JP2571527Y2 - ディスクブレーキ - Google Patents
ディスクブレーキInfo
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- JP2571527Y2 JP2571527Y2 JP1991007626U JP762691U JP2571527Y2 JP 2571527 Y2 JP2571527 Y2 JP 2571527Y2 JP 1991007626 U JP1991007626 U JP 1991007626U JP 762691 U JP762691 U JP 762691U JP 2571527 Y2 JP2571527 Y2 JP 2571527Y2
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- Japan
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- caliper
- outer pad
- pad
- disk
- carrier
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用ディスクブレー
キに関する。
キに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用のディスクブレーキのう
ち、制動時におけるキャリパのキャリアに対する円滑な
摺動を、各部品の剛性、製作精度および組付精度を高め
ることなく実現するため、キャリアとキャリパとを摺動
可能に案内する部分をディスクの回転方向における一側
にのみ設けたものとしては、特公昭60ー44529号
公報および特公昭61ー2815号公報に開示されてい
るもの等があげられるが、これらの摺動部分はキャリア
に設けられた軸部と、これに嵌合するキャリパに設けら
れた穴部とからなっており、アウタパッドがキャリパに
ボルトやピン等でリジッドに固定されていて、制動時等
に生じるアウタパッドのダイナミックな動きや振動等に
対応追従するために、摺動部分である前記キャリアの軸
部とキャリパの穴部とを変形可能な弾性部材(ゴムブッ
シュ等)を介して揺動自在に取り付ける構造になってい
る。
ち、制動時におけるキャリパのキャリアに対する円滑な
摺動を、各部品の剛性、製作精度および組付精度を高め
ることなく実現するため、キャリアとキャリパとを摺動
可能に案内する部分をディスクの回転方向における一側
にのみ設けたものとしては、特公昭60ー44529号
公報および特公昭61ー2815号公報に開示されてい
るもの等があげられるが、これらの摺動部分はキャリア
に設けられた軸部と、これに嵌合するキャリパに設けら
れた穴部とからなっており、アウタパッドがキャリパに
ボルトやピン等でリジッドに固定されていて、制動時等
に生じるアウタパッドのダイナミックな動きや振動等に
対応追従するために、摺動部分である前記キャリアの軸
部とキャリパの穴部とを変形可能な弾性部材(ゴムブッ
シュ等)を介して揺動自在に取り付ける構造になってい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のディスクブレーキにおいては、制動時等に、前記キ
ャリパが前記キャリアの軸部の軸方向に沿う摺動以外に
弾性部材の変形による倒れ等を生じる場合があり、これ
によりパッドに偏摩耗を起こしやすく、ひきずりや液量
増不具合等の原因になるという問題があり、また、弾性
部材自体も耐久性の観点から長期の使用に絶えないとい
う問題がある。
造のディスクブレーキにおいては、制動時等に、前記キ
ャリパが前記キャリアの軸部の軸方向に沿う摺動以外に
弾性部材の変形による倒れ等を生じる場合があり、これ
によりパッドに偏摩耗を起こしやすく、ひきずりや液量
増不具合等の原因になるという問題があり、また、弾性
部材自体も耐久性の観点から長期の使用に絶えないとい
う問題がある。
【0004】本考案の目的は、制動時等にアウタパッド
に生じるダイナミックな動きや振動等に対応追従可能で
あって、キャリパがキャリアに対して倒れることがない
ディスクブレーキを提供すること等である。
に生じるダイナミックな動きや振動等に対応追従可能で
あって、キャリパがキャリアに対して倒れることがない
ディスクブレーキを提供すること等である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のディスクブレーキは、車両に取り付けられ
