JP2574545B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
冷凍サイクル装置Info
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- JP2574545B2 JP2574545B2 JP2319991A JP2319991A JP2574545B2 JP 2574545 B2 JP2574545 B2 JP 2574545B2 JP 2319991 A JP2319991 A JP 2319991A JP 2319991 A JP2319991 A JP 2319991A JP 2574545 B2 JP2574545 B2 JP 2574545B2
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- Japan
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- compressor
- refrigerant
- refrigeration cycle
- boiling
- low
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- Expired - Lifetime
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- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷暖房や給湯または超
低温装置などの、より高温または低温を得る冷凍サイク
ル装置に関する。
低温装置などの、より高温または低温を得る冷凍サイク
ル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍サイクル装置は、より高温ま
たはより低温が得られることが求められている。
たはより低温が得られることが求められている。
【0003】従来、この種の冷凍サイクル装置として、
複数個の冷凍サイクル装置をカスケード式に連結した多
元の冷凍サイクル装置が知られている。この多元の冷凍
サイクル装置においては、通常、高段の冷凍サイクルに
沸点の高い冷媒成分(以下、高沸点冷媒という)が封入
され、低段の冷凍サイクルに沸点の低い冷媒成分(以
下、低沸点冷媒という)が封入され、高段の蒸発冷媒と
低段の凝縮冷媒を熱交換させる中間熱交換器を配置する
ように構成していた。
複数個の冷凍サイクル装置をカスケード式に連結した多
元の冷凍サイクル装置が知られている。この多元の冷凍
サイクル装置においては、通常、高段の冷凍サイクルに
沸点の高い冷媒成分(以下、高沸点冷媒という)が封入
され、低段の冷凍サイクルに沸点の低い冷媒成分(以
下、低沸点冷媒という)が封入され、高段の蒸発冷媒と
低段の凝縮冷媒を熱交換させる中間熱交換器を配置する
ように構成していた。
【0004】このような冷凍サイクル装置では、高段の
冷凍サイクルに高沸点冷媒を封入しているため、高段の
凝縮器において蒸気圧を低くしながら高温を得ることが
でき、低段の冷凍サイクルに低沸点冷媒を封入している
ため、低段の蒸発器において負圧にすることなく低温を
得ることができる。
冷凍サイクルに高沸点冷媒を封入しているため、高段の
凝縮器において蒸気圧を低くしながら高温を得ることが
でき、低段の冷凍サイクルに低沸点冷媒を封入している
ため、低段の蒸発器において負圧にすることなく低温を
得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の冷凍
サイクル装置では、より高温または低温を得る目的には
適しているが、高段の冷凍サイクルに封入された高沸点
冷媒と、低段の冷凍サイクルに封入された低沸点冷媒を
分離するために、高段の蒸発冷媒と低段の凝縮冷媒を熱
交換させており、その結果、高段の蒸発温度は低段の凝
縮温度よりも低く、高段および低段の各冷凍サイクルに
配置された圧縮機は圧縮比の大きい状態で運転されるこ
とになり、効率の悪いという問題を有していた。
サイクル装置では、より高温または低温を得る目的には
適しているが、高段の冷凍サイクルに封入された高沸点
冷媒と、低段の冷凍サイクルに封入された低沸点冷媒を
分離するために、高段の蒸発冷媒と低段の凝縮冷媒を熱
交換させており、その結果、高段の蒸発温度は低段の凝
縮温度よりも低く、高段および低段の各冷凍サイクルに
配置された圧縮機は圧縮比の大きい状態で運転されるこ
とになり、効率の悪いという問題を有していた。
【0006】また、最近の冷凍サイクル装置の利用形態
としては、高温給湯装置や超低温装置などの単機能の利
