JP2571345B2 - 車椅子 - Google Patents

車椅子

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JP2571345B2
JP2571345B2 JP6070381A JP7038194A JP2571345B2 JP 2571345 B2 JP2571345 B2 JP 2571345B2 JP 6070381 A JP6070381 A JP 6070381A JP 7038194 A JP7038194 A JP 7038194A JP 2571345 B2 JP2571345 B2 JP 2571345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車椅子に関し、更に、
詳しくは、コンパクトに折り畳み可能な車椅子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】次に、図面を用いて従来の車椅子の折り
畳み機構を説明する。 (1) 図9は現在一般に使用されている車椅子の正面図、
図10は図9に示す車椅子を折り畳んだ時の正面図であ
る。
【0003】これらの図において、サイドフレーム1,
2はXに交差するクロスメンバー3,4を用いて連結され
ている。これらサイドフレーム1,2には、車輪5,6が
回転可能に設けられ、各車輪5,6のホイールには、着
座者が推進力を与えるリング7,8が取り付けられてい
る。
【0004】サイドフレーム1,2間には、材質がキャ
ンバス地等のシートクッション9とシートバック10と
が設けられている。このような構成の車椅子を車幅方向
に折り畳むと、クロスメンバー3,4が移動して、図1
0に示すようなる。
【0005】(2) 図11は特開平2-21864号公報に記載
された車椅子のフレームの斜視図、図12は図11の上
面図、図13は図12において折り畳んだ状態を示す上
面図である。
【0006】これらの図において、サイドフレーム1
1,12は、内側端部が各々前ジョイントブロック13
に回転可能に取り付けられ、外側端部がサイドフレーム
11,12に回転可能に取り付けられた前スイングプレ
ート14,15と、内側端部が各々後ジョイントブロッ
ク16に回転可能に取り付けられ、外側端部がサイドフ
レーム11,12に回転可能に取り付けられた後スイン
グプレート17,18とを用いて接続されている。
【0007】前ジョイントブロック13と後ジョイント
ブロック16とは、センタジョイント19とで連結さ
れ、センタジョイント19にはストッパジョイント20
が摺動可能に係合している。このストッパジョイント2
0はロック装置21によって、通常は移動が禁止されて
いる。
【0008】22,23は内側端部がストッパジョイン
ト19に水平方向に回転可能に取り付けられ、外側端部
がサイドフレーム11,12に水平方向に回転可能に取
り付けられたサポート部材である。
【0009】次に、上記構成の作動を説明する。図12
に示すように、サイドフレーム11,12と、前スイン
グプレート14,15と後スイングプレート17,18と
はセンタジョイント19を対称軸として、水平方向に回
動する平行リンク機構が形成されている。よって、車椅
子を折り畳む時には、先ずロック装置21をアンロック
し、ストッパジョイント20をセンタジョイント19に
対して移動可能な状態とし、左右のサイドフレーム11
を互いに近付く方向に移動させることで、図13に示す
ように車幅方向に折り畳むことができる。
【0010】(3) 図14は実公昭62-2022号公報に記載
された車椅子の側面構成図、図15は主要部を示す平面
図、図16は図15の側面図である。図において、サイ
ドフレーム30の水平部31には、2枚のスイングアー
ム32,32′が回転可能に設けられている。スイング
アーム32,32′の回転端部には、車軸33が設けら
れ、この車軸33に車輪34が回転可能に取り付けられ
ている。
【0011】このようなスイングアーム32,32′を
設けたことにより、車輪34は図14において、使用時
には二点鎖線で示す位置に、折り畳み時には実線で示す
位置にそれぞれ移動し、折り畳み時の車長方向の長さを
短くすることができる。
【0012】使用時,折り畳み時のスイングアーム32,
32′の固定機構は、図16に示すように、サイドフレ
ーム30側に設けられ、車軸33が当接可能な円弧状の
ストッパ部材35,35′と、このストッパ部材35,
35′に設けられ、車軸33に係合する係止板ばね3
6,36′とから構成されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の(1),
(2),(3)の構成の車椅子には、以下のような問題点があ