るキャリアと、ディスクをはさむようにそれぞれ設けら
れ、該ディスクの軸方向に摺動可能なアウタパッドおよ
びインナパッドと、前記インナパッドと対向する位置に
シリンダを有するとともに、前記アウタパッドと対向す
る位置に爪部を有するキャリパと、前記キャリパのシリ
ンダ内に摺動可能に嵌合されるピストンとを有してお
り、前記キャリアおよび前記キャリパのいずれか一方に
は前記ディスクの軸方向に延在する軸部が設けられ、他
方には該軸部に摺動可能に嵌合する穴部が設けられてい
るものであって、前記軸部および穴部をディスクの回転
方向における一側にのみ設けるとともに、前記キャリア
のディスクの回転方向における入口側と出口側とに相対
向する断面コ字状の溝部をそれぞれ設け、前記アウタパ
ッドの両端に前記溝部に相補形状をなして嵌合する凸部
をそれぞれ設けてなり、さらに、前記アウタパッドの前
記キャリパの爪部側の面に係合部材が設けられ、前記キ
ャリパの爪部には、前記係合部材に係合し、前記アウタ
パッドを上方に付勢して該アウタパッドの上部と前記キ
ャリパとを突き当てさせるスプリング部材が設けられて
いることを特徴としている。
に、本考案のディスクブレーキは、車両に取り付けられ
るキャリアと、ディスクをはさむようにそれぞれ設けら
れ、該ディスクの軸方向に摺動可能なアウタパッドおよ
びインナパッドと、前記インナパッドと対向する位置に
シリンダを有するとともに、前記アウタパッドと対向す
る位置に爪部を有するキャリパと、前記キャリパのシリ
ンダ内に摺動可能に嵌合されるピストンとを有してお
り、前記キャリアおよび前記キャリパのいずれか一方に
は前記ディスクの軸方向に延在する軸部が設けられ、他
方には該軸部に摺動可能に嵌合する穴部が設けられてい
るものであって、前記軸部および穴部をディスクの回転
方向における一側にのみ設けるとともに、前記キャリア
のディスクの回転方向における入口側と出口側とに相対
向する断面コ字状の溝部をそれぞれ設け、前記アウタパ
ッドの両端に前記溝部に相補形状をなして嵌合する凸部
をそれぞれ設けてなり、さらに、前記アウタパッドの前
記キャリパの爪部側の面に係合部材が設けられ、前記キ
ャリパの爪部には、前記係合部材に係合し、前記アウタ
パッドを上方に付勢して該アウタパッドの上部と前記キ
ャリパとを突き当てさせるスプリング部材が設けられて
いることを特徴としている。
【0006】
【作用】本考案のディスクブレーキによれば、ピストン
をインナパッド側に摺動させると、インナパッドがキャ
リアの溝部に沿って前進移動してディスクに当接し、キ
ャリパがインナパッドを介してディスクから反力を受
け、キャリパおよびキャリアのいずれか一方に設けられ
た軸部が他方に設けられた該軸部に嵌合する穴部に沿っ
て摺動する。するとキャリパは倒れることなくキャリア
に対して後退し、爪部に設けられたアウタパッドをキャ
リアの溝部に沿ってディスク方向に移動させる。そし
て、上記を連続的に適宜繰り返してアウタパッドとイン
ナパッドとをディスクに適正に当接させ、これらとディ
スクとの間に摩擦力を発生させてディスクにブレーキを
かけることになる。ここで、このキャリパのキャリアに
対する摺動の際には、キャリパに設けられたスプリング
部材がアウタパッドの係合部材に係合して該アウタパッ
ドの上部とキャリパとを突き当てさせており、かつキャ
リアのディスクの回転方向における入口側と出口側とに
相対向して設けられた断面コ字状の溝部に該溝部に相補
形状をなすアウタパッドの両端の凸部を嵌合させている
ことから、結果的にキャリパは、アウタパッドを介して
もキャリアに支持されることになり、よって、キャリパ
のキャリアに対する支持剛性が向上する。また、アウタ
パッドがその係合部材においてキャリパの爪部のスプリ
ング部材に係合しているため、スプリング部材が弾性変
形し、制動時等に発生するアウタパッドのダイナミック
な動きや振動等に対応追従することになる。
をインナパッド側に摺動させると、インナパッドがキャ
リアの溝部に沿って前進移動してディスクに当接し、キ
ャリパがインナパッドを介してディスクから反力を受
け、キャリパおよびキャリアのいずれか一方に設けられ
た軸部が他方に設けられた該軸部に嵌合する穴部に沿っ
て摺動する。するとキャリパは倒れることなくキャリア
に対して後退し、爪部に設けられたアウタパッドをキャ
リアの溝部に沿ってディスク方向に移動させる。そし
