JP2571432B2 - 耐キャビテーション・耐土砂摩耗用複合材料 - Google Patents

耐キャビテーション・耐土砂摩耗用複合材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水車部品やポンプ部品等の材料として有用
な耐キャビテーション性および耐土砂摩耗性にすぐれた
金属−セラミック複合材料に関する。
〔従来の技術〕
揚水発電所における落水により運転する水車や揚水を
目的とするポンプ、あるいは水車とポンプを兼ねたポン
プ水車等は、長期の使用により、キャビテーション壊食
や土砂摩耗浸食をうける。
キャビテーション壊食は、水の流れの中の速度変化に
伴う圧力変化によって生じるキャビティ(気泡)の発生
とその崩壊の繰返しにより部材が破壊される現象であ
り、土砂摩耗浸食は、水中の土砂が水と共に部材表面に
繰返し衝突・接触することにより部材に摩耗が生じる現
象である。
キャビテーション壊食と土砂摩耗浸食とが特に問題と
なる水車部品について、第2図に示すフランシス水車を
例に挙げて説明すると、(1)はケーシング、(3)は
羽根、(5)はランナであり、圧力水はケーシング
(1)からガイド弁(2)を介してランナの羽根(3)
の入口側(4)から羽根(3)に流入し、水車ランナ
(5)に水動力を加えて仕事を伝達したのち、羽根
(3)の出口側(6)から流出する。第3図は、ランナ
(5)近傍の断面であり、そのP矢視図およびQ矢視図
をそれぞれ第4図および第5図に示す。(7)は羽根
(3)の入口側(6)において圧力水が直接当る正圧
面、(8)は羽根(3)の正圧面と反対側の負圧面であ
り、キャビテーション壊食が生じ易い個所は図中斜線で
示したA領域、すなわちランナの羽根(3)の負圧面
(8)側におけるランナバンド(10)の付根部である。
この例における水車部品の土砂摩耗浸食が生じ易い個所
も、キャビテーション壊食が生じ易い上記領域Aとほぼ
同じである。
水車ランナはキャビテーション壊食や土砂摩耗浸食を
うけると初期の効率を維持できなくなり、その寿命は壊
食・浸食によって大きく左右されるので、水車ランナ
は、できるだけ壊食・浸食に対する抵抗性にすぐれたも
のであることを要する。
〔発明が解決しようとする課題〕
水車ランナの壊食に最も大きな関係をもつのは、その
材質および羽根の形状であることが知られているが、羽
根の形状は、所定の設計効率との関係もあるので、壊食
防止の観点だけから一方的に形状変更を加えることはで
きない。このため、壊食防止は材質の面から検討される
のが一般であり、従来より耐キャビテーション壊食性と
耐土砂摩耗浸食性の点から、13Cr−3.8Ni系鋳鋼(A6N
M)に代表されるステンレス鋳鋼が広く使用されてい
る。
しかしながら、ステンレス鋳鋼品は、水車部品やポン
プ部品等の他材料として、他材料に比しすぐれているけ
れども、その耐キャビテーション壊食性,耐土砂摩耗浸
食性は必ずしも十分ではなく、水車ランナでは、数年の
使用により水車効率が著しく低下してしまうものも少く
ない。
本発明は上記に鑑み、水車部品やポンプ部品等の耐キ
ャビテーション壊食性および耐土砂摩耗浸食性を改善す
るための新規材料を提供するものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明の耐キャビテーション・耐土砂摩耗用複合材料
は、金属基地と、該金属基地中に分散相として混在する
セラミック粒子とからなる複合組織を有する金属−セラ
ミック複合材料であって、金属基地は、Co:40〜65%,C
r:10〜40%,W:2〜15%,Ni:2〜20%,Fe:4.5%以下,およ
び不可避不純物からなるコバルト基合金であり、セラミ
ック粒子は、Cr3C2または/およびCr7C3炭化クロム粒子
