JP2571314Y2 - 期間経過表示体 - Google Patents

期間経過表示体

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JP2571314Y2
JP2571314Y2 JP6782492U JP6782492U JP2571314Y2 JP 2571314 Y2 JP2571314 Y2 JP 2571314Y2 JP 6782492 U JP6782492 U JP 6782492U JP 6782492 U JP6782492 U JP 6782492U JP 2571314 Y2 JP2571314 Y2 JP 2571314Y2
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健一 二ノ戸
啓 鈴木
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は期間経過表示ラベルに関
するものであり、特に、X線に対する感光性のフィルム
や印画紙や感光紙、化粧品、電池、オイル、化学薬品等
の有効期間が限られる製品、あるいは偽造防止を付与し
た期限つき入門証等に適用し、その有効期間内であるか
否かを一目で知ることの出来る期間経過表示体(以下
「タイム・インジケータ」もしくは単に「インジケー
タ」と呼ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】商品の有効期限等の期間を表す方法とし
ては以下に述べるようなものがある。例えば、揮発性の
薬剤においては有効成分が溶液、ワックス状でこれらの
揮散が、容器の外側から目視できるものがある。このタ
イプのものは有効成分自体の性状が揮発性のものに限定
されるため全ての商品に応用することは出来ない。有効
成分とは関係なく、期間を示すインジケーターとしては
物質の揮発性を利用したものがあり、着色液体の揮散
(ゲル中に吸収させたものも含む)や昇華性染料の揮散
による着色度の低下を見るものがある。しかし物質の揮
散は温度や湿度に大きく影響され正確な期間を示すこと
が難しく、また揮散物質が周囲の空気を汚染する惧れが
ある。
【0003】他の例としては光、温度、湿度あるいは、
大気中の酸素(O2 )や炭酸ガス(CO2 )等のガスに
よる色変化によって、経過期間を判断し得るタイム・イ
ンジケーターも考えられる。
【0004】しかしながら、光、温度、湿度等は、日常
生活の中で変化が大きく、このためこれらを利用したタ
イム・インジケーターは予定された期間を経過する前に
色変化を生じたり、予定期間を経過した後でも色変化を
しないといったことが生じ、安定したタイム・インジケ
ーターを得るのが難しい。また、一定量の酸素透過性を
有するプラスチックフィルムより成る袋にメチレンブル
ー等の、雰囲気中のO2 の量によって色変化する着色剤
を入れて、真空状態で密封し、経時的にこのプラスチッ
クフィルムを透過して侵入するO2 により、この着色剤
を変色させ、これによって経過した期間を測定する方法
も検討されたが、一般的にプラスチックフィルムの酸素
透過量は周囲の温度や湿度によって変わり、このためや
はり常に一定の期間経過を測定し得る安定したタイム・
インジケーターを得ることは難しい。
【0005】更に、O2 の変わりにCO2 を利用して、
一定量の炭酸ガス透過性を有するプラスチックフィルム
から成る袋に、雰囲気のpHの変化によって色変化する
着色剤を入れて真空状態で密封し、このプラスチックフ
ィルムを透過して侵入するCO2 による雰囲気のpHの
変化によって着色剤を変色させる方法もあるが、このタ
イム・インジケーターは、芳香剤、消臭剤、あるいは防
虫剤などの有効期間、すなわち、数ヶ月〜数年の期間を
表示できず、もっと短時間(数時間〜数十時間)で変色
してしまうという欠点を持ち、さらに湿度の影響を敏感
に受けてしまうことからこういった用途においては期間
経過を表示するインジケーターとして使うことができな
い。
【0006】そこで、このような問題点を解決するもの
として、本出願人は、特願平4ー185027号とし
て、透明な保護フイルム上に隠蔽及び染料拡散層を塗布
した期間経過ラベルに、染料印刷層が印刷されてなる受
像シートを貼り合われ、染料印刷層内の染料が前記隠蔽
及び染料拡散層に拡散することで、数分〜数ケ月の期間
の経過を、光湿度や他の大気中の因子の影響を受けず安
定した状態で表示できる期間経過表示体を提案した。
【0007】また、特願平4ー189480号として、
