JP2577979C - - Google Patents

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JP2577979C
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Uni Charm Corp
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Uni Charm Corp
Chisso Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、積層不織布に関する。さらに詳しくは伸縮性、風合い、柔軟性に優
れ、シワができにくいなど外観に優れる積層不織布に関する。 [従来の技術] サポーター、包帯、パッブ剤の基布に用いられる伸縮性不織布は、従来からポ
リウレタン不織布が各種あり(特開昭59−223347号)、合成ゴム糸から
なる布綿と不織布シートを一体にした伸縮性を有する不織布(特開昭61−20
1060号)などが知られている。 [発明が解決しようとする問題点] ゴム系不織布をサポーターなどに使用した場合、伸縮性が大きいため身体に密
着するものの、伸長応力が大きすぎるものは圧迫を与え、運動時に拘束があり、
身体の運動能力を100%発揮できるものではない。ここで述べる伸縮性が大き
いとは、充分に伸びるとともに30%伸縮繰り返し後の弾性回復率が大きいもの
をいい、伸長応力とは、後記の条件で測定した、30%伸長時の応力であり、不
織布の巾1cm当りの応力を不織布の目付けで割った値である。このようなゴム系
からなる一般的な不織布では、伸縮性があるとともに伸長応力が2〜30g/c
m//g/m2もある。 またゴム系不織布を中間層とし、その両面に不織布シートを積層した伸縮性不
織布がある。しかし一般的に使用する不織布シートは、伸縮性がなく、伸長時の
応力が大きく、30%伸長時の応力が10〜100g/cm//g/m2もある
。このような伸縮性のない不織布シートを積層した不織布においては、伸長応 力を低下させるものではない。伸長応力の改善されない積層不織布では、応力、
圧迫感、運動時の自由性を充分に改善されるものではなく、繰り返し使用すると
シワが発生する。また熱可塑性ポリウレタン不織布を縦、横方向に伸長し、その
状態でポリエステル繊維等のカードウエブ等を積層し熱圧着し、その後伸長を開
放する方法による伸縮性不織布がある。このような積層不織布においてもシワが
発生し、表面の均一性に劣るという欠点がある。 本発明の目的は、風合いが良く、伸縮性が大きくても伸張応力が小さく、かつ
柔軟性があり、シワができにくく表面の均一性に優れた積層不織布を提供するこ
とにある。 [課題を解決するための手段] すなわち本願の発明は、ポリウレタン系不織布と合成繊維系不織布を積層した
不織布において、合成繊維系不織布として伸縮性で低伸長応力のポリオレフィン
系不織布を用いた積層不織布である。 本発明のポリオレフィン系不織布とは、伸縮性があり、伸長応力の低いポリオ
レフィン繊維からなる不織布であることが必要である。一般的な不織布は、伸縮
性がなく本発明のポリオレフィン系不織布には適さない。また伸縮性のある不織
布、例えばゴム繊維からなる不織布は、伸縮性があるとともに伸長時の応力が大
きく、本発明のポリオレフィン系不織布には適さない。本発明のポリオレフィン
系不織布は伸縮性があることが必要である。この伸縮性は80%以上あることが
好ましい。また本発明のポリオレフィン系不織布は、伸長応力が低く、30%伸
長時の応力が2〜0.1g/cm//g/m2であることが好ましい。ポリオレ
フィン系不織布の弾性回復率が80%以下の場合、積層不織布の伸縮性を低下す
るので好ましくない。ポリオレフィン系不織布の伸長応力が2g/cm//g/
2以上の場合には、積層不織布の伸長応力を大きくすることがあり好まない。