であって、複合組織に占める割合は5〜20重量%であ
り、下式〔I〕: S=(1+CRC/100)(12Ni+12Co+8Fe)/100…〔I〕 〔式中,元素記号はコバルト基合金中の当該元素の含有
量(%)、CRCは複合組織に占める炭化クロム粒子の割
合(%)を表す〕 で算出されるS値が7.5〜10であることを特徴としてい
る。
以下、本発明について詳しく説明する。
水車部品等に生じるキャビテーション壊食は、キャビ
ティが崩壊する際の衝撃圧の繰返しによる衝撃疲労の1
種であるから、部品材料の強度・靱性および加工硬化能
の向上により、その耐キャビテーション性の強化が可能
となる。また、同種の材料では、硬度の高いもの程、す
ぐれた耐キャビテーション性を示す。本発明は、基材金
属の材質の選択、およびセラミック粒子との複合組織化
によって、キャビテーション壊食に対する抵抗性を強化
し、併せて土砂摩耗浸食に対する抵抗性を向上させてい
る。すなわち、本発明の複合材料における基地金属であ
る前記コバルト基合金は、耐キャビテーション性能の点
で良好な強度,靱性および加工硬化能を備えている金属
材料であり、炭化クロム粒子もまた強度が高く、極めて
硬質の粒子であるので、基地金属中に分散して基地の強
度および硬度を大きく高め、かつその粒子の分散強化機
構により転位の移動を効果的に阻止し、結果として従来
の金属材料では得られない卓抜した耐キャビテーション
壊食性をもたらす。また、基地中のセラミック粒子の分
散効果によって高硬度が与えられる結果、土砂摩耗浸食
に対しても従来の金属材料を大きく凌ぐすぐれた抵抗性
が確保されるのである。
本発明の複合材料における基地金属であるコバルト基
合金の成分限定理由は次のとおりである。
Co:40〜65% Coは基地金属の基本成分である。Coは強度および耐食
性の確保に欠かせぬ元素であり、オーステナイト地の安
定化にも強力な作用を有する。また、耐キャビテーショ
ン壊食性の向上に奏効する。これらの特性を確保するた
めに、少なくとも40%以上であることを要する。
Cr:10〜40% Crは耐食性、殊に耐粒界腐食性の向上に大きな効果を
示し、耐応力腐食割れ性の改善に奏効する。また、組織
の安定化、強度向上効果を有する。ただし、Crは強力な
フェライト生成元素であるので、オーステナイト地確保
のためには、オーステナイト生成元素(Co,Mn等)との
量的なバランスを考慮すべきであり、また多量の添加は
靱性の急激な低下を招く。これらの点から、10〜40%と
する。
W:2〜15% Wは強度向上に著効を示し、土砂摩耗に対する抵抗性
の強化と耐キャビテーション壊食性の強化に奏効する。
このためには少なくとも2%の添加を必要とするが、多
量に添加すると靱性が低下し、また溶接性も悪くなるの
で15%を上限とする。
Ni:2〜20% Niは基地金属の靱性を高め、耐キャビテーション壊食
性の向上に寄与する。また、溶接性を改善し、溶接割れ
の防止に奏効する。この効果を得るためには2%以上の
添加を必要とするが、多量に加えると、基地金属の硬度
低下により、却ってキャビテーション壊食や土砂摩耗浸
食に対する抵抗性か低下するので、20%を上限とする。
Fe:4.5%以下 Feは、コバルト合金に不可避的に付随する通常の不純
分である。その量が4.5%をこえると、耐食性が著しく
損なわれるので、4.5%を上限とする。
基地金属は上記Co,Cr,W,Ni,Feを必須元素とするCo基
合金であるが、所望により、Coの一部が0.5〜5%のA
l、0.5〜2%のNb、0.5〜2%のTi、0.5〜2%のCu等の
1種もしくは2種以上の元素を以て置換されたものであ
ってもよい。
なお、基地金属は、C,Si,Mn,P,S等の混在が許容され
る。例えば、Cは1.5%以下(溶接性を高めるために