る。
【0014】(1) 図10に示すように折り畳み時に、ク
ロスメンバー3,4が上方にスライドする機構が無い
と、折り畳むことができない。よって、機構が複雑であ
る。更に、折り畳んだ際に、サイドフレーム1,2の間
には、クロスメンバー3,4があるので、車幅wを狭くす
るのに限界がある。
【0015】又、車輪5,6の外側にリング7,8がある
ので、これも車幅wを小さくすることを疎外する要因と
なっている。 (2) 機構が複雑であり、更に、図13に示すように、折
り畳み時においても、サイドフレーム11,12間に前
スイングプレート14,15、前ジョイントブロック1
3と、後スイングプレート17,18、後ジョイントブ
ロック16と、センタジョイント19等があり、車幅w
を狭くするのに限界がある。
【0016】又、車輪の外側にリングもあるので、これ
も車幅を小さくすることを疎外する要因となっている。 (3) 図14に示すように折り畳み時には、車輪35が二
点鎖線の位置から実線の位置迄移動し、車長方向は短く
なるが、車幅方向に関しては記載がない。
【0017】本発明は、上記問題点に鑑みて、簡単な構
成で折り畳み時にコンパクトになる車椅子を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、両サイドに配設される1組のサイド
フレームと、一方のサイドフレームの略垂直部分に基端
部が回転可能に取り付けられた第1のスイングプレート
と、他方のサイドフレームの略垂直部分に基端部が回転
可能に取り付けられ、先端部が前記第1のスイングプレ
ートの先端部に回転可能に接続された第2のスイングプ
レートと、一方のサイドフレームの略平行部分に基端部
が回転可能に取り付けられた第3のスイングプレート
と、他方のサイドフレームの略平行部分に基端部が回転
可能に取り付けられ、先端部が前記第3のスイングプレ
ートの先端部に回転可能に接続された第4のスイングプ
レートと、前記サイドフレームの後部より前部に向かっ
て略水平方向に延出し、基端部側の下部には切り欠き溝
が形成された第1のブラケットと、前記サイドフレーム
の後部より前部に向かって前記第1のブラケットと空間
を介して前記第1のブラケットより内側に並設された第
2のブラケットと、前記第1及び第2のブラケットの先
端に回転可能に取り付けられ、前記第1及び第2のブラ
ケット間に嵌入可能なアームと、前記アームの回転端部
に取り付けられ、前記切り欠き溝内に嵌入可能な軸と、
該軸に回転可能に取り付けられた車輪と、を具備するも
のである。
【0019】請求項2記載の発明は、両サイドに配設さ
れる1組のサイドフレームと、一方のサイドフレームの
略垂直部分に基端部が回転可能に取り付けられた第1の
スイングプレートと、他方のサイドフレームの略垂直部
分に基端部が回転可能に取り付けられ、先端部が前記第
1のスイングプレートの先端部に回転可能に接続された
第2のスイングプレートと、一方のサイドフレームの略
平行部分に基端部が回転可能に取り付けられた第3のス
イングプレートと、他方のサイドフレームの略平行部分
に基端部が回転可能に取り付けられ、先端部が前記第3
のスイングプレートの先端部に回転可能に接続された第
4のスイングプレートと、前記サイドフレームに設けら
れた環状のガイドと、該ガイドに回転可能に係合するロ
ータと、該ロータの中心以外の位置に突設された軸と、
該軸に回転可能に取り付けられた車輪と、を具備するも
のである。請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載
の発明において、前記車輪のボスに前記軸と同一方向に
設けられた第1の穴と、該第1の穴に摺動可能に嵌合す
るスライダと、該スライダの先端部に取り付けられたリ
ングと、前記スライダが前記第1の穴より飛び出した位
置及び前記第1の穴に収納された位置での位置決めを行
う位置決め機構と、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明の前記位置決め機構は、前記穴の内面に開設さ
れた第2の穴と、前記スライダの円筒面に設けられた溝
と、前記前記第2の穴に設けられた鋼球と、前記第2の
穴内に設けられ、前記鋼球を前記スライダ方向に付勢す
る付勢部材と、 を具備するものである。
【0020】
【作用】請求項1記載の発明の車椅子において、車椅子
使用時には、第1及び第2のスイングプレートと、第3
及び第4のスイングプレートとは、略直交する位置にあ
るので、車椅子の強度を確保することができる。
【0021】次に、車椅子折り畳み時には、第1及び第
2のスイングプレート及び第3及び第4のスイングプレ
ートが回転し、サイドフレーム同士が略当接する迄に近
付き、車幅方向のコンパクト化が図れる。
