JP2577389B2 - フッ素樹脂積層体の利用方法 - Google Patents
フッ素樹脂積層体の利用方法Info
- Publication number
- JP2577389B2 JP2577389B2 JP62177398A JP17739887A JP2577389B2 JP 2577389 B2 JP2577389 B2 JP 2577389B2 JP 62177398 A JP62177398 A JP 62177398A JP 17739887 A JP17739887 A JP 17739887A JP 2577389 B2 JP2577389 B2 JP 2577389B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluororesin
- laminate
- heat
- fusible
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06N—WALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06N3/00—Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof
- D06N3/04—Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D06N3/047—Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds with fluoropolymers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、無機繊維などの基材繊維とフッ素樹脂フィ
ルムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法に関し、さ
らに詳しくは、金属管体あるいは合成樹脂成形品などを
保護する際に用いられる、基材繊維とフッ素樹脂フィル
ムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法に関する。
ルムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法に関し、さ
らに詳しくは、金属管体あるいは合成樹脂成形品などを
保護する際に用いられる、基材繊維とフッ素樹脂フィル
ムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 フッ素樹脂は、耐熱性、耐候性、耐化学薬品性、離型
性、滑り特性、非粘着性などの点において、他の合成樹
脂と比較して、著しく優れた特性を有しており、この特
性を利用して、腐蝕性流体あるいは高温流体を扱うパイ
プライン、タンクあるいは機械装置などの耐食性ライニ
ング材として広く利用されている。
性、滑り特性、非粘着性などの点において、他の合成樹
脂と比較して、著しく優れた特性を有しており、この特
性を利用して、腐蝕性流体あるいは高温流体を扱うパイ
プライン、タンクあるいは機械装置などの耐食性ライニ
ング材として広く利用されている。
ところがフッ素樹脂は、上記のように非粘着性である
ため、他の材質たとえば金属、合成樹脂などとの接着
は、接着剤を用いてもかなり困難である。したがってた
とえば金属管体の内周面をライニングする際に用いられ
るフッ素樹脂製ライニング材と金属管体との接着力を高
める方法がいくつか提案されている。
ため、他の材質たとえば金属、合成樹脂などとの接着
は、接着剤を用いてもかなり困難である。したがってた
とえば金属管体の内周面をライニングする際に用いられ
るフッ素樹脂製ライニング材と金属管体との接着力を高
める方法がいくつか提案されている。
またフッ素樹脂製品、たとえばフッ素樹脂製のボト
ル、角槽は負圧条件で使用すると、機械的強度に劣るた
め変形してしまうことがあり、このためフッ素樹脂製品
の周面をガラス繊維強化プラスチック(FRP)などで補
強することが望まれるが、フッ素樹脂とFRPとの接着
は、接着剤を用いてもかなり困難である。
ル、角槽は負圧条件で使用すると、機械的強度に劣るた
め変形してしまうことがあり、このためフッ素樹脂製品
の周面をガラス繊維強化プラスチック(FRP)などで補
強することが望まれるが、フッ素樹脂とFRPとの接着
は、接着剤を用いてもかなり困難である。
このような問題点を解決するため、ガラス繊維などの
無機繊維の表面に、フッ素樹脂製フィルムを積層してな
るフッ素樹脂積層体が知られている。
無機繊維の表面に、フッ素樹脂製フィルムを積層してな
るフッ素樹脂積層体が知られている。
しかしながら、上記のような無機繊維の表面にフッ素
樹脂製フィルムを圧着して積層してなるフッ素樹脂積層
体は、無機繊維とフッ素樹脂製フィルムとの接合強度が
弱いため、このフッ素樹脂積層体を介して、金属とフッ
素樹脂製シートとを接着しても接着強度が小さいという
大きな問題点があった。また上記のフッ素樹脂積層体は
無機繊維とフッ素樹脂製フィルムとを加熱して接合する
に際して、加熱時に無機繊維とフッ素樹脂製フィルムと
の熱膨張率の差によって大きく反ってしまうことがある
という問題点もあった。
樹脂製フィルムを圧着して積層してなるフッ素樹脂積層
体は、無機繊維とフッ素樹脂製フィルムとの接合強度が
弱いため、このフッ素樹脂積層体を介して、金属とフッ
素樹脂製シートとを接着しても接着強度が小さいという
大きな問題点があった。また上記のフッ素樹脂積層体は
無機繊維とフッ素樹脂製フィルムとを加熱して接合する
に際して、加熱時に無機繊維とフッ素樹脂製フィルムと
の熱膨張率の差によって大きく反ってしまうことがある
という問題点もあった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、金属あるいはプラスチック
との接着性に優れるとともに、加熱された場合にもフッ
素樹脂積層体に反りなどが生ずることがなく、したがっ