は、少ない程良い)、Siは1.5%以下、Mnは1.5%以下、
Pは0.3%以下、Sは0.3%以下混入しても本発明の趣旨
が損なわれることはない。
上記Co基合金に分散相粒子として、Cr3C2,Cr7C3炭化
クロム粒子が複合される。これらの炭化クロム粒子は極
めて硬質で高い耐摩耗性を有していると共に、Co基合金
との濡れ性もよく、その界面の結合が強固ですぐれた分
散強化作用を有しているからであり、また、後記のよう
にCo基合金マトリックスとの拡散反応により肥大化し、
その肥大化は、粒子とマトリックスとの結合を強め、耐
キャビテーションおよび耐土砂摩耗の増強に寄与するか
らである。Cr3C2炭化クロム,Cr7C3炭化クロムは単独ま
たは混合物のいずれであってもよい。炭化クロム粒子の
粒径は特に限定されないけれども、複合組織の均一性、
および転位阻止効果等の点から、0.1〜10μmの範囲が
適当である。
複合組織における炭化クロム粒子の混在量(重量%)
〔炭化クロム粒子/(基地金属+炭化クロム粒子)×10
0〕は、5〜60重量%とする。この炭化クロム粒子の混
在量は、耐キャビテーション壊食性および耐土砂摩耗浸
食性との総合評価にもとづいて決定されたものであり、
5重量%を下限値とするのは、それより少いと、耐キャ
ビテーション壊食性および耐土砂摩耗浸食性を十分に確
保し難いからである。炭化クロム粒子の増量に伴つて耐
土砂摩耗浸食性は強化されるが、その反面複合材料の靱
性の劣化により、耐キャビテーション壊食性の低下をき
たす。耐土砂摩耗浸食性と耐キャビテーション壊食性の
両者をバランスよく確保するために、複合組織中に占め
る炭化クロム粒子の割合は5〜20重量%とする。
また、耐キャビテーション壊食性をより高めるため
に、Co基合金の組成と炭化クロム粒子の配合量は、前記
〔I〕式により算出されるS値が、7.5〜10となるよう
に調整される。
このS値は、基地金属(Co基合金)と炭化クロム粒子
の界面における拡散反応によるNi,Co,Crの炭化クロム粒
子への固溶量と、それらの元素の固溶に消費された炭化
クロム粒子量の和を表している。この界面の拡散反応に
伴い基地金属と分散相である炭化クロム粒子の結合力が
強化されるだけでなく、炭化クロム粒子の肥大化により
マトリックスの拘束が増強され、それに伴って生じる歪
みと、実使用時の加工硬化とによりマトリックスの強度
が大きく高められ、結果として耐キャビテーション壊食
性の一そうの向上をみる。また、炭化クロム粒子の肥大
化に伴って粒子は圧縮の残留応力を有することになり、
圧縮の残留応力は土砂摩耗浸食(土砂の衝撃によりセラ
ミック粒子の部材表面からの剥離・脱落,欠損が生じ摩
耗浸食が助長される)の抑制防止に有効に作用する。前
記〔I〕式のS値は、上記拡散反応による界面の結合力
の増加と歪みによる強度の向上を示す指標であり、その
S値は基地金属であるCo基合金の成分組成と炭化クロム
粒子の配合割合に依存する。そのS値を7.5以上とする
のは上記拡散反応による効果を十分ならしめるためであ
る。しかし、その値があまり大きくなると材料の疲労強
度の減少傾向と、キャビティの崩壊圧の繰返しによる疲
労被害としてのキャビティ壊食によって、上記拡散反応
効果が少なくなるので、その上限を10とする第1図は、
後記実施例におけるキャビテーション壊食試験により得
られたキャビテーション壊食量(mg/15Hr)とS値との
関係を示している。図から両者間に明瞭な相関関係があ
り、S値が7.5〜10となるようにCo基合金組成と炭化ク
ロムセラミック粒子量を調整することによりキャビテー
ション壊食に対してより高度の抵抗性が確保されること
がわかる。
本発明の複合材料は、鋳造法,焼結法,または溶接法
等により水車部品,ポンプ部品等に適用することができ
