JP2571914B2 - 点火装置 - Google Patents

点火装置

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JP2571914B2
JP2571914B2 JP61057000A JP5700086A JP2571914B2 JP 2571914 B2 JP2571914 B2 JP 2571914B2 JP 61057000 A JP61057000 A JP 61057000A JP 5700086 A JP5700086 A JP 5700086A JP 2571914 B2 JP2571914 B2 JP 2571914B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ガス、石油などの各種燃料を点火する直列
インバータ方式の点火装置を改良した点火装置に関し、
例えば、ライター、ガス・レンジ、暖房機器、各機関な
どに用いる点火装置、特に、内燃機関用として最適な点
火装置を提供するものである。
従来技術 公知技術として、第2図に示す点火方式が知られてい
る。図中で11は直流電源、2と3はサイリスタ、4はコ
ンデンサ(転流用)、12は1次コイル12aと2次コイル1
2bを有する点火コイル、10は点火用放電ギャップ(点火
プラグも含む。)である。
尚、外部などから与えられる点火信号に基づいてサイ
リスタ2、3が交互にオン状態となる様に、スイッチン
グ制御信号としてトリガー信号を出力するトリガー信号
発生回路は図示していない。
この点火方式は第3図に示す直列インバータを利用し
たものである。図中で13は転流リアクトル、14は負荷で
ある。(このトリガー回路は図示せず。) 参 考:1964年、ジョン・ウィリィ・アンド・サンズ社
(John Wiley&Sons,Inc.)出版の『プリンシプルズ・
オブ・インバータ・サーキッツ(Principles of Invert
er Circuits)』、訳本:1968年、コロナ社出版の『イン
バータ回路』 以下、この直列インバータの動作について簡単に述べ
る。このトリガー回路(図示せず。)がサイリスタ2、
3を交互にトリガーすると、コンデンサ4と転流リアク
トル13が形成する直列共振回路によって負荷14にほぼサ
イン・カーブ状のプラス、マイナスの電流が交互に断続
的に流れる。
ここで、特に注意しなければならない事は、サイリス
タ2、3が同時にオン状態になると、これらが直流電源
11の出力を短絡してしまうことである。これは絶対に避
けなければならない。
そこで、サイリスタ2、3それぞれのオンによって電
流が流れる期間と期間の間に休止期間を設けて、一方の
サイリスタ2(あるいは3)がターン・オフした後、少
し時間を置いて他方のサイリスタ3(あるいは2)をタ
ーン・オンさせる様にしている。つまり、そうなる様に
前記トリガー回路は一定のタイミングでサイリスタ2、
3それぞれのトリガー信号を出力して、サイリスタ2、
3を交互にオン制御する。
そして、もう1つ注意しなければならない事は、前書
の訳本『インバータ回路』の115ページから122ページま
でに記載されている通り、例えば負荷14が重負荷(例:
抵抗値ゼロに近い抵抗。)の場合、コンデンサ4と転流
リアクトル13の各振動電圧の大きさが電源電圧の大きさ
の数倍に達してしまうので、サイリスタ2、3を含め各
構成部品の耐電圧に気を付ける必要がある、ことであ
る。尚、その各振動電圧の大きさはコンデンサ4のキャ
パシタンス、転流リアクトル13のインダクタンス及び負
荷14の大きさ(つまり、エネルギー消費の大きさ)によ
って変動する。
さて、第2図の点火装置は、点火コイル12の1次コイ
ル12aを第3図の負荷14としてこの直列インバータに接