用だけでなく、高温給湯と冷暖房の両用兼用のように多
目的に利用できることが望まれている。このとき、多元
の冷凍サイクル装置においては、高段の凝縮器において
給湯と暖房の両機能を行わせることは可能であるが、高
沸点冷媒は加熱能力が低いため装置を大がかりにしなけ
ればならないという問題を有していた。
としては、高温給湯装置や超低温装置などの単機能の利
用だけでなく、高温給湯と冷暖房の両用兼用のように多
目的に利用できることが望まれている。このとき、多元
の冷凍サイクル装置においては、高段の凝縮器において
給湯と暖房の両機能を行わせることは可能であるが、高
沸点冷媒は加熱能力が低いため装置を大がかりにしなけ
ればならないという問題を有していた。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、中間
部における熱交換器を用いることなく高段の高沸点冷媒
と低段の低沸点冷媒を分離し、高段の圧縮機の吸入およ
び吐出温度を低下しながら、2つの圧縮機を低圧縮比で
運転できるようにし、高効率な運転で、凝縮器ではより
高温を得るとともに蒸発器ではより低温を得ることが可
能とすることを第1の目的としている。
部における熱交換器を用いることなく高段の高沸点冷媒
と低段の低沸点冷媒を分離し、高段の圧縮機の吸入およ
び吐出温度を低下しながら、2つの圧縮機を低圧縮比で
運転できるようにし、高効率な運転で、凝縮器ではより
高温を得るとともに蒸発器ではより低温を得ることが可
能とすることを第1の目的としている。
【0008】また、高段の高沸点冷媒と低段の低沸点冷
媒を混合し、高段の凝縮器において加熱能力を増大させ
るように冷媒の組成制御ができるようにすることを第2
の目的としている。
媒を混合し、高段の凝縮器において加熱能力を増大させ
るように冷媒の組成制御ができるようにすることを第2
の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、第1圧縮機、第2圧縮機、凝縮器、
第1減圧装置、精留分離器、精留分離器頂部に接続され
た第2減圧装置、蒸発器などを順に連結し、前記第1圧
縮機の吐出管をバイパスして前記精留分離器頂部に接続
し、前記精留分離器底部を前記第1圧縮機の吐出バイパ
ス管よりも後流側で前記第2圧縮機と接続し、低沸点冷
媒と高沸点冷媒から成る非共沸混合冷媒を封入したこと
を第1の課題解決手段としている。
を達成するために、第1圧縮機、第2圧縮機、凝縮器、
第1減圧装置、精留分離器、精留分離器頂部に接続され
た第2減圧装置、蒸発器などを順に連結し、前記第1圧
縮機の吐出管をバイパスして前記精留分離器頂部に接続
し、前記精留分離器底部を前記第1圧縮機の吐出バイパ
ス管よりも後流側で前記第2圧縮機と接続し、低沸点冷
媒と高沸点冷媒から成る非共沸混合冷媒を封入したこと
を第1の課題解決手段としている。
【0010】また、第2の目的を達成するために、上記
第1の課題解決手段の第1圧縮機の吐出管をバイパスし
て精留分離器頂部に接続される回路と、精留分離器底部
から第1圧縮機の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧
縮機と接続される回路に電磁弁を設けたことを第2の課
題解決手段としている。
第1の課題解決手段の第1圧縮機の吐出管をバイパスし
て精留分離器頂部に接続される回路と、精留分離器底部
から第1圧縮機の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧
縮機と接続される回路に電磁弁を設けたことを第2の課
題解決手段としている。
【0011】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、精留分
離器の内部では非共沸混合冷媒の分離が起こり、頂部で
は低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮さ
れる。したがって、精留分離器の頂部に接続された第2
減圧装置、蒸発器、第1圧縮機、第1圧縮機の吐出管を
バイパスして精留分離器頂部に接続される第1の冷凍サ
イクルには濃縮された低沸点冷媒が循環する。また、高
沸点冷媒が濃縮される精留分離器底部からは第1圧縮機
の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮機と接続して
いるので、連結された第1圧縮機からの低沸点冷媒と混
合されて、第2圧縮機の吸入温度を低下し、第2圧縮
機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器を接続した第2