伸縮性があり伸長応力のあるポリオレフィン系不織布を用いた積層不織布は、サ
ポーターなどに使用した場合、人体に与える負荷が大きすぎるので適さない。 本発明のポリオレフィン系不織布とは、特定な伸縮性があり、伸長応力の低い
合成繊維からなる不織布であって、その繊維は、ポリオレフィンからなるもので
ある。 さらに、詳しくポリオレフィンからなる複合繊維を用いたポリオレフィン系不
織布を説明する。この複合繊維としては並列型、鞘芯型あるいは繊維断面が円形
以外の異形状の複合繊維があり、この複合繊維の具体例として、第1成分ポリオ
レフィンとして、MFR(メルトフローレート)が2〜70の結晶性ポリプロピ
レンホモポリマーが用いられる。第2成分の低融点ポリオレフィンとしては、プ
ロピレンを主成分としてエチレン、ブテン−1等の他のα−オレフィンを共重合
成分とする2元系、或いは3元系の共重合体、好ましくは第1成分より融点が1
5℃以上低い共重合体が用いられる。この両成分の選択、組み合せ、及び紡糸、
延伸条件の選択により熱処理したときに繊維の捲縮収縮、熱収縮等が発生し、不
織布としたときに、所望の弾性回復率、伸長応力とすることができる。 本発明のポリオレフィン系不織布の製法は、公知の不織布化の方法であればよ
く、特に限定されるものではないが特開昭63−28960号公報記載のような
ウォーターニードル法により得ることができる。この場合、ポリオレフィン繊維
をカード法でウェブとし、このウェブをさらにウォーターニードル結合等の処理
により密に結合し、ウェブは、無緊張状態で搬送されながら、表裏両面より熱風
により加熱される方式の熱処理機で熱処理する。この熱処理によりウェブ収縮を
発生せしめ、ウェブ取縮と同時にポリオレフィン繊維の融着により繊維の交点が
部分的に熱接着し、伸縮性があり、伸長応力の低いポリオレフィン系不織布にな
る。この不織布化以外の気流式ランダムウエバー法、湿式抄紙法等の公知の方法
が利用でき、更にクロスラッパーを用いてクロスラッパーウェブとしてもよい。
ウェブを更にニードルパンチ結合等の処理により密に結合してもよい。ウェブは
、無緊張状態で搬送されながら、ウェブの熱収縮を損わないような機能を有する
熱処理機で熱処理してもよい。不織布をさらに、熱エンボスロールで熱圧着面積
約5〜50%に熱圧着することも可能である。 本発明においてポリウレタン系不織布とは、伸縮性のあるポリウレタンを原料
とした繊維の不織布である。このポリウレタンとしては、ポリウレタン系なかで
も、熱可塑性ポリウレタン系が好ましい。 この熱可塑性ポリウレタンは、分子中にウレタン結合、ウレア結合を有する広 義のポリウレタンであって、溶融紡糸可能な熱可塑性ポリウレタンを溶融紡糸し
不織布化したものである。原料ポリウレタンは溶融紡糸が可能であれば線状ポリ
ウレタンであっても架橋ポリウレタンであってもいづれでもよい。例えば、ジヒ
ドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル等の分子量500〜6000
のポリオールと、p,pジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
、キシレンジイソシアネート等の分子量800以下の有機ジイソシアネートとヒ
ドラジン、ジアミン、グリコール等の鎖伸長剤との反応によって得られるポリウ
レタンの中から選ぶことができる。 ポリウレタン系繊維の不織布化は、ポリウレタンを溶融紡糸しスパンボンド法
、メルトブロー法等でウェブ又は不織布とし、さらに熱圧着処理、乾熱処理等と
組合せて得ることができる。また溶融紡糸した繊維をカード法ウェブ、湿式抄紙
法ウェブとしさらに公知の方法で熱処理することにより得ることもでき、特に不
織布化を限定するものではない。このポリウレタン系不織布を構成する繊維の好
ましいデニールは1〜50D/f、さらに好ましくは1〜30D/fである。デ
ニールが小の程風合は柔軟性が良くなる。またポリウレタン系不織布の好ましい
