JP2577159B2 - 連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置 - Google Patents
連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置Info
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- JP2577159B2 JP2577159B2 JP7429992A JP7429992A JP2577159B2 JP 2577159 B2 JP2577159 B2 JP 2577159B2 JP 7429992 A JP7429992 A JP 7429992A JP 7429992 A JP7429992 A JP 7429992A JP 2577159 B2 JP2577159 B2 JP 2577159B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の連続鋳造におい
て、浸漬ノズルからの溶鋼流に静磁場による制動を加
え、溶鋼中の介在物の流下の低減を行なう連続鋳造用鋳
型の電磁ブレーキ装置、とくに、鋳型長辺の背面に電磁
石を配置した連続鋳造用鋳型の改良に関する。
て、浸漬ノズルからの溶鋼流に静磁場による制動を加
え、溶鋼中の介在物の流下の低減を行なう連続鋳造用鋳
型の電磁ブレーキ装置、とくに、鋳型長辺の背面に電磁
石を配置した連続鋳造用鋳型の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、かかる電磁ブレーキを鋼の連続鋳
造に適用すること自体は、特公平２−２０３４９号公報
に開示されており、また、特開平３−２５８４４２号公
報には、かかる電磁ブレーキの構造として、長方形断面
鋳型の長片側に、その幅とほぼ等しい幅の電磁石をその
電極を対向させて設け、この磁極の外周にコイルを捲回
し、さらに、電磁石の鉄芯が鋳型の外側を包囲するよう
に設けたものが開示されている。
造に適用すること自体は、特公平２−２０３４９号公報
に開示されており、また、特開平３−２５８４４２号公
報には、かかる電磁ブレーキの構造として、長方形断面
鋳型の長片側に、その幅とほぼ等しい幅の電磁石をその
電極を対向させて設け、この磁極の外周にコイルを捲回
し、さらに、電磁石の鉄芯が鋳型の外側を包囲するよう
に設けたものが開示されている。
【０００３】この電磁ブレーキ装置は、磁場通過後の溶
鋼流の全幅にわたって均一に磁場を働かせることができ
るという利点がある。
鋼流の全幅にわたって均一に磁場を働かせることができ
るという利点がある。
【０００４】ところが、かかる構造を有する電磁ブレー
キは、磁界の形成の効率を上げる点から鉄芯間隔を最小
限とする必要があるために、長辺側の水箱の背面に開口
部を設け、この開口部にコイルを挿入する構造が採られ
ていた。
キは、磁界の形成の効率を上げる点から鉄芯間隔を最小
限とする必要があるために、長辺側の水箱の背面に開口
部を設け、この開口部にコイルを挿入する構造が採られ
ていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の電
磁ブレーキの構造では、長辺側鋳型を構成する銅板の改
削やコイルメンテナンスに当たって、その都度、水箱と
コイルを解体する必要があり、そのため、メンテナンス
や組立て作業を煩雑にしている。
磁ブレーキの構造では、長辺側鋳型を構成する銅板の改
削やコイルメンテナンスに当たって、その都度、水箱と
コイルを解体する必要があり、そのため、メンテナンス
や組立て作業を煩雑にしている。
【０００６】本発明は、従来のメンテナンスに際して要
していた手間を省くことができるように、構造が簡単で
電磁ブレーキの組込みを簡単に行なうことができる連続
鋳造用鋳型を提供することにある。
していた手間を省くことができるように、構造が簡単で
電磁ブレーキの組込みを簡単に行なうことができる連続
鋳造用鋳型を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平断面が長
方形の鋳型を形成する両長辺の背面に、両長辺の幅と略
等しい幅を有する固定コアとその周囲を捲回したコイル
と、前記固定コアの外側面に接し、かつ鋳型全体を囲む
ように配置した鉄芯とからなる電磁石を設けた連続鋳造
用鋳型において、鋳型の両長辺を形成する銅板と前記固
定コアとの間にそれぞれ水箱を設け、それぞれの水箱の
固定コアと相対する部分に水箱開口部を形成し、その開
口部を介し水箱内に、可動鉄芯を水平方向に移動取り出
し可能に収納設備し、可動鉄芯と固定コアとの間に、磁
性体のスペーサーを配設して、鋳型内の溶湯に静電磁場
を形成する電磁石を構成したことを特徴とする。
方形の鋳型を形成する両長辺の背面に、両長辺の幅と略
