JP2571413B2 - 鉄筋コンクリート破砕・剪断用アタッチメント - Google Patents

鉄筋コンクリート破砕・剪断用アタッチメント

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JP2571413B2
JP2571413B2 JP63039523A JP3952388A JP2571413B2 JP 2571413 B2 JP2571413 B2 JP 2571413B2 JP 63039523 A JP63039523 A JP 63039523A JP 3952388 A JP3952388 A JP 3952388A JP 2571413 B2 JP2571413 B2 JP 2571413B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は建設機械に取りつけるアタッチメントに係
り、特にコンクリート構造物を破砕し、かつ鉄筋を剪断
するために利用するアタッチメントに関する。
〔従来の技術〕
コンクーリト構築物や構造物の建て替え等において、
この構造物(建築物)を破壊除去する場合、建設機械に
取りつけ、この建設機械側からの操作によりコンクリー
ト壁を噛み砕き、かつ露出した鉄筋を剪断するアタッチ
メントが利用されることが多い。
第6図はコンクリートの破砕と鉄筋の剪断を行うアタ
ッチメントの一例を示す。
このアタッチメント50は例えば砂利等を掬うバケット
を取りつけた建設機械のアームに対して、このバケット
の代わりに接続し得るよう構成してある。例えば鉄筋コ
ンクリート構造からなるコンクリート壁を破壊除去する
場合には建設機械側からの操作により油圧シリンダ52を
作動させ、主顎51と副顎53を、ピン54を中心としてy方
向に噛み合わせることによりコンクリート壁56を噛み砕
くようになっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上に示した構成において、両顎部51及び53を一回噛
み合わせるとコンクリートの殆どは破砕除去され、内部
の鉄筋が露出する。この鉄筋を両顎部51及び53の基部に
形成した剪断用の刃(以下「外刃」とする)55a、55bに
おいて剪断する。
即ち、一回の噛み合わせで各顎部51、53のほぼ全長に
当たる長さLの部分についてコンクリート壁56のコンク
リートが破壊除去される。次に露出した鉄筋を外刃55
a、55bにより剪断する。一回の剪断で、この刃の幅Wに
対応する長さだけしか鉄筋が剪断されないので、両顎を
xy方向に揺動させながら幅Wに等しい距離だけ下降させ
順次剪断作業を行う。
この場合次のような問題がある。即ち、一回の噛み合
わせにより、顎の長さLにほぼ等しい長さで露出した鉄
筋を剪断するには、先ず両顎が開いた状態のアタッチメ
ント本体50を外刃の幅Wにほぼ等しい距離だけD方向に
下降させ、露出した鉄筋に刃をくわえ込んだ状態で、両
顎部を閉じ、これにより鉄筋を剪断する。この場合、ア
タッチメント50全体をWだけ下降させたことにより、両
顎部は先端はコンクリート壁56のうち、コンクリートが
破砕されていない部分を噛むことになる。このため、鉄
筋の剪断と同時にコンクリートの破砕が行われることに
なる。
ここで、各顎部51、53の先端部でのコンクリートの破
砕は、ピン54からの距離が長く、従って噛み合わせ時の
モーメントアームが長いため、顎部先端で一部のコンク
リートを破砕するものであるにもかかわらず、その破砕
に大きなエネルギーを必要とする。外刃の幅Wに対応す
る距離を順次下降して鉄筋を剪断する作業においては、
その都度顎部先端でコンクリートを破砕するため、剪断
作業全体としては大きなエネルギーが必要となりって不
経済である。
なお、外刃の形成幅Wを大きくとり、最も極端な場
合、顎の全長全部に外刃を形成することによりコンクリ
ートの破砕と同時に鉄筋の剪断も一挙に行うようにする
機構も想定できるが、この構成の場合には、コンクリー
トの破砕の他に露出した全ての鉄筋を一気に剪断する必
要があって極めて大きなエネルギーを必要とする。この
ため建設機械側から伝達される油圧のみでは全くのエネ
ルギー不足となり、事実上作動することが不可能とな
る。またアタッチメント作動可能なエネルギーの供給が
可能としても、アタッチメントはその強度を保持するた
め、大型かつ大重量となって結局作業性を損なうことに
なる。またコンクリート破砕時に外刃がコンクリートに
直接接触し、短期間でこの外刃が摩耗して使用不能とな
ってしまう等種々の問題があり、この方法は現実的な解
決手段とは成り得ない。
更に、鉄筋は色々な方向に向かって露出しているた
め、鉄筋の切断に当たっては鉄筋と各外刃55a、55bがほ
ぼ直交するようアタッチメント本体50を複雑に制御する
必要がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上述した問題点を除去すべく構成したもので
あり、両顎部に形成した外刃の開口角度を両顎部の開口
角度より小さく形成した鉄筋コンクリート壁破砕・剪断
用アタッチメントにおいて、前記刃に対してほぼ直交す
る内刃を各顎に形成することにより鉄筋切断作業をより
容易な操作で確実に行うように構成したアタッチメント
である。
〔作用〕
アタッチメント本体の両顎部に形成した外刃の開口角
度をこれら両顎部の開口角度より小さく形成したので、
両顎部の一回の噛み合わせにより、これら顎部の長さに
相当する距離露出した鉄筋を剪断する際、両顎部の先端
は相当な間隔をもって開いているので、鉄筋剪断の際に