て、上記を連続的に適宜繰り返してアウタパッドとイン
ナパッドとをディスクに適正に当接させ、これらとディ
スクとの間に摩擦力を発生させてディスクにブレーキを
かけることになる。ここで、このキャリパのキャリアに
対する摺動の際には、キャリパに設けられたスプリング
部材がアウタパッドの係合部材に係合して該アウタパッ
ドの上部とキャリパとを突き当てさせており、かつキャ
リアのディスクの回転方向における入口側と出口側とに
相対向して設けられた断面コ字状の溝部に該溝部に相補
形状をなすアウタパッドの両端の凸部を嵌合させている
ことから、結果的にキャリパは、アウタパッドを介して
もキャリアに支持されることになり、よって、キャリパ
のキャリアに対する支持剛性が向上する。また、アウタ
パッドがその係合部材においてキャリパの爪部のスプリ
ング部材に係合しているため、スプリング部材が弾性変
形し、制動時等に発生するアウタパッドのダイナミック
な動きや振動等に対応追従することになる。
【0007】
【実施例】本考案の一実施例によるディスクブレーキに
ついて図1〜図5を参照して以下に説明する。
ついて図1〜図5を参照して以下に説明する。
【0008】図中符号1はディスクブレーキ本体、符号
2は車両に取り付けられるキャリア、符号3、4はディ
スク5をそれぞれの作用面において挾むように設けられ
たアウタパッドおよびインナパッドをそれぞれ示してい
る(なお以下において、アウタパッド3およびインナパ
ッド4についてはディスク5と接触するための前記作用
面と逆の側面側を背面側として説明する)。ここでキャ
リア2には、ディスク5の回転方向における入口側と出
口側とに、相対向してディスク5の軸方向に延在する断
面コ字状の溝部6、7が設けられており、また端部には
ディスク5の軸方向に延在する軸部8が設けられてい
る。そして、アウタパッド3およびインナパッド4は、
それぞれ前記溝部6、7に該溝部6、7と相補形状をな
す凸部およびこれに被せられるパッドリテーナ9、10
を介して設けられており、これによりディスク5の軸方
向に摺動可能となっている。なお、アウタパッド3は、
ディスク5に接触するアウタパッド本体11と、その背
面側に設けられ前記キャリア2の溝部6、7にそれぞれ
パッドリテーナ9、10を介して嵌合するアウタプレー
ト12と、アウタプレート12の上部および背面側の側
面の一部を覆うシム13とからなっており、インナパッ
ド4も同様にインナパッド本体14と、その背面側に設
けられたインナプレート15とからなっている。そし
て、シム13はステンレス等からなり、アウタプレート
12と後述するキャリパ16との間に介在して相互の接
触によるキャリパ16の摩耗を防ぐとともに、アウタプ
レート12の背面側の側面の一部を覆うことにより鳴き
防止シムをも兼ねる構造となっている。
2は車両に取り付けられるキャリア、符号3、4はディ
スク5をそれぞれの作用面において挾むように設けられ
たアウタパッドおよびインナパッドをそれぞれ示してい
る(なお以下において、アウタパッド3およびインナパ
ッド4についてはディスク5と接触するための前記作用
面と逆の側面側を背面側として説明する)。ここでキャ
リア2には、ディスク5の回転方向における入口側と出
口側とに、相対向してディスク5の軸方向に延在する断
面コ字状の溝部6、7が設けられており、また端部には
ディスク5の軸方向に延在する軸部8が設けられてい
る。そして、アウタパッド3およびインナパッド4は、
それぞれ前記溝部6、7に該溝部6、7と相補形状をな
す凸部およびこれに被せられるパッドリテーナ9、10
を介して設けられており、これによりディスク5の軸方
向に摺動可能となっている。なお、アウタパッド3は、
ディスク5に接触するアウタパッド本体11と、その背
面側に設けられ前記キャリア2の溝部6、7にそれぞれ
パッドリテーナ9、10を介して嵌合するアウタプレー
ト12と、アウタプレート12の上部および背面側の側
面の一部を覆うシム13とからなっており、インナパッ
ド4も同様にインナパッド本体14と、その背面側に設
けられたインナプレート15とからなっている。そし
て、シム13はステンレス等からなり、アウタプレート
12と後述するキャリパ16との間に介在して相互の接
触によるキャリパ16の摩耗を防ぐとともに、アウタプ
レート12の背面側の側面の一部を覆うことにより鳴き
防止シムをも兼ねる構造となっている。
