JP2577421B2 - 3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールおよび該化合物を用いたレゾルシンの製造方法 - Google Patents

3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールおよび該化合物を用いたレゾルシンの製造方法

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JP2577421B2 JP63025441A JP2544188A JP2577421B2 JP 2577421 B2 JP2577421 B2 JP 2577421B2 JP 63025441 A JP63025441 A JP 63025441A JP 2544188 A JP2544188 A JP 2544188A JP 2577421 B2 JP2577421 B2 JP 2577421B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術的分野 本発明は、新規な有機過酸化物およびこの化合物を用
いた新規なレゾルシンの製造方法に関し、さらに詳しく
は、本発明は、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロ
ピル)フェノールおよびこの化合物を用いた新規なレゾ
ルシンの製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 レゾルシンは、医農薬中間体などとして非常に有用性
の高い物質である。
このようなレゾルシンは、(a)1,3−ベンゼンジス
ルホン酸をアルカリ溶融する方法および(b)m−ジイ
ソプロピルベンゼンを空気酸化した後、酸分解する方法
などにより製造されている。
しかしながら、上記(a)の方法は、反応の際に多量
の水を用いるため、多量の廃水が生じ、この処理費用が
非常に高くなるという問題点があった。
また、上記(b)の方法によれば、分子内にある2個
のイソプロピル基を同時に酸化し、同時に酸分解しなけ
ればならず、反応条件が非常に過酷になるために、副生
物が多量に生成するという問題点があり、さらにこの方
法には、高濃度の過酸化物を非常に過酷な条件で扱うた
めに、爆発の危険性が高いという問題点がある。
このように従来のレゾルシンの製造方法は、満足でき
る方法であるとはいい難く、さらに改善の余地を残して
いた。
他方、上記(b)の方法において、出発物質としてm
−ジイソプロピルベンゼンを用いることは既に知られて
おり、このm−ジイソプロピルベンゼンを酸化すること
により、1,3−ジ(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)ベンゼンのような過酸化物を経てレゾルシンが生成
すると一般に考えられている(例えば特公昭58−52972
号参照)。
しかしながら、レゾルシンを製造するに際し、3−
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェノールのような
水酸基と水酸基含有アルキル基が芳香族環のメタ位に結
合した化合物は、出発原料としては、従来使用されてい
なかった。
また、特開昭50−37741号公報には、1若しくは2以
上のイソプロピル基を有するベンゼン誘導体を1個のコ
バルト原子に少なくとも4個の窒素原子が配位結合して
いる有機コバルト錯体を用いて酸化することにより有機
過酸化物を製造する方法が開示されている。
しかしなから、この公報に具体的に開示されているの
は、パライソプロピルフェノールを用いてパライソプロ
ピルヒドロパーオキシフェノールを製造する方法等であ
り、本発明に係る新規な化合物についての具体的な開示
はなされていない。
また、3−ヒドロキシアセトフェノンは、従来、アセ
トフェノンを原料として、このアセトフェノンをニトロ
化、還元、ジアゾ化および加水分解することによって製
造されていた。ところが、上記のようにして3−ヒドロ
キシアセトフェノンを製造しようとすると、多量の強酸
および金属塩を使用しなければならないため、多量の廃
水および廃棄物が生じ、さらに、場合によっては有毒ガ
スが発生するという問題点があった。
このため3−ヒドロキシアセトフェノンを安全、かつ
効率よく製造し得るような化合物の出現が望まれてい
た。
発明の目的 本発明は上記のような従来技術に伴う問題点を解消し
ようとするものであって、レゾルシンあるいは3−ヒド
ロキシアセトフェノンを非常に効率よく、しかも安全に
製造し得るような新規な化合物を提供することを目的と
している。
さらに本発明は、上記のような新規な化合物からレゾ
ルシンを非常に高率よく、しかも安全に製造し得るよう
なレゾルシンの製造方法を提供することを目的としてい
る。
発明の概要 本発明に係る新規な化合物である3−(2−ヒドロペ
ルオキシ−2−プロピル)フェノールは次式[I]で表
わすことができる。
さらに本発明に係るレゾルシンの製造方法は、上記式
[I]で表わされる3−(2−ヒドロペルオキシ−2−
プロピル)フェノールを酸分解することを特徴としてい
る。
本発明のレゾルシンの製造方法によれば、従来の方法
とは異なり、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールを出発物質として用いるため、レゾルシ
ンを高収率で製造することができる。