等しい幅を有する固定コアとその周囲を捲回したコイル
と、前記固定コアの外側面に接し、かつ鋳型全体を囲む
ように配置した鉄芯とからなる電磁石を設けた連続鋳造
用鋳型において、鋳型の両長辺を形成する銅板と前記固
定コアとの間にそれぞれ水箱を設け、それぞれの水箱の
固定コアと相対する部分に水箱開口部を形成し、その開
口部を介し水箱内に、可動鉄芯を水平方向に移動取り出
し可能に収納設備し、可動鉄芯と固定コアとの間に、磁
性体のスペーサーを配設して、鋳型内の溶湯に静電磁場
を形成する電磁石を構成したことを特徴とする。
【０００８】可動鉄芯としては、１個に限らず、複数個
設けても良いし、また、固定コアとの間の隙間はスペー
サーを挿入して１０ｍｍ以下とすることによって、形成
された電磁石で鋳型内の溶鋼に十分な静電磁場を発生す
ることが可能である。
設けても良いし、また、固定コアとの間の隙間はスペー
サーを挿入して１０ｍｍ以下とすることによって、形成
された電磁石で鋳型内の溶鋼に十分な静電磁場を発生す
ることが可能である。
【０００９】
【作用】水箱内の可動鉄芯と、スペーサーを取り外すだ
けで、鋳型を形成する銅板を取り外すことができ、電磁
石を構成するコイルを分解する必要がないので、銅板改
削やコイルメンテナンスに格別の手間を要することがな
く、また、鋳型の組立作業も簡単になる。
けで、鋳型を形成する銅板を取り外すことができ、電磁
石を構成するコイルを分解する必要がないので、銅板改
削やコイルメンテナンスに格別の手間を要することがな
く、また、鋳型の組立作業も簡単になる。
【００１０】さらに、コイル間に強磁性体の可動鉄芯が
あるので、磁束密度の減衰は小さく、電磁石のブレーキ
能を低減することはない。
あるので、磁束密度の減衰は小さく、電磁石のブレーキ
能を低減することはない。
【００１１】
【実施例】添付図は、本発明に係る連続鋳造用鋳型の実
施例を示す。
施例を示す。
【００１２】図１は連続鋳造用鋳型を縦方向の断面によ
って示す図であり、図２は図１に示す断面部分を違えた
Ａ−Ａ線から見た平面図を示す。
って示す図であり、図２は図１に示す断面部分を違えた
Ａ−Ａ線から見た平面図を示す。
【００１３】まず、図１において、１は鋳型であって、
鋳型内に挿入された浸漬ノズル２からの溶湯を受け、得
られた連続鋳片Ｓをその下方位置に配置されたガイドロ
ール３を経て抽出する。
鋳型内に挿入された浸漬ノズル２からの溶湯を受け、得
られた連続鋳片Ｓをその下方位置に配置されたガイドロ
ール３を経て抽出する。
【００１４】鋳型１は、図２に示すように、長辺銅板４
と、短辺銅板５とから構成され、短辺銅板５は幅調整装
置６によって長辺銅板４の内面を移動して鋳片幅を調整
する。
と、短辺銅板５とから構成され、短辺銅板５は幅調整装
置６によって長辺銅板４の内面を移動して鋳片幅を調整
する。
【００１５】７は、ステンレス鋼製のバックアッププレ
ート８を介して、導入口９から導入された冷却水によっ
て各銅板を外方から冷却保持する水箱であって、この水
箱７には、水平方向に移動可能な可動鉄芯１０を水平方
向から挿入するためのスペースが形成されている。１１
は相対するそれぞれの長辺銅板４の背面に、長辺銅板４
の全幅にわたって設けられた固定コアであって、その全
周にはコイル１２が捲回されている。さらに、１３はこ
れらの固定コア１１とコイル１２との支持を兼ねた鉄芯
を示す。可動鉄芯１０の背面と固定コア１１との間の隙
間には強磁性体からなるスペーサー１４を挿入配置し
て、隙間を１０ｍｍ以下としている。上記の可動鉄芯１
０とスペーサー１４それに固定コア１１とによって一体
的な鉄芯を形成し、これと固定コア１１を捲回するコイ
ル１２と、鉄芯１３によって鋳型１の対向する長辺銅板
４背後の可動鉄芯１０がスペーサーを介して結ばれる固
定コアと同じ極（Ｎ又はＳ）の磁極となり、鋳型内に注
入される溶鋼に制動力を発生する静電磁場が形成され
る。
ート８を介して、導入口９から導入された冷却水によっ
て各銅板を外方から冷却保持する水箱であって、この水
箱７には、水平方向に移動可能な可動鉄芯１０を水平方
向から挿入するためのスペースが形成されている。１１
は相対するそれぞれの長辺銅板４の背面に、長辺銅板４
の全幅にわたって設けられた固定コアであって、その全
周にはコイル１２が捲回されている。さらに、１３はこ
れらの固定コア１１とコイル１２との支持を兼ねた鉄芯
を示す。可動鉄芯１０の背面と固定コア１１との間の隙
間には強磁性体からなるスペーサー１４を挿入配置し
て、隙間を１０ｍｍ以下としている。上記の可動鉄芯１
０とスペーサー１４それに固定コア１１とによって一体
的な鉄芯を形成し、これと固定コア１１を捲回するコイ
ル１２と、鉄芯１３によって鋳型１の対向する長辺銅板
４背後の可動鉄芯１０がスペーサーを介して結ばれる固
定コアと同じ極（Ｎ又はＳ）の磁極となり、鋳型内に注
