JP2570947Y2 - ベニヤレースにおける原木支持装置 - Google Patents

ベニヤレースにおける原木支持装置

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JP2570947Y2
JP2570947Y2 JP4315492U JP4315492U JP2570947Y2 JP 2570947 Y2 JP2570947 Y2 JP 2570947Y2 JP 4315492 U JP4315492 U JP 4315492U JP 4315492 U JP4315492 U JP 4315492U JP 2570947 Y2 JP2570947 Y2 JP 2570947Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、原木からベニヤ単板
(以下、単板という)を切削するベニヤレース、詳しく
は切削される原木の撓みを防止するバックアップ用のロ
ールを備えたベニヤレースにおける原木支持装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】例えば特開平4−65201号公報に記載
された従来のベニヤレースにあっては、スピンドルで回
転自在に支持された原木の下方に、切削による原木径の
減少につれてほぼ垂直上方へ移動して原木外周面に対
し、芯方向全体にわたって当接するバックアップロール
を備え、小径化した原木が切削抵抗により撓むのを防止
してほぼ均一な厚さの単板を削成することを可能にして
いる。
【0003】そしてこの該ベニヤレースにあっては、切
削終了後において原木の剥心を排除する際、スピンドル
によるチャッキングを解除することにより剥心をその自
重によりスピンドルの下方に配置されたコンベヤー上へ
落下させて排除可能にしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のベニヤレースにあっては、切削終了後の剥心を
コンベヤー上へ落下させる際、スピンドルの下方にバッ
クアップロールが位置しているため、スピンドルによる
チャッキングを解除して剥心を自重落下させる際、該剥
心がバックアップロールに衝突して落下姿勢が乱れてコ
ンベヤー上へ所要の状態で移載させることができなかっ
た。このため、剥心をベニヤレース外へ確実、かつ円滑
に排出できなかった。
【0005】本考案は、上記した従来の欠点を解決する
ために考案されたものであり、その目的とするところ
は、切削時には原木の撓みを防止してほぼ均一な厚さの
単板を切削できるとともに切削終了後においては剥心の
排除を確実に行うことが可能なベニヤレースにおける原
木支持装置を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】このため本考案は、原
木を支持するスピンドルと、刃物を保持する鉋台と、鉋
台を前記スピンドルの回転中心に向かう方向へ移動させ
る第1の移動装置と、前記スピンドルを中心とする前記
鉋台の反対側にて前記スピンドルに向って移動可能な支
持台と、前記支持台を移動させる第2の移動装置と、前
記支持台に設けた第1ロールと、該支持台に設けた第3
の移動装置に支持され、前記支持台の移動及び前記第3
の移動装置による移動に伴って前記第1ロール下方の原
位置から前記支持台の移動方向と交差し、かつ前記スピ
ンドルの下方にて該スピンドルの回転中心に向う軌跡で
移動する第2ロールと、前記鉋台の刃物と前記スピンド
ルの回転中心の距離を検出する検出装置と、前記検出装
置からの検出信号に対応して第1及び第2の移動装置を
制御する制御装置とからなることを特徴としている。
【0007】
【考案の作用】本考案は上記のように構成されるため、
原木を切削する際、第1の移動装置により移動する鉋台
の刃物をスピンドルに支持された原木の外周面に当接さ
せるとともに第2の移動装置により支持台を移動して第
1ロールをスピンドルを中心とする刃物と反対側の原木
外周面に、また第3の移動装置により第2ロールを原木
の外周面へ夫々当接させる。このとき、第1および第2
の移動装置を、検出装置により検出される鉋台の刃物と
スピンドルとの距離に基づいて移動制御することにより
