JP2576533B2 - 露光装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばインデックスパターンを設けた感光
シートを露光するのに使用して好適な露光装置に関す
る。

〔発明の概要〕

本発明は、例えばインデックスパターンを設けた感光
シートを露光するのに使用して好適な露光装置におい
て、感光材料に向けて光を照射する発光手段と、感光材
料を透過又は反射したこの発光手段からの光を出力部に
導く導光板と、この導光板の出力部からの出射光の強度
を検出する検出手段とを設けたことにより、インデック
スパターン等の感光材料の状態を簡単に検出できるよう
にしたものである。

〔従来の技術〕

従来、感光性カプセルを使用したカラー画像のプリン
ト紙へのプリント方法が提案されている（特開昭59−30
537号公報等）。このプリント方法は、第７図に示す如
く、ポリエチレンテレフタレート等によりなる感光シー
トベース（1a）上に複数の黄，マゼンタ，シアンのマイ
クロカプセル（2Y），（2M），（2C）を均一に塗布して
マイクロカプセル層（２）を形成した感光シートとして
のマイクロカプセルシート（１）を使用する。この黄，
マゼンタ，シアンの夫々のマイクロカプセル（2Y），
（2M），（2C）はゼラチン，ポリビニルアルコール，ア
ラビアゴム等の比較的柔らかい外殻に覆われた内部に、
フォトクロミック染料，エレクトロクロミック染料，ロ
イコ染料等の色素の前駆体（又は色素）と、エチレン性
不飽和酸エステル類，アクリレートプレポリマー類，イ
ソシアネートプレポリマー類等のエチレン性不飽和化合
物等を含有する光硬化性組成物とが含まれた物質が封入
され、特定の波長の光を照射すると光硬化性組成物が硬
化してマイクロカプセル自体が硬化するようになってい
て、青色光の照射により黄の色素の前駆体が含まれたマ
イクロカプセル（2Y）が硬化し、緑色光の照射によりマ
ゼンタの色素の前駆体が含まれたマイクロカプセル（2
M）が硬化し、赤色光の照射によりシアンの色素の前駆
体が含まれたマイクロカプセル（2C）が硬化するように
してある。

そして、第８図に示す如く、このようにして構成され
るマイクロカプセル層（２）を有するマイクロカプセル
シート（１）に、プリントしたいカラー画像の像光を照
射する。この像光の照射は、カラー像光を三原色に分解
して赤色像光の照射と緑色像光の照射と青色像光の照射
とに分けて行い、夫々の像光の照射で硬化したマイクロ
カプセル（2a）を形成させる。そして、第９図に示す如
く、この照射したマイクロカプセルシート（１）のマイ
クロカプセル層（２）に顕色紙（３）を当接させ、ロー
ラ（4a），（4b）によりこのシート（１）と顕色紙
（３）とを圧力をかけ狭ませる。このようにして圧力を
加えることで、対応した波長の光が照射されず硬化して
いないマイクロカプセル（2Y），（2M），（2C）の外殻
が破壊して、内部の色素前駆体を含む物質が顕色紙
（３）の表面に転写される。この顕色紙（３）に夫々の
色の色前駆体が転写されることで、この顕色紙（３）の
表面が対応した色（黄，マゼンタ，シアン）に発色し、
この３色の混合状態によりカラー画像となり、この顕色
紙（３）にカラー画像がプリントされた状態となる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、このようにして構成されるマイクロカプセ
ル層（２）を有するマイクロカプセルシート（１）に像
光を照射して露光する際には、露光源としてビデオプロ
ジェクタ等に使用されている如き高輝度な陰極線管を使
用し、この陰極線管の表示面に表示された画像を露光す
るのが一般的であるが、この種の陰極線管を使用したカ
ラー露光装置は構成が複雑となる不都合があった。

この問題点を解決するために、例えば黄，マゼンタ，
シアンの各色毎にマイクロカプセルシートを３枚用意
し、夫々の色マイクロカプセルシートに対応した色の単
色画像を露光し、１枚の顕色紙にこの３枚のマイクロカ
プセルシートの色素前駆体を３回の第９図に示す如き転
写作業で転写させ、カラー画像とさせることが考えられ
ていた。このようにして各色の露光を個別に行なうこと
で、夫々の色の露光時に同一波長の光を照射させること
ができ、露光装置の構成を簡単にすることができるが、
マイクロカプセルシートの転写作業を３回必要とし、ま
た各色のカイクロカプセルシートの正確な色合せが困難
である等の不都合があった。