はコンクリートを破砕することは殆どなく、無駄なエネ
ルギーの消費を抑えることができ、かつこれらの外刃に
平行するように位置する鉄筋はこれらの外刃に直交する
内刃により切断される。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を図面を参考にして具合的に説
明する。
第1図及び第2図において、矢印1は鉄筋コンクリー
ト破砕剪断用アタッチメント本体を示す。2は主顎、3
はこの主顎2に対してピン4を介して揺動可能に取りつ
けた副顎であり、両顎2及び3は油圧シリンダ5の作動
により噛み合わせたり、開いたりするように構成してあ
る。
6a及び6bは主顎2及び副顎3の基部に形成した鉄筋切
断用の外刃である。これらの外刃6a及び6bの形成面と各
顎のコンクリート破砕面2a及び3aの形成面とは異なるよ
うに形成され、アタッチメント作動時におけるこれらの
外刃6a及び6bの成す各αがコンクリート破砕面2a及び3a
の成す角βよりも小さくなるようになっている。
次に符号7a、7bは内刃であって、主顎2及び副顎3の
基部において当該主顎2及び副顎3の側縁部に設けられ
た外刃6a、6bに対して直交するように取りつけられてい
る。
以上の構成を有するアタッチメント本体1は建設機械
等のアーム8に取りつけられコクリート構造物の破砕、
剪断をおこなう。
第3図乃至第5図は以上に示したアタッチメントの作
動状態を示す。
先ず、アタッチメント本体1の両顎2及び3を開いた
状態でこのアタッチメント本体が鉄筋コンクリート壁56
を噛み込むように配置する。この状態で、両顎のコンク
リート破砕面2a及び3aがほぼ平行する程度まで両顎を噛
み合わせる(第4図参照)。このようにすると、ほぼ一
回の噛み合わせでコンクリートは破砕され、顎を開くと
破砕されたコンクリートは落下し、第5図のように鉄筋
10が露出する。なお一回の噛み合わせで鉄筋が露出しな
い場合には何度か噛み合わせを行い鉄筋が露出するよう
にする。
次に鉄筋が露出したならば、外刃6a、6bに対応する距
離W1だけアタッチメント本体1を下降させ、露出した鉄
筋を剪断する。この場合、各刃6aおよび6bの成す角は両
顎部の成す角よりも小さくしてあるので、各刃が噛み合
わされた状態においても、両顎2及び3は相当程度開い
た状態となっているため、鉄筋剪断時の両顎のXY方向へ
の揺動は僅かであって、鉄筋剪断時に顎部先端がコンク
リートを破砕する事態はほぼ防止することができる。従
って、露出した鉄筋10(第5図参照)を剪断する際には
揺動角の小さい揺動を繰り返しかつD方向にアタッチメ
ント本体1を下降させることにより、鉄筋の剪断のみを
行うことができる。なお、各外刃6a、6bに対してほぼ平
行に位置する鉄筋、これら外刃6a、6bに直交する内刃7
a、7bにより切断されるため切断作業時にアタッチメン
トの位置を複雑に制御する必要はなく、アタッチメント
1をほぼ鉛直方向に下降させるだけで切断作業を行うこ
とができる。
次に露出した鉄筋の剪断が完了したならば、再度第4
図に示すように両顎部をほぼ完全に噛み合わせてコンク
リートの破砕を行い、前述と同様の方法により鉄筋の剪
断を順次行う。
〔効果〕
アタッチメント本体の両顎部に形成した外刃の開口角
度をこれら両顎部の開口角度より小さく形成してあるこ
とにより、切断時に不要な破砕作業を行うことなく鉄筋
や鉄骨等の切断時に無駄なエネルギーの消費を抑えるこ
とができ、しかも外刃と直交する内刃により外刃では切
断できない位置にある鉄筋等の切断が可能であり、アタ
ッチメントの複雑な制御をすることなく短時間で確実に
切断作業を行うことができる。
また、コンクリート破砕時に外刃はコンクリートと直
接接触することが殆どないので、刃の摩耗を大幅に低減
でき、アタッチメントの寿命を長く保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す鉄筋コンクリート破砕・
剪断用アタッチメントの側面図、第2図は第1図のA−
A線による断面図、第3図乃至第4図は第1図に示すア
タッチメントの作動状態を示すアタッチメント側面図で
あり、第3図はコンクリート壁を噛み砕く直前の状態
を、第4図はコンクリートを破砕した状態を、第5図は
露出した鉄筋を剪断する状態を各々示し、第6図は従来
構成のアタッチメントの側面図を示す。 1……アタッチメント本体 2……主顎、2a、3a……コンクリート破砕面 3……副顎 6a、6b……外刃 7a、7b……内刃、10……鉄筋 56……コンクリート壁 α……外刃6a、6bの成す角 β……コンクリート破砕面2a、3aの成す角

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基部に外刃をそれぞれ形成した2つの顎を
    噛み合わて鉄筋コンクリート構造物におけるコンクリー
    トの破砕と鉄筋の剪断を行い、かつ両顎が所定の角度で
    開いている場合に前記外刃の成す角が、両顎のコンクリ
    ート破砕面の成す角よりも小さくなるよう構成された鉄
    筋コンクリート破砕・剪断用アタッチメントにおいて、
    前記外刃にほぼ直交するように各顎に対して内刃を設け
    たことを特徴とする鉄筋コンクリート破砕・剪断用アタ
    ッチメント。
JP63039523A 1988-02-24 1988-02-24 鉄筋コンクリート破砕・剪断用アタッチメント Expired - Lifetime JP2571413B2 (ja)

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