JP2573857B2 - カルボニル化法 - Google Patents

カルボニル化法

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JP2573857B2 JP63013751A JP1375188A JP2573857B2 JP 2573857 B2 JP2573857 B2 JP 2573857B2 JP 63013751 A JP63013751 A JP 63013751A JP 1375188 A JP1375188 A JP 1375188A JP 2573857 B2 JP2573857 B2 JP 2573857B2
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    • C07C69/02Esters of acyclic saturated monocarboxylic acids having the carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or to hydrogen
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    • C07C69/24Esters of acyclic saturated monocarboxylic acids having the carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or to hydrogen having three or more carbon atoms in the acid moiety esterified with monohydroxylic compounds
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    • C07C67/36Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
    • C07C67/38Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates by addition to an unsaturated carbon-to-carbon bond

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルケンもしくはアルキンの連続カルボニ
ル化法に関するものである。
〔従来の技術〕
カルボニル化法は当業界で周知された方法であり、た
とえばエテンと一酸化炭素とメタノールとが反応してプ
ロピオン酸メチルを得ることが知られている。
現在、カルボニル化反応を促進する多くの触媒系が知
られている。第VIII族の貴金属(たとえばパラジウム)
は反応を促進することが知られている。物質系を得るに
は、パラジウム化合物を配位子および酸と組合せて使用
する、連続カルボニル化法において、触媒系は活性を減
衰する傾向がある。触媒における活性の損失は、配位子
および酸とたとえばエチレンもしくはメタノールのよう
な出発物質とにより生成される触媒上不活性な化合物の
形成によつてもたらされる。
本発明は、アルケンもしくはアルキンを一酸化炭素お
よびヒドロキシル基含有化合物と触媒系の存在下に反応
させ、前記触媒系は (a)パラジウムもしくはパラジウム化合物と、 (b)配位子と、 (c)酸と からなり、配位子と酸とをそれぞれ反応物へ連続的にま
たは間けつ的に添加する ことを特徴とするアルケンもしくはアルキンの連続カル
ボニル化法に関するものである。
適するアルケンは2〜20個の炭素原子を有するアルケ
ン類、たとえばエテン、プロペン、1−ブテン、2−ブ
テン、イソブテン、異性体ペンテン、ヘキセン、オクテ
ン、ドデセン、シクロドデセン、1,5−シクロオクタジ
エン、1,5,9−シクロドデカトリエンおよびスチレンで
ある。適するアルキン類はアセチレンまたはモノ−もし
くはジ−アルキル置換のアセチレン(たとえばプロピ
ン)を包含する。
本発明の目的にはアルケン類が好適に使用され、特に
好ましくはエテンもしくはプロペンである。
適するヒドロキシル基含有化合物は水、アルコールお
よびカルボン酸であつて、脂肪族、脂環式もしくは芳香
族とすることができる。さらにアルコールはフエノール
とすることもできる。好ましくは、アルコール類または
カルボン酸類は20個以下の炭素原子を有する。適するア
ルコール類の例はメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソブタノール、t−ブタノール、ステアリルアル