【0022】また、車椅子使用時には、回転端部に車輪
が設けられたアームは第1のブラケット及び第2のブラ
ケット間に嵌入し、軸が第1及び第2の切り欠き内に嵌
入した状態で使用される。よって、アームの強度を確保
することができる。
【0023】次に、車椅子を折り畳み時には、アームは
略180度回転し、車輪は前方に移動し、車椅子の車長方
向のコンパクト化が図れる。請求項2記載の発明におい
ては、請求項1記載の発明と同様に、車椅子使用時に
は、第1及び第2のスイングプレートと、第3及び第4
のスイングプレートとは、略直交する位置にあるので、
車椅子の強度を確保することができる。請求項3記載の
発明においては、車椅子使用時には、スライダは第1の
穴より飛び出した状態で位置決めされている。この時リ
ングと車輪との間には空間が形成され、着座者は容易に
リングを掴むことができる。
【0024】車椅子折り畳み時には、スライダは第1の
穴に収容された状態で位置決めされている。よって、リ
ングは車輪近傍に位置し、車幅方向のコンパクト化が図
れる。
【0025】
【実施例】次に図1から図5を用いて本発明の一実施例
を説明する。図1は本発明の一実施例の使用時における
要部を示す斜視図、図2は正面図で、(a)は使用時、(b)
は折り畳み時を示す図、図3は折り畳み時における主要
部を示す斜視図、図4はスライダの位置決め機構を説明
する図、図5は車輪の断面図で、(a)は使用時、(b)は折
り畳み時を示す図である。
【0026】先ず、図1を用いて全体構成を説明する。
両サイドに配設される第1及び第2のサイドフレーム4
0,41の後部にあって、地面に対して略垂直に設けら
れた垂直部40a,41aには、第1及び第2のスイン
グプレート42,43の基端部がヒンジ結合により回転
可能に取り付けられている。そして、第1及び第2のス
イングプレート42, 43の先端部同士もヒンジ結合に
より回転可能に接続されている。
【0027】又、第1及び第2のサイドフレーム40,
41の地面対して略平行に設けられた水平部40b,4
1bには、第3及び第4のスイングプレート44,45
の基端部がヒンジ結合により回転可能に取り付けられて
いる。そして、第3及び第4のスイングプレート44,
45の先端部同士もヒンジ結合により回転可能に接続さ
れている。
【0028】第1及び第2のサイドフレーム40,41
の前方下部には、第1及び第2のキャスター46,47
と、上方に回転可能に設けられた第1及び第2のステッ
プ48,49とが設けられている。
【0029】更に、第1及び第2のサイドフレーム4
0,41の後方上部には、介護者がこの車椅子を押す場
合に用いる略L字形の第1及び第2のポール50,51が
設けられている。これら第1及び第2のポール50,5
1は、車椅子折り畳み時には、下方に向かって回転可能
なようになっている。又、ポール50,51間には、キ
ャンバス地等でできたシートバック52が設けられてい
る。
【0030】第1及び第2のサイドフレーム40,41
の中間水平部40c,41c間には、キャンバス地等の
シートクッション53が設けられている。次に、車輪5
4の第1及び第2のサイドフレーム40,41への取り
付けを説明する。車輪54の第1及び第2のサイドフレ
ーム40,41への取り付け構造は左右同一なので、第
1のサイドフレーム40側のみを説明し、第2のサイド
フレーム41側は省略する。サイドフレーム40の垂直
部40aには、前部に向かって略水平方向に延出し、先
端部及び下面が開放された「さや状」のブラケット55
が設けられている。ブラケット55は、第1のブラケッ
ト部56と、この第1のブラケット部56の内側に空間
を介して並設された第2のブラケット部57と、第1及
び第2のブラケット部の上部を連結する天部58とから
構成される。又、外側の第1のブラケット部56の基端
部側下部には、切り欠き溝59が形成されている。
【0031】第1及び第2のブラケット部56,57の
先端部には、第1及び第2のブラケット56,57間に
嵌入可能なアーム60(図3参照)が回転可能に取り付け
られている。アーム60の回転端部には、切り欠き溝5
9に嵌入可能な軸61が立設され、この軸61に車輪5
4が回転可能に取り付けられている。
【0032】次に、図4を用いて車輪54の軸61への
取り付けを説明する。車輪54のボス65の中心には、
開口近傍にベアリング67,68を有し、軸61が嵌入
する穴66が形成されている。軸61の基端部側には、
大径部61aが、先端部側にはおねじ部61bがそれぞ
れ形成されている。そして、軸61がボス65の穴66
に嵌入し、おねじ部61bにナット69が螺合し、軸6
1の大径部61aにボス65の側端面が当接することに
より、車輪54の軸61の軸方向の移動が禁止され、車
輪54の取り付けがなされている。