【0009】また、図中符号16はキャリア2の軸部8
にメタルコンタクトで摺動可能に嵌合する穴部17を有
するキャリパを示しており、インナパッド4背面と対向
するキャリパ16の位置にはディスク5の軸方向に軸を
有するシリンダ18が設けられている。また、キャリパ
16のアウタパッド3の背面と対向する位置にはアウタ
パッド3と係合する爪部19が設けられており、該爪部
19の略中央には半円状の溝19Aが形成されている。
そして、アウタパッド3の上部のシム13はキャリパ1
6のディスクパス部の内面に当接するようになってお
り、また、前記シリンダ18内にはインナパッド4の背
面に対向するようにピストン20が嵌合され、該ピスト
ン20は図示せぬ油圧またはメカニカルの作動装置によ
りディスク5の軸方向に摺動するようになっている。な
お、キャリア2の軸部8とキャリパ16の穴部17との
クリアランスは0.1mm程度が好ましい。また、キャリ
ア2の軸部8とキャリパ16の穴部17とからなる摺動
部の周囲にはゴミ等がこの摺動部に入り込むのを防ぐた
め摺動にともなって延び縮みするブーツ21が設けられ
ており、このブーツ21により摺動部は外部と完全に遮
断されている。さらに、シリンダ18とピストン20と
の摺動部にも同様にゴミ等が入り込むのを防ぐために摺
動にともなって延び縮みするブーツ22が設けられてい
る。
にメタルコンタクトで摺動可能に嵌合する穴部17を有
するキャリパを示しており、インナパッド4背面と対向
するキャリパ16の位置にはディスク5の軸方向に軸を
有するシリンダ18が設けられている。また、キャリパ
16のアウタパッド3の背面と対向する位置にはアウタ
パッド3と係合する爪部19が設けられており、該爪部
19の略中央には半円状の溝19Aが形成されている。
そして、アウタパッド3の上部のシム13はキャリパ1
6のディスクパス部の内面に当接するようになってお
り、また、前記シリンダ18内にはインナパッド4の背
面に対向するようにピストン20が嵌合され、該ピスト
ン20は図示せぬ油圧またはメカニカルの作動装置によ
りディスク5の軸方向に摺動するようになっている。な
お、キャリア2の軸部8とキャリパ16の穴部17との
クリアランスは0.1mm程度が好ましい。また、キャリ
ア2の軸部8とキャリパ16の穴部17とからなる摺動
部の周囲にはゴミ等がこの摺動部に入り込むのを防ぐた
め摺動にともなって延び縮みするブーツ21が設けられ
ており、このブーツ21により摺動部は外部と完全に遮
断されている。さらに、シリンダ18とピストン20と
の摺動部にも同様にゴミ等が入り込むのを防ぐために摺
動にともなって延び縮みするブーツ22が設けられてい
る。
【0010】そして、アウタパッド3のアウタプレート
12の背面側、すなわち爪部19側にはシム13と干渉
しない略中央の位置に係合部材23が固定されている。
この係合部材23はカシメ等によりアウタパッド3のア
ウタープレート12に固定される固定部24と、固定時
にアウタパッド3から外方に突出する突出部25とから
なり、該突出部25の先端は後述するスプリング部材2
6に確実に係止するために下方に折れ曲がっている。
12の背面側、すなわち爪部19側にはシム13と干渉
しない略中央の位置に係合部材23が固定されている。
この係合部材23はカシメ等によりアウタパッド3のア
ウタープレート12に固定される固定部24と、固定時
にアウタパッド3から外方に突出する突出部25とから
なり、該突出部25の先端は後述するスプリング部材2
6に確実に係止するために下方に折れ曲がっている。
【0011】また、キャリパ16の爪部19には、上記
係合部材23と係合するためのスプリング部材26が設
けられている。該スプリング部材26は、爪部19の先
端に溝19Aを挾むように設けられた2つの穴27のう
ちの一方に係止爪29により回動自在に設けられるとと
もに穴27の他方にボルト28の着脱により係脱自在と
なるように設けられている。そして、係合時においてス
プリング部材26はアウタパッド3の係合部材23の突
出部25にそのほぼ中央で係合し、該係合部材23を介
してアウタパッド3を上方に付勢するようになってい
る。よって、アウタパッド3はシム13を介してキャリ
パ16に常に密着させられるようになっており、また制
動時等のアウタパッド3のダイナミックな動き等は、ス
プリング部材26が弾性変形することにより吸収される
ようになっている。
係合部材23と係合するためのスプリング部材26が設