る。鋳造法にる場合は、基地金属の溶湯に炭化クロム粉
末を添加混合し、均一な固液混合物として目的とする部
品を鋳造すことができ、また焼結法を使用する場合は、
基地金属の粉末と炭化クロム粉末の均一な粉末混合物を
焼結材料とし、加圧成形および焼結工程を経て目的とす
る部材を得ることができる。また、溶接法による場合
は、基地金属の粉末と炭化クロム粉末との粉末混合物を
溶接材料とし、例えばタングステン不活性ガスアーク溶
接(TIG溶接)やプラズマ粉体溶接(PAT溶接)法等によ
り、部材表面に複合組織を有する肉盛層を形成すること
ができる。溶接法による場合は、部材表面の要所に選択
的に肉盛層を形成することができるので、水車部品等に
あっては、第3図〜第5図に示したように、キャビテー
ション壊食や土砂摩耗浸食の生じ易い部分(A領域)だ
けを肉盛層で被覆することとすれば、設計上および価格
上、最も効率よく部材の保護と耐久性の向上を図ること
ができる。溶接法により形成される肉盛層は、溶接入熱
により部材表面に十分に融着し接合強度が高いので、剥
離の問題もなく、長期に亘って保護層として機能する。
なお、溶接法等を適用する場合の原料粉末混合物は、ハ
ンドリング性や得られる複合組織の均一性等の点から、
適当な粒径に造粒された造粒粉(例えば、φ100〜200μ
m)として使用するとよい。
〔実施例〕
金属粉末と炭化物系セラミック(Cr3C2)粒子とから
なる粉末混合物、または金属単体粉末を溶接肉盛材と
し、TIG溶接法により、13Cr−3.8Ni系鋳鋼板材(10W×2
00L×50t,mm)の板面に層厚3〜4mmの肉盛層を形成して
供試材を得た。各供試材から試片を切り出し、キャビテ
ーション壊食試験、土砂摩耗試験およびシャルピー衝撃
試験を行った。第1表に、供試材組成とそれぞれの試験
結果を示す。表中、No.1〜5は発明例、No.101〜114は
比較例である。比較例No.101〜114のうち、No.101は、
従来の水車ランナ材料として汎用されている13Cr−3.8N
i鋳鋼(A6NM)の鋳造材、No.102は、補修用溶接肉盛材
として使用されているSUS309相当材、No.103は本発明に
おける基地金属であるCo基合金単体材、No.104とNo.105
はCo基合金とセラミック粒子との複合材であるが、セラ
ミック粒子の配合量に過不足がある例、No.106〜No.108
は、Co基合金とセラミック粒子との複合材であってセラ
ミック粒子の配合割合に過不足はないがCo基合金組成が
本発明の規定からはずれている例である。また、No.109
およびNo.110はCo基合金組成および炭化クロム粒子量と
も本発明の規定を満たしているが、S値が本発明の規定
範囲から外れている例であり、No.111〜114はセラミッ
ク粒子量およびS値が規定範囲から外れている例であ
る。
〔I〕キャビテーション壊食試験 振動式壊食試験法により、下記条件で試片の壊食減量
(mg/15Hr)を測定する。
周波数:19.0KHz、環境:水中(22±1℃)、最大変位
振幅:30μm、時間:15Hr 〔II〕土砂摩耗試験 第6図参照。容器(内径:φ220)(a)の側面に試
片(TP)を固定し、容器内の土砂混入酸水溶液(pH4,土
砂66重量%)(b)を翼(c)の高速回転(1700rpm)
により攪拌して高速流を形成し、50時間後の試片の摩耗
減量を測定する。表中、「土砂摩耗食比」は、従来の水
車ランナ材である13Cr−3.8Ni鋳鋼(No.101)の摩耗減
量を1とする試験片の摩耗減量比をあらわしている。
〔III〕シャルピー衝撃試験 試験片として10×8×50(mm)のブロック(但し、無
ノッチ)を使用し、JIS B 7722に規定のシャルピー衝撃
試験機により行って、衝撃値(kg・m/cm2)を求めた。