続し、さらに、この点火コイル12が転流リアクトル13の
役目を果たすので、転流リアクトル13を省略したものと
考えることができる。
あるいは、転流リアクトル13の磁気エネルギーを電気
エネルギーに戻して取り出すために、転流リアクトル13
の代わりに点火コイル12に取り換え、負荷14は無駄なの
で抵抗ゼロとしたと考えることもできる。
ただし、この点火装置の場合、外部などから与えられ
る点火信号に基づく点火期間の間そのインバータ動作を
行う。
また、この点火装置がスパークを発生する動作は、CD
I(コンデンサ放電点火)方式と同様になるが、この点
火装置はコンデンサ4の放電時だけでなく、充電時にも
スパークを発生する。従って、サイリスタ2、3を交互
にトリガーし続ければ、直流電源11の供給エネルギーが
許す限り、全体のスパーク期間をいくらでも延ばすこと
ができる。
以上の事は、サイリスタ2、3の代わりに2つの可制
御スイッチング手段としてトランジスタの様に自己保持
機能を持たない可制御スイッチング手段2つを使う場合
も同様である。この場合、前述したトリガー信号発生回
路の代わりにスイッチング制御手段としてオン・オフ信
号発生回路が各可制御スイッチング手段に前述したトリ
ガー信号の代わりにオン・オフ信号を出力して、両可制
御スイッチング手段を交互にオン制御する。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の点火装置には『電源短絡が起き
易い』という第1の問題点が有る。
(第1の問題点) つまり、従来の点火装置では1次コイル12aの電流が
ほぼゼロになる時点からサイリスタ2又は3のターン・
オフ動作が始まるので、サイリスタ2、3が同時にオン
状態に成って直流電源11を短絡し易いのである。
もし、1次コイル12aの電流がゼロになる前からサイ
リスタ2又は3のターン・オフ動作が始まるのであれ
ば、そのターン・オフ終了時点は早まり、サイリスタ
2、3は従来より同時にオン状態に成り難くなり、電源
短絡も従来より起き難くなる。
第1の問題点があるため、直列インバータの説明の所
で述べた通り、電源短絡を防ぐために休止期間をインバ
ータ動作の中に設けなければならないので、必ずスパー
クの発生が断続的となる。
しかも、個々のスパーク期間は、点火コイル12を1次
側からみたインダクタンスとコンデンサ4のキャパシタ
ンスで決まる共振周期のほぼ半分になり、この半周期は
前記インダクタンスと前記キャパシタンスのばらつき、
温度変化および経時変化などにより変わるので、電源短
絡防止のためにスパーク期間とスパーク期間の間の休止
期間はあらかじめ長目に設定しておきたい。
これは、この半周期とこの休止期間の和が前記トリガ
ー信号のタイミングによって固定されているため、この
半周期が長くなれば、この休止期間は短くなる、からで
ある。
だから、もし、電源短絡が起き難ければ、電源短絡を
起こさずに休止期間を短くすることができるので、休止
期間をできるだけ短くし、できれば休止期間を無くして
スパークの発生を連続的にして、点火性能を向上させる
こともできる。
この事はサイリスタ2、3の代わりに両可制御スイッ
チング手段としてトランジスタの様に自己保持機能を持
たない可制御スイッチング手段2つを使う場合も同様で
ある。この場合、各オン期間は考えられる最長の半周期
に固定され、各可制御スイッチング手段は1次コイル12
aの電流がゼロになる時点もしくはその時点後にオフ制
御され、そのターン・オフ動作が始まるので、両可制御
スイッチング手段が同時にオン状態に成って直流電源11
を短絡し易いのである。
それから、『スパーク等によるエネルギー消費の大き
さによってはコンデンサ(4)と1次コイル(12a)の
各振動電圧の大きさが電源電圧の大きさの数倍に達して
しまう』という第2の問題点が有る。