透明な保護フイルム上に隠蔽層と染料拡散層が順に積層
され、該積層された染料拡散層と、受像シート上に印刷
された染料印刷層とが貼り合わさせ、該染料印刷層内の
染料が前記染料拡散層及び隠蔽層に拡散することで、上
記と同様に所定期間経過を安定した状態で表示できる期
間経過表示体を提案した。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の期間経過表示体にあっては、いずれも以下の問題点
が残されていた。
【0009】すなわち、この種の期間経過表示体は、隠
蔽及び染料拡散層等が塗布された透明な保護フイルム
と、染料印刷層が印刷された受像シートとを別々に使用
者に手渡され、使用者が適宜接着手段を用いて、あるい
は透明な保護フイルムに設けられた剥離シートを剥がし
予め隠蔽及び染料拡散層等の上部に塗布されている接着
層を露出させて、透明な保護フイルム上の隠蔽及び染料
拡散層と受像シート上の染料印刷層とが合致するように
位置決めし、両者を貼り合わせて使用される。
【0010】ところが、透明な保護フイルムと受像シー
トとの間には位置決め用の目安となるものがなにもない
ため、隠蔽及び染料拡散層等と受像シート上の染料印刷
層との位置決めが非常に難しく、それらをついずらした
まま貼り合わせてしまう不具合が生じる。また、そのよ
うに両者をずらして貼り合わせた場合には、接着層の一
部が露出するため、当該期間経過表示体が衣服のポケッ
トの内面や本の表紙等に不用意に接着してしまい取り扱
いに不便を来たす。さらに、透明な保護フイルム側の印
刷絵柄と受像シート側の絵柄とを組み合わせて、ある意
味を持つ所定の絵柄を構成する場合、絵柄をずらして貼
り付けたりあるいは上下左右方向を間違えて貼り付けた
場合には、所定の絵柄を構成しなくなってしまう。
【0011】本考案は上記事情に鑑みてなされたもの
で、透明な保護フイルム側と受像シート側とを正確に位
置決めした状態で貼り合わせることができる期間経過表
示体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するため
に、請求項1記載の考案では、透明な保護フイルム上に
塗布された隠蔽及び染料拡散層と、受像シート上に印刷
された染料印刷層とが貼り合わされ、該染料印刷層内の
染料が前記隠蔽及び染料拡散層に拡散することで期間経
過を表示する期間経過表示体において、前記透明な保護
フイルムと前記受像シートと間には両者を接続する接続
面部が設けられ、該接続面部には前記隠蔽及び染料拡散
層と染料印刷層との重ね合わせ位置を規制する折り曲げ
部が設けられている構成とした。
【0013】請求項2記載の考案では、請求項1記載の
考案に加えて、前記透明な保護フイルム上に塗布された
前記隠蔽及び染料拡散層の上部には、さらに接着層と剥
離シートが順に設けられている構成とした。
【0014】請求項3記載の考案では、透明な保護フイ
ルム上に隠蔽層と染料拡散層が順に積層され、該積層さ
れた染料拡散層と、受像シート上に印刷された染料印刷
層とが貼り合わされ、該染料印刷層内の染料が前記染料
拡散層及び隠蔽層に拡散することで期間経過を表示する
期間経過表示体において、前記透明な保護フイルムと前
記受像シートとの間には両者を接続する接続面部が設け
られ、該接続面部には前記隠蔽及び染料拡散層と染料印
刷層との重ね合わせ位置を規制する折り曲げ部が設けら
れている構成とした。
【0015】さらに、請求項4記載の考案では、請求項
3記載の考案の加えて、前記透明な保護フイルム上に積
層された隠蔽層と染料拡散層の上部には、さらに接着層
と剥離シートが順に設けられている構成とした。
【0016】
【作用】透明な保護フイルムと前記受像シートとを接続
する接続面部に予め設けられた折り曲げ部に沿って該接
続面部を折り曲げることにより、透明保護フイルム上の
隠蔽及び染料拡散層等と受像シート上の染料印刷層とを
所望どおり位置合わせした状態で貼り付けることができ
る。また、透明な保護フイルム側に予めに接着層と剥離
シートを順に設けた場合には、剥離シートを剥がした
後、前記したように折り曲げ部に沿って該接続面部を折
り曲げることにより、透明保護フイルム上の隠蔽及び染
料拡散層等と受像シート上の染料印刷層とを所望どおり
位置合わせした状態で貼り付けることができ、使用者側
で特に接着手段を用意する必要がないことから、使用勝
手がよくなる。
【0017】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。 第1実施例 図1および図2は本考案にかかる期間経過表示体の第1