コール、ペンジルアルコール、シクロヘキサノール、ア
リルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ポリエ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、フエノー
ルおよびクレゾールである。1〜6個の炭素原子を有す
るアルコール類が好適である。アルコールが2個以上の
ヒドロキシル基を含有する場合、反応体の間に存在する
モル比に応じて異なる生成物が生成される。たとえば、
アルケンの量に応じて、グリセリンから主としてモノエ
ステルもしくはジエステルを製造することができる。
他の適するヒドロキシル基含有化合物は、一般式
(I)HO−R−SO3M(ここでRは二価の適宜置換された
ヒドロカルビル基を示しかつMは(元素周期律表第I族
もしくは第II族の金属を示す)のヒドロキシスルホン酸
塩である。
本発明の方法に使用される一般式(I)HO−R−SO3M
のヒドロキシスルホン酸塩は、Rが好ましくは20個以下
の炭素原子を有する二価のヒドロカルビル基を示すよう
なものである。ヒドロカルビル基は脂肪族、脂環式もし
くは芳香族とすることができ、かつ1個もしくはそれ以
上の置換基により置換することができる。一般式(I)
の記号Mは元素周期律表第I族もしくは第II族の金属、
たとえばNa、K、Cs、Ca、Mg、CuもしくはZnを示すこと
ができる。好ましくは、Mはアルカリ金属NaもしくはK
を示す。
適するヒドロキシスルホン酸塩の例は2−ヒドロキシ
エタンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパンスルホン
酸、3−ヒドロキシブタンスルホン酸、4−ヒドロキシ
ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシベンゼンスルホン
酸、4−ヒドロキシ−3−メチル−ベンゼンスルホン
酸、4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンゼンスルホン
酸、5−ヒドロキシ−3−メチル−2−プロピルベンゼ
ンスルホン酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンゼン
スルホン酸、5−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−メチ
ル−ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−6−ノニル
ベンゼンスルホン酸および2,4−ジヒドロキシベンゼン
スルホン酸のナトリウムもしくはカリウム塩である。R
がフエニレン基を示す一般式(I)のヒドロキシスルホ
ン酸塩の使用が好適である。
本発明の方法に使用するのに適したパラジウム触媒
は、たとえば硝酸、硫酸または12個以下の炭素原子を有
するアルカンカルボン酸のパラジウム塩に基づくもので
ある。ハロゲン化水素塩の塩も同様に使用することがで
きる。好ましくは、酢酸パラジウム(II)が挙げられ
る。さらにパラジウム錯体、たとえばアセチルアセトン
酸パラジウム、テトラキストリフエニルホスフインパラ
ジウム、ビス−トリ−o−トリルホスフインパラジウム
アセテートまたはビス−トリフエニル−ホスフインパラ
ジウムサルフエートを使用することもできる。
パラジウム触媒の量は広範囲で変化することができ
る。好ましくは、アルケンもしくはアルキン1モル当り
10-5〜10-1グラム原子の範囲の量のパラジウムを使用す
る。
一般に、配位子は1個の燐原子、砒素原子もしくはア
ンチモン原子を含有する。特に、有機ホスフイン類に注
目される。極めて適するホスフイン類は一般式(II)PR
1R2R3(ここでR1、R2およびR3は置換もしくは未置換の
フエニル基である)を有するものである。適する置換基
はハロゲン原子並びにアルキル、アリール、アルコキ
シ、カルボキシ、カルバルコキシ、アシル、トリハロゲ
ンメチル、シアノ、ジアルキルアミノ、スルホニルアル
キルおよびアルカノイルオキシ基である。
適するホスフイン類の例はトリ−p−トリルホスフイ
ン、トリ−p−メトキシホスフイン、o−ジフエニルホ
スフイノ安息香酸、特にトリフエニルホスフインであ
る。好ましくは、ホスフインはパラジウム1グラム原子
当りモル過剰の量のパラジウム、好ましくは少なくとも
5モル、さらに好ましくは少なくとも10モルの量で用い
られる。パラジウム触媒が既にホスフインを含有する場
合、これは使用すべきホスフインの量を計算する際に考
慮せねばならない。
本発明の方法に促進剤として使用すべき酸類は好まし