(第2の問題点) 第2の問題点が有るとサイリスタ2、3等の可制御ス
イッチング手段を含め各構成部品の耐電圧を大きくして
耐久性を上げなければならないので、それはコスト・ア
ップ要因となる。また、大きな振動電圧は外部へ漏洩し
てまう電磁波ノイズ等の増大に結び付く。尚、その各振
動電圧の大きさは、直列インバータの説明の所で述べた
通り、コンデンサ4のキャパシタンス、点火コイル12を
1次側からみたインダクタンス、及び、負荷14の大きさ
(つまり、スパーク等によるエネルギー消費の大きさ)
によって変化する。
そこで、本発明は『電源短絡が起き難く』しかも『そ
の各振動電圧の大きさを電源電圧の大きさ以内に抑える
ことができる』点火装置を提供することを目的としてい
る。
(発明の目的) 問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、 直流電源と、 コンデンサと、 1次コイルと2次コイルを有する点火コイルと、 4つの非可制御スイッチング手段をブリッジ接続し、そ
の両整流出力端子間に前記1次コイルを接続したブリッ
ジ接続型整流回路と、 オン状態のときに前記直流電源、前記コンデンサ、前記
ブリッジ接続型整流回路および前記1次コイルと共に第
1の環路を形成する第1の可制御スイッチング手段と、 オン状態のときに前記コンデンサ、前記ブリッジ接続型
整流回路および前記1次コイルと共に第2の環路を形成
する第2の可制御スイッチング手段と、 点火信号に基づいて前記第1、第2の可制御スイッチン
グ手段を交互にオン制御するスイッチング制御手段を有
する点火装置である。
尚、環路とは英語でループ(LOOP)のことである。
作用 第1図に基づいてその作用を説明する。第1図は前記
構成の一例を簡略化した本発明の回路であるが、次の通
り図中の各構成要素は前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源1が前述した直流電源に。
b)サイリスタ2、3が前述した第1、第2の可制御ス
イッチング手段に。
c)コンデンサ4が前述したコンデンサに。
d)1次コイル9a,2次コイル9b及び点火コイル9が前述
した1次コイル、2次コイル及び点火コイルに。
e)ダイオード5〜8が前述した4つの非可制御スイッ
チング手段に。
f)ダイオード5〜8をブリッジ接続したダイオード・
ブリッジ接続型整流回路が前述したブリッジ接続型整流
回路に。
g)サイリスタ2がオンのとき直流電源1、ダイオード
・ブリッジ接続型整流回路(ダイオード6、7)、1次
コイル9a及びコンデンサ4と共に形成する環路が前述し
た第1の環路に。
h)サイリスタ3がオンのときコンデンサ4、ダイオー
ド・ブリッジ接続型整流回路(ダイオード5、8)及び
1次コイル9aと共に形成する環路が前述した第2の環路
に。
尚、前述したスイッチング制御手段に相当するトリガ
ー信号発生回路は省略したが、点火信号に基づく点火期
間の間このトリガー信号発生回路がサイリスタ2、3を
交互にトリガーして、交互にオン制御する。
以下、第1図の回路を中心にその動作ついて述べる。
第4図は、第1図の各部動作波形を示したもので、左側
の(イ)はサイリスタ2がターン・オンしてからの各部
動作波形であり、右側の(ロ)はサイリスタ3がターン
・オンしてからの各部動作波形である。
ただし、1次コイル9aの電圧は端子Bの電位を基準に
して表わしており、また、その電流は端子Aから端子B
に向かう方向をプラスとして表わしてある。
先ず、サイリスタ2がトリガーされてターン・オンす
ると、サイリスタ2は直流電源1、ダイオード6、1次
コイル9a、ダイオード7及びコンデンサ4と共に第1の
環路を形成するので、コンデンサ4の充電の際に伴う高
電圧が2次コイル9bに誘起され、点火用放電ギャップ10