実施例を示すもので、図1は貼り合わす前の斜視図、図
2は貼り合わした後の断面図である。
【0018】これらの図において符号1は透明な保護フ
イルムであり、この保護フイルム1上には隠蔽及び染料
拡散層2、接着剤層3および剥離シート4がこれらの順
に積層されている。
【0019】また、符号5は受像シートであり、この受
像シート5上には、染料印刷層6が文字等の所定形状の
画像を描くようにあるいはべた印刷されている。
【0020】前記透明な保護フイルム1と前記受像シー
ト5と間には両者を接続する接続面部7がそれら透明な
保護フイルム1と一体的に設けられている。接続面部7
には、透明な保護フイルム1上の各層2、3、4と受像
シート5上の染料印刷層6との重ね合わせ位置を規制す
る折り曲げ部8が設けられている。折り曲げ部8の形状
は、この図示例では折曲方向の内側に溝を形成している
が、これに限られることなく折曲方向の外側に溝を形成
してもよく、また破線状に所定間隔置きに切り目を入れ
てもよい。
【0021】前記透明な保護フイルム1は、通常一般に
使用されているプラスチックフィルムであれば何れをも
使用できる。例えば、セロハン、アセテート、塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、四
フッ化エチレン、フッ化ビニル、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリスチレンなどのフィルム類等である。
【0022】前記隠蔽及び染料拡散層2は、顔料、可塑
剤及び高分子結着剤から構成されている。
【0023】本考案に使用される顔料は、隠蔽性の高い
ものが好ましい。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、リト
ポン、鉛白、カドミエロー、黄鉛、チタンエロー、ジン
ククロメート、黄土、クロムバーミリオン、赤口顔料、
アンバー、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、カドミウムレッ
ト、紺青、鉛丹、酸化クロムグリーン、コバルトブル
ー、群青、コバルトバイオレット、鉄黒等の、無機顔
料、及びベンジジンエロー、ハンザエロー、リソールレ
ット、アリザリンレーキ、ピグメントスカーレット3
B、ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッドF
−5R、レーキレッドC、パーマネントレッド4R、ロ
ーダミンレーキB、ローダミンレーキY、パラレッド、
ピーコックブルーレーキ、フタロシアニンブルー、アニ
リンブラック、パーマネントエローHR、キナクリド
ン、ペリノンペリレン、クロモフタールエロー6G、ク
ロモフタールエロー3G、クロモフタールエローGR等
の有機顔料等である。特に、好ましいのは、白色、黄
色、赤色及び青色等の上記記載の顔料である。
【0024】本考案に使用される可塑剤は、比較的難揮
発性で、使用する高分子結着剤と親和性(相溶性)でな
ければならない。そのような化合物であれば何れをも使
用することができる。例えば、燐酸トリブチル、燐酸ト
リ2−エチルヘキシル、燐酸トリクレシル等の燐酸エス
テル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジn−オクチ
ル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノ
ニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ブチルベン
ジル等のフタル酸エステル、オレイン酸ブチル、グリセ
リンモノオレイン酸エステル等の脂肪族一塩基酸エステ
ル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジn−ヘキシル、
アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸アルキル
610、アゼライン酸ジ2−エチルヘキシル、セバチン
酸ジブチル、セバチン酸ジ2−エチルヘキシル等の脂肪
族二塩基酸エステル、ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、トリエチレングリコールジ2−エチルブチラール
等の二価アルコールエステル、アセチルリシノール酸メ