て優れた接着強度を提供しうるような、基材繊維とフッ
素樹脂フィルムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法
を提供することを目的としている。
しようとするものであって、金属あるいはプラスチック
との接着性に優れるとともに、加熱された場合にもフッ
素樹脂積層体に反りなどが生ずることがなく、したがっ
て優れた接着強度を提供しうるような、基材繊維とフッ
素樹脂フィルムとからなるフッ素樹脂積層体の利用方法
を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1のフッ素樹脂積層体の利用方法は、
基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた
後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設
け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の
溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼
成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに
融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂製チュー
ブの外周に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層が設
けられた面が接するように密着させた後加熱して、フッ
素樹脂製チューブとフッ素樹脂積層体とを一体化させ、
次いで得られた一体化物を管体中に挿入することを特徴
としている。
基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた
後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設
け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の
溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼
成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに
融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂製チュー
ブの外周に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層が設
けられた面が接するように密着させた後加熱して、フッ
素樹脂製チューブとフッ素樹脂積層体とを一体化させ、
次いで得られた一体化物を管体中に挿入することを特徴
としている。
さらに本発明に係る第2のフッ素樹脂積層体の利用方
法は、基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョンを含
ませた後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末
層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素
樹脂の溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の温度に
加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を
互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂製
シートの一面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層
が設けられた面が接するように密着させた後加熱して、
フッ素樹脂製シートとフッ素樹脂積層体とを一体化さ
せ、次いで得られた一体化物を被着体に、一体化物のフ
ッ素樹脂積層体の基材繊維面が接するようにして接合す
ることを特徴としている。
法は、基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョンを含
ませた後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末
層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素
樹脂の溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の温度に
加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を
互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂製
シートの一面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層
が設けられた面が接するように密着させた後加熱して、
フッ素樹脂製シートとフッ素樹脂積層体とを一体化さ
せ、次いで得られた一体化物を被着体に、一体化物のフ
ッ素樹脂積層体の基材繊維面が接するようにして接合す
ることを特徴としている。
さらにまた本発明に係る第3のフッ素樹脂積層体の利
用方法は、基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョン
を含ませた後、この基材繊維表面に熱溶融製フッ素樹脂
粉末層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フ
ッ素樹脂の溶融温度のうち高い方の溶融温度以上の温度
に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末
を互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂
製品の外周面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層
が設けられた面が接するように密着させた後加熱して、
フッ素樹脂製品とフッ素樹脂積層体とを一体化させ、次
いで一体化物の表面に補強用合成樹脂材を接着させるこ
とを特徴としている。
用方法は、基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョン
を含ませた後、この基材繊維表面に熱溶融製フッ素樹脂
粉末層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性フ
ッ素樹脂の溶融温度のうち高い方の溶融温度以上の温度
に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末
を互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素樹脂
製品の外周面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉末層
が設けられた面が接するように密着させた後加熱して、
フッ素樹脂製品とフッ素樹脂積層体とを一体化させ、次
いで一体化物の表面に補強用合成樹脂材を接着させるこ
とを特徴としている。
本発明で用いられるフッ素樹脂積層体は、基材繊維表
面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた後、この基
材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで
前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度の
うちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成して、前
記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに融着してい
るので、このフッ素樹脂積層体には反りが生ずることが
なく、したがってこのフッ素樹脂積層体を金属またはフ
ッ素樹脂シートとを接合させた場合に、優れた接着強度
が得られる。
面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた後、この基
材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで
前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度の
うちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成して、前
記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに融着してい
るので、このフッ素樹脂積層体には反りが生ずることが
なく、したがってこのフッ素樹脂積層体を金属またはフ
ッ素樹脂シートとを接合させた場合に、優れた接着強度
が得られる。
発明の具体的説明 以下本発明で用いられるフッ素樹脂積層体について具
体的に説明する。
体的に説明する。
本発明で用いられるフッ素樹脂積層体1は、第1図に
示すように、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維など
の無機繊維あるいは耐熱性有機繊維などの基材繊維2の
表面に、フッ素樹脂ディスパージョン3を含ませた後、
この基材繊維2の表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層4を
設け、次いでディスパージョン中のフッ素樹脂または熱
溶融性フッ素樹脂の溶融温度のうち高い方の溶融温度以
上の温度に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末
層の粉末を互いに融着して、構成されている。
示すように、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維など
の無機繊維あるいは耐熱性有機繊維などの基材繊維2の
表面に、フッ素樹脂ディスパージョン3を含ませた後、
この基材繊維2の表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層4を
設け、次いでディスパージョン中のフッ素樹脂または熱
溶融性フッ素樹脂の溶融温度のうち高い方の溶融温度以
上の温度に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末
層の粉末を互いに融着して、構成されている。
基材繊維2としては、上記のような繊維類が用いられ
るが、このうち特にガラス繊維が好ましい。またこの基
材繊維2は、織布であっても不織布であってもよく、具
体的にはガラスロービングクロス、ガラスチョップドマ
ットなどが用いられる。
るが、このうち特にガラス繊維が好ましい。またこの基
材繊維2は、織布であっても不織布であってもよく、具
体的にはガラスロービングクロス、ガラスチョップドマ
ットなどが用いられる。
このような基材繊維2の表面に、フッ素樹脂ディスパ
ージョン3が含ませられる。フッ素樹脂ディスパージョ
ン3としては、水性ディスパージョンが好ましく用いら
れる。またディスパージョン中のフッ素樹脂としては、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共
重合体であるPFA、テトラフルオロエチレンとヘキサフ
ルオロプロピレンとの共重合体であるFEP、テトラフル
オロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとパーフルオ
ロアルキルビニルエーテルとの共重合体であるEPEなど
の従来公知のフッ素樹脂が用いられうる。このうち特に
PTFEが好ましい。