でスパークが発生する。
そして、コンデンサ4の電圧が直流電源1の電圧と同
じなると、それまで逆印加電圧のためにオフ状態にあっ
たダイオード5、8は、共にオン状態に移行するので、
ダイオード7と5あるいはダイオード8と6が1次コイ
ル9aに対してフライホイール(FLYWHEEL)ダイオードの
役目を果たす。
その結果、1次コイル9aの電流はダイオード5〜8の
方へ流れ、コンデンサ4とサイリスタ2の方には流れな
いので、コンデンサ4は直流電源1の電圧以上には充電
されず、その電源電圧と同じになる。(第2の問題点の
半分が解決。) この間の各部動作波形は第4図(イ)の(1)〜
(6)の様になる。端子Aの電位は、ダイオード6がオ
ンしっ放しなので、第4図(イ)の(1)の様にずっと
ゼロである。
それに対して、端子Bの電位は第4図(イ)の(2)
の様に一旦直流電源1のマイナス側出力電位まで下がっ
た後、コンデンサ4の電圧がゼロから直流電源1の電圧
に充電されるのに伴い上昇するが、この電位の上昇は前
記フライホイール・ダイオードの作用によりゼロで止ま
る。
1次コイル9aの電圧は端子A、B間の電位差であるか
ら第4図(イ)の(3)の様になる。1次コイル9aのピ
ーク電圧の大きさは、直流電源1の電圧の大きさと同じ
になる。(第2の問題点の半分が解決。) 1次コイル9aの電流は第4図(イ)の(4)の様にそ
のピークまではコンデンサ4と点火コイル9の共振回路
によって決まる電流となる。その後、1次コイル9aの電
流はダイオード5〜8に流れるため、その初期値(電流
ピーク値)と、その電流経路内のインダクタンスと抵抗
の時定数で決まる期間の間流れ続け、ゼロになる。
一方、サイリスタ2の電流は前述した通り第4図
(イ)の(5)の様に途中で切れるので、すなわち、そ
のターン・オンからほぼ4分の1周期後に切れるので、
この切れる時点からサイリスタ2はそのターン・オフ・
タイムを経てターン・オフする。
従って、サイリスタ2のターン・オフ動作は、1次コ
イル9aの電流がゼロになるかなり前から始まるので、サ
イリスタ2、3は同時にオン状態に成り難くなり、電源
短絡は起き難くなる。(第1の問題点の半分が解決。) このため、このターン・オフ動作を完了させるために
設ける休止期間を短くすることができる。さらに、サイ
リスタ2に高速用サイリスタを使えば、この休止期間を
無くすことができる。従来の点火装置(第2図)では1
次コイル12aの電流が切れた時点からサイリスタ2又は
3のターン・オフ動作が始まるので、高速用サイリスタ
を用いても休止期間が絶対に必要である。
次に、サイリスタ3がトリガーされてターン・オンす
ると、サイリスタ3はコンデンサ4、ダイオード5、1
次コイル9a、ダイオード8と共に第2の環路を形成する
ので、コンデンサ4の電流の際に伴う高電圧が2次コイ
ル9bに誘起され、点火用放電ギャップ10でスパークが発
生する。
そして、コンデンサ4の電圧がゼロになると、それま
で逆印加電圧のためにオフ状態にあったダイオード6、
7は、共にオン状態に移行するので、前述のフライホイ
ール・ダイオードの作用が行われる。その結果、1次コ
イル9aの電流はダイオード5〜8の方へ流れ、サイリス
タ3とコンデンサ4の方には流れないので、コンデンサ
4は反対向きに充電されず、その電圧はゼロのままとな
る。(第2の問題点の残りの半分が解決。) この間の各部動作波形は第4図(ロ)の(1)〜
(6)の様になる。端子Aの電位は、コンデンサ4の充
電電圧(直流電源1の電圧と同じ。)によって第4図
(ロ)の(1)の様に一旦上がった後、コンデンサ4が
放電するのに伴い下降するが、この電位の下降は前記フ
ライホイール・ダイオードの作用によりゼロで止まる。
それに対して、端子Bの電位は、ダイオード8がオン
