JP2576455Y2 - ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置 - Google Patents

ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置

Info

Publication number
JP2576455Y2
JP2576455Y2 JP1992038026U JP3802692U JP2576455Y2 JP 2576455 Y2 JP2576455 Y2 JP 2576455Y2 JP 1992038026 U JP1992038026 U JP 1992038026U JP 3802692 U JP3802692 U JP 3802692U JP 2576455 Y2 JP2576455 Y2 JP 2576455Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
piston
cone
cylinder
cylindrical portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1992038026U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0589985U (ja
Inventor
原 利 史 前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP1992038026U priority Critical patent/JP2576455Y2/ja
Publication of JPH0589985U publication Critical patent/JPH0589985U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2576455Y2 publication Critical patent/JP2576455Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車等におけるパー
キングブレーキを内蔵したディスクブレーキの制動間隙
自動調節装置、特にオーバアジャストに基づく摩擦パッ
ドの引きずり等を防止する制動間隙自動調節装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等に装着されるディス
クブレーキには、マスタシリンダからの液圧で作動する
ピストンを内蔵した液圧制動機構に加え、キャリパのシ
リンダに機械式パーキング機構を並設したものがあり、
更にこのパーキング機構とピストンとの間に摩擦パッド
の摩耗を補償する制動間隙自動調節装置を設けたものが
知られている。
【0003】そして、この種の自動調節装置において
は、制動液圧が特に大きくなった場合には、キャリパの
反作用部等の弾性変形分までも自動調節作用が働き、い
わゆるオーバアジャストを起す可能性があり、ブレーキ
を解放しても摩擦パッドがブレーキディスクに係合した
まま引ずることもあった。
【0004】このオーバアジャストを防止する方策とし
て(1)キャリパの剛性を高めて弾性変形量を抑えた
り、(2)1回のブレーキ操作で与えられる制動間隙調
節量の最大量を制限したマイクロアジャスト機構を採用
したり、或いは(3)制動液圧が過大になった場合にそ
の液圧に応動してアジャスト機能を停止させるゴム等か
らなる受圧回転シールリングを用いたものなど種々のも
のが提案されていたが、(1)のキャリパの剛性を高め
るものはブレーキ装置全体が重くなり、(2)のマイク
ロアジャスト機構を用いたものは所定制動間隙を得るた
めに何回も繰返しブレーキ操作が必要であるばかりでな
く機構自体も複雑であった。そして(3)の受圧回転シ
ールリングを用いるものはゴムシールのため回転抵抗が
不安定で作動に正確性を欠き耐久性にも難点があった。
【0005】そこで本出願人は重量の増大をきたすこと
なく、機構的にも複雑でなく耐久性に富んだ制動間隙自
動調節装置を開発し出願した(実公昭58−13150
号公報参照)。
【0006】図3は前述の本出願人が開発した制動間隙
調節装置の要部を示したもので、キャリパ01のシリン
ダ02内にピストン03が摺動自在に嵌合していると共
に、キャリパ01の右端壁には調節ボルト04が摺動は
できるが回動不能に嵌合支持されている。前記調節ボル
ト04の先端部にはリード角の大きいねじが形成され、