ージョン3が含ませられる。フッ素樹脂ディスパージョ
ン3としては、水性ディスパージョンが好ましく用いら
れる。またディスパージョン中のフッ素樹脂としては、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共
重合体であるPFA、テトラフルオロエチレンとヘキサフ
ルオロプロピレンとの共重合体であるFEP、テトラフル
オロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとパーフルオ
ロアルキルビニルエーテルとの共重合体であるEPEなど
の従来公知のフッ素樹脂が用いられうる。このうち特に
PTFEが好ましい。
上記のフッ素樹脂ディスパージョン中には、必要に応
じてフッ素樹脂以外の有機樹脂を含ませることもでき
る。このような有機樹脂としては、ポリアリレンサルフ
ァイド樹脂とポリアミドイミド樹脂との組合せ、ポリア
リレンサルファイド樹脂とポリイミド樹脂との組合せ、
ポリアリレンサルファイド樹脂とポリアミドイミド樹脂
とポリイミド樹脂との組合せ、ポリアリレンサルファイ
ド樹脂単独、ポリエーテルスルホン樹脂、エポキシ樹脂
などが用いられる。
じてフッ素樹脂以外の有機樹脂を含ませることもでき
る。このような有機樹脂としては、ポリアリレンサルフ
ァイド樹脂とポリアミドイミド樹脂との組合せ、ポリア
リレンサルファイド樹脂とポリイミド樹脂との組合せ、
ポリアリレンサルファイド樹脂とポリアミドイミド樹脂
とポリイミド樹脂との組合せ、ポリアリレンサルファイ
ド樹脂単独、ポリエーテルスルホン樹脂、エポキシ樹脂
などが用いられる。
また、このフッ素樹脂ディスパージョン中には、上記
のフッ素樹脂および有機樹脂に加えて、必要に応じて、
フッ素系界面滑性剤、粘度調整剤、粘結剤、基材充填
剤、雲母状酸化物、カップリング剤、湿潤剤などを含ん
でいてもよい。
のフッ素樹脂および有機樹脂に加えて、必要に応じて、
フッ素系界面滑性剤、粘度調整剤、粘結剤、基材充填
剤、雲母状酸化物、カップリング剤、湿潤剤などを含ん
でいてもよい。
さらにまた必要に応じて、上記のフッ素樹脂ディスパ
ージョン中に、クロムイオン、水素イオンを含有させて
おくこともできる。
ージョン中に、クロムイオン、水素イオンを含有させて
おくこともできる。
上記のようなフッ素樹脂ディスパージョン3を基材繊
維2の表面に含ませるには、通常、該ディスパージョン
3を基材繊維2の表面に塗布すればよい。また場合によ
っては、該ディスパージョン中に基材繊維を浸漬しても
よい。
維2の表面に含ませるには、通常、該ディスパージョン
3を基材繊維2の表面に塗布すればよい。また場合によ
っては、該ディスパージョン中に基材繊維を浸漬しても
よい。
基材繊維2の表面に含ませられるディスパージョンの
量は、基材繊維1m2当り15〜300g程度であることが好ま
しい。
量は、基材繊維1m2当り15〜300g程度であることが好ま
しい。
上記のようにしてフッ素樹脂ディスパージョン3が含
まされた基材繊維2の表面に、熱溶融性フッ素樹脂粉末
を均一に散布付着させて熱溶融性フッ素樹脂粉末層4を
設ける。
まされた基材繊維2の表面に、熱溶融性フッ素樹脂粉末
を均一に散布付着させて熱溶融性フッ素樹脂粉末層4を
設ける。
この熱溶融性フッ素樹脂粉末の付着量は、基材繊維表
面1m2当り5〜500g好ましくは10〜200g程度であること
が望ましい。
面1m2当り5〜500g好ましくは10〜200g程度であること
が望ましい。
この際用いられる熱溶融性フッ素樹脂粉末の粒径は、
0.1〜1000μm好ましくは50〜800μm程度である。
0.1〜1000μm好ましくは50〜800μm程度である。
熱溶融性フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレ
ンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体
であるPFA、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロ
プロピレンとの共重合体であるFEP、あるいはテトラフ
ルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとパーフル
オロアルキルビニルエーテルとの共重合体であるEPEな
どの熱溶融性フッ素樹脂を広く用いることができる。
ンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体
であるPFA、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロ
プロピレンとの共重合体であるFEP、あるいはテトラフ
ルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとパーフル
オロアルキルビニルエーテルとの共重合体であるEPEな
どの熱溶融性フッ素樹脂を広く用いることができる。
このようにして基材繊維2の表面に熱溶融性フッ素樹
脂粉末層を設けた後、ディスパージョン中のフッ素樹脂
の溶融温度または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度のうち
高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成する。たとえば
PTFEの水性ディスパージョンを用いるとともに、PFA粉
末を用いた場合には、PTFEの溶融温度である327℃以上
の温度で加熱焼成することが好ましい。この加熱焼成に
際しては、熱溶融性フッ素樹脂層に気泡が生じないよう
に徐々に加熱することが好ましい。
脂粉末層を設けた後、ディスパージョン中のフッ素樹脂
の溶融温度または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度のうち
高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成する。たとえば