【0033】ボス65の端面には、穴66を中心とする
同心円上に軸61と同一方向に4つの穴70〜73(穴
71,73は図示せず)が形成されている。これらの穴7
0〜73には、スライダ74〜77(スライダ75,77
は図示せず)が摺動可能に係合している。これらスライ
ダ74〜77の基端部には、抜け止め防止用のナット7
8〜81(ナット79,81は図示せず)が螺合し、先端
部には、リング82が固着されている。
【0034】次に、スライダの位置決め機構の説明を行
う。ボス65には、半径方向に穿設され、各穴70〜7
3の内面に開口を有する4つのめねじ穴83〜86(め
ねじ穴84,86は図示せず)が設けられ、これらのめね
じ穴83〜86には、スプリング87〜90(スプリン
グ88,90は図示せず)とこのスプリング87〜90に
付勢される鋼球91〜94(鋼球92,94は図示せず)
が配設されている。
【0035】更に、めねじ穴83〜86には、スプリン
グ87〜90の押え及び付勢力調整の為のいもねじ95
〜98(いもねじ96,98は図示せず)が螺合してい
る。一方、各スライダ74〜77の円筒面には、リング
82が車輪54より飛び出した位置で鋼球91〜94が
係合する溝74a〜77aと、リング82が車輪54と
略当接する位置で鋼球91〜94が係合する溝74b〜
77bが形成されている。
【0036】次に、上記構成の車椅子の作動を説明す
る。図1及び図2(a)に示す状態は、使用時の状態であ
る。つまり、第1及び第2のスイングプレート42,4
3と、略直交する方向に配設された第3及び第4のスイ
ングプレート44,45とが開いた状態にあり、更に、
車輪の54の軸61が設けられたアーム60がブラケッ
ト55の第1及び第2のブラケット部56,57間に位
置し、軸61が切り欠き溝59に嵌入し、車輪54,5
5が地面に接地することにより、軸61が切り欠き溝5
9の終端に押接し、アーム60の自転が禁止されてい
る。この時、車輪54,55のリング82は図5(a)に示
すように、鋼球91〜94がスライダ74〜77の溝7
4a〜77aに係合し、車輪54より飛び出した状態に
ある。
【0037】次に、車椅子を折り畳む時には、図3に示
すように、車椅子を持ち上げ、アーム60を下方から前
方に向かって回転させることにより、車輪54も前方に
移動する。更に、第1及び第2のスイングプレート4
2,43と、第3及び第4のスイングプレート44,45
をそれぞれ回転させ、第1及び第2のサイドフレーム4
0,41同士が略当接する迄近付かせる。又、第1及び
第2のポール50,51を下方に回転し、第1及び第2
のステップ48,49を上方に回転させる。更に、又、
図5(b)に示すように、リング82を押すことにより、
鋼球91〜94がスライダ74〜77の溝74a〜77
aから溝74b〜77bへ移動し、リング82が車輪5
4近傍まで移動する。
【0038】上記構成によれば、下記のような効果を得
ることができる。 第1及び第2のスイングプレート42,43と、第3
及び第4のスイングプレート44,45をそれぞれ回転
させ、第1及び第2のサイドフレーム40,41同士が
略当接する迄近付かせることで、第1から第4のスイン
グプレート42〜45は第1及び第2のサイドフレーム
40,41内に隠れ、車幅方向のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0039】 第1及び第2のスイングプレート42,
43と、第3及び第4のスイングプレート44,45と
は、略直交する位置関係にあり、使用時における車椅子
の強度を充分確保できる。
【0040】 両サイドの車輪54のリング82を押
し、リング82を車輪54近傍に移動させることで、車
幅方向のコンパクト化を図ることができる。 アーム60を下方から前方に向かって回転させるこ
とにより、車輪54を前方に移動させ、車椅子の車長方
向のコンパクト化を図ることができる。
【0041】 使用時のアーム60は、ブラケット5
5の第1及び第2のブラケット部56,57間に挟まれ
た状態にあり、アーム60の座屈等を防止することがで
きる。 第1及び第2のポール50,51を下方に回転させる
ことで、高さ方向のコンパクト化を図ることができる。
【0042】 第1及び第2のステップ48,49を上
方に回転させることで、車長方向のコンパクト化を図る
ことができる。 尚、本発明は、上記実施例に限定するものではない。
【0043】 スライダの本数は4つに限定するもの
ではなく、強度さえ満足できれば、1本でもよい。 スライダの位置決め機構は、スプリングに付勢され
た鋼球とスライダに設けられた溝との係合機構に限定す
るものではない。例えば、ボスに設けられたねじとスラ
イダに設けられたねじ穴との螺合であってもよい。