該ねじに調節ナット05が螺合している。調節ナット0
5には円錐面05aが形成され、この円錐面05aと補
完的に係合する円錐面06aを有する段付ピストン06
がピストン03に対して摺動自在にしかし回動はできな
いように支持されている。
【0007】この従来の制動間隙自動調節装置の作動に
ついて説明すると、ブレーキ作動時にシリンダ02内に
圧液が供給されピストン03が左方に移動すると、キャ
リパ01は右方に移動しブレーキディスクが摩擦パッド
に挟圧される。この時ピストン03の運動は皿バネ0
7、スラスト軸受08等を介して調節ナット05に伝達
され、この移動量が調節ナット05と調節ボルト04間
のねじ結合部のバックラッシュより大きくなると調節ナ
ット05は調節ボルト04をピストン03の移動方向に
引張るが、この間は制動間隙調節作用はない。
【0008】シリンダ02内の液圧が増大し調節ボルト
04を右方向に移動させる推力が皿バネ07を撓ませる
程になると、調節ナット05の円錐面05aが段付ピス
トン06の円錐面06aから離れ、調節ナット05は回
転して再び円錐面06aと摩擦して制動間隙調節作用を
行なう。
【0009】シリンダ02内の液圧が更に増大してキャ
リパ01の反作用部等が変形する程の液圧になると、段
付ピストン06の左端側大径部の断面積aとシールリ
ング010に係合する右端側小径部の断面積aとの差
(a−a)に基づく液圧力によって段付ピストン0
6は皿バネ09に抗して右方向に移動する。
【0010】これにより段付ピストン06の円錐面06
aが調節ナット05の円錐面05aと摩擦係合し、調節
ナット05の回動を阻止すると同時に、調節ナット05
と調節ボルト04のねじ結合部を無負荷状態とし制動間
隙調節作用を停止し、オーバアジャストは防止される。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】上述の制動間隙自動調
節装置は、ブレーキ液圧が過大になったとき、該液圧に
より段付ピストン06を右方向に移動させるために段付
ピストン右端側には小径部06bが形成されており、か
つ該小径部06bの半径方向内方には円錐面06aが形
成されている。
【0012】しかしながら、このように円錐面06aと
小径部06bが同一の直径上の内側と外側に配置されて
いると、調節ナット05の回動を阻止するために必要な
摩擦トルクを得るための円錐面06aの大きさに応じて
段付ピストン06の小径部06bの外径が設定されるこ
とになり、必然的にキャリパ01のシリンダサイズが大
きく設計せざるを得ない問題点を有していた。
【0013】そこで本考案は、このような問題点に鑑
み、段付ピストンの円錐面と、段付ピストンに推力を与
えるための有効受圧面積の一方を担う小径部の位置を軸
方向にずらすことにより、たとえ円錐面が大きく構成さ
れてもそれに伴ってシリンダサイズを大きく設計しなく
てもすむようにした制動間隙自動調節装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のために講
じた本考案の手段は、ディスクブレーキのキャリパのシ
リンダにピストンを嵌合させ、該ピストン内にコーン部
を有するコーンプラグを内蔵していて、このコーンプラ
グの円錐面に摩擦係合する円錐部を有するアジャスティ
ングナットをスピンドル(調節ボルト)に螺合させて、
ブレーキの制動間隙調節作用を自動的に停止させるよう
にした、ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置につ
いて、これを次のように構成したことである。ディスク
ブレーキのキャリパ内に、キャリパのシリンダに対して
回動不能であるが軸方向に移動可能なスピンドルと、該
スピンドルと螺合し、かつブレーキディスク方向にバネ
付勢された外周に円錐面が形成されたアジャスティング
ナットと、前記円錐面と摩擦係合が可能で内周に円錐面
を形成したコーン部を有し、かつ前記キャリパのシリン
ダに嵌合するピストンに対して回動不能であるが軸方向
に移動可能なブレーキディスク方向にバネ付勢されたコ
ーンプラグとが内蔵され、前記コーンプラグは前記コー
ン部からブレーキディスク側に向かってコーン部の外周
部より段差をもって縮径した第1円筒部と、該第1円筒
部よりもさらに小径の第2円筒部を有し、該これらの第
1円筒部、第2円筒部と前記ピストンとの間に形成され
たシール収納部にシールを配設し、該シールと前記コー
ンプラグの円錐面は軸方向にずれた位置とし、上記ピス
トンのシリンダが大径の第1シリンダ部と小径の第2シ