くは非配位アニオンを有し、このことはパラジウムと適
するアニオンとの間に殆んどまたは全く共有相互作用が
生じないことを意味する。この種のアニオンの典型例は
PF6 -,SbF6 -,BF4 -およびClO4 -である。
好適に使用される酸類はたとえばスルホン酸、並びに
できればたとえばBF3,AsF5,SbF5,PF5,TaF5もしくはNbF5
のようなルイス酸とたとえばハロゲン化水素酸(特にH
F)、フルオロスルホン酸、燐酸もしくは硫酸との相互
作用によつてその場で生成されうるような酸類である。
後者の種類の酸類の特定例はフルオロ珪酸、HBF4,HPF6
およびHSbF6である。使用しうる典型的なスルホン酸は
フルオロスルホン酸、クロルスルホン酸および後記する
ようなスルホン酸である。
好適群の酸類は一般式(III): 〔式中、Xは硫黄もしくは塩素を示しかつXが塩素であ
ればR4は酸素を示し、Xが硫黄であればR4はOH基または
適宜置換されたヒドロカルビル基を示す〕 を有する。
上記酸類を本発明の方法に使用する場合、酸のアニオ
ンは非配位性と見なすことができる。
一般式(III)を有する酸類において、R4により示さ
れる適宜置換されたヒドロカルビル基は好ましくはアル
キル、アリール、アラルキルまたはアルカリール基であ
つて、1〜30個、特に1〜14個の炭素原子を有する。ヒ
ドロカルビル基はたとえばハロゲン原子(特に弗素原
子)、ヒドロキシ基もしくはアシル基により置換するこ
とができる。一般式(III)の適する酸の例は過塩酸、
硫酸、2−ヒドロキシプロパン−2−スルホン酸、p−
トルエンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン
酸である。
カルボニル化反応に使用する酸の量は広範囲に変化す
ることができる。一般に、酸の量はパラジウム1グラム
原子当り1〜50モルの酸である。
一般に、使用する配位子の量はモル基準で計算して酸
の量よりも多いが、反応を行なうにはこれは必要でな
い。
連続法において触媒の一定の活性を維持するには、配
位子と酸とを好ましくは連続的に供給する。一般に、一
定の活性を維持するのに必要な酸と配位子との量はそれ
ぞれ生成物1モル当り10-6〜10-2モルの範囲である。
反応期間における配位子と酸とのモル量の比は0.75:
3.0の範囲である。反応の開始時点においてこのモル比
は一般に1〜3の範囲であり、かつ反応の間添加配位子
と酸とのモル比は0.75〜1.25の範囲であり、より好まし
くは約1である。
本発明による方法は、たとえば反応媒体として芳香族
炭化水素を用いることにより行なうことができる。適す
る芳香族炭化水素の例はベンゼン、トルエン、o−、m
−もしくはp−キシレン、エチルベンゼン、ペンチルベ
ンゼン、メシチレン、クロルベンゼン、クメン、アニソ
ールおよびジフエニルエーテルである。好ましくは、エ
ステル化合物が溶剤として挙げられる。
一般に、得られる反応混合物は分離装置、たとえば蒸
留装置へ(連続的に)導入され、かつカルボニル化生成
物を塔頂から蒸留しかつ触媒成分を含有する残留の塔底
生成物を反応器へ循環する。
触媒成分に由来する高濃度の触媒上不活性な成分の存
在または蓄積を防止するには、この系から塔底生成物の
1部を除去するのが好ましい。これは、蒸留塔の底部か
ら除去することができる。反応器へ循環させる他の部分
は、一般にヒドロキシル基含有化合物(たとえばメタノ
ール)と混合される。
本発明の方法において、一酸化炭素は純粋物として或
いは不活性ガス、たとえば窒素、貴ガスまたは二酸化炭
素で希釈して使用することができる。少量の水素の存在
は、一般にカルボニル化反応に悪影響を及ぼさない。
好ましくは、カルボニル化法は50〜200℃の範囲、特
に80〜160℃の範囲の温度で行なわれる。好ましくは、
全体的圧力は15〜75バールの範囲である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
実施例 プロピオン酸メチルの連続製造工程を、磁気駆動撹拌
機と抜気装置と蒸留装置とを装着した250mlのオートク
レーブからなる装置にて行なつた。オートクレーブには
一酸化炭素とエチレンと新鮮および循環触媒との入口並
びに出口を設けた。液体と過剰のガスとは、液体レベル
における浸漬チユーブを介してオートクレーブから流出
することができ、背圧制御器と毛細管流動制限装置とを
介して大気圧の抜気装置まで通過させた。この抜気装置
から流出した液体を、大気圧下で操作する蒸留装置に移
送した。この蒸留装置を流出した触媒含有の塔底流をオ
ートクレーブに循環した。蒸留の塔頂生成物として、メ