【0044】次に、図6を用いて本発明の第2の実施例
を説明する。図6は本発明の第2の実施例の使用時にお
ける要部を示す斜視図、図7は図6におけるA-A断面図
である。
【0045】尚、本実施例と、第1の実施例を示す図1
から図5に示す車椅子との相違点は、車輪の取付部分で
あり、他の部分は同一なので、同一部分の説明は省略す
る。本実施例の車輪の取付は、第1及び第2のサイドフ
レーム40,41にガイド面が凹状に形成された環形の
ガイド100,101を形成し、このガイド100,10
1に円筒面が凸状の中空円板状のロータ102,103
が回転可能に嵌合している。そして、ロータ102,1
03に中心以外の位置に軸104,105(図6には軸1
05は図示せず)が突設されている。
【0046】軸104,105が図6に示す位置にある
ときには、車椅子使用時の状態であり、この状態より、
ロータ102,103を約半回転させることにより、車
椅子格納状態となる。
【0047】これらロータ102,103の位置決め機
構は、図7に示すような機構を用いている。ガイド10
0,101には、穴106,107が穿設され、この穴1
06,107にはピン110,111が遊嵌している。更
に、これらピン110,111はスプリング108,10
9によって、ロータ102,103の円筒面方向に付勢
されている。一方、ロータ102,103には、軸10
4,105が車椅子使用位置及び車椅子格納位置にある
ときに、ピン110,111が係合する穴102a,10
2b及び103a,103bが設けられている。
【0048】このような構成によれば、第1の実施例と
同様な効果を得ることができる。次に、図8を用いて本
発明の第3の実施例を説明する。本実施例と、第2の実
施例との相違点は、スイングプレートの取付位置であ
り、その他の部分は同一なので、同一部分の説明は省略
する。
【0049】本実施例の第1及び第2のスイングプレー
ト120,121(第2のスイングアーム121は図示せ
ず)は車椅子着座者のシートクッションを兼ねることが
できる位置に設け、第1及び第2のスイングアーム12
0,121と略直交する位置に設けられる第3及び第4
のスイングアーム122,123(第4のスイングアーム
123は図示せず)は着座者の足下部分に設けた。
【0050】このような構成によれば、第1及び第2の
実施例の効果に加え、第1及び第2のスイングアーム1
20,121がシートクッションを兼用するので、キャ
ンバスのシートクッションを省略すると共に、着座位置
の安定を図ることができる。
【0051】更に、第1及び第2のスイングアーム12
0,121は長さを大きく確保できるので、剛性が更に
高くなる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように請求項1記載の発明に
よれば、車椅子使用時には、第1及び第2のスイングプ
レートと、第3及び第4のスイングプレートとは、略直
交する位置にあるので、車椅子の強度を確保することが
できる。次に、車椅子折り畳み時には、第1及び第2の
スイングプレート及び第3及び第4のスイングプレート
が回転し、サイドフレーム同士が略当接する迄に近付
き、車幅方向のコンパクト化が図れる。更に、車椅子使
用時には、回転端部に車輪が設けられたアームは第1の
ブラケット及び第2のブラケット間に嵌入し、軸が第1
及び第2の切り欠き内に嵌入した状態で使用される。よ
って、アームの強度を確保することができる。次に、車
椅子を折り畳み時には、アームは略180度回転し、車輪
は前方に移動し、車椅子の車長方向のコンパクト化が図
れる。請求項2記載の発明によれば、車椅子使用時に
は、第1及び第2のスイングプレートと、第3及び第4
のスイングプレートとは、略直交する位置にあるので、
車椅子の強度を確保することができる。請求項3記載の
発明によれば、車椅子使用時には、スライダは第1の穴
より飛び出した状態で位置決めされている。この時リン
グと車輪との間には空間が形成され、着座者は容易にリ
ングを掴むことができる。車椅子折り畳み時には、スラ
イダは第1の穴に収容された状態で位置決めされてい
る。よって、リングは車輪近傍に位置し、車幅方向のコ
ンパクト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の使用時における要部を示す
斜視図である。
【図2】正面図で、(a)は使用時、(b)は折り畳み時を示
す図である。
【図3】折り畳み時における主要部を示す斜視図であ
る。
【図4】スライダの位置決め機構を説明する図である。
【図5】車輪の断面図で、(a)は使用時、(b)は折り畳み
時を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例の使用時における要部を