発明の具体的な説明 以下本発明について具体的に説明する。
本発明に係る新規な化合物である3−(2−ヒドロペ
ルオキシ−2−プロピル)フェノールは次式[I]で表
わすことができる。
この3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フ
ェノールは、例えば3−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)フェノールを過酸化水素で酸化することにより製造
することができる。
この反応は、通常は酸性触媒を用いて行なわれる。こ
こで使用することができる酸性触媒としては、硫酸、燐
酸、ホウ酸、p−トルエンスルホン酸、ケイフッ化水素
酸、タングステン酸および塩酸等を挙げることができ
る。これらは単独で、あるいは組合わせて使用すること
ができる。特に本発明においては、酸性触媒として、硫
酸、燐酸、ホウ酸、p−トルエンスルホン酸およびケイ
フッ化水素酸等の触媒成分のうちから少なくとも1種類
の触媒成分を選択して使用することが好ましい。
上記の酸性触媒の使用量は、用いる酸性触媒の種類に
より適宜設定することができるが、例えば、酸性触媒と
して硫酸を使用する場合には反応系における硫酸の濃度
が10〜10000ppmの範囲内になるように使用することが好
ましい。
この反応は、無溶媒で行なうこともできるが、3−
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェノールおよび過
酸化水素に対して安定な溶媒を用いて行なうことが好ま
しい。このような反応溶媒としては、水、酢酸、ベンゾ
ニトリル、アセトニトリル、フェノール、酢酸エチル、
クロロホルム、ニトロベンゼン、ニトロメタン、二硫化
炭素、ジメチルスルホニルオキサイド(DMSO)、メタノ
ール、クリセリン、ジメチルホルムアミド(DMF)、1,4
−ジオキサン、トルエン、アセトンおよびメチルイソブ
チルケトン(MIBK)を挙げることができる。特に本発明
においては、3−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フ
ェノールおよび過酸化水素の双方に対して良好な溶解性
能を示すアセトンおよび1,4−ジオキサンまたはアセト
ニトリルを用いることが好ましい。これらの反応溶媒は
単独で、あるいは組合わせて使用することができる。
過酸化水素としては、通常使用されているものを用い
ることができる。ただし、安全性および反応性の両者を
考慮すると、過酸化水素の含有率が30〜70重量%の過酸
化水素水を用いることが好ましい。さらに、過酸化ナト
リウムおよび過酸化カルシウムなども単独で、あるいは
混合して使用することができる。
過酸化水素は、3−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)フェノールの使用量(モル数)に対して活性酸素の
量が、通常は1倍(モル数)以上になるように使用する
が、反応速度と経済性とを考慮すると、活性酸素の量が
フェノールの使用量の水素1.1〜3倍(モル数)になる
ように使用することが好ましい。
この場合の反応温度は、通常は−30〜120℃であり、
特に10〜50℃で反応させることが好ましい。
また、反応時間は通常は1〜20時間である。
このようにして反応を行なった後、反応液中の触媒等
を分離し、反応生成物をエーテル、クロロホルム等の溶
媒を用いて抽出し、抽出物を例えばクロロホルム溶媒等
を用いて再結晶することにより、純度の高い3−(2−
ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールを得るこ
とができる。
本発明に係る3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロ
ピル)フェノールは、無色の柱状結晶であり、融点は88
〜89℃である。
通常、上記のようにして精製することにより得られる
3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノー
ルの純度は、95%以上である。
上述のように本発明に係る3−(2−ヒドロペルオキ
シ−2−プロピル)フェノールは、フェノールを構成す
る水酸基に対してメタ位にヒドロキシイソプロピル基を
有する芳香族化合物を酸化することにより得ることがで
きるので、酸化反応が複雑にならず、副生物の生成が少
なく、しかも酸化反応を安全に行なうことができる。
本発明に係るレゾルシンの製造方法は、上記の3−
(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールを
酸分解することを特徴としている。
この酸分解は、通常は、酸性触媒の存在下に行なわれ
る。ここで使用することができる酸性触媒としては、硫
酸、燐酸、ホウ酸、p−トルエンスルホン酸、ケイフッ
化水素酸、タングステン酸および塩酸等を挙げることが
できる。これらは単独で、あるいは組合わせて使用する
ことができる。特に本発明においては、酸性触媒として
は、硫酸、燐酸、ホウ酸、p−トルエンスルホン酸およ
びケイフッ化水素酸のうちから少なくとも1種類の触媒
成分を選択して使用することが好ましい。
上記の酸性触媒の使用量は、用いる酸性触媒の種類に
より適宜設定することができるが、例えば、酸性触媒と
して硫酸を使用する場合には反応系における硫酸の濃度
が0.001〜1重量%の範囲内になるように使用すること
が好ましい。