目付は10〜300g/m2である。不織布目付が10g/m2未満では、不織布
の均一性が劣り、300g/m2超では風合いが悪く好まれない。本発明の収縮
性あるポリウレタン系不織布は、ポリウレタン系繊維からなることが必要であり
、ポリウレタン系繊維が70%以上あることが好ましく、さらに100%である
とより好ましい。またこのポリウレタン系不織布は30%伸長後の弾性回復率で
80%以上が好ましく、さらに90%以上であることがより好ましい。 本発明の積層不織布の積層方法は、ポリウレタン系不織布とポリオレフィン系
不織布を二層にまた多層状に積み重ね、それを熱カレンダーロール、熱エンボス
ロール等を用い熱接着温度以上の温度で熱圧着する方法を例示できるが、これに
限定するものではなく、積層できる公知方法であってもよい。この熱エンボスロ
ール法の場合、圧着面積は約5〜50%が好ましい。また、乾熱、或いは湿熱式
加熱機を用い、積層不織布の境界面に熱接着が起るような熱風温度、加熱時間等
の条件を選択し積層不織布とすることもできる。 [発明の効果] 本発明の積層不織布は、特定なポリウレタン系不織布と、伸縮性で低伸長応力
のポリオレフィン繊維系不織布を用いた積層不織布なので、1)伸縮性がありな
がら、同時に伸長応力を下げることができる。このため2)風合い、3)柔軟性
に優れ、4)シワができにくいなど外観に優れた積層不織布となり、5)運動時
に身体の拘束がなく、運動能力を充分に発揮できる従来にない格別な効果のある
積層不織布である。 本発明の積層不織布は、目付15〜150g/m2の低目付のものでは包帯、
紙おしめの表面材、紙おしめの裏面材等の用途に、150〜300g/m2の高
目付のものでは、衣料用芯地、各種のストレッチ用材料等の用途に有用である。 [実施例] 実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお各例で用いた
物性測定方法を一括して以下に示す。 風合:得られた積層不織布から手ざわりの風合いを調べた。 伸長応力:各種不織布の縦方向の長さ15cm、幅2.5cmの試料片を切り
取り、定速伸長型の自記式引張試験器を用い、つかみ間隔10cm、引張速度1
0cm/mmで3cmだけ伸長し30%伸長時の強力を測定した記録紙より読み
取る(このときの強力をα(g)とする)。5個の試料の平均値をとり、さらに試
料の幅1cm当りで且つ試料の目付で割った値とした。(試料の幅1cmで且つ
目付が1g/m2当りに換算した値) 伸長応力=α(g)/2.5(cm)/1m2当りの目付(g/m2) (g/cm//g/m2) 弾性回復率:30%伸長応力を測定しそのまま1分間放置後、10cm/mm
の速度で弛緩させる。この弛緩の過程で応力が零になった時点の残存伸び(Am
m)を記録紙より読み取り、1回測定後1分間放置し繰返し5回の測定を行った
。下式より5個の試料の平均値で算出し表わす。 シワ:弾性回復率で測定した後の試料を平地に放置し1時間後のシワの有無を
調べた。 柔軟性:得られた積層不織布を、手首にするサポータ状に縫製し運動使用時の
拘束性、圧迫感を調べた。 [実施例−1〜6] ポリウレタン系不織布として、以下に示す熱可塑性ポリウレタン2種を用いた
。脂肪族ポリイソシアネートとポリエーテルポリオールの反応により得られたも
のを加熱溶融し、スパンボンド法で紡糸しウェブを熱カレンダロールで熱圧着す
ることにより得たもの(G−1)。脂肪族ポリイソシアネートと、ポリエステル
ポリオールの反応により得られた熱可塑性ポリウレタンを加熱溶融し、メルトブ
ロー法で紡糸しウェブを部分的に熱接着し、さらにカレンダロールで熱圧着する
ことにより得られたもの(G−2)。 合成繊維系不織布として以下に示す5種を用いた。 F−1:MFR8.5、分子量分布の指標Qが5.0のポリプロピレンを第1
成分とし、MFR8、プロピレン/エチレンランダムコポリマー(C3”97.
