JP2574318Y2 - 膜厚管理機構付被膜処理装置 - Google Patents

膜厚管理機構付被膜処理装置

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JP2574318Y2
JP2574318Y2 JP1992004640U JP464092U JP2574318Y2 JP 2574318 Y2 JP2574318 Y2 JP 2574318Y2 JP 1992004640 U JP1992004640 U JP 1992004640U JP 464092 U JP464092 U JP 464092U JP 2574318 Y2 JP2574318 Y2 JP 2574318Y2
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reaction vessel
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pressure
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俊成 森口
護 木幡
邦夫 澁木
義之 佐藤
秀樹 中森
泰 熊谷
和徳 山口
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Tungaloy Corp
Nanotec Corp
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Tungaloy Corp
Nanotec Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、イオンプレーティング
装置、スパッタリング装置、プラズマCVD装置等の被
膜処理装置として用いることができ、基材表面に形成さ
せる被膜の厚さを容易に制御することができる膜厚管理
機構付被膜処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイス、超硬合金、サーメット、
セラミックス焼結体等を基材とし、その表面に硬質被膜
を形成させる方法としてイオンプレーティング法が多用
されている。この方法に用いる装置としては、アークタ
イプ、HCDタイプ等が市販されており、これらの装置
には、基材表面に形成させる硬質被膜の厚さを制御する
ために膜厚計が装備されている。これらの膜厚計は、反
応容器内に設置した水晶板を用い、この水晶板に被膜が
形成されたときにその水晶板の振動数が変化することに
基いて、基材表面に形成した被膜の厚さを間接的に測定
するものが一般的である。また蒸発源から発生する電子
等をモニターして膜厚や成膜速度を制御する装置(特開
平2−298269号公報)や蒸発源の加熱装置に供給
する電流を制御して成膜速度を制御する装置(特開平2
−298269号公報)が知られている。
【0003】しかしながら、これらの装置では、基材の
処理量が多くなると基材に対する加熱にムラが生じた
り、イオンエッチングにムラが生じたり、また反応ガス
の分布が不均一になるので、得られた被膜の厚さ、色、
基材との密着性等にバラツキを生じるという欠点があ
り、特に、蒸発源から発生する電子等をモニターする装
置では、反応容器内のイオンの外乱により正確な膜厚の
制御が困難であった。
【0004】一方、これらの装置では、イオンボンバー
ドするのにアルゴンを用いているが、表面が酸化した鉄
系材料(SKD、HSS等)を基材として用いる場合に
は、ボンバードの効率が悪く、基材と被膜の密着性が不
十分になるので、金属チタンを反応容器内で加熱蒸発さ
せ、金属チタンが酸素、窒素、炭酸ガス等の反応ガスを
吸収する性質を利用したチタンイオンボンバード法を用
いている。しかしながら、金属チタンを蒸発源として用
いる場合には、蒸発源の表面が反応ガスにより酸化又は
窒化するため、蒸発源を蒸発させる加熱ビーム等の出力
が同じであってもチタンの蒸発量が異なる。したがっ
て、蒸発源からの蒸発量が一定であることを前提にした
従来の装置では、膜厚を正確に制御することができない
という問題点があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、たと
え蒸発源として金属チタンを用いた場合でも、基材表面
に形成させる被膜の厚さを容易に制御することができる