リンダ部とからなり、上記第2シリンダ部の断面積A
がコーンプラグの上記第1円筒部の断面積Aよりも大
きく、これによって、所定値を越える制動液圧が上記ピ
ストンの液圧室に導入されたとき、コーンプラグにピス
トンの開放部側に向かう方向の力が作用し、コーンプラ
グがバネ付勢に抗してブレーキディスクと反対側へ移動
してブレーキの制動間隙の調節を停止するようにしたこ
と。
【0015】
【作 用】ブレーキ液圧がスピンドルに作用して生じる
軸方向の推力が、螺合部を介して連結したアジャスティ
ングナットに働くバネ荷重に打ち勝つまでは、ブレーキ
液圧によるピストンの移動に伴ってコーンプラグもアジ
ャスティングナットもスピンドルも全てブレーキディス
ク側へ一体となって移動する。この期間中は制動間隙調
節作用はない。
【0016】しかし、前述の如くブレーキ液圧が所定圧
以上になるとアジャスティングナットに働くバネ荷重に
打ち勝ってアジャスティングナットの円錐面がコーンプ
ラグの円錐面より離れる。すると、アジャスティングナ
ットは回転して再びコーンプラグの円錐面と摩擦係合す
るまで螺出する。この螺出量が制動間隙調節量となって
ブレーキディスクに対する摩擦パッドの適正間隙が補償
される。
【0017】ブレーキ液圧が更に上昇して摩擦パッドや
キャリパの反作用部等を変形させる程の液圧になると、
その液圧によりコーンプラグがブレーキディスクと反対
方向に移動して両円錐面が強固に摩擦係合してアジャス
ティングナットの回動が阻止され制動間隙調節作用が停
止する。
【0018】
【実 施 例】以下、本考案の実施例を図1および図2
に基づいて説明する。図1は機械式パーキングブレーキ
と制動間隙自動調節装置とを備えたディスクブレーキの
正面断面図で、ブレーキディスク1の外周を跨いで逆U
字状に折り曲げられ、一対の摩擦パッド5、7を備えた
キャリパ9は、車体(図示せず)に固設された固定ブラ
ケット3にブレーキディスク軸方向に摺動可能に支持し
ている。
【0019】キャリパ9は機械式パーキングブレーキA
と制動間隙自動調節装置Bを内蔵する作用部9aと、一
方の摩擦パッド5を押動する反作用部9bと両者を連結
するブリッジ部9cからなる。キャリパ9の作用部9a
にはブレーキディスク1側に開口したシリンダ部11a
とこれに連続する小径シリンダ部11bが形成され、小
径シリンダ部11bの後部には機械式パーキングブレー
キのブレーキレバー軸13を装着する装着孔11cがシ
リンダ軸と直交する方向に設けられている。
【0020】シリンダ部11a内にはコップ状のピスト
ン15が角シール17を介して液密にかつ軸方向に移動
可能に嵌挿され、ピストン15の底部15aは摩擦パッ
ド7の裏板7aに衝合している。ピストン15とシリン
ダ部11a間に画成された液圧室19にはマスタシリン
ダからの圧液が導入されると共に、一対の摩擦パッド
5、7の摩耗量を補償して一定の制動間隙を自動的に設
定する制動間隙自動調節装置Bが配設されている。
【0021】前記調節装置Bは、前記ピストン15に、
その軸線方向に移動自在に嵌挿され、かつその回動が阻
止されているコーンプラグ21と、該コーンプラグ21
のコーン部21aの内周部に形成した円錐面21bと摩
擦係合可能な外周部に円錐面23aを有したアジャステ
ィングナット23と、該アジャスティングナットの内径
部に形成したリード角の大きい雌ネジ部23bに螺合し
た雄ネジ部25bを有し、頭部25aがキャリパ9の小
径シリンダ部11bに摺動自在に嵌挿され、かつそのフ
ランジ部25cにおいて回動が阻止されているスピンド
ル25とから成っている。
【0022】図2は前記ピストン15と前記コーンプラ
グ21との間に形成されるシール収納部を拡大して示し
たもので、ピストン15の内周部にはコップ状の開放部
から底部15aに向かって第1シリンダ部15bと段差
部15cと第1シリンダ部15bより小径の第2シリン
ダ部15dが形成され、一方コーンプラグ21の外周部
には、コーン部21aからピストン15の底部15a側
に向かってコーン部21aより小径の第1円筒部21c
と段差部21dと第1円筒部21cより更に小径の第2
円筒部21eが形成されている。
【0023】コーンプラグ21の第1円筒部21cと、
ピストン15の第1シリンダ部15bと段差部15cと
でなす空間がシール収納部27として画成され、ここに
段差部15cに当接係合するリング状の第1バックアッ
プリング29とシール31が収納されている。
【0024】また、コーンプラグ21の第2円筒部21