PTFEの水性ディスパージョンを用いるとともに、PFA粉
末を用いた場合には、PTFEの溶融温度である327℃以上
の温度で加熱焼成することが好ましい。この加熱焼成に
際しては、熱溶融性フッ素樹脂層に気泡が生じないよう
に徐々に加熱することが好ましい。
このようにして加熱焼成すると、基材繊維2中に含ま
れるフッ素樹脂ディスパージョン3中のフッ素樹脂は互
いに融着するとともに、熱溶融性フッ素樹脂粉末層中の
粉末は互いに融着して、フィルム状のフッ素樹脂層4と
なる。そしてフッ素樹脂ディスパージョン3は、基材繊
維2とフッ素樹脂フィルム4とを強固に一体化させる役
割を果している。
れるフッ素樹脂ディスパージョン3中のフッ素樹脂は互
いに融着するとともに、熱溶融性フッ素樹脂粉末層中の
粉末は互いに融着して、フィルム状のフッ素樹脂層4と
なる。そしてフッ素樹脂ディスパージョン3は、基材繊
維2とフッ素樹脂フィルム4とを強固に一体化させる役
割を果している。
なお上記のフッ素樹脂層4は、基材繊維2の表面の全
周にわたって設けられていることが好ましいが、必ずし
も全周にわたって設けられている必要はなく、一部に設
けられているだけであってもよい。
周にわたって設けられていることが好ましいが、必ずし
も全周にわたって設けられている必要はなく、一部に設
けられているだけであってもよい。
次に上記のようなフッ素樹脂積層体の利用方法につい
て説明する。
て説明する。
まず、上記のようなフッ素樹脂積層体1を用いて、管
体特に好ましくは金属管体の内周面を、フッ素樹脂チュ
ーブによりライニングする場合について説明する。
体特に好ましくは金属管体の内周面を、フッ素樹脂チュ
ーブによりライニングする場合について説明する。
上記のようなフッ素樹脂積層体1を、第2図に示すよ
うに、フッ素樹脂製チューブ5の外周に、核積層体の熱
溶融性フッ素樹脂層4が設けられた面が接するように密
着させた後加熱して、フッ素樹脂製チューブとフッ素樹
脂積層体とを一体化させる。次いで得られた一体化物6
を管体好ましくは金属管体中に挿入する。この際、フッ
素樹脂積層体の基材繊維2に、たとえばエポキシ系など
の接着剤を塗布しておくと、管体と前記一体化物とを強
固に接着させることができるため好ましい。
うに、フッ素樹脂製チューブ5の外周に、核積層体の熱
溶融性フッ素樹脂層4が設けられた面が接するように密
着させた後加熱して、フッ素樹脂製チューブとフッ素樹
脂積層体とを一体化させる。次いで得られた一体化物6
を管体好ましくは金属管体中に挿入する。この際、フッ
素樹脂積層体の基材繊維2に、たとえばエポキシ系など
の接着剤を塗布しておくと、管体と前記一体化物とを強
固に接着させることができるため好ましい。
このようにすると管体の内周面をフッ素樹脂チューブ
でライニングすることができる。
でライニングすることができる。
なおフッ素樹脂製チューブを構成するフッ素樹脂とし
ては、PTFE、FEP、PFAなどが用いられるが、このうちPT
FEが特に好ましい。
ては、PTFE、FEP、PFAなどが用いられるが、このうちPT
FEが特に好ましい。
次に上記のようなフッ素樹脂積層体1を用いて、各
槽、ボトルなどの形状をなす被着体の周面を、フッ素樹
脂シートによりライニングする場合について説明する。
槽、ボトルなどの形状をなす被着体の周面を、フッ素樹
脂シートによりライニングする場合について説明する。
上記のようなフッ素樹脂積層体1を、第3図に示すよ
うに、フッ素樹脂製シート7の一面に、各積層体の熱溶
融性フッ素樹脂層4が設けられた面が接するように密着
させた後加熱して、フッ素樹脂製シートとフッ素樹脂積
層体とを一体化させる。次いで得られた一体化物を合成
樹脂製品などの被着体(図示せず)、たとえばボトル、
各槽などに、一体化物のフッ素樹脂積層の基剤繊維面が
接するようにして接合する。この際フッ素樹脂積層体の
一体化物にたとえばエポキシ系樹脂などの接着剤を塗布
しておくと、被着体と前記一体化物とを強固に接着する
ことができる。
うに、フッ素樹脂製シート7の一面に、各積層体の熱溶
融性フッ素樹脂層4が設けられた面が接するように密着
させた後加熱して、フッ素樹脂製シートとフッ素樹脂積
層体とを一体化させる。次いで得られた一体化物を合成
樹脂製品などの被着体(図示せず)、たとえばボトル、
各槽などに、一体化物のフッ素樹脂積層の基剤繊維面が
接するようにして接合する。この際フッ素樹脂積層体の
一体化物にたとえばエポキシ系樹脂などの接着剤を塗布
しておくと、被着体と前記一体化物とを強固に接着する
ことができる。
このようにすると、被着体の表面をフッ素樹脂シート
でライニングすることができる。
でライニングすることができる。
なお被着体としては、PTFEなどのフッ素樹脂、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、などの汎用合成樹脂であって
もよい。
チレン、ポリプロピレン、などの汎用合成樹脂であって
もよい。
次に上記のようなフッ素樹脂積層体1を用いて、フッ
素樹脂製品の外周面に、補強用合成樹脂材を設ける場合
について説明する。
素樹脂製品の外周面に、補強用合成樹脂材を設ける場合
について説明する。
上記のようなフッ素樹脂積層体1を、第4図に示すよ
うに、フッ素樹脂製品たとえばボトルの外周面8に、該
積層体の熱溶融性フッ素樹脂層4が接するように密着さ
せた後加熱して、フッ素樹脂製品とフッ素樹脂積層体と
を一体化させる。次いで一体化物の表面にFRPなどの補
強用合成樹脂材9を接着させる。この際フッ素樹脂積層
体の基材繊維2に、たとえばエポキシ系などの接着剤10
を塗布しておくと、補強用合成樹脂材9と前記一体化物
とを強固に接着させることができるため好ましい。
うに、フッ素樹脂製品たとえばボトルの外周面8に、該
積層体の熱溶融性フッ素樹脂層4が接するように密着さ
せた後加熱して、フッ素樹脂製品とフッ素樹脂積層体と
を一体化させる。次いで一体化物の表面にFRPなどの補
強用合成樹脂材9を接着させる。この際フッ素樹脂積層