切削の進展にともなって原木の直径が減少した場合であ
っても原木外周面に対する第1および第2ロールの当接
状態を保っている。
【0008】そして原木の切削が終了した後においてス
ピンドルによる原木の剥芯のチャッキングを解除するに
際し、少なくとも第1および第2ロールを切削時の移動
方向と逆方向へ移動させて剥芯の落下空間を開放させ
る。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に従って説明
する。
【0010】図1はベニヤレースの概略を示す一部破断
正面図である。
【0011】図2はベニヤレースの略体平面図である。
【0012】図3は図1の矢示A方向の側面図である。
【0013】ベニヤレース1におけるフレーム3の両側
には一対のスピンドル5がシリンダー(図示せず)によ
り軸線方向へ移動可能で、かつ連結された数値制御可能
な電動モータ7により回転可能に支持されている。
【0014】また、フレーム3には鉋台9がスピンドル
5の軸線と直交する方向へ往復移動可能に支持され、該
鉋台9には切削ナイフ11が、その刃先がスピンドル5
の回転中心と同一水平面上に位置するように取り付けら
れている。また、鉋台9には数値制御可能な電動モータ
13に連結された送りねじ15が噛み合わされ、電動モ
ータ13の駆動にともなって鉋台9が移動されるととも
に該電動モータ13に取り付けられた、例えばロータリ
ーエンコーダなどの送り量検出装置17によりスピンド
ル5の回転中心と切削ナイフ11の刃先との距離が検出
される。
【0015】切削ナイフ11の上方に応じた鉋台9には
電動モータ21に連結された駆動軸23が、スピンドル
5の軸線と平行な状態で回転可能に支持され、該駆動軸
23には外周に突刺体を有した多数の回転体25が軸線
方向へ所定の間隔をおいて取り付けられ、該回転体25
は突刺体を切削ナイフ11の刃先近傍の原木27の外周
面へ突刺させることにより該原木27を所要の方向へ回
転させる。なお、各回転体25相互間に応じた鉋台9に
は多数のノーズバー29が、切削ナイフ11の刃先に応
じた原木27の外周面を加圧するように取り付けられて
いる。
【0016】スピンドル5を中心とする鉋台9と反対側
のフレーム3には支持台31が、スピンドル5の軸線と
直交する方向へ往復移動可能に支持され、該支持台31
には数値制御可能な電動モータ33に連結された送りね
じ35が噛み合わされている。そして支持台31は電動
モータ33の駆動にともなって回転する送りねじ35に
より移動されるとともに電動モータ33に取り付けられ
た、例えばロータリーエンコーダなどの位置検出装置3
7により支持台31に取り付けられる後述する第1のバ
ックアップロール39の周面とスピンドル5の回転中心
までの距離が検出される。
【0017】スピンドル5の回転中心とほぼ一致する高
さに応じた支持台31にはスピンドル5の軸線と一致す
る方向に軸線を有した第1ロールとしての2本の第1の
バックアップロール39が同一直線状で、従転可能に支
持されている。
【0018】支持台31の両側には左右一対の二腕レバ
ー41が、第1のバックアップロール39の回転中心と
一致する軸42を中心に回動可能に支持され、各二腕レ
バー41の一腕部外周には歯車43が円弧状に形成され
ている。また、各二腕レバー41の他腕部は第1のバッ
クアップロール39の外周側へ延出し、夫々の他腕部間
には第1のバックアップロール39の軸線と平行な軸線
を有した第2ロールとしての第2のバックアップロール
45が従転可能に支持されている。そして各二腕レバー
41の歯車43には支持台31に回転可能に支持された
回転軸47の両軸端に取り付けられた歯車49が噛み合
わされ、回転軸47には数値制御可能な電動モータ51
が歯車ユニット53を介して連結されている。
【0019】スピンドル5の下方に応じたフレーム3に
は傾斜台52が取り付けられ、該傾斜台52の傾斜面下
部には排出コンベヤー54が、スピンドル5の軸線方向
で、フレーム3外へ延出するように配置されている。
【0020】制御装置55には上記した各電動モータ7
・13・33・51が接続されている。そして制御装置
55は切削しようとする単板の厚さ、切削ナイフ11の
刃先とスピンドル5の回転中心との距離L1 (図4に示
