JP2576981Y2 - 鋳造装置のマンドレル清掃装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はダイカストマシン等の鋳
造装置において、鋳造品から抜いたマンドレルを、再使
用のために外周面と内周面から鋳ばりを除去したり清掃
したりするマンドレル清掃装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般にダイカストマシン等の鋳造装置で
例えばエンジンブロック等を鋳造する場合には、開いて
いる上金型のキャビティ内に崩壊性を有する砂中子を挿
入してこの砂中子を円筒状のマンドレルで保持させたの
ち型締が行われる。型締後は金型キャビティ内へ溶湯を
射出し、この溶湯が固化することにより鋳造品が得られ
る。そこで、金型を開いて鋳造品を機外へ取出したの
ち、この鋳造品をトリミングプレスの下型上に載置し、
上型を下降させることにより、射出時に上下の金型から
出た鋳ばりなどの余剰材が剪断されて除去される。

【０００３】また、前記マンドレルと砂中子とは鋳造品
に付属したまゝ金型から取出されるが、マンドレルは比
較的高価であってこれを再使用する必要があるので、従
来このマンドレルを抜くマンドレル抜きプレスが設けら
れている。このマンドレル抜きプレスは、マンドレル抜
き治具を備えた上下動自在な上型と、固定状の下型とを
備えており、鋳造品を下型上に倒立状態で載置したのち
マンドレル治具を上金型とともに下降させることによ
り、マンドレルが抜かれ、また砂中子は崩壊されて金型
外へ取出されることにより、鋳造品の内部にジャケット
となる空間部が形成される。

【０００４】そして、抜かれた円筒状マンドレルの内周
面と外周面とには、溶湯の射出時に発生した鋳ばりや、
離型剤などが付着していて再使用を妨げるので、従来か
ら手作業または機械作業によりブラシを用いてマンドレ
ルの内周面と外周面とに形成された鋳ばりなどを除去し
て清掃することが行われている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マンドレル清掃装置は、マンドレルの内周面の清掃と外
周面の清掃とを別々に行っているので、能率が悪く、ま
た清掃機能においても必ずしも満足した機能を期待する
ことができないという問題がある。また、構造上鋳造の
自動化を妨げるという問題がある。

【０００６】本考案は以上のような点に鑑みなされたも
ので、簡単な構成によりマンドレルの内周面と外周面と
を同時に清掃することを可能にした高能率な鋳造装置の
マンドレル清掃装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本考案に係る鋳造装置のマンドレル清掃装置
は、有底円筒状を呈するマンドレルの内周面および外周
面を清掃するにあたって、基板とその上部に設けた箱状
の本体とからなるケーシングと、前記マンドレルをその
開口が下方に向くようにして前記基板に設けた軸受で回
転自在に支持するマンドレル受け部材と、前記ケーシン
グの上部に垂直状態で支持されマンドレルと同芯状に配
置した押え軸を軸受によって回転自在に支持しこの押え
軸の作用端面をマンドレルの上端面に圧接させる押え軸
昇降シリンダと、押え軸と一体的に昇降しこの押え軸を
回転駆動する駆動装置と、前記基板に設けた駆動装置で
駆動されマンドレルの内周面に摺接して昇降駆動される
内部清掃ブラシと、ケーシングの上部に設けた駆動装置
で駆動されマンドレルの外周面に摺接して昇降駆動され
る外部清掃ブラシとを設けたものである。

【０００８】

【作用】本考案によれば、マンドレルをその開口が下方
に向くようにしてケーシングの基板に設けた軸受によっ
て回転自在に支持したマンドレル受け部材に支持させて
このマンドレルの上端面を押え軸で押え、駆動装置で押
え軸を回転させると、マンドレルが回転するので、マン
ドレルの下方を向いている開口からブラシを挿入してマ
ンドレルの内周面に摺接させながら駆動装置で上下動さ
せ、かつ別のブラシをマンドレルの外周面に摺接させな
がら駆動装置で上下動させると、マンドレルの内周面と
外周面とを同時に清掃することができる。

【０００９】

【実施例】本実施例は本考案をエンジンブロックの自動
鋳造装置に実施した例を示し、図１は図２の I−I 線で
破断して示すマンドレル清掃装置の縦断面図、図２はマ
ンドレル清掃装置の平面図、図３はマンドレルの平面
図、図４は金型の縦断面図、図５は本考案を実施した自
動鋳造装置の概略平面図である。