eと段差部21d及び第2シリンダ部15dとでなす空
間がシール部材収納部33として画成され、ここに段差
部21dに当接係合するリング状の第2バックアップリ
ング35と該リング35の背後に配置したシール部材3
7およびスペーサリング39が収納されている。スペー
サリング39はコーンプラグ21の第2円筒部21eに
嵌合係止し、その左端面には円周上に間隔を設けて複数
の突起体39aが一体に形成され、該突起体39aはピ
ストン15の底部15aに設けた凹部15eと摺動嵌合
している。この構成により、コーンプラグ21はピスト
ン15に対して回動不能で軸方向には移動可能となる。
【0025】ピストン15のシリンダ部とコーンプラグ
21の円筒部を形成する際に、ピストン15の第2シリ
ンダ部15dの断面積Aがコーンプラグ21の第1円
筒部21cの断面積Aより大きいことは重要な事項で
ある。即ち、液圧室19に摩擦パッド5、7を押圧しキ
ャリパ9の反作用部9b等を変形させる程の液圧P
有する圧液が導入されたとき、コーンプラグ21にはP
(A−A)の大きさで、ピストン15の開放部側
に向かう方向に力が作用するように構成されている。
【0026】ピストン15の開放部近傍の第1シリンダ
部15bにはスナップリング41が係止しており、この
スナップリング41とコーン部21aの右端面間にはセ
ットスプリング43がスプリングシート45を介して配
設されている。
【0027】アジャスティングナット23の円錐面23
aと反対に位置する側には段差部23cが形成されるよ
うに軸径が縮小され、この部分にスラストベアリング4
7が取付けられ、該ベアリング47と前記スプリングシ
ート45間にアジャストワッシャ49を介してアジャス
トスプリング51が介装されている。
【0028】キャリパ9の後端部に形成した装着孔11
cにはパーキング用のブレーキレバー軸13がその軸回
りに回動できるようにベアリング53を介して装着さ
れ、該レバー軸13とスピンドル25間に機械力伝達の
ためのロッド55が介装されている。
【0029】次に、以上のように構成された本実施例の
ディスクブレーキの作動について説明する。
【0030】まず、ブレーキ操作時にはマスタシリンダ
から導入された圧液が液圧室19に導入され、該圧液に
よりピストン15がブレーキディスク1方向に押動さ
れ、一方の摩擦パッド7を直接ブレーキディスク1に圧
接すると同時に、この反力でキャリパ9の反作用部9b
が他方の摩擦パッド5を圧接して制動作用を行なう。
【0031】この時、ピストン15の運動はセットスプ
リング43を介してコーンプラグ21を、またアジャス
トスプリング51、スラストベアリング47を介してア
ジャスティングナット23をピストン15と同一方向に
一体となって移動させる。そしてこの移動量がアジャス
ティングナット23とスピンドル25間のネジ結合部の
バックラッシュ量よりも大きくなると、スピンドル25
も一体となって同一方向に移動する。したがってこれら
の期間中は何等制動間隙調節作用は起らない。
【0032】しかしながら、液圧室19の液圧が上昇し
て所定圧力Pになると、スピンドル25には右方向の
力、P×A(Aはスピンドル頭部25aの有効断
面積)が作用し、前記所定圧P以上の圧力がスピンド
ル25にかかるとアジャストスプリング51のバネ荷重
に打ち勝ってスピンドル25とアジャスティングナット
23がピストン15の移動方向と反対の方向に移動する
ようにアジャストスプリング51のバネ荷重がセットさ
れている。これによりアジャスティングナット23の円
錐面23aがコーンプラグ21の円錐面21bから離れ
るため、アジャスティングナット23は蓄積されたアジ
ャストスプリング51のバネ力により回転しながら左方
へ螺出してコーンプラグ21に追随する。このアジャス
ティングナット23の螺出量が制動間隙調節量となり、
ブレーキ解放時にはピストン15がブレーキ適用前より
もブレーキディスク1側へ前進した位置までしか戻れく
なり、摩擦パッドの摩耗による間隙を補償する。
【0033】液圧室19の液圧が摩擦パッドやキャリパ
の反作用部等を変形させる程の液圧Pに達すると、回
転不能のコーンプラグ21はP(A−A)の液圧
力によりセットスプリング43およびアジャストスプリ
ング51のバネ荷重に抗して右方へ移動し、ネジ結合部
を無負荷状態にすると同時に両円錐面21b、23aが
強固に摩擦係合するので、アジャスティングナット23
の回転は阻止され制動間隙調節作用は停止する。
【0034】なお、本考案によるディスクブレーキは駐