この酸分解反応は、無溶媒で行なうこともできるが、
反応溶媒を用いて行なうことが好ましい。
本発明で用いることができる反応溶媒としては、酢
酸、ベンゾニトリル、アセトニトリル、フェノール、酢
酸エチル、クロロホルム、ニトロベンゼン、ニトロメタ
ン、二硫化炭素、ジメチルスルホニルオキサイド(DMS
O)、メタノール、グリセリン、ジメチルホルムアミド
(DMF)、1,4−ジオキサン、トルエン、アセトンおよび
メチルイソブチルケトン(MIBK)を挙げることができ
る。特に本発明においては、ベンゼン、トルエン、アセ
トン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリルおよび
1,4−ジオキサンを単独で、あるいは組合わせて使用す
ることが好ましい。
この場合の反応温度は、通常は0〜150℃であり、特
に50〜100℃で反応させることが好ましい。殊に、3−
(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールを
得る酸化反応の温度よりも高い温度で酸分解を行なうこ
とが好ましい。
また反応時間は、通常は5分〜1時間である。
このようにして酸分解反応を行なった後、反応液に水
酸化ナトリウム水溶液などを加えて反応系内にある酸性
触媒を中和し、反応溶媒を除去することによりレゾルシ
ン(レゾルシノール)を得ることができる。このように
して得られたレゾルシンは、抽出あるいは減圧蒸溜等の
方法を採用して精製することができる。
このように3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールを酸分解することにより、レゾルシンを
高い収率で得ることができる。
なお、上記の説明は、分離精製した3−(2−ヒドロ
ペルオキシ−2−プロピル)フェノールからレゾルシン
を製造する方法を中心にして説明したが、m−イソプロ
ピルフェノールを酸化することにより生成した3−(2
−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールを分離
することなく反応液のまま使用してレゾルシンを製造す
ることもできる。
このようにして得られたレゾルシンは、医薬品あるい
は医薬品中間体、接着剤原料および化粧品原料、防腐剤
原料等として使用することができる。
また、本発明に係る3−(2−ヒドロペルオキシ−2
−プロピル)フェノールは、上記のようにしてレゾルシ
ンの製造原料として使用することができるほか、例えば
鉄塩あるいは銅塩を触媒として反応させることによるm
−ヒドロキシアセトフェノンの製造原料として使用する
こともできる。さらに、3−(2−ヒドロペルオキシ−
2−プロピル)フェノールは、重合開始剤、架橋剤およ
び酸化剤等として利用することもできる。
さらにまた、本発明に係る3−(2−ヒドロペルオキ
シ−2−プロピル)フェノールは、融点が88〜89℃であ
り、分解点が175℃であり、分解点と融点との温度差が
充分にあるため、上記のような用途に本発明の3−(2
−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールを溶融
状態で連続して供給する態様で用いることができ、この
場合にこの化合物が分解することがない。
また、一般にヒドロペルオキシド類は、酸性条件下で
極めて不安定になり、使用の際に酸が混入しないように
相当の注意力を必要とする。しかしながら、本発明の3
−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノール
は、酸性条件下で合成することからも明らかであるよう
に、酸に対する安定性が良好であるとの特性も有してい
る。
発明の効果 本発明のレゾルシンの製造方法によれば、純度の高い
3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノー
ルを出発物質として用いるため、酸分解によって2−ヒ
ドロペルオキシ−2−プロピル基だけが変化し、他の部
分が酸分解によって影響を受けることが少ない。さら
に、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェ
ノールを用いることによって、酸分解反応によって他の
副生物が生成することも少なくなる。従って、本発明の
製造方法によれば、非常に高い収率でレゾルシンを製造
することができる。
また、この3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールは、3−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)フェノールを酸性触媒の存在下に過酸化水素を用い
て酸化することにより容易に製造することができ、この
酸化反応は、2−ヒドロキシ−プロピル基をヒドロペル
ヒドロプロピル基にまで酸化すれば充分であるから、反
応の選択性が高く副生物が生成しにくい。
しかも反応が複雑にならないので、酸化反応を容易に
制御することができる。
次に本発明の実施例を示してさらに詳しく説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
実施例1 3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノー
ルの合成 3−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェノール1.
