JP2573325Y2 - 車輪支持装置 - Google Patents

車輪支持装置

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JP2573325Y2
JP2573325Y2 JP1993015774U JP1577493U JP2573325Y2 JP 2573325 Y2 JP2573325 Y2 JP 2573325Y2 JP 1993015774 U JP1993015774 U JP 1993015774U JP 1577493 U JP1577493 U JP 1577493U JP 2573325 Y2 JP2573325 Y2 JP 2573325Y2
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JP
Japan
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hub
axle
outer ring
peripheral surface
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弘二 佐橋
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NTN Corp
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【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車の車輪を車軸
に対して支持するための支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の車軸の両端部に車輪を支
持する装置として、図2及び図3に示すような構造のも
のがある。
【0003】図2に示す装置は、車軸管32から露出し
た車軸31の端部に、その車軸と一体でハブ33を形成
し、このハブ33にボルトを介して車輪34を装着して
いる。また、車軸31の外周と、車軸管32の端部に固
着したハブケーシング35の間に深みぞ玉軸受36を設
け、この玉軸受36により車軸31を回転自在に支持し
ている。
【0004】一方、図3に示す装置は、車軸41の端部
に、車輪44を装着するハブ43を嵌合させ、車軸41
と車軸管42の間に円すいころ軸受45を圧入嵌合させ
て車軸41を支持している。
【0005】上記図2及び図3に示す構造においては、
車軸31、41の右側端部に連結したディファレンシャ
ル(図示略)からのエンジントルクを、車軸31、41
とハブ33、43が車輪に伝達し、また車輪から車軸3
1、41に加わる荷重を各軸受36、45を介して車軸
管32、42が負荷する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、図2に示す
装置では、深みぞ玉軸受36は、内輪と外輪がそれぞれ
車軸31とハブケーシング35に直接圧入嵌合して組込
まれるか、または、内輪は車軸31に圧入し、外輪はハ
ブケーシング35とすきま嵌合される。しかし、このよ
うな嵌合により深みぞ玉軸受36には大きな軸受すきま
が残留し、ガタが生じやすい不具合があり、このため、
車輪の支持剛性が低くなり、ブレーキフィーリングが悪
くなる問題がある。
【0007】また、車軸31とハブ33が一体に形成さ
れているため、それらの加工性が悪く、又車軸31が長
尺になるため、車軸31の加工精度や、ハブ33の車輪
装着面の振れ精度を高精度に出すことが難しい問題もあ
る。
【0008】一方、図3に示す装置においては、圧入さ
れる円すいころ軸受45に、組込み後スペーサの選択等
による軸受すきまの調整が必要であり、組立作業性が悪
い問題がある。また、円すいころ軸受45が片方向のス
ラスト荷重しか受けられないため、ディファレンシャル
ギヤ内にスラスト荷重を反対側軸受に伝達する構造や、
デフサイド軸受でスラスト荷重を受ける構造が必要にな
り、車輪に対する駆動力の伝達構造が複雑になる欠点が
ある。
【0009】この考案は、上述した従来の支持装置の問
題点を解決するためになされたもので、簡単な構造で組
込みが容易にでき、組込後の軸受すきまが小さくて高精
度に車輪を支持できる車輪支持装置を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この考案は、車軸管から露出する車軸の端部周面