の冷凍サイクルには、第1の冷凍サイクルよりも高沸点
成分の多い混合された組成の非共沸混合冷媒が循環す
る。このようにして混合された組成の非共沸混合冷媒
は、再び精留分離器の内部で分離が起こり、頂部では低
沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮され
る。
離器の内部では非共沸混合冷媒の分離が起こり、頂部で
は低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮さ
れる。したがって、精留分離器の頂部に接続された第2
減圧装置、蒸発器、第1圧縮機、第1圧縮機の吐出管を
バイパスして精留分離器頂部に接続される第1の冷凍サ
イクルには濃縮された低沸点冷媒が循環する。また、高
沸点冷媒が濃縮される精留分離器底部からは第1圧縮機
の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮機と接続して
いるので、連結された第1圧縮機からの低沸点冷媒と混
合されて、第2圧縮機の吸入温度を低下し、第2圧縮
機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器を接続した第2
の冷凍サイクルには、第1の冷凍サイクルよりも高沸点
成分の多い混合された組成の非共沸混合冷媒が循環す
る。このようにして混合された組成の非共沸混合冷媒
は、再び精留分離器の内部で分離が起こり、頂部では低
沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮され
る。
【0012】したがって、従来の多元の冷凍サイクル装
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第1
の冷凍サイクルの低沸点冷媒と、第2の冷凍サイクルの
高沸点冷媒とに分離することができ、第2圧縮機の吸入
および吐出温度を低下させながら、2つの圧縮機を低圧
縮比で運転させることができ、高効率な運転で凝縮器で
はより高温と蒸発器ではより低温を得ることが可能とな
り、このような分離後の冷媒成分や蒸気圧は、最初に封
入される非共沸混合冷媒の組合せや組成、および各減圧
装置による圧力設定などによって任意に選択することが
できる。
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第1
の冷凍サイクルの低沸点冷媒と、第2の冷凍サイクルの
高沸点冷媒とに分離することができ、第2圧縮機の吸入
および吐出温度を低下させながら、2つの圧縮機を低圧
縮比で運転させることができ、高効率な運転で凝縮器で
はより高温と蒸発器ではより低温を得ることが可能とな
り、このような分離後の冷媒成分や蒸気圧は、最初に封
入される非共沸混合冷媒の組合せや組成、および各減圧
装置による圧力設定などによって任意に選択することが
できる。
【0013】また、第2の課題解決手段により、第1圧
縮機の吐出管をバイパスして精留分離器頂部に接続され
る回路や、精留分離器底部から第1圧縮機の吐出バイパ
ス管よりも後流側で第2圧縮機と接続される回路を閉止
すれば、精留分離器の内部での分離も停止され、封入さ
れた組成の非共沸混合冷媒が、第1圧縮機、第2圧縮
機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器、精留分離器頂
部に接続された第2減圧装置、蒸発器を循環し、分離時
よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が凝縮器におい
て凝縮し、加熱能力を増大させることができ、このよう
な冷媒の組成制御も可能となる。
縮機の吐出管をバイパスして精留分離器頂部に接続され
る回路や、精留分離器底部から第1圧縮機の吐出バイパ
ス管よりも後流側で第2圧縮機と接続される回路を閉止
すれば、精留分離器の内部での分離も停止され、封入さ
れた組成の非共沸混合冷媒が、第1圧縮機、第2圧縮
機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器、精留分離器頂
部に接続された第2減圧装置、蒸発器を循環し、分離時
よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が凝縮器におい
て凝縮し、加熱能力を増大させることができ、このよう
な冷媒の組成制御も可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1に基づいて説
明する。
明する。
【0015】図に示すように、第1圧縮機1は吐出管2
を第2圧縮機3に接続し、第2圧縮機3に凝縮器4、第
