JP2571626B2 - ディスクプレーヤのディスク保持機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は光ディスクプレーヤのディスク保持機構に
係り、特に、携帯用のCDプレーヤ等に好適なコンパクト
タイプのディスク保持機構に関する。

［従来の技術］ 従来の光ディスクプレーヤのディスク保持機構の例を
第４図および第５図に示す。

第４図はディスクを保持している状態を示している。

ディスク受け部１は軸受６に支えられた軸７に固着さ
れており、ディスク押えアーム４に遊嵌されたスチール
製のディスク押え12がディスク受け部１の上部に固着さ
れているマグネット５に吸着されることによってゴム８
を介してディスク３をディスク受け部１に押圧し、ディ
スク３が保持される。

一方、第５図はディスクをディスク受け部から取り出
す時の状態を示す図である。

図に示すように、ディスク押えアーム４を上方へ移動
させることによってディスク押え12はマグネット５の吸
引力に抗して引き離され、ディスク３を交換出来る状態
になる。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記した従来のものにおいては、ディスク保持にマグ
ネットの吸引力を利用する関係で、ディスク押え部をス
チール製にする必要があり、耐錆性向上や機器軽量化の
ための材料選択に制限を受けることになる。また、保持
機構の高さ寸法についても、ディスク保持状態でも図示
のh,ディスク取り出し時の最大はＨが必要であり、携帯
型プレーヤにおいて薄く小さくしたい場合に制約を受け
るという問題があった。

この発明は上記した点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、ディスク保持機構のメガ
ニズムを小型化・薄型化するに適した優れた機能をもつ
ディスク保持機構を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ この発明のディスクプレーヤのディスク保持機構は、
ディスク受け部と、ディスク押え部と、前記ディスク押
え部と前記ディスク受け部とを連結する可撓性のディス
ク押え部材からなるディスクプレーヤのディスク保持機
構において、前記ディスク押え部とディスク受け部とを
同軸上に、且つ相対的に軸方向移動可能に支持し、前記
ディスク押え部がディスク受け部側方向に沈み込むこと
により、前記可撓性ディスク押え部材が屈曲してディス
クを前記ディスク受け部に圧接し、ディスクを固定する
ように構成したものである。

［作用］ この発明のディスク保持機構によれば、ディスク押え
部がディスク受け部側方向に沈み込むことにより、ディ
スク受け部とディスク押え部間に設けられた可撓性のデ
ィスク押え部材を外側に屈曲させてディスクの内側縁部
を押圧させ、デイスクをディスク受け部に圧接し、ディ
スクを固定する。また、ディスクを取り外す場合は、デ
ィスク押え部をディスク受け部側から引き離すことによ
り、可撓性ディスク押え部材を伸長させ、ディスクの内
側縁部より離し、ディスク取り出しを可能とする。

［実施例］ この発明のディスクプレーヤにおけるディスク保持機
構の実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明する。

第１図はディスク保持状態の平面図、第２図は同側断
面図、第３図はディスク開放状態の側断面図である。

第１図において、１はディスク受け部であり、図示し
ていないギヤまたはベルト伝動装置により回転駆動さ
れ、可撓性のディスク押え部材11とと共働してディスク
３を保持する。

ディスク押え部２は装着時のディスク内縁をガイドす
ると共に、可撓性のディスク押え部材11を屈曲させてデ
ィスクをディスク受け部１に圧接し確実に保持する役目
を持つ。

