JP2576382B2 - 受像管の製造方法 - Google Patents

受像管の製造方法

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JP2576382B2 JP5241174A JP24117493A JP2576382B2 JP 2576382 B2 JP2576382 B2 JP 2576382B2 JP 5241174 A JP5241174 A JP 5241174A JP 24117493 A JP24117493 A JP 24117493A JP 2576382 B2 JP2576382 B2 JP 2576382B2
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受像管の製造方法に関
し、特にフェースパネル外表面に反射防止・帯電防止処
理を施した受像管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】受像管の蛍光面に印加する電圧は、25
〜27kVである。そのためディスプレイセット電源の
ON−OFF時に受像管フェースパネルの外表面がチャ
ージアップして、フェースプレート部外表面に空気中の
細かいゴミが付着して汚れが目立ったり、輝度性能を劣
化させる原因になる。
【0003】また、チャージアップしたフェースパネル
部外表面に観視者が近付いた時に放電現象が起こり、観
視者に不快感を与える。
【0004】一方、フェースプレートの外光反射は受像
管のコントラストの低下および観視者の眼性疲労の原因
となる。
【0005】これらの問題を解決するために、フェース
プレート外表面に反射防止・帯電防止処理を施した受像
管がある。通常、これらの反射防止膜・帯電防止膜はス
ピンコーィング法で形成された薄膜である。
【0006】スピンコーティング法による薄膜の形成方
法は特開平2−94224号公報で提案されている。
【0007】この発明によれば、図3で示すように、金
属製の防爆バンド(8)による防爆処理を終了し、かつ
フェースパネル(7)の外表面クリーニングを行った受
像管をファンネル部(16)においてスピンコーティン
グ機(3)の支持台(4)に支持させ、かつ支持棒(1
1)により取り付け耳(14)の孔を固定してフェース
パネル部(7)を上向きにした状態でセッティングす
る。次に、40〜60rpmで受像管とサルベージキャ
ップ(2)を回転させながら、注入ノズル(5)から一
定量の塗液(6)をフェースパネル(7)の外表面に注
入する。この注入した塗液(6)がある程度フェースパ
ネル(7)の外表面全体に広がってからスピンコーティ
ング機(3)の回転数を高速(たとえば100〜150
rpm)に上げて受像管およびサルベージキャップ
(2)を回転させることで塗膜の均一化および安定化を
おこなう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の薄
膜構造方法による場合、次にような2つの問題点があっ
た。
【0009】第1の問題は、フェースパネル(7)の1
対の対角部に膜厚の不均一によってむらを生じることで
ある。すなわち、塗膜の均一化のために受像管を高速で
回転させるが、このように高速回転させると、図3
(B)で示すように、長方形のフェースパネル(7)が
円形のサルベージキャップ(2)の中でその内部の空気
をかきまぜることになり、かつフェースパネル(7)の
長辺側と短辺側で空気の撹乱度合が異なるため、図3
(B)の矢印で示すような回転方向の場合フェースパネ
ル(7)の左上および右下の対角部に膜厚の不均一によ
るむら(15)を生じる。
【0010】このようなむら(15)は回転速度の調整
や塗液の粘度調整によっても免れ得ないものであった。
【0011】第2の問題は、高速回転によって外方に振
切らた塗液の液滴ががサルベージキャップ(2)に衝
突してはね返り、フェースパネル(7)に付着して膜厚
の局部的な不均一によるむらを生じることである。ま
た、サルベージキャップ(2)よりはね返った塗液は受
像管のファンネル部(16)にも付着し、高圧リークの
原因になる。
【0012】以上の問題点を解決するため特開平2−9
4224号公報では図3のように仕切り板(12)をサ
ルベージキャップ(2)に設け、受像管とサルベージキ
ャップ(2)を同期させて回転している。この方法では
仕切板(12)がサルベージキャップ内の空気を受像管
と一緒に回し、長方形のフェースパネルによる空気の撹
乱を減少させることを目的としている。
【0013】しかし、サルベージキャップ内の空気を受
像管と一緒に回すためには仕切板(12)と受像管の距
離を極力小さくする必要があり、仕切板に衝突した塗液
が受像管にはね返って付着し易いという欠点がある。
【0014】また、特開平2−94224号公報では図
4で示す矩形のサルベージキャップ(2)を使用する方
法も提案されている。この方法でもフェースパネルのコ
ーナー部むら(15)を発生しなくするためにはサルベ