タノールおよびプロピオン酸メチルを回収した。抜気装
置および蒸留装置から流出した全ガスを冷トラツプおよ
び記録用湿潤ガスメータに通過させた。ガスの消費速度
を触媒活性の尺度として使用した。最初に、オートクレ
ーブに0.25ミリモルの酢酸パラジウムと15ミリモルのト
リフエニルホスフインと5ミリモルのメタンスルホン酸
とを充填した。初期反応条件は温度111℃かつ圧力20バ
ールとした。オートクレーブには、プロピオン酸メチル
からなる約150mlの液体を常に存在させた。反応器と大
気圧の抜気装置と蒸留装置とに存在する全液体は200ml
であつた。供給メタノール/CO/エテンの量はそれぞれ0.
59/0.875/0.875モル/hr.とした。蒸留装置から反応器へ
の循環流は2ml/minとした。トリフエニルホスフインと
メタンスルホン酸との添加速度は、それぞれ0.2ミリモ
ル/hr.とした。触媒上不活性なホスホニウム塩が存在し
たので、この添加が必要であつた。
166時間におけるメタノール変換率は約40%にて一定
であつた。副生物の生成は極めて低く、プロピオン酸メ
チルに対する選択性は99.8%であつた。主たる副生物は
4−オキソヘキサン酸メチルエステルであつた。166時
間の操作にて、トリフエニルホスフインおよびメタンス
ルホン酸の添加を中止し、かつその結果として触媒活性
の明確な低下が観察された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルケンもしくはアルキンを一酸化炭素お
    よびヒドロキシル基含有化合物と触媒系の存在下に反応
    させ、前記触媒系は (a)パラジウムもしくはパラジウム化合物と、 (b)配位子と、 (c)酸と からなり、配位子と酸とをそれぞれ反応物へ連続的にま
    たは間けつ的に添加することを特徴とするアルケンもし
    くはアルキンの連続カルボニル化法。
  2. 【請求項2】アルケンを出発物質として使用する請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】エテン、アセチレン、プロペンもしくはプ
    ロピンをカルボニル化する請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】ヒドロキシル基含有化合物が1分子当り1
    〜6個の炭素原子を有するアルコールである請求項1ま
    たは2記載の方法。
  5. 【請求項5】配位子が燐原子、砒素原子もしくはアンチ
    モン原子を含有する配位子である請求項1〜4いずれか
    一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】配位子がホスフインである請求項4記載の
    方法。
  7. 【請求項7】添加配位子と添加酸とのモル量の比が0.75
    対1.25の範囲である請求項1〜6のいずれか一項に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】配位子と酸との当モル量を反応の際に添加
    する請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】反応混合物を蒸留装置に導入し、さらにカ
    ルボニル化された生成物を塔頂から蒸留しかつ蒸留の触
    媒成分を含有する全塔底生成物の1部を反応器へ循環す
    る請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
JP63013751A 1987-01-29 1988-01-26 カルボニル化法 Expired - Lifetime JP2573857B2 (ja)

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CA (1) CA1312877C (ja)
DE (1) DE3870652D1 (ja)
ES (1) ES2032941T3 (ja)
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EP0279477B1 (en) 1992-05-06
EP0279477A1 (en) 1988-08-24
DE3870652D1 (en) 1992-06-11
KR880008965A (ko) 1988-09-13
JPS63192738A (ja) 1988-08-10
ES2032941T3 (es) 1993-03-01
CA1312877C (en) 1993-01-19

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