ディスク押え部２は、軸７に固着されており、ディス
ク押え部２とディスク受け部１とは複数の可撓性のディ
スク押え部材11で連結されている。

ディスク押え部２とディスク受け部１との間にはコイ
ルバネ10が介在させてあり、ディスク押え部２がディス
ク受け部方向に沈み込むように付勢されている。

また、ディスク押え部材11が伸びた状態における円周
方向の径は、ディスク内径より小さくなるようにセット
してある。

軸７は、軸受６に支持されており、軸受６が水平方向
にスライドすることにより軸７がディスク押え部２と共
に上下に動くようになっている。

９は、ディスク受け部１の動きを規制するストッパ
で、軸７と共にディスク押え部２が上方に移動する時
に、ディスク受け部１が移動するのを規制するようにし
てある。

次に、実施例のディスクプレーヤのディスク保持機構
の作用を図面に従って説明する。

第２図に示すように、ディスク保持状態では、ディス
ク押え部２はコイルバネ10の反発力で下方に沈み込んで
おり、ディスク押え部２とディスク受け部１間に連結さ
れている可撓性のディスク押え部材11は、ディスク外周
方向に屈曲されディスク３を適度な力でディスク受け部
１に圧接し保持している。

この状態からディスク３を取り出す場合を第３図に従
って説明する。

第２図の状態にある軸受６を矢印方向（左側）にスラ
イドさせると、軸７は軸受６の斜面に沿って上方へ押し
上げられ、第３図の状態になる。この際、ディスク受け
部１はストッパ９によって上方への移動を制限されてい
るので、ディスク押え部材11は伸びた状態になる。この
ときのディスク押え部材11の円周方向の径は、ディスク
３の内径より小さくなっているので、容易にディスク３
を取り出すことができる。

一方、ディスク３を保持するときは、第３図の状態の
軸受６を矢印方向（右側）にスライドさせることによ
り、コイルバネ10が軸７とディスク押え部２を下方に沈
め、ディスク押え部材11を屈曲させ第２図の状態にして
ディスク３を保持する。

ディスク押え部材11の材質は、可撓性で繰り返し行わ
れる屈曲に耐えるものであれば、ゴム系のものでも、樹
脂系のものでも良い。

この発明の応用として、ピックアップ部（図示せず）
を第２図・第３図に示す右側に配置し、軸受６とピック
アップ部とを連動させれば、ピックアップ部が最内周に
位置してストップ状態のとき、第３図の状態でディスク
の交換が可能となり、ピックアップ部が外周方向に移動
を開始すると、第２図のディスク保持状態にすることが
できるので、ディスク保持を自動化することが可能であ
る。

［発明の効果］ この発明のディスク保持機構によれば、従来方式のよ
うにディスク保持にマグネットを使用しないので、構成
部材の材料選択が自由になり、プレーヤの軽量化に寄与
すると共に、ディスク上方にディスク押えアームの如き
可動部材を配置しなくてよくなり、保持機構の高さ寸法
はディスク保持状態のとき第２図に示すｌ、ディスク解
放状態のとき第３図に示すＬとなり、従来のものに比べ
大幅に短縮されるので、保持機構を小型にできると共
に、プレーヤの大幅な薄型・軽量化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例であるディスクプレーヤのデ
ィスク保持機構におけるディスク保持状態を示す平面
図、第２図は同ディスクプレーヤのディスク保持機構に
おけるディスク保持状態を示す断面図、第３図は同ディ
スクプレーヤのディスク保持機構におけるディスク解放
状態を示す断面図、第４図および第５図は夫々従来技術
のディスクプレーヤのディスク保持機構におけるディス
ク保持状態およびディスク解放状態を示す断面図であ
る。 １……ディスク受け部、２……ディスク押え部、３……
ディスク、４……ディスク押えアーム、５……マグネッ
ト、６……軸受、７……軸、８……ゴム、９……ストッ
パ、10……コイルバネ、11……ディスク押え部材、12…
…ディスク押え。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスク受け部と、ディスク押え部と、前
   記ディスク押え部と前記ディスク受け部とを連結する可
   撓性のディスク押え部材からなるディスクプレーヤのデ
   ィスク保持機構において、前記ディスク押え部とディス
   ク受け部とを同軸上に、且つ相対的に軸方向移動可能に
   支持し、前記ディスク押え部がディスク受け部側方向に
   沈み込むことにより、前記可撓性ディスク押え部材が屈
   曲してディスクを前記ディスク受け部に圧接し、ディス
   クを固定するように構成したことを特徴とするディスク
   プレーヤのディスク保持機構。