入される溶鋼に制動力を発生する静電磁場が形成され
る。
【００１６】また、鋳型を構成する銅板４，５の研削の
ため、あるいは、コイル１２のメンテナンスのために
は、スペーサー１４を取外し、また可動鉄芯１０を水箱
７から引出すことによって、電磁石部分と鋳型部分を簡
単に分離でき、メンテナンスのための作業を行なう。ま
た、組立てに際しては、その逆に可動鉄芯１０を挿着し
たのち、スペーサー１４を挿入取付けることによって簡
単に組み立てることができる。
ため、あるいは、コイル１２のメンテナンスのために
は、スペーサー１４を取外し、また可動鉄芯１０を水箱
７から引出すことによって、電磁石部分と鋳型部分を簡
単に分離でき、メンテナンスのための作業を行なう。ま
た、組立てに際しては、その逆に可動鉄芯１０を挿着し
たのち、スペーサー１４を挿入取付けることによって簡
単に組み立てることができる。
【００１７】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【００１８】（１）従来の鋳型構造と同等なコア間隔の
下で、銅板改削、コイルメンテナンス、さらには鋳型の
組立作業を簡単に、且つ短時間で行なうことができ、鋳
型の稼働率を向上できる。
下で、銅板改削、コイルメンテナンス、さらには鋳型の
組立作業を簡単に、且つ短時間で行なうことができ、鋳
型の稼働率を向上できる。
【００１９】（２）従来の鋳型構造の水箱の部分構造を
変えることによって、簡単に構成できる。
変えることによって、簡単に構成できる。
【図１】 本発明の実施例装置の縦断面を示す。
【図２】 図１のＡ−Ａ線から見た平面構成図を示す。
１ 鋳型 ２ 浸漬ノズル ３ ガイドロール ４ 長辺銅板 ５ 短辺銅板 ６ 鋳型幅調整装置 ７ 水箱 ８ バックアッププレート ９ 冷却水導入口 １０ 可動鉄芯 １１ 固定コア １２ コイル １３ 鉄芯 １４ スペーサー
Claims (1)
- 【請求項１】 水平断面が長方形の鋳型を形成する両長
辺の背面に、両長辺の幅と略等しい幅を有する固定コア
とその周囲を捲回したコイルと、前記固定コアの外側面
に接し、かつ鋳型全体を囲むように配置した鉄芯とから
なる電磁石を設けた連続鋳造用鋳型において、鋳型の両
長辺を形成する銅板と前記固定コアとの間にそれぞれ水
箱を設け、それぞれの水箱の固定コアと相対する部分に
水箱開口部を形成し、その開口部を介し水箱内に、可動
鉄芯を水平方向に移動取り出し可能に収納設備し、可動
鉄芯と固定コアとの間に、磁性体のスペーサーを配設し
て、鋳型内の溶湯に静電磁場を形成する電磁石を構成し
た連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7429992A JP2577159B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7429992A JP2577159B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05277645A JPH05277645A (ja) | 1993-10-26 |
| JP2577159B2 true JP2577159B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=13543120
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7429992A Expired - Fee Related JP2577159B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 連続鋳造用鋳型の電磁ブレーキ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2577159B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116037875B (zh) * | 2022-12-15 | 2024-02-06 | 合隆新材料科技(江苏)有限公司 | 定芯结构、双金属连铸装置、连铸生产线及连铸生产方法 |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP7429992A patent/JP2577159B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05277645A (ja) | 1993-10-26 |
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Legal Events
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