1減圧装置5を接続し、第1減圧装置5の出口配管は精
留分離器6の中部と接続している。冷却器7は精留分離
器6の頂部から導出される冷媒の凝縮を助けるためのも
のであり、精留分離器6の頂部に第2減圧装置8を接続
している。蒸発器9の出口配管は第1圧縮機1に連結し
ており、冷却器7の冷熱源は蒸発器9の出口配管などで
構成している。また、第1圧縮機1の吐出管2をバイパ
スする吐出バイパス管10は精留分離器6の頂部と接続
し、精留分離器6の底部は配管11により第1圧縮機1
の吐出バイパス管10よりも後流側の位置で第1圧縮機
1の吐出管2と接続しており、この結果、第2圧縮機3
とも接続されることになる。さらに、精留分離器6の底
部に貯留器12を設け、第1圧縮機1の吐出バイパス管
10は貯留器12の内部に設けた熱交換器13を経由し
て、精留分離器6の頂部と接続するように構成してい
る。さらに、第1圧縮機1の吐出バイパス管10と精留
分離器6の底部からの配管11中には、それぞれ電磁弁
14、15が設けている。そして、上記冷凍サイクル装
置には低沸点冷媒と高沸点冷媒から成る非共沸混合冷媒
を封入している。
を第2圧縮機3に接続し、第2圧縮機3に凝縮器4、第
1減圧装置5を接続し、第1減圧装置5の出口配管は精
留分離器6の中部と接続している。冷却器7は精留分離
器6の頂部から導出される冷媒の凝縮を助けるためのも
のであり、精留分離器6の頂部に第2減圧装置8を接続
している。蒸発器9の出口配管は第1圧縮機1に連結し
ており、冷却器7の冷熱源は蒸発器9の出口配管などで
構成している。また、第1圧縮機1の吐出管2をバイパ
スする吐出バイパス管10は精留分離器6の頂部と接続
し、精留分離器6の底部は配管11により第1圧縮機1
の吐出バイパス管10よりも後流側の位置で第1圧縮機
1の吐出管2と接続しており、この結果、第2圧縮機3
とも接続されることになる。さらに、精留分離器6の底
部に貯留器12を設け、第1圧縮機1の吐出バイパス管
10は貯留器12の内部に設けた熱交換器13を経由し
て、精留分離器6の頂部と接続するように構成してい
る。さらに、第1圧縮機1の吐出バイパス管10と精留
分離器6の底部からの配管11中には、それぞれ電磁弁
14、15が設けている。そして、上記冷凍サイクル装
置には低沸点冷媒と高沸点冷媒から成る非共沸混合冷媒
を封入している。
【0016】上記構成において動作を説明すると、精留
分離器6の内部では第1減圧装置5の出口配管から供給
される二相冷媒と、第1圧縮機1の吐出バイパス管10
から供給されるガス冷媒が貯留器12の内部に設けた熱
交換器13を経由して液化され精留分離器6の頂部に供
給される液冷媒と、第1圧縮機1の吐出バイパス管10
から供給されるガス冷媒により熱交換器13を通じて加
熱され気化する精留分離器6の底部に設けた貯留器12
中のガス冷媒により、精留作用によって非共沸混合冷媒
の分離が起こり、頂部では低沸点冷媒が濃縮され、底部
では高沸点冷媒が濃縮される。したがって、精留分離器
6の頂部から導出される冷媒の凝縮を助けるための冷却
器7、精留分離器6の頂部に接続された第2減圧装置
8、蒸発器9、第1圧縮機1、精留分離器6の頂部に接
続される第1圧縮機1の吐出バイパス管10で構成され
る第1の冷凍サイクルには、濃縮された低沸点冷媒が循
環する。また、高沸点冷媒が濃縮され精留分離器6の底
部に設けた貯留器12は、第1圧縮機1の吐出バイパス
管10よりも後流側の位置で第1圧縮機1の吐出管2と
配管11により接続されるため、高沸点の液冷媒は連結
された第1圧縮機1からの低沸点のガス冷媒と混合され
て第2圧縮機3の吸入温度を低下させ、第2圧縮機3、
凝縮器4、第1減圧装置5、精留分離器6で構成される
第2の冷凍サイクルには、第1の冷凍サイクルよりも高
沸点成分の多い混合された組成の非共沸混合冷媒が循環
する。このようにして混合された組成の非共沸混合冷媒
は、再び精留分離器6の内部で分離が起こり、頂部では
低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮され
る。
分離器6の内部では第1減圧装置5の出口配管から供給
される二相冷媒と、第1圧縮機1の吐出バイパス管10
から供給されるガス冷媒が貯留器12の内部に設けた熱
交換器13を経由して液化され精留分離器6の頂部に供
給される液冷媒と、第1圧縮機1の吐出バイパス管10
から供給されるガス冷媒により熱交換器13を通じて加
熱され気化する精留分離器6の底部に設けた貯留器12
中のガス冷媒により、精留作用によって非共沸混合冷媒
の分離が起こり、頂部では低沸点冷媒が濃縮され、底部
では高沸点冷媒が濃縮される。したがって、精留分離器
