JP3490573B2 - スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法及び該スピンドルレス切削方式ベニヤレース - Google Patents
スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法及び該スピンドルレス切削方式ベニヤレースInfo
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Description
で支持することなくベニヤ単板(以下、単板という)を
切削することが可能なスピンドルレス切削方式ベニヤレ
ース(以下、スピンドルレスベニヤレースという)に関
し、更に詳しく述べると、切削中の原木回転中心位置を
任意に制御して単板を切削する方法及びその方法による
スピンドルレスベニヤレースに関する。
ら単板を切削中に、該原木を支持するスピンドルを適当
な時期に抜き去って外周駆動装置のみから切削に要する
全動力を供給する方法、或はスピンドル自体を備えてい
ないベニヤレースにより外周駆動装置のみから切削に要
する全動力を供給して切削する方法があり、共にスピン
ドルの太さの制約を受ける事なく剥芯径を可能な限り小
さくなるまで単板を切削することができた。
ヤレースにおいて、原木1と単板切削用刃物(以下、単
にナイフという)15及び外周駆動装置20との位置関
係を示すものである。外周駆動装置20は、外周に多数
の突刺体3bを有する適数個の原木駆動用部材を駆動軸
3aの軸芯方向に適宜間隔毎に具備して成る外周駆動ロ
ール3並びに切削中に原木1に加わる外力による原木1
の撓みを防止すると共に原木回転中心Aを安定的に保持
して切削できるようにする為の水平押圧ロール21及び
垂直押圧ロール31により構成されている。回転する原
木を安定に支持するためには少なくとも3つのローラー
が必要で、4つのローラーを原木の回転中心に対し90
度ずつ配置する等4つ以上のロールを備えることも可能
である。
は、スピンドルで原木を支持して切削する場合と同様
に、原木回転中心Aを絶えず一定の位置に保ち変動しな
いように同速とし切削を行うことができる。例えば、単
板4の厚さ(以下、単板厚という)を4mmにする場合
は、鉋台送り装置18は、後述する水平押圧ロール回転
角検出器によって計測される値に基づき、該原木の1回
転に対して4mmの割合で該原木1の回転中心Aの方向
へ連続的に移動する歩送り速さに制御される。同様に、
水平押圧ロール21及び垂直押圧ロール31もまた該原
木の1回転に対して4mmの割合で該原木1の回転中心
Aの方向へ連続的に移動するよう制御される。尚、原木
の回転中心が固定され、それに向けて3つのロールが移
動するが、1つのロールを固定し残る2つのロールが移
動する装置、例えば鉋台が停止して外周駆動ロールが固
定され、垂直押圧ロール(水平方向への変位も必要とな
る)が単板厚の減少速度で、水平押圧ロールが単板厚の
減少速度の2倍で、それぞれ歩送り速さに制御される装
置であっても良く、重量の大きい鉋台を移動させる必要
が無くなる。
て、切削中のナイフ15の刃先が原木1の側面に対して
描く連続したスパイラル(渦巻き曲線)状の切削曲線L
を示すものである。この図2のθ0 は、ナイフ15の刃
先を通る鉛直線と逃げ面15aとの成す角度、所謂、見
掛けの逃げ角と呼ばれ、これに対し、刃先におけるスパ
イラル状の切削曲線に対する接線とナイフの逃げ面15
aとの成す角度は実際の逃げ角θ1 、θ2 と呼ばれてい
る。この実際の逃げ角(以下、単に逃げ角という)は、
切削の進行に伴って変化するスパイラル状の切削曲線に
対する接線方向も同様に変化する事により、その逃げ角
の変化を便宜的に表すと図3に○印から成る曲線で示す
グラフとなる。このグラフから、例えば、該逃げ角は切
削原木径の減少に伴ってθ1 、θ2 からのように徐々に
増加し、最終剥き芯径に近づく200mm付近で急速に
増加することが分かる。
が増加すると、ナイフの振動、所謂ナイフのびびり現象
が生じ、目ぼれ、肌荒れ、裏割れにより単板表面に凹凸
が発生したり単板厚さに厚薄が発生したりして品質の良
い単板が得られなかった。特に、剥き終わりに近づく
と、図3に示したように逃げ角が急速に増加するので、
急速に肌が荒れて悪くなるなど単板品質に大きな影響を
及ぼすことがあった。
ほぼ一定になるように逃げ角を変化させる方法として従
来から、後述する切削角度変更装置やナイフの刃先位置
を原木回転中心よりもt/2π(但しtは単板の厚さ)
の高さ分下げて切削する方法が行われていた。
ほぼ一定になるように逃げ角を変化させる切削角度変更
装置の中央断面図である。尚、図4はスピンドル駆動型
ベニヤレースにおける従来の技術を示しているが、スピ
ンドルレスベニヤレースにおいても同様の技術が採用さ
れている。この切削角度変更装置の側面をより具体的に
説明すると、先ず、ベッド111の上面左右端に配設さ
れたフレーム112には摺動面113が夫々付設されて
いる。該摺動面113は、鉋台114の左右端を夫々担
持すると共に駆動される送りねじ115により鉋台11
4を水平方向へ移動する際のガイド部材となっている。
この鉋台114を構成する主な部材は刃物台116と刃
物台保持部117であり、刃物台116は、その両端部
に有する半月形凸部118が刃物台保持部117の有す
る半月形凹部119に夫々遊嵌され、回動自在に構成さ
れている。該半月形凸部118の回動中心軸はスピンド
ル120の回転中心軸と同一水平面内にあり、ナイフ1
5の刃先が位置するように構成されている。
設けられており、該ローラ121はフレーム112間の
ベッド111上に設けられた傾斜摺動面122に自重で
当接した状態で担持され、刃物台116の回動(移動)
は、該傾斜摺動面122により規制されている。該傾斜
摺動面122の一端は回動自在に支持され、他端は昇降
部材123により支持されているから、傾斜角度調整装
置(図示せず)で昇降部材123を上下方向に駆動する
ことにより任意に傾斜摺動面122の傾斜角度を調整す
ることができる。従って、一般的には、昇降部材123
を下方向に駆動して傾斜摺動面122を下向きに傾斜さ
せれば単板切削の進行に伴って刃物台116は半月形凸
部118を回転中心であるナイフ15の刃先を中心とし
て連続的に回動するので、刃先高さを維持したまま逃げ
角を連続的に減少させることができる。
置を原木回転中心Aよりも極端に下げた状態を示してい
る。該刃先位置を原木回転中心Aからt/2π(但しt
は単板の厚さ)の高さ分下げた場合、図示はしないが、
ナイフ15の刃先における切削曲線への接線は鉛直線と
一致するので、この為に逃げ角は切削原木径が変化して
も常に一定である事が知られている(以下、原木回転中
心Aに対しt/2π(但しtは単板の厚さ)の高さ分下
げた刃先位置を刃先基準位置という。)。またこの事か
ら、刃先基準位置よりもナイフ15の刃先が上に位置す
る場合は、これまで上述してきた現象とは反対に、図3
に△印から成る曲線で示すように逃げ角は切削原木径の
減少に伴って徐々に減少し、最終剥き芯径に近づくと更
に急速に減少することになる。従って、切削に伴う逃げ
角の変化は、刃先基準位置よりもナイフ15の刃先が下
がっている場合は切削の進行に伴って逃げ角は増加し、
反対に該刃先が刃先基準位置よりも上げっていると場合
は逃げ角は減少することが分かっている。そこで、上述
したような切削角度変更装置を用いずとも、既に述べた
ように刃先を刃先基準位置に設けることにより逃げ角を
一定にする事ができるという幾何学上の性質を利用して
切削原木径が変化しても逃げ角を一定に保つことも行わ
れていた。尚、上述した切削の進行に伴う逃げ角の変化