しっ放しなので、第4図(ロ)の(2)の様にずっとゼ
ロのままである。その結果、1次コイル9aの電圧は、端
子A、B間の電位差であるから、第4図(ロ)の(3)
の様になる。1次コイル9aのピーク電圧の大きさは、直
流電源1の電圧の大きさと同じになる。(第2の問題点
の残り半分が解決。) 1次コイル9aの電流は、第4図(ロ)の(4)の様に
そのピークまではコンデンサ4と点火コイル9の共振回
路によって決まる電流となる。その後、1次コイル9aの
電流は、ダイオード5〜8の方に流れるため、その初期
値(電流ピーク値)と、その電流経路内のインダクタン
スと抵抗の時定数で決まる期間の間流れ続け、ゼロにな
る。
一方、サイリスタ3の電流は前述した通り第4図
(ロ)の(6)の様に途中で切れるので、すなわち、そ
のターン・オンからほぼ4分の1周期後に切れるので、
この切れる時点からサイリスタ3はそのターン・オフ・
タイムを経てターン・オフする。
従って、サイリスタ3のターン・オフ動作は、1次コ
イル9aの電流がゼロになるかなり前から始まるので、サ
イリスタ2、3は同時にオン状態に成り難くなり、電源
短絡は起き難くなる。(第1の問題点の残り半分が解
決。) このため、サイリスタ3のターン・オフ動作を完了さ
せるために設ける休止期間を短くすることができる。さ
らに、サイリスタ3に高速用サイリスタを使えば、この
休止期間を無くすことができる。
極端に言えば、前記フライホイール・ダイオードの作
用が行われ、1次コイル9aに電流が流れているときで
も、一方のサイリスタ2(あるいは3)がオフ状態にあ
れば、点火コイル9の磁心が飽和しない限り、他方のサ
イリスタ3(あるいは2)をターン・オンさせても大丈
夫なのである。この場合、後述する第6図(ロ)の電流
波形の様にその間に休止期間は無く1次コイル9aの電流
もスパーク電流も途切れない。
尚、分かり易くするために直流電源1、ダイオード5
〜8及びサイリスタ2、3などの回路部品の機能は理想
的なものとして説明して来たが、実際にはスイッチング
損失や電圧降下などがあるので、各部の動作波形は実際
と多少違う。しかし、本発明の効果は少しも損われな
い。
また、前述した第1又は第2の可制御スイッチング手
段としてトランジスタ等の様に自己保持機能を持たない
可制御スイッチング手段を用いた場合も、以上説明した
作用は同様であり、前述した第1、第2の問題点は解決
される。第1の問題点に対しては、第4図(イ)の
(5)に示す電流通流期間の様にその可制御スイッチン
グ手段のターン・オンから4分の1周期以降にそれをオ
フ制御しても構わなくなる、からである。
実 施 例 以下、本発明の実施例について説明する。その回路図
を第5図(イ)、(ロ)に分けて示す。第5図(イ)は
この実施例の高電圧発生部で、第1図に相当する。第5
図(ロ)はこの実施例のトリガー信号発生回路で前述の
スイッチング制御手段に相当し、スイッチング制御信号
としてトリガー信号を出力する。
15はプラス12ボルトの直流電源、S1は電源スイッチ、
C1、C2は電源コンデンサ、16はプラス5ボルトの3端子
レギュレータ(7805)である。
端子CT1は端子CT1'と、端子CT2は端子CT2'と、端子CT
4は端子CT4'と、という具合にそれぞれを接続する。端
子CT3に点火信号を入力する。
トランジスタTR4、TR5を中心に非安定マルチバイブレ
ータが形成されている。この非安定マルチバイブレータ
の発振動作を制御するのが、トランジスタTR3を中心と
するスイッチング回路である。さらに、このスイッチン
グ回路は前記点火信号とトランジスタTR5の出力信号に
従う。
この出力信号は、前記点火信号の立ち下がりによって
後述のトリガー信号のタイミングが狂わない様に、この
スイッチング回路のオフ動作を前記非安定マルチバイブ
レータの発振周期に同期させている。
前記非安定マルチバイブレータの各出力の変化(立ち
下がり)を捉えるのが、抵抗R4とコンデンサC3、及び、
抵抗R16とコンデンサC6などが形成する各微分回路であ
る。前記非安定マルチバイブレータと前記各微分回路な
どによって動作するトランジスタTR1、TR7が、時間を置
いて交互にパルス状のトリガー信号を出力する。
17はマイナス出力(約マイナス325ボルト前後)のDC
−DCコンバータで、電源コンデンサC8(3.3マイクロ・
ファラッドを4個並列接続。)と共に直流電源1(第1
図)を構成する。抵抗R24、R25(各1オーム)は、万が
一、点火ノイズなどによって電源短絡が置きた場合のサ
イリスタ2、3{各SH16J13、(株)東芝製}の保護抵
抗である。
コンデンサC9、C10(各0.1〜0.2マイクロ・ファラッ
ド)、C11(0.01マイクロ・ファラッド、1キロ・ボル
ト耐圧)は点火ノイズなどに対する対策である。この他
にも、シールドなどの点火ノイズ対策をした方が良い。
特に、コンデンサC11を求め、点火コイル9{AW82−T
RI、東洋電装(株)製}と点火用放電ギャップ10をシー
ルドし、1次コイル9aのリード線を貫通コンデンサを通
して取り出す方法が効果的である。
尚、コンデンサ4に1マイクロ・ファラッド、ダイオ
ード5〜8に12JG11{(株)東芝製}、ダイオードD9、
D10に1S1588{(株)東芝製}、抵抗R21、R26に51オー
ム、抵抗R22、R23に750オーム、をそれぞれ用いた。
効果 先ず、実験データを基に『電源短絡が起き難い』とい
う効果について述べる。前記実施例の端子CT3にパルス
幅約1.3ミリ・セカンド、周期約6.1ミリ・セカンドの点
火信号を入力すると、2次コイル9bの電流は第6図の
(イ)と(ロ)の様になる。ただし、第6図(イ)と
(ロ)では前記非安定マルチバイブレータの発振周期
(トリガー間隔)が違っており、(イ)の方が長い。
第6図(イ)では休止期間(電流値ゼロの所)が点火
期間中にあるが、第6図(ロ)では全く無く、本発明の
効果をはっきりと表わしている。
(第1効果の実例) 尚、1次コイル9aと2次コイル9bの電流は大きさは違
うけれども、両方の電流波形は大体同じである。また、
この電流波形の記録に際しては、第5図(イ)の点火用
放電ギャップ10とアース間に抵抗10オームを挿入し、こ
の両端の電圧波形を貫通コンデンサを通して取り出し
た。
この『電源短絡が起き難い』という効果については
『作用』の項で詳しく述べた通りである。要するに、前
述した第1、第2の可制御スイッチング手段(サイリス
タ又はトランジスタ等)の各ターン・オフ動作が、1次
コイル(9a)の電流がゼロになるかなり前から始まるの
で、あるいは、オフ制御によって始めることができる様
になるので、両可制御スイッチング手段が同時にオン状
態に成り難くなり、電源短絡も起き難くなるのである。
(第1の効果) 次に、『コンデンサと1次コイルの各振動電圧の大き
さを電源電圧の大きさ以内に抑えることができる』とい
う効果についても『作用』の項で詳述した通り、コンデ
ンサ(4)の電圧はブリッジ接続型整流回路の作用によ
り電圧ゼロと電源電圧の間に制限される。その結果、1
次コイル(9a)のピーク電圧の大きさは第4図の、
(イ)の(3)と、(ロ)の(3)の様に直流電源1の
電圧の大きさとほぼ同じに成る。(第2の効果) この事は、サイリスタ等の可制御スイッチング手段を
含め各構成部品に耐電圧の低い部品が使用できるし、あ
るいは、耐久性の維持の面でも有利になるので、コスト
・ダウンに結び付く。そして、低い振動電圧は外部へ漏
洩してしまう電磁波ノイズ等の低下にも結び付く。
尚、もし、サイリスタやダイオード等のオン電圧など
による電圧降下が無ければ、つまり、それらの機能が理
想的ならば、両方の大きさは全く同じになる。
また、第2の効果は2次側最大出力電圧の安定化に繋
がる。
最後に、第5図(イ)、(ロ)の実施例では前述の第
1、第2の可制御スイッチング手段として2つのサイリ
スタを用いる例を示したが、トランジスタの様に自己保
持機能を持たない可制御スイッチング手段2つを用いる
方法も可能である。この場合、前述のスイッチング制御
手段は、これらの可制御スイッチング手段をオン、オフ
させるオン・オフ信号を出力するオン・オフ信号発生回
路となる。
例えば、このオン・オフ信号発生回路は、第5図
(ロ)の非安定マルチバイブレータの各出力によって2
つの単安定マルチバイブレータをトリガーし、各単安定
マルチバイブレータの準安定状態の期間を第4図の、
(イ)の(5)と、(ロ)の(6)に示す各電流の通電
期間に合わせ、各単安定マルチバイブレータの出力信号
に従って前記可制御スイッチング手段それぞれを動作さ
せる様に、構成すれば良い。
それから、第5図(イ)の回路において、コンデンサ
4とブリッジ接続型整流回路の接続位置を入れ換えても
構わない。すなわち、ダイオード6、8の接続部を接地
せずにサイリスタ2、3の接続部に接続し、コンデンサ
4の一端をサイリスタ2、3の接続部に接続せずに接地
するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の、簡略化した回路を示す回
路図、 第2図は従来の点火装置の、簡略化した回路を示す回路
図、 第3図はよく知られている直列インバータの、簡略化し
た回路を示す回路図、 第4図は、第1図に示す回路の各部動作波形を説明する
説明図、 第5図(イ)、(ロ)は本発明の一実施例の回路を示す
回路図、 第6図(イ)、(ロ)はどちらも第5図(イ)、(ロ)
の実施例に含まれる2次コイル9bの電流波形を示す波形
図、である。 (符号の説明) 1、11、15……直流電源、2、3……サイリスタ、4…
…コンデンサ(転流用)、5〜8……ダイオード、9、
12……点火コイル、9a、12a……1次コイル、9b、12b…
…2次コイル、10……点火用放電ギャップ、13……転流
リアクトル、14……負荷、16……3端子レギュレータ、
17……DC−DCコンバータ(マイナス出力)、A、B……
端子、S1……電源スイッチ、C1、C2、C8……電源コンデ
ンサ、C3〜C6、C9〜C11……コンデンサ、CT1〜CT4、CT
1'、CT2'、CT4'……端子、TR1〜TR7……トランジスタ、
R1〜R19、R21〜R26……抵抗、D1〜D10……ダイオード。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、 コンデンサと、 1次コイルと2次コイルを有する点火コイルと、 4つの非可制御スイッチング手段をブリッジ接続し、そ
    の両整流出力端子間に前記1次コイルを接続したブリッ
    ジ接続型整流回路と、 オン状態のときに前記直流電源、前記コンデンサ、前記
    ブリッジ接続型整流回路および前記1次コイルと共に第
    1の環路を形成する第1の可制御スイッチング手段と、 オン状態のときに前記コンデンサ、前記ブリッジ接続型
    整流回路および前記1次コイルと共に第2の環路を形成
    する第2の可制御スイッチング手段と、 点火信号に基づいて前記第1、第2の可制御スイッチン
    グ手段を交互にオン制御するスイッチング制御手段を有
    することを特徴とする点火装置。
JP61057000A 1986-03-17 1986-03-17 点火装置 Expired - Lifetime JP2571914B2 (ja)

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