チル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブ
チルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等のオ
キシ酸エステル、塩素化パラフィン、アビエチン酸メチ
ル、トリメリット酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、
エポキシ系可塑剤、ステアリン酸系可塑剤等である。
【0025】本考案に使用される高分子結着剤は、熱可
塑性樹脂であれば何れをも使用可能である。例えば、熱
可塑性樹脂として線状飽和ポリエステル等のエステル樹
脂、ポリ塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
などの塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、
アクリル酸系樹脂、メタアクリル酸系樹脂、エポキシ樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル樹脂、石油系樹脂、塩素化ポリプロピレン、
ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアル
コール系樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル
酸系共重合体、ポリウレタン系樹脂等である。上記記載
の熱可塑性樹脂は単独もしくは2種以上混合して用いる
ことができる。
【0026】本考案において、隠蔽及び染料拡散層2の
各組成物の組成比は限定されないが染料の拡散を制御す
る可塑剤は固形分比100重量部にたいして0〜60重
量部の範囲で使用することが好ましい。塗布量は、隠蔽
性及び染料拡散能を考慮して5〜10g/m2 が良い。
【0027】本考案に使用される接着層3は、一般に使
用されている接着剤が使用できる。接着剤は、大別して
3種類に分類される。ゴム系、アクリル系及びシリコー
ン系接着剤であるこれらの接着剤は、弾性体、粘着付与
剤、可塑剤、充填剤の助剤から構成されている。詳しく
は、弾性体として天然ゴム、合成イソプレン、再生ゴ
ム、SBRゴム、ポリイソプレンゴム、ポリアクリル酸
エステル、又はその誘導体、スチレン−イソプレン−ス
チレンゴム、シリコーンゴム、シリコーンレジン等であ
る。粘着付与剤はロジン系及びロジン誘導体、ポリテル
ペン樹脂、クロマン−インデン樹脂、石油系樹脂、テル
ペンフェノール樹脂等である。可塑剤としては、液状ポ
リブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレン、液状
ポリアクリレート等である。必要に応じて体質顔料や無
機顔料等の充填剤や酸化防止等の老化防止剤を添加す
る。
【0028】本考案の接着層3の塗布量は、接着能及び
染料移行能を考慮して5〜25g/m2 が好ましい。
【0029】本考案に使用する剥離シート4は一般に使
用されているものであれば何れを使用可能である。例え
ば、シリコーンが表面に塗布されているポリエチレンを
押し出し塗工した紙、クレー塗装後にスパーキャレンダ
ーがけしたクラフト紙、グラシン紙、各種プラスチック
フイルム等である。
【0030】上記構成の透明保護シート1に隠蔽及び染
料拡散層2等が積層された構造のラベルは、次のように
して作られる。すなわち、まず、隠蔽及び染料拡散層組
成物を適当な溶剤により塗料化し、その塗料を透明保護
フィルム1上にグラビアコータ、ロールコータ、バーコ
ータ、リバースコータ、コンマコータ、ダイコータなど
の塗塗布機で塗布乾燥する。次いで、接着層組成物を各
々塗料化して塗布し、同時に剥離シート4を貼り合わせ
る。接着層組成物の塗布化及び塗布方法は隠蔽及び拡散
層組成物と同様である。また、受像シート5に染料印刷
層6が印刷されたものも同様にして作られる。
【0031】一方、前記受像シート5は、通常の印刷用
の用紙の他前記保護フイルム1等のシートが使用され
る。この実施例では前記透明な保護フイルム1が延在さ
れてそれと一体的に形成されている。
【0032】また、前記染料印刷層6を構成する染料と
しては、油溶性染料及び分散染料等がある。具体的に
は、例えば油溶性染料としては、ソルベントエロー2、
ソルベントオレンジ1、ソルベントレッド24、ソルベ
ントブラウン3等のアゾ染料、ソルベントエロー10、
ソルベントオレンジ5、ソルベントブラウン37、ソル
ベントオレンジ5、ソルベントレッド8、等のアゾ金属