本発明は之等の点に鑑み、簡単にカラー画像を得るこ
とのできる露光装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の露光装置は、例えば第１図に示す如く、感光
材料（10）に向けて光を照射する発光手段と、感光材料
（10）を透過又は反射した上記発光手段からの光を出力
部（31b）に導く導光板（31）と、この導光板（31）の
出力部（31b）からの出射光の強度を検出する検出手段
（32），（33），（34）とを設けたものである。

〔作用〕

本発明の露光装置によると、検出手段（32），（3
3），（34）が導光板（31）の出力部（31b）からの出射
光の強度を検出するだけで、インデックスパターン等の
感光材料の状態の検出が簡単に行える。

〔実施例〕

以下、本発明の露光装置の一実施例を、第１図〜第５
図を参照して説明しよう。

本例は上述した如きマイクロカプセルシートの露光装
置で、まず本例の露光装置で露光を行うマイクロカプセ
ルシートの構成について説明する。第３図はこのマイク
ロカプセルシートを示す断面図で、図中（10）はマイク
ロカプセルシート全体を示し、このマイクロカプセルシ
ート（10）は透光性を有する合成樹脂シートよりなる基
材（11）の表面（10a）に、黄の色素の前駆体が含まれ
たマイクロカプセルが塗布されたマイクロカプセル層
（12Y）と、マゼンタの色素の前駆体が含まれたマイク
ロカプセルが塗布されたマイクロカプセル層（12M）
と、シアンの色素の前駆体が含まれたマイクロカプセル
が塗布されたマイクロカプセル層（12C）とを、同じ幅
でストライプ状に交互に形成する。なお、各マイクロカ
プセル層（12Y），（12M），（12C）の形成方向はこの
マイクロカプセルシート（10）の長さ方向としてあり、
幅方向に各層（12Y），（12M），（12C）が順にならん
でいる。また、各マイクロカプセル層（12Y），（12
M），（12C）のマイクロカプセルは、同一の感光域を持
つ。

そして、この基材（11）の裏面（10b）に、所定のイ
ンデックス用の物質が塗布されたインデックス層（13）
を、所定間隔でストライプ状態に形成する。本例の場
合、このインデックス層（13）は、光の透過度を他の層
よりも低下させる如くしてあり、表面（10a）に形成さ
れた黄のマイクロカプセル層（12Y）の真下になる位置
の裏面（10b）にこの黄のマイクロカプセル層（12Y）と
平行に形成する。

次に、このようにして構成されるマイクロカプセルシ
ート（10）を露光する本例の露光装置の構成を、第１
図，第２図及び第４図を参照して説明しよう。第４図に
おいて、（21）は露光を行う画像に対応したコンポジッ
トのカラー映像信号が得られる映像信号入力端子を示
し、この映像信号入力端子（21）に得られるカラー映像
信号を映像処理回路（22）に供給する如くしてある。こ
の映像処理回路（22）は、供給されるコンポジットの映
像信号を赤色信号R,緑色信号Ｇ及び青色信号Ｂの原色信
号に変換して出力する回路で、この処理回路（22）が出
力する赤色信号Ｒ、緑色色信号Ｇ及び青色信号Ｂを夫々
切換スイッチ（23）の第1,第２及び第３の固定接点（23
R），（23G）及び（23B）に供給する。そして、この切
換スイッチ（23）の可動接点（23m）は、PLL回路を主た
る構成部品とする切換制御回路（24）により切換が制御
され、この可動接点（23m）に得られる映像信号を増幅
器（25）を介して波長680nm程度のレーザ光を出射する
レーザダイオード（26）のカソードに供給する如く接続
し、このレーザダイオード（26）のアノードを接地す
る。

そして、このレーザダイオード（26）のレーザ光出力
側に近接して、支点（27a）を中心にして回動可能なミ
ラー（27）が配置してあり、レーザダイオード（26）か
らのレーザ光がこのミラー（27）で反射して届く範囲に
マイクロカプセルシート（10）を配置する。このとき、
ミラー（27）側にマイクロカプセルシート（10）の表面
（10a）を向ける。そして、このマイクロカプセルシー
ト（10）の裏面（10b）に近接してレーザ光検出器（3
0）を設ける。このレーザ光検出器（30）は、第１図に
示す如く、マイクロカプセルシート（10）の幅に対応し
た長さを有し裏面（10b）と対向する位置に配された導
光板（31）を有する。この導光板（31）は、第２図に示
す如く、内部に所定の染料を分散させたアクリル板より
なり、マイクロカプセルシート（10）の裏面（10b）と
対向した上面（31a）より入射した680nm程度のレーザ光
を、内部の染料が作用して900nm程度の赤外線光に変換
し、変換した赤外線光を一端及び他端の端面（31b）か
ら出射させる如くしてある。そして、この導光板（31）
の一端及び他端の端面（31b）に近接して夫々赤外線光
検出器を構成する赤外線センサ（32）を配置する。この
夫々の赤外線センサ（32）の受光部（32a）は端面（31
b）側に向けてあり、この夫々の赤外線センサ（32）の
赤外線検出出力信号を加算回路（33）に供給して加算
し、この加算回路（33）の加算出力信号をレベル検出器
（34）に供給する。このレベル検出器（34）は赤外線光
の検出出力が一時的に所定レベル低下することを検出す
ると検出信号を出力するもので、このレベル検出器（3
4）の検出信号をこのレーザ光検出器（30）の出力端子
（35）に供給する。