示す斜視図である。
【図7】図6におけるA-A断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例を説明する図である。
【図9】現在一般に使用されている車椅子の正面図であ
る。
【図10】図9に示す車椅子を折り畳んだ時の正面図で
ある。
【図11】特開平2-21864号公報に記載された車椅子の
フレームの斜視図である。
【図12】図11の上面図である。
【図13】図12において折り畳んだ状態を示す上面図
である。
【図14】実公昭62-2022号公報に記載された車椅子の
側面構成図である。
【図15】主要部を示す平面図である。
【図16】図15の側面図である。
【符号の説明】
40 第1のサイドフレーム 41 第2のサイドフレーム 42 第1のスイングプレート 43 第2のスイングプレート 44 第3のスイングプレート 45 第4のスイングプレート

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両サイドに配設される1組のサイドフレ
    ーム(40,41)と、 一方のサイドフレーム(40)の略垂直部分に基端部が
    回転可能に取り付けられた第1のスイングプレート(4
    2)と、 他方のサイドフレーム(41)の略垂直部分に基端部が
    回転可能に取り付けられ、先端部が前記第1のスイング
    プレート(42)の先端部に回転可能に接続された第2
    のスイングプレート(43)と、 一方のサイドフレーム(40)の略平行部分に基端部が
    回転可能に取り付けられた第3のスイングプレート(4
    4)と、 他方のサイドフレーム(41)の略平行部分に基端部が
    回転可能に取り付けられ、先端部が前記第3のスイング
    プレート(44)の先端部に回転可能に接続された第4
    のスイングプレート(45)と、 前記サイドフレーム(40,41)の後部より前部に向
    かって略水平方向に延出し、基端部側の下部には切り欠
    き溝(59)が形成された第1のブラケット(56)
    と、 前記サイドフレーム(40,41)の後部より前部に向
    かって前記第1のブラケット(56)と空間を介して前
    記第1のブラケット(56)より内側に並設された第2
    のブラケット(57)と、前記第1及び第2のブラケット(56,57)の先端に
    回転可能に取り付けられ、前記第1及び第2のブラケッ
    ト(56,57)間に嵌入可能なアーム(60)と、 前記アーム(60)の回転端部に取り付けられ、前記切
    り欠き溝(59)内に嵌入可能な軸(61)と、 該軸(61)に回転可能に取り付けられた車輪(54)
    と、 を具備することを特徴とする車椅子。
  2. 【請求項2】 両サイドに配設される1組のサイドフレ
    ームと、 一方のサイドフレームの略垂直部分に基端部が回転可能
    に取り付けられた第1のスイングプレートと、 他方のサイドフレームの略垂直部分に基端部が回転可能
    に取り付けられ、先端部が前記第1のスイングプレート
    の先端部に回転可能に接続された第2のスイングプレー
    トと、 一方のサイドフレームの略平行部分に基端部が回転可能
    に取り付けられた第3のスイングプレートと、 他方のサイドフレームの略平行部分に基端部が回転可能
    に取り付けられ、先端部が前記第3のスイングプレート
    の先端部に回転可能に接続された第4のスイングプレー
    トと、 前記サイドフレームに設けられた環状のガイドと、 該ガイドに回転可能に係合するロータと、 該ロータの中心以外の位置に突設された軸と、 該軸に回転可能に取り付けられた車輪と、 を具備することを特徴とする車椅子。
  3. 【請求項3】 前記車輪のボスに前記軸と同一方向に設
    けられた第1の穴と、 該第1の穴に摺動可能に嵌合するスライダと、 該スライダの先端部に取り付けられたリングと、 前記スライダが前記第1の穴より飛び出した位置及び前
    記第1の穴に収納された位置での位置決めを行う位置決
    め機構と、 を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の車椅
    子。
  4. 【請求項4】 前記位置決め機構は、 前記穴の内面に開設された第2の穴と、 前記スライダの円筒面に設けられた溝と、 前記前記第2の穴に設けられた鋼球と、 前記第2の穴内に設けられ、前記鋼球を前記スライダ方
    向に付勢する付勢部材と、 を具備することを特徴とする請求項3に記載の車椅子。
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