膜厚管理機構付被膜処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案者は、基材に形成
される被膜の厚さが、被膜形成時間の長短によるのでは
なく、金属の蒸発量、反応ガスの総圧力及び反応ガスの
消費量が密接に関連するとの知見に基いて本考案に到達
した。
【0007】即ち、本考案は、基材支持体、金属蒸発手
段及び金属蒸発用坩堝を内設し、かつ反応ガス導入部及
び反応ガス排出部を有する反応容器を備えた被膜処理装
置において、反応容器内の反応ガスの総圧力を検知する
真空計と、該真空計からの圧力検知信号をもとに反応容
器内の圧力を制御する圧力制御装置と、圧力制御装置か
らの制御信号をうけ反応容器内への反応ガス導入量を調
節するマスフローコントローラと、反応容器内へ導入し
た反応ガス量を積算するガス量積算計とを備えた膜厚管
理機構付被膜処理装置である。
【0008】
【実施例】本考案は、図1に示すように、基材支持体
2、金属蒸発手段3、金属蒸発用坩堝4、反応ガス導入
部5及び反応ガス排出部6を備えた反応容器1に、さら
に、少なくとも真空計7、圧力制御装置8、マスフロー
コントローラ9及びガス量積算計10を備える。
【0009】本考案の被膜処理装置においては、例えば
図1に示すように、反応容器1内にアルゴン等の不活性
ガスをマスフローコントローラ11を経由して不活性ガ
ス導入口12を備えた導入経路から所定の量まで導入し
た後、HCD電子銃等の金属蒸発手段3に着火する。
【0010】放電が安定した後、マスフローコントロー
ラ11により導入する不活性ガスを所定の量まで制限
し、反応ガス導入部5から窒素ガス等の反応ガスを導入
し、HCD電子銃から電子ビームを発生させて金属蒸発
用坩堝4に載置したチタン等の金属を蒸発させる。
【0011】この金属の蒸発により基材支持体2に載置
した基材表面に被膜を形成させる。このとき反応容器1
内の反応ガスは、被膜形成が進行するに伴って消費さ
れ、反応容器1内圧力が低下する。
【0012】本考案の装置は、真空計7で反応容器1内
圧力を検知し、その検知信号を圧力制御装置8に伝達
し、検知信号を受けた圧力制御装置8は、マスフローコ
ントローラ9を制御し、消費された反応ガス分を反応ガ
ス導入部5から反応容器1内に導入する。
【0013】一方、反応容器1内の反応ガスと不活性ガ
スとの総圧力が高い場合には、検知信号を受けた圧力制
御装置8は、電磁弁13等を制御して反応ガス及び不活
性ガスを排出部6から排出し、反応容器1内圧力を調節
するとともに、圧力制御装置8は、マスフローコントロ
ーラ9を制御し、反応容器1内への反応ガスの導入量を
制限する。
【0014】またさらに、本考案の装置では、マスフロ
ーコントローラ9から反応容器1へ導入した反応ガス量
を、ガス量積算計10で積算し、この反応ガスの積算量
に基づいてチタン等の蒸発量を算出し、この蒸発量から
基材表面に形成した膜厚を管理する。
【0015】本考案に用いる真空計7、圧力制御装置
8、マスフローコントローラ9及びガス量積算計10と
しては、従来から用いられている公知のものを使用する
ことができる。
【0016】また、本考案の被膜処理装置においては、
反応容器1内の雰囲気を冷却する強制冷却手段を備えた
ものが好ましく、強制冷却手段を備えることにより、基
材に被膜を形成させた後、その基材を取り出すまでの時
間を短縮することができる。
【0017】本考案に用いる強制冷却手段としては、図
2に示すように、例えば排気管14、熱交換器15、ル
ーツブロア16及び導入管17で構成することができ
る。このような強制冷却手段を備えた装置では、窒素ガ
ス、ヘリウム、アルゴン等の冷却ガスを、ルーツブロア
16で導入管17を通して反応容器1内に導入する。こ
のとき反応容器1内の圧力が、反応容器1内のガスの熱
伝導によって高まり、かつ冷却ガスにより雰囲気ガスが
冷却されるので基材が効率的に冷却される。
【0018】次に、冷却ガスは、排気管14を通して反
応容器1から排出され、熱交換器15に導かれる。冷却
ガスは、熱交換器15で冷却された後、再びルーツブロ
ア16に戻って撹拌され、次いで導入管17を通して反
応容器1内に再導入され、基材を冷却する。
【0019】強制冷却手段には、排気管14又は導入管
17の中間にダストフィルタ、弁等を設けてもよい。
【0020】また、本考案の装置においては、反応容器
1内のプラズマビームの収束及び発散を調整容易にする