【００１０】図５において全体を符号１で示すものは、
竪型締型のダイカストマシンであって、図示しない型締
シリンダにより型締，型開される金型２と、そのキャビ
ティへ向って中子を進退させる複数個の中子シリンダ３
等を備えている。そしてこのダイカストマシン１には、
図４に基づいて後述する砂中子４等からなる中子セット
を金型キャビティ内へ供給する中子挿入機能を併せ備え
た鋳造品取出装置５が付設されており、中子セット置場
５ａ上に集積された中子セットをロボット５ｂで鋳造品
取出装置５本体へ供給したのち金型２へ供給するととも
に、型開した金型２内から鋳造品６、本実施例の場合エ
ンジンブロックを機外へ取出すように構成されている。

【００１１】ここで図４に基づき金型と鋳造品について
説明する。前記鋳造品６は、図４におけるダイカストマ
シン１の金型２を構成する上金型７，下金型８と、スラ
イド中子９とで囲まれたキャビティ１０内へ射出された
溶湯が固化することにより形成されるものであって、キ
ャビティ１０の中心部には、円筒状のスリーブ１１が鍔
付き円柱状のマンドレル１２に嵌合されて設けられてお
り、円筒状に形成された崩壊性を有する前記砂中子４
は、スリーブ１１の外方に位置してマンドレル１２の鍔
部で保持されている。こうすることにより、キャビティ
１０へ溶湯を射出して固化したのち型開し、砂中子４を
崩壊させて下金型８から取出すと、固化した鋳造品の一
部に、崩壊した砂中子４を取出すことにより冷却用ジャ
ケットとなる空間部が形成されるので、このあと、マン
ドレル１２を抜くことにより鋳造品６が得られるように
構成されている。そして、砂中子４とマンドレル１２お
よびスリーブ１１とで前記中子セットが形成されてい
る。

【００１２】また、一般にダイカストマシン１等で例え
ばエンジンブロック等を鋳造する場合には、上金型７と
下金型８との接合面から鋳ばりが出たり、溶湯の通路で
あるランナやゲート内の固化物が鋳込製品に付属して取
出されたりするので、本装置にはこの余剰材を除去する
ためのトリミングプレス１３が、ダイカストマシン１の
近傍に設けられており、このトリミングプレス１３は、
鋳造品６から前記マンドレル１２を抜く機能を併せ備え
ている。すなわち、ダイカストマシン１の近傍に設けら
れたトリミングプレス１３は、４隅をタイロッドで連結
された上部固定盤１４と図示しない下部固定盤とを備え
ており、これら上部固定盤１４と下部固定盤との間に
は、型締シリンダ１５に駆動されタイロッドに沿って上
下動する可動盤が設けられている。

【００１３】可動盤の下面にはトリミング上型が固定さ
れているとともに、マンドレル抜き上型が可動盤の下方
と機外との間を水平方向へ進退自在に設けられており、
また床上にベースを介して敷設された２条のレール１６
上には、連結金具で連結されたトリミング下型１７と、
マンドレル抜き下型１８とが車輪を転動自在に係合させ
て設けられている。そして、油圧シリンダ１９のピスト
ンロッドは、トリミング下型１７に連結されており、油
圧シリンダ１９のピストンロッドを進退させることによ
り、トリミング下型１７と、マンドレル抜き下型１８と
のいずれかが選択的にトリミング上型の真下へ進入する
ように構成されている。こうすることにより、トリミン
グ下型１７をトリミング上型の真下へ進入させてその上
に鋳造品６を載置し、トリミング上型を下降させると、
トリミングが行われ、また、マンドレル下型を、進入し
たマンドレル上型の真下へ進入させてその上に鋳造品を
載置し、マンドレル抜き治具を備えたマンドレル上型を
下降させると、マンドレル抜きが行われるように構成さ
れている。

【００１４】このようなトリミング作業とマンドレル抜
き作業とでは、作業の性質上、下型１７，１８への鋳造
品６の載置方向が上下逆方向であって、これらの工程間
において鋳造品６を上下に１８０°反転させなければな
らないので、ダイカストマシン１とトリミングプレス１
３との間には、鋳造品６を搬送かつ反転させる搬送反転
装置２０が設けられている。すなわち、ダイカストマシ
ン１から取出された鋳造品６の両側には、左右一対ずつ
上下２組の水平状ガイドレール２１が、ダイカストマシ
ン１の側方からトリミングプレス１３へ向って延設され
ており、このガイドレール２１には、連結板で上下に連
結されたガイド２２が摺動自在に嵌合されている。