6の頂部から導出される冷媒の凝縮を助けるための冷却
器7、精留分離器6の頂部に接続された第2減圧装置
8、蒸発器9、第1圧縮機1、精留分離器6の頂部に接
続される第1圧縮機1の吐出バイパス管10で構成され
る第1の冷凍サイクルには、濃縮された低沸点冷媒が循
環する。また、高沸点冷媒が濃縮され精留分離器6の底
部に設けた貯留器12は、第1圧縮機1の吐出バイパス
管10よりも後流側の位置で第1圧縮機1の吐出管2と
配管11により接続されるため、高沸点の液冷媒は連結
された第1圧縮機1からの低沸点のガス冷媒と混合され
て第2圧縮機3の吸入温度を低下させ、第2圧縮機3、
凝縮器4、第1減圧装置5、精留分離器6で構成される
第2の冷凍サイクルには、第1の冷凍サイクルよりも高
沸点成分の多い混合された組成の非共沸混合冷媒が循環
する。このようにして混合された組成の非共沸混合冷媒
は、再び精留分離器6の内部で分離が起こり、頂部では
低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮され
る。
【0017】したがって、従来の多元の冷凍サイクル装
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第1
の冷凍サイクル中の低沸点冷媒と、第2の冷凍サイクル
中の第1の冷凍サイクルよりも高沸点成分の多い組成の
非共沸混合冷媒とに分離することができるだけでなく、
第2圧縮機3の吸入および吐出温度を低下させながら、
第1圧縮機1の吐出圧力と第2圧縮機3の吸入圧力がほ
ぼ同一となり、第1圧縮機1および第2圧縮機3はそれ
ぞれ圧縮比の小さい状態で運転されることになり、高効
率な運転が可能で、しかも第2の冷凍サイクル中の凝縮
器4において蒸気圧を低くしながら高温を得ることがで
き、第1の冷凍サイクル中の蒸発器9において負圧にす
ることなく低温を得ることができる。なお、このような
分離後の冷媒成分や蒸気圧は、最初に封入される非共沸
混合冷媒の組合せや組成、および第1減圧装置5や第2
減圧装置8による圧力設定などによって任意に選択する
ことができ、精留分離器6の分離のための操作圧力が、
第1圧縮機1の吐出圧力や第2圧縮機3の吸入圧力とほ
ぼ同一の圧力レベルになるように、全体の冷凍サイクル
を上記のように構成することによって可能となる。
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第1
の冷凍サイクル中の低沸点冷媒と、第2の冷凍サイクル
中の第1の冷凍サイクルよりも高沸点成分の多い組成の
非共沸混合冷媒とに分離することができるだけでなく、
第2圧縮機3の吸入および吐出温度を低下させながら、
第1圧縮機1の吐出圧力と第2圧縮機3の吸入圧力がほ
ぼ同一となり、第1圧縮機1および第2圧縮機3はそれ
ぞれ圧縮比の小さい状態で運転されることになり、高効
率な運転が可能で、しかも第2の冷凍サイクル中の凝縮
器4において蒸気圧を低くしながら高温を得ることがで
き、第1の冷凍サイクル中の蒸発器9において負圧にす
ることなく低温を得ることができる。なお、このような
分離後の冷媒成分や蒸気圧は、最初に封入される非共沸
混合冷媒の組合せや組成、および第1減圧装置5や第2
減圧装置8による圧力設定などによって任意に選択する
ことができ、精留分離器6の分離のための操作圧力が、
第1圧縮機1の吐出圧力や第2圧縮機3の吸入圧力とほ
ぼ同一の圧力レベルになるように、全体の冷凍サイクル
を上記のように構成することによって可能となる。
【0018】また、精留分離器6の頂部に接続される第
1圧縮機1の吐出バイパス管10中に設けた電磁弁14
や、精留分離器6の底部からの配管11中に設けた電磁
弁15を閉止すれば、精留分離器6の内部での分離も停
止されるため、封入された組成の非共沸混合冷媒が、第
1圧縮機1、吐出管2、第2圧縮機3、凝縮器4、第1
減圧装置5、精留分離器6、冷却器7、精留分離器6の
頂部に接続された第2減圧装置8、蒸発器9を循環し、
分離時よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が凝縮器
4において凝縮し、加熱能力を増大させることができ、
このような冷媒の組成制御も可能となる。
1圧縮機1の吐出バイパス管10中に設けた電磁弁14
や、精留分離器6の底部からの配管11中に設けた電磁
弁15を閉止すれば、精留分離器6の内部での分離も停
止されるため、封入された組成の非共沸混合冷媒が、第
1圧縮機1、吐出管2、第2圧縮機3、凝縮器4、第1
減圧装置5、精留分離器6、冷却器7、精留分離器6の
頂部に接続された第2減圧装置8、蒸発器9を循環し、
