JP2576142Y2 - エンジンの停止及び負荷駆動切換装置 - Google Patents

エンジンの停止及び負荷駆動切換装置

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JP2576142Y2
JP2576142Y2 JP1989078539U JP7853989U JP2576142Y2 JP 2576142 Y2 JP2576142 Y2 JP 2576142Y2 JP 1989078539 U JP1989078539 U JP 1989078539U JP 7853989 U JP7853989 U JP 7853989U JP 2576142 Y2 JP2576142 Y2 JP 2576142Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、マグネト電源に対し、短絡によるエンジン
停止と電気負荷の駆動とを切換えるエンジンの停止及び
負荷駆動切換装置に関する。
[従来の技術と考案が解決しようとする課題] 従来、汎用エンジンなどでは、例えば特開昭62−2637
9号公報に開示されているように、オイルが基準油面以
下となるなどの異常を検出したとき、点火装置に接続し
た油面警告回路によりエンジンを停止させるようにして
いる。
また、特開昭62−121833号公報には、エンジン異常を
検出したとき、警告を発する技術が開示されており、こ
の先行技術においては、エンジン異常検知回路に対し
て、警告装置を直列に接続するとともに点火回路側から
給電し、エンジンの異常を検知したとき、発光ダイオー
ド(LED)からなる警告灯などの電気負荷を駆動すると
ともにエンジンを停止するようにしている。
すなわち、反応エンジンなどの小型エンジンでは、マ
グネトからの点火用電源を点火系に給電しているものが
多く、この場合、エンジンを稼動した状態のまま上記LE
Dを点灯させると、上記LEDを点灯させるに要する電流が
比較的大きいため、上記点火系に給電される電流が減少
する。従って、上記点火系に発生する点火エネルギーが
減少して燃焼状態が悪化し、エンジンがハンチングを起
こしてしまう。
このため、従来、例えばエンジンの異常を検出した場
合、上記LEDを点灯すると同時にエンジンを停止させる
必要があった。
しかしながら、例えば、オイルが規定油面以下になっ
ても不具合が生じるまでには時間的余裕がある場合な
ど、まず、エンジンを停止させずに上記LEDなどの電気
負荷を駆動して事前警告を行い、その後、エンジンを停
止させるには、従来、上記点火用電源とは別に、上記マ
グネトに点灯用コイルを設けるか、あるいはバッテリを
搭載するなどして別電源を用意しなければならず、さら
に、エンジン停止回路と負荷駆動回路とを別々に搭載し
なければならない。
従って、従来、点火用マグネト電源に対し別電源を搭
載すると艤装上の設置スペースが増大するばかりでな
く、コスト上昇を招き、また、上記点火用電源に接続す
る電気負荷を駆動する際には、エンジンを停止しなけれ
ばならないため、電気負荷を駆動する用途が限定される
という問題があった。
[考案の目的] 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、点火用
マグネト電源に対し、別電源を要することなく、点火性
能を低下させずに電気負荷を駆動でき、また、必要に応
じて直ちにエンジンを停止でき、しかも、安価で省スペ
ースを図ることのできるエンジンの停止・負荷駆動切換
装置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段及び作用] 本考案によるエンジンの停止・負荷駆動切換装置は、
点火コイルの一次側の接地端にアノード側が接続され、
マグネト電源から点火用電源が供給される上記点火コイ
ルの一次側の電源供給端に電気負荷を介してカソード側
が接続される第1のサイリスタと、第1の端子に上記点
火コイルの点火用電源供給端が接続され、第2の端子に
上記第1のサイリスタのゲート側が接続されるとともに
第1の抵抗を介して上記点火コイルの点火用電源供給端
が接続されるコンデンサと、上記コンデンサの第2の端
子に第2の抵抗を介してアドーノ側が接続される一方、