第1表に各供試材の試験結果を示す。第1図は供試材
No.1〜10(発明例)について得られたキャビテーション
壊食量(mg/15Hr)とS値との関係を示している。
上記試験結果から明らかなように、発明例は、従来材
であるNo.101(13Cr−3.8Ni鋳鋼)に比し、キャビテー
ション壊食量が著しく少なく、また土砂摩耗量も大幅に
減少し、耐キャビテーション壊食性および耐土砂摩耗性
のいずれにもすぐれている。なお、比較例No.102(SUS
309相当材)、No.103(Co基合金単体材)およびNo.104
(セラミック粒子不足)は、耐キャビテーション壊食
性、耐土砂摩耗性ともに低く、No.105(セラミック粒子
過剰)は耐土砂摩耗にすぐれているものの、耐キャビテ
ーション壊食性に劣る。また、No.106〜108は適量のセ
ラミック粒子を含んでいるので、耐土砂摩耗性は良好で
あるけれども、基地金属組成が適切でないため、耐キャ
ビテーション壊食性に劣っている。No.109(S値過小)
およびNo.110(S値過大)は耐キャビテーション性が低
く、No.111〜No.114(セラミック粒子量過剰,S値過大)
は、卓抜した耐土砂摩耗性を有しているが、耐キャビテ
ーション性の改善効果は十分でない。
〔発明の効果〕 本発明の複合材料は、耐キャビテーション壊食性およ
び耐土砂摩耗浸食性にすぐれているので、例えば水車部
品やポンプ部品に適用することにより、これらの部品の
キャビテーション壊食や土砂摩耗浸食を効果的に抑制
し、長期に亘る安定した使用を可能にする。
【図面の簡単な説明】 第1図は複合材料のS値と耐キャビテーション壊食量の
関係を示すグラフ、第2図は水車の要部断面図、第3図
は水車の壊食発生部説明図、第4図は第3図のP矢視
図、第5図は第3図のQ矢視図、第6図は土砂摩耗試験
要領説明図である。 1:ケーシング、2:ガイド弁、3:羽根、5:水車ランナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 喬 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 赤羽 賢太郎 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 平石 久志 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 久保田鉄工株式会社枚方製造所内 (72)発明者 日根野 実 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 久保田鉄工株式会社枚方製造所内 (56)参考文献 特開 昭60−238096(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属基地と、該金属基地中に分散相として
    混在するセラミック粒子とからなる複合組織を有し、 金属基地は、Co:40〜65%,Cr:10〜40%,W:2〜15%,Ni:2
    〜20%,Fe:4.5%以下,および不可避不純物からなるコ
    バルト基合金であり、 セラミック粒子は、Cr3C2または/およびCr7C3炭化クロ
    ム粒子であって、複合組織に占める割合は5〜20重量%
    であり、下式〔I〕: S=(1+CRC/100)(12Ni+12Co+8Fe)/100…〔I〕 〔式中,元素記号はコバルト基合金中の当該元素の含有
    量(%)、CRCは複合組織に占める炭化クロム粒子の割
    合(%)を表す〕 で算出されるS値が7.5〜10であることを特徴とする耐
    キャビテーション・耐土砂摩耗用複合材料。
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