けられている。該スプリング部材26は、爪部19の先
端に溝19Aを挾むように設けられた2つの穴27のう
ちの一方に係止爪29により回動自在に設けられるとと
もに穴27の他方にボルト28の着脱により係脱自在と
なるように設けられている。そして、係合時においてス
プリング部材26はアウタパッド3の係合部材23の突
出部25にそのほぼ中央で係合し、該係合部材23を介
してアウタパッド3を上方に付勢するようになってい
る。よって、アウタパッド3はシム13を介してキャリ
パ16に常に密着させられるようになっており、また制
動時等のアウタパッド3のダイナミックな動き等は、ス
プリング部材26が弾性変形することにより吸収される
ようになっている。
【0012】なおここで、アウタパッド3およびインナ
パッド4の取り外しおよび取り付け等を行う場合には、
まずスプリング部材26とキャリパ16の穴27との係
合をボルト28を取り外すことにより解除し、スプリン
グ部材26と係合部材23との係合を解除する。そし
て、キャリパ16をキャリア2の軸部8と嵌合する穴部
17を中心に所定角度回動させ、キャリア2の溝部6、
7に嵌合しているアウタパッド3およびインナパッド4
を溝部6、7に沿って摺動させて取り外すことになる。
一方、アウタパッド3およびインナパッド4を取り付け
る際は、上記工程を逆に行うことになる。ここで、パッ
ド交換時において上記ボルト28がアウタパッド3の外
側に有ってタイヤホイルを外すと表に出てくるためパッ
ド交換作業が容易となる。
パッド4の取り外しおよび取り付け等を行う場合には、
まずスプリング部材26とキャリパ16の穴27との係
合をボルト28を取り外すことにより解除し、スプリン
グ部材26と係合部材23との係合を解除する。そし
て、キャリパ16をキャリア2の軸部8と嵌合する穴部
17を中心に所定角度回動させ、キャリア2の溝部6、
7に嵌合しているアウタパッド3およびインナパッド4
を溝部6、7に沿って摺動させて取り外すことになる。
一方、アウタパッド3およびインナパッド4を取り付け
る際は、上記工程を逆に行うことになる。ここで、パッ
ド交換時において上記ボルト28がアウタパッド3の外
側に有ってタイヤホイルを外すと表に出てくるためパッ
ド交換作業が容易となる。
【0013】このような構造のディスクブレーキ1にお
いて、ブレーキを作動させるために、図示せぬ油圧また
はメカニカルの作動装置によりピストン20をインナパ
ッド4側に摺動させると、インナパッド4がキャリア2
の両溝部6、7に沿って前進移動して回転するディスク
5に当接する。すると、キャリパ16が、インナパッド
4を介してディスク5から反力を受け、キャリア2の軸
部8と嵌合する穴部17を摺動させ、倒れることなくキ
ャリア2に対して後退する。そして、爪部19に設けら
れたアウタパッド3をキャリア2の溝部6、7に沿って
ディスク5方向に移動させることになる。さらに、上記
を連続的に適宜繰り返して、アウタパッド3とインナパ
ッド4とをディスク5に適正に当接させ、これらとディ
スク5との間に摩擦力を発生させてディスク5にブレー
キをかけることになる。ここで、上述したように、アウ
タパッド3がその係合部材23においてキャリパ16の
爪部19に設けられたスプリング部材26に係合してい
るため、スプリング部材26が弾性変形することによっ
て制動時等に発生するアウタパッド3のダイナミックな
動きや振動等に対応追従することができる。
いて、ブレーキを作動させるために、図示せぬ油圧また
はメカニカルの作動装置によりピストン20をインナパ
ッド4側に摺動させると、インナパッド4がキャリア2
の両溝部6、7に沿って前進移動して回転するディスク
5に当接する。すると、キャリパ16が、インナパッド
4を介してディスク5から反力を受け、キャリア2の軸
部8と嵌合する穴部17を摺動させ、倒れることなくキ
ャリア2に対して後退する。そして、爪部19に設けら
れたアウタパッド3をキャリア2の溝部6、7に沿って
ディスク5方向に移動させることになる。さらに、上記
を連続的に適宜繰り返して、アウタパッド3とインナパ
ッド4とをディスク5に適正に当接させ、これらとディ
スク5との間に摩擦力を発生させてディスク5にブレー
キをかけることになる。ここで、上述したように、アウ
タパッド3がその係合部材23においてキャリパ16の
爪部19に設けられたスプリング部材26に係合してい
るため、スプリング部材26が弾性変形することによっ