52gをアセトニトリル20mlに溶解した溶液に、60%過酸
化水素1.1gと濃硫酸5mgとを加え、25℃で4.5時間反応さ
せた。
反応終了後、過剰の炭酸水素ナトリウム(1g)で中和
後、過し、液を減圧下に濃縮した。得られた残渣に
エーテル50mlを加え、このエーテル分散液を水に投入し
て反応生成物をエーテル層に残し、副生物等を水層に移
行させることにより反応生成物を抽出した。この抽出液
を集めて、エーテルを減圧下に除去した。
得られた残渣をクロロホルムで再結晶することにより
無色の柱状結晶1.2gを得た。
得られた結晶の融点、元素分析値および赤外線吸収ス
ペクトルの測定結果を示す。
融点:88〜89℃ 元素分析値(ただし、C9H12O3として) C H O 計算値(%) 64.27 7.19 28.54 測定値(%) 64.06 6.61 27.12 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)の測定の結果、1
620cm-1、1590cm-1、1280cm-1、1150cm-1に特異的ピー
クが観察された。
第1図にこの化合物の1H−NMRのチャートを示す。
また、第2図にこの化合物のマススペクトルのチャー
トを示す。
また、第3図にこの化合物のIRスペクトルのチャート
を示す。
これらの結果から、この結晶が3−(2−ヒドロペル
オキシ−2−プロピル)フェノールの結晶であることが
確認された。収率:77%、純度:98.4%(DSCにより測
定) 得られた3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールの結晶0.5gを取り、この結晶を10mlのア
セトニトリルに室温で溶解した。得られたアセトニトリ
ル溶液に1%硫酸水溶液0.5gを加え、1時間放置下。
1時間放置した後、液体クロマトグラフィを用いてこ
のアセトニトリル溶液中における3−(2−ヒドロペル
オキシ−2−プロピル)フェノールの残留率を測定し
た。
結果を表1に示す。
なお、表1に上記の方法と同様の方法により測定した
4−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノー
ルの残留率を併せて記載する。
上記の表1から明らかなように、本発明の3−(2−
ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールは、メタ
位に3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)基を
有するので、酸に対する安定性が非常に良好である。
実施例2 レゾルシンの合成 実施例1で得られた3−(2−ヒドロペルオキシ−2
−プロピル)フェノールの結晶16.8gをトルエン20mlに
溶解した。
この溶液に硫酸5mgを加え、加熱還流下で15分間反応
させた。
この反応液を中和した後、この反応液を液体クロマト
グラフィーで分析したところ、レゾルシンが生成してい
ることが確認された。
中和した反応液に亜硫酸ソーダを加えて過酸化物を分
解し、次に沈澱を過した後、溶媒を減圧下に溜去し、
残渣を蒸溜することにより、0.77gのレゾルシンを得
た。収率:70%
【図面の簡単な説明】
第1図は、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールの化合物の1H−NMRのチャートである。 第2図は、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールのマススペクトルのチャートである。 第3図は、3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピ
ル)フェノールのIRスペクトルのチャートである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式[I]で表わされることを特徴とする
    3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノー
    ル。
  2. 【請求項2】次式[I]で表わされる3−(2−ヒドロ
    ペルオキシ−2−プロピル)フェノールを酸分解するこ
    とを特徴とするレゾルシンの製造方法。
JP63025441A 1988-02-04 1988-02-04 3−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)フェノールおよび該化合物を用いたレゾルシンの製造方法 Expired - Lifetime JP2577421B2 (ja)

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