は、原木の支持手段が異なるスピンドルレスベニヤレー
スにおいても同様に発生する問題であったので、上述と
同様に刃先を刃先基準位置に設ける技術的思想による方
法で対処していた。
な逃げ角の変化に対応する従来の切削角度変更装置や刃
先を刃先基準位置に設ける方法では次のような問題があ
った。先ず、図4に示したような切削角度変更装置で
は、ナイフ15を刃物台116に装着し、その刃物台保
持部117の半月形凹部119に半月形凸部118の両
端を遊嵌し、更に、前下がりの傾斜をもった傾斜摺動面
122と刃物台に設けられたローラ121とを用いて回
動自在に構成するなど、装置自体が複雑なものとなって
いた。その上、半月形の嵌まり込み部分である凹凸部の
加工が難しく、精度を出すのが容易ではなかった。
油がなされない場合など錆び付いて回動に支障が生じて
調整不能になることがあり、機能維持が難しかった。
されているので、夫々の部品の加工誤差が累積すること
により、左右の傾斜摺動面122を同一の傾斜角度にし
たり同一の高さにすることが難しかった。
度が低下したり、部材間にガタが生じるので、機械精度
の維持が困難であった。
とした場合は、単板の厚さによって逃げ角の変化が異な
ってくるので、例え切削角度変更装置を用いたとして
も、夫々の単板の厚さに対応させて逃げ角を調整する必
要がありまたその調節は困難であった。
ず、今日までこれらの技術に代わる新しい技術がなかっ
たので、今尚使い続けられているのが現状であった。
先を刃先基準位置に設けた場合は、上述の切削角度変更
装置を用いずとも逃げ角の大きさは変化する事はないの
であるが、例え逃げ角に変化がなくても、切削の進行に
伴って原木径が変化するとナイフ15の逃げ面15aと
原木との接触面積は一定でなくなり、例えば、切削原木
径が大きい時には接触面は広いが、切削原木径が小さい
時には反対に接触面積は狭くなるので、刃先が原木側に
引き込まれる勝手になる。この為、単板の剥き肌が悪く
なったり、単板の厚さにむらが生じるという問題があっ
た。また、一般的には1台のベニヤレースで単板厚を変
更して切削を行なうことが多いので、該単板厚変更の都
度、ナイフ15の刃先を刃先基準位置に設定し直すとい
うことは、実際上困難であった。
突刺体を備えた外周駆動装置から切削に要する全動力を
供給して切削するスピンドルレスベニヤレースにおいて
は、該突刺体の位置と原木の回転中心とが固定されたま
まであると、切削原木径が小さくなるに伴って原木に対
する突刺量が減少する為、駆動力が不足して切削が困難
になるという問題があった。
ンドルレスベニヤレースにおいては加圧部材9により外
周駆動ロ―ル3を原木1に対して押圧する事により、突
刺体3bによる原木1への突刺状態を確保し排出する構
成としているが、それでも、最終切削原木径に近づくと
突刺量が減少することは避け難く、この為に剥き終わり
の単板が正常にナイフ刃先部分から排出されずに残って
しまうという問題が発生した。この為、刃口付近に残っ
た単板をその都度排除しなければならず、稼働率の低下
を招いていた。
削の進行に伴って発生する逃げ角の変化を従来のような
複雑な切削角度変更装置を用いて制御するのではなく、
今までにない画期的な技術思想の基に、極めて簡単な機
構により逃げ角を制御し、単板の切削を安定的に行なう
事により品質の良い単板を得ることを目的とする。
の発明は、少なくとも3つのロールと、そのうちの2つ
以上のロールを移動する移動機構と、そのうちの1つ以
上のロールを回転駆動する駆動機構とを備え、その駆動
機構を具備した駆動ロールから原木の全回転駆動力を供
給しつつ、前記移動機構を具備した各ロールを移動させ
ることにより、全てのロールが原木を保持しつつ原木の
切削を行うスピンドルレス切削方式のベニヤレースにお
いて、切削中に原木の回転中心を、その回転中心とナイ
フの先端とを結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に
原木径に対応する設定量だけ自動的に移動させることに
よりナイフの逃げ角を変更して切削するスピンドルレス
切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法で
ある。請求項2記載の発明は、前記切削中における原木
中心の、その回転中心とナイフの先端とを結ぶ線と直交
する方向の成分を含む方向への移動を、前記各ロールの
うちの、移動機構による移動方向が前記回転中心とナイ
フの先端とを結ぶ方向であるロールを除いたすべてのロ
ールの移動量を変化させることにより、ナイフの逃げ角
を変更して切削するものである。請求項3記載の発明
は、請求項1記載及び請求項2記載の発明の前記ロール
が、ナイフの上方に配置された外周駆動ロールと、水平
方向へ移動する水平押圧ロールと、垂直方向へ移動する
垂直押圧ロールとからなり、この垂直押圧ロールを移動
させることにより、ナイフの逃げ角を変更して切削する
ものである。請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明の前記ロールが、軸方向に分割形成されているもので
ある。請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の前
記原木径に対応する設定量を、ナイフの逃げ角がほぼ一
定となるよう設定してなるものである。また、請求項6
記載の発明は、請求項1記載の発明の前記原木径に対応
する設定量を、設定後に補正することにより、ナイフの
逃げ角を変更して切削するものである。そして、請求項
7記載の発明は、請求項6記載の発明の前記原木径に対
応する設定量の設定後における補正を、最終切削原木径
に達する前であってベニヤ単板の切削を終了する際に、
原木中心の下方向又は上方向の反対方向へ移動する設定
により、ナイフの逃げ角を変更して切削するものであ
る。請求項8記載の発明は、上記方法を実施するスピン
ドルレス切削方式のベニヤレースであって、少なくとも
3つのロールと、そのうちの2つ以上のロールを移動す
る移動機構と、そのうちの1つ以上のロールを回転駆動
する駆動機構と、その駆動機構を具備した駆動ロールか
ら原木の全回転駆動力を供給しつつ、前記移動機構を具
備した各ロールを移動させることにより、全てのロール
が原木を保持しつつ原木の切削を行う制御機構とを備
え、切削中に原木の回転中心を、その回転中心とナイフ
の先端とを結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に原
木径に対応する設定量だけ移動させる補正を該制御機構
に行う補正機構を設けるものである。尚、前記原木の回
転中心とナイフの先端とを結ぶ線と直交する方向とは、
図2からも明らかなようにナイフ15の刃先の箇所にお
ける接線方向である。また、原木回転中心をその回転中
心とナイフの先端とを結ぶ線に対して傾斜して移動させ
ると、該原木回転中心とナイフの先端とを結ぶ線と直交
する方向の成分を含む方向に移動したことになる。
削方式のベニヤレースでは、補正機構が、制御機構に、
切削中に原木の回転中心を、その回転中心とナイフの先
端とを結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に原木径
に対応する設定量だけ移動させる補正を行うので、少な
くとも3つのロールと、そのうちの2つ以上のロールを
移動する移動機構と、そのうちの1つ以上のロールを回
転駆動する駆動機構と、原木に全回転駆動力を供給しつ
つ、各ロールを移動させ原木を保持しつつ原木の切削を
行う制御機構とにより、原木の回転中心を自動的に移動
させてナイフの逃げ角を変更して原木を切削することが