て制動時等に発生するアウタパッド3のダイナミックな
動きや振動等に対応追従することができる。
【0014】ここで、本実施例のディスクブレーキ1
は、上述のようにキャリア2とキャリパ16との摺動接
合部分が1ケ所の構造であるため、部品点数が少なく、
またメンテナンスも容易となる。
は、上述のようにキャリア2とキャリパ16との摺動接
合部分が1ケ所の構造であるため、部品点数が少なく、
またメンテナンスも容易となる。
【0015】なお、以上の実施例においては、軸部8を
キャリア2に設け、これに嵌合する穴部17をキャリパ
16に設けた構造のものを例にとり説明したが、軸部を
キャリパに設け穴部をキャリアに設けた構造のものでも
良好な効果を発揮することは勿論である。
キャリア2に設け、これに嵌合する穴部17をキャリパ
16に設けた構造のものを例にとり説明したが、軸部を
キャリパに設け穴部をキャリアに設けた構造のものでも
良好な効果を発揮することは勿論である。
【0016】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案のディスク
ブレーキによれば、キャリパに設けられたスプリング部
材がアウタパッドの係合部材に係合して該アウタパッド
の上部とキャリパとを突き当てさせており、かつキャリ
アのディスクの回転方向における入口側と出口側とに相
対向して設けられた断面コ字状の溝部に該溝部に相補形
状をなすアウタパッドの両端の凸部を嵌合させているこ
とから、結果的にキャリパは、アウタパッドを介しても
キャリアに支持されることになり、よって、キャリパの
キャリアに対する支持剛性が向上する。したがって、キ
ャリパをキャリアに対し支持する軸部および穴部がディ
スクの回転方向における一側にのみ設けられているにも
拘わらず、支持剛性を確保でき、キャリパの制動時にお
ける倒れ等を防止することができる。 また、アウタパッ
ドとキャリパの爪部とをスプリング部材により接合して
いるため、アウタパッドはその上部をシムを介してキャ
リパに常に密着させているものの、スプリング部材が弾
性変形することによって制動時等に発生するアウタパッ
ドのダイナミックな動きや振動等に対応追従することが
できる。さらに、キャリアおよびキャリパのいずれか一
方に設けられた軸部と他方に設けられた穴部とからなる
摺動部がメタルコンタクトでありキャリパがキャリアに
対して倒れることなく一定の姿勢を保ちながら摺動する
ため、パッドの偏摩耗等が生じにくい。
ブレーキによれば、キャリパに設けられたスプリング部
材がアウタパッドの係合部材に係合して該アウタパッド
の上部とキャリパとを突き当てさせており、かつキャリ
アのディスクの回転方向における入口側と出口側とに相
対向して設けられた断面コ字状の溝部に該溝部に相補形
状をなすアウタパッドの両端の凸部を嵌合させているこ
とから、結果的にキャリパは、アウタパッドを介しても
キャリアに支持されることになり、よって、キャリパの
キャリアに対する支持剛性が向上する。したがって、キ
ャリパをキャリアに対し支持する軸部および穴部がディ
スクの回転方向における一側にのみ設けられているにも
拘わらず、支持剛性を確保でき、キャリパの制動時にお
ける倒れ等を防止することができる。 また、アウタパッ
ドとキャリパの爪部とをスプリング部材により接合して
いるため、アウタパッドはその上部をシムを介してキャ
リパに常に密着させているものの、スプリング部材が弾
性変形することによって制動時等に発生するアウタパッ
ドのダイナミックな動きや振動等に対応追従することが
できる。さらに、キャリアおよびキャリパのいずれか一
方に設けられた軸部と他方に設けられた穴部とからなる
摺動部がメタルコンタクトでありキャリパがキャリアに
対して倒れることなく一定の姿勢を保ちながら摺動する
ため、パッドの偏摩耗等が生じにくい。
【図1】本考案の一実施例によるディスクブレーキを示
す一部を断面にした平面図である。
す一部を断面にした平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面矢視図である。
【図3】図1のZ方向からみた側面図であって、キャリ
パをキャリアに対し所定角度回転させた状態を示すもの
である。
パをキャリアに対し所定角度回転させた状態を示すもの
である。
【図4】図1のB−B線に沿う断面矢視図である。
【図5】本考案の一実施例によるディスクブレーキの係