ために、図2に示すように、反応容器の底面より大きい
径の第1電磁コイル18と、反応容器の底面より小さい
径の第2電磁コイル19をそれぞれ複数個備え、かつ各
電磁コイルが反応容器の底面に対し垂直に磁界を発生す
るように配設された装置が好ましい。
【0021】第1電磁コイル18を設ける位置は、反応
容器1の外周であれば特に制限はなく、第2電磁コイル
19を設ける位置は、金属蒸発用坩堝4及び/又は金属
蒸発手段3の周囲が好ましい。
【0022】電磁コイルを備えた装置として、さらに好
ましいのは、第1電磁コイル18を反応容器1の底面に
対して垂直に移動させる平行移動手段20を備えた装置
である。
【0023】平行移動手段20としては、反応容器1の
底面に対して垂直に移動させることができれば特に制限
はなく、例えば従来から用いられている送りネジと電動
モータとを組合わせたものを挙げることができる。
【0024】このような電磁コイルを備えた装置は、第
1電磁コイル2及び第2電磁コイル3の電流を調整した
り、コイルの極性を反転させることにより、反応容器1
内に発生した磁界aにより、蒸発した金属をイオン化す
るのに十分なビーム電流を確保することができ、また、
磁界aと磁界bの相互作用により、金属蒸発用坩堝4近
傍の磁場を弱め、金属蒸発を抑制することができる。
【0025】
【考案の効果】本考案によると、蒸発物量の制御並びに
基材表面に形成させる被膜の膜質及び膜厚の制御がきわ
めて困難である金属チタンを蒸発源として用いても、蒸
発物量の制御及び基材表面の被膜の制御が容易になり、
またこれらの制御を半自動的に行うことができる。
【0026】また、強制冷却機構や電磁コイルを備えた
本考案の装置では、反応容器内の基材設置場所に関わら
ず、被膜形成のバラツキを低減させることができ、また
被膜処理時間を短縮することができ、製品コストを低廉
化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の膜厚管理機構付被膜処理装置を例示す
る概念図である。
【図2】本考案の膜厚機構付被膜処理装置を例示する概
念図である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 基材支持体 3 金属蒸発手段 4 金属蒸発用坩堝 5 反応ガス導入部反応ガス排出部 6 反応ガス排出部 7 真空計 8 圧力制御装置 9 マスフローコントローラ 10 ガス量積算計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木幡 護 神奈川県川崎市幸区塚越1丁目7番地 東芝タンガロイ株式会社内 (72)考案者 澁木 邦夫 神奈川県川崎市幸区塚越1丁目7番地 東芝タンガロイ株式会社内 (72)考案者 佐藤 義之 神奈川県川崎市幸区塚越1丁目7番地 東芝タンガロイ株式会社内 (72)考案者 中森 秀樹 千葉県柏市根戸282−1 ライオンズマ ンション北柏第2棟605号 (72)考案者 熊谷 泰 埼玉県志木市本町6−26−9 エスポワ ール101 (72)考案者 山口 和徳 東京都板橋区蓮沼町9番地4号 (56)参考文献 特開 平2−122623(JP,A) 特開 平2−88772(JP,A) 実開 昭64−26363(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/54,16/52

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材支持体、金属蒸発手段及び金属蒸発
    用坩堝を内設し、かつ反応ガス導入部及び反応ガス排出
    部を有する反応容器を備えた被膜処理装置において、反
    応容器内の反応ガスの総圧力を検知する真空計と、該真
    空計からの圧力検知信号をもとに反応容器内の圧力を制
    御する圧力制御装置と、圧力制御装置からの制御信号を
    うけ反応容器内への反応ガス導入量を調節するマスフロ
    ーコントローラと、反応容器内へ導入した反応ガス量を
    積算するガス量積算計とを備えた膜厚管理機構付被膜処
    理装置。
JP1992004640U 1992-02-07 1992-02-07 膜厚管理機構付被膜処理装置 Expired - Lifetime JP2574318Y2 (ja)

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