上記点火コイルの一次側の接地端にカソード側が接続さ
れ、上記マグネト電源がプラス極性のとき外部に設けら
れた制御装置からゲート側に入力される第1の信号によ
ってターンオンし、上記マグネト電源がマイナス極性に
なったときターンオフする第2のサイリスタと、上記コ
ンデンサの第2の端子と上記第2のサイリスタのアノー
ド側との間に第3の抵抗を介して接続され、上記制御装
置から入力される第2の信号が上記電気負荷への通電を
指示する信号の場合にオンし、上記マグネト電源がプラ
ス極性で上記第1の信号によって上記第2のサイリスタ
がターンオンしたとき、上記マグネト電源から上記第1
の抵抗を経て上記第2の抵抗と上記第3の抵抗とに分流
される電流によって上記コンデンサの第2の端子側を上
記第2の抵抗と上記第3の抵抗との合成抵抗で定まる電
圧に充電させ、上記マグネト電源がマイナス極性に反転
して上記第2のサイリスタがターンオフしたとき、上記
マグネト電源から上記第2のサイリスタに流れる逆方向
電流によって上記コンデンサの第2の端子側を更に充電
させ、上記点火コイルの二次側に接続された点火プラグ
の放電発生後に上記第1のサイリスタをターンオンさせ
てエンジンを停止させずに上記電気負荷に電流を供給す
る動作モードとする一方、上記第2の信号が上記電気負
荷への通電を指示する信号からエンジン停止を指示する
信号へ変化した場合にオフし、上記マグネト電源がプラ
ス極性で上記第1の信号によって上記第2のサイリスタ
がターンオンしたとき、上記マグネト電源から上記第1
の抵抗を経て上記第2の抵抗を流れる電流によって上記
コンデンサの第2の端子側を上記第2の抵抗で定まる電
圧に充電させ、上記マグネト電源がマイナス極性に反転
して上記第2のサイリスタがターンオフしたとき、上記
マグネト電源から上記第2のサイリスタに流れる逆方向
電流によって上記コンデンサの第2の端子側を更に充電
させ、上記点火プラグの放電発生前に上記第1のサイリ
スタをターンオンさせて上記点火コイルの一次側を短絡
させ、上記点火プラグを失火させてエンジンを停止させ
る動作モードとするトランジスタとを備えたものであ
る。
すなわち、本考案によるエンジンの停止・負荷駆動切
換装置では、外部に設けられた制御装置から入力される
第1の信号と第2の信号とに応じ、エンジンを停止させ
ずにマグネト電源から電気負荷に電流を供給する動作モ
ードと点火プラグを失火させてエンジンを停止させる動
作モードとに切換えられる。
電気負荷に電流を供給する動作モードにおいては、制
御装置からの第2の信号が電気負荷への通電を指示する
信号の場合にトランジスタがオンして第3の抵抗を第2
の抵抗に並列接続して第2のサイリスタのアノード側に
接続し、マグネト電源がプラス極性で第1の信号によっ
て第2のサイリスタがターンオンしたとき、第2の抵抗
と第3の抵抗との合成抵抗で定まる電圧で、第1のサイ
リスタのゲート側に接続されるコンデンサの第2の端子
側が充電される。そして、マグネト電源がマイナス極性
になって第2のサイリスタがターンオフすると、その際
の逆方向電流によってコンデンサの第2の端子側が更に
充電され、点火プラグの放電開始後に第1のサイリスタ
がターンオンする電圧レベルに達する。従って、第1の
サイリスタのターンオンにより点火プラグが失火するこ
となく、エンジン停止をさせずに電気負荷に電流を供給
することができる。
また、エンジンを停止させる動作モードにおいては、
制御装置からの第2の信号が電気負荷への通電を指示す
る信号からエンジン停止を指示する信号に変化すると、
この信号でトランジスタがオフして第3の抵抗と第2の
サイリスタのアノード側との接続を切り離し、マグネト
電源がプラス極性で第1の信号によって第2のサイリス
タがターンオンしたとき、第2の抵抗で定まる電圧でコ
ンデンサが充電される。そして、マグネト電源がマイナ
ス極性になって第2のサイリスタがターンオフすると、
その際の逆方向電流によってコンデンサの第2の端子側
が更に充電され、点火プラグで放電が発生する前に第1
のサイリスタがターンオンする電圧レベルに達する。従
って、第1のサイリスタのターンオンにより点火コイル
の一次側が短絡されて点火コイルが失火し、エンジンが
停止する。
[考案の実施例] 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は回路構成