【００１５】上下のガイド２２には、ケース２３が反転
用ロータリアクチュエータ（図示せず）と軸受２４とを
介して回動自在に支持されており、ロータリアクチュエ
ータを作動させることにより、ケース２３が、正方向と
逆方向とへ１８０°回動するように構成されている。ケ
ース２３内には、図示しないシリンダで開閉するチャッ
クが設けられている。こうすることにより、ダイカスト
マシン１から取出されてチャックで把持された鋳造品６
は、図示しないテレスコープ式の走行シリンダに駆動さ
れガイドレール２１に沿って搬送され、トリミング下型
１７またはマンドレル抜き下型１８上へ正立状態または
倒立状態でそれぞれ供給されるように構成されている。

【００１６】一方、トリミングプレス１３の近傍には、
マンドレル回収装置３０が設けられている。すなわち、
前記マンドレル抜き下型の下方と、機外位置との間に
は、２条のガイドレール３１が、トリミングプレス１３
への鋳造品６の搬送供給方向と直交する方向に敷設され
ており、これら各ガイドレール３１には、４個のマンド
レル受け３２を有し図示しないトラバースシリンダに駆
動されて水平方向へ進退するマンドレル受け台３３が嵌
合されている。こうすることによりマンドレル抜き下型
の下方において図示しない昇降シリンダで昇降するマン
ドレル受け３２によりマンドレル１２を受取り、マンド
レル受け台３３の移動によりマンドレル１２を機外へ移
動させるように構成されている。

【００１７】このようなマンドレル回収装置３０の近傍
には、本考案に係るマンドレル清掃装置４０が設けられ
ている。すなわち、図に符号４１で示すものは、基板４
１ａとその上部に設けた箱状の本体４１ｂとで一体形成
されたケーシングであって、その基板４１ａの下面中央
部には、円筒状の軸受ケース４２が、基板４１ａの開口
部に対応して一体形成されている。この軸受ケース４２
には、スラストベアリング４３と上下一対のフラットベ
アリング４４とが嵌着されていて、これらのベアリング
４３，４４にはマンドレル受け部材となる鍔付きのブッ
シュ４５が嵌着されている。

【００１８】一方、図５におけるマンドレル清掃装置４
０の近傍には、ロボット４５ａが配設されており、この
ロボット４５ａによりマンドレル回収装置３０からマン
ドレル清掃装置４０へ１個ずつ搬送された有底円筒状の
マンドレル１２は、開口を下にして上記鍔付きブッシュ
４５の内孔上端部に嵌合されている。また一方、ケーシ
ング４１の上面には、一対の押え軸昇降シリンダ４６が
ピストンロッド４７を下向けて固定されており、ピスト
ンロッド４７の作用端には、板材により枠組形成された
モータ台４８が固定されている。

【００１９】４９はモータ台４８の上端水平板４８ａ上
に固定された駆動装置としてのモータであって、そのモ
ータ軸には、マンドレル１２と同芯状の押え軸５０が、
カップリング５１で連結されており、この押え軸５０は
ピストンロッド４７の進退によりモータ４９とともに昇
降するように構成されている。そして、押え軸５０は下
降によってマンドレル１２の上端面１２ａに圧接され、
上昇によってマンドレル１２の上端面１２ａから大きく
離間するように構成されている。

【００２０】このような押え軸５０は、ケーシング４１
内で昇降自在なモータ台４８に固定した軸受５２に回転
自在に軸支されており、この押え軸５１をマンドレル１
２の上端面１２ａに圧接させた状態でモータ４９が回転
すると、押え軸５０を介してマンドレル１２が回転する
ように構成されている。５３はモータ台４８のリブ４８
ｂと押え軸５０ａとの間に介装されたスラストベアリン
グである。そして、図３に示すように、マンドレル１２
の上端面１２ａ外周を円周方向に２等分する箇所には、
突起１２ｂが形成されており、各突起１２ｂの内周面
は、押え軸５０の先端面取り部と容易かつしっくりと嵌
合するように円弧状に形成されている。