分離時よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が凝縮器
4において凝縮し、加熱能力を増大させることができ、
このような冷媒の組成制御も可能となる。
【0019】なお、上記実施例では、第1減圧装置5の
出口配管は精留分離器6の中部と接続しているが、精留
分離器6と第1減圧装置5の出口配管の接続位置は精留
分離器6の頂部と底部の間であればよく、また、第1減
圧装置5や第2減圧装置8の絞り開度を可変とすること
も可能であり、冷却器7の冷熱源や熱交換器13の加熱
源は、第1減圧装置5から供給される二相冷媒による分
離を促進するための付加手段であれば、他の手段を用い
てもよい。また、原理的な冷凍サイクル装置の実施例と
して説明したが、冷暖房や給湯または超低温装置などに
適用してもよいことはもちろんである。
出口配管は精留分離器6の中部と接続しているが、精留
分離器6と第1減圧装置5の出口配管の接続位置は精留
分離器6の頂部と底部の間であればよく、また、第1減
圧装置5や第2減圧装置8の絞り開度を可変とすること
も可能であり、冷却器7の冷熱源や熱交換器13の加熱
源は、第1減圧装置5から供給される二相冷媒による分
離を促進するための付加手段であれば、他の手段を用い
てもよい。また、原理的な冷凍サイクル装置の実施例と
して説明したが、冷暖房や給湯または超低温装置などに
適用してもよいことはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、第1圧縮機、第2圧縮機、凝縮器、第1減圧
装置、精留分離器、精留分離器頂部に接続された第2減
圧装置、蒸発器などを順に連結し、前記第1圧縮機の吐
出管をバイパスして前記精留分離器頂部に接続し、前記
精留分離器底部を前記第1圧縮機の吐出バイパス管より
も後流側で前記第2圧縮機と接続し、低沸点冷媒と高沸
点冷媒から成る非共沸混合冷媒を封入したから、精留分
離器の内部では非共沸混合冷媒の分離が起こり頂部では
低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮さ
れ、蒸発器には濃縮された低沸点冷媒が循環し、凝縮器
には高沸点冷媒が循環し、従来の多元の冷凍サイクル装
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第2
圧縮機の吸入および吐出温度を低下させて、高効率な運
転で凝縮器ではより高温と蒸発器ではより低温を得るこ
とができる。
によれば、第1圧縮機、第2圧縮機、凝縮器、第1減圧
装置、精留分離器、精留分離器頂部に接続された第2減
圧装置、蒸発器などを順に連結し、前記第1圧縮機の吐
出管をバイパスして前記精留分離器頂部に接続し、前記
精留分離器底部を前記第1圧縮機の吐出バイパス管より
も後流側で前記第2圧縮機と接続し、低沸点冷媒と高沸
点冷媒から成る非共沸混合冷媒を封入したから、精留分
離器の内部では非共沸混合冷媒の分離が起こり頂部では
低沸点冷媒が濃縮され、底部では高沸点冷媒が濃縮さ
れ、蒸発器には濃縮された低沸点冷媒が循環し、凝縮器
には高沸点冷媒が循環し、従来の多元の冷凍サイクル装
置のような中間部における熱交換器を必要とせず、第2
圧縮機の吸入および吐出温度を低下させて、高効率な運
転で凝縮器ではより高温と蒸発器ではより低温を得るこ
とができる。
【0021】また、第1圧縮機の吐出管をバイパスして
精留分離器頂部に接続される回路と、精留分離器底部か
ら第1圧縮機の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮
機と接続される回路に電磁弁を設けたから、この電磁弁
により第1圧縮機の吐出管をバイパスして精留分離器頂
部に接続される回路や、精留分離器底部から第1圧縮機
の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮機と接続され
る回路を閉止すれば、精留分離器の内部での分離が停止
され、封入された組成の非共沸混合冷媒が、第1圧縮
機、第2圧縮機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器、
精留分離器頂部に接続された第2減圧装置、蒸発器を循
環し、分離時よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が
凝縮器において凝縮し、加熱能力を増大させることがで
き、さらに、このような冷媒の組成制御も可能となる。
精留分離器頂部に接続される回路と、精留分離器底部か
ら第1圧縮機の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮
機と接続される回路に電磁弁を設けたから、この電磁弁
により第1圧縮機の吐出管をバイパスして精留分離器頂
部に接続される回路や、精留分離器底部から第1圧縮機
の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮機と接続され
る回路を閉止すれば、精留分離器の内部での分離が停止
され、封入された組成の非共沸混合冷媒が、第1圧縮
機、第2圧縮機、凝縮器、第1減圧装置、精留分離器、
精留分離器頂部に接続された第2減圧装置、蒸発器を循
環し、分離時よりも低沸点成分の多い非共沸混合冷媒が
凝縮器において凝縮し、加熱能力を増大させることがで
き、さらに、このような冷媒の組成制御も可能となる。
【図1】本発明の一実施例の冷凍サイクル装置の構成図
1 第1圧縮機 2 吐出管 3 第2圧縮機 4 凝縮器 5 第1減圧装置 6 精留分離器 8 第2減圧装置 9 蒸発器 10 吐出バイパス管
Claims (2)
- 【請求項1】 第1圧縮機、第2圧縮機、凝縮器、第1
減圧装置、精留分離器、精留分離器頂部に接続された第
2減圧装置、蒸発器などを順に連結し、前記第1圧縮機
の吐出管をバイパスして前記精留分離器頂部に接続し、
前記精留分離器底部を前記第1圧縮機の吐出バイパス管
よりも後流側で前記第2圧縮機と接続し、低沸点冷媒と
高沸点冷媒から成る非共沸混合冷媒を封入した冷凍サイ
クル装置。 - 【請求項2】 第1圧縮機の吐出管をバイパスして精留
分離器頂部に接続される回路と、精留分離器底部から第
1圧縮機の吐出バイパス管よりも後流側で第2圧縮機と
接続される回路に電磁弁を設けた請求項1記載の冷凍サ
イクル装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2319991A JP2574545B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 冷凍サイクル装置 |
DE69206442T DE69206442T2 (de) | 1991-02-18 | 1992-02-15 | Vorrichtung mit Kältemittelkreislauf. |
EP92102570A EP0499999B1 (en) | 1991-02-18 | 1992-02-15 | Refrigerant cycling apparatus |
US07/836,430 US5186011A (en) | 1991-02-18 | 1992-02-18 | Refrigerant cycling apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2319991A JP2574545B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 冷凍サイクル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04263747A JPH04263747A (ja) | 1992-09-18 |
JP2574545B2 true JP2574545B2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=12104003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2319991A Expired - Lifetime JP2574545B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 冷凍サイクル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2574545B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017044454A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | 三菱重工業株式会社 | 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法 |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP2319991A patent/JP2574545B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04263747A (ja) | 1992-09-18 |
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