す)および第1のバックアップロール39の周面とスピ
ンドル5の回転中心との距離L2 (図4に示す)のデー
タが入力されると、各電動モータ7・13・33・51
の回転数および回転方向に関する指令信号を出力して駆
動制御させる。
【0021】すなわち、制御装置55は単板の厚さが設
定された値となるようにスピンドル5の1回転当りの時
間に対して鉋台9が設定された単板の厚さに相当する距
離Tだけスピンドル5に向って移動するように関連づけ
るとともに切削されて直径が徐々に減少しても単板が常
に一定の速さで切削されるよう、すなわち原木27の切
削ナイフ11で切削される箇所が常に一定の速さとなる
ように減少する距離L1 の値に対応してスピンドル5の
単位時間当りの回転数を増加させるように駆動させ、こ
の回転数に対応して前記のように鉋台9も移動する速さ
を増すように電動モータ13も駆動させる。
【0022】一方、制御装置55は切削中には第1のバ
ックアップロール39が常に原木27に対し、スピンド
ル5を中心とする切削ナイフ11と反対側の原木27外
周面に接触するように、正確には連続的に切削される原
木27の側面から見た外周は距離Tで異なるアルキメデ
スのスパイラル曲線(以下、スパイラル曲線という)と
なっていて切削ナイフ11と対称な位置は計算上で求め
ることができ、該位置で第1のバックアップロール39
が原木27と常に接触する位置にあるように、位置検出
装置37からの位置検出信号に基づいて電動モータ33
を駆動させる。また、第2のバックアップロール45は
第1のバックアップロール39と同様にスパイラル曲線
上で原木27に接触する位置にあることが必要で、該位
置は位置検出装置37からの位置検出信号に基づいて第
1のバックアップロール39の位置と距離Tとから計算
上で求めることができ、制御装置55は第2のバックア
ップロール45がこの位置を取るように電動モータ51
を駆動制御して二腕レバー41を回動させる。
【0023】次に、上記のように構成されたベニヤレー
ス1の作用を説明する。
【0024】図4は連続的に切削される状態を示す略体
側面図である。
【0025】図5は切削終了時の状態を示す略体側面図
である。
【0026】図6は原木剥心の落下状態を示す略体側面
図である。
【0027】先ず、電動モータ13を駆動制御して鉋台
9を、また電動モータ33を駆動制御して支持台31を
夫々スピンドル5から遠ざかる位置へ移動させるととも
に電動モータ51を駆動制御して回動する二腕レバー4
1により第2のバックアップロール45を、図1に示す
初期位置へ移動させる。そして該状態において対向する
スピンドル5に原木27を挿入した後、相互に近づく方
向へ移動するスピンドル5に原木27をチャッキングさ
せる。
【0028】上記状態にて駆動される電動モータ7によ
り原木27を所要の方向へ回転させるとともに駆動され
る電動モータ21により回転体25を所要の方向へ回転
させた後、作業者は制御装置55の手動操作により電動
モータ13を駆動制御して鉋台9を原木27側へ急速に
移動させる。次いで制御装置55の手動操作により電動
モータ13を、スピンドル5の1回転当りの時間に応じ
て鉋台9が設定された単板の厚さに対応する速度で移動
するように駆動制御させる。これにより原木27はスピ
ンドル5および外周面に突刺される回転体25からの駆
動力により所要の方向へ回転しながら、外周面に当接す
る切削ナイフ11により切削される。この切削時にあっ
ては、原木27の外周面が凹凸状になっているため、原
木27から上剥の単板が削成される。
【0029】そして上記切削開始後において、作業者は
図4に示すように制御装置55の手動操作により電動モ
ータ33を駆動制御して回転する送りねじ35により支
持台31を、スピンドル5を中心とする切削ナイフ11
と反対側の原木27の外周面に向って急速移動させる。
そして第1のバックアップロール39が、鉋台9の位置
に対応するスパイラル曲線上の原木27外周面へ当接す
る位置に至ったことが位置検出装置37により検出され
ると、制御装置55は以後において電動モータ33を、
支持台31が鉋台9における切削ナイフ11の刃先に対
応する位置、すなわち、スピンドル5の1回転当りの時