錯塩、ソルベントバイオレット13、ソルベントブルー
11、ソルベントグリーン3等のアントラキノン染料、
ソルベントブルー25等のフタロシアニン染料等であ
る。
【0033】分散染料としては、ディスパーズオレンジ
3、ディスパーズレッド1、ディスパーズエロー3、デ
ィスパーズバイオレット24、ディスパーズブルー44
等のアミノアゾ染料、ディスパーズオレンジ11、ディ
スパーズレッド4、ディスパーズバイオレット1、ディ
スパーズブルー4等のアミノアントラキノン染料、ディ
スパーズエロー1及び42等のユトロアリールアミン染
料等である。ここで、分散染料には昇華染料も含んでい
る。
【0034】しかして、上記構成の隠蔽及び染料拡散層
2、接着層3及び剥離シート4を有する保護フイルム1
と、染料印刷層6を有する受像シート5とは、剥離シー
ト4が剥がされた後、保護フイルム1と受像シート5を
接続する接続面部7に設けられた折り曲げ部8に沿って
該接続面部7を折り曲げることにより、図2に示すごと
く、隠蔽及び染料拡散層2等と染料印刷層6とが接着さ
れた期間経過表示体が得られる。
【0035】この期間経過表示体では、貼り合わされた
後、予め設計してある隠蔽及び拡散層組成物2の拡散能
に応じ、数分から数ケ月の期間を経て、染料印刷層6内
の染料が前記接着層3を経て隠蔽及び染料拡散層2に拡
散することで、該拡散された画像が透明な保護フイルム
1を介して表示される。
【0036】ここで、前記保護フイルム1と受像シート
5を接続する接続面部7には予め折り曲げ部8が設けら
れており、該折り曲げ部8に沿って接続面部7を折り曲
げることにより、透明保護フイルム1上の隠蔽及び染料
拡散層2等と受像シート5上の染料印刷層6とを所望ど
おり位置合わせした状態で貼り付けることができる。
【0037】このように、透明保護フイルム1上の隠蔽
及び染料拡散層2等と受像シート5上の染料印刷層6と
を所望どおり正確に位置合わせした状態で貼り付けるこ
とができるから、接着層3の一部が露出することがな
く、例えば、当該期間経過表示体を衣服のポケット等に
収納するときでもポケットの内面や本の表紙等に不用意
に接着するといった不具合が生じるのを未然に防止でき
る。また、透明な保護フイルム1側の印刷絵柄と受像シ
ート5側の絵柄とを組み合わせて、ある意味を持つ所定
の絵柄を構成する場合でも、それらの絵柄を正確に表示
できる。
【0038】第2実施例 図3は本考案にかかる期間経過表示体の第2実施例を示
すもので、要部を拡大した正面図である。なお、前記し
た第1実施例と同一構成要素には同一符号を付してその
説明を省略する。
【0039】この実施例が前記第1実施例と異なるとこ
ろは、透明保護フイルム1と受像シート5とを別部材で
構成した点である。すなわち、透明保護フイルム1の一
側には長く延ばされて張り出し部1aが形成される一
方、受像シート5側にも張り出し部5aが形成される。
そして、それらの張り出し部1a、5aどうしが重ね合
わされて接着剤で接合されて前記接続面部7が構成さ
れ、該接続面部7の透明保護フイルム1側に折り曲げ部
8が形成されている。
【0040】このような構成でも、前記した第1実施例
と同様、透明保護フイルム1上の隠蔽及び染料拡散層2
等と受像シート5上の染料印刷層6とを所望どおり位置
合わせした状態で貼り付けることができる効果が得られ
る。また、この実施例では、透明保護フイルム1側のラ
ベルと受像シート5側のラベルとを別々に作ることがで
き、その分製作の自由度が増す利点も得られる。
【0041】なお、この実施例では、接続面部7の透明
保護フイルム1側に折り曲げ部8を形成しているが、こ
れに限られることなく、透明保護フイルム1よりも受像
シート5側を長くとって該受像シート5側に折り曲げ部
8を形成してもよく、さらに、透明保護フイルム1と受
像シート5とを異なる部材によって構成するのみなら
ず、さらに接続面部7もそれらと異なる部材で構成し、
該接続面部7に折り曲げ部8を形成する構造にしてもよ
い。
【0042】なお、上記各実施例では、透明な保護フイ
ルム1に隠蔽及び染料拡散層2を塗布しているが、これ
に限られることなく、透明な保護フイルム1上に隠蔽層
と染料拡散層とを別々にかつ隠蔽層が保護フイルム1側
に位置するように順に積層し、単独で積層した染料拡散
層と、受像シート5上に印刷された染料印刷層とを接着
層を介して貼り合わす構造にしてもよい。
【0043】また、上記各実施例では、透明な保護フイ
ルム1上に隠蔽及び染料拡散層2の他、接着層3と剥離
シート4も設けているが、これに限られることなく、透
明な保護フイルム1上には隠蔽及び染料拡散層2のみあ
るいは隠蔽層と染料拡散層のみとし、使用者が手渡され
た時点で、保護フイルム1上部の染料拡散層上あるいは
受像シート5上の染料印刷層6上に接着剤を塗布し、両
者を貼り付けるようにしてもよい。
【0044】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、透
明な保護フイルムと受像シートと間には両者を接続する
接続面部が設けられ、該接続面部には隠蔽及び染料拡散
層と染料印刷層との重ね合わせ位置を規制する折り曲げ
部が設けられているから、該折り曲げ部に沿って該接続
面部を折り曲げることにより、透明保護フイルム上の隠
蔽及び染料拡散層等と受像シート上の染料印刷層とを所
望どおり位置合わせした状態で貼り付けることができ
る。したがって、接着層の一部が露出することがなく、
例えば、当該期間経過表示体を衣服のポケット等に収納
するときでもポケットの内面や本の表紙等に不用意に接
着するといった不具合が生じるのを未然に防止でき、ま
た、透明な保護フイルム側の印刷絵柄と受像シート側の
絵柄とを組み合わせて、ある意味を持つ所定の絵柄を構
成する場合でも、それらの絵柄を正確に表示できる。
【0045】また、透明な保護フイルム側に予めに接着
層と剥離シートを順に設ける構成にすれば、剥離シート
を剥がした後、前記したように折り曲げ部に沿って接続
面部を折り曲げることにより、透明保護フイルム上の隠
蔽及び染料拡散層等と受像シート上の染料印刷層とを所
望どおり位置合わせした状態で貼り付けることができ、
使用者側で特に接着手段を用意する必要がなく、使用勝
手がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる期間経過表示体の第1実施例の
構成を示す斜視図である。
【図2】同第1実施例の使用状態を説明する断面図であ
る。
【図3】本考案にかかる期間経過表示体の第2実施例の
構成を示す要部正面図である。
【符号の説明】
1 保護フイルム 2 隠蔽及び染料拡散層 3 接着層 4 剥離シート 5 受像シート 6 染料印刷層 7 接続面部 8 折り曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡野 浩樹 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)考案者 多田 公司 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な保護フイルム上に塗布された隠蔽
    及び染料拡散層と、受像シート上に印刷された染料印刷
    層とが貼り合わされ、該染料印刷層内の染料が前記隠蔽
    及び染料拡散層に拡散することで期間経過を表示する期
    間経過表示体において、 前記透明な保護フイルムと前記受像シートと間には両者
    を接続する接続面部が設けられ、該接続面部には前記隠
    蔽及び染料拡散層と染料印刷層との重ね合わせ位置を規
    制する折り曲げ部が設けられていることを特徴とする期
    間経過表示体。
  2. 【請求項2】 前記透明な保護フイルム上に塗布された
    前記隠蔽及び染料拡散層の上部には、さらに接着層と剥
    離シートが順に設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の期間経過表示体。
  3. 【請求項3】 透明な保護フイルム上に隠蔽層と染料拡
    散層が順に積層され、該積層された染料拡散層と、受像
    シート上に印刷された染料印刷層とが貼り合わされ、該
    染料印刷層内の染料が前記染料拡散層及び隠蔽層に拡散
    することで期間経過を表示する期間経過表示体におい
    て、 前記透明な保護フイルムと前記受像シートとの間には両
    者を接続する接続面部が設けられ、該接続面部には前記
    隠蔽及び染料拡散層と染料印刷層との重ね合わせ位置を
    規制する折り曲げ部が設けられていることを特徴とする
    期間経過表示体。
  4. 【請求項4】 前記透明な保護フイルム上に積層された
    隠蔽層と染料拡散層の上部には、さらに接着層と剥離シ
    ートが順に設けられていることを特徴とする請求項3記
    載の期間経過表示体。
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