に、車輪を装着するハブを軸方向の移動を許容する回り
止め手段を介して嵌合させ、上記ハブの外周面と、その
ハブの外側に嵌合させた外輪の内周面に、それぞれ径方
向に対向する複列の転走面を設け、この対向する各転走
面の間に複数の転動体を組込み、上記外輪の外周面に、
外輪を車軸管に固定する取付け用フランジを一体に形成
した構造としたのである。
【0011】なお、上記の構造において、ハブが嵌合す
る車軸の端部に、C形クリップが装着される環状溝を形
成し、上記外輪の取付け用フランジが車軸管に固定した
位置で上記C形クリップがハブの内径より拡径し、ハブ
を軸方向に抜け止めするように構成してもよい。
【0012】
【作用】上記の構造で成る支持装置の組込みは、ハブを
車軸の端部周面に嵌合させ、外輪を取付け用フランジを
介して車軸管に固定する。このような組込みの前後にお
いては、ハブと外輪で構成される軸受の軸受すきまに変
化を及ぼす圧入等の要素が存在しないため、内輪と外輪
を車軸と車軸管に直接圧入する構造に比べて、組込み後
の軸受に残留するすきま量を小さくすることができる。
【0013】また、複列の転走面を備える内輪と外輪
が、両方向のスラスト荷重を受けるので、ディファレン
シャル等に別途スラストを負荷するための構造を設ける
必要がなく、構造を簡略化できる。
【0014】
【実施例】図1は実施例の車輪支持装置を示している。
車軸1の端部は、車軸管2の端面から露出しており、そ
の露出した周面にセレーション部4が形成されている。
【0015】上記セレーション部4には、ハブ3の内径
面が嵌合され、そのハブ3の前端に、車輪(図示略)を
装着するためのフランジ6が一体に形成されている。
【0016】また、上記ハブ3の車軸1に嵌合する円筒
部7の外周面には、軸方向に並列するボールの転走面
8、9が形成されている。
【0017】一方、ハブ3の外側には外輪5が嵌合さ
れ、その外輪5の内周面に、上記ハブ3の転走面8、9
と径方向に対向する複列の転走面10、11が形成され
ている。この対向する転走面8、10と転走面9、11
の間には、それぞれ保持器で保持される複数のボール1
2が組込まれており、この各転走面8、10及び9、1
1とボール12との間で、互いに反対方向のスラスト荷
重を受ける複列のアンギュラ玉軸受を構成している。
【0018】また、外輪5の外周面には、取付け用フラ
ンジ13が一体に形成され、その取付け用フランジ13
が、車軸管2の端部に設けたフランジ14にボルト15
を介して固定されるようになっている。
【0019】上記車軸1の先端部には環状溝16が形成
され、その環状溝16にC形クリップ17が装着されて
いる。このC形クリップ17は、ハブ3を車軸1に嵌合
させる間は環状溝16に埋没し、図1のように外輪5の
取付け用フランジ13が車軸管2の端面に当接した位置
でハブ3の内径面より拡径して、ハブ3の前部に設けた
逃げ部18に突出するようになっている。
【0020】また、車軸1の周面の途中にはOリング1
9が装着され、車軸管2内部の潤滑油の漏洩を防いでい
る。
【0021】さらに、外輪5の内周面の両端部には、ハ
ブ3の外周面とのすき間を塞ぐシール部材20、21が
取付けられ、このシール部材20、21により軸受内部
が外部から密封されている。
【0022】上記の構造で成る実施例の支持装置におい
ては、ハブ3にボール12と外輪5を装着した状態で、
ハブ3の内径面を車軸1のセレーション部4に嵌合させ
る。この場合、ハブ3を嵌合する途中ではC形クリップ
17が環状溝16に埋没し、クリップ17がハブ3の逃
げ部18に達した時点でその弾性により拡径し、ハブ3
の抜け出しを防止する。このようにハブ3と外輪5の位
置が保持された状態で、外輪5を、取付け用フランジ1
3とボルト22を用いて車軸管2に固定する。
【0023】この組込み状態では、車軸1に加えられた
エンジントルクはセレーション部4とハブ3を介して車
輪に伝達される。また、車輪から車軸1に向かう荷重、
すなわち車重によるラジアル荷重や、自動車が旋回する
ことによるスラスト荷重及びモーメント荷重は、ハブ3
と外輪5及びボール13で構成する軸受により受け止め
られる。
【0024】上記のように組込まれる実施例の装置にお
いては、軸受の組込み前後で軸受すきまに影響を与える
ものがないため、組込み後の残留する軸受すきまを極め
て小さくすることができる。
【0025】また、上記ハブ3と外輪5の間にシール部
材20、21が組込まれ、内部が密封された軸受を構成
しているために、この実施例の支持装置を完成されたユ
ニットとして車軸1と車軸管2の間に組込むことがで
き、他に特別なシール構造をとる必要がなく、車軸の組
立て構造を簡略化することができる。
【0026】また、車軸1とハブ3を別体で形成できる
ので、図2に示す従来の一体構造に比べて車軸1やハブ
3の製造や組立てが容易にでき、車軸1の加工精度やハ
ブ3の車輪取付け部分の振れ精度を高い精度に入れるこ
とができる。
【0027】なお、上述した実施例では、車軸1とハブ
3を支持する軸受として、ハブ3と外輪5の間にボール
12を組込んだ複列のアンギュラ玉軸受を示したが、こ
の軸受は両方向のスラスト荷重を受けられる構造であれ
ば任意の構造のものを採用することができ、例えば複列
の円すいころ軸受とすることができる。
【0028】また、ハブ3を車軸1に連結する回り止め
手段は、上述したセレーションの他に、スプラインや、
キーとキー溝の組合せ構造とすることもできる。
【0029】
【効果】以上のように、この考案は、ハブに軸受を一体
に形成し、その軸受の外輪を取付け用フランジにより車
軸管に固定するようにしたので、内外輪を圧入嵌合する
従来構造に比べて組込み後の軸受の残留すきまを小さく
でき、軸受の性能向上と組込み作業性の向上を実現する
ことができる。
【0030】また、軸受が両方向のスラスト荷重を受け
ることができるので、ディファレンシャル等に別途スラ
スト荷重を受ける構造を設ける必要がなく、車輪に対す
る駆動力の伝達構造を簡略化できる。
【0031】さらに、ハブと車軸とを別体に形成でき、
かつハブや軸受を固定する締付けボルトを廃止すること
ができるので、車軸の長さを短縮できると共に、ハブと
車軸の製作が容易になり、製造コストの低減と、加工精
度や組立て精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の支持装置を示す断面図
【図2】従来例を示す断面図
【図3】他の従来例を示す断面図
【符号の説明】
1 車軸 2 車軸管 3 ハブ 4 セレーション部 5 外輪 8、9、10、11 転走面 12 ボール 13 取付け用フランジ 16 環状溝 17 C形クリップ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸管から露出する車軸の端部周面に、
    車輪を装着するハブを軸方向の移動を許容する回り止め
    手段を介して嵌合させ、上記ハブの外周面と、そのハブ
    の外側に嵌合させた外輪の内周面に、それぞれ径方向に
    対向する複列の転走面を設け、この対向する各転走面の
    間に複数の転動体を組込み、上記外輪の外周面に、外輪
    を車軸管に固定する取付け用フランジを一体に形成した
    車輪支持装置。
  2. 【請求項2】 上記ハブが嵌合する車軸の端部に、C形
    クリップが装着される環状溝を形成し、上記外輪の取付
    け用フランジが車軸管に固定した位置で上記C形クリッ
    プがハブの内径より拡径し、ハブを軸方向に抜け止めす
    るように構成した請求項1に記載の車輪支持装置。
JP1993015774U 1993-03-31 1993-03-31 車輪支持装置 Expired - Lifetime JP2573325Y2 (ja)

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JPH0673433U JPH0673433U (ja) 1994-10-18
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0936086A2 (en) 1998-02-16 1999-08-18 Nsk Ltd Axle unit for driving a vehicle wheel

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0936086A2 (en) 1998-02-16 1999-08-18 Nsk Ltd Axle unit for driving a vehicle wheel
EP1308314A2 (en) 1998-02-16 2003-05-07 Nsk Ltd Axle unit for driving a vehicle wheel
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