そして、この出力端子（35）に得られる検出信号を、
第４図に示す如く、切換制御回路（24）に供給する。こ
の切換制御回路（24）は、レーザ光検出器（30）から供
給される検出信号を基に切換スイッチ（23）の切換を制
御し、レーザ光検出器（30）から検出信号が供給されら
ときこの切換制御回路（24）からの信号により可動接点
（23m）を固定接点（23B）と接続させる如く制御する。

そして、マイクロカプセルシート（10）はこの露光装
置内で長さ方向に移動可能としてあり、このマイクロカ
プセルシート（10）の移動に連動してミラー（27）も所
定角度の回動を繰り返す如くしてある。

次に本例の露光装置によりマイクロカプセルシート
（10）に露光する際の動作を説明すると、まず第４図に
示す如くミラー（27）とレーザ光検出器（28）との間に
マイクロカプセルシート（10）を配置し、マイクロカプ
セルシート（10）を長さ方向（第１図の矢印Ａ方向）に
移動させながら、ミラー（27）の回動によりレーザダイ
オード（26）が出射するレーザ光ｌをマイクロカプセル
シート（10）の一端から他端まで幅方向に順に照射させ
る。このとき、映像信号入力端子（21）にはプリントし
たい画像の静止画の映像信号を供給し、映像処理回路
（22）から切換スイッチ（23）の各固定接点（23R），
（23G）及び（23B）にこの映像信号の原色信号R,G及び
Ｂを１水平ライン毎に供給する。そして、マイクロカプ
セルシート（10）の一端から照射させるときに、まず切
換スイッチ（23）の可動接点（23m）を青色信号Ｂが得
られる固定端子（23B）と接続させておき、レーザダイ
オード（26）からのレーザ光がインデックス層（13）を
透過したのをレーザ光検出器（30）が検出して検出信号
が切換制御回路（24）に供給されると、次の検出信号が
供給されるまでの間で固定端子（23B）から順次固定端
子（23G），固定端子（23R），固定端子（23B）‥‥と
可動接点（23m）の接続を切換えて行く。

ここで、本例においてはレーザ光検出器（30）を第１
図に示す如く構成したので、マイクロカプセルシート
（10）を透過したレーザダイオード（26）からのレーザ
光ｌが導光板（31）の上面（31a）に入射する。そし
て、この導光板（31）は入射した波長約680nmのレーザ
光を約900nmの赤外線光に変換して一端と他端の端部（3
1b）から出射させ、この出射した赤外線光の双方の端部
（31b）に近接した赤外線センサ（32）が電気信号に変
換して検出信号として出力する。そして、この双方の赤
外線センサの検出出力信号を加算回路（33）で加算した
信号のレベルが、レベル検出器（34）で検出される。こ
のとき、本例のマイクロカプセルシート（10）のインデ
ックス層（13）は、他の部分よりも光の透過度を低くし
てあるため、マイクロカプセルシート（10）のインデッ
クス層（13）が設けられた部分を透過したレーザ光ｌに
よる赤外線センサ（32）への入射光量は、他の部分より
も低下し、レベル検出器（34）が検出するレベルが低下
する。第５図はこのインデックス層（13）による検出器
（34）での検出レベルの低下を示す図で、インデックス
層（13）が設けられた間隔毎に一時的なレベルの低下ｉ
がある。そして、レベル検出器（34）がこの低下ｉを検
出すると、出力端子（35）を介して切換制御回路（24）
にインデックス検出信号を出力する。

