JP2571345Y2 - 強化用メッシュ織物 - Google Patents

強化用メッシュ織物

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JP2571345Y2
JP2571345Y2 JP1989065863U JP6586389U JP2571345Y2 JP 2571345 Y2 JP2571345 Y2 JP 2571345Y2 JP 1989065863 U JP1989065863 U JP 1989065863U JP 6586389 U JP6586389 U JP 6586389U JP 2571345 Y2 JP2571345 Y2 JP 2571345Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、壁材等の建材として使用する、繊維強化
セメント等の繊維強化無機質材における強化材として好
適なメッシュ織物に関する。
(従来の技術) 各種の強化繊維、なかでも炭素繊維は、比強度や比弾
性率等の力学的特性のみならず、耐蝕性等にも優れてい
ることから、セメント等の強化材として注目されてい
る。
そのような強化材としては、従来、特開昭63-55146号
公報に記載されているようなメッシュ織物が知られてい
る。このメッシュ織物は、炭素繊維糸からなるたて糸と
よこ糸とを平組織してなる、目の大きさが5〜150mm
で、かつ、たて糸とよこ糸とを、その交点において、共
重合ナイロン等の、いわゆる目止め剤で目止めしてなる
ものである。
このようなメッシュ織物は、通常、セメント等との複
合に先立ってたて糸とよこ糸に熱硬化性樹脂を湿式含浸
し、硬化させて固めておく。そのほうが扱いやすいから
である。ところが、この従来のメッシュ織物は、目が大
きくてたて糸とよこ糸との組織的拘束力がほとんどな
く、交点を目止めしている程度であるため、わずかな外
力で糸の配列状態が乱れたり、熱硬化性樹脂の湿式含浸
時に溶媒によって目止め剤が溶けて、特に、張力がかか
っていないよこ糸が大きく屈曲したりするという問題が
ある。
このような問題点を解決するために、特開昭63-19775
1号発明においては、層状に配置した1個のたて糸群と
1個のよこ糸群とを、補助糸によるもじり組織によって
一体化してなるメッシュ織物を提案している。このメッ
シュ織物は、組織的拘束力の大きいもじり組織を採用し
ているので、熱硬化性樹脂の湿式含浸時におけるよこ糸
等の屈曲を防止することができる。しかしながら、一方
で、厚み方向における糸の配置に対称性がないため、熱
硬化性樹脂の硬化に伴って反りがでてくるという問題が
ある。
(考案が解決しようとする課題) この考案の目的は、従来のメッシュ織物、特に特開昭
63-197751号公報に記載されているものの問題点を解決
し、熱硬化性樹脂の硬化に伴う反りの発生を防止するこ
とができるメッシュ織物を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この考案は、炭素繊維
糸、ガラス繊維糸、及びポリアラミド繊維からなる群か
ら選ばれる少なくとも1つの強化繊維糸からなる、2個
のたて糸群と1個のよこ糸群とが交錯することなく層を
なしており、上記よこ糸群は上記2個のたて糸群の間に
位置しており、かつ、上記たて糸群とよこ糸群とは、上
記たて糸群を構成するたて糸および上記よこ糸群を構成
するよこ糸が実質的に真直ぐに配向するように、たて糸
群を構成しているたて糸の方向に延びる補助糸によるも
じり組織によって一体化されており、該補助糸は200℃
における乾熱収縮率が0.5%以下であり、かつ該補助糸
の太さは前記強化繊維糸の太さの1/3以下であり、たて
糸群を構成しているたて糸とよこ糸群を構成しているよ
こ糸とがそれらの交点において熱可塑性ポリマー糸を溶
融することにより接着され、目止めされている織物に、
熱硬化性樹脂が含浸されていることを特徴とする無機質
材強化用メッシュ織物を提供する。ここで、熱硬化性樹
脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
フェノール樹脂等が挙げられ、通常これらは湿式含浸さ
れる。
上記において、強化繊維糸としては、炭素繊維糸、ガ
ラス繊維糸、ポリアラミド繊維糸よりなる群から選ばれ
る少なくとも1つを用途等に応じて選択、使用すること
ができる。セメント等の強化の目的で使用するものにお
いては、炭素繊維糸が最も好適である。これらの強化繊
維糸は、通常、単糸数が3000〜200000本程度のマルチフ
ィラメントからなるが、太さは用途等に応じて選択する
ことができる。
糸群は、互いに並行する、屈曲をほとんどもたないた
て糸からなる2個のたて糸群と、やはり互いに並行す
る、屈曲をほとんどもたないよこ糸からなる1個のよこ
糸群とを有する。両たて糸群のたて糸の配置関係は、一
方のたて糸群を構成している任意の2本のたて糸の間
に、他方のたて糸群の1本のたて糸が存在するような関
係である。もっとも、たて糸は、その複数本(2〜3
本)を1組として1本として使用することもできる。そ
うして、たて糸とよこ糸とは層をなしていて交錯してお
らず、2個のたて糸群の間によこ糸群が位置しており、
それら2個のたて糸群と1個のよこ糸群とが、たて糸に
沿ってその周りに延びる細い補助糸によるもじり組織
(からみ組織とも呼ばれる)によって一体化されてい
る。補助糸は、200℃における乾熱収縮率が0.5%以下で
あり、太さが、たて糸やよこ糸の、三分の一以下である
細い繊維糸、たとえば、炭素繊維糸、ガラス繊維糸、ポ
リアラミド繊維糸、ビニロン繊維糸等からなっている。
このような繊維糸からなる補助糸は、上述した熱硬化性
樹脂の湿式含浸時における収縮がほとんどなく、収縮に
伴うたて糸やよこ糸の曲がりを防止することができる。
たて糸とよこ糸とで形成される目の大きさは、用途等
に応じて決められる。たとえば、モルタルの強化に供す
るものである場合には10〜20mm程度であるのが好まし
く、また、セメントの強化に供するものである場合には
30〜150mm程度であるのが好ましい。
この考案のメッシュ織物は、通常の織成操作におい
て、綜絖として、もじり綜絖(からみ綜絖ともいう)を
用いることによって容易に製造することができる。織成
に際して、たて糸および/またはよこ糸といっしょに熱
可塑性ポリマー糸を供給し、織成後にそれを溶融するこ
とで、たて糸とよこ糸とをそれらの交点において接着
し、目止めすることが、本考案では必須である。熱可塑
性ポリマー糸としては、共重合ナイロン、ポリエステル
等の低融点熱可塑性ポリマーからなる糸を使用すること
ができる。このような目止めについてては、上述した特
開昭63-55146号公報で説明されている。
この考案のメッシュ織物は、たとえば、型枠を用い、
その型枠内にスラリー状の無機質材を流し込み、メッシ
ュ織物を置き、再び無機質材を流し込んで固める等の方
法によって、簡単に繊維強化無機質材とすることができ
る。得られた繊維強化無機質材を養生してもよい。無機
質材としては、建材等において多用されている。たとえ
ば、いわゆるポルトランドセメントを結合材とするセメ
ント系材料や、ケイ砂と生石灰、または、ケイ砂とセメ
ントとを結合材とするカルシウム−シリカ系材料、その
他、セラミックス系材料等を使用することができる。な
お、たて糸およびよこ糸を炭素繊維糸で構成している場
合、水分の付着を防止して無機質材との接着性を向上さ
せたり、単繊維間にも無機質材が入り込みやすいよう
に、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリエチ
レンオキシド、でんぷん等、重合度の比較的低いものを
付着させておくのも好ましいことである。
(実施態様) 図面において、メッシュ織物は、互いに並行する真直
ぐな強化繊維糸からなるたて糸1、1、……の群(たて
糸群)と、これとは別の、互いに並行する真直ぐな強化
繊維糸からなるたて糸2、2、……の群(たて糸群)
と、これら2個のたて糸群の間に位置している、互いに
並行する真直ぐな強化繊維糸からなるよこ糸3、3、…
…の群(よこ糸群)とを有する。両たて糸群のたて糸の
位置関係は、一方のたて糸群のたて糸1、1、……の間
に、他方のたて糸群のたて糸2、2、……が存在するよ
うな関係である。そうして、これら2個のたて糸群と1
個のよこ糸群とが、たて糸1、1、……に沿ってその周
りに延びる細い補助糸4、4、……、および、たて糸
2、2、……に沿ってその周りに延びる細い補助糸5、
5、……によるもじり組織によって一体化されている。
補助糸4、4、……と5、5、……とは、よこ糸に対す
る上下関係が逆になっている。
(考案の効果) この考案のメッシュ織物は、2個のたて糸群の間によ
こ糸群を配置しており、厚み方向における糸の配置が対
称性を有しているから、これに熱硬化性樹脂を含浸して
も、硬化時における反りを防止することができるように
なる。また、たて糸群とよこ糸群との一体化をもじり組
織によって行っているので、形態安定性が高く、熱硬化
性樹脂の湿式含浸に伴う、特によこ糸の曲がりを防止す
ることができる。さらに、もじり組織に補助糸を使用し
ているので、たて糸やよこ糸を屈曲のないものとするこ
とができ、強化繊維糸がもつ強度や弾性率といった特性
を余すところなく発現させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来の接着剤のみで結合した従来のメッシュ織
物を示す平面図である。図2は、この考案の一実施態様
にかかる接着剤ともじり組織で結合した本発明のメッシ
ュ織物を示す平面図である。 1:たて糸強化繊維 2:よこ糸強化繊維 3:強化繊維間の接着部分 4:一旦溶融して凝固した熱可塑性ポリマー糸 5:補助糸 6:よこ糸強化繊維と補助糸の間の接着部分