車のためのブレーキにも適用できるようになっている。
即ち、パーキングブレーキによるブレーキ操作時には、
ハンドレバー操作等によりブレーキレバー軸13が回動
し、スピンドル25がロッド55を介してブレーキディ
スク1方向に押動される。このスピンドル25の押動に
よる推力はアジャスティングナット23、コーンプラグ
21を介してピストン15に伝達され、液圧操作時と同
様に両摩擦パッド5、7がブレーキディスク1を挟圧し
て制動作用を行なうが制動間隙調節作用は行なわない。
【0035】以上、本考案は一つの実施例に基づき詳述
したが、本考案は上述の実施例のみに限定されることな
く実用新案登録請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々
に各部の具体的構成を変更して実施可能なものである。
【0036】
【効 果】以上詳述したように、本考案のディスクブレ
ーキの制動間隙自動調節装置によれば、コーンプラグの
コーン部からブレーキディスク側に該コーン部の外径よ
りも径の小さい円筒部を形成し、液圧による推力を発生
するための有効面積を確保するために前記円筒部とピス
トンのシリンダ間にシールを収納することにより、シー
ル外径とほぼ等しい位置までコーン部を大きく設計する
ことが可能となる。したがって、コーンプラグとアジャ
スティングナットの両円錐面による摩擦トルクの増大を
シリンダ径を大きく形設しなくても充分大きく設定でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す機械式パーキングブレ
ーキと制動間隙自動調節装置を備えたディスクブレーキ
の正面断面図である。
【図2】図1のシール収納部の拡大図である。
【図3】従来の制動間隙自動調節装置の正面断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・ブレーキディスク 5、7・・・一対の摩擦パッド 9・・・キャリパ 11a、11b、・・・キャリパのシリンダ部 15・・・ピストン 19・・・液圧室 21・・・コーンプラグ 21a・・・コーンプラグのコーン部 21b・・・コーンプラグの円錐面 21c・・・コーンプラグの第1円筒部 21d・・・コーンプラグの第2円筒部 23・・・アジャスティングナット 23a・・・アジャスティングナットの円錐面 25・・・スピンドル 27・・・シール収納部 31・・・シール 33・・・シール部材収納部 37・・・シール部材 43・・・セットスプリング 51・・・アジャスティングスプリング

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクブレーキのキャリパ内に、キャリ
    パのシリンダに対して回動不能であるが軸方向に移動可
    能なスピンドルと、該スピンドルと螺合し、かつブレー
    キディスク方向にバネ付勢され外周に円錐面が形成され
    たアジャスティングナットと、前記円錐面と摩擦係合が
    可能で内周に円錐面を形成したコーン部を有し、かつ前
    記キャリパのシリンダに嵌合するピストンに対して回動
    不能であるが軸方向に移動可能なブレーキディスク方向
    にバネ付勢されたコーンプラグとが内蔵され、前記コー
    ンプラグは前記コーン部からブレーキディスク側に向か
    ってコーン部の外周部より段差をもって縮径した第1円
    筒部と、該第1円筒部よりもさらに小径の第2円筒部を
    有し、該これらの第1円筒部、第2円筒部と前記ピスト
    ンとの間に形成されたシール収納部にシールを配設し、
    該シールと前記コーンプラグの円錐面は軸方向にずれた
    位置とし、上記ピストンのシリンダが大径の第1シリン
    ダ部と小径の第2シリンダ部とからなり、上記第2シリ
    ンダ部の断面積Aがコーンプラグの上記第1円筒部の
    断面積Aよりも大きく、これによって、所定値を越え
    る制動液圧が上記ピストンの液圧室に導入されたとき、
    コーンプラグにピストンの開放部側に向かう方向の力が
    作用し、コーンプラグがバネ付勢に抗してブレーキディ
    スクと反対側へ移動してブレーキの制動間隙の調節を停
    止するようにしたことを特徴とするディスクブレーキの
    制動間隙自動調節装置。