【００２１】前記軸受ケース４２の下端部に固着された
プレート５４には、駆動装置としての昇降シリンダ５５
が固定されており、そのピストンロッド５６には、円筒
の周面に例えばナイロン樹脂製の多数の毛が植毛されて
なるブラシ５７が装着されており、ピストンロッド５６
を前進させることにより、ブラシ５７がマンドレル１２
の内孔に進入し、マンドレル１２が回転することにより
ブラシ５７の毛がマンドレル１２の内周面に摺接し、マ
ンドレル１２内周面の鋳ばり等が除去されるように構成
されている。

【００２２】また、ケーシング４１の上面には駆動装置
としての昇降シリンダ５８が固定されており、そのピス
トンロッド５９には、ケーシング４１側のガイド６０と
摺動自在に嵌合する支持軸６１が連結されている。この
支持軸６１の下端部には、圧縮コイルばね６２により突
出方向に付勢された真鍮製等の植毛を有するブラシ６３
が装着されており、ピストンロッド５９とともに支持軸
６１を昇降させると、ブラシ６３が植毛をマンドレル１
２の外周面に摺接させながら昇降し、マンドレル１２を
回転させることにより、マンドレル１２外周面の鋳ばり
等が除去されかつ清掃されるるように構成されている。

【００２３】さらに前記基板４１ａの上面には、図示し
ないエア源に接続されたエアブロー６４がマンドレル１
２に近接して植設されており、マンドレル１２の外周面
にエアを吹き付けて軽い異物等を吹き飛ばすように構成
されている。

【００２４】このようなマンドレル清掃装置４０の近傍
には、マンドレル置場６５が設けられており、清掃済の
マンドレル１２は、前記ロボット４５ａによりこのマン
ドレル置場６５へ搬送されて集積されるように構成され
ている。

【００２５】以上のように構成された自動鋳造装置によ
るエンジンブロックの鋳造動作を説明する。先ずロボッ
ト５ｂが作動して中子セット置場５ａ上に集積されてい
るスリーブ１１と砂中子４およびマンドレル１２からな
る中子セットを保持し、機外位置で停止している鋳造品
取出装置５の支持台上に固定された４個の中子保持部上
へ供給される。このとき上下の金型７，８が開いてお
り、駆動装置によりローダが前進して中子保持部が上昇
することにより中子セットが上金型７に保持される。

【００２６】そこで上金型７を下降させて型締を行った
のち金型キャビティ１０内へ溶湯を射出し、この溶湯が
固化したのち、上金型７を開くと、溶湯の固化により得
られた鋳造品６は、上金型７に保持されて上昇するの
で、このとき鋳造品取出装置５のローダが前進して鋳造
品６を保持し、ローダが後退することにより、鋳造品６
は機外へ取出される。

【００２７】機外へ取出された鋳造品６は、搬送反転装
置２０に設けたケース２３内のチヤック（図示せず）で
把持され、ガイドレール２２に沿ってトリミングプレス
１３へ搬送される。搬送された鋳造品６は、トリミング
下型１７またはマンドレル抜き下型１８上へ正立状態ま
たは倒立状態でそれぞれ供給され、搬送された鋳造品６
は、トリミングプレス１３において、下型１７，１８の
移動と上型の下降および搬送反転装置２０による鋳造品
６の反転とにより、余剰材を除去するトリミング作業
と、マンドレル１２を抜くマンドレル抜き作業とが行わ
れる。

【００２８】鋳造品６から抜かれたマンドレル１２は、
マンドレル回収装置３０に設けられた４個のマンドレル
受け３２に保持され、トラバースシリンダによりガイド
レール３１に沿って、機外へ移送される。移送されたマ
ンドレル１２は、ロボット４６によりマンドレル清掃装
置４０の基板４１ａ上へ搬送され、開口部を下にして鍔
付きブッシュ４３の孔に嵌合される。このとき昇降シリ
ンダ４６が作動してピストンロッド４７が下降し、モー
タ台４８が押え軸５０を伴って下降するので、押え軸５
０の下端面がマンドレル１２の上端面１２ａに圧接され
る。この場合、マンドレル１２の上端面１２ａに突起１
２ｂが設けられていてこの突起１２ｂの内周に円弧面が
形成されており、かつ押え軸５０の下端面が面取りされ
ているので、押え軸５０は容易かつ確実にマンドレル１
２に圧接される。