図、第2図は点火用電源の波形図である。
(構成) 図中、符号1は、トランジスタ式の周知の点火回路で
あり、この点火回路1にマグネト2から点火用電源VIG
が供給されている。上記点火回路1には点火コイル3の
一次側が接続されており、さらに、上記点火コイル3の
二次側には点火プラグ4が接続されている。
また、上記点火コイル3の一次側には、上記点火回路
1と並列に、エンジン停止・負荷駆動回路5が接続され
ており、このエンジン停止・負荷駆動回路5はエンジン
停止・負荷駆動部5a、切換部5bから構成されている。
上記点火回路1は、上記点火用電源VIGとグランドG
との間に抵抗R1,R2が直列接続され、さらに、NPN形トラ
ンジスタTR1のベースが上記抵抗R1,R2の接続点に接続さ
れている。
上記トランジスタTR1は、エミッタが上記点火用電源V
IGに接続され、また、コレクタが抵抗R3を介してグラン
ドGに接続されている。さらに、上記トランジスタTR1
のコレクタにはNPN形パワートランジスタTR2のベースが
接続されており、このパワートランジスタTR2は、エミ
ッタが上記点火用電源VIGに接続され、コレクタがグラ
ンドGに接続されている。
上記エンジン停止・負荷駆動回路5のエンジン停止・
負荷駆動部5aは、上記点火用電源VIGに抵抗R4を介して
サイリスタSCR1(第1のサイリスタ)のカソードが接続
され、このサイリスタSCR1のアノードがグランドGに接
地されている。
また、上記点火用電源VIGにコンデンサC1の一方の端
子(第1の端子)が接続され、このコンデンサC1の他方
の端子(第2の端子)に、抵抗R5(第2の抵抗)を介し
てトリガサイリスタSCR2(第2のサイリスタ)のアノー
ドが接続され、このトリガサイリスタSCR2のカソードが
グランドGに接地されている。
また、上記コンデンサC1の第2の端子と抵抗R5との接
続点には、上記サイリスタSCR1のゲートが接続されると
ともに抵抗R6の一端が接続され、この抵抗R6の他端に、
一端を上記点火用電源VIGに接続するコンデンサC2の他
端が接続されている。すなわち、上記コンデンサC1の第
2の端子は、上記サイリスタSCR1のゲートに接続される
とともに、上記抵抗R6及び上記抵抗R4からなる第1の抵
抗を介して上記上記点火用電源VIGに接続されることに
なる。
上記コンデンサC1,C2、及び、抵抗RR5,R6により上記
サイリスタSCR1のトリガ信号発生源5cが形成され、上記
コンデンサC1の端子電圧(第2の端子側の電圧)が上記
サイリスタSCR1のゲートターンオン電圧に達する時定数
で上記サイリスタSCR1が点弧される。
さらに、上記コンデンサC2と上記抵抗R6との接続点に
はダイオードD1のカソードが接続され、このダイオード
D1のアノードが上記サイリスタSCR1のカソードに接続さ
れている。
また、上記サイリスタSCR1のカソードには、ダイオー
ドD2、抵抗R7を経て、発光ダイオードLEDなどの電気負
荷が接続され、この発光ダイオードLEDのカソードが上
記点火用電源VIGに接続されている。上記点火用電源VIG
と上記ダイオードD2のカソードとの間には、上記発光ダ
イオードLED及び抵抗R7と並列にコンデンサC3が接続さ
れている。
また、上記トリガサイリスタSCR2のゲートは、抵抗R8
を介して信号入力端子Aに接続されており、この信号入
力端子AとグランドGとの間に第1の信号としてハイレ
ベルの信号を入力することにより、上記エンジン停止・
負荷駆動部5aを動作させる。
一方、上記エンジン停止・負荷駆動回路5の切換部5b
は、上記エンジン停止・負荷駆動部5aの抵抗R5に並列に
接続されており、上記エンジン停止・負荷駆動部5aのコ
ンデンサC1と抵抗R5との接続点に、ダイオードD3、抵抗
R9(第3の抵抗)を介してNPN形トランジスタTR3のコレ
クタが接続されている。そして、このトランジスタTR3
のエミッタが上記エンジン停止・負荷駆動部5aのトリガ
サイリスタSCR2のアノードに接続されている。
さらに、上記トランジスタTR3のベースが抵抗R10を介
して信号入力端子Bに接続されており、この信号入力端
子Bに入力される第2の信号により、上記エンジン停止
・負荷駆動部5aの動作モードを切換える。