体の基材繊維2に、たとえばエポキシ系などの接着剤10
を塗布しておくと、補強用合成樹脂材9と前記一体化物
とを強固に接着させることができるため好ましい。
このようにすると、ボトルなどのフッ素樹脂製品の外
周にFRPなどの補強用合成樹脂材を強固に接着すること
ができ、このため該フッ素樹脂製品を負圧条件下で用い
ても変形することがなくなる。
周にFRPなどの補強用合成樹脂材を強固に接着すること
ができ、このため該フッ素樹脂製品を負圧条件下で用い
ても変形することがなくなる。
発明の効果 本発明で用いられるフッ素樹脂積層体は、基材繊維表
面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた後、この基
材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで
前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度の
うちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成して、前
記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに融着してい
るので、このフッ素樹脂積層体を、基材繊維が金属に接
するようにして、この積層体を介して金属とフッ素樹脂
シートとを強固に接合することができる。またこの積層
体1を介して、フッ素樹脂製品の外周面にFRPなどの補
強用プラスチックを強固に接合することができる。
面にフッ素樹脂ディスパージョンを含ませた後、この基
材繊維表面に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで
前記フッ素樹脂または熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度の
うちの高い方の溶融温度以上の温度に加熱焼成して、前
記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の粉末を互いに融着してい
るので、このフッ素樹脂積層体を、基材繊維が金属に接
するようにして、この積層体を介して金属とフッ素樹脂
シートとを強固に接合することができる。またこの積層
体1を介して、フッ素樹脂製品の外周面にFRPなどの補
強用プラスチックを強固に接合することができる。
第1図は、本発明で用いられるフッ素樹脂積層体の断面
図であり、第2図〜第4図はこのフッ素樹脂積層体の利
用方法を示す説明図である。 1……フッ素樹脂積層体、2……基材繊維、3……フッ
素樹脂ディスパージョン、4……溶融性フッ素樹脂層
図であり、第2図〜第4図はこのフッ素樹脂積層体の利
用方法を示す説明図である。 1……フッ素樹脂積層体、2……基材繊維、3……フッ
素樹脂ディスパージョン、4……溶融性フッ素樹脂層
Claims (3)
- 【請求項1】基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョ
ンを含ませた後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹
脂粉末層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性
フッ素樹脂の溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の
温度に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の
粉末を互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素
樹脂製チューブの外周に、該積層体の熱溶融性フッ素樹
脂粉末層が設けられた面が接するように密着された後加
熱して、フッ素樹脂製チューブとフッ素樹脂積層体とを
一体化させ、次いで得られた一体化物を管体中に挿入す
ることを特徴とする、フッ素樹脂積層体の利用方法。 - 【請求項2】基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョ
ンを含ませた後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹
脂粉末層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性
フッ素樹脂の溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の
温度に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の
粉末を互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素
樹脂製シートの一面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂
粉末層が設けられた面が接するように密着させた後加熱
して、フッ素樹脂製シートとフッ素樹脂積層体とを一体
化させ、次いで得られた一体化物を被着体に、一体化物
のフッ素樹脂積層体の基材繊維面が接するようにして接
合することを特徴とする、フッ素樹脂積層体の利用方
法。 - 【請求項3】基材繊維表面にフッ素樹脂ディスパージョ
ンを含ませた後、この基材繊維表面に熱溶融性フッ素樹
脂粉末層を設け、次いで前記フッ素樹脂または熱溶融性
フッ素樹脂の溶融温度のうちの高い方の溶融温度以上の
温度に加熱焼成して、前記熱溶融性フッ素樹脂粉末層の
粉末を互いに融着してなるフッ素樹脂積層体を、フッ素
樹脂製品の外周面に、該積層体の熱溶融性フッ素樹脂粉
末層が設けられた面が接するように密着させた後加熱し
て、フッ素樹脂製品とフッ素樹脂積層体とを一体化さ
せ、次いで一体化物の表面に補強用合成樹脂材を接着さ