できる。
示す図面に基づいて詳しく説明する。図6乃至図8は本
発明の代表的な3つの実施形態を説明する為の側面説明
図である。
型ベニヤレースにおけるその基本的な構成に関しては同
一である。また、スピンドルを備え単板の切削開始時点
に於いてはスピンドルで原木を支持しつつ切削を行なう
が、適当な時期に至ると該スピンドルを抜き去って外周
駆動装置のみから単板切削に要する全動力を供給する方
式のスピンドルレスベニヤレースを用いた場合について
説明を行う。従って、スピンドル駆動に関する周知の構
成或いは作用等は同一である。
スの側面図であって、1は、単板4を切削する為の原木
である。3は、外周に多数の突刺体3bを有する適数個
の原木駆動用部材であって駆動軸3aの軸芯方向に適宜
間隔毎に具備して成る円柱状の外周駆動ロールである。
駆動軸3aは、刃口昇降台11に備える三相誘導電動機
等から成る定速駆動の外周駆動モータ2から切削に必要
な動力の供給を受ける。
上方に位置する揺動支点7で支持される揺動アーム5に
備えられているので、揺動支点7を中心として外周駆動
ロール3は揺動可能に構成されている。従って、外周駆
動ロール3は、油圧シリンダー等から成る加圧部材9の
作用により絶えず原木1側へ押圧されているので、単板
切削の進行に伴って原木直径が小さくなっても、押圧作
用により外周駆動ロール3に備えた突刺体3bは、ナイ
フ15の刃先直前の原木外周部に追従して突刺すべくそ
の位置を変化させることができるので、切削に必要な駆
動力を与えることができる。
から1mm下げた位置に設定し、ナイフ押え15aによ
り刃物台17に固定されている。このナイフ15の刃先
高さは、切削する単板厚を変える場合であっても、原木
の回転中心Aの上下動させて設定する位置の基準とする
から、変えることはない。ノーズバー13は、外周駆動
ロール3の適宜間隔内に位置する複数個の押圧部材であ
って、その下端はナイフ15の刃先より単板が搬送され
る方向の上手の位置にあり単板4との境界付近の原木表
面を押圧することによって、単板切削時に生じる単板の
裏割れを防止するための部材である。
る鉋台送りねじ18a、サーボモータ等から成る鉋台送
りねじ用モータ18b、ロータリエンコーダ等から成る
鉋台変位検出器18cを用いて構成した装置であって、
後述の制御装置41により鉋台送りねじ用モータ18b
の動作は制御されており、鉋台摺動面19上に載置され
た鉋台20を任意の早送り速さを以って往復移動させる
ことができるから、所定の厚さの単板切削を行うことが
できる。尚、刃口昇降台11は検査・保守のため刃口昇
降シリンダ(図示せず)により刃口部分が上方に開くよ
うに構成されている。
枠23に備えた遊転可能な分割状の水平押圧ロールであ
って、該水平押圧ロール21の回転中心は原木1の回転
中心Aと同一水平面内にあり、該原木1の回転中心Aを
挟んで前記外周駆動ロール3と略対向する位置に備えら
れ、原木外周部へ当接して、主として切削中に於ける原
木1の水平方向の撓みを阻止するものである。21bは
ロータリエンコーダ等から成る水平押圧ロール回転角検
出器であって、該原木1の回転に対応させて歩送り量を
設定する為に原木1の回転角を計測して後述の制御装置
41へ出力する。支持枠23は水平押圧ロール摺動面2
7に連結され、水平押圧ロール送り装置25により水平
方向に往復移動することができる。
受箱(図示せず)を介して支持枠23に接続するボール
ねじ等から成る水平押圧ロール送りねじ25a、サーボ
モータ等から成る水平押圧ロール送りねじ用モータ25
b、ロータリエンコーダ等から成る水平押圧ロール変位
検出器25c等を用いて構成され、後述の制御装置41
により水平押圧ロール送りねじ用モータ25bの動作は
制御され、切削の進行に伴って減少する原木1の直径に
追従して原木表面に水平押圧ロール21が当接するよう
に所定の送り量に制御される。また、水平押圧ロール送
り装置25は、任意の早送り速さを以って水平押圧ロー
ル21を自在に往復移動させることができる。
枠33に備えた遊転可能な分割状の垂直押圧ロールであ
って、原木1の回転中心Aの鉛直方向下手位置に位置
し、原木外周部へ当接し、主として切削中に於ける原木
1の鉛直方向の撓みを阻止するものである。支持枠33
は垂直押圧ロール摺動面37に連結され、垂直押圧ロー
ル送り装置35により垂直方向に往復移動することがで
きる。
えられる力は、大部分が原木1の重量であると考えられ
る。つまり、単板4を切削する際に発生する上向きの切
削抵抗と、外周駆動ロール3に備えた突刺体3bが原木
に与える下向きの駆動力とはほぼ釣り合う状態になるの
で、切削中の原木1に対して切削後に単板が進行する垂
直方向に働く力としては原木自体の重量が大部分である
と考えられるからである。一方、ノーズバー13が原木
を押す力及びナイフ15の逃げ面が原木を押す力など原
木に対して水平方向に働く力に対しては、前記水平押圧
ロール21が対抗して力の釣り合い状態を保つように働
く。このように、垂直押圧ロール31に加わる力は、切
削が進行して原木の重量が減少するのに伴って減少する
ので、水平押圧ロール21のように充分な強度を持った
構成にする必要がなく、水平押圧ロール21に比べ垂直
押圧ロール31のロール径を小さくすることができるか
ら、装置全体の小型化に寄与できる。
受箱(図示せず)を介して支持枠33に接続するボール
ねじ等から成る垂直押圧ロール送りねじ35a、サーボ
モータ等から成る垂直押圧ロール送りねじ用モータ35
b、ロータリエンコーダ等から成る垂直押圧ロール変位
検出器35c等を用いて構成され、後述の制御装置41
により垂直押圧ロール送りねじ用モータ35bの動作は
制御され、切削の進行に伴って減少する原木1の直径に
追従して原木表面に垂直押圧ロール31が当接するよう
に所定の送り量に制御される。また、垂直押圧ロール送
り装置35は、任意の早送り速さを以って垂直押圧ロー
ル31を往復移動させることができる。
2、18b、25b、35bの作動を制御する為の制御
機構であって、大きくは、前記夫々の変位検出器18
c、21b、25c、35cからの出力信号及び単板厚
設定値Tを入力信号とし、予め作動プログラムを設定し
たコンピュータにより制御を行う制御部41aと、後述
する原木回転中心Aの変位量設定値H等から切削中に原
木の回転中心を上方向又は下方向に原木径に対応する設
定量だけ移動させる前記制御部41aのコンピュータ制
御を補正する補正制御部41cと、各変位検出器18
c、21b、25c、35cから該制御部41aが得た
各出力信号に基づき各モータ類2、18b、25b、3
5bを駆動させる駆動部41b等から成る。
後等に於ては、手動若しくは半自動にて各モータ類を個
別に制御することも可能とするが、単板切削時には夫々
を関連づけて以下のように制御するプログラムが記憶さ
れている。即ち、当初、外形が非円柱状で不定形の原木
の切削を開始する時点に於いては、スピンドル(図示せ
ず)で原木を支持して空転させつつ鉋台20を鉋台送り
装置18によって原木近傍へ接近させる際は、スピンド
ル駆動モータ(図示せず)の回転速度及び鉋台送り装置
18の早送り速さを、手動若しくは半自動にて任意に制
御して差支えないが、少なくとも原木とナイフ15とが
当接する時点に於ては、スピンドルの回転速度を外周駆
動ロール3の原木駆動速度に同調又は追従するよう制御
し、併せて鉋台送り装置18の歩送り速さをスピンドル
回転角検出器(図示せず)によって計測されるスピンド
ルの回転数に対応して追従するよう制御する。
前の適当な時期、或いは必要に応じては原木1の外周が
略円柱状に旋削された直後に、水平押圧ロール送り装置
25と垂直押圧ロール送り装置35とが、支持枠23と
