JP2575135B2 - 微粉流量計 - Google Patents

微粉流量計

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JP2575135B2 JP62116971A JP11697187A JP2575135B2 JP 2575135 B2 JP2575135 B2 JP 2575135B2 JP 62116971 A JP62116971 A JP 62116971A JP 11697187 A JP11697187 A JP 11697187A JP 2575135 B2 JP2575135 B2 JP 2575135B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は微粉炭焚ボイラの燃焼制御装置に係り、特に
微粉炭付着に伴う計測精度の低下が少なく、微粉炭流路
断面積の大きい流路への設置に好適なマイクロ波微粉炭
流計に関する。
(従来の技術) 微粉炭を燃料とするボイラにおいて、空気と共に搬送
される微粉炭流量の計測技術として現在実用に共されて
いるものに、第6図に示すコンデンサ型の静電容量計測
方式がある。微粉炭流路における静電容量Cは C=ε ε0S/d……………(a) ε:比誘電率 ε0:真空中の誘電率 S:電極面積 d:電極間距離 で示される。これは、カーボンが主成分である微粉炭の
電気伝導性を利用し、微粉炭の濃度の変化によって電極
20a、20b間の電気伝導度が変化し、これによって静電容
量Cの値が変化することを利用して微粉炭流量を計測す
るものである。
(発明が解決しようとする問題点) 上記方式では電極20a、20bを流路に沿って配置するこ
とができ、微粉炭による電極摩耗を抑制できるという利
点があるが、電極20a、20bを流路から電気的に絶縁する
こと及び絶縁部21に微粉炭が付着しないように構成する
必要があるという適用上の問題点があった。
また事業用ボイラの微粉炭流路は直径1mにも及び、こ
の方式の流量計をこの部分に適用すると電極20a、20b間
の距離dは大きく従って前記(a)式により静電容量C
の値は小さくなり、変動値の検出が困難となる。例えば ε=10 ε0=8.85×10-12F/m のときd=1m、S=10m2として(a)式を計算すると C=0.085μFとなり、このCの値では小さすぎて実用
上不適当である。この対策として、小口径のバイパス流
路を設けて計測することが考えられるが、実際の微粉炭
の流れとは異なるため、修正して判定しなければならな
いこと、及びバイパスが小口径であるために微粉炭粉子
によって閉塞され易く、流路中の微粉炭の流れを正確に
計測するすることが困難になるという問題点もあった。
本発明は上記の問題点を解決するためのもので、断面積
が大きい流路に直接配設され、しかも微粉炭粒子の多少
の付着があっても、計測精度への影響が少ないマイクロ
波微粉流量計を提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的は、気体と共に搬送される電気伝導性微粉
体の流量を計測する微粉流量計において、超高周波発生
電源と、前記微粉体の流れに臨む流路壁面上に設けたマ
イクロ波共振器と、このマイクロ波共振器内に定在波を
形成する定在波形成手段と、このマイクロ波共振器から
の信号を処理する信号処理部を有し、この信号処理部
は、前記定在波の振幅から前記微粉体の濃度を演算し、
この濃度から流量に換算することを特徴とする微粉流量
計により達成される。
(作用) 微粉炭粒子のように電気伝導性を有する粒子が流動状
態にある媒質中に周波数fが300MHz〜3GHzである超高周
波(以下UHFと記す)を入射すると、マイクロ波による
当該媒質のマイクロ波インピーダンスは微粉炭粒子の濃
度によって変化する。媒質のマイクロ波インピーダンス
Z0は一般には次式に示すように電気伝導度σの関数であ
る。
μ :比透磁率 μ0:真空中の透磁率 σ :電気伝導度 ω :2πf f :周波数 従ってマイクロ波の透過若しくは反射パワーと入射パ
ワーとを計測し、その比を演算すれば微粉炭流の濃度と