5wt%,C2”2.5wt%)軟化点130℃、融点145℃を第2成分とし
、複合比50対50の並列型複合繊維、該複合繊維を用いランダムウエブとし、
熱風噴出型加熱機を用い、温度140℃でウエブを無緊張下で熱処理し、ウエブ
収縮率を54%発生させ、捲縮の絡合及び繊維の交点で部分的な熱接着をさせる
ことにより得たもの。 F−2:第1成分はF−1と同一のポリプロピレンとし、第2成分をプロピレ
ン/エチレン/ブテン−1(C3”92wt%,C2”3.5wt%、C4”4.
5wt%)MFR12.5、軟化点110℃、融点140℃を用い、複合比、複
合形態はF−1と同一の複合繊維とした。この繊維を用い、ウエブ形成及び不織
布化処理は、温度を130℃とした以外はF−1と同一条件として不織布を得た
。 ウエブの絡合及び繊維の交点で部分的な接着を有し、ウエブ収縮率は62%で
あった。 F−3:第1成分、第2成分及び複合比、複合形態等はF−2と同一とし、但 し、繊度は3.0D/fであり、この複合繊維を用い、ラングムウエーブとし一
旦ウオーターニードル処理をした後、温度135℃とした以外はF−1と同一条
件に準じた不織布を得た。 F−4:第1成分はF−1と同一のポリプロピレンを用い、第2成分をHDP
E(MFR20、融点132℃)を用い、複合比、複合形態はF−1と同一の複
合繊維を得た。この繊維を用いカード機でパラレルウエブとした。続いて145
℃で加熱処理し繊維の交点が強固に熱接着した不織布を得た。この不織布のウエ
ブ収縮率は8%であった。また伸縮性は30%伸長後の弾性回復率で60%以下
と低いものであった。 F−5:第1成分はポリエステルを用い、第2成分をHDPE(MFR20、
融点132℃)を用い、複合比、複合形態はF−1と同一の複合繊維を得た。こ
の繊維を用いカード機でパラレルウエブとした。続いて145℃で加熱処理し繊
維の交点が強固に熱接着した不織布を得た。この不織布のウエブ収縮率は8%で
あった。また伸縮性は30%伸長後の弾性回復率で60%以下と低いものであっ
た。 前記した、ポリウレタン系不織布の物性を表−1に示し合成繊維系不織布の物
性を表−2に示す。 積層不織布は、以下に記載する方法で行った。 ポリウレタン系不織布と合成繊維系不織布を用い3層又は2層構造とした。こ
の不織布を、上部が凸部面積21%、温度110℃の熱エンボスロール下部が室
温の金属ロールを用い熱圧着し、エンボス部が熱接着した不織布(実施例1、2
、3、4、比較例1)とした。また110〜125℃のカレンダロールで熱圧着
し、不織布の境界面で熱接着した不織布(実施例5、6、比較例2)とした。 これらにより得られた積層不織布の物性を、表−3に示す。 表−3により以下のことが判る。 ポリウレタン系不織布と伸縮性で低伸長応力のポリオレフィン系不織布は、3
層構造であっても(実施例−1、2、3、4)、2層構造であっても(実施例−
5、6)いずれも30%伸長弾性回復率は90%以上と高く、且つ30%伸長応
力は3g/cm//g/m2以下と小さいことが判る。一方、本発明以外の、ポ リウレタン系不織布と伸縮性がなく伸長応力大きな合成繊維系不織布を用いた積
層不織布(比較例−1、2)は30%伸長応力が高く、弾性回復率も低い。この
ため積層不織布の風合いが悪く、繰り返し伸縮をすることにより不織布内部の亀
裂が起きたためか、シワが発生し、サポーターとして使用すると、運動拘束感が
あり柔軟性に乏しいものであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [請求項1] ポリウレタン系不織布と合成繊維系不織布を積層した不織布に
    おいて、合成繊維系不織布として30%伸長応力が2〜0.1g/cm//g/
    2、30%伸縮繰り返し後の弾性回復率が80%以上の物性を有するポリオレ
    フィン系不織布を用いた積層不織布。

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