せることを特徴とする、フッ素樹脂積層体の利用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62177398A JP2577389B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フッ素樹脂積層体の利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62177398A JP2577389B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フッ素樹脂積層体の利用方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8184766A Division JP2746568B2 (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | フッ素樹脂積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6420133A JPS6420133A (en) | 1989-01-24 |
JP2577389B2 true JP2577389B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=16030230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62177398A Expired - Lifetime JP2577389B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フッ素樹脂積層体の利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577389B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5677142A (en) * | 1979-11-28 | 1981-06-25 | Nihon Valqua Kogyo Kk | Method of coating metallic surface with fluorine resin |
JPS6287329A (ja) * | 1985-10-15 | 1987-04-21 | Matsushita Electric Works Ltd | 電気用積層板の製法 |
JPS62140843A (ja) * | 1985-12-14 | 1987-06-24 | タキロン株式会社 | 弗化ビニリデン樹脂複合板の製造法 |
-
1987
- 1987-07-16 JP JP62177398A patent/JP2577389B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6420133A (en) | 1989-01-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4434731B2 (ja) | ポリマーまたはポリマー複合要素の溶接技術 | |
US3996082A (en) | Composite bonding method and means | |
US2888042A (en) | Reinforced polytetrafluoroethylene pipe and method of making it | |
AU2002320710B2 (en) | Composite Pipe Having a PTFE Inner Layer and a Covering Layer of a Fibre-reinforced Plastics Material | |
JPS6227019A (ja) | フイルタ要素及びその製造方法 | |
US10272652B2 (en) | Heat shrink laminated composite patch for repairing composite components | |
JP2746568B2 (ja) | フッ素樹脂積層体 | |
JP2577389B2 (ja) | フッ素樹脂積層体の利用方法 | |
US3619323A (en) | Method of bonding silicones to silicones | |
US5688600A (en) | Thermoset reinforced corrosion resistant laminates | |
JPS6311147B2 (ja) | ||
JPS59227449A (ja) | 弗素樹脂充填織物 | |
CN111483179A (zh) | 聚四氟乙烯氟塑料防腐结构层 | |
JP4276425B2 (ja) | 離型性クッションシート | |
JPS6226429Y2 (ja) | ||
JPS5964323A (ja) | 四ふつ化エチレン樹脂製包みガスケツトの製造方法 | |
JP6351584B2 (ja) | 低温における接合の応力を制御する装置及びその製造方法 | |
JPS6347476Y2 (ja) | ||
Hill et al. | Advanced Thermoplastic Composite Development | |
Dwivedi | Adhesive Joining of Dissimilar Metals | |
JPH06270352A (ja) | ライニング構造 | |
CN221681015U (zh) | 一种耐高温热熔胶膜 | |
US3454443A (en) | Forming a substantially rigid article having a thermoplastic material as at least one exposed surface | |
CN113561577A (zh) | Ectfe与frp复合板材 | |
EP1245615A2 (en) | Silicone composites and methods of making them |