そして、このインデックス検出信号を基にこの切換制
御回路（24）が切換スイッチ（23）を切換えることで、
マイクロカプセルシート（10）へのレーザ光の照射は、
このシート（10）の幅方向でまずインデンクス層（13）
の真上の黄のマイクロカプセル層（12Y）で青色信号Ｂ
によるレーザ光が照射され、その隣りのマゼンタのマイ
クロカプセル層（12M）で緑色信号Ｇによるレーザ光が
照射され、その隣りのシアンのマイクロカプセル層（12
C）で赤色信号Ｒによるレーザ光が照射される。さらに
その隣りのインデックス層（13）に対応した黄のマイク
ロカプセル層（12Y）を照射するときには、このインデ
ックス層（13）の検出により再び青色信号Ｂによるレー
ザ光が照射されるようになり、このシート（10）の幅方
向の一端から他端まで１水平走査ラインの映像信号によ
るレーザ光が照射される。

このようにしてマイクロカプセルシート（10）に１ラ
イン分照射されると、ミラー（27）の回動により再びマ
イクロカプセルシート（10）の一端から他端まで、次の
１水平走査ラインの映像信号によるレーザ光の照射が行
われる。このようにして順次各ラインのレーザ光の照射
が行われ、１画面分の映像信号によるレーザ光がマイク
ロカプセルシート（10）に照射される。

そして、このようにして照射されたマイクロカプセル
シート（10）を第９図に示す如き工程にて顕色紙（３）
と圧接させることで、この顕色紙の表面が対応した色
（黄，マゼンタ，シアン）に発色し、この顕色紙に露光
装置の入力端子（21）に得られる映像信号に対応したカ
ラー画像がプリントされた状態となる。

このように本例による露光装置によると、照射するレ
ーザ光をマイクロカプセルシート（10）のインデックス
層（13）の検出により赤色像光，緑色像光，青色像光と
順次と切換えるため、単一（同一）のレーザ光だけを使
用して１回の露光作業を行うことで、カラー画像の露光
が行え、露光作業が容易に行えると共に露光装置の構成
が簡単になる。また、１回の露光作業で良いので、各色
の色合わせ作業が必要なく、色ずれもない。

そして本例においては、インデックスパターンを検出
するためのレーザ光検出器（30）を上述した如き構成し
たので簡単にインデックスパターンを検出することがで
きる。即ち、導光板（31）を使用したためにレーザ光を
検出するセンサ（32）が２個で良く、しかもこの導光板
（31）がレーザ光を赤外線に波長変換するため、センサ
として安価で性能の良い赤外線センサを使用できる。な
お、この赤外線センサ（32）は導光板（31）の片側の端
面（31b）側にだけ設けるようにしても良く、この場合
には更に構成が簡単になる。但し、上述側の如く両側の
端面（31b）に設けて検出出力を加算するようにすれ
ば、レーザ光の照射位置によるレベルの変化をなくすこ
とができる。

なお上述実施例においては、マイクロカプセルシート
（10）を挟んで導光板（31）を発光手段としてのレーザ
ダイオード（26）と対向する位置に設けたが、例えば第
６図に示す如く、マイクロカプセルシート（10）の裏面
側に反射板（41）を配置し、マイクロカプセルシート
（10）の表面側に発光手段（図示せず）と導光板（31）
とを配置し、反射板（41）で反射したレーザ光ｌを導光
板（31）に入射させるようにしてもよい。この場合、マ
イクロカプセルシート（10）自体が反射性を有するとき
には反射板（41）を省略しても良い。

また、上述実施例はマイクロカプセルシートの露光装
置の例につき述べたが、写真材料等の画像を露光する種
々の露光装置に本発明が適用できることは勿論である。
さらに本発明は上述実施例に限らず、本発明の要旨を逸
脱することなく、その他種々の構成が取り得ることは勿
論である。

〔発明の効果〕

本発明の露光装置によると、簡単にインデックスパタ
ーン等の観光材料の状態の検出ができる利益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の露光装置の一実施例の要部を示す構成
図、第２図は第１図例の導光板を示す斜視図、第３図は
感光材料の一例を示す断面図、第４図は第１図例の露光
装置の全体を示す構成図、第５図は第１図例の説明に供
する線図、第６図は本発明の露光装置の他の実施例を示
す構成図、第７図，第８図及び第９図は夫々マイクロカ
プセルシートの説明に供する線図である。 （10）はマイクロカプセルシート、（31）は導光板、
（32）は赤外線センサ、（33）は加算回路、（34）はレ
ベル検出器である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光材料に向けて光を照射する発光手段
   と、上記感光材料を透過又は反射した上記発光手段から
   の光を出力部に導く導光板と、該導光板の出力部からの
   出射光の強度を検出する検出手段とを設けたことを特徴
   とする露光装置。