の相関値を信号として得ることができる。マイクロ波の
ようなUHFを利用すると微粉炭を含む媒質は分布定数系
(従来のコンデンサタイプは集中定数系)と見なすこと
ができ、マイクロ波の送信部と受信部の間隔は使用する
周波数で決まり、UHF帯では波長λが300〜10cmの場合、
λ/2として150〜5cm内外にすることができる。従って電
極面積が大きくならないようにすることが可能である。
低周波では送信部若しくは受信部の入口部に付着した微
粉炭は40〜50オームの抵抗分として信号が吸収され損失
となるが、マイクロ波を用いることにより、微粉炭が付
着しても、低周波を用いる場合に比して送信及び受信パ
ワーに大きく影響することはない。低周波では微粉炭流
は単に電気抵抗として作用するが、高周波の場合には静
電容量成分としても作用するから、高周波による抵抗値
は低周波の抵抗値よりも一般に高くなるためと考えられ
る。
(実施例) 第1図は本発明に係るマイクロ波利用の微粉炭流量計
の一実施例の構成を示す図である。微粉炭流路1の外壁
が金属壁の場合はその一部を除去し、マイクロ波送信部
4から300MHz〜3GHzのUHF帯のうち特定の周波数例えば1
GHzのマイクロ波を微粉炭流2の流路1内に送信する。
伝播マイクロ波5は、送信部4と対向して設置されたマ
イクロ波受信部6(金属壁の場合は前記と同様その一部
を除去)に到達し、信号処理部7でマイクロ波減衰量か
ら微粉炭濃度を演算し流量に換算する。1GHzのマイクロ
波を利用すると、マイクロ波送信部4及び受信部6の断
面は円筒形導波路で半径が概ね5cm、矩形導波路の場合
は長辺で概ね15cmとなり、流路内への配設は十分に可能
となる。また送信部、受信部が流路と接する境界には、
微粉炭の流入を防止するため空気流を利用したエアカー
テンまたは薄い強化ガラス等を設ける。エアカーテンを
利用する場合は、これを通過するときのマイクロ波の減
衰は無視する程度に小さいが、強化ガラスを利用する場
合は、マイクロ波の誘電損失が生ずる点を考慮する必要
がある。マイクロ波パワーを4〜5mWとすると、マイク
ロ波検出感度400〜500nWは十分に満足されるから適用上
支障はない。ガラスの厚さとしては5mm内外までは現行
の検出技術で検出可能であって、周波数を下げればさら
に厚いガラスを使用することも可能である。
第1図実施例はマイクロ波透過型であって、流路断面
の平均微粉炭濃度の計測に適しており、マイクロ波検出
感度の面から概ね直径50cm以下の流路への配設に好適で
ある。第2図は本発明の他の実施例を示し、第1図のよ
うに透過型でなくマイクロ波の反射波を利用し、微粉炭
の流路の同一壁面に送信部と受信部と配置したものであ
る。
次に第3図は反射波を利用したマイクロ波共振型の微
粉炭流量計のさらに他の実施例の構成を示す図で、マイ
クロ波共振器8の流路に接する面は半開放されており、
この半開放面に接する媒質微炭流の状態により共振器8
内の共振状態が変化するのをマイクロ波受信プローブ11
で検出し、信号処理部7で微粉炭濃度を演算し流量に換
算する。第4図にマイクロ波共振器8の内部構造を示
す。マイクロ波共振器8の内壁面は銅或いは金メッキ銅
のような低抵抗体を用いる、共振器8が流路に臨む面に
は金網入り強化ガラス板を設け、共振器8内に微粉炭が
流入するのを防止する。マイクロ波発振器12は例えばイ
ンパットダイオードを用い、これによって発生したマイ
クロ波は共振器8の半開放端の状況によって定まる定在
波を共振器8内に形成する。第5図は最低次モードの定
在波を示す図で、流路に微粉炭が流れていない場合と、
微粉炭が流れている場合のマイクロ波電界の振幅と導波
管の位置の関係をそれぞれ15a、15bで示す。定在波の振
幅は流路に微粉炭粒子がない場合は各位置で最大とな
り、微粉炭流量が増すと共に減少することを示してい
る。これはマイクロ波反射波10の低下に対応する。従っ
て第4図に示すように、共振器8内のマイクロ波受信器
13は例えばショットキーダイオードを用い、これを挿入
して定在波の振幅を検出し、信号処理部7で演算処理す
れば微粉炭濃度を求めることができる。これにより、使
用周波数λの概ね1/2の幅を有する媒質層の濃度変化を