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維糸、ガラス繊維糸、及びポリアラ
    ミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つの強化
    繊維糸からなる、2個のたて糸群と1個のよこ糸群とが
    交錯することなく層をなしており、上記よこ糸群は上記
    2個のたて糸群の間に位置しており、かつ、上記たて糸
    群とよこ糸群とは、上記たて糸群を構成するたて糸およ
    び上記よこ糸群を構成するよこ糸が実質的に真直ぐに配
    向するように、たて糸群を構成しているたて糸の方向に
    延びる補助糸によるもじり組織によって一体化されてお
    り、該補助糸は200℃における乾熱収縮率が0.5%以下で
    あり、かつ該補助糸の太さは前記強化繊維糸の太さの1/
    3以下であり、たて糸群を構成しているたて糸とよこ糸
    群を構成しているよこ糸とがそれらの交点において熱可
    塑性ポリマー糸を溶融することにより接着され、目止め
    されている織物に、熱硬化性樹脂が含浸されていること
    を特徴とする無機質材強化用メッシュ織物。
  2. 【請求項2】上記たて糸と上記よこ糸で形成される目の
    大きさが10mm以上であることを特徴とする請求項(1)
    の無機質材強化用メッシュ織物。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)の強化メッシュ
    織物を有する繊維強化無機質材。
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