【００２９】この状態でモータ４９が回転し、軸受４４
に軸支されたマンドレル１２が回転するとともに、昇降
シリンダ５５のピストンロッド５６が上昇してブラシ５
７がマンドレル１２内に進入し、ブラシ５７の植毛がマ
ンドレル１２の内周面に摺接するので、内周面に付着し
た鋳ばりや異物が除去されて清掃される。また、これと
同時に他方の昇降シリンダ５８のピストンロッド５９が
これと一体の支持軸６１を伴って下降し、ブラシ６３
が、その真鍮製等の植毛を、圧縮コイルばね６２の弾発
力によりマンドレル１２の外周面に圧接させながら昇降
するので、回転するマンドレル１２の外周面に付着した
鋳ばりや異物が除去されて清掃される。清掃後のマンド
レル１２はロボット４５ａによりマンドレル置場６５に
搬送されて集積され、再使用に供される。

【００３０】なお、本実施例では本考案に係るマンドレ
ル清掃装置を自動鋳造装置に実施した例を示したが、通
常のダイカストマシンや、型開閉ユニットを備えたダイ
カストマシンなどにも同様に実施することができ、同様
の効果が得られる。

【００３１】

【考案の効果】以上の説明により明らかなように本考案
に係る鋳造装置のマンドレル請掃装置によれば、有底円
筒状を呈するマンドレルの内周面および外周面を清掃す
るにあたって、マンドレルを、その開口が下方に向くよ
うにしてケーシングを箱状本体とともに構成する基板に
設けた軸受によって回転自在に支持したマンドレル受け
部材に支持し、このマンドレルと同芯状に配置した押え
軸を軸受により回転自在に支持してこの押え軸の作用端
面をマンドレルの上端面に圧接させる押え軸昇降シリン
ダを、ケーシングの上部に垂直状態で支持させるととも
に、押え軸と一体的に昇降しこの押え軸を回転駆動する
駆動装置と、前記基板に設けた駆動装置で駆動されマン
ドレルの内周面に摺接して昇降駆動される内部清掃ブラ
シと、ケーシングの上部に設けた駆動装置で駆動されマ
ンドレルの外周面に摺接して昇降駆動される外部清掃ブ
ラシとを設けているので、簡単な構成であるにもかかわ
らず、以下に述べる優れた効果を奏する。 すなわち、本
考案によれば、駆動装置で上下動しかつ回転する押え軸
とケーシングを構成する基板に軸受で支持したマンドレ
ル受け部材とでマンドレルを保持して回転させながらブ
ラシによる鋳ばりの除去や清掃を行えるから、鋳ばりの
除去や清掃を確実に行え清掃機能が向上する。また、本
考案によれば、ブラッシングによるマンドレル内周面の
鋳ばり除去や清掃と、外周面の鋳ばり除去や清掃とを同
時に行うことができるので、構造が簡素化されるととも
に、マンドレルの清掃を短時間で行え、しかも準備時間
が短縮されて機械の稼働率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２の I−I 線で破断して示すマンドレル清掃
装置の縦断面図である。

【図２】マンドレル清掃装置の平面図である。

【図３】マンドレルの平面図である。

【図４】金型の縦断面図である。

【図５】本考案を実施した自動鋳造装置の概略平面図で
ある。

【符号の説明】

１２ マンドレル ４０ マンドレル清掃装置 ４１ ケーシング ４１ａ 基板 ４３ スラストベアリング ４４ フラットペアリング ４６ 押え軸昇降シリンダ ４９ モータ ５０ 押え軸 ５２ 軸受 ５５ 昇降シリンダ ５７ ブラシ ５８ 昇降シリンダ ６３ ブラシ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 有底円筒状を呈するマンドレルの内周面
   および外周面を清掃する鋳造装置のマンドレル清掃装置
   であって、 基板とその上部に設けた箱状の本体とからなるケーシン
   グと、 前記マンドレルをその開口が下方に向くようにして前記
   基板に設けた軸受で回転自在に支持するマンドレル受け
   部材と、 前記ケーシングの上部に 垂直状態で支持され前記マンド
   レルと同芯状に配置した押え軸を軸受によって回転自在
   に支持しこの押え軸の作用端面を前記マンドレルの上端
   面に圧接させる押え軸昇降シリンダと、 前記押え軸と一体的に昇降しこの押え軸を回転駆動する
   駆動装置と、 前記基板に設けた駆動装置で駆動され前記マンドレルの
   内周面に摺接して昇降駆動される内部清掃ブラシと、 前記ケーシングの上部に設けた駆動装置で駆動され前記
   マンドレルの外周面に摺接して昇降駆動される外部清掃
   ブラシとを設けたことを特徴とする鋳造装置のマンドレ
   ル清掃装置。