支持枠33とを介して水平押圧ロール21と垂直押圧ロ
ール31とを、夫々任意速さを以って原木外周部に当接
する位置まで移動するよう制御し、更に当接後は原木を
スピンドル及び外周駆動装置で保持するために、鉋台送
り装置18の歩送り速さに追従する移動速さを以って継
続的に夫々を原木求芯方向へ移動させるよう制御する。
更に、切削が進行するのに伴って、スピンドルレス切削
方式に推移するために原木1からスピンドルを抜き去っ
た後は原木を外周駆動装置のみで保持し、鉋台送り装置
18の歩送り速さを、水平押圧ロール回転角検出器21
bによって計測される原木1の回転数に対応して追従す
るよう制御すると共に、前記夫々の押圧ロールに対して
も同様に追従するよう制御を行う。原木の1回転あたり
単板厚T分、径が小さくなるので、鉋台送り装置18、
水平押圧ロール21及び垂直押圧ロール31の歩送り速
さは、tmm/原木1回転が適当である。ここまでの制
御装置41のプログラムは従来のものとほぼ同じであ
る。
去った直後或いは抜き去った後の適当な時期に至って初
めて、図5(1)に示すように該原木回転中心を切削前
の位置A1 から、座標A1 とナイフ15aの刃先を結ぶ
線とほぼ直交する方向の成分を含む方向即ち図5(1)
では鉛直方向に切削中に徐々に移動させ、最終的には図
5(2)に示すように予め設定した前記変位量設定値H
に相当する高さhだけ下方向の位置A2 に移動させる制
御(以下、原木回転中心位置制御という)が実施される
点で相違する。そして最終切削径に至ると該原木回転中
心位置制御を終了するように制御回路41はプログラム
されている。このような制御回路41により、制御を行
う前の原木回転中心Aの座標A1 とナイフ15刃先まで
の鉛直方向の高さs1は、制御後の原木回転中心Aの座
標A2 とナイフ15刃先までの鉛直方向の高さs2に変
化する。そして、該原木回転中心Aの座標A1 からナイ
フ15刃先までの鉛直方向の高さs1を変化させると、
切削の進行に伴って切削中のナイフ刃先が原木の側面に
対して描く連続した切削曲線が変化することになり、こ
の為、刃先位置での該切削曲線における接線方向も変化
することになるので、図2に示した従来の逃げ角θ2で
はなく、逃げ角はθ3に変化する。従って、該原木回転
中心Aの座標A1 からナイフ15刃先までの鉛直方向の
高さs1の変化を予め任意に設定しておけば、該接線方
向を任意に制御できるので、逃げ角を所望角度に設定す
ることができる。本実施形態では、制御装置41が水平
押圧ロール21及び垂直押圧ロール31の位置を前記原
木回転中心Aの座標A1 からの変位量設定値H等の入力
信号に基づいて制御することにより、原木回転中心Aの
鉛直方向に於ける位置を任意に変化させている。
と比較したフローチャートを分割して示した図9及び図
10で説明する。ベニヤレースの始動前に、予め、変位
量設定値Hを入力し(stp.11a) 記憶させておく(stp.
11b) 。切削する単板厚Tが入力され(stp.11)、鉋台
の変位検出器18c及び原木回転角検出器21bからの
出力信号も作動状況として入力される(stp.12)ことに
より、外周駆動装置の変位量が演算され(stp.13)送り
始動する(stp.14)。この変位量は単位時間毎の変位量
であるから速度と同じ意味である。切削中は原木径を検
出し(stp.15)、原木回転中心位置制御を開始する原木
径を検出するまでは(stp.16a )従来と同じ、3つのロ
ールを同一変位量(同一速度)で制御する。原木回転中
心位置制御により補正を開始する原木径を検出したとき
は(stp.16a )、stp.11b で記憶した又は随時再入力さ
れ再記憶された変位量設定値Hにより(stp.17a) 垂直
押圧部材の変位量を補正する(stp.17b) 。そして、こ
の補正値により、stp.15で検出している原木径が切削終
了径に至るまで(stp.16b) 、垂直押圧部材を他のロー
ルに比べ減速させて制御する(stp.18)。
原木回転中心Aの変位量設定値Hの設定に関して述べ
る。先ず、本実施形態ではナイフ15の刃先高さを原木
回転中心Aから1mm下げた位置に設定してあり、この
設定値は切削する単板厚が変わっても変えることはない
から、同じ切削原木径であっても逃げ角の大きさは異な
ってくる。このように、単板厚の違いによって切削原木
径と逃げ角が一定の関係にないので、単板厚を変える都
度、変位量設定値Hと逃げ角の関係を表した表やグラフ
などを基にして変位量設定値Hの値を読み取ってから、
ベニヤレースに変位量設定値Hとして入力設定すること
になる。図11に変位量設定値Hと最終切削径における
逃げ角との関係を、単板厚毎に表したグラフを示す。単
板厚が2mm設定の時は、例えば変位量設定値Hを0m
mに設定すると、原木回転中心位置を変更せずに切削を
行う従来例と同じになるので、最終的な逃げ角は約3度
に増加したことが分かる。そこで、図3のグラフからも
分かるように、逃げ角を1.0度に保つように変位量設
定値Hを設定すれば、切削原木径のほぼ全域に渡って逃
げ角を一定に保つことができる。従って、図11のグラ
フから逃げ角を1.0度にする為には、変位量設定値H
を約0.7mmに設定すればよいことが分かる。
る垂直押圧ロール31の制御について述べる。原木回転
中心位置制御が開始される切削径φ140mmから終了
する切削径φ40mmまでの間を、最終的に1mm原木
回転中心が下降するように制御部41aにおいて歩送り
速さの演算がなされる場合について説明する。上記演算
は、切削原木径1mmにつき0.01mm(制御範囲1
00mmにつき1.0mm)の変化率で原木回転中心
が、最終切削径における従来の原木回転中心位置に対し
て下降するように演算され、その演算された値に基づい
て、駆動部41bは垂直押圧ロール送りねじ用モータ3
5bを制御する。例えば、鉋台送り装置18及び水平押
圧ロール21の歩送り速さは切削原木径1mmにつき1
mmで移動し、垂直押圧ロール31の歩送り速さは切削
原木径1mmにつき0.99mmとする。即ち、従来技
術に述べた原木回転中心位置を一定に保つ為に、鉋台送
り装置18及び水平押圧ロール21の歩送り速さと同じ
にする垂直押圧ロール31の制御に対して、該原木回転
中心位置を下降させる為に上述の変化率に従って演算さ
れた値に相当する高さを補正することにより、その分鉋
台送り装置18及び水平押圧ロール21に遅れて原木軸
芯方向に向かって連続的に移動するように制御するもの
である。
述べる。上述したように、前記垂直押圧ロール31を制
御することにより原木1の回転中心を刃先に対して下降
させながら切削を行うと、原木1が降下した分だけ、僅
かではあるが水平押圧ロール21と原木1の外周面との
間に隙間が生じることになる。従って、水平押圧ロール
21の水平方向の移動を、該隙間分の距離を補正するこ
とにより原木軸芯方向に向かって補正距離分、従来のも
のより先行して移動するように制御することになる。特
に、変位量設定値Hが大きい場合は、切削径が最終切削
径に近づくに伴い該隙間は大きくなるので、制御部41
aにおいて演算された値に基づいて、駆動部41bは水
平押圧ロール送りねじ用モータ25bの制御を行う。た
だし、変位量設定値Hが小さい場合は該隙間は僅かであ
り、また、水平押圧ロール21の押圧による原木1の弾
性変形の範囲内で充分に該隙間を吸収できる場合には、
実質的に水平押圧ロール21の制御に上述の補正を加え
る必要はない。
値Tを4mm相当値に設定し、変位量設定値Hについて
は、本実施形態の場合はナイフ15の刃先高さは原木回
転中心Aから1mm下げた位置にベニヤレースが設定し
てあるので(s1)、既に述べたように、このナイフ刃
先位置が刃先基準位置までの高さである約0.6mmよ
りも下がった位置にあるので、従来の場合は切削の進行
に伴って原木径が小さくなると逃げ角は増加することに
なる。従って、図11のグラフから逃げ角を1.0度に
する為には変位量設定値Hを約0.36mmに設定すれ
ばよいことが分かる。
相当値に設定されると、鉋台送り装置18、水平押圧ロ
ール21及び垂直押圧ロール31の歩送り速さ関しては
上述の場合と同様の制御が行なわれる。
置41に入力することになるが、実際の設定にあたって
は、必ずしも逃げ角を一定にする為だけの制御を行う必
要はなく、むしろ、切削された単板の品質或いは原木の
材質などから最終的に逃げ角をどのように設定すれば良
いかを判断し、それに応じた変位量設定値Hをグラフと
異なる値で任意に選択して入力したり、切削中であって
も再入力して変位量設定値Hの変更を随時行うことがで
きる。更に詳しく述べると、基本的には、切削された単
板の品質は剥き肌の状態などから判断され、例えば、所
謂ナイフのびびり現象により単板に目ぼれなどの肌荒れ
が発生している場合は、ナイフが原木側に引き込まれて
振動していることが考えられる。これを防止する為に
は、敢えて原木回転中心位置を下げることにより逃げ角
を減少させ、逃げ面と原木との接触面積を増やしてナイ
フの逃げ面を原木側に強く押し当てるように制御する必
要がある。
てナイフの逃げ面を原木に強く押し当てると、切削中の
原木をナイフ15と水平押圧ロ―ル21とで確実に保持
しながら切削を行うことができるので、切削中の原木が
上下変動することなく安定して切削できる。
て最終的に0.5度にしたい時は、該グラフから変位量
設定値Hを約0.55mmに設定すればよいことが分か
る。
困難な場合などは、ナイフ逃げ面と原木との接触面が広
い為にナイフ刃先が原木に食い込みにくいことが考えら
れるので、このような場合には、刃先がより原木に食い
込み易くする為に、今度は変位量設定値Hを補正して原
木回転中心位置を下げる高さを減らし逃げ角が小さくな
らないように制御する必要がある。
m)より厚くなる場合には、ナイフ15の刃先が刃先基
準位置より上がっているから切削が進行するに伴って逃
げ角が減少することになる。これは、単板の品質の面か
ら判断すると望むべき傾向にあるとも言えるので原木回
転中心位置制御を行う必要のない場合もあるが、上述の
ように原木の材質が硬い場合などはナイフの原木への食
い付きを良くする為に、回転中心を下方向へ移動し逃げ
角を逆に増やすように設定して切削を可能にするように
制御する必要がある。
定値Hが入力されると、該入力された設定値に基づい
て、逃げ角を変化させるための変位量が制御部41aに
より演算され、該演算された値に基づいて原木回転中心
位置制御をして単板の切削が行なわれ、従来の切削方法
と比べ、飛躍的に自由度の高い単板の切削をすることが
できる。
入力を随時行えるのであるが、他の原木径に対する設定
量である単板厚設定値Tに基づいて予め切削中の逃げ角
をほぼ一定に保つように自動的に設定して制御する、所
謂、自動制御を選択して行なうこともできる。つまり、
制御装置41に入力された単板厚設定値Tに基づいて、
制御部41aが逃げ角を一定に保って切削を行う為のナ
イフ15刃先高さ位置を、前述のt/2πを基準として
演算し、該演算値と切削原木径から変位量設定値Hを演
算し、該演算された値に基づいて自動的に原木回転中心
位置制御を行うというものである。尚、このように原木
径に対する設定量の設定後に自動制御を選択して切削を
行っている場合であっても、変位量設定値Hを再入力し
て、その設定量を優先して制御するように選択すること
もできる。
木回転中心位置制御に関連して、従来の単板の切削を終
了していた原木径に到達するに際して以下のような制御
を行っている。既に発明が解決しようとする課題の項で
述べたように、図6に示すようにナイフ15の幾分上方
の位置に突刺体3bを備えた外周駆動ロール3から切削
に要する全動力を供給して切削するスピンドルレスベニ
ヤレースにおいては、該外周駆動ロール3の位置は固定
されたままで、切削原木径が小さくなるに伴って原木に
対する突刺量が減少する為に駆動力が不足するという問
題があったので、本実施形態の場合は、加圧部材9によ
り外周駆動ロール3を原木1に対して押圧する事によ
り、原木1に対する突刺体3bの突刺量の減少を防止し
ている。ところが、上述のような構成を採用しても、外
周駆動ロール3の押圧方向と切削が最終切削原木径であ
るφ40mmに至ると、原木1に対する突刺体3bの突
刺量が減少することは避け難く、この為、剥き終わりの
単板が正常に排出されずにナイフ刃先部分に残ってしま
うという問題が発生し、この為、稼働率の低下を招いて
いた。
木径に達した時点で、鉋台20、水平押圧ロール21及
び垂直押圧ロール31の送りを停止して切削を終了する
のであるが、本実施形態では、切削が図10のstp.16b
の従来の最終切削原木径に達してから、鉋台の送りを停
止した後にも垂直押圧ロール31の送りを続け(図10
のstp.19)、原木回転中心位置を更に任意高さ(2mm
乃至3mm)程度上昇させたところで垂直押圧ロール3
1の送りを停止して図10のstp.16c に示すように切削
を終了させるように制御している。こうすることによ
り、原木中心を下方向への変位とは逆方向へ送ることに
より原木1への突刺状態をより確実にすることができる
ので単板の排出が安定して行えるようになる。尚、前記
任意高さは、単板排出の状態をみてその値を変更できる
よう予めプログラム中に変数設定値として入力できるよ
うになっている。
ル3を原木外周部に追従して突刺する手段として、揺動
アーム5及び油圧シリンダー等から成る加圧部材9など
により揺動可能な構成を備えているが、該揺動アームを
使わずに、該加圧部材の変位する方向に直線的に変位さ
せて原木外周部に追従するような後述する第3実施形態
の構成であっても良い。
たスピンドルレスベニヤレースに於て実施するので、原
木回転中心位置を任意に設定した位置まで移動すること
により逃げ角を任意に制御して高品質の単板を得ること
ができるのは勿論のこと、垂直押圧ロール31のロール
径を小さくすることにより、更に小さい剥き芯径に至る
まで切削を行っても品質の良い単板を得ることができる
ので、飛躍的に単板の拾得が増えて歩留りが向上する。
尚、前記第1実施形態と同じ構成或いは作用等に関して
は同一である。
して支持枠53に備えた遊転可能な分割状の垂直押圧ロ
ールであって、原木1の回転中心Aのほぼ鉛直方向下手
位置に備え、原木外周部へ当接して主として切削中に於
ける原木1の垂直方向の撓みを阻止するものである。支
持枠53は、水平押圧ロール21の支持枠23に揺動支
点53aを介して回動自在に連結されている。また、支
持枠53は垂直押圧ロール昇降装置55に連結し、該垂
直押圧ロール51は原木1の回転中心に向かって略垂直
方向に往復回動することができる。
ータ等から成る垂直押圧ロール昇降用モータ55a、ロ
ータリエンコーダ等から成る垂直押圧ロール変位検出器
55b、垂直押圧ロール昇降用モータ55aからの動力
を受ける垂直押圧ロール昇降用減速機55c、該減速機
55cの出力軸に備えた揺動アーム55d、緩衝部材5
5e、連結部材55f、連結支点55g等から構成され
ている。
は、切削中に原木1と垂直押圧ロール51との間に原木
の破片などが入り込むことによって過負荷が発生した時
に、該過負荷を緩衝部材によって吸収することにより、
垂直押圧ロール昇降装置55などの破損や垂直押圧ロー
ル51の位置の狂いなどを防止することである。
る制御装置41と同様に、前記各モータ類の作動を制御
する為の制御機構であって、大きくは、前記夫々の検出
器からの出力信号及び単板厚設定値T及び逃げ角設定値
α等を入力信号とし、予め設定してなる作動プログラム
によりコンピュータ制御を行う制御部61aと、各モー
タ類を該制御部からの出力信号に基づき駆動する駆動部
61bとから成る。
後等に於ては、手動若しくは半自動にて各モータ類を個
別に制御することも可能とするが、単板切削時には夫々
を関連づけて制御する。
御と前記第1実施形態における原木回転中心位置制御と
の違い及び逃げ角設定値αについて述べる。前記第1実
施形態では、原木回転中心Aを変位量設定値Hを制御装
置41に入力することにより実施していたが、本実施形
態においては、変位量設定値Hではなく、設定すべき逃
げ角の値を直接設定値として入力し、該入力された逃げ
角設定値と単板厚設定値Tに基づいて、制御部61aが
入力された逃げ角設定値αを保って切削を行う為の変位
量設定値を演算し、該演算された変位量設定値に基づい
て自動的に原木回転中心位置制御を行っている。この
為、前記第1実施形態で行っていたような、変位量設定
値Hを入力するといった間接的な設定ではなく、逃げ角
の値を直接設定することができるのでより設定を容易に
行えるようになった。従って図11に示したような、変
位量設定値Hと逃げ角との関係を表したグラフなども不
必要となった。また、制御部61aにより演算された逃
げ角を表示する表示器(図示せず)が備えてあるので、
切削中の逃げ角を該表示器で容易に確認することができ
る。尚、該逃げ角設定値αの変更は切削中であっても随
時行うことができる。
制御を前記第1実施形態における原木回転中心位置制御
に採用しても勿論良い。
ンドルレスベニヤレースに於て実施するので、前記第1
実施例と同様に原木回転中心位置を任意に設定した位置
まで移動することにより逃げ角を任意に制御して高品質
の単板を得ることができるのは勿論のこと、垂直押圧ロ
ール51のロール径を小さくすることにより、更に小さ
い剥き芯径に至るまで切削を行っても品質の良い単板を
得ることができるので、飛躍的に単板の拾得が増えて歩
留りが向上する。
垂直押圧ロール昇降装置55は、水平押圧ロール21の
移動に伴って同様に水平方向に移動する構成である為、
該水平押圧ロール21を後退させることによりナイフ1
5と水平押圧ロール21との間に広い空間を保つことが
できるので、切削終了後に落下する剥き芯の処理を容易
に行うことができたり、或いはまた、ナイフ交換などの
機械保守作業なども安全に行うことができる。
1実施例及び第2実施例は、少なくとも3つのロールの
うち、2つ以上である3つのロールを移動する移動機構
と、1つの外周駆動ロールを回転駆動する駆動機構とを
備えているのに対し、第3実施例は、少なくとも3つの
ロールのうち、2つ以上である3つのロールを移動する
移動機構と、1つ以上である3つのロールを回転駆動す
る駆動機構とを備えている点で相違する。また、第1実
施例及び第2実施例は、水平方向に移動する外周駆動ロ
ール及び水平押圧ロール並びに鉛直方向に移動する垂直
押圧ロールを備え、外周駆動ロール及び水平押圧ロール
を除いた垂直押圧ロールにより原木回転中心位置制御を
行うのに対し、第3実施例は、水平方向に移動するディ
スクロール並びに斜め方向に移動する上部押圧ロール及
び下部押圧ロールを備え、ディスクロールを除いた2つ
の押圧ロールにより原木回転中心位置制御を行っている
点で相違する。
分割された薄い円盤状の適数個のディスクロールであっ
て、駆動軸71aの軸芯方向に適宜間隔毎に具備して成
る補助的原木駆動部材である。該ディスクロール71
は、前述の外周駆動ロール3と違いその外周に突刺体を
有していないが、単板切削に必要な動力を原木表面から
補助的に供給すると共に、切削された単板の刃口部分で
の詰まり現象を軽減して排出を円滑に行う上で有効であ
る。
るサーボモータ等から成る外周駆動モータ72より切削
に必要な動力の補助的な供給を受ける。この駆動軸71
aは、軸受箱71bを介して支持枠73に備え、該支持
枠73はディスクロール摺動面77に連結され、ディス
クロール変位装置75により自在に往復移動することが
できる。この為、切削の進行に伴って切削原木直径が減
少しても、ディスクロール71をその変化に追従させて
原木1の表面を所望状態に押圧できるので、単板切削に
必要な動力を原木表面から補助的に供給することができ
る。
受箱(図示せず)を介して支持枠73に接続するボール
ねじ等から成るディスクロール変位ねじ75a、サーボ
モータ等から成るディスクロール変位ねじ用モータ75
b、ロータリエンコーダ等から成るディスクロール変位
検出器75c等を用いて構成されており、後述の制御装
置101によりディスクロール変位ねじ用モータ75b
の動作は制御され、ディスクロール71は切削の進行に
伴って減少する切削原木径に追従して原木表面に当接す
るように所定の送り量に制御される。
に備えた、外周に多数の突刺体81aを有するとともに
軸方向に分割形成された上部押圧ロールであって、原木
1の回転中心より単板が搬送される方向の上手後方位置
に備え、サーボモータ等から成る上部押圧ロール駆動モ
ータ81cから動力の供給を受けて、原木1の外周に当
接して切削に必要な回転駆動力を供給すると共に、切削
中にナイフ15から受ける原木1の撓みを阻止するもの
である。支持枠83は上部押圧ロール摺動面87に連結
され、上部押圧ロール送り装置85により傾斜方向に往
復移動することができる。
受箱(図示せず)を介して支持枠83に接続するボール
ねじ等から成る上部押圧ロール送りねじ85a、サーボ
モータ等から成る上部押圧ロール送りねじ用モータ85
b、ロータリエンコーダ等から成る上部押圧ロール変位
検出器85c等を用いて構成され、後述の制御装置10
1により上方押圧ロール送りねじ用モータ85bの動作
は制御され、切削の進行に伴って減少する原木1の直径
に追従して原木表面に上方押圧ロール81が当接するよ
うに所定の送り量に制御される。また、上部押圧ロール
送り装置85は、任意の早送り速さを以って上部押圧ロ
ール81を自在に往復移動させることができる。
に備えるとともに軸方向に分割形成された下部押圧ロー
ルであって、原木1の回転中心より下方向で上部押圧ロ
ール81の直下位置に備え、サーボモータ等から成る下
部押圧ロール駆動モータ91bから動力の供給を受け
て、原木1の外周に当接して切削に必要な回転駆動力を
補助的に供給すると共に、切削中に於ける原木1の撓み
を阻止するものである。91cはロータリエンコーダ等
から成る下部押圧ロール91の回転角検出器であって、
実質的に原木1の回転角を計測して制御装置101へ出
力し、鉋台送り装置18の歩送り量を原木1の回転数に
対応して追従するよう制御する。支持枠93は下部押圧
ロール摺動面97に連結され、下部押圧ロール送り装置
95により傾斜方向に往復移動することができる。
受箱(図示せず)を介して支持枠93に接続するボール
ねじ等から成る下部押圧ロール送りねじ95a、サーボ
モータ等から成る下部押圧ロール送りねじ用モータ95
b、ロータリエンコーダ等から成る下部押圧ロール変位
検出器95c等を用いて構成され、後述の制御装置10
1により上方押圧ロール送りねじ用モータ95bの動作
は制御され、切削の進行に伴って減少する原木1の直径
に追従して原木表面に下部押圧ロール91が当接するよ
うに所定の送り量に制御される。また、下部押圧ロール
送り装置95は、任意の早送り速さを以って下部押圧ロ
ール91を自在に往復移動させることができる。
御装置41、61と同様、前記各モータ類の作動を制御
する為の制御機構であって、大きくは、前記夫々の検出
器からの出力信号及び切削単板厚設定値及び原木回転中
心Aの変位量設定値等を入力信号とし、予め設定してな
る作動プログラムによりコンピュータ制御を行う制御部
101aと、各モータ類を該制御部からの出力信号に基
づき駆動する駆動部101bと、その制御を該変位量設
定値等から補正する補正制御部101cとから成る。
ついて述べると、前記第2実施例で行ったと同様の制御
を採用しているので、変位量設定値Hではなく、設定す
べき逃げ角の値を直接設定値として入力し、該入力され
た逃げ角設定値と単板厚設定値Tに基づいて、制御部1
01aが入力された逃げ角設定値αを保って切削を行う
為の変位量設定値を演算し、該演算された変位量設定値
に基づいて自動的に原木回転中心位置制御を行ってい
る。
ル81及び下部押圧ロール91の駆動にはサーボモータ
などから成る駆動モータを採用しているので、切削速度
は必ずしも一定にする必要はなく、従って切削中に該切
削速度を変更することも自在に行える。
ール71を変位させる装置は、第1実施例及び第2実施
例で採用したような、揺動アームと油圧シリンダー等か
ら成る加圧部材などにより揺動可能に構成された装置で
あっても良い。
ーボモータ等から成るディスクロール変位ねじ用モータ
75bを用いたサーボ機構を採用しているが、油圧シリ
ンダを用いたサーボ機構を採用しても良い。
1をディスクロール71、上部押圧ロール81及び下部
押圧ロール91により保持すると共に原木1に駆動力を
与えているが、本発明を実施するにあたってはこれに限
ることはなく、原木に駆動力を与えるロールを1つとし
たり、原木を保持するロール或いは原木に駆動力を与え
るロールなどを4つ目以降のローラーとして更に付加し
た構成で保持力を高めたりして、効率の良い駆動伝達を
行っても良い。
る動力を原木1の外周に供給できる構成であれば良いか
ら、第1実施例及び第2実施例で採用した突刺体3bを
備えた外周駆動ロール3を採用し、該外周駆動ロール3
から原木1に駆動力を与える構成であってもよい。
突刺体81aについて、これより原木を突刺すること
は、突刺体81aの食込みに基く剪断を主体とする係合
形態であるから、原木1と外周駆動部材としての上部押
圧ロ―ル81との間にスリップが生じることもないなど
動力供給の安定化に極めて有効である。しかし、必要に
応じては、多数の突刺体81aの代用として上部押圧ロ
―ル81及び下部押圧ロ―ル91などの外周駆動部材の
外周に、溝加工・ローレット加工・ゴム被覆・研磨布紙
被覆等の摩擦係数増大処理を施すか、或は原木の硬度差
等に起因して食込み深さが変化することのない高さの小
突起体を多数突設するなどの処理を施して、原木と緊密
に係合させて駆動しても良い。
1の原木1に対する位置関係は、図8に示すような位置
関係でなくとも良く、要は、回転する原木1を安定して
保持できる位置関係であれば良い。
ロール71、上部押圧ロール81及び下部押圧ロール9
1の駆動を、サーボモータなどから成る駆動モータに代
えて三相誘導電動機等の定速駆動モータにしても良い。
押圧ロール送り装置95及び鉋台送り装置18には、サ
ーボモータを用いたサーボ機構を採用しているが、油圧
シリンダを用いたサーボ機構を採用しても良い。
レスベニヤレースに於て実施するものであるので、前記
第1実施例及び第2実施例と同様に原木回転中心位置を
任意に設定した位置まで移動することにより逃げ角を任
意に制御して高品質の単板を得ることができる。特に、
第3実施例では、上部押圧ロール81及び下部押圧ロー
ル91を原木1の回転中心Aに対して各々斜めの方向に
移動することで水平方向及び垂直方向に移動することに
なり、夫々の押圧ロールを後退させると、鉋台20の正
面に広い空間を確保することができるので、その空間を
利用してスイング型チャージャなどを使って原木の搬入
を容易に行うことができる。
つの実施例は、単板の切削開始時点に於いてはスピンド
ルで原木を支持しつつ切削を行なって、適当な時期に至
ると該スピンドルを抜き去って外周駆動装置のみから単
板切削に要する全動力を供給する方式のスピンドルレス
ベニヤレースを用いた場合について説明を行ってきた
が、少なくとも3つのロールと、そのうちの2つ以上の
ロールを移動する移動機構と、そのうちの1つ以上のロ
ールを回転駆動する駆動機構とを備え、その駆動機構を
具備した駆動ロールから原木の全回転駆動力を供給しつ
つ、前記移動機構を具備した各ロールを移動させること
により、全てのロールが原木を保持しつつ原木の切削を
行うスピンドルレス切削方式のベニヤレースであれば、
スピンドル自体を備えていない方式のスピンドルレスベ
ニヤレースを用いて実施することもできる。この場合に
は、原木回転中心位置制御を始動する時期の変更を行え
ば、切削始めから所望の逃げ角に設定して切削を行うこ
とができる。また、原木回転中心位置制御を行う切削径
の範囲は、逃げ角の変動が大きい切削原木径φ140m
m乃至φ40mmの範囲全般にわたって、単板厚にムラ
が出ないように連続的にナイフの逃げ角を変更させつつ
切削をしているが、その逃げ角が変動する始期及び終期
を任意に設定することや、単板厚にムラを出さないため
に該制御範囲を幾つかに分けて段階的(非連続的)に制
御を行い、ナイフの逃げ角を変更して切削できるように
予め制御回路をプログラすることができる。このような
ベニヤレースとしては、例えば図12に示す様なものが
ある。即ち、ナイフ15を保持する刃物台130及び従
動回転自在のロールバー131を基台(図示せす)に固
定して設け、また回転方向を表す矢印の方向に回転駆動
されるロール132及び133を、各々移動万向を表す
矢印の方向即ちロール131に向かう方向に、ロール1
32は斜め方向に、ロール133は上下方向に、案内部
材の案内により直線的に移動自在に基台(図示せず)に
設ける。ロール132及び133の移動機構としては、
図8で示した上部押圧ロール81及び下部押圧ロール9
1の装置を用いれば良い。木口側から見て外周が円とな
る原木1の供給は、ロール132及び133を矢印方向
と逆のロール131から遠ざかる方向に後退させてお
き、斜め上方からロール131とロール132との間を
通ってロール131、132、及び133の間に移動さ
せ行い、次いでロール132及び133をロール131
に向かう方向に移動させ原木1を図12で示す様に前記
ロール全てで挟持した後に、ロール132及び133の
矢印方向に回転させつつ第3実施例と同様に設定された
移動量でロール131に向かう方向に移動させナイフ1
5で切削する。切削につれて原木1の回転中心を図5
(1)から図5(2)と同じ状態に移動させるために
は、切則中のロール132の移動量をロール133の移
動量より大とし且つ徐々に両移動量の差を大となる様に
前記実施例と同様に制御すれば良い。このようにして原
木の回転中心Aを、原木1の回転中心とナイフ15の刃
先を結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に、言い換
えれば原木1を円と見なした時のナイフ15の刃先の箇
所における接線方向に移動させることができる。
ルの移動方向は、各実施例では原木1の回転中心Aを含
んだ直線上であるが、例えば、実施例1の水平押圧ロー
ル21が図6における原木1の回転中心Aより若干高い
水平面内を、該原木1の回転中心Aの近傍へ接近するよ
うに移動する場合など、移動機構は各ロールを任意の方
向へ移動させることができればよい。更に、原木回転中
心位置制御前に原木を支持するスピンドルは、通常φ2
00mm程度の大スピンドルにφ50mm程度の小スピ
ンドルを内蔵する、所謂、ダブルスピンドル型のスピン
ドル構造を、大スピンドル径以下の原木を支持する力を
向上するため採用することができる。
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
で移動することにより逃げ角を任意に制御して切削が行
えるので、従来のような複雑な切削角度変更装置を用い
なくても、従来よりも更に小さい剥き芯径に至るまで切
削を行っても品質の良い単板が得られるから、飛躍的に
単板の拾得が増えて歩留りが向上する。
いないので、鉋台の構成部品点数は減少し、従って鉋台
の機械精度及び機械的強度が向上することにより高品質
の単板が得られる。
で移動することにより逃げ角を任意に制御して切削が行
えるので、原木とナイフ逃げ面との接触面積を任意に変
えて切削することにより、高品質の単板が得られる。特
に、刃先が刃先基準位置より下方に位置する場合、原木
の回転中心位置を下げることにより、ナイフ逃げ面を原
木に強く押し当てることができ、目ぼれ、裏割れの少な
い高品質の単板が得られる。
切削する単板厚によって逃げ角の変化は異なるが、原木
回転中心位置を任意に設定した位置まで移動して切削が
できるので、ナイフ刃先高さの設定が一定であっても、
単板厚に対応させて逃げ角を任意に変更することができ
る。
て逃げ角を変更すると、従来の複雑な切削角度変更装置
と比べて飛躍的に自由度の高い制御を行うことができる
ので、高品質の単板をより歩留り良く切削することがで
きる。
が停止されても、原木回転中心位置を任意設定位置まで
更に継続して移動して原木と外周駆動ロ―ルとの突刺状
態をより確実にするように作用するので、剥き終わりの
単板の排出が安定して行えるようになり、単板がナイフ
刃先部分に残ってしまうという現象が無くなり、生産性
が著しく向上する。
示す側面図である。
図である。
ある。
ある。
る。
る。
る。
ある。
る。
フである。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも3つのロールと、そのうちの2
つ以上のロールを移動する移動機構と、そのうちの1つ
以上のロールを回転駆動する駆動機構とを備え、 その駆動機構を具備した駆動ロールから原木の全回転駆
動力を供給しつつ、前記移動機構を具備した各ロールを
移動させることにより、全てのロールが原木を保持しつ
つ原木の切削を行うスピンドルレス切削方式のベニヤレ
ースにおいて、 切削中に原木の回転中心を、その回転中心とナイフの先
端とを結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に原木径
に対応する設定量だけ自動的に移動させることによりナ
イフの逃げ角を変更して切削することを特徴とするスピ
ンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の
切削方法。 - 【請求項2】前記切削中における原木中心の、その回転
中心とナイフの先端とを結ぶ線と直交する方向の成分を
含む方向への移動を、 前記各ロールのうちの、移動機構による移動方向が前記
回転中心とナイフの先端とを結ぶ線の方向であるロール
を除いたすべてのロールの移動量を変化させることによ
り、ナイフの逃げ角を変更して切削する請求項1記載の
スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単
板の切削方法。 - 【請求項3】前記ロールが、 ナイフの上方に配置された外周駆動ロールと、水平方向
へ移動する水平押圧ロールと、垂直方向へ移動する垂直
押圧ロールとからなり、この垂直押圧ロールを移動させ
ることにより、ナイフの逃げ角を変更して切削する請求
項1又は請求項2記載のスピンドルレス切削方式ベニヤ
レースにおけるベニヤ単板の切削方法。 - 【請求項4】前記ロールが、 軸方向に分割形成されている請求項3記載のスピンドル
レス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方
法。 - 【請求項5】前記原木径に対応する設定量を、 ナイフの逃げ角がほぼ一定となるよう設定してなる請求
項1記載のスピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけ
るベニヤ単板の切削方法。 - 【請求項6】前記原木径に対応する設定量を、 設定後に補正することにより、ナイフの逃げ角を変更し
て切削する請求項1記載のスピンドルレス切削方式ベニ
ヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法。 - 【請求項7】前記原木径に対応する設定量の設定後にお
ける補正を、 最終切削原木径に達する前であってベニヤ単板の切削を
終了する際に、原木中心の下方向又は上方向の反対方向
へ移動する設定により、ナイフの逃げ角を変更して切削
する請求項6記載のスピンドルレス切削方式ベニヤレー
スにおけるベニヤ単板の切削方法。 - 【請求項8】少なくとも3つのロールと、 そのうちの2つ以上のロールを移動する移動機構と、 そのうちの1つ以上のロールを回転駆動する駆動機構
と、 その駆動機構を具備した駆動ロールから原木の全回転駆
動力を供給しつつ、前記移動機構を具備した各ロールを
移動させることにより、全てのロールが原木を保持しつ
つ原木の切削を行う制御機構とを備えたスピンドルレス
切削方式のベニヤレースにおいて、 切削中に原木の回転中心を、その回転中心とナイフの先
端とを結ぶ線と直交する方向の成分を含む方向に原木径
に対応する設定量だけ移動させる補正を該制御機構に行
う補正機構を設けることにより、該回転中心を自動的に
移動させてナイフの逃げ角を変更して原木を切削するこ
とを特徴とするスピンドルレス切削方式ベニヤレース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP17683796A JP3490573B2 (ja) | 1995-07-07 | 1996-07-05 | スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法及び該スピンドルレス切削方式ベニヤレース |
Publications (2)
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---|---|
JPH0976207A JPH0976207A (ja) | 1997-03-25 |
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JP17683796A Expired - Fee Related JP3490573B2 (ja) | 1995-07-07 | 1996-07-05 | スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法及び該スピンドルレス切削方式ベニヤレース |
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JP5379594B2 (ja) * | 2009-07-29 | 2013-12-25 | 株式会社名南製作所 | ベニヤレース及び原木の旋削方法 |
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-
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- 1996-07-05 JP JP17683796A patent/JP3490573B2/ja not_active Expired - Fee Related
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