間に応じて距離Tだけ移動するように駆動制御させる。
【0030】一方、第1のバックアップロール39を原
木27の外周面に当接するように移動させる動作に連動
して制御装置55により電動モータ51を、第2のバッ
クアップロール45が第1のバックアップロール39の
位置と距離Tとから演算される位置へ移動されるように
駆動制御し、第1のバックアップロール39が原木27
の外周面に当接する位置に至ったことが位置検出装置3
7により検出されると、制御装置55は切削の進展にと
もなって原木27の直径が減少しても原木27外周面に
対する第2のバックアップロール45の当接状態を維持
するように演算して電動モータ51を駆動制御させる。
【0031】上記作業により原木27から単板が削成さ
れた後、その原木27の直径が予め設定された値に達す
ると、制御装置55は電動モータ7および電動モータ2
1の駆動を停止して原木27の回転を停止させるととも
に、同様に電動モータ13による鉋台9および電動モー
タ33による支持台31の移動を夫々停止させた後、電
動モータ13および電動モータ33を逆転駆動して鉋台
9および支持台31を原木27の剥心28から遠ざかる
方向へ移動させる。
【0032】また、制御装置55は上記した鉋台9およ
び支持台31の戻り動作と並行して電動モータ51を逆
転駆動して回動する二腕レバー41により第2のバック
アップロール45を原木27の剥心28から遠ざかる方
向へ移動させる。
【0033】上記動作後、制御装置55はスピンドル5
を原木27の剥心28木口面から離間する方向へ移動さ
せてチャッキングを解除し、該原木27の剥心28を、
スピンドル5の下方に設けられた傾斜台52を介して排
出コンベヤー54上へ自重落下させる。このとき、第2
のバックアップロール45が原木27の剥心28から遠
ざかる方向へ戻されて排出コンベヤー54に至る落下空
間が開放されているため、第2のバックアップロール4
5が剥心28の落下障害になることがない。
【0034】このように本実施例は、原木27の切削時
にはスピンドル5を中心とする切削ナイフ11と反対側
の原木27外周面を第1のバックアップロール39によ
り、また原木27の下方外周面を第2のバックアップロ
ール45により支持しているため、特に原木27が小径
化した際の撓みを有効に防止して均一な厚さの単板を削
成できるとともに切削終了後においては、原木27の剥
心28を支障なく排出コンベヤー54上へ移載して排出
させることができる。
【0035】上記説明は、切削終了後に鉋台9および支
持台31と、第2のバックアップロール45とを原木2
7の剥心28から離間する方向へ移動させた後、スピン
ドル5によるチャッキングを解除させて原木27の剥心
28を排出コンベヤー54上へ落下させるものとした
が、原木27の剥心28のチャッキングが解除される
際、原木27の剥心28木口面から各スピンドル5が同
時に離れることはない。このため、実際には先にスピン
ドル5が離れた剥心28の木口側が、他方の木口側より
先に落下し始めることにより剥心28の落下姿勢が水平
方向に対して傾斜した状態になり、傾斜台52などに当
たって不規則にはねて排出コンベヤー54上に正しく乗
らないことがある。
【0036】この問題点は、以下の方法により解決する
ことができる。
【0037】すなわち、切削が終了した状態を示す図5
において、第1のバックアップロール39および第2の
バックアップロール45が原木27の剥心28から若干
量、例えば数十ミリ遠ざかったときにスピンドル5を剥
心28の各木口面から遠ざかる方向へ移動してチャッキ
ングを解除させる。このとき、先にスピンドル5から離
れた剥心28の木口側が、第1および第2のバックアッ
プロール39・45で支持される。そして第1および第
2のバックアップロール39・45が更に遠ざかる方向
へ移動されると、剥心28の他方の木口側もスピンドル
5から離れた後は、第1および第2のバックアップロー
ル39・45に支持される。このとき、スピンドル5に
近い箇所にて第2のバックアップロール45がほぼ垂直
に下降されるため、剥心28は第1および第2のバック
アップロール39・45で支持されながら下方へ移動さ
れた後、第1および第2のバックアップロール39・4
5が更に移動されると、第2のバックアップロール45
は徐々にスピンドル5の真下から点線で示す側へずれる
ことにより、剥心28の支持が解除されることにより排
出コンベヤー54上に自然落下される。この落下時にお
いて、剥心28はほぼ水平な状態で落下されるとともに
剥心28が途中まで支持されるため、自然落下する距離
を短くすることができ、排出コンベヤー54上で剥心2
8がはねることがほとんどない。
【0038】次に、切削途中で設定厚さを変更する場合
を説明する。
【0039】図7は削成される単板の厚さを変更する状
態を示す説明図である。
【0040】図8は単板の厚さ変更状態を示す説明図で
ある。
【0041】通常の切削では、断続的に切削される切削
初期においては、削成される単板を中板として使用する
ため、厚い厚さに設定される。すなわち、スピンドル5
の1回転当りの時間に対する鉋台9の移動距離が大きく
設定される。そして原木27から単板が連続的に削成さ
れるようになると、単板を原板として使用するため、ス
ピンドル5の1回転当りの時間に対して鉋台9の移動距
離を小さくして削成される単板の厚さを薄くしている。
【0042】これら動作を単板切削を中断することなく
連続的に行うには、スピンドル5に、その回転角度を検
出するためのロータリーエンコーダなどの回転角検出装
置(図示せず)を取り付け、該回転角検出装置からの信
号に基づいて各電動モータ7・13・33・51を駆動
制御すればよい。
【0043】図7に示すように、上記した動作により原
木27の外周面に対して第1および第2のバックアップ
ロール39・45が常に接触した状態で原木27、した
がってスピンドル5の1回転当りの時間に対して鉋台
9、したがって切削ナイフ11を距離Tにて移動させる
ように電動モータ7・13を駆動して原木27から距離
Tに応じた厚さの単板を削成している。そして単板が連
続的に切削されるようになったときに作業者が制御装置
55を介して厚さ切換操作すると、原木27の1回転当
りの時間に対して切削ナイフ11が距離T1 (T>T1
)移動するように電動モータ7・13の駆動状態が切
換えられる。これにより切削ナイフ11は図7に一点鎖
線で示す距離Tの切削に対し、原木27の点Xから図示
した一点鎖線より外側の破線で示す仮想線の位置にて原
木27を切削し、距離T1 に応じた厚さの単板となるよ
うに切削変更した後、厚さT1 の関係を保つように上記
作用と同様に電動モータ7・13を駆動制御させる。
【0044】しかしながら、上記のように削成される単
板の厚さを変更したとき、第1および第2のバックアッ
プロール39・45を変更前の距離Tに対応して移動さ
せたのでは、原木27を強く加圧して撓ませてしまう。
このため、変更時には第1および第2のバックアップロ
ール39・45が図7に示す破線位置の原木27外周に
接触するよう、その移動を規制しなければならない。
【0045】上記状態にて各々の位置関係は、原木27
の回転中心Oを通る水平線上に点Xが、また反対に原木
27と第1のバックアップロール39との接触点Yが、
また原木27と第2のバックアップロール45との接触
点Zがあり、角度XOYは180度、角度XOZをθ度
とする。そして回転角検出装置により図7に示す状態か
ら原木27がθ度回転して原木27の点Xが第2のバッ
クアップロール45に到達したことが検出されると、制
御装置55は演算して得られた値により第2のバックア
ップロール45が図7に破線で示す軌跡に沿うよう電動
モータ51を駆動制御させる。また、回転角検出装置に
より図7に示す状態から原木27が180度回転して図
7に示す点Xが第1のバックアップロール39に到達し
たことが検出されたとき、制御装置55は第1のバック
アップロール39が図7に破線で示す軌跡に沿うように
電動モータ33を駆動制御し、支持台31の移動を制御
し、この制御に関連して電動モータ51も制御する。そ
して以後において制御装置55は距離Tに応じた厚さの
単板を削成するのと同様に、距離T1 に応じた厚さの単
板を削成するように電動モータ33および電動モータ5
1を駆動制御させる。
【0046】上記説明は支持台31の両側に、軸42を
中心に回動可能に支持され、一腕部が電動モータ51に
連結された二腕レバー41の他腕部先端間に第2のバッ
クアップロール45を回転可能に取り付けた構成とした
が、図9および図10に示すように、送りねじ35の回
転にともなって移動する支持台31と独立してスピンド
ル5に向って移動可能に支持されるとともに数値制御可
能な電動モータ80に連結された送りねじ82が噛み合
わされた第2の支持台81の両側に取り付けられたナッ
ト軸受83に対し、上下方向に軸線を有し、数値制御可
能な電動モータ87に連結された送りねじ85を夫々噛
み合わせ、各送りねじ85の軸上部に取り付けられたホ
ルダー89に、スピンドル5の軸線と一致する方向に軸
線を有した第2のバックアップロール91を回転可能に
支持した構成であってもよい。
【0047】この構成にあっては、原木27の切削時に
電動モータ80・87を駆動制御して第2のバックアッ
プロール91をスピンドル5の下方で、原木27の外周
面に当接させてその撓みを規制し、切削終了後において
は、電動モータ87を逆転駆動して第2のバックアップ
ロール91を原木27の剥心28から離間させるととも
に電動モータ80を逆転駆動して第2の支持台81をス
ピンドル5から離間する方向へ移動させて剥心28の落
下空間を開放させることにより、その排出を確実に行
う。
【0048】また、本考案は特開平4−65201号公
報に記載されたベニヤレースのようにスピンドルを用い
ずに原木を切削する場合にも実施することができる。
【0049】
【考案の効果】このため本考案は、切削時には原木の撓
みを防止してほぼ均一な厚さの単板を切削できるととも
に切削終了後においては剥心の排除を確実に行うことが
可能なベニヤレースにおける原木支持装置を提供するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベニヤレースの概略を示す一部破断正面図であ
る。
【図2】ベニヤレースの略体平面図である。
【図3】図1の矢示A方向の側面図である。
【図4】切削初期状態を示す略体側面図である。
【図5】切削終了時の状態を示す略体側面図である。
【図6】原木剥心の落下状態を示す略体側面図である。
【図7】削成される単板の厚さを変更する状態を示す説
明図である。
【図8】単板の厚さ変更状態を示す説明図である。
【図9】本考案の変更実施例を示す略体正面図である。
【図10】変更実施例の動作状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1ベニヤレース、5 スピンドル、9 鉋台、11 刃
物、13 第1の移動装置の一部を構成する電動モー
タ、15 第1の移動装置の一部を構成する送りねじ、
17 送り検出装置、27 原木、31 支持台、33
第2の移動装置の一部を構成する電動モータ、35
第2の移動装置の一部を構成する送りねじ、39 第1
ロールとしての第1のバックアップロール、41 第3
の移動装置の一部を構成する二腕レバー、45 第2ロ
ールとしての第2のバックアップロール、51 第3の
移動装置の一部を構成する電動モータ、55 制御装置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】原木を支持するスピンドルと、刃物を保持
    する鉋台と、鉋台を前記スピンドルの回転中心に向かう
    方向へ移動させる第1の移動装置と、前記スピンドルを
    中心とする前記鉋台反対側にて前記スピンドルに向っ
    て移動可能な支持台と、前記支持台を移動させる第2の
    移動装置と、前記支持台に設けた第1ロールと、該支持
    台に設けた第3の移動装置に支持され、前記支持台の移
    動及び前記第3の移動装置による移動に伴って前記第1
    ロール下方の原位置から前記支持台の移動方向と交差
    し、かつ前記スピンドルの下方にて該スピンドルの回転
    中心に向う軌跡で移動する第2ロールと、前記鉋台の刃
    物と前記スピンドルの回転中心距離を検出する検出装
    置と、前記検出装置からの検出信号に対応して第1及び
    第2の移動装置を制御する制御装置とを備えたベニヤレ
    ースにおける原木支持装置。
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