合部材を示すものであって、(a)は図1のZ方向からみ
た正面図、(b)はその断面図である。
合部材を示すものであって、(a)は図1のZ方向からみ
た正面図、(b)はその断面図である。
1 ディスクブレーキ本体 2 キャリア 3 アウタパッド 4 インナパッド 5 ディスク 6,7 溝部 8 軸部 16 キャリパ 17 穴部 18 シリンダ 19 爪部 20 ピストン 23 係合部材 26 スプリング部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 55/224 112 F16D 65/02 F16D 65/095 F16D 65/097
Claims (1)
- 【請求項1】 車両に取り付けられるキャリアと、デ ィスクをはさむようにそれぞれ設けられ、該ディスク
の軸方向に摺動可能なアウタパッドおよびインナパッド
と、 前記インナパッドと対向する位置にシリンダを有すると
ともに、前記アウタパッドと対向する位置に爪部を有す
るキャリパと、 前記キャリパのシリンダ内に摺動可能に嵌合されるピス
トンとを有しており、 前記キャリアおよび前記キャリパのいずれか一方には前
記ディスクの軸方向に延在する軸部が設けられ、他方に
は該軸部に摺動可能に嵌合する穴部が設けられているデ
ィスクブレーキにおいて、前記軸部および穴部をディスクの回転方向における一側
にのみ設けるとともに、 前記キャリアのディスクの回転方向における入口側と出
口側とに相対向する断面コ字状の溝部をそれぞれ設け、 前記アウタパッドの両端に前記溝部に相補形状をなして
嵌合する凸部をそれぞれ設けてなり、 さらに、 前記アウタパッドの前記キャリパの爪部側の面
に係合部材が設けられ、 前記キャリパの爪部には、前記係合部材に係合し、前記
アウタパッドを上方に付勢して該アウタパッドの上部と
前記キャリパとを突き当てさせるスプリング部材が設け
られていることを特徴とするディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991007626U JP2571527Y2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991007626U JP2571527Y2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | ディスクブレーキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0571468U JPH0571468U (ja) | 1993-09-28 |
JP2571527Y2 true JP2571527Y2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=11671034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991007626U Expired - Lifetime JP2571527Y2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | ディスクブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2571527Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51163385U (ja) * | 1975-06-20 | 1976-12-25 | ||
JPS5829308Y2 (ja) * | 1977-01-22 | 1983-06-27 | 日信工業株式会社 | 二輪車用デイスクブレ−キにおける固定摩擦パツドの取付装置 |
US4082166A (en) * | 1977-02-01 | 1978-04-04 | The Bendix Corporation | Disc brake having retention device |
-
1991
- 1991-02-20 JP JP1991007626U patent/JP2571527Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0571468U (ja) | 1993-09-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980203 |