感度良く検出できる。例えば直径1mの流路に対しては概
ね300MHzの周波数が適当である。第5図は微粉炭濃度と
定在波振幅の関係の一例を示す特性図である。マイクロ
波共振型の特徴は微粉炭流路に面する1個所に設置すれ
ばよいことと、定在波測定によるため感度が高いことで
ある。
上記実施例はボイラ等の燃焼装置の微粉炭搬送路にお
ける適用例を示したが、本発明は微粉炭に限定せず、電
気伝導性のよい微粉体濃度測定に対しても適用可能であ
り、また誘電率、透磁率の変化の検出にも利用が可能で
ある。マイクロ波送信部或いは共振器を含む受信部の開
放端には、マイクロ波吸収損失の少ない材料例えば石英
ガラス、テフロン板、金属薄膜等を用いて微粉炭流入防
止のための壁板を設け、上記計測部の損傷を防止するこ
とが好ましい。
(発明の効果) 本発明の実施により、微粉炭濃度計測部を小型化する
ことができ容易に微粉炭流路への設置が可能である。ま
たマイクロ波透過材を共振器を含む受信部の開放端に設
けることにより、上記計測部の損傷が防止され、波長の
1/100内外の厚さに微粉炭が付着しても測定精度への影
響は殆どなく、波長の1/2内外の微粉炭層の濃度を検出
することができ、適正マイクロ波の選定によっては大口
径の微粉炭流路に対しても適用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る微粉炭流量計の一実施例の構成を
示す図、第2、3図は本発明の他の実施例の構成を示す
図、第4図はマイクロ波共振器の構成を示す図、第5図
はマイクロ波共振器内の定在波のパターンを示す図、第
6図は本発明に係るマイクロ波共振器型微粉流量計の検
出特性を示す図、第7図は従来のコンデンサ型微粉炭流
量計の構成を示す図である。 1……微粉炭流路、2……微粉炭流 3……マイクロ波電源、4……マイクロ波送信部 5……伝播マイクロ波、6……マイクロ波受信部 7……信号処理部、8……マイクロ波共振器 9……マイクロ波透過波、10……マイクロ波反射波 11……マイクロ波受信プローブ、12……マイクロ波発振
器 13……マイクロ波受信器、14……マイクロ波透過材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体と共に搬送される電気伝導性微粉体の
    流量を計測する微粉流量計において、 超高周波発生電源と、 前記微粉体の流れに臨む流路壁面上に設けたマイクロ波
    共振器と、 このマイクロ波共振器内に定在波を形成する定在波形成
    手段と、 このマイクロ波共振器からの信号を処理する信号処理部
    を有し、 この信号処理部は、前記定在波の振幅から前記微粉体の
    濃度を演算し、この濃度から流量に換算することを特徴
    とする微粉流量計。
  2. 【請求項2】前記定在波形成手段を備えるマイクロ波共
    振器は、マイクロ波発振器及びマイクロ波受信器を内蔵
    していることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    微粉流量計。
  3. 【請求項3】前記定在波形成手段を備えるマイクロ波共
    振器は、前記微粉体の流れに臨むマイクロ波透過材を備
    えていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    微粉流量計。
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JPS58151517A (ja) * 1982-03-05 1983-09-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 粉粒体の流量測定方法及び装置
JPS58154622A (ja) * 1982-03-09 1983-09-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 粉粒体の流量測定方法及び装置
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