ージキャップ(2)と受像管の距離を小さくする必要が
あり、塗液のはね返りが発生し易いという欠点がある。
【0015】次に特開平2−219213号公報では半
導体装置製造工程においてウエハ等にレジストをスピン
コーティングする場合に空気の撹乱を減少させる方法が
提案されている。この方法では図5に示すようにウエハ
(21)に接近して回転板(25)を設置し、ウエハと
回転板を共に回転させる。これによってウエハ(21)
と回転板(25)の間の空気を回転させる。しかし、ウ
エハ等の基板はほぼ円形の平板であるのに対し、受像管
は立体的であるため空気の撹乱が大きい。
【0016】従って受像管のフェースパネル上部に同様
の回転板を設けても空気の撹乱は防止できずにコーナー
部のむら(15)を生じる。
【0017】また、特開平2−144169号公報には
図6に示すようにスピンコート装置に於て、ウエハ(3
7)上に均一な気流を発生する気流発生装置(29)
と、その気流の可変絞り弁(33)と、排気口(36)
を備えた装置で、ウエハ外周部の膜厚不均一を除去する
技術が開示されている。これは、被塗布物の中央部に吹
き当たる風量を大きく、周辺部での風量を小さくするこ
とによって、被塗布物全体の膜厚を均一にする方法であ
る。この方法では被塗布物が円形平板であるため被塗布
物の中央部と周辺部で風量制御を行なえば良い。しか
し、受像管をスピンコーティングする場合にはフェース
パネルが長方形であるためフェースパネルの4つのコー
ナー部は全て同じ風量を与えるだけでは不十分である。
【0018】例えば図3においてフェースパネル(7)
の左上と右下の対角部がサルベージキャップ(2)内の
空気を攪乱するため、フェースパネル当たる風量が右
上と左下の対角部より大きくなる。従って吹出風量制御
によって膜厚を均一化するためには、フェースパネルの
左上と右下の対角部に当たる風量のみを小さくする必要
がある。しかし、被塗布物である受像管は回転している
ため、一対の対角部のみ風量変化させることは非常に困
難となる。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、サルベ
ージキャップの内側に配置されたフェースパネル部の外
表面を上向きにして受像管をスピンコーティング機によ
り受像管を回転させながら前記フェースパネル部の外表
面に塗液を注入し塗布する工程を有し、前記塗液の注入
塗布工程時に受像管外周の対角線部分の近傍に配置した
攪乱防止板を受像管に同期して回転させる反射防止・帯
電防止処理受像管の製造方法において、前記攪乱防止板
は前記フェースパネルの長辺から前記サルベージキャッ
プにまで延在していることを特徴とする反射防止・帯電
防止処理受像管の製造方法がえられる。また、長方形の
フェースパネル部の外表面を上向きにした受像管を回転
させつつスピンコーティング機により受像管を回転させ
ながら前記フェースパネル部の外表面に塗液を注入し塗
布する工程を含む反射防止・帯電防止処理受像管の製造
方法において、前記塗液の注入塗布工程時に受像管の回
転方向に対し前記フェースパネルの長辺側後方部と短辺
側前方部の対角線部分を囲むように攪乱防止板を配置
し、この攪乱防止板を受像管に同期して回転させること
を特徴とする反射防止・帯電防止処理受像管の製造方法
をも得られる。さらに、前記攪乱防止板の外周部分にサ
ルベージキャップを固定配置して余剰の塗液を廃棄する
ようにしたことをも特徴とする。
【0020】
【作用】フェースパネルの4つのコーナー部のうち、一
対の対角部は空気の撹乱作用が大きいが、振切による塗
液の飛散は少ないので、空気の撹乱防止板を設けること
によって膜厚むらを除去でき、しかも塗液のはね返りが
発生しない。また、もう一対の対角部は塗液の飛散が多
いが空気の撹乱作用が小さいので、撹乱防止板を設ける
必要がなく他対角部に設けた撹乱防止板がサルベージキ
ャップ内の空気全体を受像管と共に回転させる作用によ
ってむらが発生しなくなる。
【0021】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例による二層薄膜構造の反射
防止・帯電防止処理受像管の製造方法でスピンコート法
による塗布方法の正面図を図1(A)に示し、上面図を
図1(B)に示す。反射防止・帯電防止膜の形成は、ま
ず金属性の防爆バンド(8)による防爆処理を終了し、
かつフェースパネル(7)外表面のクリーニングを行っ
た受像管をファンネル部(16)においてスピンコーテ
ィング機(3)の支持台(4)に支持させる。サルベー
ジキャップ(2)は支持台(4)と共にスピンコーティ
ング機(3)に取り付けられており、サルベージキャッ
プ(2)には空気の撹乱防止板(1)が設けられてい
る。受像管を支持台(4)に支持させる際には図1
(B)のように撹乱防止板(1)とフェースパネル
(7)の長辺側が平行になるようセッティングする。
【0022】次にスピンコーティング機(3)を60r
pmで回転させる。受像管、サルベージキャップ、撹乱
防止板は全て60rpmで回転することになり、この状
態でフェースプレート(7)の上部に配置した注入ノズ
ル(5)から例えば70mlの塗液(6)をフェースプ
レート(7)の外表面に注入する。塗液は例えば導電性
物質として酸化スズを含有したアルキルシリケートのア
ルコール溶液を使用した。次にスピンコーティング機
(3)の回転数を150rpmにし、60秒間回転させ
る。以上の工程で帯電防止膜が形成された受像管を支持
台(4)より取り外し100℃の雰囲気中で5分間乾燥
させた後、再び受像管を図1のようにセッティングす
る。次にスピンコーティング機(3)を60rpmで回
転させ、注入ノズル(5)から70mlの塗液(6)を
注入する。塗液はアルキルシリケートのアルコール溶液
を使用する。
【0023】さらにスピンコーティング機(3)の回転
数を150rpmにして60秒間回転させる。以上の工
程によって反射防止および帯電防止効果を有する2層構
造の薄膜を得た。得られた薄膜はフェースパネル全域に
わたってむらがなく、塗液のはね返りも発生しない。
【0024】図2(B)で示すように撹乱防止板(1)
はフェースプレート(7)の短辺側まで囲むような形状
として、支柱(9)を介してスピンコーティング機
(3)に固定する。また、サルベージキャップ(2)は
スピンコーティング機(3)に取り付けず独立して設置
し、回転しない構造とした。薄膜の塗布プロセスは実施
例1と同じ条件とした結果、実施例1より撹乱防止板
(1)は小さい寸法で効果があり、むらが発生しない。
また、サルベージキャップ(2)は回転しないので振切
られた余剰の塗液を廃棄するための廃液管(10)の構
造が簡単にできる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は受像管のフ
ェースパネルの4つのコーナー部のうち、むらが発生し
易く塗液の飛散が少ない対角の2コーナー部に空気の撹
乱防止板を設け、むらが発生し難く塗液の飛散が多いコ
ーナー部には撹乱防止板を設けないので、空気の撹乱に
よる膜厚不均一むらの除去と、塗液はね返りの除去とい
う2つの相反する効果を両立して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスピンコーティング方
法を示す側面図と上面図。
【図2】本発明の一実施例によるスピンコーティング方
法を示す側面図と上面図。
【図3】従来技術による受像管のスピンコーティング方
法を示す側面図と上面図。
【図4】図3の従来技術におけるスピンコーティング機
の上面図。
【図5】従来技術によるスピンコーティング機の断面
図。
【図6】従来技術によるスピンコーティング機の断面
図。
【符号の説明】
1 撹乱防止板 2 サルベージキャップ 3 スピンコーティング機 7 フェースパネル 12 仕切板 25 回転板 33 可変絞り弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サルベージキャップの内側に配置された
    フェースパネル部の外表面を上向きにして受像管をスピ
    ンコーティング機により受像管を回転させながら前記フ
    ェースパネル部の外表面に塗液を注入し塗布する工程を
    有し、前記塗液の注入塗布工程時に受像管外周の対角線
    部分の近傍に配置した攪乱防止板を受像管に同期して回
    転させる反射防止・帯電防止処理受像管の製造方法にお
    いて、前記攪乱防止板は前記フェースパネルの長辺から
    前記サルベージキャップまで延在していることを特徴と
    する反射防止・帯電防止処理受像管の製造方法。
  2. 【請求項2】 長方形のフェースパネル部の外表面を上
    向きにした受像管を回転させつつスピンコーティング機
    により受像管を回転させながら前記フェースパネル部の
    外表面に塗液を注入し塗布する工程を含む反射防止・帯
    電防止処理受像管の製造方法において、前記塗液の注入
    塗布工程時に受像管の回転方向に対し前記フェースパネ
    ルの長辺側後方部と短辺側前方部の対角線部分を囲むよ
    うに攪乱防止板を配置し、この攪乱防止板を受像管に同
    期して回転させることを特徴とする反射防止・帯電防止
    処理受像管の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記攪乱防止板の外周部分にサルベージ
    キャップを固定配置して余剰の塗液を廃棄するようにし
    たことを特徴とする請求項2記載の反射防止・帯電防止
    処理受像管の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3024309B2 (ja) * 1991-10-01 2000-03-21 三菱電機株式会社 表面膜形成型映像管の製造方法及びその製造装置

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