JP1992038026U 1992-05-12 1992-05-12 ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置 Expired - Fee Related JP2576455Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992038026U JP2576455Y2 (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992038026U JP2576455Y2 (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0589985U JPH0589985U (ja) 1993-12-07
JP2576455Y2 true JP2576455Y2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=12514056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992038026U Expired - Fee Related JP2576455Y2 (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2576455Y2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101361353B1 (ko) * 2012-07-20 2014-02-11 주식회사 만도 캘리퍼 주차브레이크
KR101351346B1 (ko) * 2012-07-20 2014-01-15 주식회사 만도 디스크 브레이크
KR101361319B1 (ko) * 2012-07-20 2014-02-11 주식회사 만도 캘리퍼 브레이크
CN107191512A (zh) * 2017-07-06 2017-09-22 浙江春风动力股份有限公司 一种机动车及其自补偿刹车装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0589985U (ja) 1993-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02286927A (ja) ディスクブレーキカリパス組立体
CA1054957A (en) Automatic brake adjusting mechanism
US4596315A (en) Disc brake device
US4660684A (en) Disc brake with automatic adjustment
US4284176A (en) Mechanically operated disc brake
JP2576455Y2 (ja) ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置
US4228875A (en) Mechanical disc brake
JPS6098232A (ja) デイスクブレーキ用自動調整装置
US4319669A (en) Disc brake device
JPS591894B2 (ja) ブレ−キノスキマチヨウセイソウチ
JPS5813150Y2 (ja) デイスクブレ−キの制動間隙自動調節装置
US4691809A (en) Disc brake with automatic adjustment
JP2511994B2 (ja) デイスクブレ−キ用間隙自動調整装置
US4852702A (en) Automatic adjuster for operation gap of brake
JP2602010Y2 (ja) ディスクブレーキの制動間隙自動調節装置
US4530424A (en) Automatic braking-gap adjuster system for hydraulic brake
JPS6157503B2 (ja)
JPH0354984Y2 (ja)
JPH0122496B2 (ja)
US4371059A (en) Automatic adjusting device in a disc brake
JPH07117117B2 (ja) 駐車ブレ−キ付きディスクブレ−キの隙間自動調整装置
JPH0346263Y2 (ja)
JP2809394B2 (ja) デイスクブレーキのオートアジヤスタ装置
JPH0524828Y2 (ja)
JP2554692B2 (ja) デイスクブレーキの間隙自動調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees