JP2571686B2 - シングルフエ−サの中芯保持方法及びその装置 - Google Patents

シングルフエ−サの中芯保持方法及びその装置

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JP2571686B2
JP2571686B2 JP62033021A JP3302187A JP2571686B2 JP 2571686 B2 JP2571686 B2 JP 2571686B2 JP 62033021 A JP62033021 A JP 62033021A JP 3302187 A JP3302187 A JP 3302187A JP 2571686 B2 JP2571686 B2 JP 2571686B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、片面段ボールシートを製造するシングルフ
ェーサの中芯保持方法及びその装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、シングルフェーサは、中芯原紙を第1の段ロ
ールと第2の段ロールとにより波形に段成形した後、斯
る中芯に第2の段ロールとプレスロールとでライナーを
貼着するようになっている。一方、上記第1の段ロール
と第2の段ロールとは、スチームなどにより加熱されて
いて、中芯原紙を波形に段成形する際に所謂加熱鏝と同
様な効果を持たせて良好な段成形が行われるようになっ
ている。又、第1の段ロールと第2の段ロールとにより
中芯原紙を波形に段成形した後、第2の段ロールとプレ
スロールとにより中芯にライナーを貼着する行程に至る
までの間において、中芯が第2の段ロールの遠心力を受
けて該第2の段ロールの表面から離間すると、折角段成
形された波形が崩れて損傷する。従来、これを防止すべ
く、中芯と第2の段ロールの表面との間を抜気して中芯
を第2の段ロールの表面に吸着させていた。上記中芯と
第2の段ロールの表面との間を抜気する方法としては、
大別すると、以下の2種類が既に実施されている。
まず、第1に、実施例55-25983号公報、実開昭59-918
24号公報及び実開昭60-8029号公報記載の如く、第2の
段ロールの中空部を吸引ダクトとして利用し、該中空部
(吸引ダクト)から第2の段ロールの表面に連通する多
数の小孔を設けておき、吸引装置により中空部(吸引ダ
クト)及び小孔を介して中芯と第2の段ロールとの間を
抜気するようにしたものである。
第2の装置として、特開昭55-107453号公報及び特開
昭55-133947号公報記載の如く、第2の段ロールの表面
に複数のリング状吸引溝を設け、中芯が巻回されない側
の第2の段ロールの表面に、吸引チャンバー若しくは該
吸引チャンバーに接続されたノズルを上記吸引溝と連通
可能に臨ませておき、吸引装置により吸引チャンバー、
更にはノズルを経て吸引溝から中芯と第2の段ロールの
表面との間を抜気するようにしたものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記何れの中芯保持方法及び装置において
も、単に中芯と第2の段ロールの表面との間を吸引装置
により抜気するのみで、第2の段ロールで温められた熱
風をそのまま外部に棄てているのが現状であるから、該
抜気によって第2の段ロールの加熱温度が低下し、所定
温度に制御するのにスチームなどによる加熱量を多く必
要として、加熱源の容量がその補充量に見合う大きなも
のを使用しなければならない。しかも、近年、稼働率を
工場させるべく、高速で運転する傾向にあり、これに伴
い第2の段ロールに対する中芯の吸着力も増加させる必
要があるが、該吸着力を増加させるのに、吸引装置によ
る吸引力の増加量が、運転速度の増速率に比較して極め
て大きい量を必要として吸引装置の大型化及び高価格化
を招くばかりか、第2の段ロールに対して中芯を上記の
如き吸引による吸着力で保持するのでは、第2の段ロー
ルに対する中芯の保持力を運転速度に比例して高精度に
制御することは容易でなく、このような制御を行うとし
ても、大掛りな付帯設備を必要とするといった問題があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、第2の段ロール
に対して中芯を吸引装置による吸引力で保持する際に、
該第2の段ロールから奪い取った熱を有効に利用して、
第1の段ロール及び第2の段ロールを加熱する熱源の大
容量化を防ぐことができるばかりか、従来と同一容量の
吸引装置の使用によっても、従来のものに比して第2の
段ロールに対する中芯の保持力を増大させることができ
て、高速運転による製造に頗る好適なシングルフェーサ
の中芯保持方法及びその装置を提供することを目的とす
る。
〔発明が解決しようとする手段〕
本発明は、上記目的を達成すべく、まず、それぞれ加
熱された第1の段ロールと第2の段ロールとにより中芯
原紙を波形に段成形した後、第2の段ロールとプレスロ
ールとにより中芯にライナーを貼着する行程に至るまで
の第2の段ロールの表面と上記中芯との間を吸引装置に
より抜気して、該中芯を第2の段ロールの表面に吸着さ
せるシングルフェーサの中芯保持方法において、上記吸
引装置により抜気した第2の段ロールの表面と中芯との
間の空気を、吸引装置から第2の段ロールに対して吸引
力が加わっている中芯の表面に向けて吹き出させたシン
グルフェーサの中芯保持方法を特徴とするものである。
又、それぞれ加熱手段を備えた中芯原紙を波形に段成形
する第1の段ロール及び第2の段ロールと、該第2の段
ロールとの間で中芯にライナーを貼着するプレスロール
と、段成形後から中芯にライナーが貼着される行程に至
るまでの第2の段ロールの表面と中芯との間を抜気する
吸引装置とから成るシングルフェーサの中芯保持装置に
おいて、上記第2の段ロールに対して吸引装置により吸
引力が加わる中芯の表面側に加圧チャンバーを配設し、
該加圧チャンバーには、上記吸引装置の排風口を連通接
続させたシングルフェーサの中芯保持装置を特徴とする
ものである。
〔実施例〕
以下に、本発明に係るシングルフェーサの中芯保持方
法及びその装置の実施例を図面に基づき説明する。ま
ず、第1実施例のシングルフェーサの中芯保持方法を実
施する装置について説明すれば、第1図において、1は
第1の段ロール、2は第2の段ロール、3はプレスロー
ルである。第1の段ロール1及び第2の段ロール2は、
表面に成形歯を有して互いに噛合しており、又内部が中
空で、該中空内にスチームが供給されて加熱されるよう
になっている。第2の段ロール2は、表面にリング状吸
引溝4を適宜間隔をおいて複数個形成されている。第2
の段ロール2の中芯5が巻回されない位置には、吸引チ
ャンバー6が配設されている。吸引チャンバー6は、上
記リング状吸引溝4と連通し、若しくはリング状吸引溝
4内に嵌入されたノズルを介して該リング状吸引溝4と
連通させることは従来のものと同様である。吸引チャン
バー6には吸引装置7が接続されている。吸引装置7
は、ファンによるブロワー形式のものの他、ポンプ形式
のものであっても適用が可能である。第2の段ロール2
にはプレスロール3が圧接されている。
更に、本発明は、上記第2の段ロール2の中心5が巻
回される側に加圧チャンバー8を配設したものである。
加圧チャンバー8は、第2の段ロール2に巻回させた中
芯5の表面側に向けて開口されており、かつ該開口の周
縁部を、中芯5の移送に支障がない程度に、該中芯5の
表面に近接若しくは密接させておく。該加圧チャンバー
8には上記吸引装置7の排風口と連通させて連続する。
一方、グルーユニット9は、ライナー10に糊を転移可能
に配設する。
次に、上記構成に基づき中芯保持方法を説明する。ま
ず、中芯原紙5aは、第1の段ロール1と第2の段ロール
2との間に供給されて、第1の段ロール1及び第2の段
ロール2から熱を受けながら成形歯により波形に段成形
され、次に第2の段ロール2とプレスロール3との間に
送り出される。中芯5は、第1の段ロール1と第2の段
ロール2との間から第2の段ロール2とプレスロール3
との間に至るまで、第2の段ロール2の略半周面に巻回
された状態にあり、この時、吸引装置7の駆動により吸
引チャンバー6を介してリング状吸引溝4内を抜気して
負圧にし、これにより中芯5が第2の段ロール2の表面
に吸着される。一方、リング状吸引溝4内から吸引され
た空気は、スチームにより加熱されている第2の段ロー
ル2から熱を奪い取るので高い温度を呈しており、吸引
装置7から熱風として吐出される。該吸引装置7から吐
出される熱風は、加熱チャンバー8内に供給されて、上
記中芯5を第2の段ロール2の表面側に向けて加圧する
と共に、該中芯5を加温する。従って、中芯5は、リン
グ状吸引溝4内の負圧によって第2の段ロール2の表面
に吸着されると同時に、加圧チャンバー8からの加圧に
よって第2の段ロール2の表面に押圧され、高速運転つ
まり中芯5の高速移送によって増大した遠心力が加わっ
ても、第2の段ロール2の表面から離間することなく、
充分に保持される。次に、中芯5は、第2の段ロール2
とプレスロール3との間に供給されて、中芯5の段頂に
ライナー10が貼着され、これにより片面段ボールシート
が製造され、次工程に繰出される。
又、吸引装置7と加圧チャンバー8との間に、弁11を
介在させて、加圧チャンバー8から中芯5に加わる押圧
量を、中芯5の移送速度に応じて調節できるようにする
こともできる。つまり、弁11により吸引装置7から加圧
チャンバー8内に供給される風量を調節し、中心5の移
送速度に応じて第2の段ロール2に対する中芯5への押
圧力を調節するものである。
第2図は、第2実施例を示すもので、第1図と同一部
分は同一符号を付して説明すれば、第2図に示す中芯保
持方法及び装置は、中空部を吸引ダクトとして利用した
第2の段ロール12に適用したものである。その他の箇所
は第1図と同一構成にしてある。つまり、第2の段ロー
ル12は、中空部を隔壁13で中心部と周辺部とに画成し、
中心部をスチームが通流するスチームダクト14とし、又
周辺部を吸引装置7により吸引される吸引ダクト15とす
る。又第2の段ロール12は、表面から吸引ダクト15内に
連通する多数の小孔16が穿設されている。吸引ダクト15
は、第2の段ロール12の軸端から適宜接続部材及びホー
スを介して吸引装置7に接続することは勿論である。
そして、吸引装置7から吸引ダクト15及小孔16を介し
て第2の段ロール12の表面と中芯5との間を抜気させ
て、中芯5を第2の段ロール12の表面に吸着させる。一
方、上記抜気により得られた空気は、上記第1実施例と
同様に第2の段ロール12の熱で加温されていることは勿
論である。上記抜気した熱風は、吸引装置7から加圧チ
ャンバー8に供給されて、第2の段ロール12の表面に向
けて中芯5を押圧する。これにより、中芯5は、第2の
段ロール12の表面に、離間しないように保持されるもの
である。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明に係るシングルフェーサの中心保
持方法及びその装置によれば、第2の段ロールに対して
中心を吸引装置による吸引力で保持する際に、該第2の
段ロールから奪い取った熱を有効に利用して、第1の段
ロール及び第2の段ロールを加熱する熱源の大容量化を
防ぐと共に、従来と同一容量の吸引装置の使用によって
も、従来のものに比して第2の段ロールに対する中芯の
保持力を増大させることができて、高速運転による製造
に頗る好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るシングルフェーサの中芯保持方
法及びその装置の第1実施例を示す構成図、第2図はシ
ングルフェーサの中芯保持方法及びその装置の第2実施
例を示す構成図である。 1……第1の段ロール、2,12……第2の段ロール 3……プレスロール、4……リング状吸引溝 5a……中芯原紙、5……中芯 6……吸引チャンバー、7……吸引装置 8……加圧チャンバー、9……グルーユニット 10……ライナー、11……弁 13……隔壁、14……スチームダクト 15……吸引ダクト、16……小孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ加熱された第1の段ロールと第2
    の段ロールとにより中芯原紙を波形に段形成した後、第
    2の段ロールとプレスロールとにより中芯にライナーを
    貼着する行程に至るまでの第2の段ロールの表面と上記
    中芯との間を吸引装置により抜気して、該中芯を第2の
    段ロールの表面に吸着させるシングルフェーサの中芯保
    持方法において、上記吸引装置により抜気した第2の段
    ロールの表面と中芯との間の空気を、吸引装置から第2
    の段ロールに対して吸引力が加わっている中芯の表面に
    向けて吹き出させたことを特徴とするシングルフェーサ
    の中芯保持方法。
  2. 【請求項2】それぞれ加熱手段を備えて中芯原紙を波形
    に段成形する第1の段ロール及び第2の段ロールと、該
    第2の段ロールとの間で中芯にライナーを貼着するプレ
    スロールと、段成形後から中芯にライナーが貼着され行
    程に至るまでの第2の段ロールの表面と中芯との間を抜
    気する吸引装置とから成るシングルフェーサの中芯保持
    装置において、上記第2の段ロールに対して吸引装置に
    より吸引力が加わる中芯の表面側に加圧チャンバーを配
    設し、該加圧チャンバーには、上記吸引装置の排風口を
    連通接続させたことを特徴とするシングルフェーサの中
    芯原紙保持装置。
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