すなわち、上記エンジン停止・負荷駆動回路5は、上
記切換部5bの信号入力端子Bに入力される第2の信号を
ローレベルあるいはオープンとしてエンジン停止を指示
する信号とし、上記エンジン停止・負荷駆動部5aの信号
入力端子Aにハイレベルの信号を入力したとき、上記点
火用電源VIGを短絡してエンジンを停止させるエンジン
停止モードで動作する。一方、上記切換部5bの信号入力
端子Bに入力される第2の信号をハイレベルとして電気
負荷への通電を指示する信号とし、上記エンジン停止・
負荷駆動部5aの信号入力端子Aにハイレベルの信号を入
力したとき、エンジンを停止させずに上記点火用電源VI
Gに対する電気負荷を駆動する負荷駆動モードで動作す
る。
従って、上記信号入力端子A,Bに図示しない制御装置
を接続し、この制御装置にて、例えば、オイルレベルを
検出してハイレベルの信号を上記信号入力端子Aに出力
し、発光ダイオードLEDを点灯して事前警告を発し、所
定時間後に上記信号入力端子Bにローレベルの信号を出
力してエンジンを停止させるといったことが可能とな
る。
(作用) 次に、上記構成による実施例の作用について説明す
る。
(負荷駆動モード) エンジンが稼動中、点火用電源VIGは、マグネト2か
らエンジン回転に同期した交流出力として供給され、上
記マグネト2からの交流電圧がグランドGに対しプラス
側の期間、点火コイル3に一次電流が供給される。
次いで、上記マグネト2からの出力電圧がマイナス側
になると、点火回路1の抵抗R3によって最初にパワート
ランジスタTR2がONし、抵抗R1,R2によってトランジスタ
TR1にベース電圧が印加され、このベース電圧が所定の
タイミング、例えばBTDC20°で上記トランジスタTR1をO
Nするレベルに達する。すると、このトランジスタTR1が
ONするにともない、パワートランジスタTR2がOFFし、上
記マグネト2からの電流が上記パワートランジスタTR2
によって遮断される。
これにより、上記点火コイル3の一次側に第2図に示
す波形の電圧が発生し、上記点火コイル3の二次側に誘
起される放電電圧により点火プラグ4がスパークする。
また、上記点火用電源VIGは、エンジン停止・負荷駆
動回路5に印加され、ここで、例えばエンジンのオイル
レベルが基準油面以下となり、図示しない制御装置から
ハイレベルの信号が上記エンジン停止・負荷駆動回路5
の信号入力端子Bに入力され、その後、所定の遅延時間
をもって信号入力端子Aに同様にハイレベルの信号が入
力されると、まず、切換部5bのトランジスタTR3がONに
なり、次いで、エンジン停止・負荷駆動部5aのトリガサ
イリスタSCR2がターンオンする。
すると、上記点火用電源VIGの電位がグランドGより
も高い場合、上記トリガサイリスタSCR2の順方向電流
が、抵抗R4、ダイオードD1、抵抗R6を経て抵抗R5側と上
記切換部5bのダイオードD3、抵抗R9側とに分流される。
従って、上記抵抗R5は、等価的に上記切換部5bの抵抗
R9との合成抵抗Rで置き換えられるため、コンデンサC1
の第2の端子側が合成抵抗Rで定まる電圧に充電され
る。次に上記点火用電源VIGの極性が反転してグランド
Gよりも低くなると、上記トリガサイリスタSCR2の逆回
復電流によってコンデンサC1,C2が充電され、上記コン
デンサC1の端子電圧VC1(第2の端子側の電圧)がエン
ジン停止・負荷駆動部5aのサイリスタSCR1のターンオン
電圧に達すると、上記サイリスタSCR1がターンオンす
る。
このとき、上記コンデンサC1の端子電圧VC1、すなわ
ち上記サイリスタSCR1のゲート電圧がターンオン電圧に
達するタイミングは、上記抵抗R5及びコンデンサC1の充
電時定数T0により、第2図に示す点火用電源VIGの波形
中、最初の点火領域、すなわち、点火コイル3に発生す
る二次誘導電圧により点火プラグ4にて最初に放電が行
われる容量放電領域TIGCから次の誘導成分による誘導放
電領域TIGLに移行する時期となる。
すなわち、上記発光ダイオードLEDは、上記点火プラ
グ4のアーク放電が終了し、グロー放電に移行した時期
以降に電流が供給されるため、既に上記点火プラグ4の
放電による点火が完了した状態において点灯される。
これにより、上記サイリスタSCR1が、上記点火コイル
3の二次電圧発生初期より遅れて点弧され、上記点火用
電源VIGから、ダイオードD2、抵抗R7、発光ダイオードL
EDの経路で電流が流れて、点火性能が低下することなく
上記発光ダイオードLEDが点灯するとともに、コンデン
サC2,C3が充電される。
通常、汎用エンジンなどにおいては、例えばBTDC20°
などの固定点火時期で点火が行われ、実験によると、BT
DC23°程度までの進角域では点火性能の低下はなく、エ
ンジンの出力性能に影響がないことが確認された。
そして、上記点火用電源VIGが再びグランドGよりも
高くなると、上記サイリスタSCR1がターンオフし、上記
コンデンサC3から上記発光ダイオードLEDに放電電流が
流れ、上記点火用電源VIGの極性変化のサイクルが長い
場合、すなわち、エンジン回転数が低い場合にも、上記
コンデンサC3からの放電電流によって上記発光ダイオー
ドLEDの消灯時間が短縮される。
また、上記サイリスタSCR1がターンオフすると、同時
に、上記点火用電源VIGによって充電された上記コンデ
ンサC2から、抵抗R6を経て放電電流が流れ、コンデンサ
C1を充電する。
上記コンデンサC1はR6×C1なる時定数T1で充電され、
この時定数T1によって上記コンデンサC1の端子電圧VC
1、すなわち、上記サイリスタSCR1のゲート電圧がター
オン電圧に達するタイミングは、上述の容量放電領域TI
GCから誘導放電領域TIGLに移行する時期となる。
従って、一旦、上記サイリスタSCR1が点弧すると、上
記点火用電源VIGの極性が変化して上記サイリスタSCR1
がターンオフしても、上記トリガサイリスタSCR2のON、
OFFには依存せず上記コンデンサC1,C2により時定数T1に
て点火性能を低下させることなく上記サイリスタSCR1を
再点弧して上記発光ダイオードLEDを点灯し続ける。
(エンジン停止モード) 次に、例えば、図示しない制御装置にて所定時間が計
時され、上記エンジン停止・負荷駆動回路5の信号入力
端子Bに出力されていた信号が、上記発光ダイオードLE
Dが点灯してから所定時間経過後にローレベルになる
と、上記切換部5bのトランジスタTR3がOFFしてエンジン
停止・負荷駆動部5aに対する回路的な接続が断たれ、エ
ンジン停止モードとなる。
すると、上記エンジン停止・負荷駆動部5aのコンデン
サC1はトリガサイリスタSCR2がターンオンしたときに抵
抗R5によって負荷駆動モード時よりも高い電圧で充電さ
れており、トリガサイリスタSCR2がターンオフすると、
R5×C1なる時定数T2で充電されるようになり、このコン
デンサC1の端子電圧C1、すなわち上記サイリスタSCR1の
ゲート電圧がターンオン電圧に達するタイミングは、上
記点火回路1のトランジスタTR2がOFFする前となり、上
記点火用電源VIGが短絡されて(第2図破線参照)上記
点火回路1の動作が停止され、点火プラグ4が失火す
る。
すなわち、エンジン停止モードでは、上記点火用電源
VIGがグランドGよりも低い電圧で上記点火回路1が動
作し点火コイル3に発生する二次誘導電圧により点火プ
ラグ4にて最初に放電が行われる前に、上記サイリスタ
SCR1が点弧され、上記点火用電源VIGが短絡される。
これにより、上記点火用電源VIGは、グランドGに対
し電圧の低い側が短絡されて上記点火回路1の動作が停
止し、エンジンが確実に停止する。
従って、例えばおいるの検出油面レベルなどを予め余
裕をもって設定しておくことにより、エンジンを停止さ
せずに上記発光ダイオードLEDを点灯して事前警告を行
い、その後、所定時間経過後にエンジンを停止させると
いったことが可能となる。
尚、本考案は実施例に限定されるものではなく、エン
ジン・停止・負荷駆動部5aにおける電気負荷は、発光ダ
イオードLEDのみならず、例えば、アワーメータなど、
同等の負荷電流を有するもので良い。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、エンジンを停止
させずにマグネト電源から電気負荷に電流を供給する動
作モードから点火プラグを失火させてエンジンを停止さ
せる動作モードに切換え、マグネト電源に対して別電源
を用意せずに、点火性能を低下させることなく電気負荷
を駆動し、また、必要に応じて直ちにエンジンを停止さ
せることができる。しかも、電気負荷駆動動作とエンジ
ン停止動作とを一つの装置で行わせることができるた
め、省スペースを図ることができ、外部の制御装置と組
み合わせて安価で柔軟性のあるシステムを構成すること
ができる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は回路構成図、
第2図は点火用電源の波形図である。 2…マグネト 3…点火コイル 4…点火プラグ SCR1…サイリスタ(第1のサイリスタ) SCR2…トリガサイリスタ(第2のサイリスタ) C1…コンデンサ R4,R6…抵抗(第1の抵抗) R5…抵抗(第2の抵抗) R9…抵抗(第3の抵抗) LED…発光ダイオード(電気負荷)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02P 1/00 - 3/12,9/00 - 17/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】点火コイルの一次側の接地端にアノード側
    が接続され、マグネト電源から点火用電源が供給される
    上記点火コイルの一次側の電源供給端に電気負荷を介し
    てカソード側が接続される第1のサイリスタと、 第1の端子に上記点火コイルの点火用電源供給端が接続
    され、第2の端子に上記第1のサイリスタのゲート側が
    接続されるとともに第1の抵抗を介して上記点火コイル
    の点火用電源供給端が接続されるコンデンサと、 上記コンデンサの第2の端子に第2の抵抗を介してアノ
    ード側が接続される一方、上記点火コイルの一次側の接
    地端にカソード側が接続され、上記マグネト電源がプラ
    ス極性のとき外部に設けられた制御装置からゲート側に
    入力される第1の信号によってターンオンし、上記マグ
    ネト電源がマイナス極性になったときターンオフする第
    2のサイリスタと、 上記コンデンサの第2の端子と上記第2のサイリスタの
    アノード側との間に第3の抵抗を介して接続され、上記
    制御装置から入力される第2の信号が上記電気負荷への
    通電を指示する信号の場合にオンし、上記マグネト電源
    がプラス極性で上記第1の信号によって上記第2のサイ
    リスタがターンオンしたとき、上記マグネト電源から上
    記第1の抵抗を経て上記第2の抵抗と上記第3の抵抗と
    に分流される電流によって上記コンデンサの第2の端子
    側を上記第2の抵抗と上記第3の抵抗との合成抵抗で定
    まる電圧に充電させ、上記マグネト電源がマイナス極性
    に反転して上記第2のサイリスタがターンオフしたと
    き、上記マグネト電源から上記第2のサイリスタに流れ
    る逆方向電流によって上記コンデンサの第2の端子側を
    更に充電させ、上記点火コイルの二次側に接続された点
    火プラグの放電発生後に上記第1のサイリスタをターン
    オンさせてエンジンを停止させずに上記電気負荷に電流
    を供給する動作モードとする一方、上記第2の信号が上
    記電気負荷への通電を指示する信号からエンジン停止を
    指示する信号へ変化した場合にオフし、上記マグネト電
    源がプラス極性で上記第1の信号によって上記第2のサ
    イリスタがターンオンしたとき、上記マグネト電源から
    上記第1の抵抗を経て上記第2の抵抗を流れる電流によ
    って上記コンデンサの第2の端子側を上記第2の抵抗で
    定まる電圧に充電させ、上記マグネト電源がマイナス極
    性に反転して上記第2のサイリスタがターンオフしたと
    き、上記マグネト電源から上記第2のサイリスタに流れ
    る逆方向電流によって上記コンデンサの第2の端子側を
    更に充電させ、上記点火プラグの放電発生前に上記第1
    のサイリスタをターンオンさせて上記点火コイルの一次
    側を短絡させ、上記点火プラグを失火させてエンジンを
    停止させる動作モードとするトランジスタとを備えたこ
    とを特徴とするエンジンの停止及び負荷駆動切換装置。
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