次側開口K2 に連通管R5 を経
て連通しているパイロット弁Bの受圧室38の圧力も殆ど
0kgf/cm2のままなのでパイロット弁Bは閉弁したまま
保持される。また連通管R1 を経て絞り弁Cを通過して
ダイヤフラム室3aへ流入した5kgf/cm2の圧力水は、主
弁体5に対し下向きに作用し続けるので、開放弁Aも閉
弁したまま保持される。また、連通管R3 を経てパイロ
ット弁Bへ達した水も上記の如く、パイロット弁Bが閉
弁されているので遮断されたままである。
て連通しているパイロット弁Bの受圧室38の圧力も殆ど
0kgf/cm2のままなのでパイロット弁Bは閉弁したまま
保持される。また連通管R1 を経て絞り弁Cを通過して
ダイヤフラム室3aへ流入した5kgf/cm2の圧力水は、主
弁体5に対し下向きに作用し続けるので、開放弁Aも閉
弁したまま保持される。また、連通管R3 を経てパイロ
ット弁Bへ達した水も上記の如く、パイロット弁Bが閉
弁されているので遮断されたままである。
【0023】更に、2次側送水配管の横引き部分(ロ)
までが満水状態となり、次いで2次側送水配管の立ち上
り部分(ハ)にまで水が増加して来ると、2次側送水配
管内の圧力は徐々に上昇して、立ち上がり配管の20m
の高さまで水が達した時には2次側送水配管及び開放弁
Aの2次側開口K2 は2kgf/cm2の水圧を受けるように
なる。
までが満水状態となり、次いで2次側送水配管の立ち上
り部分(ハ)にまで水が増加して来ると、2次側送水配
管内の圧力は徐々に上昇して、立ち上がり配管の20m
の高さまで水が達した時には2次側送水配管及び開放弁
Aの2次側開口K2 は2kgf/cm2の水圧を受けるように
なる。
【0024】すると、連通管R5 を介して受圧室38の圧
力も2kgf/cm2より増加し、パイロット弁Bのダイヤフ
ラム26に加わる上向きの力が調整ばね35の下向きの力に
打ち勝って、弁体29は上動して連通口21に達していた水
圧5kgf/cm2の水は開弁された弁座23を通って連通管R
4 へと流出し開放弁Aの2次側開口K2 へ流出する。
力も2kgf/cm2より増加し、パイロット弁Bのダイヤフ
ラム26に加わる上向きの力が調整ばね35の下向きの力に
打ち勝って、弁体29は上動して連通口21に達していた水
圧5kgf/cm2の水は開弁された弁座23を通って連通管R
4 へと流出し開放弁Aの2次側開口K2 へ流出する。
【0025】パイロット弁Bの弁座23の開口面積は絞り
弁Cの開口面積より大きくしてあるので、パイロット弁
Bの作動によって、連通管R2 , 連通管R3 及びダイヤ
フラム室3aの圧力は約2kgf/cm2まで降下する。そうな
ると、ばね9とダイヤフラム3に加わる下向きの圧力(
約2kgf/cm2) より主弁体4に加わる上向きの圧力(5
kgf/cm2) の方が大きくなり、主弁体4は上動して主弁
口K3 は開口されて、1次側の水は広い主弁口K3 を通
過して2次側へ流れることになる。そして2次側送水配
管の末端配管の高さ30mまで達すると水はノズル
(ニ)から放水されて、開放弁Aの2次側開口K2,連通
管R2,R3,R4,R5,ダイヤフラム室3a及び受圧室38は総
て圧力3kgf/cm2で一定となり送水状態は安定して続行
される。
弁Cの開口面積より大きくしてあるので、パイロット弁
Bの作動によって、連通管R2 , 連通管R3 及びダイヤ
フラム室3aの圧力は約2kgf/cm2まで降下する。そうな
ると、ばね9とダイヤフラム3に加わる下向きの圧力(
約2kgf/cm2) より主弁体4に加わる上向きの圧力(5
kgf/cm2) の方が大きくなり、主弁体4は上動して主弁
口K3 は開口されて、1次側の水は広い主弁口K3 を通
過して2次側へ流れることになる。そして2次側送水配
管の末端配管の高さ30mまで達すると水はノズル
(ニ)から放水されて、開放弁Aの2次側開口K2,連通
管R2,R3,R4,R5,ダイヤフラム室3a及び受圧室38は総
て圧力3kgf/cm2で一定となり送水状態は安定して続行
される。
【0026】開放弁Aの主弁体4が開口した時は、送水
配管内は略満水状態となっているため、ウオ ータハンマ
を起こさずに十分な給水状態が得られることになる。ま
た、ポンプPの運転を停止して送水停止した場合には、
図3に示す水抜弁Fを開放すれば、2次側開口以後の送
水配管全体(ロ)〜(ニ)中の水は抜かれ、ラインはも
との状態に戻る。
配管内は略満水状態となっているため、ウオ ータハンマ
を起こさずに十分な給水状態が得られることになる。ま
た、ポンプPの運転を停止して送水停止した場合には、
図3に示す水抜弁Fを開放すれば、2次側開口以後の送
水配管全体(ロ)〜(ニ)中の水は抜かれ、ラインはも
との状態に戻る。
【0027】
【考案の効果】本考案は、上記のように構成されている
ので、ウオ ータハンマ防止機能付開放弁を消火設備の送
水配管に設置することにより、常時は送水配管を空にし
ておいて冬期の凍結による配管損傷を防止し得、また、
消火ポンプが稼働した時にはウオ ータハンマを発生させ
ること無く送水配管を満水にし、次に全能力による消火
活動に移ることが出来、かつその運転状態を安定に保持
できる。
ので、ウオ ータハンマ防止機能付開放弁を消火設備の送
水配管に設置することにより、常時は送水配管を空にし
ておいて冬期の凍結による配管損傷を防止し得、また、
消火ポンプが稼働した時にはウオ ータハンマを発生させ
ること無く送水配管を満水にし、次に全能力による消火
活動に移ることが出来、かつその運転状態を安定に保持
できる。
【図1】本考案によるウオ ータハンマ防止機能付開放弁
の1実施例の構成を示す断面図である。
の1実施例の構成を示す断面図である。
【図2】上記開放弁に使用されるパイロット弁の断面図
である。
である。
【図3】本考案を利用した消火設備系の1例を示す配置
図である。
図である。
A 開放弁 B パイロット弁 C 絞り弁 D 1次側圧力調整弁 E 流量調整弁 F 水抜弁 K1 1次側開口 K2 2次側開口 K3 主弁口 P ポンプ R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7 連通管 1 弁箱 2 蓋 3 ダイヤフラム 3a ダイヤフラム室 4 主弁座 5 主弁体 6 ダイヤフラム受 7 弁棒 8 ナット 9 ばね 20 弁箱 21,22,39 連通口 23 弁座 24 Oリング 25 中間筒 26 ダイヤフラム 27 ばね保護筒 28 ねじ 29 弁体 30 弁棒 31 パッキン 32 ダイヤフラム受 33 下ばね受 34 ナット 35 調整ばね 36 上ばね受 37 調整ねじ 38 受圧室
Claims (1)
- 【請求項1】 弁箱内をダイヤフラムにより圧力室とダ
イヤフラム室とに区画し、該ダイヤフラム室には前記ダ
イヤフラムを圧力室側へ押圧するスプリングを設け、前
記圧力室には1次側と2次側を遮断する主弁口を設け、
該主弁口の1次側と2次側の間に連通管を介して絞り弁
と、2次側圧力が設定圧力よりも高くなると開弁するパ
イロット弁とを配設し、前記絞り弁とパイロット弁の中
間点と前記ダイヤフラム室とを連通してなる自力式パイ
ロット作動式開放弁と、該開放弁の1次側と2次側を更
に別の連通管で連通し、該連通管中に配設した1次側圧
力調整弁と流量調整弁から構成され、更に前記パイロッ
ト弁の開弁圧力を2次側立ち上がり管のヘッド圧力より
も若干低い値に設定したことを特徴とするウオ ータハン
マ防止機能付開放弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000792U JP2579433Y2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ウオータハンマ防止機能付開放弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000792U JP2579433Y2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ウオータハンマ防止機能付開放弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0610676U JPH0610676U (ja) | 1994-02-10 |
JP2579433Y2 true JP2579433Y2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=12846945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5000792U Expired - Fee Related JP2579433Y2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ウオータハンマ防止機能付開放弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579433Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP5000792U patent/JP2579433Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0610676U (ja) | 1994-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4304526A (en) | Well system and flow control tank | |
US6543474B2 (en) | Pressure equalizing check valve | |
US5901744A (en) | Water supply system for a water source with limited flow capability | |
US4165951A (en) | Water pressure booster system and control valve therefor | |
ES289298U (es) | Un dispositivo de valvula para controlar el nivel del liqui-do de un deposito | |
JPS5933800B2 (ja) | 管路サ−ジ逃し装置 | |
US3457864A (en) | Pressure control for installation in wells | |
CA2410022C (en) | Automatic condensate drain device | |
US4444222A (en) | Automatic liquid-supply stopper plug | |
JP2579433Y2 (ja) | ウオータハンマ防止機能付開放弁 | |
JP2540692B2 (ja) | 予蓄タンクを備えた給水装置 | |
US3279491A (en) | Water tank and air retaining means therefor | |
CN108613372B (zh) | 一种带承压水箱保护装置的承压储水热水器 | |
KR200287726Y1 (ko) | 건축설비용 세대별 감압 밸브 | |
JP4308507B2 (ja) | 送水管の減圧を最適化にするための方法および装置 | |
CA2346786C (en) | Method and valve device for counteracting harmful pressure pulses in a hydraulic system | |
JPS62143111A (ja) | 水圧ブ−スタ系統 | |
JPH0449694Y2 (ja) | ||
CN210369147U (zh) | 无负压罐容积调节装置 | |
KR200287708Y1 (ko) | 건축 설비용 다기능 감압 밸브 | |
CN2342183Y (zh) | 多功能安全保护阀 | |
JP2575596Y2 (ja) | 減圧弁 | |
DK171000B1 (da) | Ventil til regulering af en væskestrøm | |
US1963735A (en) | Method of steam heating from central station mains | |
JP2552763Y2 (ja) | 自動遮断定水位弁ユニット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |